JPH07170052A - プリント配線板の作製方法 - Google Patents

プリント配線板の作製方法

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JPH07170052A
JPH07170052A JP31685293A JP31685293A JPH07170052A JP H07170052 A JPH07170052 A JP H07170052A JP 31685293 A JP31685293 A JP 31685293A JP 31685293 A JP31685293 A JP 31685293A JP H07170052 A JPH07170052 A JP H07170052A
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JP
Japan
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photoconductive layer
board
layer
wiring board
toner
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JP31685293A
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Kenji Hyodo
建二 兵頭
Wakana Inoue
和佳奈 井上
Yuji Takagami
裕二 高上
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 両面銅張り積層板からでも極めて感度良く、
解像度の高いプリント配線板を作製する。 【構成】 電気絶縁性基板に金属導電層を設けた導電性
基板金属導電層上に電着法等により光導電層を設け、更
に該光導電層上に反転現像を用いる電子写真法によりト
ナー画像を形成させ、次いでストリッパを用いてトナー
付着部以外の光導電層を溶解除去し、かつ場合に応じて
光導電層除去部基板表面をエッチングするプリント配線
板の作製方法に於て、反転現像の為の電気的接地を基板
の側面からとることを特徴するプリント配線板の作製方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法を用いたプ
リント配線板の作製方法に関し、より詳しくは絶縁性基
板の片面もしくは両面に光導電層を設けた配線版基板上
に反転現像をもちいる電子写真法によってトナー画像を
設け、次いでトナー画像部以外の光銅電層を溶解除去し
た後、光導電層除去部基板表面をエッチングする新規な
プリント配線板の作製方法において、反転現像時の配線
基板の接地を配線基板の側面で行う、プリント配線板の
作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造方法はサブトラク
ティブ法とアディティブ法の二つに大別される。サブト
ラクティブ法は絶縁性基板に銅等の導電層を設けた積層
板上にレジスト層を形成し、そのレジスト層で被覆され
ていない導電層をエッチングにより取り除く方法であ
る。現行のプリント配線板製造工程では最も技術的に確
立されており、コスト的に大変有利なシステムである。
また、導電層と絶縁性基板の密着性が優れている。
【0003】サブトラクティブ法によるプリント配線板
製造用レジストとしては、レジストインク、液状レジス
トおよびドライフィルムフォトレジスト等が使用されて
いる。レジストインクは熱硬化型、UV硬化型、熱乾燥
型の三種類があり、スキージによってレジストインクを
スクリーン版から押し出し、導電性基板上に転写するス
クリーン印刷法でレジスト画像を作製する。この方法で
は画像の精度が導電性基板の表面粗さやスクリーンのメ
ッシュの影響によりおとり、200 μm以下のファインパ
ターン化には不向きである。しかも表面上の傷等への追
随性は非常に悪く、高解像度の画像を得ることが困難で
ある。
【0004】液状レジストは印刷法より高解像度を得ら
れる写真法に対応した材料としてプリント配線板製造に
用いられてきた。しかし塗布方式、液性状からくる膜厚
のばらつきが大きい等の理由からファインパターン化に
対応するのが困難であった。
【0005】液状レジストの欠点を改善したのがドライ
フィルムフォトレジストである。ドライフィルムフォト
レジストはレジストがキャリアフィルムと保護フィルム
で挟まれた三層構造を成している。導電性基板へのドラ
イフィルムの貼り付けは、キャリアフィルムを剥しなが
ら導電性基板表面に熱圧着させて行う。熱圧着法では金
属の凹凸に対してレジストの追随性が悪く、また密着性
も弱いので、作業中にレジストが剥離したり、ファイン
パターン化に対応できない等の問題があった。また、強
度を持たせるためにフィルムが約50μmと厚いという
こともファインパターン化を進めるにあたっての欠点と
なっている。
【0006】液状レジストおよびドライフィルムフォト
レジストは感光性樹脂からなり、ネガ型レジストでは露
光部が硬化して溶出液に対して不溶性となる。逆にポジ
型レジストでは露光部が溶出液に対して可溶性となる。
露光は一般にフォトツールを介したUV密着露光法で行
われるが、フォトツールの作製に時間がかかること、フ
ォトツールとレジストの間のゴミ、ほこり等により画像
欠落等が起こる、フォトツールを剥す際にレジストに欠
陥ができるといった問題があった。このためレーザー光
による直接描画法への期待が高まっている。しかし、現
行の液体レジストやドライフィルムフォトレジストでは
光学感度がネガ型で数〜数百mJ/cm2と低く、レー
ザー直接描画に対応するには困難であった。
【0007】電子写真の高感度を利用したプリント配線
板の製造方法としては特開昭63−129689号公報
にその例が示されているがトナー現像としては電荷残存
部に残存電荷と反対の極性をもつトナーを付着させるい
わゆる正現像法しか示されていない。トナー現像におい
て正現像法を用いると現像器の構造等は簡略化できるも
ののベタ部の画像中にピンホールを生じ易い等の欠点が
ある。
【0008】ピンホールの発生を抑えたいわゆる反転現
像方法はアルミニウム板を用いた印刷製版方法として知
られているが、この場合、現像電極を用い、アルミニウ
ム板と現像電極間にバイアス電位をかけて露光により残
存電位のなくなった部分の感光体表面に残存電位と同じ
極性のトナーを付着させている。アルミニウム板を用い
た印刷板の場合、アルミニウム板が導電性を有してお
り、また反対面は印刷等に使用しないため反転現像時に
その裏面を電気的に接地することができた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】電気絶縁性基板の片面
もしくは両面に金属導電層を設けた導電性基板金属導電
層上に光導電層を設け、更に該光導電層上に反転現像を
用いる電子写真法によりトナー画像を形成させ、次いで
トナー画像部以外の光導電層を溶解除去し、かつ光導電
層除去部基板表面をエッチングするプリント配線板の作
製方法に於て、反転現像の為の接地は、これまで印刷法
等で用いていた様な方法では行うことができない。プリ
ント配線板にリード線をとりつけ、それを介して電気的
に接地することも可能であるが毎回リード線をとりつけ
る必要があり、また、現像時においてその取扱いが非常
に煩雑になるなどの欠点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために鋭意検討した結果、電気絶縁性基板の片
面もしくは両面に金属導電層を設けた導電性基板金属導
電層上に光導電層を設け、更に該光導電層上に反転現像
を用いる電子写真法によりトナー画像を形成させ、次い
でトナー画像部以外の光導電層を溶解除去し、かつ光導
電層除去部基板表面をエッチングするプリント配線板の
作製方法に於て、問題となっていた反転現像の為の接地
を基板の側面で行えば良いことを見いだした。本発明に
よりプリント配線板を製造すれば、レジスト膜厚が薄
く、また光学感度が高く、レーザー直接描画に対応で
き、かつピンホールの少ないプリント配線板を得ること
ができる。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
係わるレジスト画像は反転現像法を用いる電子写真法で
作製する。つまり、導電性基板上に光導電層を設け、光
導電層表面を一様に帯電し、回路パターンを露光後トナ
ー現像で反転現像し、露光部にトナー層を得る。このト
ナー層をレジストとして未露光部の光導電層をアルカリ
液により溶出除去して回路パターンのレジスト像を得る
ことができる。
【0012】本発明で用いられる光導電層は少なくとも
光導電性化合物と結着樹脂を含有する。本発明で用いら
れる光導電性化合物としては、有機および無機の光導電
性化合物が使用できる。無機光導電性化合物としては、
セレンおよびセレン合金、アモルファスシリコン、硫化
カドミウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン等を挙げ
ることができる。また、有機光導電性化合物としては、
a)米国特許第3112197号明細書等に記載のトリ
アゾール誘導体、b)米国特許第3189447号明細
書等に記載のオキサジアゾール誘導体、c)特公昭37
−16096号公報等に記載のイミダゾール誘導体、
d)米国特許第3542544号、同3615402
号、同3820989号明細書、特公昭45−555
号、同51−10983号、特開昭51−93224
号、同55−108667号、同55−156953
号、同56−36656号公報等に記載のポリアリール
アルカン誘導体、e)米国特許第3180729号、同
4278746号明細書、特開昭55−88064号、
同55−88065号、同49−105537号、同5
5−51086号、同56−80051号、同56−8
8141号、同57−45545号、同54−1126
37号、同55−74546号公報等に記載のピラゾリ
ン誘導体及びピラゾロン誘導体、f)米国特許第361
5404号明細書、特公昭51−10105号、同46
−3712号、同47−28336号、特開昭54−8
3435号、同54−110836号、同54−119
925号公報等に記載のフェニレンジアミン誘導体、
g)米国特許第3567450号、同3180703
号、同3240597号、同3658520号、同42
32103号、同4175961号、同4012376
号明細書、西独国特許(DAS)1110518号、特
公昭49−35702号、同39−27577号、特開
昭55−144250号、同56−119132号、同
56−22437号公報等に記載のアリールアミン誘導
体、h)米国特許第3526501号明細書記載のアミ
ノ置換カルコン誘導体、i)米国特許第3542546
号明細書等に記載のN、N-ビカルバジル誘導体、j)米
国特許第3257203号明細書等に記載のオキサゾー
ル誘導体、k)特開昭56−46234号公報等に記載
のスチリルアントラセン誘導体、l)特開昭54−11
0837号公報等に記載のフルオレノン誘導体、m)米
国特許第3717462号明細書、特開昭54−591
43号(米国特許第4150987号に対応)、同55
−52063号、同55−52064号、同55−46
760号、同55−85495号、同57−11350
号、同57−148749号、同57−104144号
公報等に記載のヒドラゾン誘導体、n)米国特許第40
47948号、同4047949号、同4265990
号、同4273846号、同4299897号、同43
06008号明細書等に記載のベンジジン誘導体、o)
特開昭58−190953号、同59−95540号、
同59−97148号、同59−195658号、同6
2−36674号公報等に記載のスチルベン誘導体、
p)特公昭34−10966号公報に記載のポリビニル
カルバゾール及びその誘導体、q)特公昭43−186
74号、同43−19192号公報に記載のポリビニル
ビレン、ポリビニルアントラセン、ポリ-2-ビニル-4-
(4′-ジメチルアミノフェニル)-5-フェニルオキサゾ
ール、ポリ-3-ビニル-N-エチルカルバゾール等のビニ
ル重合体、r)特公昭43−19193号公報に記載の
ポリアセナフチレン、ポリインデン、アセナフチレン/
スチレン共重合体等の重合体、s)特公昭56−139
40号公報等に記載のピレン/ホルムアルデヒド樹脂、
エチルカルバゾール/ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹
脂、t)特開昭56−90883号、同56−1615
50号公報等に記載の各種トリフェニルメタン重合体、
u)米国特許第3397086号、同4666802
号、特開昭51−90827号、同52−655643
号、特開昭64−2061号、同64−4389号等に
記載の無金属或は金属(酸化物)フタロシアニン及びナ
フタロシアニン、及びその誘導体等がある。本発明に係
わる有機光導電性化合物は、a)〜u)に挙げられた化
合物に限定されず、他の有機光導電性化合物を用いるこ
とが出来る。これらの有機光導電性化合物は、所望によ
り2種類以上を併用することが可能である。
【0013】また本発明においては、光導電層の感度の
向上や所望の波長域に感度を持たせるためなどの目的
で、各種の顔料、染料等を併用することが出来る。これ
らの例としては、1)米国特許第4436800号、同
4439506号明細書、特開昭47−37543号、
同58−123541号、同58−192042号、同
58−219263号、同59−78356号、同60
−179746号、同61−148453号、同61−
238063号、特公昭60−5941号、同60−4
5664号公報等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、トリス
アゾ顔料、2)米国特許第3371884号明細書等に
記載のペリレン系顔料、3)英国特許第2237680
号明細書等に記載のインジゴ、チオインジゴ誘導体、
4)英国特許第2237679号明細書等に記載のキナ
クリドン系顔料、5)英国特許第2237678号明細
書、特開昭59−184348号、同62−28738
号公報等に記載の多環キノン系顔料、6)特開昭47−
30331号公報等に記載のビスベンズイミダゾール系
顔料、7)米国特許第4396610号、同46440
82号明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、8)特
開昭59−53850号、同61−212542号公報
等に記載のアズレニウム塩系顔料。また、増感染料とし
ては、「電子写真」129(1973)、「有機合成化
学」24 No.11 1010 (1966)等に記載
の公知の化合物を使用することが出来る。その例として
は、9)米国特許第3141770号、同428347
5号明細書、特公昭48−25658号、特開昭61−
71965号公報等に記載のピリリウム系染料、10)
Applied Optics Supplement 50 (1969)、特
開昭50−39548号公報等に記載のトリアリールメ
タン系染料、11)米国特許第3597196号明細書
等に記載のシアニン系染料、12)特開昭59−164
588号、同60−163047号、同60−2525
17号公報等に記載のスチリル系染料等である。これら
の増感色素は1種でも、また2種以上を併用しても良
い。
【0014】本発明に係わる光導電層には感度向上等の
ため、トリニトロフルオレノン、クロラニル、テトラシ
アノエチレン等の化合物、特開昭58−65439号、
同58−102239号、同58−129439号、同
60−71965号公報等に記載の化合物等を併用する
ことが出来る。
【0015】本発明に係わる結着樹脂は帯電性等を含む
電子写真特性を満足し、アルカリ液による溶解性を有す
るものでなければならない。その具体例としては、スチ
レン/マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、メタ
クリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/
メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸/
メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、
スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重合
体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重
合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/
クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、安息香酸
ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体等
のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カルボン酸含
有単量体との共重合体や、メタクリル酸アミド、フェノ
ール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スル
ホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量体を含有する
共重合体、フェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられ
る。これらの結着樹脂は単独でも、あるいは2種以上を
混合して用いても良い。
【0016】本発明に用いられる結着樹脂の重量平均分
子量は5,000〜200,000が好ましく、より好
ましくは15,000〜100,000である。分子量
が5,000未満であると導電性金属基板上に設けた光
導電層の機械的強度が劣り、また200,000を超え
るとトナー現像後の非画像部光導電層の溶出液への溶出
性が著しく低くなる。
【0017】本発明に用いられる光導電性化合物の結着
樹脂に対する混合比は、光導電層の電子写真特性によっ
て異なるが、概ね樹脂量の1〜100重量%程度の範囲
が好ましく、より好ましくは5〜40重量%が良い。
【0018】本発明に係わる光導電層の導電性基板上へ
の作製は浸漬法、バーコート法、カーテンコート法、電
着法により行う。塗布液は光導電層を構成する成分を適
当な溶媒に溶解分散して作製する。光導電性化合物がフ
タロシアニン等のように溶媒に不溶な成分を用いる場合
は、分散機により平均粒径 0.4μm以下、より好ましく
は 0.2μm以下に分散して用いる。また、塗布液には必
要に応じ、有機光導電性化合物および結着樹脂のほかに
光導電層の膜物性、塗布液の粘度、分散性等を改良する
目的で、可塑剤、界面活性剤、その他の添加剤を加える
ことができる。塗布液の固形分(光導電性化合物および
結着樹脂)濃度および使用する溶媒は塗布方法および乾
燥条件等によって適当なものを選択する。特に、電着法
により光導電層を作製する場合には溶媒として少なくと
も水を含有する。また、結着樹脂を水溶性にする必要が
あるので塩基で中和しなければならない。この塩基とし
ては例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエ
タノールアミン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、液体アンモニア等の無機塩基を使用するこ
とができる。
【0019】本発明に係わる電気絶縁性基板に金属導電
層を設けた導電性基板としては、「プリント回路技術便
覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年
刊行、日刊工業新聞社発行)に記載されているような一
般のフェノール樹脂含浸積層板、エポキシ樹脂含浸積層
板等に銅箔を貼り合わせたものを使用することができ
る。
【0020】光導電層は薄いとトナ−現像に必要な電荷
が帯電できず、逆に厚いとストリッパの劣化を促進する
ばかりか非画像部光導電層除去の際に画線細りを誘引し
て再現性の良好な画像が得られないため、膜厚を0. 5
0〜10μmに調整するよう電着条件を設定することが
肝要である。
【0021】銅箔の厚さは種々の厚さのものが使用でき
るが一般には35μmから5μmのものが使われている
がそれよりも厚いものや薄いものも使用することができ
る。配線密度が高くなり導体の線幅が細くなるにつれて
銅箔は、薄手のものを使用した方が良い。
【0022】電着は基本的にはプリント配線用導電性基
板と適当な金属からなる対極とを上記電着樹脂と光導電
性化合物とを含む溶液中に入れ、プリント配線用導電性
基板と対極との間に適当な電位を印加することにより行
う。
【0023】画像を形成させる為のトナーは、電子写真
印刷版に使用する湿式トナーを使用することができる
が、後工程である非画像部の光導電層の除去、及びそれ
により露出する導電性層のエッチング等に対して耐性を
有したものでなければならない。
【0024】形成された光導電層の露光には前述したよ
うにレーザー光源等を用いることもできるが、これは使
用する光導電性化合物の種類等によりことなる。例えば
χ型のフタロシアニンを用いると半導体レーザーを使用
することができ、ε型銅フタロシアニン、及び500n
m前後に分光吸収を持つアンザンスロン化合物を用いる
とアルゴンレーザーを使用することができる。
【0025】トナー現像した上記光導電層のトナー画像
が形成されていない部分を溶解除去する方法としてスト
リッパーが用いられるが、基本的にはアルカリ現像液を
使用したPS版用の現像処理器を使用することができ
る。
【0026】エッチングは、上記ストリッパにより光導
電性層が取り除かれ露出した銅箔を取り除く工程であ
り、前述した「プリント回路技術便覧」(社団法人日本
プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞
社発行)記載の装置等を使用することができる。また、
エッチング液も銅箔を溶解除去できるものであれば良
く、一般のプリント基板用エッチング液を使用すること
ができる。
【0027】エッチング工程を経ることにより基本的に
は回路に必要な銅箔のパターンは得られるがエッチング
されなかった部分には光導電層及びトナーが存在してい
る。これらはそのまま存在していても良いが回路構成部
品、チップ等の接続の際に不要となる場合がある。この
ときは、一般の感光性高分子を利用したプリント配線板
製造時と同様にさらにアルカリ度の強い溶液で処理する
ことによりこれらを除去することができる。また、必要
によってはメチルエチルケトン、ジオキサンの様な有機
溶剤を使用することもできる。
【0028】電着工程は通常の電着塗装と同様な装置を
使用することができ、電着層に電着する基材電極と電気
を流す為の対極とを入れ、電極間に直流電流を流すこと
により光導電性層を形成することができる。形成された
光導電性層は、そのままでは一般的に多孔性であるが、
熱乾燥させることによりその穴が埋まり均一な層とな
る。また、この乾燥工程を経ることにより安定した暗闇
帯電性を持たすことができるようになる。
【0029】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に
限定されるものではない。
【0030】電着用樹脂の作製 メチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート
40重量部、アクリル酸20重量部およびアゾビスイソ
ブチロニトリル2重量部からなる混合液を窒素ガス雰囲
気下において100℃に保持したジオキサン90重量部
中に3時間をかけて滴下し、さらに5時間かけてアクリ
ル樹脂溶液を得た。
【0031】電着 先に作製した電着用樹脂溶液50重量部にχ型無金属フ
タロシアニン(大日本インキ(株)製、商品名:Fastogen
blue #8120)1重量部を添加後、トリエチルアミンを加
えて中和し、固形分含有率が10重量%になるよう更に
脱イオン水を加えて電着用浴とした。この電着用浴を用
いて厚さ100μmのガラスエポキシ基材の片面に厚さ
18μmの銅箔を張り付けたプリント配線板用片面銅張
り積層板を陽極とし、浴温25℃で120Vの直流電流
を1分間通電して電着を行った。得られた皮膜を水洗
し、70℃で10分間乾燥して厚さ約5μmの平滑な光
導電性層を片面に有する銅張り積層板を得た。また、後
工程のトナー現像を考慮して積層板の銅層側端に電着さ
れた感光体は物理的に除去した。
【0032】光導電層の評価 形成された光導電性層は銅表面への密着性が良く、かつ
傷などによって銅表面に凸凹がある場合でもきれいに被
覆していた。また、この銅張り積層板の光導電特性を川
口電機製静電場測定器SP−428にて評価した。コロ
ナ印加電圧+6.0KVを印加したところ、V0(初期
電 位)+300V、DD10(10秒後の暗減衰電位保
持率)91%であった。
【0033】トナー画像の形成 光導電層を形成させた片面銅張り積層板の両面を暗所に
て+250Vに帯電後、波長780nmを備えたレーザ
ープロッターにより線幅40μmの静電潜像を積層板の
片面に形成させた。この潜像を、図1に示す様な現像装
置を用い、積層板の側面を側面接地用側板12を使い、
電気的に接地しながら、矢印方向に搬送ロール13を使
い搬送し、現像電極14に現像バイアス+120Vを印
加し反転現像した。現像剤としては、三菱OPCプリン
ティングシステム用トナー「ODP−TW」(三菱製紙
(株)製)を用いた。基板上に付着した余分のトナー
は、絞りロール15により絞った。また、接地用側板1
2は絞りロール15の後にも配置し、積層板が搬送ロー
ルの前の側板を過ぎても引き続き接地できるようにし
た。トナー現像後、基板を90℃の熱風乾燥器に3分間
入れ、トナー画像を定着させた。
【0034】非画線部光導電層の除去 三菱OPCプリンティングシステム用溶出液「ODP−
DFII」を用いてトナーの付着していない部分の光導電
層を除去することによりトナー像およびその下の未溶解
光導電層を画線部とする配線画像を形成した。
【0035】エッチング アルカリ水溶液により導電性基板上に形成されたトナー
及び未溶解光導電層よりなる配線画像をエッチングレジ
ストとして、基板に35℃に加熱されたボーメ42゜の
塩化第二鉄エッチング液をスプレー圧力2.5kg/c
2 で1分間スプレーすることによりエッチングレジス
ト未被覆金属導電層のエッチングを行った。その後メチ
ルエチルケトンでトナー及び光導電層よりなるエッチン
グレジストを除去したところ、エッチングレジスト部に
線幅約40μmの銅回路が形成された。
【0036】
【比較例】実施例と同様にして電着法により光導電性層
を形成した後、図2に示す通常の電子写真法アルミニウ
ム印刷板製版用のトナー現像器を用いて反転現像を行っ
た。しかしながらコントラストのあるトナー画像は得ら
れず、アルカリ溶出後の基材はには何等レジストパター
ンは得られなかった。
【0037】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明のプリント配
線板作製法により、電子写真法により半導体レーザーの
ような低エネルギーの露光源を使いながらもきわめて解
像度の高い配線回路を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する現像装置の構成図。(A)は
正面図、(B)は底面図、(C)は側面図、(D)は電
気的接続図。
【図2】比較例として用いる従来のトナー現像装置の構
成図。(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面
図、(D)は電気的接続図。
【符号の説明】
11 プリント配線板基材 12 側面接地用側板 13 送り側搬送ロール 14 反転現像用電極 15 出口側トナー絞りロール 16 送り側金属支持台 17 出口側金属支持台

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性基板の片面もしくは両面に金
    属導電層を設けた導電性基板金属導電層上に光導電層を
    設け、更に該光導電層上に反転現像を用いる電子写真法
    によりトナー画像を形成させ、次いでトナー画像部以外
    の光導電層を溶解除去し、かつ光導電層除去部基板表面
    をエッチングするプリント配線板の作製方法に於て、反
    転現像の為の接地を該基板の側面で行うことを特徴する
    プリント配線板の作製方法。
  2. 【請求項2】 光導電層を電着法で設けることを特徴と
    する特許請求項1記載のプリント配線板の作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999052335A1 (en) * 1998-04-06 1999-10-14 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board
US6444379B1 (en) 1998-04-06 2002-09-03 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board

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