JP4237324B2 - 自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法 - Google Patents
自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードに関し、詳しくは、著しく軽量化されていながら、すぐれた曲げ強度、曲げ剛性、さらには衝撃強度などを有し、外観にすぐれた自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年自動車において、衝突安全性の向上のための車体の高強度化やエアーバックの装備などが図られている。また、エンジンにおいても効率化、低燃料消費、排気ガス対策などから直接噴射エンジンなどが開発され搭載されてきている。これらはいずれも、自動車の重量の増加をもたらしている。
【0003】
一方、省資源、環境問題などから燃料消費量の低減が最重要事項となり、これら問題点の解決に、自動車の軽量化が強く求められている。自動車の軽量化を目的に、それぞれの部品において、金属から樹脂への転換が急速に進んでいる。これらの自動車用部品は、成形性、強度、剛性などに加えて、リサイクル性、材料の統一の動向などから、ポリプロピレン系樹脂などの熱可塑性樹脂が多用されてきている。自動車部品の軽量化の要求は、日々厳しくなっており、成形品の軽量化のためには、成形品の肉厚を薄くする努力がなされている。しかしながら、成形品の肉厚を薄くするためには、強度、剛性など樹脂本来の特性に加えて、部品の大型化に対応して成形性、すなわち溶融流動性の向上が必要となる。たとえばポリプロピレン系樹脂の強度、剛性などを向上するために、他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ガラス繊維などの強化剤、タルクなどの充填剤などを添加する手段が数多く提案されている。
【0004】
他方、近時の自動車の使用形態として、RV(リクレーショナル・ビークル)化の進行にともない、快適性、居住性のために、サンルーフを備えた自動車が増加しつつある。また、サンルーフにあっても、快適性の更なる向上から、開口面積がだんだん拡大する傾向が見られる。このサンルーフを構成するためのサンルーフハウジングは、強度、剛性に加えて耐熱性、耐熱寸法安定性、耐候性など自動車部品の中にあっても、厳しい特性が要求される部品の一つである。また、サンシェードにおいても同様な特性が要求される。
【0005】
従来、自動車用サンルーフハウジングとしては、▲1▼アルミニウム合金、▲2▼FRP(ガラス繊維強化熱硬化性樹脂)、▲3▼スタンパブルシート(熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維シート)、▲4▼ガラス繊維強化変成PPE(ポリフエニレンエーテル樹脂)が使用されている。これらの素材からなる自動車用サンルーフハウジングは、重量がかなり重いという問題点があり、自動車の軽量化への貢献には程遠いものである。また、これらの素材の多くは、自動車が廃車になった場合の廃棄において、リサイクル使用が出来ないか、困難であるなどの他の問題点を有している。さらに、これら部品の主として板状体の表面に表面材を接着したものが用いられている。しかし、表面材の接着と言う後工程が必要であり、工程の増加などコストの面でも問題が残る。さらに、自動車の天井に設けられるため、太陽光により温度が高くなり、夏期においてクーラーの効きが悪くなるなど断熱性が期待できないものである。
【0006】
さらに、FRP(ガラス繊維強化熱硬化性樹脂)やスタンパブルシート(熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維シート)では、生産性が低く、また、取り付けのための穴あけ加工などの二次加工が必要になる。また、ガラス繊維強化変成PPE(ポリフエニレンエーテル樹脂)にあっては、耐候性が十分でないことに加えて、溶融流動性も低く、高い射出圧力を必要とし、表皮材の一体化成形が困難であるなどの別の問題点もある。
【0007】
自動車用のサンシェードなどの車両用天井材の軽量化、剛性、耐候性、リサイクル性を目的として、▲5▼特開平7−1636号公報には、樹脂発泡体からなる芯材と、その芯材の少なくとも一方の面に、容積含有率で20%以上、70%以下の強化繊維を含み、熱可塑性樹脂が溶融状態にある時に低圧下で任意に変形し得る繊維補強熱可塑性樹脂板を層状に積層してなる積層体と、その積層体の表面にシート状の表面材を設けることから成る車両用天井材が開示されている。この公報には車両用天井材がサンシェードであるものも具体的に開示されている。
【0008】
しかしながら、前記のサンシェードにあっては、軽量化はある程度達成されるものの、サンシェードの製造のために、芯材となる樹脂発泡体、繊維補強熱可塑性樹脂板、表面材を一次素材として予め用意することが必要であるとともに、サンシェードのサイズ、形状にカットする工程、これを加熱低圧下に加圧成形する工程を必要とするものであり、生産性が必ずしもよくない場合がある。さらに、芯材としての発泡材と繊維補強熱可塑性樹脂板、表面材を同時に加熱圧縮積層成形するものであり、発泡材の機能を確保するためには、発泡材の圧縮変形を防止するために積層圧力は低圧にせざるを得ず、結果として、繊維補強熱可塑性樹脂板や表面材としてのシートと金型面との賦形性は不十分となり易く、表面平滑性、寸法安定性の要求に必ずしも答えることが困難である場合がある。さらに、自動車の車種、サンルーフのサイズなどにより、要求される特性に応じて、任意に物性を制御することが実質的に極めて困難である。
【0009】
このように、軽量性と剛性、強度、成形部品表面性(金型転写性、平滑性、外観)などは一般に相反するものであり、また成形性の点から成形品の厚みを薄くすることには自ずと限界がある。また、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、その成形部品形状、物性が極めて特殊なものであり、この問題を解決することは困難である。したがって、単に従来の▲1▼アルミニウム合金、▲2▼FRP(ガラス繊維強化熱硬化性樹脂)、▲3▼スタンパブルシート(熱可塑性樹脂含浸ガラス繊維シート)、▲4▼ガラス繊維強化変成PPE(ポリフエニレンエーテル樹脂)、▲5▼ガラス繊維補強板と樹脂発泡体との積層材料に変えて、ポリプロピレン系樹脂複合材料などを用いたのでは、物性、軽量化に限界がある。
【0010】
他方、ポリプロピレン系樹脂などに発泡剤を添加して発泡成形体とすることも当然考えられるが、高発泡成形品の成形は非常に困難である。さらに、強度、剛性、寸法安定性にも限界があるとともに、シルバーの発生による製品外観不良の発生の問題もあり、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードにおいては実用化されていないのが実情である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性、耐熱寸法安定性、強度、耐候性を満足するとともに、著しく軽量化された自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェード、即ち、部品としての絶対重量の軽減された自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの効率的な製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような状況下において、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの軽量化と性能について鋭意研究を重ねた結果、特定の組成と構造因子を満足する場合に、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの部品全体として重量を軽減した場合であっても、すぐれた物性を満足し、耐熱性、耐熱寸法安定性、耐候性を有し、すぐれた外観の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードが得られることを見いだし本発明を完成したものである。
【0013】
すなわち、本発明は、(1)ガラス繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)ガラス繊維の含有量が15〜60重量%、(B)平均ガラス繊維長が2〜20mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜0.9g/cm3であって、前記熱可塑性樹脂が酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤をおのおの0.2〜1重量%含有するものである自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードを製造する製造方法を提供するものである。
(2)(A)ガラス繊維の含有量が20〜50重量%、(B)平均ガラス繊維長が3〜15mm、(C)平均見かけ密度が0.3〜0.7g/cm3である上記(1)記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
(3)熱可塑性樹脂が不飽和カルボン酸またはその誘導体変性ポリオレフィンを1.1〜10重量%含有するポリプロピレン系樹脂である上記(1)または(2)記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
(4)表皮材が一体化してなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法は、熱可塑性樹脂と互いに平行に配列された15〜90重量%のガラス繊維を含み、長さが3〜100mmであるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを含む成形材料を溶融混練し、成形金型キャビティに射出あるいは射出圧縮後、成形金型キャビティ容積を拡大して膨張成形する。
(6)成形材料が、発泡剤を0.01〜1重量%含むものである上記(5)記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
(7)金型キャビティ容積を拡大開始後に溶融樹脂にガスを注入する上記(5)または(6)記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、ともに自動車の天井部分に設けられるサンルーフのためのものであり、主要部が板状の成形品である点において共通している。自動車のサンルーフは、自動車のRV(レクレーショナル・ビークル)化の動向に呼応して、近時サンルーフを装備した自動車が増加する傾向にある。自動車のサンルーフとは、自動車の通常前部座席の天井部分に設けられるものである。その一般的な構造は、鉄などの材料からなる天井板の開口部にサンルーフハウジングが取り付けられ、ガラス板とともに、サンシェードが可動自在に設けられるものである。
【0015】
以下、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードを図面に基づいて説明する。図1は、自動車用サンルーフハウジングの一例の概念図を示す。(A)は、平面図、(B)は、(A)のX−X線断面図である。図1において、1はサンルーフハウジング、2は外周枠状部、3は開口部、4は平板部、5は収納部である。ここで、開口部3は空気や太陽光などを取り入れるための開口である。また、収納部5は、開口部を開放する場合に平時風雨を遮断するガラス板および光を遮蔽する板状のサンシェードを収納するための部分であり、平板部4の上部に形成される。
【0016】
図1に示すサンルーフハウジングは、通常、左側が自動車の前方である。サンルーフハウジングは、開口部3を有する構造であり、天井板に取り付けられる。その結果自動車天井外板と平板部5により、収納部4が確保されることになる。サンルーフの開口部の開閉は、通常、サンルーフハウジングの前後方向の両側に、内側に断面コの字状のガイドレールが設けられ、このガイドレールに案内されてサンシェードが前後移動可能に設けられる。次に、このガイドレールの上を、ガラス板が通常可動輪を介して前後に移動可能に設けられている。
【0017】
これによって、サンシェードとガラス板はそれぞれ独立に前後に移動可能となっており、光のみの遮蔽も可能となっている。ここで、サンシェードは、手動や電動で移動できる。ガラス板は、通常電動による前後への移動に加えて、前方に移動して、開口部を閉鎖した位置において、前端線付近を回転軸として、上方に回転して、開口することもできるようになっている場合がある。
【0018】
図2は、自動車用サンシェードの一例の概念図を示す。(A)は、車内側から見た平面図を示し、(B)は(A)のX−X線断面図である。自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、サンシェードが閉じた状態においては、その自動車内部側は、自動車天井の内装材の一部を構成することになる。したがって、後記するように、従来用いられていたと同様な表面材を一体化することができる。この場合、一般的には、他の部分の天井内装材と同種、同色の表皮材の採用が望ましい。図2には、表皮材が一体化したサンシェードの例を示す。
【0019】
図1に示す、自動車用サンルーフハウジングは、板状部4の部分の膨張倍率が高く、外周枠状部の膨張倍率はやや低くなっている。これは、それぞれの部分の膨張前の樹脂量が異なる場合に生じるものである。しかしながら、自動車用サンルーフハウジングは、全体としての強度、剛性、耐熱性はこの枠状部で確保されるので、板状部4の軽量化を主体として、全体の軽量化が図られる特徴がある。また、必要により、枠状部あるいは枠状部の外方に実質的に膨張していない取り付け部を形成したものであってもよい。
【0020】
図2のサンシェードは、図面より明らかなように、成形品として全体的に平板状で構成されており、膨張倍率は面方向では略均一となっている。しかしながら、厚み方向では、表面部は未膨張であるスキン層を有し、中央部の見かけ密度が低くなっている。この表面スキン層は、溶融樹脂の膨張前の時点での溶融樹脂の圧縮工程における、金型冷却により形成されるものであり、二次的に発泡材料とガラス繊維強化シートとの加熱積層方法で得られたものとは、その外観が本質的に異なり、本発明の外観は実質的に一般の射出成形品と変わらない転写性と表面性を有するものである。
【0021】
また、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードには、たとえば、図2に示すように、表皮材を一体化することもできる。表皮材は、外観装飾、感触の向上などの目的で設けられ、全面に設けることもでき、サンルーフハウジングの場合には、枠状部を除いて部分的に設けることもできる。表皮材としては、特に制限はなく、詳しくは後述の製造方法で説明する。
【0022】
ここで、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの厚みは、車種による要求特性、サンルーフのサイズ、熱可塑性樹脂の選択、他の配合成分、ガラス繊維の含有量、成形品中のガラス繊維長など、あるいは、車種に求められる軽量化、断熱性などの要求特性などを総合的に判断して決定される。いずれにしても、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、部品そのものの重量が決定されれば、これに見合った成形品の重量が一義的に決まり、これに対応した成形樹脂材料量が決まるものである。
【0023】
これらの自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、主要部が板状部を有し、全体的にあるレベル以上の曲げ強度、曲げ剛性を有するとともに、耐熱性、耐熱剛性、特に、過酷な夏期の太陽熱による温度上昇にあっても、ガラス板、サンシェードのスライドによる開閉がスムースになされるように、成形寸法安定性とともに、耐熱寸法安定性が要求される。さらに、太陽熱の直射による温度上昇を車内に持ち込まないようにするため、その材料としては断熱性が求められ、また、自動車の室内空間の一部を構成するものであり外観にすぐれることなど、共通の特性を求められるものである。
【0024】
これらの自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードにおいて、従来は、前記したように、FRPやガラス繊維マットからなる一次材料の使用から、ガラス繊維強化変成PPEを用いた射出成形が採用されてきていることは前記した通りである。しかし、この材料からの射出成形では、溶融流動性が十分でなく、しかも軽量性と強度、耐熱性などの物性を両立させることは極めて困難であることに変わりはない。すなわち、溶融流動性のために、補強のためのガラス繊維長さは自ずと長くできず、また溶融混練前のガラス繊維長を長くしても、溶融混練によりその繊維長は短くなり、曲げ特性への寄与効果が少なくなる。また、軽量化のためには、部品の肉厚を厚くすることには自ずと限界があり、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェード自体としての重量の低減は極めて困難であることに変わりはないのが実情である。
【0025】
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、熱可塑性樹脂中に比較的繊維長の長いガラス繊維がランダムに分布するとともに、成形品の内部には樹脂の膨張による実質的に連続する空隙を有する構造をとるものである。また、含有するガラス繊維も溶融樹脂の膨張とともにその方向がランダム、均一化する。さらに、成形品は、内部の膨張による空隙発生による軽量化と表面部分のスキン層との成形一体化多層構造およびガラス繊維による補強効果により、すぐれた物性を発揮するものである。
【0026】
また、本発明の自動車用サンルーフハウジングは、その一般的形状は、主要部となる板状部と外周枠部で形成される。また、サンシェードは略平板状で形成されている。ここで、膨張、軽量化部分は主要部の板状部においてその倍率が高く、外周枠状部あるいは外周部は実質的に未膨張ないし低膨張部分とすることができるものである。したがって、成形品全体として総合的に強度を発揮することができるすぐれた構造である。さらに、主要部の膨張による空隙部分により、弾力性、断熱性、遮音性、吸音性など従来の樹脂からなる自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードにない全く異なる特性を有するものである。
【0027】
すなわち、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、ガラス繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)ガラス繊維の含有量が15〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、(B)平均ガラス繊維長が2〜20mm、好ましくは3〜15mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜0.9g/cm3 、好ましくは0.3〜0.7g/cm3 である自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードである。
【0028】
まず、(A)ガラス繊維の含有量が15〜60重量%、好ましくは20〜50重量%で(B)平均ガラス繊維長が2〜20mm、好ましくは3〜15mmでありガラス繊維含有熱可塑性樹脂からなるものである。ここで、ガラス繊維の含有量が15重量%未満では、強度、耐熱性が十分でなく、また、後記するところの膨張成形による膨張性が低下する場合があり、60重量%を越えると成形時の溶融流動性が低下する場合があり、また外観低下や、表皮材との一体化における溶融接着性が低下する場合がある。したがって、前記好ましい範囲の選択が望ましい。
【0029】
次に、平均ガラス繊維長が、2mm未満であると本発明の特徴である膨張成形性が低下するとともに、強度の点からも好ましくない。また、20mmを越えると溶融流動性が低下するとともに、溶融混練シリンダ内での混練が不十分となり、成形品内の均一性が低下し、この結果、膨張の不均一性、外観不良などか起こりやすくなる。したがって、前記好ましい範囲の平均ガラス繊維長となるような成形材料、成形条件の選択が望ましい。なお、平均ガラス繊維長は、成形品の一部を灰化後、万能投影機で倍率10倍で直接撮影し、その画像を用いデジタイザーにてガラス繊維長を測定したものである。
【0030】
さらに、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、その(C)平均見かけ密度が0.2〜0.9g/cm3 、好ましくは0.3〜0.7g/cm3 である。本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの本質的は特徴は、この平均見かけ密度が小さいことにある。すなわち、平均見かけ密度が0.9g/cm3 以下と言う極めて軽量である自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードを初めて可能にしたものである。そして、この軽量化は、前記したように、平均繊維長が2〜20mmのガラス繊維を15〜60重量%含有する成形品において達成されたものであることに価値がある。
【0031】
これは、後記するところの、成形材料の選択、製造方法の採用の組み合わせにおいて初めて製造が可能になったものである。ここで密度を平均見かけ密度として規定したのは、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの形状は、板状部分と外周部分、枠状部分さらには、成形品の厚み方向の表面部分と中間部分とでは、現実の密度が一定でない場合があり、これらの成形品の構造を考慮して、成形品全体としての軽量化の指標とするためである。即ち、平均見かけ密度は(成形品の重量/成形品の容積)として測定できるものである。
【0032】
なお、成形品の肉厚を薄くすることによっても、成形品全体としての軽量化は不可能ではないが、これでは、単なる軽量化は達成されるものの、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードとしての使用に耐える曲げ強度、曲げ剛性耐熱性、耐熱寸法安定性を満足することは困難である。したがって、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、軽量であるとともに、使用に耐える曲げ特性を有するものである。たとえば、成形品の板状部の切り出し3点曲げ試験における最大荷重が50N以上、好ましくは80N以上であり、曲げ剛性が70N/cm以上、好ましくは100N/cm以上である。ここで曲げ試験方法は、成形品から、160mm×50mm×厚みからなる曲げ試験用試験片を切り出し、支点間距離80mmの三点曲げ試験を試験速度10mm/分、室温(23℃)で行うことにより測定できる。
【0033】
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、上記(A)、(B)、(C)をそれぞれ満足することによって、軽量でありながら、使用に耐える曲げ強度、曲げ剛性、衝撃強度とともに耐熱性、特に耐熱寸法安定性を満足するものであり、軽量化とこれら強度特性が通常相反するものであるにも関わらず、これらを両立させたものである。
【0034】
以下、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードおよびそれらの製造方法を成形材料とともに詳細に述べる。
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは熱可塑性樹脂とガラス繊維を主成分とするものである。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に、制限はなく、例えば、ポリプロピレン、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、高密度ポリエチレン等のポレオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン、シンジオタクチック構造を含むポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ芳香族エーテルまたはチオエーテル系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂およびアクリレート系樹脂等が採用できる。ここで、上記熱可塑性樹脂は、単独で用いることがもできるが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
このような熱可塑性樹脂のうち、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。中でもポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、あるいは、これらの混合物などのポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0036】
これら熱可塑性樹脂には、不飽和カルボン酸またはその誘導体変性樹脂類を含有することが好ましい。なお、ここで変性樹脂類としては、前記の熱可塑性樹脂あるいは各種エラストマー類があり、変性方法としては、通常グラフト変性であるが、共重合体であってもよい。変性樹脂類としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのポリオレフィン樹脂樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン系樹脂を例示できる。
【0037】
また、変性に用いられ不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,クロトン酸,シトラコン酸,ソルビン酸,メサコン酸,アンゲリカ酸などが挙げられ、またその誘導体としては、酸無水物,エステル,アミド,イミド,金属塩などがあり、例えば無水マレイン酸,無水イタコン酸,無水シトラコン酸,アクリル酸メチル,メタクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,マレイン酸モノエチルエステル,アクリルアミド,マレイン酸モノアミド,マレイミド,N−ブチルマレイミド,アクリル酸ナトリウム,メタクリル酸ナトリウムなどを挙げることができる。
【0038】
これらの中で不飽和ジカルボン酸及びその誘導体が好ましく、特に無水マレイン酸が好適である。ここで、酸変性樹脂類としては、酸変性ポリオレフィン、特に無水マレイン酸変成ポリプロピレンなどを例示できる。ここで、不飽和カルボン酸やその誘導体の付加量としては0.01〜20重量%、さらには、0.02〜10重量%の範囲にあるものが好ましい。また、この酸変成ポリオレフィン樹脂の含有量は通常10重量%以下である。
【0039】
つぎに、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂を例として、具体的に説明する。ポリプロピレン系樹脂のMI(メルトインデックス)としては、特に制限はなく、全体としてのMI〔JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgで測定〕が、5〜1,000g/10分、好ましくは10〜600g/10分である。なお、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、ポリプロピレン系樹脂などの熱可塑性樹脂とガラス繊維を必須とするものであり、通常、ガラス繊維含有ポリプロピレン系樹脂マスターペレット、特に後記するガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレットとポリプロピレン系樹脂ペレットとの混合物からなる成形材料が用いられる。したがって、ガラス繊維含有ポリプロピレン系樹脂マスターペレット中の,ポリプロピレン系樹脂とガラス繊維希釈用のポリプロピレン系樹脂ペレットは、自ずから異なるMIのペレットを用いることが自由であり、自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの曲げ強度、曲げ剛性、衝撃強度、耐熱性、耐熱寸法安定性などの特性、成形性を考慮して適宜決定できる。
【0040】
しかしながら、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、比較的成形時の金型キャビティの厚みが薄く、かつ比較的繊維長の長いガラス繊維を含有するものであり、成形性すなわち、溶融流動性が良好であることが求められる。したがって、希釈用のポリプロピレン系樹脂のMIを30〜1,000g/10分、好ましくは40〜800g/10分と比較的大きいMIのポリプロピレン系樹脂を適宜選択することが望ましい。通常の射出成形において、溶融樹脂の流動性を考慮して、一般にこのような大きいMIのポリプロピレン系樹脂を用いた場合衝撃強度が著しく低下し、実用的でなくなるため、MIの上限にはおのずと制限があった。
【0041】
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードにあっては、ポリプロピレン系樹脂のMIが、従来の一般的な射出成形法におけるMIよりも、格段と大きく、すなわち、分子量を大幅に低く成形性の向上を図ることができる。しかも、ガラス繊維の含有、ガラス繊維の絡み合い、ガラス繊維のランダム分布、空隙の形成などにより、軽量でありながら、本発明で規定する自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードとしての特性を十分満足する強度、耐熱性などの特性を得ることが可能になったものである。
【0042】
本発明に用いる、例えばポリプロピレン系樹脂の場合には、ホモポリプロピレン樹脂あるいは、耐衝撃性のために、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重合体、プロピレンと数重量%以下の他のオレフィンとのランダム共重合体が好ましい。更に衝撃性を向上するために、熱可塑性樹脂エラストマーや非晶質ないし低結晶性のポリプロピレン系樹脂などを適宜含有させることも可能である。
【0043】
ここで熱可塑性エラストマーとしては、たとえば、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(EPR)、エチレン・ブテン−1共重合体エラストマー、エチレン・オクテン−1共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体エラストマー(EPDM)、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体エラストマー、軟質ポリプロピレン、軟質ポリプロピレン系共重合体などのオレフィン系エラストマーがある。これらの内エチレン系エラストマーの場合のエチレン含有量は通常40〜90重量%程度である。これらのエラストマーとしては、ムーニー粘度(ML1+4 100 )が通常5〜100、好ましくは10〜60であるものが用いられる。
【0044】
また、スチレン系エラストマーとしては、たとえば、スチレン・ブタジエン共重合体エラストマー、スチレン・イソプレン共重合体エラストマー、スチレン・ブタジエン・イソプレン共重合体エラストマー、あるいはこれら共重合体の完全あるいは部分水添してなるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体エラストマー(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS)などを例示できる。これらのエラストマーとしては、メルトインデックス(MI)〔JIS K7210に準拠し、200℃、荷重5kgで測定〕が、0.1〜120g/10分、好ましくは8〜100g/10分であるものが用いられる。
【0045】
次に、ガラス繊維としては、各種繊維長のものが用いられ、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードとしての成形品中の、平均ガラス繊維長が2〜20mm、特に3〜15mm程度の範囲となるものである。したがって、成形品中のガラス繊維の平均繊維長が上記範囲を確保されれば、成形材料としては特に制限はない。しかしながら、成形品中のガラス繊維長をあるレベルに保つため、一般的には、全長が3〜100mm、好ましくは4〜50mmであり、この全長と等しい長さのガラス繊維が互いに平行に配列され、ガラス繊維の含有率が20〜80重量%であるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを用いることが好ましい。ここでガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットは、複数のガラス繊維束を溶融樹脂中で引き抜き成形し、樹脂を含浸しストランドとし、3〜100mmに切断する公知の方法で得られるものである。
【0046】
ここで、ガラス繊維としては、E−ガラス、S−ガラスなどのガラス繊維であって、その平均繊維径が25μm以下のもの、好ましくは3〜20μmの範囲のものである。ガラス繊維の径が3μm未満であると、前記ガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレットの製造時にガラス繊維に樹脂がなじまず、樹脂が含浸するのが困難となる一方、20μmを超えると、外観が低下するとともに、リブなどの細部に繊維が流れ難くなるとともに、溶融混練時に切断、欠損が起こりやすくなる。ガラス繊維は、カップリング剤で表面処理した後、収束剤により、100〜10,000本、好ましくは、150〜5,000本の範囲で束ねておくことが望ましい。
【0047】
カップリング剤としては、いわゆるシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤として従来からあるものの中から適宜選択することができる。例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のアミノシランやエポキシシランが採用できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採用するのが好ましい。
【0048】
本発明で用いるガラス繊維含有熱可塑性樹脂成形材料は、溶融時に含有するガラス繊維の絡み合いの回復による膨張現象により、軽量の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードが成形できるものであることが必要である。したがって、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの軽量化は、本質的にはガラス繊維の成形時の弾性回復(スプリングバック)による膨張現象によって達成されるものである。しかしながら、膨張の補助として、少量の発泡剤を用いることができる。ここで、発泡剤としては、特に限定されるものではなく、それぞれの樹脂原料の溶融温度における熱による分解などによってガスを発生する化学発泡剤や物理発泡剤がある。化学発泡剤としては、シュウ酸誘導体、アゾ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド、アジド化合物、ニトロソ化合物、トリアゾール、尿素およびその関連化合物、亜硝酸塩、水素化物、炭酸塩ならびに重炭酸塩等が採用できる。さらに具体的に例示すれば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ベンゼンスルホヒドラジド、N,N−ジニトロペンタメチレンテトラミン、テレフタルアジド等が採用できる。また、物理発泡剤としては、ペンタン、ブタン、フッ素化合物、水などがある。
【0049】
これらの発泡剤は、成形原料ペレットと所定量の発泡剤を加えて混合してもよいが、通常は、予め、発泡剤と熱可塑性樹脂とのマスターバッチとして加えることができる。発泡剤は、前記のガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットと希釈用の熱可塑性樹脂ペレットとの合計100重量部に対して、通常0.01〜1重量部、好ましくは、0.05〜0.5重量部の範囲である。この発泡剤の添加量は、金型キャビティ容積の初期の拡大時における膨張性の確保など、あくまでも補助的な使用であり、ガラス繊維による膨張性を考慮して、適宜決定できる。ここで発泡剤の含有量が一般の発泡成形の場合のように多いと、ガスが成形品表面に漏洩し、シルバーの発生など外観不良が発生しやすくなる。
【0050】
さらに、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードには、必要により、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどの無機充填剤、アラミド繊維、ケプラー繊維、ポリアリレート繊維、炭素繊維などの他の繊維類、各種安定剤、帯電防止剤、着色剤、核剤、過酸化物などを含有することができる。特に、本発明では、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤が含有されていることが望ましい。
【0051】
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系のものなどがある。ここでフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフエニル)プロピオネート、4,4’ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフエノール、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピオネート〕、3,9−ビス〔2−〔3(3−t−ブチル−4−ヒトロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどが挙げられる。
また、リン系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、2,2,−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどを挙げることができる。
【0052】
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテスラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などを挙げることができる。
つぎに、光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤、フェニルベンゾエート系光安定剤などがある。このヒンダードアミン系またはフェニルベンゾエート系光安定剤の具体例として、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、コハク酸とN−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとの縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)フマレート、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−オクチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
【0053】
また、紫外線光吸収剤としては、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系およひベンゾエート系などがあり、これらの中では、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系が好ましい。ベンゾトリアゾール系の光吸収剤としては、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどを挙げることができる。また、ベンゾエート系の光吸収剤としては、例えば2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどを挙げることができる。
【0054】
これらの各種添加剤は、成形品中に、重量として、通常酸化防止剤500〜8,000ppm、好ましくは1,000〜3,000ppm、光安定剤500〜10,000ppm、好ましくは1,000〜6,000ppm、紫外線吸収剤500〜10,000、好ましくは1,000〜6,000ppmである。これらの添加剤は通常熱可塑性樹脂を用いたマスターバッチとして添加される。
【0055】
つぎに、本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法をサンシェードの製造の場合について、図面に基づいて説明する。図3は、自動車用サンシェードを成形するための、金型の要部の概念図を示す。図3では、成形金型キャビティへのガラス繊維含有溶融樹脂の充填、圧縮、キャビティの拡張による膨張工程を説明することができる。
【0056】
図3において、11は固定金型、12は可動金型、13は成形金型キャビティ、14はスプルー、15は射出溶融樹脂、16はガス注入管、17はガス排気管をそれぞれ示す。本発明の自動車用サンシェードを成形するためには、図3から明らかなように、成形金型キャビティ13の容積を変化できることが必要である。通常は、金型開閉方向のキャビティ厚みを変化できるものである。すなわち、可動金型12を進退させる機能を有する射出成形装置が用いられる。この射出成形機としては、一般に射出圧縮成形が可能な成形機、あるいは、一般の射出成形機に可動金型移動装置が装備された射出成形装置が用いられる。
【0057】
本発明の自動車用サンシェードの成形は、図3において、固定金型11に対して、可動金型12が鎖線で示す位置、すなわち、成形金型キャビティのクリアランスがD1となる位置まで前進する。ついで、図示しないガラス繊維含有成形材料がスクリューにより溶融混練・可塑化計量され、スプルー14を通り、成形金型キャビティ13中に、成形金型キャビティクリアランスD2に相当する量射出される。このD2は、次工程における圧縮により成形金型キャビティ全体に充填、充満する量である。
【0058】
前記ガラス繊維含有溶融樹脂の射出時、溶融樹脂の射出量は、成形金型キャビティ容積の通常2/3以下であり、射出樹脂圧力は低く、また樹脂、ガラス繊維の配向は少ないか実質的に起こらない。溶融樹脂の射出開始後、通常数秒後に可動金型12を前進させることにより、溶融樹脂を圧縮し成形金型キャビティに完全充填する。これにより、成形品の表面部は金型により冷却が開始されるとともに、金型表面は、微小な凹凸までも完全に転写される。表面がある程度冷却されスキン層が形成された後、可動金型12は、成形品厚みである成形金型キャビティクリアランスD3の位置まで後退することにより膨張させる。次いで、冷却することにより、自動車用サンシェードが成形され、可動金型12を開放することにより、サンシェードが取り出される。
【0059】
なお、図3においては、溶融樹脂の圧縮完了時にさらなる圧縮代(固定金型と可動金型がさらに圧縮可能なこと)としてのCを設けた例を示したが、Cがゼロとすることもできる。また、圧縮工程においては、図3に示すように、成形金型キャビティクリアランスを位置制御する場合の他、圧縮力により制御することもできる。特に、表皮材一体化成形の場合には、溶融樹脂の完全充填と表皮材の損傷防止を考慮して、圧力制御することが好ましい場合がある。
【0060】
本発明の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法は、基本的には前記方法であるが、可動金型12の後退開始後に、ガス注入管16より、窒素ガスなどを注入することができる。このガスの注入はガラス繊維による膨張を補助するとともに、膨張後において成形品を金型表面に押圧して、金型転写性、外観の向上に寄与する。さらに、注入ガスの圧力を必要によりある程度のレベルに制御しながら、排気し、成形品内にガスを流通させることにより、成形品の冷却を促進することができる。このことは、空隙の形成により断熱状態となった成形品を金型により冷却しなければならない不都合に変えて、成形品の内部からの冷却を可能にするものであり、成形サイクルの改善に大きく寄与するものである。なお、注入ガスとしては、特に、制限はないが、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスが好ましく用いられる。また、ガス圧力は、0.01〜20MPaの範囲、好ましくは、0.1〜5MPaの範囲で選定される。
【0061】
また、前記ガスとしては、通常は室温のガスであるが、温度が15℃以下、好ましくは、0℃以下の冷却用ガスを採用することもできる。この際に、揮発性の水などの液体を同伴させると、より冷却効率が向上する。さらに、前記ガスは、前記溶融樹脂を可塑化して射出する射出装置のノズルの内部に設けられたガスノズル、または、前記金型の内部に設けられたスプル、ランナおよびキャビティのいずれかに開口されるガスノズル、ガスピンから、繊維含有溶融樹脂の内部へ注入することができる。これらのなかでも、金型に設けられたガスピン、特に、キャビティに開口されたガスピンから注入するのが好ましい。
【0062】
また上記には、好ましい製造方法である射出圧縮充填の例を示したが、成形品の形状、大きさなどによっては、溶融樹脂の射出充填方法として、圧縮工程を省くこともできる。しかし、前記したように、樹脂の配向、ガラス繊維の配向防止、溶融樹脂の充填の容易さ、金型転写性などから射出圧縮成形方法の採用が好ましい。
【0063】
また、本発明の製造方法では、前記金型に、成形品の表面を被覆一体化するための表皮材を、成形前に予め装着させることができる。このように、予め成形前に表皮材が装着された金型を用いれば、表面が表皮材で被覆一体化された自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードが得られるようになる。ここで、表皮材としては、織布や不織布等の布、熱可塑性樹脂シート、フイルム、合成皮革、熱可塑性樹脂の発泡シート、および、模様等が印刷されたフィルム等の単層材、ならびに、熱可塑性エラストマーや塩化ビニル樹脂等の表皮材に、熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂の発泡体シート等からまる裏地材を裏打ちした多層材が採用できる。なお、表皮材は成形品に全面被覆することもできるし、部分被覆することもできる。
【0064】
【実施例】
次に、本発明の効果を具体的な実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(A)ガラス繊維(13μm)が平行に配列し、その含有量が70重量%、長さが16mmであるガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット(無水マレイン酸変性ポリプロピレンを3重量%含有)60重量部と(B)メルトインデックス(MI)〔230℃、2.16kg荷重〕が60g/10分のポリプロピレン樹脂ペレット40重量部および下記添加剤含有マスターバッチ(MB)ペレツト3重量部を成形用材料とした。射出成形機は、型締力:1500t、ガラス繊維の破断を極力少なくするために圧縮比:1.8のスクリューを用いた。金型として図1に示す、自動車用サンルーフハウジング〔概略外形寸法・L:1200mm×M:900mm×厚み:可変〕の成形用金型、成形金型キャビティの容積を変更できるように、可動金型を進退させるためのIPMユニット(出光石油化学株式会社製)を装備した金型構造を有する射出成形装置である。なお、金型には、キャビティ内への窒素ガスの注入、排気設備を設けた。
【0065】
成形原料を溶融混練・可塑化計量した後、成形金型キャビティ厚みを、2mmにセットし、2mmに相当する溶融樹脂(樹脂温度:230℃)を射出、充填した。充填完了3秒後に、可動金型を金型キャビティ厚みが5mmになるように後退させ膨張させた。可動金型後退開始2秒後に、ガスピンより3MPaの窒素ガスを樹脂中に注入した。その後冷却固化、ガス排気後、金型を開放して自動車用サンルーフハウジングを得た。評価結果を第1表に示す。なお、平均ガラス繊維長、曲げ試験については、前記記載の方法によって測定した。また、耐候性は、サンシャインカーボンアーク促進暴露試験(63℃)において、1000時間処理後の色差(ΔE)が3以下のものを〇とした。
【0066】
添加剤マスターバッチ(MB)〔成形原料(A)と(B)100重量に対しての含有部(重量)〕
・酸化防止剤:ヒンダードフエノール系酸化防止剤:テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン:イルガノックス1076(チパ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)=2,000ppm
・光安定剤:ヒンダードアミン系光安定剤:(ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート):サノールLS770(三共株式会社製)=4,000ppm
・紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:(2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)−5−クロロベンゾトリアゾール):チヌビン327(チパ・スペシャリティ・ケミカルズ社)=2,000ppm
【0067】
比較例1
市販のガラス短繊維強化変性ポリフェニレンエーテル(PPE)製サンルーフハウジングについて評価を行った。評価結果を第1表に示す。
比較例2
市販のFRP製自動車用サンルーフハウジングについて評価を行った。評価結果を第1表に示す。
比較例3
実施例1において、溶融樹脂射出、充填後の可動金型の後退および窒素ガスの注入を行わず、溶融樹脂が膨張していない、厚み2mmの自動車用サンルーフハウジングを得た。評価結果を第1表に示す。
【0068】
実施例2
(A) ガラス繊維(繊維径:10μm)が平行に配列し、その含有量が60重量%、長さが12mmであるガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット(無水マレイン酸変性ポリプロピレンを3重量%含有)40重量部、(B)メルトインデックス(230℃、2.16kg荷重)が60g/10分のポリプロピレン樹脂ペレット60重量部、添加剤マスターバッチペレット(実施例1に同じ):3重量部及び発泡剤マスターバッチ(MB)ペレット:永和化成工業株式会社製:ポリスレンEE115(発泡剤含有量:10重量%)0.5重量部をドライブレンドしたものを成形用材料とし、成形装置は、実施例1と同じものを用いた。サンシェード〔寸法・L:1100mm×M:400mm×厚み〕成形用金型を装着した。
【0069】
可動金型面に表皮材(バックフイルムを有する不織布)を挿入後、成形材料を溶融混練・可塑化計量した後、成形金型キャビティ厚みを、6mmにセットし、成形金型キャビティ厚みD2:1.5mmに相当する溶融樹脂(樹脂温度:250℃)を射出した。射出開始と同時に、可動金型を前進させ、圧縮して溶融樹脂を金型キャビティ(金型温度:40℃)に充填させた。溶融樹脂の充填完了の2秒後に、可動金型を金型キャビティ厚みが4.5mmになるように後退させ膨張させた。可動金型後退開始2秒後にガスピンより、1MPaの窒素ガスを注入した。その後冷却固化し、金型を開放して自動車用サンシェードを得た。なお、成形品重量は0.7Kg(表皮材の重さを除く)であった。評価結果を第1表に示す。
【0070】
比較例4
実施例2おいて、ポリプロピレン系樹脂成形材料として、ガラス短繊維(繊維径:13μm、繊維長さ:3mm)24重量%とMI:60g/10分のポリプロピレン76重量%を溶融混練して得られたガラス繊維含有ポリプロピレンペレット〔平均ガラス繊維長さ:0.46mm〕100重量部、実施例2と同じ、添加剤マスターバッチペレット3重量部および発泡剤マスターバッチペレット0.5重量部を用い、成形樹脂温度220℃、金型温度50℃とし、溶融樹脂への窒素ガスの注入を行わなかった以外は、実施例2と同様にして自動車用サンシェードを成形した。なお製品重量は0.7Kg(表皮材の重さを除く)であった。評価結果を第2表に示す。
【0071】
比較例5
実施例2おいて、可動金型に表皮材を挿入後に、成形金型キャビティの厚みを4.5mmにセツトし、この状態に成形金型を固定して、通常の射出成形を行った以外は、実施例2と同様にして自動車用サンシェードを成形した。なお、製品重量は2.1kg(表皮材の重さを除く)であった。評価結果を第1表に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
【発明の効果】
本発明により製造された自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは軽量化が達成されるとともに、要求される曲げ強度、曲げ剛性を有するとともに、断熱性、耐熱性、耐熱寸法安定性、耐候性を有する。また、外観にすぐれ、必要により装飾などのための表皮材を一体成形でき、二次加工工程の省略により、コスト、生産性にも優れる。さらに、熱可塑性樹脂を用いるため、リサイクルによる再生使用が可能となる。したがって、自動車の軽量化、ひいては省資源、省エネルギー、耐環境性に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用サンルーフハウジングの一例の概略図を示す。(A)は平面図、(B)は(A)のX−X線断面図である。
【図2】本発明の自動車用サンシェードの一例の概念図を示す。(A)は平面図、(B)は、(A)のX−X線断面図である。
【図3】本発明の自動車用サンシェードを成形するための、金型の要部の概念図を示す。
【符号の説明】
1:自動車用サンルーフハウジング
2:外周枠状部
3:開口部
4:板状部
5:収納部
11:固定金型
12:可動金型
13:成形金型キャビティ
14:スプルー
15:射出溶融樹脂
16:ガス注入管
17:ガス排気管
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂と互いに平行に配列された15〜90重量%のガラス繊維を含み、長さが3〜100mmであるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを含む成形材料を溶融混練し、成形金型キャビティに射出あるいは射出圧縮後、成形金型キャビティ容積を拡大して膨張成形し、
ガラス繊維含有熱可塑性樹脂からなり、(A)ガラス繊維の含有量が15〜60重量%、(B)平均ガラス繊維長が2〜20mm、(C)平均見かけ密度が0.2〜0.9g/cm3であって、前記熱可塑性樹脂が酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤をおのおの0.2〜1重量%含有する自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法であって、
金型キャビティ容積を拡大開始後に溶融樹脂にガスを注入する
ことを特徴とする自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。 - 成形材料が、発泡剤を0.01〜1重量%含むものである請求項1記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
- 前記自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、(A)ガラス繊維の含有量が20〜50重量%、(B)平均ガラス繊維長が3〜15mm、(C)平均見かけ密度が0.3〜0.7g/cm3である請求項1または2記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
- 前記自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、熱可塑性樹脂が不飽和カルボン酸またはその誘導体変性ポリオレフィンを1.1〜10重量%含有するポリプロピレン系樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
- 前記自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードは、表皮材が一体化してなる請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用サンルーフハウジングまたはサンシェードの製造方法。
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