JP2000239437A - ガラス繊維含有膨張成形用材料、膨張成形方法および膨張成形品 - Google Patents

ガラス繊維含有膨張成形用材料、膨張成形方法および膨張成形品

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JP2000239437A
JP2000239437A JP11041098A JP4109899A JP2000239437A JP 2000239437 A JP2000239437 A JP 2000239437A JP 11041098 A JP11041098 A JP 11041098A JP 4109899 A JP4109899 A JP 4109899A JP 2000239437 A JP2000239437 A JP 2000239437A
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expansion
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glass fiber
resin
molding
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JP11041098A
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Manabu Nomura
学 野村
Toru Shima
徹 嶋
Hiroshi Aida
宏史 合田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス繊維含有成形品の軽量化において、曲げ
強度、曲げ剛性、表面外観を維持しながら、耐衝撃性に
すぐれた膨張成形品の提供。 【解決手段】(A)熱可塑性樹脂と互いに平行に配列さ
れた10〜90重量%のガラス繊維を含み、長さが2〜
100mmであるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット
30〜99重量%、(B)熱可塑性エラストマー1〜5
0重量%および(C)熱可塑性樹脂0〜70重量%から
なるガラス繊維含有膨張成形用材料、この膨張成形用材
料を射出膨張成形することにより軽量膨張成形品を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度、剛性、耐衝
撃性にすぐれた軽量な成形品を得ることができる成形材
料に関し、自動車部品などの工業分野、建築、土木分野
などに適用できるガラス繊維含有膨張成形品の製造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス繊維等の無機繊維を含
有させることで強化された繊維強化樹脂成形品が知られ
ている。この繊維強化樹脂成形品は、引張強度、曲げ強
度、曲げ弾性率などの機械的特性や耐熱性にすぐれてい
るので、インパネコア、バンパービーム、ドアステッ
プ、ルーフ・ラック、リア・クォターパネルおよびエア
クリーナ・ケース等の自動車部品ならびに、外壁用パネ
ル、間仕切壁用パネル、コンクリート型枠等の建築・土
木用部材等として広く利用されている。このような繊維
強化樹脂成形品を製造するに当たり、金型の内部に繊維
を含んだ溶融樹脂を射出する射出成形方法を利用するこ
とができる。この射出成形方法によれば、複雑な形状の
ものでも成形できるうえ、所定の成形サイクルを連続し
て繰り返すことが可能なため、同一形状のものを大量生
産することができるというメリットがある。
【0003】射出成形で成形された繊維強化樹脂成形品
は、強度や剛性を向上させるために、ガラス繊維などの
繊維量を増やすと、成形品の重量が増大するとともに、
ガラス繊維の配向による異方性のために反り変形が大き
くなる傾向にある。このため、重量軽減のために、原材
料に発泡剤を混入させ、成形品となる樹脂を発泡させな
がら成形を行う発泡射出成形方法が提案されている(特
開平7−247679号公報)。この発泡射出成形方法
では、軽量化を達成するために、かなりの量の発泡剤を
用いても、十分な発泡倍率を得ることは容易でない。し
かも、発泡倍率が十分得られたとしても、成形品にシル
バーが発生するなど外観が損なわれるうえ、均一性に劣
り、性能が十分確保できない場合がある。また、薄肉の
成形品への適用が困難であり、その応用分野は大きく制
限されているのが実情である。
【0004】一方、ガラス繊維強化ポリオレフィン樹
脂、特にポリプロピレン系樹脂成形品の曲げ強度、曲げ
剛性、耐衝撃性を改良する方法として、成形材料として
ガラス繊維長の長いペレットを用いることも知られてい
る(たとえば、特開平5−239286号公報、特開平
6−340784号公報)。これらには、用いるポリプ
ロピレン系樹脂の好適なメルトインデックス、不飽和カ
ルボン酸又はその誘導体で変性されたポリプロピレン系
樹脂などの使用が開示されている。また、特開平6−3
40784号公報には、エチレン系エラストマー、スチ
レン系エラストマー、特定の無機フイラーの併用ととも
に、密度が1.10g/cm3 以下の成形体が記載さ
れ、軽量成形体が発明の目的とされている。しかしなが
ら、実施例から明らかなように、成形品の密度は、1.
03〜1.10g/cm3 の範囲であり、ポリプロピレ
ン系樹脂の密度より大幅に高いものであり、市場より望
まれている軽量化とは程遠いものに過ぎない。
【0005】これらの問題点を解消するものとして、強
度、剛性および耐衝撃性等の機械的特性や外観品質を維
持しつつ、軽量化を図るために、(1)長さが比較的長
い繊維を含有した繊維強化樹脂ペレットを用い、含有す
る繊維によりスプリングバック現象を発生させ、このス
プリングバック現象で成形中の樹脂を膨張させ、軽量成
形品を得る膨張成形方法、(2)前記(1)における繊
維強化ペレットに少量の発泡剤を混入させ、この発泡剤
により樹脂の膨張を補完させ、さらに成形品の軽量化を
図る膨張成形方法が提案されている(国際公開 WO9
7/29896号公報)。これらの方法によれば、機械
的特性を損なわずに、成形品の軽量化を充分達成できる
ので、繊維強化樹脂成形品の軽量化を図るのに有効であ
るといえる。
【0006】上記(1)、(2)に示された成形方法で
は、幅広い膨張倍率の成形が可能であり、また、軽量化
に反して、すぐれた曲げ強度、曲げ剛性、耐衝撃性を有
するものである。これらの特性から幅広い分野への適用
可能性を秘めている。しかしながら、用途によっては、
より高いレベルの耐衝撃性を要求される分野がある。特
に自動車などの部品にあっては、省エネルギー、省資源
の見地から金属から樹脂への材料転換が急速に進んでい
る。また、建築、土木材料にあっては木材の枯渇、耐久
性、作業性の向上などから樹脂製の軽量化資材が求めら
れている。さらに、省資源、廃棄物削減の社会的要請か
ら、リサイクル可能な熱可塑性樹脂が注目されている。
これら熱可塑性樹脂材料としては、主としてリサイクル
性を考慮してポリプロピレン系樹脂あるいはこれにタル
クなどの無機充填材やゴムなどの配合により、各種物性
の向上が図られている。しかしながら、これらの材料で
は成形性と物性の両立のために、軽量化に自ずと限界が
あるのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の見か
け密度が低く、すぐれた機械的特性、すぐれた外観など
を有する軽量膨張成形品の曲げ強度、曲げ剛性などは実
質的に低下させることなく、衝撃強度、特に実用物性に
近い落球衝撃強度を改良し用途分野の拡大を図ることを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況下において、熱可塑性樹脂成形品の軽量化と物性
の関係について、その成形方法とともに鋭意研究を重ね
た。その結果、特定のガラス繊維強化樹脂ペレットを用
いる膨張成形方法において、熱可塑性エラストマーを併
用した場合に、軽量化された成形品が、曲げ強度、曲げ
剛性などの物性を実質的に維持しながら、耐衝撃性、特
に実用物性に近い落球衝撃強度が大幅に向上することを
見いだし、本発明を完成したものである。
【0009】すなわち、本発明は、 (1)(A)熱可塑性樹脂と互いに平行に配列された1
0〜90重量%のガラス繊維を含み、長さが2〜100
mmであるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレット30〜
99重量%、(B)熱可塑性エラストマー1〜50重量
%および(C)熱可塑性樹脂0〜70重量%からなるガ
ラス繊維含有膨張成形用材料。 (2)熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である上記
(1)記載のガラス繊維含有膨張成形用材料。 (3)さらに、(D)発泡剤、着色剤、酸化防止剤、光
安定剤、紫外線吸収剤の少なくとも1種を含有する熱可
塑性樹脂を(A)、(B)および(C)からなる成分1
00重量部に対して、10重量部以下含有する上記
(1)または(2)記載のガラス繊維含有膨張成形用材
料。 (4)さらに、(E)不飽和カルボン酸またはその誘導
体変性樹脂類を(A)、(B)および(C)からなる成
分100重量部に対して、10重量部以下含有する上記
(1)〜(3)のいずれかに記載のガラス繊維含有膨張
成形用材料。 (5)上記(1)〜(4)に記載のガラス繊維含有膨張
成形用材料を溶融混練し、成形金型キャビティに射出あ
るいは射出圧縮後、成形金型キャビティ容積を拡大して
膨張させる膨張成形方法。 (6)成形金型キャビティ容積の拡大開始後に溶融樹脂
へガスを注入する上記(5)記載の膨張成形方法。 (7)上記(5)または(6)記載の膨張成形方法で成
形されてなる膨張成形品。 (8)膨張倍率が1.2〜6である上記(7)記載の膨
張成形品を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、ガラス繊維含有膨張成形用材料とは、後記
する、特に射出膨張成形方法に用いられる成形用材料で
ある。すなわち、一般の射出成形における、固定された
成形金型キャビティへ溶融樹脂を射出充填あるいは射出
圧縮充填し、冷却する成形方法とは異なり、射出充填あ
るいは射出圧縮充填した後、成形金型キャビティの容積
を拡大し、溶融樹脂を膨張して軽量化する膨張成形方法
に用いるものである。ここで、本発明のガラス繊維含有
膨張成形用材料は、(A)、(B)、(C)の構成成分
からなる。
【0011】(A)ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレッ
ト 熱可塑性樹脂と互いに平行に配列された10〜90重量
%のガラス繊維を含み、長さが2〜100mmであるガ
ラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレットである。すなわち、
ペレットの長さに等しいガラス繊維が平行に配列してい
るものであり、通常ガラス繊維束を溶融樹脂中を連続的
に引き抜き成形し、2〜100mm、好ましくは3〜5
0mmのペレット状に切断されることにより製造される
ものである。
【0012】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、特に、制限はなく、例えば、ポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチ
レンランダム共重合体、高密度ポリエチレン等のポレオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリ
スチレン、シンジオタクチック構造を含むポリスチレ
ン、ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリ芳香族エーテルまたはチオエーテル系樹脂、ポ
リ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂およびア
クリレート系樹脂等が採用できる。ここで、上記熱可塑
性樹脂は、単独で用いることがもできるが、二種類以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0013】このような熱可塑性樹脂のうち、ポリオレ
フィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好まし
い。中でもポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィ
ンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、あるい
は、これらの混合物などのポリプロピレン系樹脂が好ま
しい。
【0014】これら熱可塑性樹脂には、不飽和カルボン
酸またはその誘導体変性樹脂類を含有することが好まし
い。なお、ここで変性樹脂類としては、前記の熱可塑性
樹脂あるいは各種エラストマー類があり、変性方法とし
ては、通常グラフト変性であるが、共重合体であっても
よい。変性樹脂類としては、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂などのポリオレフィン樹脂、、ポリオ
レフィン系エラストマー、ポリスチレン系樹脂を例示で
きる。
【0015】また、変性に用いられ不飽和カルボン酸と
しては、例えばアクリル酸,メタクリル酸,マレイン
酸,フマル酸,イタコン酸,クロトン酸,シトラコン
酸,ソルビン酸,メサコン酸,アンゲリカ酸などが挙げ
られ、またその誘導体としては、酸無水物,エステル,
アミド,イミド,金属塩などがあり、例えば無水マレイ
ン酸,無水イタコン酸,無水シトラコン酸,アクリル酸
メチル,メタクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アク
リル酸ブチル,マレイン酸モノエチルエステル,アクリ
ルアミド,マレイン酸モノアミド,マレイミド,N−ブ
チルマレイミド,アクリル酸ナトリウム,メタクリル酸
ナトリウムなどを挙げることができる。これらの中で不
飽和ジカルボン酸及びその誘導体が好ましく、特に無水
マレイン酸が好適である。ここで、酸変性樹脂類として
は、たとえば、この酸変性ポリオレフィンとしては、不
飽和カルボン酸やその誘導体の付加量が0.01〜20
重量%、さらには、0.02〜10重量%の範囲にある
ものが好ましく、特に無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンが好適である。
【0016】ポリプロピレン系樹脂のMI(メルトイン
デックス)としては、特に制限はなく、全体としてのM
I〔JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重
2.16kgで測定〕が、5〜1,000g/10分、
好ましくは10〜600g/10分である。つぎに、ガ
ラス繊維としては、E−ガラスまたはS−ガラスのガラ
ス繊維であって、その平均繊維径が25μm以下のも
の、好ましくは3〜20μmの範囲のものが好ましく採
用できる。ガラス繊維の径が3μm未満であると、ペレ
ット製造時にガラス繊維が樹脂になじまず、樹脂の含浸
が困難となる一方、20μmを超えると、溶融混練時に
切断、欠損が起こりやすくなる。これらの熱可塑性樹脂
およびガラス繊維を用い、引き抜き成形法等でペレット
を製造するにあたり、ガラス繊維は、カップリング剤で
表面処理した後、収束剤により、100〜10000
本、好ましくは、150〜5000本の範囲で束ねてお
くことが望ましい。
【0017】カップリング剤としては、いわゆるシラン
系カップリング剤、チタン系カップリング剤として従来
からあるものの中から適宜選択することができる。例え
ば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のアミノシランやエポキシシランが採用
できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採用するの
が好ましい。
【0018】収束剤としては、例えば、ウレタン系、オ
レフィン系、アクリル系、ブタジエン系およびエポキシ
系等が採用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレ
フィン系が採用できる。これらのうち、ウレタン系収束
剤は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アルコール
との重付加反応により得られるポリイソシアネート50
重量%以上の割合に含有するものであれば、油変性型、
湿気硬化型およびブロック型等の一液タイプ、および、
触媒硬化型およびポリオール硬化型等の二液タイプのい
ずれもが採用できる。一方、オレフィン系収束剤として
は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変
性ポリオレフィン系樹脂が採用できる。
【0019】上述のような収束剤で収束したガラス繊維
に熱可塑性樹脂を付着・含浸させることにより、ガラス
繊維強化熱可塑性樹脂ペレットが製造される。ガラス繊
維に熱可塑性樹脂を付着・含浸させる方法としては、例
えば、溶融樹脂の中に繊維束を通し、繊維に樹脂を含浸
させる方法、コーティング用ダイに繊維束を通して含浸
させる方法、あるいは、ダイで繊維の周りに付着した溶
融樹脂を押し広げて繊維束に含浸させる方法等が採用で
きる。ここで、繊維束と樹脂とをよくなじませる、すな
わち濡れ性を向上するために、内周に凹凸部が設けられ
たダイの内部に、張力が加えられた繊維束を通して引き
抜くことで、溶融樹脂を繊維束に含浸させた後、さら
に、この繊維束を加圧ローラでプレスする工程が組み込
まれた引抜成形法も採用できる。なお、ガラス繊維と溶
融樹脂とが互いによくなじむ、濡れ性のよいものであれ
ば、溶融樹脂がガラス繊維に容易に含浸され、ペレット
の製造が容易となるので、前述の収束剤で繊維を収束す
る工程は、省略できる場合がある。ここで、互いによく
なじませる方法としては、樹脂に極性を付与したり、ガ
ラス繊維の表面にカップリング剤と反応する官能基をグ
ラフトしたり、繊維束を流動パラフィンなどの溶融樹脂
の溶融温度以上の沸点を有する液状物で事前処理する方
法が有効である。
【0020】以上のような方法で、樹脂が含浸された長
尺ガラス繊維束(ストランド等)を、ガラス繊維の長手
方向に沿って切断すれば、ペレットの全長と同じ長さの
ガラス繊維を含んだガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレッ
トを得ることができる。この際、樹脂ペレットとして
は、繊維束がストランドにされ、その断面形状が略円形
となった樹脂含有長尺繊維束を切断したものに限らず、
繊維を平たく配列することにより、シート状、テープ状
またはバンド状になった樹脂含有長尺繊維束を所定の長
さに切断したものでもよい。
【0021】ここで、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレ
ット中のガラス繊維の含有量は、10〜90重量%、好
ましくは、20〜80重量%の範囲である。ここで、ガ
ラス繊維が10重量%未満では、ガラス繊維による強化
度が低く、引き抜き成形でのペレット化も困難となり、
また、90重量%を越えると、ガラス繊維の分散性が低
下し、膨張成形時における不均一の原因になり易く、ま
たガラス繊維が破損し易く、結果として強度の低下、外
観不良となる場合がある。
【0022】次に、(B)成分の熱可塑性エラストマー
としては、特に制限はなく、たとえば、エチレン・プロ
ピレン共重合体エラストマー(EPR)、エチレン・ブ
テン−1共重合体エラストマー、エチレン・オクテン−
1共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・ブテ
ン−1共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・
ジエン共重合体エラストマー(EPDM)、エチレン・
プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体エラスト
マー、軟質ポリプロピレン、軟質ポリプロピレン系共重
合体などのオレフィン系エラストマーがある。これらの
中でエチレン系エラストマーの場合のエチレン含有量は
通常40〜98重量%程度である。ここでポリオレフィ
ン系エラストマーとしては、ムーニー粘度(ML1+4 10
0 )が通常5〜100であり、10〜60のものが好ま
しく用いられる。
【0023】また、スチレン系エラストマーとしては、
たとえば、スチレン・ブタジエン共重合体エラストマ
ー、スチレン・イソプレン共重合体エラストマー、スチ
レン・ブタジエン・イソプレン共重合体エラストマー、
あるいはこれら共重合体の完全あるいは部分水添してな
るスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体エ
ラストマー(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピ
レン・スチレン共重合体エラストマー(SEPS)など
を例示できる。これらのスチレン系エラストマーとして
は、水添系にあっては、水添率が90%以上、特に98
%以上が好ましく、スチレン含有量が5〜60重量%、
好ましくは10〜50重量%である。ここで、スチレン
系エラストマーのメルトインデックス(MI)〔JIS
K7210に準拠し、200℃、荷重5kgで測定〕
が、0.1〜120g/10分、好ましくは8〜100
g/10分である。
【0024】なお、熱可塑性エラストマーとしては、前
記ポリオレフィン系エラストマーやスチレン系エラスト
マーが好ましく用いられるが、他の熱可塑性エラストマ
ーとして、ポリエステル系エラストマー、アクリレート
系エラストマー、シリコーン系エラストマー、ウレタン
系エラストマーなども適宜用いられる。これらのエラス
トマーの選択は、熱可塑性樹脂の種類なども考慮して行
われる。
【0025】ここで、(B)成分の熱可塑性エラストマ
ーの含有量は、1〜50重量%、好ましくは3〜30重
量%、特に5〜20重量%である。ここで含有量が50
重量%を越えると耐熱性、剛性が低下する場合があり、
また、1重量%未満では、耐衝撃性を向上することがで
きない。次に、(C)成分である熱可塑性樹脂は、特に
限定はなく、前記したものである。通常は(A)成分の
ガラス繊維強化樹脂ペレット中の樹脂と同種、あるいは
類似の樹脂から選択される。しかしながら、(A)成分
と(B)成分の分子量、溶融粘度すなわちメルトインデ
ックス(MI)などは異なったものを用いることができ
る。ここで、(C)成分の熱可塑性樹脂は、通常はペレ
ットの形状をしたものが用いられるが、他の未溶融のビ
ーズやフレーク状のものであってもよい。(C)成分の
熱可塑性樹脂の含有量は、ガラス繊維含有膨張成形用材
料中のガラス繊維量の調整、あるいは樹脂の混合による
物性や溶融粘度の調整のために任意であり、通常0〜7
0重量%、好ましくは、20〜60重量%程度である。
これらは、成分(A)中のガラス繊維含有量を50重量
%以上と比較的多くして、ガラス繊維含有膨張成形用材
料中のガラス繊維の含有量が10〜50重量%、好まし
くは15〜45重量%の範囲になるように用いることが
効率的である。
【0026】本発明のガラス繊維含有膨張成形用材料
は、基本的には、(A)〜(C)成分からなるものであ
るが、必要により、他の機能性添加剤成分を(A)〜
(C)からなる成分100重量部に対して、10重量部
以下含有することができる。たとえば、本発明のガラス
繊維含有膨張成形用材料は、実質的には、(A)成分中
のガラス繊維が溶融混練され、ガラス繊維の絡み合いの
復元力(スプリングバック現象)による膨張によるもの
である。しかしながら、この膨張、特に初期の膨張を補
助するために、0.01〜3重量部、好ましくは.0.
1〜1重量部と少量の発泡剤を含有させることができ
る。
【0027】ここで、発泡剤の種類は、熱により分解し
てガスを発生するものであれば、限定されない。例え
ば、シュウ酸誘導体、アゾ化合物、ヒドラジン誘導体、
セミカルバジド、アジド化合物、ニトロソ化合物、トリ
アゾール、尿素およびその関連化合物、亜硝酸塩、水素
化物、炭酸塩ならびに重炭酸塩等が採用できる。さらに
具体的に例示すれば、アゾジカルボンアミド(ADC
A)、ベンゼンスルホヒドラジド、N,N−ジニトロペ
ンタメチレンテトラミン、テレフタルアジド等が採用で
きる。発泡剤としては、これらの化学分解発泡剤のみで
なく、樹脂の溶融加熱時に気体を発生するものであれ
ば、水、アルコール、プロパン、ブタン、フッ素化合
物、有機溶媒などの物理発泡剤を用いることもできる。
これらの発泡剤はポリオレフィン樹脂などの熱可塑性樹
脂に高濃度に溶融混入されたマスターバッチ(MB)と
して通常用いられる。
【0028】他の機能性添加剤としては、各種安定剤、
帯電防止剤、着色剤、核剤、過酸化物などを含有するこ
とができる。特に、長期的に安定した性能、さらにはリ
サイクルも考慮して、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸
収剤の含有が望ましい。酸化防止剤としては、フェノー
ル系、リン系、硫黄系のものなどがある。ここでフェノ
ール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェノール、トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テト
ラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、n−
オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフエニル)プロピオネート、4,4’
ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフエノ
ール、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピ
オネート〕、3,9−ビス〔2−〔3(3−t−ブチル
−4−ヒトロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ〕−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどが挙
げられる。
【0029】また、リン系酸化防止剤としては、トリス
ノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−
ジ−ホスホナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジホスファイト、2,2,−メチレ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイトなどを挙げることができる。
【0030】硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,
3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’
−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテスラ
キス(3−ラウリルチオプロピオネート)などを挙げる
ことができる。つぎに、光安定剤としては、ヒンダード
アミン系光安定剤、フェニルベンゾエート系光安定剤な
どがある。このヒンダードアミン系またはフェニルベン
ゾエート系光安定剤の具体例として、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、
コハク酸とN−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとの
縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)、1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと
1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ビス(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル)アジペート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)フマレー
ト、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2,4−ジ−
t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンゾエート、4−オクチルフェニル−3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−
ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンゾエートなどが挙げられる。
【0031】また、紫外線光吸収剤としては、サリチル
酸誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系お
よひベンゾエート系などがあり、これらの中では、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾエート系が好ましい。ベンゾ
トリアゾール系の光吸収剤としては、2−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2−ヒドロキシ5−t−オクチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどを挙げるこ
とができる。また、ベンゾエート系の光吸収剤として
は、例えば2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサ
デシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエートなどを挙げることができる。
【0032】これらの各種添加剤は、ガラス繊維含有膨
張成形用材料中に、重量として、通常酸化防止剤500
〜8,000ppm、好ましくは1,000〜3,00
0ppm、光安定剤500〜10,000ppm、好ま
しくは1,000〜6,000ppm、紫外線吸収剤5
00〜10,000、好ましくは1,000〜6,00
0ppmである。これらの添加剤は、たとえばポリオレ
フィン樹脂を用いたマスターバッチとして添加され、不
飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂を含有するマス
ターバッチとすることが好ましい。
【0033】さらに、他の添加剤として、無機充填剤、
アラミド繊維、ケプラー繊維、ポリアリレート繊維など
を通常、(A)〜(C)からなる成分100重量部に対
して、50重量部以下含有させることもできる。ここ
で、無機充填剤としては、特に制限はなく、粒状、板
状、あるいは繊維状ないしウイスカー状のものがある。
たとえば、タルク、マイカ、ガラスフレーク、クレー、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉、
珪藻土、シリカ、アルミナ、ゼオライト、酸化チタン、
ガラス短繊維、ガラスミルドファイバー、炭素繊維、酸
化チタン繊維、硫酸マグネシウム繊維、チタン酸カリウ
ム繊維などを挙げることができる。これらの無機充填剤
としては、アスペクト比が3以上の無機充填剤も好まし
く用いられる。また、無機充填剤は、カップリング剤、
界面活性剤、金属石鹸などにより表面処理されたものを
用いることもできる。
【0034】無機充填剤の含有量は、2〜50重量部、
好ましくは5〜30重量部である。ここで含有量が50
重量部を越えると溶融樹脂の膨張性が低下する場合があ
り、また、2重量部未満では、冷却促進効果の程度が小
さく、外観改良効果も低い場合がある。本発明のガラス
繊維含有膨張成形用材料には、(A)〜(C)成分の他
に、前記の不飽和カルボン酸またはそれらの誘導体変性
樹脂類、各種機能添加剤、無機充填剤などが必要に応じ
て用いられる。これら他の成分は、(A)、(B)、
(C)成分中に予め溶融混合されて用いたり、それぞれ
独立に、または2種以上をマスターバッチとして用いる
こともできる。
【0035】本発明のガラス繊維含有膨張成形用材料
は、各種成形機により最終の膨張成形品製造用の材料と
して用いられる。成形法としては、射出成形、圧縮成
形、押出成形など特に制限はないが、以下に示す射出膨
張成形に好ましく用いられる。以下、図面をもとに本発
明の膨張成形方法を詳しく説明する。図1は、膨張成形
方法の主要部である成形金型部の概念断面図を示す。図
1において、1は固定金型、2は可動金型、3は成形金
型キャビティ、4はスプルー、5は射出樹脂、6はガス
注入管、7はガス排気管をそれぞれ示す。
【0036】図1から明らかなように、本発明の膨張成
形方法では、成形金型キャビティ3の容積を変化できる
ことが必要である。通常は、金型開閉方向のキャビティ
厚みを変化できるものである。すなわち、可動金型2を
進退させる機能を有する射出成形装置が用いられる。こ
の射出成形機としては、一般に射出圧縮成形が可能な成
形機、あるいは、一般の射出成形機に可動金型移動装置
が装備された射出成形装置が用いられる。
【0037】本発明の膨張成形品の成形は、図1におい
て、固定金型1に対して、可動金型2が前進して、可動
金型2が鎖線で示す位置、すなわち、成形金型キャビテ
ィのクリアランスがD1となる位置まで前進する。つい
で、ガラス繊維含有膨張成形用材料が、図示しないスク
リュー装置により溶融混練・可塑化計量され、スプルー
4から成形金型キャビティ3中に、成形金型キャビティ
クリアランスD2に相当する溶融樹脂5が射出される。
このD2は、次工程における圧縮により成形金型キャビ
ティ全体に充填、充満する量である。ここで、ガラス繊
維含有膨張成形用材料の溶融混練は、ガラス繊維の破損
を極力抑制する装置、条件が好ましく通常圧縮比2.5
以下、好ましくは2以下である。
【0038】前記ガラス繊維含有溶融樹脂の射出時、溶
融樹脂の射出量は、溶融樹脂射出時の成形金型キャビテ
ィ容積の通常2/3以下であり、射出樹脂圧力は低く、
また樹脂、ガラス繊維の配向は少ないか実質的に起こら
ない。溶融樹脂の射出開始後、通常数秒後に可動金型2
が一点鎖線で示す位置、すなわち、成形金型キャビティ
クリアランスD2となる位置まで前進させることによ
り、溶融樹脂5を圧縮し成形金型キャビティに完全充填
する。これにより、成形品の表面部は金型により冷却が
開始されるとともに、金型表面は、微小な凹凸までも完
全に転写される。表面がある程度冷却されスキン層が形
成された後、可動金型2は、膨張成形品厚みである成形
金型クリアランスD3の位置まで後退することにより膨
張させる。その後、冷却することにより、膨張成形品が
成形され、可動金型2を開放することにより、膨張成形
品が取り出される。
【0039】なお、図1には、圧縮による充填完了時に
可動金型2が固定金型1に対して、可動可能なクリアラ
ンスCを残した場合を例示しているが、このクリアラン
スCを無くすることもできる。しかし、圧縮工程で溶融
樹脂を金型キャビティ全体にまんべんなく行き渡らせる
ためには、あるレベルの規定圧力が作用するようになる
ことが、成形品の外観などのために好ましい場合があ
る。また、前記圧縮工程においては、金型キャビテイ厚
みを制御する場合の他、樹脂の圧縮力を制御する成形方
式を採用することもできる。たとえば、後記する表皮材
の一体成形の場合には、表皮材の種類により圧縮力を制
御して、表皮材の損傷を防止するようにすることもでき
る。
【0040】前記方法は本発明の膨張成形方法の一例で
ある。本発明の膨張成形方法では、可動金型2の後退開
始後に、ガス注入管6から窒素ガスなどを注入すること
ができる。このガスの注入はガラス繊維による膨張を補
助するとともに、膨張後において成形品を金型表面に押
圧して、金型転写性、外観の向上に寄与する。さらに、
注入ガスの圧力を必要によりある程度のレベルに制御し
ながら、排気管7より排気しながら、膨張成形品内にガ
スを流通させることにより、成形品の冷却を促進するこ
とができる。このことは、空隙の形成により断熱状態と
なった膨張成形品を、外部金型により冷却しなければな
らない不都合に変えて、成形品の内部からの冷却を可能
にするものであり、成形サイクルの改善に大きく寄与す
るものである。なお、注入ガスとしては、特に、制限は
ないが、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスが好
ましく用いられる。また、ガス圧力は、0.01〜20
MPaの範囲、好ましくは、0.1〜5MPaの範囲で
選定される。
【0041】また、前記ガスとしては、通常は室温のガ
スであるが、温度が15℃以下、好ましくは、0℃以下
の冷却用ガスを採用することもできる。この際に、揮発
性の水などの液体を同伴させると、より冷却効果がよく
なる。さらに、前記ガスは、前記溶融樹脂を可塑化して
射出する射出装置のノズルの内部に設けられたガスノズ
ル、または、前記金型の内部に設けられたスプル、ラン
ナおよびキャビティのいずれかに開口されるガスノズ
ル、ガスピンから、繊維含有溶融樹脂の内部へ注入する
ことができる。これらのなかでも、金型に設けられたガ
スピン、特に、キャビティに開口されたガスピンから注
入するのが好ましい。
【0042】上記製造方法は、好ましい製造方法の例を
示したが、成形品の形状、大きさ、厚みなどによって
は、溶融樹脂の射出充填方法として、圧縮工程を省くこ
ともできる。しかし、前記したように、樹脂の配向、ガ
ラス繊維の配向防止、溶融樹脂の充填の容易さ、金型転
写性などから射出圧縮成形方法の採用が好ましい。ま
た、本発明の膨張成形方法では、前記金型に、成形品の
表面を被覆一体化するための表皮材を、成形前に予め装
着させることができる。このように、予め成形前に表皮
材が装着された金型を用いれば、表面が表皮材で被覆一
体化された膨張成形品が得られる。ここで、表皮材とし
ては、織布や不織布等の布、熱可塑性樹脂シート、フイ
ルム、合成皮革、熱可塑性樹脂の発泡シート、および、
模様等が印刷されたフィルム等の単層材、ならびに、熱
可塑性エラストマーや塩化ビニル樹脂等の表皮材に、熱
可塑性樹脂や熱可塑性樹脂の発泡体シート等からまる裏
地材を裏打ちした多層材が採用できる。なお、表皮材は
成形品に全面被覆することもできるし、部分被覆するこ
ともできる。
【0043】本発明の膨張成形品は、前記膨張成形方法
により得られたものである。この膨張成形品は、表面に
は空隙のないスキン層を有し、また加圧下に冷却される
ため微小凹凸や模様などが忠実に転写されたすぐれた外
観を有する。また、リブ、ボスや成形品の端部まで忠実
に賦形されている。また、中央部分は、ガラス繊維と樹
脂が膨張して、通常連続した空隙が形成されている。こ
の空隙は、ガラス繊維の含有量やガラス繊維の長さ、膨
張倍率などにより任意に制御できる。したがって、膨張
倍率としては通常1.2〜6、好ましくは1.5〜5で
ある。また、膨張成形品中の平均ガラス繊維長は1〜1
5mm、特に2〜12mmである。したがって、樹脂組
成と膨張倍率で、用途に要求される見かけ密度、強度、
剛性、耐衝撃性を考慮して組成、膨張倍率を選定でき
る。膨張成形品としては、板状ないしは板状部を主要部
とする成形品が好ましい。本発明の膨張成形品は、高比
重のガラス繊維を用いても、成形品は膨張により軽量化
し、見かけ密度は大幅に低くなっている。しかも、見か
け密度が低く、しかも熱可塑性エラストマーを含有して
いるにもかかわらず、高い曲げ強度、曲げ剛性、衝撃強
度をバランスよく有するものである。これは、ガラス繊
維の絡み合い、表面と中間部の連続した空隙構造との複
合構造によるものであり、従来の見かけ密度1g/cm
3 以上の膨張していないガラス繊維含有軽量成形品と
は、全く異質の成形品である。したがって、機械的物性
以外にさらに、断熱性、遮音性、さらには、表面のスキ
ン層を音が透過する処理をすれば吸音性も有するものと
なる。したがって、本発明の膨張成形品は、そのリサイ
クル性と相まって自動車の内装材、建築、土木など各種
分野での省エネルギー、省資源化材料としての活用が期
待される。
【0044】
【実施例】次に、本発明の効果を具体的な実施例に基づ
いて説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限
定されるものではない。 実施例1 ガラス繊維(繊維径:13μm)が平行に配列し、その
含有量が60重量%、長さが16mmであるガラス繊維
強化ポリプロピレン樹脂ペレット(無水マレイン酸変性
ポリプロピレンを3重量%含有)70重量%とエチレン
・プロピレンエラストマー〔エチレン含有量:24重量
%、ムーニー粘度:18(ML1+4 100)15重量%お
よびメルトインデックス(MI)〔230℃、2.16
kg荷重〕が60g/10分のポリプロピレン樹脂15
重量%からなる成形材料100重量部に下記添加剤含有
マスターバッチ(MB)ペレツト3重量部をドライブレ
ンドしたものをガラス繊維含有膨張成形用材料とした。
射出成形機は、型締力:850t、ガラス繊維の破断を
極力少なくするために圧縮比:1.8のスクリューを用
いた。金型として600mm×300mm×厚みからな
る板状成形品の成形用金型、成形金型キャビティの容積
を変更できるように、可動金型を進退させるためのIP
Mユニット(出光石油化学株式会社製)を装備した金型
構造を有する射出成形装置である。なお、金型には、キ
ャビティ内への窒素ガスの注入、排気設備を設けた。
【0045】膨張成形用材料を溶融混練可塑化計量した
後、成形金型キャビティ厚みを、D1(3mm)にセッ
トし、D2(1mm)に相当する溶融樹脂を射出した。
射出開始1秒後に、可動金型を前進させ、金型キャビテ
ィ厚みD2(1mm)に相当するまで圧縮して溶融樹脂
(樹脂温度:250℃)を金型キャビティ(金型温度:
60℃)に充填した。圧縮終了1秒後に、可動金型を金
型キャビティ厚みがD3(3mm)になるように後退さ
せ膨張させた。金型後退開始2秒後に、ガスピンより1
MPaの窒素ガスを樹脂中に注入した。その後30秒冷
却して固化し、ガス排気後、金型を開放して板状膨張成
形品を得た。板状膨張成形品は内部に大きな中空もな
く、3倍に膨張し、ヒケ、シルバーの発生なくスキン層
を有する外観良好なものであった。なお、試験片を灰化
後、万能投影機で倍率10倍で直接撮影し、その画像を
用いてデジタイザーにて平均ガラス繊維長を求めた平均
繊維長は、5.8mmであった。評価結果を第1表に示
す。
【0046】なお、曲げ試験方法は、成形品から、16
0mm×50mm×厚みからなる曲げ試験用試験片を切
り出し、支点間距離80mmの三点曲げ試験を試験速度
10mm/分、室温(23℃)で行うことにより測定し
た。また、衝撃試験は(鋼球落下試験)は、成形品を鋼
板の上に載置し、落下高さを、60cm、80cm、1
00cm、120cmと変化させて測定した。落球衝撃
試験(鋼球落下試験)の評価は、〇:破壊なし、△:ミ
クロクレーズ、×:破壊(クラック)の三段階として評
価した。なお、ミクロクレーズが発生しても実用的には
破壊ではないがミクロクレーズの発生がみられないこと
がより好ましい。
【0047】添加剤マスターバッチ(MB)〔ポリプロ
ピレン系樹脂に対する重量含有量〕 ・酸化防止剤:ヒンダードフエノール系酸化防止剤:テ
トラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン:イ
ルガノックス1076(チパ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社製)=2,000ppm ・光安定剤:ヒンダードアミン系光安定剤:(ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート):サノールLS770(三共株式会社製)=
4,000ppm ・紫外線吸収剤:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:
(2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフエ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール):チヌビン3
27(チパ・スペシャリティ・ケミカルズ社)=2,0
00ppm 実施例2 実施例1において、メルトインデックス(MI)〔23
0℃、2.16kg荷重〕が60g/10分のポリプロ
ピレン樹脂15重量%の代わりに、平均粒子径が1.5
μmのタルクを50重量%含有するポリプロピレン樹脂
ペレット30重量部〔(A)〜(C)成分が100重量
部〕を用いた以外は、実施例1と同様にして、板状膨張
成形品を得た。板状膨張成形品は内部に大きな中空もな
く、3倍に膨張し、ヒケ、シルバーの発生なくスキン層
を有する外観良好なものであった。また、実施例1の成
形品取り出し時間30秒と比較した、24秒と成形サイ
クルを短縮することができた。平均ガラス繊維長は、
5.2mmであった。評価結果を第1表に示す。
【0048】比較例1 実施例1において、ガラス繊維含有膨張成形用材料とし
て、ガラス繊維(繊維径:13μm)が平行に配列し、
その含有量が60重量%、長さが16mmであるガラス
繊維強化ポリプロピレンペレット(無水マレイン酸変性
ポリプロピレンを3重量%含有)70重量%とメルトイ
ンデックス(MI)〔230℃、2.16kg荷重〕が
60g/10分のポリプロピレン樹脂30重量%からな
る成形材料100重量部を用いた以外は、実施例1と同
様にして膨張成形品を得た。板状膨張成形品は内部に大
きな中空もなく、3倍に膨張し、ヒケ、シルバーの発生
なくスキン層を有する外観良好なものであった。評価結
果を第1表に示した。
【0049】比較例2 実施例1おいて、可動金型を後退させず、かつガスの注
入も行わず、膨張していないほぼ同一重量の板状成形体
を成形した。板状成形体は空隙が全くなく、ヒケ、シル
バーの発生なくスキン層を有する外観良好な成形品であ
った。ただし、成形品にはかなりの反りが発生した。評
価結果を第1表に示す。
【0050】実施例3 ガラス繊維(繊維径:10μm)が平行に配列し、その
含有量が60重量%、長さが12mmであるガラス繊維
強化ポリプロピレンペレット(無水マレイン酸変性ポリ
プロピレンを3重量%含有)40重量%とエチレン・プ
ロピレンエラストマー〔エチレン含有量:24重量%、
ムーニー粘度:18(ML1+4 100 )10重量%および
メルトインデックス(MI)〔230℃、2.16kg
荷重〕が60g/10分のポリプロピレン樹脂50重量
%からなる成形材料100重量部に実施例1で用いた添
加剤含有マスターバッチ(MB)ペレツト3重量部およ
び発泡剤マスターバッチ(MB)ペレット:永和化成工
業株式会社製:ポリスレンEE115(発泡剤含有量:
10重量%)1重量部をドライブレンドしたものをガラ
ス繊維含有膨張成形用材料とした。射出成形装置、金型
は実施例1と同じものを用いた。
【0051】ガラス繊維含有膨張成形用材料を溶融混練
可塑化計量した後、成形金型キャビティ厚みを、D1
(4mm)にセットし、D2(2mm)に相当する溶融
樹脂を射出した。射出開始1秒後に、可動金型を前進さ
せ、金型キャビティ厚みD2(2mm)に相当するまで
圧縮して溶融樹脂(樹脂温度:250℃)を金型キャビ
ティ(金型温度:60℃)に充填した。圧縮終了2秒後
に、可動金型を金型キャビティ厚みがD3(4mm)に
なるように後退させ膨張させた。金型後退開始2秒後
に、ガスピンより1MPaの窒素ガスを樹脂中に注入し
た。その後冷却固化し、ガス排気後、金型を開放して板
状膨張成形体を得た。板状膨張成形体は内部に大きな中
空もなく、2倍に膨張し、ヒケ、シルバーの発生なくス
キン層を有する外観良好なものであった。成形品中の平
均ガラス繊維長は、6.2mmであった。評価結果を第
1表に示す。
【0052】比較例3 ガラス繊維(繊維径:13μm)24重量%、メルトイ
ンデックス(MI)が60のポリプロピレン樹脂66重
量%およぞエチレン・プロピレンエラストマー〔エチレ
ン含有量:24重量%、ムーニー粘度:18(ML1+4
100 )〕10重量%を溶融混練してなるガラス繊維強化
ポリプロピレン系樹脂ペレット(ペレット中のガラス繊
維長:0.4mm)100重量部に対して、実施例1で
用いた添加剤含有マスターバッチ(MB)ペレツト3重
量部および発泡剤マスターバッチ(MB)ペレット:永
和化成工業株式会社製:ポリスレンEE115(発泡剤
含有量:10重量%)1重量部をドライブレンドしたも
のを膨張成形用材料とした。射出成形装置、金型は実施
例1と同じものを用いた。実施例1において、可動金型
の後退により、成形金型キャビティを拡張したが、窒素
ガスの注入は行なわなかった以外は、実施例1と同様に
して成形を行った。成形品は内部に微小な独立気泡が観
察されたが、膨張は殆ど見られなかった。また、表面に
はシルバーが観察されるとともに、ヒケが著しかった。
成形品の評価結果を第1表に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明のガラス繊維含有膨張成形用材料
を用いて、膨張成形された膨張成形品は、金型転写性よ
く、外観良好な軽量な成形品が得られる。膨張成形品は
見かけ密度が低いにもかかわらず、すぐれた強度、剛性
が得られるとともに、これらの物性を実質的に維持し
て、耐衝撃性が大幅に向上する。したがって、自動車部
品、建築、土木部材などの軽量化、ひいては省資源、省
エネルギーに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膨張成形方法の主要部である成形金型
部の概念断面図を示す。
【符号の説明】
1:固定金型 2:可動金型 3:成形金型キャビティ 4:スプルー 5:射出溶融樹脂 6:ガス注入管 7:ガス排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA02 AB09 AB22 AC05 AC06 AD02 AD04 AD05 AD52 AD56 AE10 AE14 AF27 AF29 AG05 AH05 AK14 AK15 AL02 AL17 4F206 AA11K AB25 JA04 JF01 JF02 JN25 JN27 JQ81 4J002 AA011 AA013 AC022 AC082 BB031 BB052 BB121 BB122 BB142 BB151 BB152 BB211 BC031 BC052 BC061 BD031 BG001 BN031 BN141 BN151 BP012 BP021 CB001 CF001 CG001 CH061 CL001 CN011 CN031 DL006 EJ018 EJ019 EQ017 EQ037 ES007 EU089 EU179 EV028 EV267 EW068 FA046 FB096 FB166 FD010 FD016 FD049 FD059 FD078 FD327

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂と互いに平行に配列
    された10〜90重量%のガラス繊維を含み、長さが2
    〜100mmであるガラス繊維強化熱可塑性樹脂ペレッ
    ト30〜99重量%、(B)熱可塑性エラストマー1〜
    50重量%および(C)熱可塑性樹脂0〜70重量%か
    らなるガラス繊維含有膨張成形用材料。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂で
    ある請求項1記載のガラス繊維含有膨張成形用材料。
  3. 【請求項3】 さらに、(D)発泡剤、着色剤、酸化防
    止剤、光安定剤、紫外線吸収剤の少なくとも1種を含有
    する熱可塑性樹脂を(A)、(B)および(C)からな
    る成分100重量部に対して、10重量部以下含有する
    請求項1または2記載のガラス繊維含有膨張成形用材
    料。
  4. 【請求項4】 さらに、(E)不飽和カルボン酸または
    その誘導体変性樹脂類を(A)、(B)および(C)か
    らなる成分100重量部に対して、10重量部以下含有
    する請求項1〜3のいずれかに記載のガラス繊維含有膨
    張成形用材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載のガラス繊維含有膨張
    成形用材料を溶融混練し、成形金型キャビティに射出あ
    るいは射出圧縮後、成形金型キャビティ容積を拡大して
    膨張させる膨張成形方法。
  6. 【請求項6】 成形金型キャビティ容積の拡大開始後に
    溶融樹脂へガスを注入する請求項5記載の膨張成形方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の膨張成形方法で
    成形されてなる膨張成形品。
  8. 【請求項8】 膨張倍率が1.2〜6である請求項7記
    載の膨張成形品。
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