JPH08340168A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH08340168A
JPH08340168A JP7145932A JP14593295A JPH08340168A JP H08340168 A JPH08340168 A JP H08340168A JP 7145932 A JP7145932 A JP 7145932A JP 14593295 A JP14593295 A JP 14593295A JP H08340168 A JPH08340168 A JP H08340168A
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JP
Japan
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layer
toner particle
photoconductive layer
particle layer
photoconductive
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JP7145932A
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English (en)
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Wakana Inoue
和佳奈 井上
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント配線板の不良品化率を抑制すること
が可能なプリント配線板の製造方法を提供する。 【構成】 電子写真法によりエッチングレジストまたは
めっきレジストを作製するプリント配線板の製造方法に
おいて、少なくともトナー粒子と分散媒からなる液体現
像剤の該トナー粒子が蛍光物質を含有するプリント配線
板の製造方法および該蛍光物質含有液体現像剤を用いて
形成されたトナー粒子層に活性光を照射して、現像欠陥
を検査するプリント配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法を利用した
プリント配線板の製造方法に関し、より詳しくはプリン
ト配線板の製造工程中特に現像欠陥によるプリント配線
板の不良品化が防止されるプリント配線板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造方法は、大きくサ
ブトラクティブ法とアディティブ法に分けることができ
る。サブトラクティブ法は、絶縁性基板の少なくとも片
面に導電層を設けた積層板の導電層上に、回路部に相当
するエッチングレジストを設け、エッチングレジスト未
覆部導電層をエッチング除去することにより、プリント
配線板を製造する。アディティブ法は、絶縁性基板上の
少なくとも片面に非回路部に相当するめっきレジストを
設け、該めっきレジスト未覆部絶縁性基板上に導電層を
形成することにより、プリント配線板を製造する。
【0003】エッチングレジストおよびめっきレジスト
の作製には、主に感光性高分子が使用されてきたが、光
感度が高く、レーザー直接描画に対応が可能なこと、ス
ルーホール等を有する多層プリント配線板の製造が容易
なこと等の利点がある電子写真法を使用したプリント配
線板の製造方法が西独特許第1117391号、特開昭
52−2437号、同57−48736号、同59−1
68462号、同63−129689号公報、特公平1
−35518号公報等に提案されている。
【0004】電子写真法を使用したエッチングレジスト
の作製では、まず絶縁性基板表面に導電層を設けた積層
板の導電層上に光導電層を形成し、光導電層を暗中で一
様に帯電した後、露光工程を経て静電潜像を形成する。
次にこの静電潜像を少なくともトナー粒子と分散媒から
なる液体現像剤で現像し、回路部に相当する部分をトナ
ー粒子層で被覆する。さらに該トナー粒子層で被覆され
なかった光導電層を溶出除去し、残存するトナー層およ
び光導電層をエッチングレジストとする。めっきレジス
トの場合には、絶縁性基板表面に、後工程であるめっき
工程で使用する導電性の触媒層を設けたあと、触媒層上
に光導電層を形成し、帯電、露光、液体現像剤による現
像工程を経て、非回路部に相当するトナー粒子層を形成
する。このトナー粒子層で被覆されなかった光導電層を
溶出除去することによりめっきレジストが形成される。
【0005】プリント配線板の製造は多工程で構成され
ているが、最終製品の欠陥を最小限にして歩留まりを向
上させるためには、複数回の中間検査工程で欠陥を発見
し、最終工程まで欠陥品を持ち込まないことが必要とな
る。サブトラクティブ法では、導電層のエッチングを行
う前、すなわちエッチングレジストを形成する前に欠陥
を見つけることができれば、積層板を回収して再使用す
ることが可能となる。また、アディティブ法においても
めっき工程前のめっきレジスト形成時に欠陥品を除去す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電子写真法でエッチン
グレジストまたはめっきレジストを形成する場合、光導
電層上にトナー粒子層を形成した後で、不要光導電層を
溶出除去する前に、トナー粒子層と本来の回路画像を比
較して欠陥品を除くことができれば、積層板または絶縁
性基板の回収を効率よく行うことができる。光導電層は
少なくとも光導電性化合物と結着樹脂とを含有している
が、この光導電性化合物は濃色の場合がある。また、無
色または淡色の場合でも増感剤等の添加剤を加えること
で光導電層が濃色となる場合がある。反対にトナー粒子
層のトナー粒子が樹脂粒子である場合にはトナー粒子層
が無色または透明淡色であり、目視や自動外観検査機に
よる外観検査での光導電層上に設けたトナー粒子層の判
別は困難であった。プリント配線板を製造するにあたっ
て、印刷版製造に用いられている液体現像剤を用いるこ
ともできるが、これらは一般に濃暗色に着色されている
ために、光導電層との区別がし難いという欠点があっ
た。以上の欠点はプリント配線板の配線密度が高くなる
ほど顕著となり、欠陥品がエッチング工程、めっき工程
へと搬入され、製品の歩留まりが低下するという問題が
あった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、第1の発明として絶
縁性基板の少なくとも片面に導電層を設けた積層板の導
電層上に光導電層を設け、電子写真法により少なくとも
トナー粒子と分散媒からなる液体現像剤で現像して回路
部に相当する部分をトナー粒子層で被覆し、さらに該ト
ナー粒子層被覆部以外の光導電層を溶出除去し、残存す
る光導電層およびトナー粒子層をエッチングレジストと
して、不要な導電層をエッチング除去するプリント配線
板の製造方法において、トナー粒子が蛍光物質を含有す
る液体現像剤で現像すれば良いことを見い出した。
【0008】また、第2の発明として、絶縁性基板の少
なくとも片面に光導電層を設け、電子写真法により少な
くともトナー粒子と分散媒からなる液体現像剤で現像し
て非回路部に相当する部分をトナー粒子層で被覆し、さ
らに該トナー粒子層被覆部以外の光導電層を溶出除去
し、残存する光導電層およびトナー粒子層をめっきレジ
ストとして、絶縁性基板上に導電層を形成するプリント
配線板の製造方法において、トナー粒子が蛍光物質を含
有する液体現像剤で現像すれば良いことを見い出した。
【0009】さらに第3の発明として、上記第1または
第2の発明において、液体現像剤現像後トナー粒子層を
有する光導電層にトナー粒子に含有される蛍光物質の活
性光を照射して、光導電層溶出除去前に現像欠陥を検査
すれば良いことを見いだした。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第1の発明であるプリント配線板の製造方法の一概念図
を図1に示した。まず絶縁性基板1の少なくとも片面に
導電層2を設けた積層板3(図1(a))の導電層2上
に、光導電層4を設ける(図1(b))。次にこの光導
電層4表面を暗中で一様に帯電させた後(図1
(c))、露光工程(図1(d))を経て静電潜像を得
る(図1(e))。この静電潜像を少なくともトナー粒
子と分散媒からなる液体現像剤で現像して、回路部に相
当する部分をトナー粒子層5で被覆し(図1(f))、
さらにトナー粒子層5未覆部光導電層4を溶出除去し
(図1(g))、残存するトナー粒子層5および光導電
層4をエッチングレジストとして、不要部分の導電層2
をエッチング除去する(図1(h))。また、場合に応
じてエッチングレジストとして使用した残存するトナー
粒子層5および光導電層3を除去する(図1(i))。
【0011】本発明の第2の発明であるプリント配線板
の製造方法の一概念図を図2に示した。まず絶縁性基板
1(図2(a))の少なくとも片面に光導電層4を設け
る(図2(b))。次にこの光導電層4表面を暗中で一
様に帯電させた後(図1(c))、露光工程(図2
(d))を経て静電潜像を得る(図2(e))。この静
電潜像を少なくともトナー粒子と分散媒からなる液体現
像剤で現像して、非回路部に相当する部分をトナー粒子
層5で被覆し(図2(f))、さらにトナー粒子層5未
覆部光導電層4を溶出除去し(図2(g))、残存する
トナー粒子層5および光導電層4をめっきレジストとし
て、絶縁性基板1上に導電層(めっき層)6を形成する
(図2(h))。また、場合に応じてめっきレジストと
して使用した残存するトナー粒子層5および光導電層4
を除去する(図2(i))。
【0012】本発明に係わる液体現像剤は少なくともト
ナー粒子層と分散媒からなり、このトナー粒子が蛍光物
質を含有する。本発明において、「トナー粒子が蛍光物
質を含有する」とは、本発明の目的を達成できる態様で
あれば良く、蛍光物質がトナー粒子の内部に含まれてい
る状態はもとより、トナー粒子表面に付着した状態をも
意味する。一般にトナー粒子層はトナー粒子が樹脂粒子
である場合には色素を含有していない限り無色透明で、
まして、光導電層は濃色な場合が多いために、その上に
形成されたトナー粒子層の識別は非常に困難で、トナー
粒子層形成後の不良品の発見を難しいものとしていた。
蛍光物質をトナー粒子に含有させることにより、蛍光物
質の活性光を照射して現像不良の識別を非常に容易なも
のにすることが可能となった。
【0013】本発明に係わる液体現像剤に使用すること
ができる蛍光物質は、可視光、紫外光などの刺激(励起
光)を受けると発光し、その刺激を停止させた後はその
発光が速やかに終了するものである。燐光物質のように
刺激を停止した後も、内部に蓄積されたエネルギーによ
り発光するもので、特にその発光波長が光導電層の感光
波長と一部または全部が一致するものを使用すると、電
子写真法における暗中での液体現像剤を使用したトナー
粒子層を形成する際に、トナー粒子が発光して光導電層
上に形成した静電潜像を消失させてしまい、明瞭な画像
を得ることが不可能となる。このような画像消失を防ぐ
には、液体現像剤を暗中で保存かつ取り扱わなければな
らないという欠点がある。
【0014】蛍光物質は、顔料色素型蛍光物質と、蛍光
染料を合成樹脂に溶解した後、微粉末とした合成樹脂固
溶体蛍光物質に大別されるが、本発明ではどちらの蛍光
物質も使用することができる。本発明に係わる蛍光物質
の例としては、顔料色素型蛍光物質では、9,10−ア
ニリノアントラセン等が挙げられる。また、合成樹脂固
溶体蛍光物質に用いることができる蛍光染料としては、
例えばジアミノスチルベン系染料、フルオレセイン、チ
オフラビン、ブリリアントスルホフラビン、アクリジン
オレンジ、エオシン、ローダミンB、ローダミン6G、
キサンテン系、オキサジン系、チアジン系、ポリメチン
系、スチリル系等の蛍光染料がある。合成樹脂固溶体型
蛍光物質に使用できる合成樹脂の例としては、尿素ホル
マリン樹脂、メラミン−トルエンスルホンアミド樹脂、
メラミンホルマリン樹脂、ベンゾグアナミンホルマリン
樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アルキ
ド樹脂やこれらの樹脂の変性樹脂を挙げることができ
る。これらの蛍光物質は、場合に応じて2種以上を併用
することが可能である。
【0015】蛍光物質は、少なくともトナー粒子と分散
媒とからなる液体現像剤のトナー粒子に含有されるが、
現像後にトナー粒子層以外の部分に蛍光物質が付着する
と外観検査時に不良品と判定されることがある。蛍光物
質がトナー粒子に付着している場合は平衡反応によって
解離することもあるので、蛍光物質はトナー粒子内部に
に含まれていることが望ましい。
【0016】液体現像剤に使用することができるトナー
粒子は、一般に電子写真平版印刷版に使用する液体現像
剤のトナー粒子を使用することができるが、後工程であ
る非画像部の光導電層の溶出除去、導電層のエッチング
除去、めっき工程等に対して耐性を有したものでなけれ
ばならない。このためにトナー粒子成分としては、例え
ば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等
からなるアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルと
エチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールに代
表されるビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチレ
ンとブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンイソフタレ
ート等のポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノー
ル樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性ア
ルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース
等のセルロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等
を使用することができる。
【0017】また、液体現像剤には現像あるいは定着工
程において悪影響を及ぼさない範囲で、電荷制御剤を含
有させることもできる。その帯電極性は、光導電層に使
用される光導電性化合物の種類とそれにより決まる静電
潜像の帯電極性、現像方法に応じて、正負を選定する。
【0018】蛍光物質の含有量は、トナー粒子1重量部
に対して0.001〜200重量部、好ましくは0.1
〜80重量部が良い。
【0019】また、液体現像剤に用いることができる分
散媒は、絶縁性有機溶媒を用いる。このような分散媒と
しては、直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭化水素、脂環
式炭化水素、芳香族炭化水素、およびこれらのハロゲン
置換体が挙げられる。例として、オクタン、イソオクタ
ン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカ
ン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、
シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチ
レンが挙げられる。商品名として、アイソパーE、アイ
ソパーG、アイソパーH、アイソパーL(EXXO
N)、IPソルベント1620、(出光石油化学
(株))がある。これら絶縁性有機溶媒は単独もしくは
混合して用いることができる。
【0020】本発明の第3の発明では、電子写真法で光
導電層上に形成したトナー粒子層と本来の回路画像とを
比較して、画像欠陥を検査する。この場合、トナー粒子
層内に含有されている蛍光物質の活性光を照射すること
で、従来困難であった光導電層とトナー粒子層を明確に
区別することができる。活性光は蛍光物質の固有波長に
適したものを使用することができ、例えば、紫外光、可
視光、近赤外光等を使用することができる。
【0021】本発明に係わる絶縁性基板としては、紙基
材またはガラス基材にエポキシ樹脂またはフェノール樹
脂を含浸させたもの、ポリエステルフィルム、ポリイミ
ドフィルム等を用いることができる。また、積層板とし
ては、上記絶縁性基板に銅、銀、アルミ等の導電層を張
り合わせたものを使用できる。これら絶縁性基板、積層
板としては、「プリント回路技術便覧−第二版−」
((社)プリント回路学会編、1993年発行、日刊工
業新聞社発刊)記載のものを使用することができる。
【0022】本発明のプリント配線板の製造方法におい
て、所望のプリント配線板が2層以上の構造を有する多
層配線板である場合には、層間をスルーホール、バイア
ホール等で連結させることがある。スルーホールは、積
層板に貫通孔を開けた後、金属めっき処理を行って孔内
部を含む積層板表面に金属めっき層を形成することで得
られる。金属が銅の場合には、「表面実装技術」(19
93年6月号、日刊工業新聞社発刊)記載の無電解めっ
き工程、無電解めっき−電解めっき工程、ダイレクトプ
レイティング(直接電解めっき)工程等を使用すること
ができる。
【0023】電子写真法で、光導電層上に静電潜像を形
成するためには、光導電層の下層が導電性を有している
必要がある。したがって、本発明の第2の発明であるプ
リント配線板の製造方法では、光導電層を設けるに先立
って絶縁性基板の表面に導電性を有する下引き層を形成
する必要がある。この下引き層は、後工程であるめっき
工程の触媒層を用いることが望ましい。
【0024】めっき工程としては、金属が銅の場合に
は、「表面実装技術」(1993年6月号、日刊工業新
聞社発刊)記載の無電解めっき工程、無電解めっき−電
解めっき工程、ダイレクトプレイティング(直接電解め
っき)工程等を使用することができる。触媒層として
は、「電気化学便覧」(電気化学協会編、1985年刊
行、丸善発行)記載の金属パラジウム、金、銀、白金、
導電性高分子等を用いることができる。
【0025】本発明に係わる光導電層は、少なくとも光
導電性化合物を含有する。本発明に用いることができる
光導電性化合物としては、有機および無機の光導電性化
合物が挙げられる。無機光導電性化合物の例としては、
セレンおよびセレン合金、アモルファスシリコン、硫化
カドミウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン等を挙げ
ることができる。また、有機光導電性化合物の例として
は、 a)米国特許第3112197号明細書等に記載のトリ
アゾール誘導体、 b)米国特許第3189447号明細書等に記載のオキ
サジアゾール誘導体、 c)特公昭37−16096号公報等に記載のイミダゾ
ール誘導体、 d)米国特許第3542544号、同3615402
号、同3820989号明細書、特公昭45−555
号、同51−10983号、特開昭51−93224
号、同55−108667号、同55−156953
号、同56−36656号公報等に記載のポリアリール
アルカン誘導体、 e)米国特許第3180729号、同4278746号
明細書、特開昭55−88064号、同55−8806
5号、同49−105537号、同55−51086
号、同56−80051号、同56−88141号、同
57−45545号、同54−112637号、同55
−74546号公報等に記載のピラゾリン誘導体及びピ
ラゾロン誘導体、 f)米国特許第3615404号明細書、特公昭51−
10105号、同46−3712号、同47−2833
6号、特開昭54−83435号、同54−11083
6号、同54−119925号公報等に記載のフェニレ
ンジアミン誘導体、g)米国特許第3567450号、
同3180703号、同3240597号、同3658
520号、同4232103号、同4175961号、
同4012376号明細書、西独国特許(DAS)11
10518号、特公昭49−35702号、同39−2
7577号、特開昭55−144250号、同56−1
19132号、同56−22437号公報等に記載のア
リールアミン誘導体、 h)米国特許第3526501号明細書記載のアミノ置
換カルコン誘導体、 i)米国特許第3542546号明細書等に記載のN,
N-ビカルバジル誘導体、j)米国特許第325720
3号明細書等に記載のオキサゾール誘導体、 k)特開昭56−46234号公報等に記載のスチリル
アントラセン誘導体、 l)特開昭54−110837号公報等に記載のフルオ
レノン誘導体、 m)米国特許第3717462号明細書、特開昭54−
59143号(米国特許第4150987号に対応)、
同55−52063号、同55−52064号、同55
−46760号、同55−85495号、同57−11
350号、同57−148749号、同57−1041
44号公報等に記載のヒドラゾン誘導体、 n)米国特許第4047948号、同4047949
号、同4265990号、同4273846号、同42
99897号、同4306008号明細書等に記載のベ
ンジジン誘導体、 o)特開昭58−190953号、同59−95540
号、同59−97148号、同59−195658号、
同62−36674号公報等に記載のスチルベン誘導
体、 p)特公昭34−10966号公報に記載のポリビニル
カルバゾール及びその誘導体、 q)特公昭43−18674号、同43−19192号
公報に記載のポリビニルビレン、ポリビニルアントラセ
ン、ポリ-2-ビニル-4-(4´-ジメチルアミノフェニル)
-5-フェニルオキサゾール、ポリ-3-ビニル-N-エチルカ
ルバゾール等のビニル重合体、 r)特公昭43−19193号公報に記載のポリアセナ
フチレン、ポリインデン、アセナフチレン/スチレン共
重合体等の重合体、 s)特公昭56−13940号公報等に記載のピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂等の縮合樹脂、 t)特開昭56−90883号、同56−161550
号公報等に記載の各種トリフェニルメタン重合体、 u)米国特許第3397086号、同4666802
号、特開昭51−90827号、同52−655643
号、特開昭64−2061号、同64−4389号等に
記載の無金属あるいは金属(酸化物)フタロシアニン及
びナフタロシアニン、及びその誘導体等がある。本発明
に係わる有機光導電性化合物は、a)〜u)に挙げられ
た化合物に限定されず、他の有機光導電性化合物を用い
ることができる。これらの有機光導電性化合物は、所望
により2種類以上を併用することが可能である。
【0026】また本発明に係わる光導電層おいては、光
導電層の感度の向上や所望の波長域に感度を持たせるた
めなどの目的で、各種の顔料、染料等を併用することが
できる。これらの例としては、 1)米国特許第4436800号、同4439506号
明細書、特開昭47−37543号、同58−1235
41号、同58−192042号、同58−21926
3号、同59−78356号、同60−179746
号、同61−148453号、同61−238063
号、特公昭60−5941号、同60−45664号公
報等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ顔料、 2)米国特許第3371884号明細書等に記載のペリ
レン系顔料、 3)英国特許第2237680号明細書等に記載のイン
ジゴ、チオインジゴ誘導体、 4)英国特許第2237679号明細書等に記載のキナ
クリドン系顔料、 5)英国特許第2237678号明細書、特開昭59−
184348号、同62−28738号公報等に記載の
多環キノン系顔料、 6)特開昭47−30331号公報等に記載のビスベン
ズイミダゾール系顔料、 7)米国特許第4396610号、同4644082号
明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、 8)特開昭59−53850号、同61−212542
号公報等に記載のアズレニウム塩系顔料等が挙げられ
る。 また、増感染料としては、「電子写真」129(197
3)、「有機合成化学」24 No.11 1010
(1966)等に記載の公知の化合物を使用することが
できる。その例としては、 9)米国特許第3141770号、同4283475号
明細書、特公昭48−25658号、特開昭61−71
965号公報等に記載のピリリウム系染料、 10)Applied Optics Supplement 50 (196
9)、特開昭50−39548号公報等に記載のトリア
リールメタン系染料、 11)米国特許第3597196号明細書等に記載のシ
アニン系染料、 12)特開昭59−164588号、同60−1630
47号、同60−252517号公報等に記載のスチリ
ル系染料等である。 これらの増感色素は1種でも、また2種以上を併用して
も良い。
【0027】本発明に係わる光導電層には更にトリニト
ロフルオレノン、クロラニル、テトラシアノエチレン等
の化合物、特開昭58−65439号、同58−102
239号、同58−129439号、同60−7196
5号公報等に記載の化合物等を併用することができる。
【0028】本発明に係わる光導電層には光導電性化合
物のほかに結着樹脂を含有させることが好ましい。本発
明に用いられる結着樹脂は帯電性等を含む電子写真特性
を満足しなければならないほか、溶出液への溶解性を有
していなければならない。溶出液としては酸性またはア
ルカリ性液が用いられるが、酸性溶出液の場合結着樹脂
としては酸可溶型結着樹脂が、アルカリ性溶出液の場合
はアルカリ可溶型結着樹脂を使用する。
【0029】本発明に用いられる結着樹脂のうちアルカ
リ可溶型樹脂としては、カルボン酸基、メタクリル酸ア
ミド、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンア
ミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量
体を含有する共重合体、およびフェノール樹脂、キシレ
ン樹脂等が挙げられる。これらのうちカルボン酸基を有
する単量体含有共重合体およびフェノール樹脂が電荷保
持性が高いため有利に使用できる。カルボン酸基を有す
る単量体含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸
モノエステルとの共重合体、アクリル酸あるいはメタク
リル酸とそれらのアルキルエステル、アリールエステル
またはアラルキルエステルとの二元以上の共重合体が好
ましい。また、酢酸ビニルとクロトン酸との共重合体も
良い。フェノール樹脂中特に好ましいものは、フェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、あるいはp−ク
レゾールとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドと
を酸性条件下で縮合させたノボラック樹脂を挙げること
ができる。
【0030】本発明に用いられる結着樹脂の具体例は、
スチレン/マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、
メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、ア
クリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル
酸/メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合
体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重
合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共
重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル
/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、安息香
酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体
等のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カルボン酸
含有単量体との共重合体等が挙げられる。これらの結着
樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用いても
良い。
【0031】酸可溶型結着樹脂の例としては、トリフェ
ニルメタンポリマー等が挙げられる。
【0032】本発明に係わる光導電層における光導電性
化合物の結着樹脂に対する混合比は、光導電性化合物が
有する電子写真特性によって異なるが、トナー現像に必
要な帯電性が確保される最低膜厚に結着樹脂を設定し、
しかる後に所望の感度および残留電位が得られるように
光導電性化合物との混合比を決定する。本発明に係わる
光導電層においては、光導電性化合物は概ね樹脂量の1
〜100重量%程度の範囲が好ましく、さらには5〜4
0重量%が好適である。
【0033】本発明に係わる光導電層は、バーコート
法、スプレーコート法、ロールコート法、浸漬法、電着
法等により設けることができる。塗布液は、光導電性化
合物および結着樹脂を適当な溶媒に分散または溶解して
作製する。塗布液には必要に応じて、光導電層の膜物
性、塗布液の粘度、分散性等を改良する目的で、可塑
剤、界面活性剤、その他の添加剤を加えることができ
る。塗布液中の固形分(光導電性化合物および結着樹
脂)濃度および使用する溶媒は塗布方法および乾燥条件
等によって適当なものを選択する。
【0034】本発明では、上記光導電層に電子写真法に
よってトナー粒子層を形成する。すなわち、暗所にて光
導電層を実質的に一様に帯電し、画像露光により露光部
の電荷を消失させて静電潜像を形成し、その後トナー現
像を行う。本発明に用いられる帯電方法としては、ロー
ル帯電法に代表される接触帯電法、コロナ帯電法等を挙
げることができる。
【0035】本発明に用いることができる画像露光方法
としては、キセノンランプ、タングステンランプ、蛍光
灯等を光源とした反射画像露光法、透明陽画フィルムを
通した密着露光法や、レーザー光、発光ダイオード等に
よる走査露光法が挙げられる。光源は光導電層中に含ま
れる光導電性化合物の種類により異なる。
【0036】本発明に係わる液体現像剤による現像方法
には、静電潜像の帯電極性と反対の極性を有するトナー
粒子を用いて非露光部にトナー粒子層を形成する正現像
法と、静電潜像の帯電極性と同極性のトナー粒子を用い
て露光部にトナー粒子層を形成する反転現像法とがあ
る。形成されたトナー粒子層は、例えば加熱定着、圧力
定着、溶剤定着等の方法で定着する。
【0037】本発明におけるトナー粒子層を形成した後
に不要部分の光導電層を溶出除去には、光導電層の結着
樹脂が酸可溶型の場合には酸性液を、アルカリ可溶型の
場合にはアルカリ性液を用いる。酸性溶出液は酸性化合
物を、アルカリ性溶出液はアルカリ性化合物を含有す
る。酸性化合物としては、塩酸、硫酸、燐酸、蟻酸、酢
酸、メタスルホン酸等の酸性化合物が挙げられる。上記
酸性化合物は単独または混合物として使用できる。塩基
性化合物としては、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金
属水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属およびアン
モニウム塩等の無機塩基性化合物、エタノールアミン
類、エチレンジアミン、プロパンジアミン類、トリエチ
レンテトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合物等を
用いることができる。上記塩基性化合物は単独または混
合物として使用できる。また、溶出液の溶媒としては水
を有利に用いることができる。
【0038】本発明に係わるエッチング工程は、不要部
分の光導電層を溶出除去した後、露出した導電層を取り
除く工程であり、「プリント回路技術便覧−第二版−」
((社)プリント回路学会編、1993年発行、日刊工
業新聞社発刊)記載の方法、エッチング液等等を使用す
ることができる。ただし、エッチング液はトナー粒子層
および光導電層からなるエッチングレジストが耐性を有
しているものを使用する。一般に光導電層に使用されて
いる結着樹脂が酸可溶型の場合には、アンモニア性アル
カリエッチング液を使用することができる。アルカリ可
溶型の場合には塩化第二鉄液、塩化第二銅液、過酸化水
素−硫酸液等を使用することができる。
【0039】エッチング工程またはめっき工程後に残存
する光導電層およびトナー粒子層からなるレジスト画像
は、回路構成部品を接続する際に不要となる場合には、
除去する。酸可溶型結着樹脂を用いた場合には溶出液よ
りもさらに酸性度の強い液を用いて、またアルカリ可溶
型結着樹脂を用いた場合には溶出液よりもさらにアルカ
リ性の強い液を用いて処理することで除去することがで
きる。また、必要によってはメチルエチルケトン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等の光導電層結着樹脂を溶解する有機溶剤を使用
することもできる。
【0040】
【作用】本発明は、サブトラクティブ法またはアディテ
ィブ法によるプリント配線板の製造方法において、エッ
チングレジストまたはめっきレジストを高解像度に対応
できる電子写真法を利用して作製する。また、電子写真
法の画像形成に使用する液体現像剤の一成分であるトナ
ー粒子に蛍光物質を含有させておくことで、光導電層上
にトナー粒子層を形成したあとの外観検査において、微
細な密度を有する回路画像の欠陥を容易かつ精確に発見
することができ、製品の不良化を防止することが可能と
なる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳説するが、本
発明はその趣旨を逸脱しない限り、下記実施例に限定さ
れるものではない。
【0042】実施例1トナー粒子の合成 蛍光物質フルオレセイン10重量部を脂肪族炭化水素
(商品名;IPソルベント1620、出光石油化学
(株))150重量部に添加し、ペイントコンディショ
ナーで2時間分散させた。この液を窒素雰囲気下におい
て90℃に保持した中に、メタクリル酸ドデシルエステ
ル10重量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)0.2重量部からなる混合液を1時間をかけて滴下
し、さらに1時間90℃に保持した。この後、酢酸ビニ
ル50重量部AIBN1.0重量部からなる混合液を2
時間かけて滴下した後、3時間90℃で保持して、トナ
ー粒子内部に蛍光物質を含有するトナー粒子液Aを得
た。
【0043】光導電層の作製 両面銅張積層板(紙エポキシ基材銅張積層板、200×
200×1.6mm、銅層厚35μm、300枚;松下
電工(株))に、1.0mmφのスルーホールを10個
開けた後、銅めっき処理(OPCシステムM、奥野製薬
(株))を施して、厚さ8μmの銅めっき層をスルーホ
ール内部を含む積層板表面に形成した。この銅めっき層
上に表1の組成を有する塗液を用いて、バーコート法に
より厚さ4.5μmの光導電層を形成した。90℃で2
0分間熱風乾燥した後、川口電気(株)製静電場測定機
SP−428で静電特性を測定したところ、コロナ印加
電圧+5.3kVで、初期電位V0(コロナ電圧印加直
後の表面電位)+290V、電荷保持率CR(暗中10
秒間の表面電位保持率) 96.8%、感度E1/2(露
光後表面電位が半分になるまでに必要な露光量) 3.
12lx・sec.、残留電位Vr(露光7秒後の表面
電位) +11Vとなり、光導電層として良好な性質を
有していることが確認された。スルーホール内部を顕微
鏡で観察したところ、光導電層は形成されていなかっ
た。
【0044】
【表1】
【0045】トナー粒子層の作製 暗中で、光導電層の表面をロール帯電法により+280
Vに帯電した後、レーザー走査露光(レーザー波長;7
84nm)により回路部に相当する部分を露光し、次い
で表2の組成を有する液体現像剤を用いて、バイアス電
圧+90V印加のもと、反転現像によりトナー粒子層を
形成した。70℃で3分間熱風乾燥してトナー粒子層を
熱定着させた。
【0046】
【表2】
【0047】外観検査1 定着後のトナー粒子層に活性光(水銀ランプ)を照射し
て目視による外観検査を行った。線幅は30±2μmで
あり、実際の回路画像(30μm)と比較して再現性が
良好であることが確認された。断線、非回路部へのトナ
ー粒子層の形成等の欠陥が7枚の積層板で確認された。
また、スルーホール内部を観察したが、5枚の積層板で
ピンホールが確認された。
【0048】不要光導電層の溶出 上記の外観検査に合格した積層板(288枚)に、30
℃の2.0%炭酸ナトリウム溶液をスプレー圧力1.5
kg/cm2で20秒間スプレーした後水洗し、トナー
粒子層で被覆されていない光導電層を除去した。
【0049】銅配線の作製 光導電層溶出後の積層板に45℃に加熱された市販の塩
化第二鉄溶液をスプレー圧力2.5kg/cm2で2分
間スプレーすることにより、非回路部の銅層をエッチン
グ除去した。さらに30℃の3.0%水酸化ナトリウム
溶液でエッチングレジストとして使用したトナー粒子層
と光導電層を除去して、プリント配線板を作製した。こ
のプリント配線板の検査を目視により行ったところ、回
路の欠落、銅層の非回路部での残存等の欠陥が1枚で確
認された。外観検査1での不良品発見率は92%であっ
た。
【0050】比較例1トナー粒子の合成 脂肪族炭化水素(商品名;IPソルベント1620、出
光石油化学(株))150重量部を窒素雰囲気下におい
て90℃に保持した中に、メタクリル酸ドデシルエステ
ル10重量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)0.2重量部からなる混合液を1時間をかけて滴下
し、さらに1時間90℃に保持した。この後、酢酸ビニ
ル50重量部AIBN1.0重量部からなる混合液を2
時間かけて滴下した後、3時間90℃で保持して、トナ
ー粒子内部に蛍光顔料を含有しないトナー粒子液Bを得
た。
【0051】光導電層の作製 実施例1と同様に、銅張積層板(スルーホール有、30
0枚)の銅めっき層上に、4.5μmの光導電層を作製
した。得られた光導電層の特性を実施例1と同様にして
SP−428で測定したところ、良好であった。
【0052】トナー粒子層の作製 表3の液体現像剤を使用する以外は、実施例1と同様の
方法でトナー粒子層を作製、定着した。
【0053】
【表3】
【0054】外観検査 定着後のトナー粒子層の外観検査を実施例1と同様にし
て目視により行った。線幅は30±2μmと良好であっ
たが、断線、非回路部へのトナー粒子層の形成等の欠陥
が3枚の積層板で確認された。またスルーホール内部の
欠陥は1枚で確認された。
【0055】不要光導電層の溶出と銅配線の作製 実施例1と同様の方法で上記外観検査に合格した積層板
(296枚)のトナー粒子層未覆部光導電層を除去、不
要銅層の除去およびエッチングレジストの除去を行っ
た。目視による検査を行ったところ、2枚に断線が、5
枚に非回路部での銅層の残存が確認され、不良品の発見
率は36%と低かった。
【0056】実施例2トナー粒子の合成 脂肪族炭化水素(IPソルベント1620)150重量
部を窒素雰囲気下で90℃に保持した中に、メタクリル
酸ステアリル10重量部、AIBN0.2重量部からな
る混合液を1時間かけて滴下し、さらに1時間90℃に
保持した。次いで、冷却後、蛍光物質LUMOGEN
L YELLOW 5重量部を添加し、ペイントシェイ
カーで1時間分散した。再度、窒素雰囲気下で90℃に
保持し、酢酸ビニル50重量部、AIBN1.0重量部
からなる混合液を2時間かけて滴下した後、3時間同温
で保持して、蛍光物質含有トナー粒子液Cを得た。
【0057】光導電層の作製 絶縁性基板である紙基材エポキシ樹脂板(200×20
0×1.6mm)に脱脂、コンディショナー処理(奥野
製薬(株)製OPC−380コンディクリーンM使用)
を行った後、プレディッピング、キャタライジングおよ
びアクセレーティング工程(奥野製薬(株)製OPC−
SAL M、OPC−80キャタリストM、OPC−5
55アクセレーターM使用)を行い、表面に無電解銅め
っき用触媒である金属パラジウムを析出させた。この金
属パラジウム上に表4の組成を有する塗布液を用いて、
浸漬法により7μmの光導電層を作製した。この光導電
層の電子写真特性をSP−428を使用して実施例1と
同条件で測定したところ、V0 +350V、CR 9
6%、E1/2 2.8lx・sec.、Vr +10V
と、良好な特性を示した。
【0058】
【表4】
【0059】トナー粒子層の作製 暗中で、光導電層の表面をロール帯電法により+280
Vに帯電した後、レーザー走査露光(レーザー波長;7
84nm)により回路部に相当する部分を露光し、次い
で表5の組成を有する液体現像剤を用いて、バイアス電
圧+90V印加のもと、反転現像により非回路部分に相
当するところにトナー粒子層(厚さ2.0μm)を形成
した。70℃で3分間熱風乾燥してトナー粒子層を熱定
着させた。
【0060】
【表5】
【0061】外観検査1 定着後のトナー粒子層に活性光(水銀ランプ)を照射し
て目視による外観検査を行った。トナー粒子層未覆部
(回路部)の線幅は30±2.5μmであり、実際の回
路画像(30μm)と比較して再現性が良好であること
が確認された。非回路部へのトナー粒子層の形成等の欠
陥が15枚の絶縁性基板で確認された。
【0062】不要光導電層の溶出 上記の外観検査に合格した絶縁性基板(285枚)に、
30℃の2.0%炭酸ナトリウム溶液をスプレー圧力
1.5kg/cm2で20秒間スプレーした後水洗し、
トナー粒子層で被覆されていない光導電層を除去した。
【0063】銅配線の作製 光導電層溶出後の絶縁性基板を無電解銅めっき浴(OP
C−750M、奥野製薬(株))に25℃で1時間浸漬
して、光導電層を除去して露出した金属パラジウム上に
厚さ約8μmの銅を析出させた。この後、3.0%水酸
化ナトリウム溶液でめっきレジストとして使用したトナ
ー粒子層と光導電層を除去して、プリント配線板を作製
した。このプリント配線板の検査を目視により行ったと
ころ、回路の欠落、銅層の非回路部での残存等の欠陥が
2枚で確認された。外観検査1での不良品発見率は88
%であった。
【0064】比較例2光導電層の作製 実施例2と同じ様に無電解めっき触媒処理を施した同型
の絶縁性基板(300枚)の金属パラジウム上に、7μ
mの光導電層を作製した。得られた光導電層の特性を実
施例1と同様にSP−428で測定したところ、良好な
特性を示した。
【0065】トナー粒子層の作製 表3の液体現像剤を使用する以外は、実施例2と同様の
方法でトナー粒子層を作製、熱定着した。
【0066】外観検査 定着後のトナー粒子層の外観検査を目視により行った。
トナー粒子層未覆部(回路部)の線幅は30±2μmと
良好であった。非回路部へのトナー粒子層の形成等の欠
陥が7枚の積層板で確認された。
【0067】不要光導電層の溶出と銅配線の作製 実施例2と同様の方法で上記外観検査に合格した絶縁性
基板のトナー粒子層未覆部光導電層を除去し、次いで無
電解めっき処理により光導電層除去部へ銅層を形成し
た。目視による検査を行ったところ、7枚に断線が確認
され、不良品の発見率は50%と低かった。
【0068】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明のプリント
配線板の製造方法を用いれば、外観検査での不良品の発
見率を向上することができ、プリント配線板製造の歩留
まりを上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明のプリント配線板の製造方
法の一概念図
【図2】本発明の第2の発明のプリント配線板の製造方
法の一概念図
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 導電層 3 積層板 4 光導電層 5 トナー粒子層 6 導電層(めっき層)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板の少なくとも片面に導電層を
    設けた積層板の導電層上に光導電層を設け、電子写真法
    により少なくともトナー粒子と分散媒からなる液体現像
    剤で現像して回路部に相当する部分をトナー粒子層で被
    覆し、さらに該トナー粒子層被覆部以外の光導電層を溶
    出除去し、残存する光導電層およびトナー粒子層をエッ
    チングレジストとして、不要な導電層をエッチング除去
    するプリント配線板の製造方法において、トナー粒子が
    蛍光物質を含有する液体現像剤で現像することを特徴と
    するプリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板の少なくとも片面に光導電層
    を設け、電子写真法により少なくともトナー粒子と分散
    媒からなる液体現像剤で現像して非回路部に相当する部
    分をトナー粒子層で被覆し、さらに該トナー粒子層被覆
    部以外の光導電層を溶出除去し、残存する光導電層およ
    びトナー粒子層をめっきレジストとして、絶縁性基板上
    に導電層を形成するプリント配線板の製造方法におい
    て、トナー粒子が蛍光物質を含有する液体現像剤で現像
    することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 液体現像剤現像後トナー粒子層を有する
    光導電層にトナー粒子に含有される蛍光物質の活性光を
    照射して、光導電層溶出除去前に現像欠陥を検査するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のプリント配線板
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003533741A (ja) * 2000-05-17 2003-11-11 ヒューレット−パッカード・インデイゴ・ビー・ブイ 蛍光液体トナー並びにこれを用いたプリント方法
JP2005286301A (ja) * 2004-03-03 2005-10-13 Mitsubishi Paper Mills Ltd 回路基板の製造方法
JP2005286295A (ja) * 2004-03-03 2005-10-13 Mitsubishi Paper Mills Ltd 回路基板の製造方法

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JP2005286301A (ja) * 2004-03-03 2005-10-13 Mitsubishi Paper Mills Ltd 回路基板の製造方法
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