JP2001009925A - 自動車用フロントエンドおよびその製造方法 - Google Patents

自動車用フロントエンドおよびその製造方法

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JP2001009925A
JP2001009925A JP11185370A JP18537099A JP2001009925A JP 2001009925 A JP2001009925 A JP 2001009925A JP 11185370 A JP11185370 A JP 11185370A JP 18537099 A JP18537099 A JP 18537099A JP 2001009925 A JP2001009925 A JP 2001009925A
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fiber
resin
molding
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thermoplastic resin
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JP11185370A
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English (en)
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Toru Shima
徹 嶋
Manabu Nomura
学 野村
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル性、成形性、経済性にすぐれると
ともに、複雑な形状に対しても適用でき、部品装着箇所
に応じた強度、剛性などの最適設計が可能な、重量当た
りの強度、剛性、耐衝撃性にすぐれた自動車用フロント
エンドの提供。 【解決手段】 (1) 繊維含有熱可塑性樹脂からな
り、(A)繊維含有量が10〜70重量%、(B)平均
繊維長が1〜30mm、(C)平均見かけ密度が0.2
〜1.0g/cm3 である自動車用フロントエンド。成
形材料として、全長が3〜100mmであり、この全長
と等しい長さを有し、互いに平行に配列された状態にあ
る20〜90重量%の繊維を含有する繊維強化熱可塑性
樹脂ペレットを含む成形材料を溶融混練し、成形金型キ
ャビティに射出あるいは射出圧縮後、成形金型キャビテ
ィ容積を拡大して膨張成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用フロント
エンドに関し、詳しくは、複数の自動車部品を保持する
ため自動車の車体の前部に設けられる熱可塑性樹脂製の
自動車用フロントエンドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車を製造する際には、イ
ンストルメントパネル、ドア、エンジンルームなどにお
いて、複数の自動車部品を個々に組み立てる方法が採用
されてきたが、部品点数が多く組み立て作業が煩雑なこ
とから、近年、複数の自動車部品をまとめて一体化成形
する樹脂一体化成形品が提案されてきている。
【0003】例えば、車体の前部に組み込まれる自動車
部品、具体的には、ラジエータやその冷却用のファン等
は、車体の前部を構成するフロントエンドに保持させ
て、一体化した状態でエンジンルームに組み込むように
している(特開平7−165116号公報)。このよう
な自動車用フロントエンドには、高温に長時間晒されて
も劣化しない長期耐熱性が必要なうえ、振動や衝撃に耐
えるすぐれた振動疲労特性および耐衝撃性が要求され
る。これらの要求を満たすものとして、金属製のフロン
トエンドがあるが、重量が大きいために取扱性が悪いう
え、形状が複雑なことから、枠組み構造であり、別途切
削、溶接、穿孔等の工程が必要になり、製造効率を充分
に向上できなく、省力化できないという問題があった。
さらに金属の場合、腐食の問題があるとともに、近時の
省資源、省エネルギーの動向からの自動車の軽量化に対
応できない大きな問題点がある。
【0004】このような問題点を解消するために、フロ
ントエンドを樹脂製とすることが考えられる。この場
合、要求される振動疲労特性および耐衝撃性を満足する
ためには、強化材による樹脂の強化が必要になる。この
ため、従来は、ガラス繊維強化熱硬化性樹脂(FR
P)製も提案されている。また、ガラス連続長繊維を
用いポリプロピレン樹脂を含浸したガラス繊維強化ポリ
プロピレンマットを形成し、これをスタンピング成形に
より成形してフロントエンドを製造することが提案され
ている。さらに、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂からな
り、平均繊維長が1〜20mmのガラス繊維を15〜5
0重量%含有するフロントエンドが提案されている。
【0005】しかしながら、繊維強化熱硬化性樹脂
(FRP)は、すぐれた材料ではあるが、再溶融成形が
不可能でリサイクルできず、廃棄物処理の点で使用が困
難になってきている。また、は、連続繊維であるこ
と、シート材料からの二次成形であることから、成形性
に限界があり、複雑なフロントエンドへの適用が困難で
ある。また、トリミングロスの発生があること、二次成
形であること、成形時間、設備など経済性、生産性の点
で必ずしも満足できるものではない。さらに、では、
成形性、経済性では特に問題はないものの、強度、剛性
を確保するためには軽量化に限界がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】リサイクル性、成形
性、生産性、経済性にすぐれるとともに、複雑な形状に
対しても適用でき、部品装着箇所に応じた強度、剛性な
どの最適設計が可能な、重量当たりの強度、剛性、さら
には振動疲労特性および耐衝撃性にすぐれた自動車用フ
ロントエンドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点の解消について、成形材料の選択、成形方法について
鋭意検討した。その結果、ガラス繊維などの繊維を含有
するとともに、繊維の絡み合いの復元による膨張構造を
とることにより、任意箇所の見かけ密度、厚みなどを任
意に設計可能であるとともに、重量当たりの強度、剛
性、耐衝撃性が大幅に向上し、自動車の軽量化に寄与で
きることを見いだした。本発明はこれらの知見によりな
されたものである。
【0008】すなわち、本発明は、 (1) 繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)繊維含
有量が10〜70重量%、(B)平均繊維長が1〜30
mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜1.0g/cm
3 である自動車用フロントエンド。 (2) 繊維がガラス繊維であり平均見かけ密度が0.
3〜0.9g/cm3 である上記(1)記載の自動車用
フロントエンド。 (3) 熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂から選ばれた樹脂であ
る上記(1)または(2)記載の自動車用フロントエン
ド。 (4) 緻密部分と膨張低密度部分で構成されている上
記(1)〜(3)のいずれかに記載の自動車用フロント
エンド。 (5) 前後方向に緻密壁を有する上記(1)〜(4)
のいずれかに記載の自動車用フロントエンド。 (6) 成形材料として、全長が3〜100mmであ
り、この全長と等しい長さを有し、互いに平行に配列さ
れた状態にある20〜90重量%の繊維を含有する繊維
強化熱可塑性樹脂ペレットを含む成形材料を溶融混練
し、成形金型キャビティに射出あるいは射出圧縮後、成
形金型キャビティ容積を拡大して膨張成形する上記
(1)〜(5)のいずれかに記載の自動車用フロントエ
ンドの製造方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の自動車用フロントエンドは、自動車の前
部に設けられ、複数の部品を装着するための構造を有
し、繊維含有熱可塑性樹脂で軽量化一体成形されたもの
である。従来の金属製のフロントエンドは、複数の金属
部材が溶接、ボルト・ナット、リベットなどにより結合
された枠組みとされていた。しかしながら、金属材料の
場合には、枠組みだけであり、各種の部品をこの枠組み
に固定する手段が必要であり、この際、部品の支持は、
点、線あるいは一部面としての支持である。このため、
各種部品を安定して保持するためには、強力な取り付け
が必要であった。また、枠組みへの取り付けのために、
これに取り付けられる部品も、比較的大型の部品に数が
制限されていた。
【0010】本発明の自動車用フロントエンドは、繊維
含有熱可塑性樹脂で膨張成形されたものであり、一般に
射出成形、射出圧縮成形で成形される。したがって、成
形金型の設計によって、取り付けられる部品の形状に対
応して任意の形状のものが得られる。自動車用フロント
エンドは、一般にフロントフェンダエプロン間に設けら
れるものであり、ラジエータ、ファン、ヘッドランプな
どの複数の自動車部品を取り付け保持できるようになっ
ている。さらに、従来の金属枠製のものでは困難であっ
た、小物部品の装着も可能であり、しかも嵌め込み装着
が可能となり作業性が向上する。
【0011】以下、本発明の自動車用フロトエンドを図
面に基づいて説明する。図1は、自動車用の車体の前部
を構成する、本発明の一実施態様である自動車用フロン
トエンドの概念図を示す。図1において、1は自動車用
フロントエンド、2は上端部、3は下端部、4は両端取
り付け部、5は補強垂直リブ、6はラジエータサポート
部、7はフアンサポート部、8はランプサポート部、9
は他の部品サポート部、10は板状部をそれぞれ示す。
図2は、図1のX−X線断面図を示す。
【0012】また、本発明の自動車用フロントエンドの
形状は、自動車の種類、フロント部への取り付けなどに
より、一定ではなく、任意に設計できる。したがって両
端に位置するランプサポート部は、場合によっては別途
部品として、本発明のフロントエンドの対象外とされる
場合もある。また、全体の強度、剛性を考慮して、上端
部、下端部あるいはこれらと上下方向を結ぶ、通常、2
本以上で結ぶ部分を前後方向厚肉部からなる構造をとる
ことが望ましい。また、全体的な厚みも、装備部品の重
量、全体の位置バランスなどを考慮して、任意に計算設
計される。この際、厚みのみでなく、膨張倍率あるいは
これらを組み合わせて設計することもできる。
【0013】すなわち、本発明の自動車用フロントエン
ドは、繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)繊維含有
量が10〜70重量%、好ましくは15〜60重量%、
(B)平均繊維長が1〜30mm、好ましくは2〜20
mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜1.0g/cm
3 、好ましくは0.3〜0.9g/cm3 である自動車
用フロントエンドである。
【0014】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、特に、制限はなく、例えば、ポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチ
レンランダム共重合体、高密度ポリエチレン等のポレオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリ
スチレン、シンジオタクチック構造を含むポリスチレ
ン、ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリ芳香族エーテル
またはチオエーテル系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹
脂、ポリスルホン系樹脂およびアクリレート系樹脂等が
採用できる。ここで、上記熱可塑性樹脂は、単独で用い
ることがもできるが、二種類以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0015】このような熱可塑性樹脂のうち、結晶性樹
脂であるポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロツ
ク共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ポリアミド
6、ポリアミド66などのポリアミド系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど
のポリエステル系樹脂が好ましい。これら熱可塑性樹脂
には、無水マレイン酸、フマル酸、メタクリル酸などの
不飽和カルボン酸またはその誘導体変性樹脂類を含有す
ることが好ましい。なお、ここで変性樹脂類としては、
前記の熱可塑性樹脂あるいは各種エラストマー類があ
り、変性方法としては、通常グラフト変性であるが、共
重合体であってもよい。変性樹脂類としては、ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのポリオレフィ
ン樹脂樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチ
レン系樹脂を例示できる。変性樹脂中の不飽和カルボン
酸またはその誘導体の含有量は、通常0.01〜10重
量%である。また、熱可塑性樹脂中の変性樹脂の含有量
は、通常0.5〜20重量%である。
【0016】つぎに、本願発明で用いられる、繊維とし
ては、特に制限はなく、溶融混練成形時に膨張性を有す
る各種繊維から選択される。たとえは、ガラス繊維、炭
素繊維などの無機繊維、銅繊維、黄銅繊維、鋼繊維、ス
テンレス繊維、アルミニウム繊維、アルミニウム合金繊
維、チタン合金繊維などの金属繊維、ボロン繊維、炭化
ケイ素繊維、アルミナ繊維、チッ化ケイ素繊維、ジルコ
ニア繊維などのセラミック繊維、アラミド繊維、芳香族
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオキシエチレ
ン繊維、ポリアリレート繊維、ポリフエニレンサルファ
イド繊維、ポリサルホン繊維、超高分子量ポリエチレン
繊維などの有機繊維などを例示できる。これらの繊維と
しては、たとえば、無機繊維と有機繊維など2種以上を
併用することもできる。
【0017】これらの繊維としては、自動車用フロント
エンドとして要求される特性などにより適宜選定でき
る。中でも、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などは強
度、剛性、耐熱性にすぐれるとともに、長繊維であり、
溶融樹脂の含浸引き抜き成形が容易であるため好まし
い。特に、ガラス繊維が好ましく用いられる。まず、繊
維含有熱可塑性樹脂からなる自動車用フロントエンド
は、(A)繊維の含有量が10〜70重量%、好ましく
は15〜60重量%で(B)平均繊維長が1〜30m
m、好ましくは2〜20mmである繊維含有熱可塑性樹
脂からなるものである。ここで、繊維の含有量が10重
量%未満では、強度、剛性が十分でなく、また、後記す
るところの膨張成形による膨張性が低下する場合があ
り、70重量%を越えると成形時の溶融流動性が低下す
る場合があり、また外観低下や、フロントエンドの末端
まで繊維含有率を均一に成形できにくい場合があり、し
たがって、前記範囲の選択が望ましい。
【0018】次に、平均繊維長が、1mm未満であると
本発明の特徴である軽量化のための膨張成形性が低下す
るとともに、強度、剛性、耐衝撃性の点からも好ましく
ない。また、30mmを越えると溶融流動性が低下する
とともに、溶融混練シリンダ内での混練が不十分とな
り、フロントエンド内の均一性が低下し、この結果、膨
張の不均一性、寸法不良、外観不良などか起こりやすく
なる。したがって、前記好ましい範囲の平均繊維長とな
るような成形材料、成形条件の選択が望ましい。なお、
平均繊維長は、ガラス繊維の場合、成形体の一部を灰化
後、万能投影機で倍率10倍で直接撮影し、その画像を
用いデジタイザーにてガラス繊維長を測定したものであ
る。
【0019】さらに、本発明の自動車用フロントエンド
は、(C)平均見かけ密度が0.2〜1.0g/c
3 、好ましくは0.3〜0.9g/cm3 である。本
発明の自動車用フロントエンドの本質的な特徴は、この
平均見かけ密度が小さいことにある。すなわち、平均見
かけ密度が、0.2〜1.0g/cm3 、好ましくは
0.3〜0.9g/cm3 と言う極めて軽量である自動
車用フロントエンドを初めて可能にしたものである。そ
して、この軽量化は、前記したように、平均繊維長が1
〜30mmの繊維(ガラス繊維)を10〜70重量%含
有する成形品において達成されたものであることに価値
がある。
【0020】これは、後記するところの、成形材料の選
択、製造方法の採用の組み合わせにおいてはじめて製造
が可能になったものである。ここで密度を平均見かけ密
度として規定したのは、自動車用フロントエンドの形状
は、板状の一般部とは別に、取り付け部、部品の装着
部、補強リブ部、前後方向壁部などフロントエンドとし
ての各部分において、膨張倍率を任意に設定できるこ
と。また、フロントエンドの膨張部も厚み方向におい
て、表面緻密部分、中心部、中間部分とでは、密度が一
定でないものであり、これらの全体的な構造を考慮し
て、フロントエンド全体としての軽量化の指標とするた
めである。即ち、平均見かけ密度は(成形品の重量/成
形品の容積)として測定できるものである。
【0021】なお、フロントエンドの肉厚を薄くするこ
とによっても、全体としての軽量化は不可能ではない
が、これでは、単なる軽量化は達成されるものの、自動
車用フロントエンドとしての使用に耐える曲げ強度、曲
げ剛性、耐衝撃性を満足することは困難である。したが
って、本発明の自動車用フロントエンドは、軽量である
とともに、使用に耐える曲げ特性、耐衝撃特性を有する
ものである。なお、曲げ試験方法は、160mm×50
mm×厚みからなる曲げ試験用試験片を切り出し、支点
間距離80mmの三点曲げ試験を試験速度10mm/
分、室温(23℃)で行うことにより測定できる。
【0022】本発明の自動車用フロントエンドは、上記
(A)、(B)、(C)をそれぞれ満足することによっ
て、軽量でありながら、使用に耐える曲げ強度、曲げ剛
性、衝撃強度とともに振動吸収性、耐熱性、耐熱寸法安
定性を満足するものであり、軽量化とこれら強度特性が
通常相反するものであるにも関わらず、これらを両立さ
せるとともに、単位重量当たりの曲げ特性、耐衝撃性が
従来の材料と比較して著しく向上することによって、自
動車用フロントエンドへの適用を可能にしたものであ
る。
【0023】以下、本発明の自動車用フロントエンドの
製造方法を成形材料とともに詳細に述べる。本発明の自
動車用フロントエンドは熱可塑性樹脂とガラス繊維など
の繊維を主成分とする成形材料を用いるものである。特
に、繊維含有熱可塑性樹脂が全長が3〜100mm、好ま
しくは4〜50mmであり、この全長と等しい長さを有
し、互いに平行に配列された状態にある繊維を20〜9
0重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂ペレット単独、
またはこのペレットと他のペレットとの混合物で前記繊
維が全体の10〜70重量%とされたものである成形材
料を用いることが好ましい。ここで、他のペレットとし
ては、通常は同種の熱可塑性樹脂、またはこれに各種添
加剤を含むものである。この好ましい成形材料ペレット
の選択によって、射出成形金型キャビティ内での溶融膨
張性のすぐれた溶融混練樹脂を容易に得ることができ
る。
【0024】ここで、繊維含有熱可塑性樹脂中の繊維含
有量が、10重量%未満であると、溶融膨張性が不十分
となるとともに、繊維による強度、剛性などの物性向上
効果が期待できなくなる。また、70重量%を超える
と、溶融混練性、繊維の分散性が低下し、射出成形性、
膨張性、成形品の外観、均質性などの品質が低下するこ
とになる場合がある。
【0025】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、特に、制限はないが、前記したものが用いられる。
また、これら熱可塑性樹脂には、特に無水マレイン酸や
フマル酸などの不飽和カルボン酸またはその誘導体変性
樹脂類、さらには各種エラストマーなどの耐衝撃性改良
剤、安定剤、帯電防止剤、耐候剤、光安定剤、着色剤、
短繊維、タルク等の充填剤を必要に応じて加えることも
できる。
【0026】本発明の自動車用フロントエンドは、その
使用場所が自動車のエンジンームの前に設けられるもの
である。したがって、エンジンからの振動、熱などの影
響を直接受けるものである。このため、自動車用フロン
トエンドとしての振動疲労特性や耐衝撃性等の力学性能
は、その形状、厚さ、膨張倍率、繊維の種類、繊維の含
有量、表面部の緻密層厚み、さらにはリブ等の構造設計
により向上させることができる。
【0027】この際、繊維の含有量および平均繊維長
を、フロントエンドが100万回の振動に耐えるように
設定することで、すぐれた耐久性能を確保できる。すな
わち、フロントエンドに、振動を発生する自動車部品、
例えば、ラジエータ冷却用のファン等を保持させた場合
にも、長期間、例えば、10年間以上にわたって良好な
状態を維持できる。また前記原材料には、100℃で1
万時間の連続使用に耐えるように安定剤が添加されてい
ることが望ましい。
【0028】すなわち、安定剤の種類、量、組み合わせ
等を、100℃で1万時間の連続使用に耐えうるように
設定することで、高温下で長期連続使用しても常温時の
状態を維持できるすぐれた長期耐熱性を確保できる。こ
れらの安定剤としては、例えば、酸化防止剤、老化防止
剤、熱安定剤等を採用でき、これらは、単独で使用して
もよく、或いは、2種類以上を併用してもよい。酸化防
止剤としては、特に制限はなく、従来公知のもの、例え
ば、フェノール系、リン系、硫黄系のもの等を使用でき
る。
【0029】フェノール系酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリス
リチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−
メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、
2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチ
ルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェ
ニルアクリレート、トリエチレングリコール−ビス−
〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオー
ル−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス
〔1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ〕エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレー
ト、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3
−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等が挙げられ
る。
【0030】また、リン系酸化防止剤としては、例え
ば、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−フォスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)オクチルフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−フォスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジ−フォスフォナイト等が挙げられる。
【0031】さらに、硫黄系酸化防止剤としては、例え
ば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、グリセリントリブチルチオプロピオネート、グリセ
リントリオクチルチオプロピオネート、グリセリントリ
ラウリルチオプロピオネート、グリセリントリステアリ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリブチ
ルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリオク
チルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリラ
ウリルチオプロピオネート、トリメチロールエタントリ
ステアリルチオプロピオネート、ペンタエリスリトール
テトラブチルチオプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラオクチルチオプロピオネート、ペンタエリスリ
トールテトララウリルチオプロピオネート、ペンタエリ
スリトールテトラステアリルチオプロピオネート等が挙
げられる。
【0032】このような酸化防止剤は、単独で用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、酸
化防止剤の添加量は、成形材料100重量部当たり、
0.02〜2.0重量部、好ましくは0.05〜1.5
の範囲である。さらに、フロントエンドとしては、黒色
等に調色されたものが一般的であるため、前記成形材料
に着色料を添加して着色してもよい。この着色料として
は、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛
等を採用できる。
【0033】このうち、カーボンブラックは、そのマス
ターバッチを原材料にブレンドすることにより着色を行
うことができる。カーボンブラックのマスターバッチと
しては、アセチレンブラックが特に好ましく、その添加
量は、成形材料100重量部に対して、0.05〜1重
量部、0.1〜0.5重量部である。また、繊維として
は、自動車用フロントエンドに要求される特性などによ
り前記したものから適宜選定できる。中でも、ガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維などは強度、剛性、耐熱性にす
ぐれるとともに、長繊維であり、溶融樹脂の含浸引き抜
き成形が容易であるため好ましい。特に、ガラス繊維が
好ましく用いられる。
【0034】ここで、ガラス繊維としては、E−ガラ
ス、S−ガラスなどのガラス繊維であって、その平均繊
維径が25μm以下のもの、好ましくは3〜20μmの
範囲のものが好ましく採用できる。ガラス繊維の径が3
μm未満であると、溶融樹脂含浸引き抜き成形によるペ
レット製造時に、ガラス繊維が樹脂になじまず、樹脂に
含浸するのが困難となる一方、20μmを超えると、外
観が低下するとともに、繊維が流れ難くなるとともに、
溶融混練時に切断、欠損が起こりやすくなる。これらの
熱可塑性樹脂およびガラス繊維を用い、引き抜き成形法
等でペレットを製造するにあたり、ガラス繊維は、カッ
プリング剤で表面処理した後、収束剤により、100〜
10000本、好ましくは、150〜5000本の範囲
で束ねておくことが望ましい。
【0035】カップリング剤としては、いわゆるシラン
系カップリング剤、チタン系カップリング剤として従来
からあるものの中から適宜選択することができる。例え
ば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のアミノシランやエポキシシランが採用
できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採用するの
が好ましい。
【0036】収束剤としては、例えば、ウレタン系、オ
レフィン系、アクリル系、ブタジエン系およびエポキシ
系等が採用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレ
フィ系が好ましく採用できる。これらのうち、ウレタン
系収束剤は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アル
コールとの重付加反応により得られるポリイソシアネー
トを50重量%以上の割合で含有するものであれば、油
変性型、湿気硬化型およびブロック型等の一液タイプ、
および、触媒硬化型およびポリオール硬化型等の二液タ
イプのいずれもが採用できる。一方、オレフィン系収束
剤としては、不飽和カルボン酸、または、その誘導体で
変性された変性ポリオレフィン系樹脂が採用できる。
【0037】本発明で用いられる繊維含有成形材料とし
ては、溶融膨張性を有するものであれば特に制限はな
い。しかし、好ましくは前記のような収束剤で収束した
ガラス繊維に熱可塑性樹脂を付着・含浸させることによ
り、ガラス繊維で強化された繊維強化樹脂ペレットが用
いられる。ガラス繊維に熱可塑性樹脂を付着・含浸させ
る方法としては、例えば、溶融樹脂の中に繊維束を通
し、繊維に樹脂を含浸させる方法、コーティング用ダイ
に繊維束を通して含浸させる方法、あるいは、ダイで繊
維の周りに付着した溶融樹脂を押し広げて繊維束に含浸
させる方法等が採用できる。ここで、繊維束と樹脂とを
よくなじませる、すなわち濡れ性を向上するために、内
周に凹凸部が設けられたダイの内部に、張力が加えられ
た繊維束を通して引き抜くことで、溶融樹脂を繊維束に
含浸させた後、さらに、この繊維束を加圧ローラでプレ
スする工程が組み込まれた引抜成形法も採用できる。な
お、ガラス繊維と溶融樹脂とが互いによくなじむ、濡れ
性のよいものであれば、溶融樹脂がガラス繊維に容易に
含浸され、ペレットの製造が容易となるので、前述の収
束剤で繊維を収束する工程は、省略できる場合がある。
ここで、互いによくなじませる方法としては、樹脂に極
性を付与したり、ガラス繊維の表面にカップリング剤と
反応する官能基をグラフトしたりする方法が有効であ
る。
【0038】以上のような方法で、樹脂が含浸された長
尺繊維束(ストランド等)を、繊維の長手方向に沿って
切断していけば、ペレットの全長と同じ長さの長繊維を
含んだ繊維強化樹脂ペレットを得ることができる。この
際、樹脂ペレットとしては、繊維束がストランドにさ
れ、その断面形状が略円形となった樹脂含有長尺繊維束
を切断したものに限らず、繊維を平たく配列することに
より、シート状、テープ状またはバンド状になった樹脂
含有長尺繊維束を所定の長さに切断したものでもよい。
【0039】さらに、本願発明の自動車用フロントエン
ドの製造方法に、好ましく用いられる繊維含有熱可塑性
樹脂成形材料としては、前記したように溶融樹脂含浸引
き抜き成形により製造された、全長が3〜100mmであ
り、この全長と等しい長さを有し、互いに平行に配列さ
れた状態にある繊維を20〜90重量%含有する繊維強
化熱可塑性樹脂ペレットまたは前記ペレットと他のペレ
ットとの混合物で前記繊維が全体の10〜70重量%と
された成形材料であることが好ましい。
【0040】繊維が互いに平行に配列された状態となっ
て全体の20〜90重量%含有されたペレットを用いれ
ば、ガラス繊維は溶融樹脂によつて含浸、被覆されてい
るので、射出成形機のスクリューで可塑化、溶融、混練
を行っても、繊維の破断が起こり難いともに、また分散
性も良好となる。これにより、成形金型キャビティに射
出された後の繊維含有溶融熱可塑性樹脂のスプリングバ
ック現象が良好になるとともに、最終成形品中に残存す
る繊維長が長くなり、物性の向上、表面外観が向上す
る。ここで、他のペレットとの混合物を用いれば、高濃
度のガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットの使用量が少
なくて、経済的であるとともに、成形品中の繊維含有量
の調整、溶融粘度の調整などができるメリットがある。
【0041】つぎに、熱可塑性樹脂としてポリプロピレ
ン系樹脂、繊維としてガラス繊維の場合を例として、具
体的に説明する。ポリプロピレン系樹脂のMI(メルト
インデックス)としては、特に制限はなく、全体として
のMI〔JIS K7210に準拠し、温度230℃、
荷重2.16kgで測定〕が、5〜1,000g/10
分、好ましくは10〜600g/10分である。通常、
ガラス繊維含有ポリプロピレン系樹脂マスターペレッ
ト、特に後記するガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂
ペレットとポリプロピレン系樹脂ペレットとの混合物か
らなる成形材料が用いられる。
【0042】したがって、ガラス繊維含有ポリプロピレ
ン系樹脂マスターペレット中の,ポリプロピレン系樹脂
とガラス繊維希釈用のポリプロピレン系樹脂ペレット
は、自ずから異なるMIのペレットを用いることが自由
であり、自動車のサイズ、用途、フロントエンドのサイ
ズ、装着部品の点数、重量などフロントエンドの曲げ強
度、曲げ剛性、衝撃強度、耐熱性、耐熱寸法安定性など
の特性、成形性を考慮して適宜決定できる。
【0043】しかしながら、本発明の自動車用フロント
エンドは、比較的成形時の金型キャビティの厚みが薄
く、かつ比較的繊維長の長いガラス繊維を含有するもの
であり、成形性すなわち、溶融流動性が良好であること
が求められる。したがって、希釈用のポリプロピレン系
樹脂のMIを30〜1,000g/10分、好ましくは
40〜800g/10分と比較的大きいMIのポリプロ
ピレン系樹脂を適宜選択することもできる。通常の射出
成形において、溶融樹脂の流動性を考慮して、一般にこ
のような大きいMIのポリプロピレン系樹脂を用いた場
合衝撃強度が著しく低下し、実用的でなくなるため、M
Iの上限には自ずと制限があった。
【0044】本発明の自動車用フロントエンドにあって
は、ポリプロピレン系樹脂のMIが、従来の一般的な射
出成形法におけるMIよりも、比較的大きく、すなわ
ち、分子量を大幅に低く成形性の向上を図ることができ
る。しかも、ガラス繊維の含有、ガラス繊維の絡み合
い、ガラス繊維のランダム分布、表面緻密層の形成、繊
維と樹脂による空隙の形成などにより、軽量でありなが
ら、本発明の自動車用フロントエンドとしての特性を十
分満足する強度、耐熱性などの特性を得ることが可能に
なったものである。
【0045】本発明に用いる、例えばポリプロピレン系
樹脂の場合には、ホモポリプロピレン樹脂あるいは、耐
衝撃性のために、プロピレンと他のオレフィンとのブロ
ック共重合体、プロピレンと数重量%以下の他のオレフ
ィンとのランダム共重合体が好ましい。更に衝撃性を向
上するために、熱可塑性樹脂エラストマーや非晶質ない
し低結晶性のポリプロピレン系樹脂などを適宜含有させ
ることも可能である。
【0046】ここで熱可塑性エラストマーとしては、た
とえば、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー
(EPR)、エチレン・ブテン−1共重合体エラストマ
ー、エチレン・オクテン−1共重合体エラストマー、エ
チレン・プロピレン・ブテン−1共重合体エラストマ
ー、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体エラストマ
ー(EPDM)、エチレン・プロピレン・エチリデンノ
ルボルネン共重合体エラストマー、軟質ポリプロピレ
ン、軟質ポリプロピレン系共重合体などのオレフィン系
エラストマーがある。これらの内エチレン系エラストマ
ーの場合のエチレン含有量は通常40〜90重量%程度
である。これらのエラストマーとしては、ムーニー粘度
(ML1+4 100 )が通常5〜100、好ましくは10〜
60であるものが用いられる。
【0047】また、スチレン系エラストマーとしては、
たとえば、スチレン・ブタジエン共重合体エラストマ
ー、スチレン・イソプレン共重合体エラストマー、スチ
レン・ブタジエン・イソプレン共重合体エラストマー、
あるいはこれら共重合体の完全あるいは部分水添してな
るスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体エ
ラストマー(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピ
レン・スチレン共重合体(SEPS)などを例示でき
る。これらのエラストマーとしては、メルトインデック
ス(MI)〔JIS K7210に準拠し、200℃、
荷重5kgで測定〕が、0.1〜120g/10分、好
ましくは8〜100g/10分であるものが用いられ
る。
【0048】次に、ガラス繊維としては、各種繊維長の
ものが用いられ、本発明の自動車用フロントエンドとし
ての成形品中の、平均ガラス繊維長が1〜30mm、特
に2〜20mm程度の範囲となるものである。したがっ
て、成形品中のガラス繊維の平均繊維長が上記範囲を確
保されれば、成形材料としては特に制限はない。しかし
ながら、成形品中のガラス繊維長をあるレベル以上に保
つため、一般的には、前記の全長が3〜100mm、好
ましくは4〜50mmであり、この全長と等しい長さの
ガラス繊維が互いに平行に配列され、ガラス繊維の含有
率が20〜90重量%であるガラス繊維強化熱可塑性樹
脂ペレットを用いることが好ましい。ここでガラス繊維
強化熱可塑性樹脂ペレットは、複数のガラス繊維束を溶
融樹脂中で引き抜き成形し、樹脂を含浸しストランドと
し、3〜100mmに切断する公知の方法で得られるも
のである。
【0049】本発明のフロントエンドの製造に用いられ
る繊維(ガラス)含有熱可塑性樹脂成形材料は、溶融時
に含有する繊維(ガラス)の絡み合いの回復による膨張
現象により、軽量の自動車用フロントエンドが成形でき
るものであることが必要である。したがって、本発明の
自動車用フロントエンドの軽量化は、本質的には繊維
(ガラス)の成形時の弾性回復(スプリングバック)に
よる膨張現象によって達成されるものである。しかしな
がら、膨張の補助として、少量の発泡剤を用いることが
できる。ここで、発泡剤としては、特に限定されるもの
ではなく、それぞれの樹脂原料の溶融温度における熱に
よる分解などによってガスを発生するアゾジカルボンア
ミド(ADCA)、ベンゼンスルホヒドラジド、N,N
−ジニトロペンタメチレンテトラミン、テレフタルアジ
ドなどの化学発泡剤やペンタン、ブタンなどの物理発泡
剤がある。
【0050】これらの発泡剤は、通常は、予め、発泡剤
と熱可塑性樹脂とのマスターバッチとして加えることが
できる。発泡剤は、前記のガラス繊維強化熱可塑性樹脂
ペレットと希釈用の熱可塑性樹脂ペレットとの合計10
0重量部に対して、通常0.01〜1重量部、好ましく
は、0.05〜0.5重量部の範囲である。この発泡剤
の添加量は、金型キャビティ容積の初期の拡大時におけ
る膨張性の確保など、あくまでも補助的な使用であり、
ガラス繊維による膨張性を考慮して、適宜決定できる。
ここで発泡剤の含有量が一般の発泡成形の場合のように
多いと、ガスが成形品表面に漏洩し、シルバーの発生な
ど外観不良が発生しやすくなる。
【0051】つぎに、本発明の自動車用フロントエンド
の製造方法を図面に基づいて説明する。図3は、自動車
用フロントエンドを成形するための、金型の要部の概念
図を示す。図3では、成形金型キャビティへの繊維含有
溶融樹脂の充填、圧縮、キャビティの拡張による膨張工
程を説明することができる。図3において、11は固定
金型、12は可動金型、13は成形金型キャビティ、1
4はスプルー、15は射出溶融樹脂、16はガス注入
管、17はガス排気管をそれぞれ示す。本発明の自動車
用フロントエンドを成形するためには、図3から明らか
なように、成形金型キャビティ13の容積を変化できる
ことが必要である。通常は、金型開閉方向のキャビティ
厚みを変化できるものである。すなわち、可動金型12
を進退させる機能を有する射出成形装置が用いられる。
この射出成形機としては、一般に射出圧縮成形が可能な
成形機、あるいは、一般の射出成形機に可動金型移動装
置が装備された射出成形装置が用いられる。
【0052】本発明の自動車用フロントエンドの成形
は、図3において、固定金型11に対して、可動金型1
2が鎖線で示す位置、すなわち、成形金型キャビティの
クリアランスがD1となる位置まで前進する。ついで、
図示しない繊維含有成形材料がスクリューにより溶融混
練・可塑化計量され、スプルー14を通り、成形金型キ
ャビティ13中に、成形金型キャビティクリアランスD
2に相当する量の溶融樹脂15が射出される。このD2
は、次工程における圧縮により成形金型キャビティ全体
に充填、充満する量である。
【0053】前記繊維含有溶融樹脂の射出時、溶融樹脂
の射出量は、成形金型キャビティ容積の通常2/3以下
であり、射出樹脂圧力は低く、また樹脂、繊維の配向は
少ないか実質的に起こらない。溶融樹脂の射出開始後、
通常数秒後に可動金型12が一点鎖線で示す位置、すな
わち、成形金型キャビティD1となる位置まで前進さ
せ、溶融樹脂を圧縮し成形金型キャビティに完全充填す
る。これにより、成形品の表面部は金型により冷却が開
始されるとともに、金型表面は、微小な凹凸までも完全
に転写される。表面がある程度冷却されスキン層が形成
された後、可動金型12は、成形体厚みである成形金型
キャビティクリアランスD3の位置まで後退することに
より膨張させる。次いで、冷却することにより、自動車
用フロントエンドが成形され、可動金型12を開放する
ことにより、フロントエンドが取り出される。
【0054】なお、図3においては、溶融樹脂の圧縮完
了時にさらなる圧縮代(固定金型と可動金型がさらに圧
縮可能なこと)としてのCを設けた例を示したが、Cが
ゼロとすることもできる。また、圧縮工程においては、
図3に示すように、成形金型キャビティクリアランスを
位置制御する場合の他、圧縮力により制御することもで
きる。
【0055】本発明の自動車用フロントエンドの製造方
法は、基本的には前記方法であるが、可動金型12の後
退開始後に、ガス注入管16より、窒素ガスなどを注入
することができる。このガスの注入はガラス繊維による
膨張を補助するとともに、膨張後において成形品を金型
表面に押圧して、金型転写性、外観の向上に寄与する。
さらに、注入ガスの圧力を必要によりある程度のレベル
に制御しながら、排気し、成形品内にガスを流通させる
ことにより、成形品の冷却を促進することができる。こ
のことは、空隙の形成により断熱状態となった成形品を
金型により冷却しなければならない不都合に変えて、成
形品の内部からの冷却を可能にするものであり、成形サ
イクルの改善に大きく寄与するものである。なお、注入
ガスとしては、特に、制限はないが、窒素ガス、アルゴ
ンガスなどの不活性ガスが好ましく用いられる。また、
ガス圧力は、0.01〜20MPaの範囲、好ましく
は、0.1〜5MPaの範囲で選定される。
【0056】また、前記ガスとしては、通常は室温のガ
スであるが、温度が15℃以下、好ましくは、0℃以下
の冷却用ガスを採用することもできる。この際に、揮発
性の水などの液体を同伴させると、より冷却効率が向上
する。さらに、前記ガスは、前記溶融樹脂を可塑化して
射出する射出装置のノズルの内部に設けられたガス注入
ノズル、または、前記金型の内部に設けられたスプル
ー、ランナおよびキャビティのいずれかに開口されるガ
ス注入ノズル、ガス注入ピンから、繊維含有溶融樹脂の
内部へ注入することができる。これらのなかでも、金型
に設けられたガス注入ピン、特に、キャビティに開口さ
れたガス注入ピンから注入するのが好ましい。
【0057】また上記には、射出圧縮充填の例を示した
が、フロントエンドの大きさ、溶融樹脂射出時のキャビ
ティ厚み、溶融樹脂の粘度などによっては、溶融樹脂の
射出充填方法として、圧縮工程を省くこともできる。し
かし、前記したように、樹脂の配向、繊維の配向防止、
溶融樹脂の充填の容易さ、金型転写性などから射出圧縮
成形方法の採用が好ましい場合がある。なお、可動金型
としては、フロントエンドの主要面全体を後退膨張する
場合の他、適宜後退しない箇所を設けた金型あるいは多
段に後退する金型を用いることもできる。すなわち、後
退しない部分においては、膨張することなく緻密な両表
面間を結合する緻密な部分を形成することにより、リブ
効果が生じ、より曲げ特性を向上できる。また、図1、
図2の5または7a、9aのように、前後方向に壁を有
する構造とした場合も、これらの壁は、実質的に膨張し
ないか、膨張倍率の低い壁となり、フロントエンド全体
の強度、剛性の確保、捩じれに対する抵抗性が向上す
る。
【0058】なお、フロントエンドの成形の場合には、
一般的には図1のフロントエンドのエンジン室側を可動
金型として、この可動金型を後退することにより、膨張
することにより軽量化が図られる。さらに、フロントエ
ンド両端部などのフエンダエプロンへの取り付け部、部
品の取り付け部は、未膨張なしい低膨張率部分とすると
ともに、金属製の取り付け具をインサート成形すること
も可能である。また、必要により、本発明の自動車用フ
ロントエイドに,金属部材からなる補強剤を一体化でき
るように、たとえば主要部の横方向などに凹状溝を設け
ることもできる。
【0059】
【実施例】次に、本発明の効果を具体的な実施例に基づ
いて説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限
定されるものではない。 実施例1 (A)ガラス繊維(径:13μm)が平行に配列し、そ
の含有量が70重量%、長さが16mmであるガラス繊
維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット(無水マレイン酸
変性ポリプロピレンを3重量%含有)60重量部と
(B)メルトインデックス(MI)〔230℃、2.1
6kg荷重〕が60g/10分のポリプロピレン樹脂ペ
レット40重量部および酸化防止剤〔イルガノックス1
076(チパ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)=
0.2重量部、紫外線吸収剤〔チヌビン327(チパ・
スペシャリティ・ケミカルズ社製)=0.2重量部を成
形用材料とした。射出成形機は、型締力:1500t、
ガラス繊維の破断を極力少なくするために圧縮比:1.
8のスクリューを用いた。成形金型キャビティの容積を
変更できるように、可動金型を進退させるためのIPM
ユニット(出光石油化学株式会社製)を装備した金型構
造を有する射出成形装置である。なお、金型には、キャ
ビティ内への窒素ガスの注入、排気設備を設けた。
【0060】成形材料を溶融混練・可塑化計量した後、
フロントエンド成形金型キャビティの板状部の厚みを、
2mmにセットし、2mmに相当する溶融樹脂(樹脂温
度:230℃)を射出、充填した。充填完了3秒後に、
可動金型を金型キャビティ厚みが5mmになるように後
退させ膨張させた。可動金型後退開始2秒後に、ガスピ
ンより3MPaの窒素ガスを樹脂中に注入した。その後
冷却固化、ガス排気後、金型を開放してフロントエンド
を得た。なお、平均ガラス繊維長、曲げ試験について
は、前記記載の方法によって測定した。
【0061】また、吸音率は、垂直入射吸音率測定法に
より、1KHzの場合を示し、相対透過損失は、1KH
zの場合の値を示す。熱伝導率の測定結果などとともに
第1表に示す。 比較例1 実施例1において、溶融樹脂射出、充填後の可動金型の
後退および窒素ガスの注入を行わず、溶融樹脂が膨張し
ていない、板状部の厚み2mmのフロントエンドを成形
した。評価結果を第1表に示す。
【0062】実施例2 (A) ガラス繊維(径:10μm)が平行に配列し、
その含有量が60重量%、長さが12mmであるガラス
繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット(無水マレイン
酸変性ポリプロピレンを3重量%含有)40重量部、
(B)メルトインデックス(230℃、2.16kg荷
重)が60g/10分のポリプロピレン樹脂ペレット6
0重量部、添加剤(実施例1に同じ)及び発泡剤マスタ
ーバッチ(MB)ペレット:永和化成工業株式会社製:
ポリスレンEE115(発泡剤含有量:10重量%)5
重量部をドライブレンドしたものを成形用材料とし、成
形装置は、実施例1と同じものを用いた。成形材料を溶
融混練・可塑化計量した後、フロントエンド成形金型キ
ャビティの板状部の厚みを、3mmにセットし、厚みD
2:1.5mmに相当する溶融樹脂(樹脂温度:250
℃)を射出した。射出開始と同時に、可動金型を前進さ
せ、圧縮して溶融樹脂を金型キャビティ(金型温度:4
0℃)に充填させた。溶融樹脂の充填完了の2秒後に、
可動金型を金型キャビティ厚みが4.5mmになるよう
に後退させ膨張させた。可動金型後退開始2秒後にガス
注入ピンより、1MPaの窒素ガスを注入した。その後
冷却固化し、金型を開放してフロントエンドを得た。評
価結果を第1表に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の自動車用フロントエンドは、軽
量化されているにもかかわらずフロントエンドとしての
強度、剛性、耐衝撃性が単位重量当り非常にすぐれてい
る。このことは、製品重量が実質的に等しい、実施例1
と比較例1との第1表の評価結果より明らかである。す
なわち、比較例に対して曲げ特性が格段に向上してい
る。しかも、吸音性、遮音性、断熱性を同時に満足する
ものである。さらに、これらの特性を有するものであり
ながら、射出または射出−圧縮成形により、一段で成形
できるともに、全体形状、部分形状、厚み、膨張倍率な
ど自動車フロントエンドとして、それぞれの自動車に適
するように自由に計算、設計できるものであり、経済
性、生産性の点からもすぐれたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用フロントエンドの概念図であ
る。
【図2】図1のx−x線断面図である。
【図3】本発明の自動車用フロントエンドを成形するた
めの、金型の要部の概念図を示す
【符号の説明】
1:自動車用フロントエンド 2:上端部 3:下端部 4:両端取り付け部 5:補強垂直リブ 6:ラジエータサポート部 7:フアンサポート部 8:ランプサポート部 9:その他部材サポート部 10:主要板状部 11:固定金型 12:可動金型 13:成形金型キャビティ 14:スプルー 15:溶融樹脂 16:ガス注入管 17:ガス排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/14 C08K 7/14 C08L 23/10 C08L 23/10 67/00 67/00 77/00 77/00 101/16 101/00 // B29K 23:00 67:00 77:00 105:12 B29L 31:30 Fターム(参考) 3D003 AA01 AA05 AA18 BB01 CA02 DA04 DA15 3D114 AA03 BA01 4F205 AA11 AA24 AA29 AB25 AC01 AH18 HA12 HA17 HA25 HA34 HA36 HA46 HB01 HC04 HC16 HK03 HK04 HK07 HK14 HK31 4F206 AA11 AB25 AH17 JA03 JA07 JN27 JN33 JQ81 4J002 BB031 BB032 BB121 BB151 BC031 BC061 BD041 BG021 BN141 BN151 BP021 CB001 CF001 CF162 CG001 CH022 CH071 CL001 CL002 CL062 CN011 CN012 CN031 CN032 DA016 DA076 DA096 DA116 DC006 DJ006 DK006 DL006 DM006 FA042 FA046 GN00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)
    繊維含有量が10〜70重量%、(B)平均繊維長が1
    〜30mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜1.0g
    /cm3 である自動車用フロントエンド。
  2. 【請求項2】 繊維がガラス繊維であり平均見かけ密度
    が0.3〜0.9g/cm3 である請求項1記載の自動
    車用フロントエンド。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂、
    ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂から選ばれた樹
    脂である請求項1または2記載の自動車用フロントエン
    ド。
  4. 【請求項4】 緻密部分と膨張低密度部分で構成されて
    いる請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用フロント
    エンド。
  5. 【請求項5】 前後方向に緻密壁を有する請求項1〜4
    のいずれかに記載の自動車用フロントエンド。
  6. 【請求項6】 成形材料として、全長が3〜100mm
    であり、この全長と等しい長さを有し、互いに平行に配
    列された状態にある20〜90重量%の繊維を含有する
    繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを含む成形材料を溶融混
    練し、成形金型キャビティに射出あるいは射出圧縮後、
    成形金型キャビティ容積を拡大して膨張成形する請求項
    1〜5のいずれかに記載の自動車用フロントエンドの製
    造方法。
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