JPH10138276A - 繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法

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JPH10138276A
JPH10138276A JP8298600A JP29860096A JPH10138276A JP H10138276 A JPH10138276 A JP H10138276A JP 8298600 A JP8298600 A JP 8298600A JP 29860096 A JP29860096 A JP 29860096A JP H10138276 A JPH10138276 A JP H10138276A
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fiber
thermoplastic resin
molded product
raw material
weight
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JP8298600A
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Manabu Nomura
学 野村
Kaoru Wada
薫 和田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0005Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor using fibre reinforcements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/56Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
    • B29C45/561Injection-compression moulding

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面特性、強度、剛性に優れた、軽量の成形
品を発泡剤を多量に用いる必要もなく製造する方法の提
供 【解決手段】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
もの、又はこれら100重量部に対し、発泡剤を0.01
〜5重量部配合したものを溶融混練し、閉じた金型中に
該溶融した原料の射出を開始した後、キャビティ部の容
積が射出される該溶融原料の全体積よりも小さくなるよ
うにキャビティ部を一旦圧縮し、しかる後に、金型を最
終成形品の容積まで開くことにより繊維強化熱可塑性樹
脂軽量成形品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化熱可塑性
樹脂軽量成形品の製造法及び軽量成形品に関し、詳しく
は特定の繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを用いた射出成
形により、軽量で、良好な表面状態を有し、高強度、高
剛性である繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】引張強度、剛性、耐熱性を向上させる目
的のため、樹脂に種々の繊維を配合することが広く行わ
れているが、繊維の配合量を増やした場合、高強度化は
達成されるものの、成形品の比重が高くなるという欠点
があった。一方、軽量な成形体を得る方法としては、成
形時に発泡剤を用いる発泡射出成形方法が知られている
(特開平7−247679号公報等)が、この場合、軽
量化を達成するためにはかなりの量の発泡剤を用いなけ
ればならないし、また発泡剤を多く用いたとしても発泡
倍率を高くすることもそれほど容易ではなく、十分な軽
量化がなされない。さらには、不均一な発泡のために成
形品表面外観が劣ったり、内部に大中空部が生じたりし
て、強度、剛性の点で満足のいく成形品を得ることがで
きなかった。
【0003】また、樹脂に繊維を配合しつつ、かつ発泡
剤を用いて射出成形を行う場合でも上記と同様に、射出
成形時、十分な発泡が得られなかったり、成形品表面に
シルバーマークのような不良現象が発生したり、強度の
点で問題が多く、実用化には至っていないのが現状であ
る。これらの現状に鑑み、先に本発明者らは、ガラス繊
維で強化した成形原料を用い、成形法として、最終の成
形品に相当する金型容積よりも小さくなるように閉じた
金型中に溶融樹脂を射出し、樹脂の射出完了前若しくは
完了後に金型を最終成形品の容積まで開く方法を採るこ
とにより、製品の剛性や耐衝撃性等の強度も大きく、か
つ外観も良好で軽量化が達成されたガラス繊維強化熱可
塑性樹脂軽量成形品の製造法を提案した(特願平8−2
77920号)。
【0004】しかし、かかる方法においては、成形品の
軽量化が達成され、表面状態も良好で、かつ剛性等の強
度も満足のいくものが得られたものの、最終成形品に相
当する金型容積よりも小さくなるように閉じた金型中に
溶融樹脂を射出させるにあたり、金型の閉じ方として、
射出される溶融樹脂の全体積量と同じになるようにして
いたため、溶融樹脂を射出し充填させても細部まで完全
に行き渡らない場合があり、時として、最終成形品の角
部の欠損が生じる、いわゆるショートショットが生じた
り、外観が不良になったりするおそれがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維長の長
い特定の繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを用いて表面外
観、強度、剛性に優れた、軽量の成形品を発泡剤を多量
に用いる必要もなく製造する方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、軽量化と
強度を満足する繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品を射出
成形によって得るべく、鋭意検討した結果、特定の成形
原料と成形法の組み合わせにより、上記目的が達成され
るのみならず、外観(表面特性)にも優れた軽量成形品
が得られることを見出した。本発明はかかる知見に基づ
いて完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、ペレット中の繊維の
長さが2〜100mmである繊維含有熱可塑性樹脂ペレ
ット(A)、又は該ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混
合物を成形原料とし、該成形原料中の繊維含有量が5〜
80重量%であるものを溶融混練し、閉じた金型中に該
溶融した原料の射出を開始した後、キャビティ部の容積
が射出される該溶融原料の全体積よりも小さくなるよう
にキャビティ部を一旦圧縮し、しかる後に、金型を最終
成形品の容積まで開くことを特徴とする繊維強化熱可塑
性樹脂軽量成形品の製造法(1)を提供するものであ
り、ペレット中の繊維の長さが2〜100mmである繊
維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該ペレット
(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料とし、該成形
原料中の繊維含有量が5〜80重量%であるもの100
重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部配合したもの
を溶融混練し、上記製造法(1)と同様にして成形を行
う繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法(2)を提
供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。 1.繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A) 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法にお
いては、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)が成形原
料として用いられる。 (1) 熱可塑性樹脂 ここで用いられる熱可塑性樹脂については特に制限はな
く、例えばポリオレフィン系樹脂,ポリスチレン系樹
脂,ポリ塩化ビニル系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリエ
ステル系樹脂,ポリアセタール系樹脂,ポリカーボネー
ト系樹脂,ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹
脂,ポリ芳香族エステル系樹脂,ポリスルホン系樹脂,
アクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0009】ここでポリオレフィン系樹脂としては、例
えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチル
ペンテン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれ
らの共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な不飽
和単量体との共重合体などが挙げられる。また、スチレ
ン系樹脂としては、例えば、スチレン,α−メチルスチ
レンなどの単独重合体やこれらの共重合体、あるいはこ
れらと共重合可能な不飽和単量体との共重合体が挙げら
れる。代表例としては、ポリスチレン,シンジオタクチ
ックポリスチレン,アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS),アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体(AS)などが挙げられる。
【0010】ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、
塩化ビニル単独重合体や塩化ビニルと共重合可能な不飽
和単量体との共重合体などが挙げられる。ポリアミド系
樹脂としては、例えば、6−ナイロン、12−ナイロ
ン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12
−ナイロン、11−ナイロンなどを挙げることができ
る。
【0011】ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
トなどがある。ポリアセタール系樹脂としては、例え
ば、単独重合体のポリオキシメチレン及びトリオキサン
とエチレンオキシドから得られるホルムアルデヒド−エ
チレンオキシド共重合体などが挙げられる。
【0012】ポリカーボネート系樹脂としては、4,
4’−ジヒドロキシジアリールアルカン系ポリカーボネ
ート、特にビスフェノールA系ポリカーボネートが好ま
しく用いられる。また、変性ビスフェノールA系ポリカ
ーボネートや難燃化ビスフェノールA系ポリカーボネー
トなども用いることができる。ポリ芳香族エーテル又は
チオエーテル系樹脂は、例えば、ポリフェニレンエーテ
ル,スチレンでグラフト化されたポリフェニレンエーテ
ル,ポリエーテルエーテルケトン,ポリフェニレンサル
ファイドなどが挙げられる。
【0013】ポリ芳香族エステル系樹脂としては、例え
ば、ポリアリレートなどが挙げられる。ポリスルホン系
樹脂は、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリアリールスルホンなどを挙げることができる。
アクリレート系樹脂としては、例えば、メタクリル酸エ
ステル重合体やアクリル酸エステル重合体などが挙げら
れる。
【0014】本発明においては、上記熱可塑性樹脂は単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、上記の熱可塑性樹脂の中ではポリプロピレン
系樹脂が好ましい。また、不飽和カルボン酸またはその
誘導体で変性された酸変性ポリオレフィン系樹脂を含有
するポリプロピレン系樹脂も好ましく用いられる。変性
に用いられる不飽和カルボン酸またはその誘導体として
は、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,
フマル酸などの不飽和カルボン酸類、無水マレイン酸な
どの酸無水物を挙げることができる。これらの中で、特
に無水マレイン酸が好適である。
【0015】これらの不飽和カルボン酸やその誘導体
は、前記ポリオレフィン系樹脂を変性する場合、一種用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た変性方法については特に制限はなく、従来公知の種々
の方法を用いることができる。 (2) 繊維 本発明に用いる繊維は特に問わない。ガラス繊維;ボロ
ン繊維,炭化ケイ素繊維,アルミナ繊維,チッ化ケイ素
繊維,ジルコニア繊維,ケイ酸カルシウム繊維,ロック
ウール等のセラミック繊維;酸化マグネシウム繊維,マ
グネシウムオキシサルフェート繊維,水酸化マグネシウ
ム繊維,石膏繊維等の無機繊維;銅繊維,黄銅繊維,鋼
繊維,ステンレス繊維,アルミニウム繊維,アルミニウ
ム合金繊維等の金属繊維;ポリエチレン繊維,ポリプロ
ピレン繊維,アラミド繊維,ポリアリレート繊維等の有
機繊維;炭素繊維等が挙げられる。好ましくは、ガラス
繊維が用いられるが、上記繊維の2種以上を併用しても
構わない。
【0016】ガラス繊維を用いる場合は、カップリング
剤で表面処理されたものが好ましい。カップリング剤と
しては、アミノシラン,エポキシシラン等のいわゆるシ
ラン系カップリング剤,チタン系カップリング剤として
従来公知のものの中から任意のものを選択して用いるこ
とができる。このようなカップリング剤を用いてガラス
繊維の表面処理を行うには、通常の方法で行うことがで
き特に制限はないが、例えば、前記カップリング剤の有
機溶媒溶液あるいは懸濁液をいわゆるサイジング剤とし
てガラス繊維に塗布するサイジング処理,乾式混合,ス
プレー法により行うことが望ましい。
【0017】また、カップリング剤とともにガラス用フ
ィルム形成性物質を併用することができる。このフィル
ム形成性物質には、特に制限はなく、例えばポリエステ
ル系,ウレタン系,エポキシ系,アクリル系,酢酸ビニ
ル系,イソシアネート系などの重合体が挙げられる。ガ
ラス繊維としては、E−ガラス、S−ガラス等のガラス
繊維が好ましく用いられる。
【0018】本発明において、繊維としては、その平均
繊維径が20μm以下のものが好ましい。さらに、好ま
しくは1〜17μm、より好ましくは3〜14μmのも
のである。1μmより小さいと、ペレット製造時の樹脂
の濡れ、含侵が困難となり、20μmを越えると溶融混
練時の繊維の欠損が起こりやすくなる。 (3) 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)の作製方法 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)の作製について
は、特に制限されるものではないが、得られたペレット
(A)における繊維の長さが2〜100mm、好ましく
は3〜80mm、より好ましくは5〜50mmであるこ
とが必要である。繊維長が2mmより小さいと本発明の
製造法を採用しても、十分な膨張が行われないため成形
品の軽量化の達成は困難であり、機械的強度も充分でな
く、反り変形も大きくなる場合がある。また、100m
mを超えると射出成形が困難となるとともに、繊維の分
散性が悪くなり、成形品の表面特性が低下する場合があ
る。
【0019】ペレット(A)の作製については、例え
ば、以下に述べる方法が好ましく用いられる。 集束された繊維束に熱可塑性樹脂を含浸・付着させる
方法 用いる繊維を集束し、そこへ熱可塑性樹脂を含浸させ、
溶融樹脂の付着した繊維束(ストランド)を引き抜き、
切断することによりペレットを作製する方法であり、例
えば、ガラス繊維や無機繊維,炭素繊維のように比較的
折損し易い繊維を用いる場合に好ましく採られる方法で
ある。繊維を適当な集束剤を用いて、好ましくは100
〜10000本の範囲で集束した繊維束が用いられる。
【0020】集束剤としては、例えば、ウレタン系,オ
レフィン系、アクリル系,ブタジエン系,エポキシ系な
どがあり、いずれも用いることができるが、これらの中
でウレタン系、オレフィン系が好ましい。ウレタン系集
束剤は、通常ジイソシアネート化合物と多価アルコール
との重付加反応により得られるポリイソシアネートを5
0重量%以上の割合で含有するものが好ましく用いられ
る。また、オレフィン系としては、不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体で変性された変性ポリオレフィン系樹脂
を用いることができる。
【0021】このようにして集束された繊維束に熱可塑
性樹脂を含浸させることによって繊維含有熱可塑性樹脂
ペレット(A)を作製する。繊維束に樹脂を付着、含浸
させる方法としては、例えば、溶融樹脂に繊維束を浸漬
して通す方法,コーティング用ダイに繊維束を通す方
法,ダイを用いて繊維束の周りに溶融樹脂を押し出す方
法などを採用することができる。繊維束中への溶融樹脂
の含浸、濡れ性をさらに向上させるために、ダイ内に凹
凸部を設け、張力下に溶融樹脂の付着した繊維束(スト
ランド)を引き抜き、さらに加圧ロールでプレスする工
程を組み込む引抜成形法も採用することができる。な
お、繊維への熱可塑性樹脂の含浸性、ペレットの製造性
が満足されれば集束剤の使用は必ずしも必要としない。
このようにして得られたストランド状の長繊維含有熱可
塑性樹脂を冷却後、適切な長さのペレットに切断するこ
とにより、繊維が互いに平行に配列され、繊維長とペレ
ット長とが等しい繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)
を得ることができる。ペレットとして(A)を2〜10
0mmの長さに切断したものを用いると、繊維の長さは
ペレット長と等しい2〜100mmとなる。
【0022】熱可塑性樹脂として、例えば、ポリプロピ
レン系樹脂が好ましく用いられるが、その場合、メルト
インデックス(230℃、2.16kgf)が、10〜
1000g/10分の範囲のものが、含侵性、成形性な
どの点で好ましい。なお、前記ペレットとしては、スト
ランド状のものを切断したものに限らず、シート状、テ
ープ状、バンド状に成形したものを繊維長さが実質的に
2〜100mmになるように切断したものであってもよ
い。
【0023】該方法による場合、ペレット(A)中にお
ける繊維含有量が20〜80重量%になるように樹脂と
繊維を配合するのが好ましい。20重量%より少ないと
ペレット作製時連続してストランドを引き出せないおそ
れがあり、80重量%を超えると、繊維束中への樹脂の
含浸が悪くなるおそれがある。 バンバリーミキサー等を用いて熱可塑性樹脂と繊維と
を混練する方法 バンバリーミキサー等の中に熱可塑性樹脂と繊維を加
え、加熱することにより樹脂を溶融させ、しかる後に押
出機から押出し、ストランドを切断することによりペレ
ットを作製する方法である。例えば、有機繊維のように
比較的折損しにくい繊維を用いる場合に好ましく採られ
る方法である。
【0024】該方法における繊維の量は、熱可塑性樹脂
と繊維からなる全体に対し5〜80重量%になるように
適宜選べばよい。該方法による場合、(A)中の繊維は
ペレット中において互いに平行に配列しているとは必ず
しも限らない。 2.繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法は、
前記の繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)単独、ある
いは(A)と熱可塑性樹脂との混合物を成形原料とし、
必要に応じて少量の発泡剤を配合したものを、特定条件
の射出成形により成形する。 (1) 成形原料 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)については前記の
とおりであるが、繊維含有量は5〜80重量%、好まし
くは5〜60重量%、さらに好ましくは15〜55重量
%であることが必要である。繊維含有量の異なるペレッ
トや繊維長の異なるペレットを必要に応じて混合して用
いることもできる。繊維含有量の異なるペレットを必要
に応じて混合して用いる場合であっても、繊維含有量は
全体に対し5〜80重量%、好ましくは5〜60重量
%、さらに好ましくは15〜55重量%であることが必
要である。
【0025】また、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット
(A)と熱可塑性樹脂との混合物を成形原料として用い
る場合、該熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、市
販されている一般グレードのペレット、粒状体、粉体な
どその形状には制限はないが、ペレットを用いることが
好ましい。この場合においても、(A)と熱可塑性樹脂
との混合は制限はないが、(A)と熱可塑性樹脂との混
合物からなる成形原料全体に対し、繊維含有量が5〜8
0重量%、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましく
は15〜55重量%であることが必要である。5重量%
より少ないと製品の剛性や耐衝撃性が不十分になるおそ
れがある。また、80重量%以上では、成形品中に未解
繊の繊維が残ったり、製品の外観が悪くなる場合があ
る。この場合、(A)と熱可塑性樹脂との混合物からな
る成形原料全体に対し、繊維含有量が5〜80重量%で
あればよく、(A)自身の繊維含有量は5〜80重量%
に限られず、特に問わない。
【0026】またタルク、マイカ、炭酸カルシウムなど
の強化剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、
顔料、分散剤などを含有していてもよい。さらに、本発
明の軽量成形品の製造法(2)においては、繊維含有熱
可塑性樹脂ペレット(A)100重量部、又は繊維含有
熱可塑性樹脂ペレット(A)及び熱可塑性樹脂からなる
混合物100重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部
配合した配合物が射出成形に供される。0.01重量部よ
り少ない場合、十分な量のガスが発生せず、金型を後退
させキャビティを拡大したときに、キャビティ内が負圧
状態になり、安定した膨張が行われず、成形品の表面に
うねりが生じ平滑性が悪くなったりするおそれがある。
3重量部を超える場合、キャビティ内にガスが多くなり
すぎ、成形品に空隙部の偏在等が生じ、機械的強度が低
下するおそれがある。発泡剤の種類は特に問わないが、
熱により分解しガスが発生するものであることが必要で
ある。好ましい発泡剤の量は、発泡剤の種類及び成形に
供される原料に含有されている繊維の種類又は量によっ
ても異なるが、一般に、繊維量が30〜80重量%の場
合、成形に供される原料100重量部に対し0.01〜
0.8重量部であり、繊維量が20〜30重量%の場合、
同様に0.05〜1.5重量部であり、繊維量が10〜20
重量%の場合、同様に0.1〜3重量部である範囲から選
ばれる。
【0027】発泡剤としては、具体的には、シュウ酸誘
導体,アゾ化合物,ヒドラジン誘導体,セミカルバジ
ド,アジ化合物,ニトロソ化合物,トリアゾール,尿素
及びその関連化合物,亜硝酸塩,水素化物,炭酸塩及び
重炭酸塩等が用いられる。 (2) 成形方法 成形原料の射出法としては、成形機の加熱筒内に、成
形原料を投入し、加熱溶融させた後、繊維等を分散さ
せ、その後射出成形機の先端に送り込み、プランジャー
等で射出する方法、同様に加熱溶融させた後、プラン
ジャー等で射出成形機のスクリュー部に送り込み、繊維
等を分散させた後、射出する方法、深溝で圧縮比の小
さいスクリューを用い、且つシリンダー温度等を著しく
高く保ち、繊維破断を防止しつつ射出成形機の先端部分
に樹脂を送り込み、プランジャー等で射出する方法など
がある。
【0028】本発明の製造法は、成形原料を溶融し、閉
じた金型中に該溶融原料(前記の製造法(1)にあって
は溶融樹脂をいい、製造法(2)にあっては溶融樹脂に
発泡剤を配合したものをいう。以下同じ。)を射出する
のであるが、その際、閉じた金型中に該溶融した原料の
射出を開始した後、キャビティ部の容積が、射出される
該溶融原料の全体積よりも小さくなるようにキャビティ
部を一旦圧縮し、しかる後に、金型を最終成形品の容積
まで開くことにより行う方法である。
【0029】この場合、キャビティ部の最初の容積は、
射出される該溶融原料の全体積と等しいか又は射出され
る溶融原料の全体積量より大きくてもよい。このような
キャビティ部に溶融原料の射出を開始した後、キャビテ
ィ部の容積が射出される該溶融原料の全体積よりも小さ
くなるようにキャビティ部を一旦圧縮することが必要で
ある。射出開始後、このように一旦キャビティ部を圧縮
し、容積を小さくすることにより、射出された溶融原料
は金型内の隅々まで即座に容易に行き渡ることになる。
これにより、続いて、金型を最終成形品の容積まで開
く、いわゆるコアバック操作を行っても、非常に良好な
表面状態を獲得しつつ、かつ軽量化も達成しうることに
なる。キャビティ部の容積が、射出される溶融原料の全
体積量と等しいか又は大きい場合に、キャビティ部を圧
縮することを行わないとすると、続いて、コアバック操
作を行った場合、射出された溶融原料が細部まで完全に
行き渡らないうちにコアバック操作が開始されるおそれ
もあり、最終成形品の角部に欠損が生じるというショー
トショットが生じたり、外観が不均一で不良なものにな
るおそれがある。
【0030】射出される溶融原料の全体積量よりも、ど
の程度キャビティ部の容積が小さくなるように圧縮する
かについては、用いる樹脂の種類,含有する繊維の量等
に応じて適宜決めればよい。通常、キャビティ部の容積
を、射出される溶融原料の全体積量に対し、60〜99
%、好ましくは80〜95%の範囲にするのが好まし
い。或いは、成形品が板状のものである場合には、溶融
原料をすべて充填した場合に得られる成形品の厚みに対
し、その厚みの60〜99%、好ましくは80〜95%
になるようにキャビティ部の容積を小さくすべく、圧縮
するのが好ましい。
【0031】キャビティ部を圧縮するタイミングとして
は、射出と同時に開始してもよく、また射出が完了する
直前に開始してもよい。通常、溶融原料の充填速度は極
めて速いので、射出が完了する直前まで待つ必要はな
く、射出と同時に圧縮を開始することが好ましく行われ
る。続いて金型を最終成形品の容積まで開く操作、いわ
ゆるコアバック操作を行う。金型を開き始めるタイミン
グは金型の温度、成形品表面のスキン層の厚み、成形品
の厚みなどを考慮して適宜決定すればよい。キャビティ
部を一旦圧縮した後、直ちに開始してもよく、また圧縮
後、射出が完了する直前に開始してもよい。
【0032】最終の金型の開き具合は、成形原料の繊維
の含有量、繊維長さあるいは目的とする成形品の空隙率
(或いは成形体の比重)などをもとに適宜設定すればよ
い。さらには、第一図に示すように、固定金型,可動金
型及び可動金型の移動方向と同方向に独立に前進又は後
退しうるように可動金型の内側に配設された動作コアと
からなり、キャビティ部が該固定金型,可動金型及び動
作コアから形成され、動作コアを前進又は後退させるこ
とによりキャビティ部の容積を可変とし得る金型を用い
て、最終の成形品における端部形成部を除いた部分を拡
大することにより成形を行ってもよい。
【0033】
【図1】即ち、閉じた金型中に溶融原料を射出し、射出
が完了する前に又は完了と同時に、一旦動作コアを前進
させ、最終の成形品の端部を形成した後に、キャビティ
部分が最終成形品に相等する状態になるように動作コア
を後退させてもよい。一旦動作コアを前進させるが、こ
の場合の前進させる距離は、通常、0.1〜50mmの範
囲にするのがよい。特に、成形品表面でのエアーの巻き
込みによるフローマーク等の外観不良発生防止の点か
ら、0.1〜10mmの範囲が好ましく用いられる。前進
させる速度は、通常、0.5〜30mm/秒の範囲から適
宜選ばれる。
【0034】ここでいう端部とは、最終成形品におい
て、動作コアの後退によって形成される部分以外の部分
をさすのであるが、かかる端部を動作コアの後退に先立
って形成させることにより、動作コアの後退を開始して
もかかる端部の形状はすでに形成されており、動作コア
の後退に何ら影響されることなく、端面外観の良好で金
型形状に忠実な形状をもつ最終成形品が得ることが可能
となる。動作コアを後退させる速度は、用いた樹脂等の
成形原料或いは最終成形品の形状等によっても異なる
が、通常、0.1〜10mm/秒の範囲で選ばれる。さら
には、速度は必ずしも一定にする必要はなく、後退初期
から徐々に速度を速めていってもよい。
【0035】また、動作コアの後退を、目的とする最終
成形品に相当する位置で停止させるのではなく、一旦最
終成形品相当容積よりも大きい位置まで後退させ、しか
る後に、最終成形品相当容積にまで動作コアを逆に前進
させて圧縮するという方法を採ってもよい。金型に射出
する樹脂の溶融混練物は、繊維が互いに絡み合った状態
であることが好ましく、この絡み合いによって射出され
た溶融樹脂は金型中で膨張性を有する溶融樹脂状態にな
る。ついで最終成形品の容積になるように金型を開き、
冷却することによって最終の軽量成形品が得られる。
【0036】なお、本発明製造法にあっては目的を阻害
しない範囲において、安定剤、帯電防止剤、耐候剤、着
色剤などの添加剤を加えることもできる。さらに、本発
明の軽量成形品の製造法にあっては、成形金型の少なく
とも一面に、全面または部分的に発泡材料、不織布など
の繊維材料、印刷樹脂フイルムなどの表皮材料を予め装
着して成形することもできる。 4.繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品 本発明の製造法によって得られる繊維強化熱可塑性樹脂
軽量成形品は、繊維含有量は5〜80重量%、好ましく
は5〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%で
ある。また、その空隙率は30〜80%、好ましくは4
0〜75%であり、より好ましくは50〜70%であ
る。30%より少ないと軽量化の効果がなく、80%を
越えると空隙を有さないスキン層を確実に形成すること
が困難になるとともに、強度が十分でなくなる場合があ
る。なお、ここで空隙率とは、成形品中の繊維や樹脂な
どの占める容積を除いた容積の比率をいい、例えば、素
材と製品の比重の比率や、製品を製造する際の発泡倍率
等をもとに算出することもできる。
【0037】本発明の製造法においては、各種軽量成形
品の製造が可能である。本発明にかかる製造法によって
得られる繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品は、特に形状
や大きさに制限はないが、好適には板状成形品、特に3
0mm以下の板状系の成形品、型物成形品が含まれる。
具体的には、自動車部品(例えば、インパネコア,バン
パービーム,ドアステップ,ルーフラック,リアクォー
ターパネル,エアクリーナーケース,サンシェードな
ど)、自動二輪車等に搭載されるヘルメット収納用ボッ
クスのように軽量でかつ耐衝撃性,強度が要求されると
ころに用いられる各種箱状物、家電部品、建築部材(例
えば、コンクリートパネル(コンクリート型枠),ケー
ブルトラフ,壁材,床材など)、ユニットバスの床材、
ウォーターパンなどが挙げられる。
【0038】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによって制限される
ものではない。下記の実施例及び比較例において、成形
品の評価は下記の方法で行った。600mm×300m
m×肉厚tmmテスト用矩形板について、以下に述べる
評価を行った。 (a)反り量: テスト用矩形板を定盤上に設置し、第
二図に示すように左右の両端が定盤から反り上がった距
離を求め、次式により反り率を求めた。
【0039】反り率= h1 +h2
【0040】
【図2】(b)強度: 第三図に示すように、テスト
用矩形板をA,Bの2点で支持しAB間の中点Cに荷重
をかけたとき、テスト用矩形板が破壊する荷重(Kg
f)で求めた。
【0041】
【図3】(c)見掛けの剛性: 上記強度試験を行う
際、ある荷重をかけたときのたわみ変位量を求め、次式
により求めた。見掛けの剛性=荷重(Kgf)/たわみ
変位量(mm) (d)膨張状況: テスト用矩形板の中央部を切断し、
切断面を目視により評価した。 (e)表面平滑性,外観: 目視により評価した。 〔実施例1〕ポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−6083H)96重量部に無水マレイン酸含
有量1重量%の無水マレイン酸変性ポリプロピレン4重
量部を加え、これをダイスの中に押し出す一方、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランで表面処理された繊維
径13μmのガラス繊維をウレタン系集束剤で170本
束ねたガラスロービングをダイスに引き入れ、繊維束へ
樹脂を含浸させた後、繊維を引き抜き、冷却後ペレット
の長さが15mmになるように切断した。得られたペレ
ット中の繊維量は40重量%であった。
【0042】このペレットを、射出成形機(三菱重工業
株式会社製:850MGW、出光圧縮ユニット装着)に
て、樹脂温度:250℃、金型温度:80℃で、金型(
600mm×300mm×tmm厚み可変の矩形)を用
いて射出成形を行った。手順は次のとおりである。ま
ず、予め厚み(t)が4mmの成形品を得るのに必要な
溶融原料量を計量しておいた。次に、先に計量しておい
た量の溶融原料の射出を開始した。射出開始と同時に、
成形品の厚み(t)が3.8mmとなるような位置まで金
型コアを前進させ圧縮した後、最終成形品の厚みが10
mmになるように金型を開く操作、いわゆるコアバック
を行った。冷却後、肉厚10mmの軽量成形品を得た。
評価結果を第1表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】〔比較例1〕成形品の厚み(t)が4mm
となるような位置に金型コアをセットし、射出開始と同
時に、成形品の厚み(t)が3.8mmとなるような位置
まで金型コアを前進させ圧縮したが、その後コアバック
を行わなかった。それ以外は、実施例1と同様に行っ
た。評価結果を第1表に示す。 〔比較例2〕最初から成形品の厚み(t)が4mmとな
るような位置に金型コアをセットし、射出開始後、金型
コアの前進による圧縮は行わず、ただちに最終成形品の
厚みが10mmになるようにコアバックを行った。それ
以外は、実施例1と同様に行った。冷却後、肉厚10m
mの軽量成形品を得た。評価結果を第1表に示す。 〔比較例3〕成形原料として、ガラス繊維含有量が40
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.42mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用いた以外
は、実施例1と同様にして成形品を得た。評価結果を第
1表に示す。 〔実施例2〕ポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−6083H)95重量部に無水マレイン酸含
有量1重量%の無水マレイン酸変性ポリプロピレン5重
量部を加え、これを実施例1と同様にしてペレットの長
さが12mmになるように切断した。得られたペレット
中の繊維量は60重量%であった。このペレットにポリ
プロピレン(出光石油化学(株)製,商品名J−608
3H)を、ガラス繊維含有量が30重量%になるように
ドライブレンドし、さらにこのドライブレンド物100
重量部に対し、発泡剤マスターバッチペレット〔ポリス
レンEV−306G(永和化成工業株式会社製):発泡
剤含有量=30重量%〕を0.3重量部ブレンドした
後、以下の手順にした以外は実施例1と同様に射出成形
を行った。
【0045】まず、予め厚み(t)が3mmの成形品を
得るのに必要な溶融原料量を計量しておいた。次に、先
に計量しておいた量の溶融原料の射出を開始した。射出
開始と同時に、成形品の厚み(t)が2.8mmとなるよ
うな位置まで金型コアを前進させ圧縮した後、最終成形
品の厚みが9mmになるように金型を開く操作、いわゆ
るコアバックを行った。冷却後、肉厚9mmの軽量成形
品を得た。評価結果を第1表に示す。 〔比較例4〕成形品の厚み(t)が3mmとなるような
位置に金型コアをセットし、射出開始と同時に、成形品
の厚み(t)が2.8mmとなるような位置まで金型コア
を前進させ圧縮したが、その後コアバックを行わなかっ
た。それ以外は、実施例2と同様に行った。評価結果を
第1表に示す。 〔比較例5〕最初から成形品の厚み(t)が3mmとな
るような位置に金型コアをセットし、射出開始後、金型
コアの前進による圧縮は行わず、ただちに最終成形品の
厚みが9mmになるようにコアバックを行った。それ以
外は、実施例2と同様に行った。冷却後、肉厚9mmの
軽量成形品を得た。評価結果を第1表に示す。 〔比較例6〕成形原料として、ガラス繊維含有量が30
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.48mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用い、実施
例2と同様に発泡剤を用いた以外は、実施例2と同様に
して成形品を得た。評価結果を第1表に示す。 〔比較例7〕成形原料として、ガラス繊維含有量が30
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.48mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用い、さら
に発泡剤を3重量部ブレンドしたものを用いて、最初か
ら成形品の厚み(t)が4mmとなるような位置に金型
コアをセットし、射出開始とほぼ同時に、最終成形品の
厚みが9mmになるようにコアバックを行った。この際
金型はカウンタープレッシャー用にシールを施した。そ
れ以外は実施例2と同様に行った。冷却後、肉厚9mm
の軽量成形品を得た。評価結果を第1表に示す。
【0046】
【発明の効果】本発明による繊維強化軽量熱可塑性樹脂
軽量成形品の製造法は、発泡剤を多量に用いることなく
製造することができ、得られた成形体は、軽量であると
ともに、表面状態等の外観に極めて優れ、しかも表面に
スキン層が形成されるため、繊維の補強と相まって高強
度、高剛性である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】固定金型,移動金型及び動作コアの概略平面図
【図2】反り率テスト用矩形板の概略平面図
【図3】強度試験機及びそれに載置された強度試験用矩
形板の概略平面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 101:12 105:04 105:12 309:08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    ものを溶融混練し、閉じた金型中に該溶融した原料の射
    出を開始した後、キャビティ部の容積が射出される該溶
    融原料の全体積よりも小さくなるようにキャビティ部を
    一旦圧縮し、しかる後に、金型を最終成形品の容積まで
    開くことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品
    の製造法。
  2. 【請求項2】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    もの100重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部配
    合したものを溶融混練し、閉じた金型中に該溶融した原
    料の射出を開始した後、キャビティ部の容積が射出され
    る該溶融原料の全体積よりも小さくなるようにキャビテ
    ィ部を一旦圧縮し、しかる後に、金型を最終成形品の容
    積まで開くことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量
    成形品の製造法。
  3. 【請求項3】 軽量成形品の空隙率が、30〜80%で
    ある請求項1又は2記載の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成
    形品の製造法。
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EP0887168A1 (en) * 1997-06-24 1998-12-30 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Method of molding a fiber-reinforced resin laminate and a laminated molding
WO1999061223A1 (fr) * 1998-05-26 1999-12-02 Rp Topla Limited Produit moule en resine synthetique et procede de production de ce produit
EP1666522A1 (en) 2004-11-30 2006-06-07 Japan Gore-Tex, Inc. Ultrathin flexible sheet and method for manufacuring same
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WO2009119907A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 住友化学株式会社 発泡成形体および発泡成形体の製造方法
WO2009119906A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 住友化学株式会社 発泡成形体および発泡成形体の製造方法
KR20210052065A (ko) * 2019-10-31 2021-05-10 주식회사 서연이화 차량용 소재

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