JP3383603B2 - 自動車用ドアパネルまたはピラーおよびそれらの製造方法 - Google Patents

自動車用ドアパネルまたはピラーおよびそれらの製造方法

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JP3383603B2 JP3076799A JP3076799A JP3383603B2 JP 3383603 B2 JP3383603 B2 JP 3383603B2 JP 3076799 A JP3076799 A JP 3076799A JP 3076799 A JP3076799 A JP 3076799A JP 3383603 B2 JP3383603 B2 JP 3383603B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ドアパネ
ルまたはピラーに関し、詳しくは、軽量化されていなが
ら、すぐれた曲げ強度、曲げ剛性、さらには衝撃強度な
どを有し、外観にすぐれた自動車用ドアパネルまたはピ
ラーおよびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年自動車部品分野においては、省資
源、低燃費などの社会的要請から軽量化が求められてい
る。これらを目的に、数多くの部品において、金属から
樹脂への転換が急速に進んでいる。なかでも自動車用内
装部品は、インストルメントパネル、コンソールボック
スなどの複雑成形品、ドアパネル、ピラーなどの主要部
が板状の成形品に大別される。これらの自動車用内装部
品は、成形性、強度、剛性などに加えて、リサイクル
性、材料の統一の動向などから、ポリプロピレン系樹脂
が多用されてきている。また、これらの部品の成形方法
としては、生産性などから射出成形が主として採用され
ている。
【0003】自動車用部品の軽量化の要求は、日々厳し
くなっており、成形品の軽量化のためには、成形品の肉
厚を薄くする努力がなされている。しかしながら、成形
品の肉厚を薄くするためには、強度、剛性など樹脂本来
の特性に加えて、部品の大型化に対応して成形性、すな
わち溶融流動性の向上が必要となる。ポリプロピレン系
樹脂の強度、剛性などを向上するために、他の熱可塑性
樹脂、熱可塑性エラストマー、ガラス繊維などの強化
剤、タルクなどの充填剤などを添加する手段が数多く提
案されている。
【0004】しかしながら、軽量性と剛性、強度などは
一般に相反するものであり、また成形性の点から成形品
の厚みを薄くすることには自ずと限界がある。このた
め、成形品の形状効果を合わせて問題点を解決する方法
も考えられる。即ち、インストルメントパネルやコンソ
ールボックスなどは、その形状効果によって、全体とし
ての強度、剛性を確保できる。しかしながら、主要部分
が板状であるドアパネル、ピラーにあっては、機能、意
匠性などの点から形状設計によりこの問題を解決するこ
とは困難である。したがって、従来のポリプロピレン系
樹脂材料を用いたのでは、軽量化に限界があり、ポリプ
ロピレン系樹脂による問題点の解決は極めて困難であっ
た。
【0005】一方、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤を添
加して発泡成形体とすることも当然考えられるが、3m
m以下などの射出発泡板状成形品の成形は非常に困難で
ある。さらに、シルバーの発生による製品外観不良の発
生の問題もあり、ドアパネルやピラーにおいては実用化
されていないのが実情である。また、ガラス繊維含有膨
張性ポリプロピレン系樹脂を用いることも提案されてい
るが、軽量化、物性の点で必ずしも満足できない場合が
あり、その適用範囲が制限される問題点を残している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車内装
部品であり主要部が板状であるドアパネルまたはピラー
において、従来のポリプロピレン系樹脂での射出成形、
射出膨張成形では達成できなかった、曲げ強度、曲げ剛
性、さらには衝撃強度をも満足するとともに、外観にす
ぐれ、二次加工を軽減でき、自動車の本質的な軽量化、
すなわち、部品としてのドアパネルまたはピラーの絶対
重量がより軽減された自動車用ドアパネルまたはピラー
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況下において、自動車用ドアパネルまたはピラーの
更なる軽量化と性能について鋭意研究を重ねた結果、特
定の組成と構造因子を満足する場合に、ドアパネルまた
はピラーの部品全体として重量を軽減した場合であって
も、曲げ強度、曲げ剛性、さらには衝撃強度を満足する
ことを見いだし本発明を完成したものである。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)15〜45重量%のガラス繊維を含有するポリプ
ロピレン系樹脂からなり、(A)主要部の平均面密度が
0.22g/cm2 以下、(B)製品切り出し3点曲げ
試験における(B−1)最大荷重が70N以上、(B−
2)曲げ剛性が80N/cm以上であり、内部に連続す
る空隙を有するとともに、表裏面にスキン層が形成され
ている自動車用ドアパネルまたはピラー。 (2)さらに、(C)535g鋼球落下試験(温度:−
30℃、落下高さ:60cm)において破壊しない衝撃
強さを有する上記(1)記載の自動車用ドアパネルまた
はピラー。 (3)主要部の平均厚みが2〜5mmである上記(1)
または(2)記載の自動車用ドアパネルまたはピラー。 (4)ポリプロピレン系樹脂が熱可塑性エラストマーを
30重量%以下含有するものである上記(1)〜(3)
のいずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラー。 (5)表皮材が一体化してなる上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラー。 (6)射出成形により得られる上記(1)〜(5)のい
ずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラー)繊維長が2〜100mmのガラス繊維を15〜4
5重量%含むポリプロピレン系樹脂成形原料を溶融混練
し、金型キャビティに射出または射出圧縮し充填後、金
型キャビティ容積を拡大する上記(1)〜()のいず
れかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラーの製造方
法。 ()成形原料が、全長が2〜100mmであり、全長
と等しい長さのガラス繊維が互いに平行に配列され、ガ
ラス繊維の含有率が20〜80重量%であるガラス繊維
強化ポリプロピレン系樹脂ペレットを含むものである上
記()記載の自動車用ドアパネルまたはピラーの製造
方法。 (9)前記成形原料を金型キャビティ容積の2/3以下
の射出量で射出した後、前記金型を前進させて成形原料
を圧縮し、金型キャビティに完全充填する上記 (7)又
は(8)に記載の自動車用ドアパネル又はピラーの製造
方法。10)成形原料が、発泡剤を0.01〜1重量%含む
ものである上記(7)〜(9)のいずれかに記載の自動
車用ドアパネルまたはピラーの製造方法。 (11)金型キャビティ容積を拡大開始後に溶融樹脂に
ガスを注入する上記(7)〜(10)のいずれかに記載
の自動車用ドアパネルまたはピラーの製造方法を提供す
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の自動車用ドアパネルまたはピラーは、共
に、自動車の内部に用いられ、主要部が板状の部品であ
る点において共通している。ドアパネルは、通常金属製
の外板に対応する面積を有し、中間に機能部品などが挿
入可能な空間ができるような形状を有している。また、
主要部の板状部の他に、肘掛けなどの凸部が形成される
場合が一般的である。一方ピラーとしては、フロントピ
ラー、センターピラー、リアークォーターピラーなどが
あり、自動車本体が天井部分を支える金属製の外板に装
着されるものである。これらは、いずれにしても、主要
部が板状を有し、主としてあるレベル以上の曲げ強度、
曲げ剛性、さらには衝撃強度、耐熱性が要求されるとと
もに、自動車の室内空間の一部を構成するもので外観に
すぐれることなど、共通の特性を求められるものであ
る。
【0010】従来、これらの自動車用ドアパネルやピラ
ーはポリプロピレン系樹脂を用いた射出成形品が用いら
れてきている。ポリプロピレン系樹脂としては、プロピ
レン・エチレンブロック共重合体もしくは剛性と耐衝撃
性を満足するために、熱可塑性エラストマーとタルクな
どの無機充填剤を配合した組成物が用いられるのが一般
的である。しかし、これらのポリプロピレン系樹脂は、
物性を確保するためには、あるレベル以上の分子量のポ
リプロピレン系樹脂の使用が不可欠であり、結果として
溶融流動性に限界がある。したがって、これを射出成形
により成形するには、成形品の肉厚をあまり薄くできな
く、軽量化に限界がある。
【0011】このため、射出成形に変わって、射出圧縮
成形方法も採用されてきている。しかし、成形性と強度
などの物性を両立させるとともに、より軽量化すること
は極めて困難であることに変わりはないのが実情であ
る。また、これらの成形方法では、溶融流動性のため
に、ガラス繊維などの補強剤の充填は困難であるととも
に、充填したとしてもその繊維長は短くなり、曲げ特性
への寄与効果が少なくなる。また、繊維の流動配向によ
り、成形品に方向性が生じ、均一化が極めて困難であ
り、結果として衝撃特性、特に実用上重要な落球衝撃強
度が低下する問題がある。また、発泡剤添加樹脂を用い
て軽量化する方法においても、成形品の肉厚の薄い分野
では実用化が困難であること、シルバーの発生による外
観不良が発生することは前記した通りである。
【0012】本発明の自動車用ドアパネルまたはピラー
は、ポリプロピレン系樹脂中に比較的繊維長の長いガラ
ス繊維がランダムに分布するとともに、成形品の内部に
は樹脂の膨張による実質的に連続する空隙を有する構造
をとるものである。また、含有するガラス繊維も溶融樹
脂の膨張とともにその方向がランダム、均一化する。さ
らに、成形品は、内部の膨張による空隙発生による軽量
化と表面部分のスキン層との多層構造およびガラス繊維
の絡み合いによる補強効果により、すぐれた物性を発揮
するものである。
【0013】また、本発明の自動車用ドアパネルまたは
ピラーは、その一般的形状は、主要部となる板状部と外
周部、あるいは肘掛け部などの凸部からなる立ち上がり
部で形成される。ここで、膨張、軽量化部分は主要部の
板状部であり、立ち上がり部は実質的に未膨張ないし低
膨張部分である。したがって、成形品全体として総合的
に強度を発揮することができるすぐれた構造である。さ
らに、主要部の膨張による空隙部分により、弾力性、断
熱性、遮音性、吸音性など従来のポリプロピレン系樹脂
からなる自動車用ドアパネルまたはピラーにない特性を
有するものである。
【0014】すなわち、本発明の自動車用ドアパネルま
たはピラーは、全体の15〜45重量%、好ましくは2
0〜40重量%のガラス繊維を含有するポリプロピレン
系樹脂からなり、(A)主要部の平均面密度が0.22
g/cm2 以下、(B)製品切り出し3点曲げ試験にお
ける(B−1)最大荷重が70N以上、(B−2)曲げ
剛性が80N/cm以上であり、内部に連続する空隙を
有するとともに、表裏面にスキン層が形成されている
さらに、好ましくは、(C)535g鋼球落下試験(温
度:−30℃、落下高さ:60cm)において破壊しな
い衝撃強さを有するものである。
【0015】まず、(A)主要部の面密度が0.22g
/cm2 以下、好ましくは0.20〜0.08g/cm
2 、より好ましくは0.18〜0.10g/cm2 であ
る。本発明の自動車用ドアパネルまたはピラーの本質的
は特徴は、この面密度が小さいことにある。すなわち、
面密度が0.22g/cm2 以下と言う極めて軽量であ
る自動車用ドアパネルまたはピラーを初めて可能にした
ものである。これは、後記するところの製造方法の採
用、特に原料の選択とともに、初めて製造が可能になっ
たものである。ここで面密度を、主要部として規定した
のは、自動車用ドアパネルまたはピラーの形状は、板状
部分と機能部品や発泡部材などの挿入のための空間確保
や取り付用、肘掛け用の凸部などのための立ち上がり部
を有するのが一般的であり、これらの部分は、設計上板
状部分と同一視できないからである。
【0016】なお、成形品の肉厚を薄くすることによっ
ても、前記面密度を0.22g/cm2 以下にすること
は不可能ではないが、これでは、単なる軽量化は達成さ
れるものの、自動車用ドアパネルまたはピラーとしての
使用に耐える曲げ強度、曲げ剛性を満足することは困難
である。したがって、本発明の自動車用ドアパネルある
いはピラーは、軽量であるとともに(B)製品切り出し
3点曲げ試験における(B−1)最大荷重が70N以
上、好ましくは80N以上であり、(B−2)曲げ剛性
が80N/cm以上、好ましくは90N以上である。こ
こで曲げ試験方法は、自動車用ドアパネルあるいはピラ
ー成形品から、160mm×50mm×厚みからなる曲
げ試験用試験片を切り出し、支点間距離80mmの三点
曲げ試験を試験速度10mm/分、室温(23℃)で行
うことにより測定できる。
【0017】さらに、(C)535g鋼球落下試験(温
度:−30℃、落下高さ:60cm)において破壊しな
い衝撃強度を有することが好ましい。なお、鋼球落下試
験は、自動車用ドアパネルまたはピラーの板状部を鋼板
の上に載置し、落下高さを、40cm、60cm、80
cm、100cmと変化させて測定するものである。な
お、試験方法はJIS K7211に準拠し、球形重錘
は、JIS B1501(玉軸受用鋼球)の呼び2(直
径50.8mm、重量約535g)によった。落球衝撃
試験(鋼球落下試験)の評価は、〇:破壊なし、△:ミ
クロクレーズ、×:破壊の三段階として、60cmの落
下で破壊しないことが望ましい。なお、ここで破壊しな
いとは、ミクロクレーズが発生しても破壊までは至らな
い範囲を意味するものである。しかしながら、ミクロク
レーズの発生がみられないことがより好ましい。
【0018】本発明の自動車用ドアパネルまたはピラー
は、上記(A)、(B)好ましくはさらに、(C)をそ
れぞれ満足することによって、軽量でありながら、使用
に耐える曲げ強度、曲げ剛性、さらには、衝撃強度を満
足するものであり、軽量化とこれら強度特性が通常相反
するものであるにも関わらず、これらを両立させたもの
である。
【0019】以下、本発明の自動車用ドアパネルまたは
ピラーおよびそれらの製造方法を成形原料とともに詳細
に述べる。本発明の自動車用ドアパネルまたはピラー
は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とするものである。
ここで用いられるポリプロピレン系樹脂としては特に制
限はなく、例えば、ポリプロピレン、プロピレンとエチ
レンなどの他のオレフィンとのブロック共重合体、ラン
ダム共重合体あるいはこれらの混合物が挙げられる。こ
れらポリプロピレン系樹脂には、ガラス繊維などの強化
剤やタルクなどの無機充填剤との複合化において接着性
の向上などの目的で、不飽和カルボン酸、または、その
誘導体で変性された酸変性ポリオレフィン系樹脂を含有
するポリプロピレン系樹脂が好適である。
【0020】ここで変性されるポリオレフィン系樹脂と
しては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂が
あり、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。また、変性に
用いられる不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル
酸,メタクリル酸,マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸,クロトン酸,シトラコン酸,ソルビン酸,メサコン
酸,アンゲリカ酸などが挙げられ、またその誘導体とし
ては、酸無水物,エステル,アミド,イミド,金属塩な
どがあり、例えば無水マレイン酸,無水イタコン酸,無
水シトラコン酸,アクリル酸メチル,メタクリル酸メチ
ル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,マレイン酸
モノエチルエステル,アクリルアミド,マレイン酸モノ
アミド,マレイミド,N−ブチルマレイミド,アクリル
酸ナトリウム,メタクリル酸ナトリウムなどを挙げるこ
とができる。これらの中で不飽和ジカルボン酸及びその
誘導体が好ましく、特に無水マレイン酸が好適である。
この酸変性ポリオレフィンとしては、不飽和カルボン酸
やその誘導体の付加量が0.01〜20重量%、さらに
は、0.02〜10重量%の範囲にあるものが好まし
く、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好適であ
る。
【0021】ポリプロピレン系樹脂のMI(メルトイン
デックス)としては、特に制限はなく、全体としてのM
I〔JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重
2.16kgで測定〕が、5〜1,000g/10分、
好ましくは10〜600g/10分である。なお、本発
明の自動車用ドアパネルまたはピラーは、ポリプロピレ
ン系樹脂とガラス繊維を必須とするものであり、通常、
ガラス繊維含有ポリプロピレン系樹脂マスターペレッ
ト、特に後記するガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂
ペレットとポリプロピレン系樹脂ペレットとの混合物か
らなる成形原料が用いられる。したがって、ガラス繊維
含有ポリプロピレン系樹脂マスターペレット中のポリプ
ロピレン系樹脂とガラス繊維希釈用のポリプロピレン系
樹脂ペレットは、自ずから異なるMIのペレットを用い
ることが自由であり、自動車用ドアパネルまたはピラー
の曲げ強度、曲げ剛性、落球衝撃強度などの特性、成形
性を考慮して適宜決定できる。
【0022】しかしながら、本発明の自動車用ドアパネ
ルまたはピラーは、比較的成形時の金型キャビティの厚
みが薄く、かつ比較的繊維長の長いガラス繊維を含有す
るものであり、成形性すなわち、溶融流動性が良好であ
ることが求められる。したがって、希釈用のポリプロピ
レン系樹脂のMIを100〜1,000g/10分、好
ましくは150〜800g/10分と比較的大きいMI
のポリプロピレン系樹脂を適宜選択することが望まし
い。溶融樹脂の流動性を考慮して、一般にこのような大
きいMIのポリプロピレン系樹脂を用いた場合衝撃強度
が著しく低下し、実用的でなくなるため、MIの上限に
はおのずと制限があった。本発明の自動車用ドアパネル
またはピラーにあっては、ポリプロピレン系樹脂のMI
が、従来の一般的な射出成形法におけるMIよりも、格
段と大きく、すなわち、分子量を大幅に低く成形性の向
上を図ることができる。しかも、ガラス繊維の含有、ガ
ラス繊維の絡み合い、ガラス繊維のランダム分布、空隙
の形成などにより、軽量でありながら、本発明で規定す
る自動車用ドアパネルまたはピラーとしての特性を十分
満足する耐衝撃性などの特性を得ることが可能になった
ものである。
【0023】本発明に用いるポリプロピレン系樹脂とし
ては、耐衝撃性のために、プロピレンと他のオレフィン
とのブロック共重合体、プロピレンと数重量%以下の他
のオレフィンとのランダム共重合体が好ましい。また、
ホモポリプロピレン樹脂、他のオレフィン含量の少ない
ポリプロピレン共重合体の場合には、熱可塑性樹脂エラ
ストキーや非晶質ないし低結晶性のポリプロピレン系樹
脂などを適宜含有させることが好ましい。
【0024】ここで熱可塑性エラストマーとしては、た
とえば、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー
(EPR)、エチレン・ブテン−1共重合体エラストマ
ー、エチレン・オクテン−1共重合体エラストマー、エ
チレン・プロピレン・ブテン−1共重合体エラストマ
ー、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体エラストマ
ー(EPDM)、エチレン・プロピレン・エチリデンノ
ルボルネン共重合体エラストマー、軟質ポリプロピレ
ン、軟質ポリプロピレン系共重合体などのオレフィン系
エラストマーがある。これらの内エチレン系エラストマ
ーの場合のエチレン含有量は通常40〜90重量%程度
である。
【0025】また、スチレン系エラストマーとしては、
たとえば、スチレン・ブタジエン共重合体エラストマ
ー、スチレン・イソプレン共重合体エラストマー、スチ
レン・ブタジエン・イソプレン共重合体エラストマー、
あるいはこれら共重合体の完全あるいは部分水添してな
るスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体エ
ラストマー(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピ
レン・スチレン共重合体(SEPS)などを例示でき
る。これらのエラストマーとしては、ムーニー粘度(M
1+4 100 )が通常5〜100、好ましくは10〜60
であるものが用いられる。
【0026】次に、ガラス繊維としては、各種繊維長の
ものが用いられ、本発明の自動車用ドアパネルまたはピ
ラー成形品中において、平均繊維長が1〜15mm、特
に2〜12mm程度の範囲となるものである。したがっ
て、成形品中のガラス繊維の平均繊維長が確保されれ
ば、成形原料としては特に制限はない。しかしながら、
成形品中のガラス繊維長をあるレベルに保つため、一般
的には、全長が2〜100mm好ましくは3〜50mm
であり、この全長と等しい長さのガラス繊維が互いに平
行に配列され、ガラス繊維の含有率が20〜80重量%
であるガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレットを
用いることが好ましい。
【0027】ここで、ガラス繊維としては、E−ガラ
ス、S−ガラスなどのガラス繊維であって、その平均繊
維径が25μm以下のもの、好ましくは3〜20μmの
範囲のものである。ガラス繊維の径が3μm未満である
と、前記ガラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレット
の製造時にガラス繊維に樹脂がなじまず、樹脂が含浸す
るのが困難となる一方、20μmを超えると、外観が低
下するとともに、リブなどの細部に繊維が流れ難くなる
とともに、溶融混練時に切断、欠損が起こりやすくな
る。ガラス繊維は、カップリング剤で表面処理した後、
収束剤により、100〜10,000本、好ましくは、
150〜5,000本の範囲で束ねておくことが望まし
い。
【0028】カップリング剤としては、いわゆるシラン
系カップリング剤、チタン系カップリング剤として従来
からあるものの中から適宜選択することができる。例え
ば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のアミノシランやエポキシシランが採用
できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採用するの
が好ましい。
【0029】本発明で用いるガラス繊維含有ポリプロピ
レン系樹脂成形原料は、溶融時に含有するガラス繊維の
絡み合いの回復による膨張現象により、軽量の自動車用
ドアパネルまたはピラーが成形できるものであることが
必要である。したがって、本発明の自動車用ドアパネル
またはピラーの軽量化は、本質的にはガラス繊維の成形
時の弾性回復(スプリングバック)による膨張現象によ
って達成されるものである。しかしながら、膨張の補助
として、少量の発泡剤を用いることができる。ここで、
発泡剤としては、特に限定されるものではなく、それぞ
れの樹脂原料の溶融温度における熱による分解などによ
ってガスを発生する化学発泡剤や物理発泡剤がある。化
学発泡剤としては、シュウ酸誘導体、アゾ化合物、ヒド
ラジン誘導体、セミカルバジド、アジド化合物、ニトロ
ソ化合物、トリアゾール、尿素およびその関連化合物、
亜硝酸塩、水素化物、炭酸塩ならびに重炭酸塩等が採用
できる。さらに具体的に例示すれば、アゾジカルボンア
ミド(ADCA)、ベンゼンスルホヒドラジド、N,N
−ジニトロペンタメチレンテトラミン、テレフタルアジ
ド等が採用できる。また、物理発泡剤としては、ペンタ
ン、ブタン、フッ素化合物、水などがある。
【0030】これらの発泡剤は、成形原料ペレットと所
定量の発泡剤を加えて混合してもよいが、通常は、予
め、発泡剤と熱可塑性樹脂とのマスターバッチとして加
えることができる。発泡剤は、前記ガラス繊維含有ポリ
プロピレン系樹脂ペレット(ガラス繊維強化ポリプロピ
レン系樹脂ペレット)と希釈用のポリプロピレン系樹脂
ペレットとの合計100重量部に対して、通常0.01
〜1重量部、好ましくは、0.05〜0.5重量部の範
囲である。この発泡剤の添加量は、金型キャビティ容積
の初期の拡大時における膨張性の確保など、あくまでも
補助的な使用であり、ガラス繊維による膨張性を考慮し
て、適宜決定できる。ここで発泡剤の含有量が一般の発
泡成形の場合のように多いと、ガスが成形品表面に漏洩
し、シルバーの発生など外観不良が発生しやすくなる。
【0031】さらに、本発明の自動車用ドアパネルまた
はピラーには、必要により、タルク、マイカ、炭酸カル
シウムなどの無機充填剤、アラミド繊維、ケプラー繊
維、ポリアリレート繊維、炭素繊維などの他の繊維類、
各種安定剤、帯電防止剤、着色剤、核剤、過酸化物など
を含有することができる。特に、本発明の自動車用ドア
パネルまたはピラーは、長期的に安定した性能、さらに
はリサイクルも考慮して、酸化防止剤、光安定剤、紫外
線吸収剤が含有されていることが望ましい。
【0032】酸化防止剤としては、フェノール系、リン
系、硫黄系のものなどがある。ここでフェノール系酸化
防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス〔メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、n−オクタデシ
ル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネート、4,4’ブチリデンビ
ス−(3−メチル−6−t−ブチルフエノール、トリエ
チレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピオネート〕、
3,9−ビス〔2−〔3(3−t−ブチル−4−ヒトロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−
1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどが挙げられる。
【0033】また、リン系酸化防止剤としては、トリス
ノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−
ジ−ホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジホスファイト、2,2,−メチレ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイトなどを挙げることができる。
【0034】硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,
3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’
−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテスラ
キス(3−ラウリルチオプロピオネート)などを挙げる
ことができる。
【0035】つぎに、光安定剤としては、ヒンダードア
ミン系光安定剤、フェニルベンゾエート系光安定剤など
がある。このヒンダードアミン系またはフェニルベンゾ
エート系光安定剤の具体例として、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、コハ
ク酸とN−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,
6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとの縮合
物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,
2−ジブロモエタンとの重縮合物、ビス(2,2,6,
6−テトラメチルピペリジル)アジペート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチルピペリジル)フマレート、ポ
リ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イ
ミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2,4−ジ−t−
ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンゾエート、4−オクチルフェニル−3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキ
サデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンゾエートなどが挙げられる。
【0036】また、紫外線光吸収剤としては、サリチル
酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系お
よひベンゾエート系などがあり、これらの中では、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾエート系が好ましい。ベンゾ
トリアゾール系の光吸収剤としては、2−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2−ヒドロキシ5−t−オクチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどを挙げるこ
とができる。また、ベンゾエート系の光吸収剤として
は、例えば2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサ
デシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエートなどを挙げることができる。
【0037】これらの各種添加剤は、成形品中に、重量
として、通常酸化防止剤500〜8,000ppm、好
ましくは1,000〜3,000ppm、光安定剤50
0〜10,000ppm、好ましくは1,000〜6,
000ppm、紫外線吸収剤500〜10,000、好
ましくは1,000〜6,000ppmである。これら
の添加剤は通常ポリオレフィン樹脂を用いたマスターバ
ッチとして添加され、不飽和カルボン酸変性ポリオレフ
ィン樹脂を含有するマスターバッチとすることが好まし
い。
【0038】以下、図面をもとに本発明を詳しく説明す
る。図1は、自動車用ドアパネルの概念図を示す。図1
−(A)は自動車用ドアパネルの平面図、図1−(B)
は図1−(A)のX−X断面図である。図1において、
1は自動車用ドアパネル、2は主要板状部、3は凸部板
状部、4は肘掛け凸部、5は外周立ち上がり部、6は凸
部立ち上がり部、7は空間、12は表皮材をそれぞれ示
す。
【0039】図2は、自動車用ピラー(リアクォーター
ピラー)の概念図を示す。図2−(A)はピラーの平面
図、図2−(B)は、図2−(A)のX−X断面図であ
る。図2において、8は自動車用ピラー、9は主要板状
部、10は外周立ち上がり部、11は空間をそれぞれ示
す。本発明の自動車用ドアパネルまたはピラーは、図
1、図2から明らかなように、主要部は板状部2,3,
9である。この板状部が成形工程における含有ガラス繊
維の絡み合いの回復現象による膨張により厚みが増すと
ともに、見かけ密度が低くなっているものである。
【0040】また、板状部以外の外周立ち上がり部5、
10、凸部立ち上がり部6は、実質的に膨張していない
か、膨張していてもその見かけ密度の低下は少ないもの
である。さらに、自動車用ドアパネルまたはピラーは成
形品の両面(裏、表)とも実質的に膨張していないスキ
ン層が形成されている。したがって、含有するガラス繊
維、ガラス繊維のランダムな分布などとの全体的な構造
と相まって、自動車用ドアパネルまたはピラーとしての
要求特性を満足するものである。
【0041】また、本発明の自動車用ドアパネルまたは
ピラーには、たとえば、図1−(A)に二重斜線で示す
ように、表皮材12を一体化することもできる。表皮材
12は、外観装飾、感触の向上などの目的で設けられ、
全面に設けることもできるが、ドアパネルの場合には部
分的に設けることもできる。表皮材としては、特に制限
はなく、詳しくは後述の製造方法で説明する。
【0042】ここで、自動車用ドアパネルの厚みは、車
種による要求特性、ポリプロピレン系樹脂の選択、他の
配合成分、ガラス繊維の含有量、成形品中のガラス繊維
長など、あるいは、車種に求められる軽量化、弾性特
性、断熱性などの要求特性などを総合的に判断して決定
される。いずれにしても、本発明の自動車用ドアパネル
またはピラーは、部品そのものの重量が決定されれば、
これに見合った成形品の重量が一義的に決まり、これに
対応した成形樹脂原料量が決まるものである。
【0043】つぎに、本発明の自動車用ドアパネルまた
はピラーの製造方法を図面をもとに、ドアパネルの製造
方法で説明する。図3、図4は、自動車用のドアパネル
1を成形するための、金型の要部を概念的に示すもので
ある。図3は、成形金型キャビティに繊維含有溶融樹脂
が充填された状態(一点鎖線は、溶融樹脂の射出開始時
を示す。)、図4は溶融樹脂が膨張した状態(成形品)
をそれぞれ示す。
【0044】図3、図4において、21は固定金型、2
2は移動金型、23は可動金型、24は成形金型キャビ
ティ、25はホットランナー、26は溶融樹脂遮断弁、
27はガス注入管、28はガス注入弁、29はガス排気
弁、30はドアパネルをそれぞれ示す。本発明の自動車
用ドアパネルまたはピラーを成形するためには、図3,
4から明らかなように、成形金型キャビティ24の容積
を変化できることが必要である。通常は、金型開閉方向
のキャビティ厚みを変化できるものである。すなわち、
移動金型23を進退させる機能を有する射出成形装置が
用いられる。この射出成形機としては、一般に射出圧縮
成形が可能な成形機、あるいは、一般の射出成形機に可
動金型移動装置が装備された射出成形装置が用いられ
る。
【0045】本発明の自動車用ドアパネルまたはピラー
の成形は、図3において、固定金型21に対して、移動
金型22が型締めされ、可動金型23が一点鎖線で示す
位置、すなわち、成形金型キャビティのクリアランスが
t1となる位置まで前進する。ついで、図示しないガラ
ス繊維含有成形原料がスクリューにより溶融混練・可塑
化計量され、ホットランナー25を通り、溶融樹脂遮断
弁26が開いて、成形金型キャビティ24中に、成形金
型キャビティクリアランスt2に相当する量射出され
る。このt2は、次工程における圧縮により成形金型キ
ャビティ全体に充填、充満する量である。
【0046】前記繊維含有溶融樹脂の射出時、溶融樹脂
の射出量は、成形金型キャビティ容積の通常2/3以下
であり、射出樹脂圧力は低く、また樹脂、ガラス繊維の
配向は少ないか実質的に起こらない。溶融樹脂の射出開
始後、通常数秒後に可動金型23を前進させることによ
り、溶融樹脂を圧縮し成形金型キャビティに完全充填す
る。これにより、成形品の表面部は金型により冷却が開
始されるとともに、金型表面は、微小な凹凸までも完全
に転写される。表面がある程度冷却されスキン層が形成
された後、可動金型23は、成形品厚みであるクリアラ
ンスt3の位置まで後退することにより膨張し、冷却す
ることにより、自動車用ドアパネル30が成形され、移
動金型を開放することにより、ドアパネルが取り出され
る。
【0047】本発明の自動車用ドアパネルまたはピラー
の製造方法は、基本的には前記方法であるが、可動金型
23の後退開始後に、ガス注入管27より、窒素ガスな
どを注入することができる。このガスの注入はガラス繊
維による膨張を補助するとともに、膨張後において成形
品を金型表面に押圧して、金型転写性、外観の向上に寄
与する。さらに、注入ガスの圧力を必要によりある程度
のレベルに制御しながら、排気し、成形品内にガスを流
通させることにより、成形品の冷却を促進することがで
きる。このことは、空隙の形成により断熱状態となった
成形品を金型により冷却しなければならない不都合に変
えて、成形品の内部からの冷却を可能にするものであ
り、成形サイクルの改善に大きく寄与するものである。
なお、注入ガスとしては、特に、制限はないが、窒素ガ
ス、アルゴンガスなどの不活性ガスが好ましく用いられ
る。また、ガス圧力は、0.01〜20MPaの範囲、
好ましくは、0.1〜5MPaの範囲で選定される。
【0048】また、前記ガスとしては、通常は室温のガ
スであるが、温度が15℃以下、好ましくは、0℃以下
の冷却用ガスを採用することもできる。この際に、揮発
性の水などの液体を同伴させると、より冷却効率が向上
する。さらに、前記ガスは、前記溶融樹脂を可塑化して
射出する射出装置のノズルの内部に設けられたガスノズ
ル、または、前記金型の内部に設けられたスプル、ラン
ナおよびキャビティのいずれかに開口されるガスノズ
ル、ガスピンから、繊維含有溶融樹脂の内部へ注入する
ことができる。これらのなかでも、金型に設けられたガ
スピン、特に、キャビティに開口されたガスピンから注
入するのが好ましい。
【0049】上記製造方法は、好ましい製造方法の例を
示したが、成形品の形状、大きさなどによっては、溶融
樹脂の射出充填方法として、圧縮工程を省くこともでき
る。しかし、前記したように、樹脂の配向、ガラス繊維
の配向防止、溶融樹脂の充填の容易さ、金型転写性など
から射出圧縮成形方法の採用が好ましい。また、本発明
の製造方法では、前記金型に、成形品の表面を被覆一体
化するための表皮材を、成形前に予め装着させることが
できる。このように、予め成形前に表皮材が装着された
金型を用いれば、表面が表皮材で被覆一体化されたドア
パネルまたはピラーが得られるようになる。ここで、表
皮材としては、織布や不織布等の布、熱可塑性樹脂シー
ト、フイルム、合成皮革、熱可塑性樹脂の発泡シート、
および、模様等が印刷されたフィルム等の単層材、なら
びに、熱可塑性エラストマーや塩化ビニル樹脂等の表皮
材に、熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂の発泡体シート等か
らまる裏地材を裏打ちした多層材が採用できる。なお、
表皮材は成形品に全面被覆することもできるし、部分被
覆することもできる。
【0050】
【実施例】次に、本発明の効果を具体的な実施例に基づ
いて説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限
定されるものではない。 実施例1〜3 ガラス繊維(13μm)が平行に配列し、その含有量が
60重量%、長さが16mmであるガラス繊維強化ポリ
プロピレン系樹脂ペレット(無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンを3重量%含有)60重量部とメルトインデッ
クス(MI)〔230℃、2.16kg荷重〕が500
g/10分のプロピレン・エチレンブロツク共重合体
(エチレン含有量:16重量%)40重量部および下記
添加剤含有マスターバッチ(MB)ペレツト3重量部を
ドライブレンドしたものを成形用原料とした。射出成形
機は、型締力:850t、ガラス繊維の破断を極力少な
くするために圧縮比:1.8のスクリューを用いた。金
型として図1に示す、自動車用ドアパネル〔但し、表皮
は無し、概略寸法:横720mm×縦400mm×奥行
き幅20mm〕の成形用金型、成形金型キャビティの容
積を変更できるように、可動金型を進退させるためのI
PMユニット(出光石油化学株式会社製)を装備した金
型構造を有する射出成形装置である。なお、金型には、
キャビティ内への窒素ガスの注入、排気設備を設けた。
【0051】成形原料を溶融混練可塑化計量した後、ド
アパネルの板状部の金型キャビティ厚みを、第1表のt
1(mm)にセットし、t2(mm)に相当する溶融樹
脂(樹脂温度:250℃)を射出した。射出開始1秒後
に、可動金型を前進させ、金型キャビティ厚みt2に相
当するまで圧縮して溶融樹脂を金型キャビティ(金型温
度:60℃)に充填した。圧縮終了1秒後に、可動金型
を金型キャビティ厚みがt3(mm)になるように後退
させ膨張させた。可動金型後退開始2秒後に、ガスピン
より2MPaの窒素ガスを樹脂中に注入した。その後冷
却固化、ガス排気後、金型を開放して自動車用ドアパネ
ルを得た。得られた自動車用ドアパネルの評価結果を第
1表に示す。なお、平均ガラス繊維長は、試験片を灰化
後、万能投影機で倍率10倍で直接撮影し、その画像を
用いデジタイザーにてガラス繊維長を求めた。
【0052】添加剤マスターバッチ(MB)〔ポリプロ
ピレン系樹脂に対する重量含有量〕 ・酸化防止剤:ヒンダードフエノール系酸化防止剤:テ
トラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン:イ
ルガノックス1076(チパ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社製)=2,000ppm ・光安定剤:ヒンダードアミン系光安定剤:(ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート):サノールLS770(三共株式会社製)=
4,000ppm ・紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:
(2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフエ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール):チヌビン3
27(チパ・スペシャリティ・ケミカルズ社)=2,0
00ppm 比較例1 実施例1おいて、可動金型を後退させず、かつガスの注
入も行わず、膨張していない同一面密度の自動車用ドア
パネルを成形した(樹脂温度:250℃、金型温度:6
0℃)。評価結果を第1表に示す。
【0053】比較例2および3 ポリプロピレン系樹脂として、MIが60g/10分の
プロピレン・エチレンブロツク共重合体(エチレン含有
量:8重量%)を成形原料として、ガラス繊維を含有し
ない、面密度の高い自動車用ドアパネルを、一般の射出
成形により成形した。(樹脂温度:230℃、金型温
度:60℃)。なお、厚み1.5mm以下では、ショー
トショットとなり良好な成形品は得られ難かった。評価
結果を第1表に示す。
【0054】比較例4および5 ポリプロピレン系樹脂として、MIが30g/10分の
プロピレン・エチレンブロツク共重合体(エチレン含有
量:7重量%)80重量%と平均粒径:2.3μmのタ
ルク20重量%を溶融混練して得られたタルク含有ポリ
プロピレン系樹脂ペレットを成形原料として、面密度の
高い自動車用ドアパネルを、一般の射出成形により成形
した(樹脂温度:250℃、金型温度:60℃)。評価
結果を第1表に示す。
【0055】比較例6 ポリプロピレン系樹脂として、MIが30g/10分の
プロピレン・エチレンブロツク共重合体(エチレン含有
量:12重量%)70重量部と平均粒径:2.3μmの
タルク20重量部およびエチレン・プロピレンエラスト
マー〔エチレン含有量:27重量%、ムーニー粘度(M
1+4 100 ):18〕10重量部を溶融混練して得られ
たポリプロピレン系樹脂ペレットを成形原料として、面
密度の高い自動車用ドアパネルを、一般の射出成形によ
り成形した(樹脂温度:230℃、金型温度:60
℃)。評価結果を第1表に示す。
【0056】
【表1】
【0057】実施例4および5 ガラス繊維(10μm)が平行に配列し、その含有量が
60重量%、長さが12mmであるガラス繊維強化ポリ
プロピレンペレット(無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンを3重量%含有)60重量部とメルトインデックス
(230℃、2.16kg荷重)が120g/10分の
プロピレン・エチレンブロック共重合体(エチレン含有
量:7重量%)ペレツト32重量部およびエチレン・プ
ロピレンエラストマー〔エチレン含有量:27重量%、
ムーニー粘度(ML1+4 100 ):18〕8重量部、実施
例1の添加剤含有マスターバッチ(MB)ペレツト3重
量部および発泡剤マスターバッチ(MB)ペレット:永
和化成工業株式会社製:ポリスレンEE115(発泡剤
含有量:10重量%)0.5重量部をドライブレンドし
たものを成形用原料とし、成形装置は、実施例1と同じ
ものを用いた。金型として図2に示す、自動車用リアク
ォーターピラー〔概略寸法:縦:680mm×横200
mm×奥行き10mm〕成形用金型を装着した。成形原
料を溶融混練可塑化計量した後、ピラーの板状部の金型
キャビティ厚みを、第2表のt1(mm)にセットし、
t−2(mm)に相当する溶融樹脂(樹脂温度:250
℃)を射出した。射出開始1秒後に、可動金型を前進さ
せ、金型キャビティ厚みt2に相当するまで圧縮して溶
融樹脂を金型キャビティ(金型温度:80℃)に充填し
た。圧縮終了1秒後に、可動金型を金型キャビティ厚み
がt3(mm)になるように後退させ膨張させた。その
後冷却固化し、金型を開放して自動車用リアクォーター
ピラーを得た。得られた自動車用リアクォーターピラー
の評価結果を第2表に示す。
【0058】比較例7 実施例4おいて、ポリプロピレン系樹脂成形原料とし
て、ガラス短繊維(繊維長:13μm、繊維長さ:12
mm)24重量%とMI:20g/10分のポリプロピ
レン76重量%を溶融混練して得られたガラス繊維含有
ポリプロピレンペレット〔平均ガラス繊維長さ:0.4
mm〕100重量部、実施例4と同じ、添加剤マスター
バッチペレット3重量部および発泡剤マスターバッチ
(MB)ペレット0.5重量部を用い、成形樹脂温度2
50℃、金型温度80℃とした以外は、実施例4と同様
にして自動車用リアクァーターピラーを成形した。評価
結果を第2表に示す。
【0059】比較例8 ポリプロピレン系樹脂として、MIが30g/10分の
プロピレン−エチレンブロツク共重合体(エチレン含有
量:7重量%)80重量%と平均粒径:1.8μmのタ
ルク20重量%を溶融混練して得られたタルク含有ポリ
プロピレン系樹脂ペレット100重量部、添加剤マスタ
ーバッチペレット3重量部および発泡剤マスターバッチ
ペレット30重量部をドライブレンドして成形原料と
し、樹脂温度250℃、金型温度80℃とした以外は、
実施例4と同様にして、リアクォーターピラーを成形し
た。評価結果を第2表に示す。
【0060】
【表2】
【0061】実施例6 実施例1において、金型を閉じる前に、ポリプロピレン
フィルムからなるバック層を有する不織布を挿入した以
外は実施例1と同様にして、上半分に表皮材が一体化し
た自動車用ドアパネル(図1参照)を成形した。表皮材
の変質はなく、表皮の密着性も良好であった。なお、表
皮材を除いた部分の、自動車用ドアパネルは、面密度:
0.140g/cm2 、最大荷重:103N、剛性:1
17N/cm、鋼球落下試験:100cm落下で破壊し
ないものであった。
【0062】
【発明の効果】本発明の自動車用ドアパネルまたはピラ
ーは軽量化が達成されるとともに、曲げ強度、曲げ剛性
において、従来の物性を満足する。さらに、実用特性と
して重要な高い落球衝撃強度を有することもできる。ま
た、外観にもすぐれ、塗装などの二次加工の必要もな
く、生産性、コストに優れるものである。また、実質的
にポリプロピレン系樹脂主体であり、リサイクル性にも
すぐれる。本発明の自動車用ドアパネルあるいはピラー
は、ポリプロピレン系樹脂の選択、ガラス繊維の使用、
さらには膨張成形方法など成形方法の組み合わせ技術に
よって達成できる。したがって、自動車の軽量化、ひい
ては省資源、省エネルギーに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ドアパネルの概念図を示す。
図1−(A)は自動車用ドアパネルの平面図、図1−
(B)は図1−(A)のX−X断面図である。
【図2】本発明の自動車用ピラー(リアクォーターピラ
ー)の概念図を示す。図1−(A)はピラーの平面図、
図2−(B)は、図2−(A)のX−X断面図である。
【図3】本発明の自動車用ドアパネルを成形するため
の、金型の要部を概念的に示すものである。成形金型キ
ャビティに繊維含有溶融樹脂が充填された状態(一点鎖
線は、溶融樹脂の射出開始時)を示す。
【図4】本発明の自動車用ドアパネルを成形するため
の、金型の要部を概念的に示すものである。溶融樹脂が
膨張した状態を示す。
【符号の説明】
1:自動車用ドアパネル 2:主要板状部、 3:凸部板状部 4:肘掛け凸部 5:外周立ち上がり部 6:凸部立ち上がり部 7:空間 8:自動車用ピラー 9:主要板状部 10:外周立ち上がり部 12:表皮材 21:固定金型 22:移動金型 23:可動金型 24:成形金型キャビティ 25:ホットランナー 26:溶融樹脂遮断弁 27:ガス注入管 28:ガス注入弁 29:ガス排気弁 30:ドアパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 105:12 B29K 105:12 (56)参考文献 特開 平9−207233(JP,A) 特開 平8−207068(JP,A) 特開 平6−218859(JP,A) 実開 平5−28720(JP,U) 実開 昭59−76335(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 5/00 B29C 45/00 B60R 13/02 B62D 25/04 B29K 23:00 B29K 105:12

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 15〜45重量%のガラス繊維を含有す
    るポリプロピレン系樹脂からなり、(A)主要部の平均
    面密度が0.22g/cm2 以下、(B)製品切り出し
    3点曲げ試験における(B−1)最大荷重が70N以
    上、(B−2)曲げ剛性が80N/cm以上であり、内
    部に連続する空隙を有するとともに、表裏面にスキン層
    が形成されていることを特徴とする自動車用ドアパネル
    またはピラー。
  2. 【請求項2】 さらに、(C)535g鋼球落下試験
    (温度:−30℃、落下高さ:60cm)において破壊
    しない衝撃強さを有する請求項1記載の自動車用ドアパ
    ネルまたはピラー。
  3. 【請求項3】 主要部の平均厚みが2〜5mmである請
    求項1または2記載の自動車用ドアパネルまたはピラ
    ー。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレン系樹脂が熱可塑性エラス
    トマーを30重量%以下含有するものである請求項1〜
    3のいずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラ
    ー。
  5. 【請求項5】 表皮材が一体化してなる請求項1〜4の
    いずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラー。
  6. 【請求項6】 射出成形により得られる請求項1〜5の
    いずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラー。
  7. 【請求項7】 繊維長が2〜100mmのガラス繊維を
    15〜45重量%含むポリプロピレン系樹脂成形原料を
    溶融混練し、金型キャビティに射出または射出圧縮し充
    填後、金型キャビティ容積を拡大する請求項1〜のい
    ずれかに記載の自動車用ドアパネルまたはピラーの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 成形原料が、全長が2〜100mmであ
    り、全長と等しい長さのガラス繊維が互いに平行に配列
    され、ガラス繊維の含有率が20〜80重量%であるガ
    ラス繊維強化ポリプロピレン系樹脂ペレットを含むもの
    である請求項記載の自動車用ドアパネルまたはピラー
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の自動車用ドアパ
    ネルまたはピラーの製造方法において、 前記成形原料を金型キャビティ容積の2/3以下の射出
    量で射出した後、 前記金型を前進させて成形原料を圧縮し、金型キャビテ
    ィに完全充填することを特徴とする自動車用ドアパネル
    またはピラーの製造方法。
  10. 【請求項10】 成形原料が、発泡剤を0.01〜1重
    量%含むものである請求項7〜9のいずれかに記載の自
    動車用ドアパネルまたはピラーの製造方法。
  11. 【請求項11】 金型キャビティ容積を拡大開始後に溶
    融樹脂にガスを注入する請求項7〜10のいずれかに記
    載の自動車用ドアパネルまたはピラーの製造方法。
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