JPH1119961A - 繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法

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JPH1119961A
JPH1119961A JP9173691A JP17369197A JPH1119961A JP H1119961 A JPH1119961 A JP H1119961A JP 9173691 A JP9173691 A JP 9173691A JP 17369197 A JP17369197 A JP 17369197A JP H1119961 A JPH1119961 A JP H1119961A
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学 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維長の長い特定の繊維含有熱可塑性樹脂ペ
レットを用いて表面外観、強度、剛性に優れた、軽量の
成形品を発泡剤を多量に用いる必要もなく製造する方法
を提供する。 【解決手段】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
ものを溶融混練し、最終の成形品に相等する金型容積よ
りも小さくなるように閉じた金型中に溶融樹脂を射出
し、樹脂の射出完了前若しくは完了後に金型を最終成形
品の容積まで開くことにより繊維強化熱可塑性樹脂軽量
成形品を製造するにあたり、用いる該金型において、最
終成形品の端部が形成される部分を他の部分より高い温
度にして成形することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹
脂軽量成形品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化熱可塑性
樹脂軽量成形品の製造法に関し、詳しくは特定の繊維強
化熱可塑性樹脂ペレットを用いた射出成形により、軽量
で、良好な表面状態を有し、高強度、高剛性である繊維
強化熱可塑性樹脂軽量成形品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】引張強度、剛性、耐熱性を向上させる目
的のため、従来、樹脂に種々の繊維を配合することが広
く行われているが、繊維の配合量を増やした場合、高強
度化は達成されるものの、成形品の比重が高くなるとい
う欠点があった。一方、軽量な成形体を得る方法として
は、成形時に発泡剤を用いる発泡射出成形方法が知られ
ている(特開平7−247679号公報等)が、この場
合、軽量化を達成するためにはかなりの量の発泡剤を用
いなければならないし、また発泡剤を多く用いたとして
も発泡倍率を高くすることはそれほど容易ではなく、十
分な軽量化はなし得ない。さらには、不均一な発泡のた
めに成形品表面外観が劣ったり、内部に大中空部が生じ
たりして、強度、剛性の点で満足のいく成形品を得るこ
とができなかった。
【0003】また、樹脂に繊維を配合しつつ、かつ発泡
剤を用いて射出成形を行う場合でも上記と同様に、射出
成形時、十分な発泡が得られなかったり、成形品表面に
シルバーマークのような不良現象が発生したり、強度の
点で問題が多く、実用化には至っていないのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維長の長
い特定の繊維含有熱可塑性樹脂ペレットを用いて表面外
観、強度、剛性に優れた、軽量の成形品を発泡剤を多量
に用いる必要もなく製造する方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、軽量化と
強度を満足し、表面外観にも優れ、さらに成形品のすべ
ての面において十分膨張している繊維強化熱可塑性樹脂
軽量成形品を射出成形によって得るべく、鋭意検討した
結果、例えば、最終の成形品に相当する金型容積よりも
小さくなるように閉じた金型中に溶融樹脂を射出し、樹
脂の射出完了前若しくは完了後に金型を最終成形品の容
積まで開く方法を採る方法等を、先に提案したが(特願
平8−277920号,特願平8−298599号,特
願平8−298600号)、これらの特定の成形原料と
成形法の組み合わせに加え、さらに特定の金型条件にて
成形を行うことにより、上記目的がより効果的に達成で
きることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完
成したものである。
【0006】即ち、本発明は、以下の繊維強化熱可塑性
樹脂軽量成形品の製造法を提供するものである。 (1)ペレット中の繊維の長さが2〜100mmである
繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該ペレット
(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料とし、該成形
原料中の繊維含有量が5〜80重量%であるものを溶融
混練し、最終の成形品に相等する金型容積よりも小さく
なるように閉じた金型中に溶融樹脂を射出し、樹脂の射
出完了前若しくは完了後に金型を最終成形品の容積まで
開くことにより繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品を製造
するにあたり、用いる該金型において、最終成形品の端
部が形成される部分を他の部分より高い温度にして成形
することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品
の製造法、(2)上記(1)と同様の原料を溶融混練
し、閉じた金型中に該溶融した原料を射出するにあた
り、キャビティ部の容積が射出される該溶融原料の全体
積よりも小さくなるように閉じた状態の金型に射出し、
しかる後、金型を最終成形品の容積まで開くことにより
繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品を製造するにあたり、
用いる該金型において、最終成形品の端部が形成される
部分を他の部分より高い温度にして成形することを特徴
とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法、
(3)上記(1)と同様の原料を溶融混練し、キャビテ
ィ内に溶融樹脂を射出するのと同時又は射出開始後、可
動金型を前進させて一旦圧縮し、しかる後に、金型を最
終成形品の容積まで開くことにより繊維強化熱可塑性樹
脂軽量成形品を製造するにあたり、用いる該金型におい
て、最終成形品の端部が形成される部分を他の部分より
高い温度にして成形することを特徴とする繊維強化熱可
塑性樹脂軽量成形品の製造法、(4)上記(1)〜
(3)の製造法において、溶融混練に供する材料とし
て、ペレット中の繊維の長さが2〜100mmである繊
維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該ペレット
(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料とし、該成形
原料中の繊維含有量が5〜80重量%であるもの100
重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部配合したもの
を用いることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法。
(5)上記(1)〜(3)における軽量成形品の空隙率
が、30〜80%である上記(1)〜(3)のいずれか
に記載の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。 1.繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A) 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法にお
いては、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)が成形原
料として用いられる。 (1) 熱可塑性樹脂 ここで用いられる熱可塑性樹脂については特に制限はな
く、例えばポリオレフィン系樹脂,ポリスチレン系樹
脂,ポリ塩化ビニル系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリエ
ステル系樹脂,ポリアセタール系樹脂,ポリカーボネー
ト系樹脂,ポリ芳香族エーテル又はチオエーテル系樹
脂,ポリ芳香族エステル系樹脂,ポリスルホン系樹脂,
アクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0008】ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、
エチレン、プロピレンなどのα−オレフィンの単独重合
体やこれらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重合
体などが挙げられる。また、スチレン系樹脂としては、
例えば、スチレン,α−メチルスチレンなどの単独重合
体やこれらと共重合可能な不飽和単量体との共重合体が
挙げられる。
【0009】ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、
塩化ビニル単独重合体や塩化ビニルと共重合可能な不飽
和単量体との共重合体などが挙げられる。ポリアミド系
樹脂としては、例えば、6−ナイロン、12−ナイロ
ン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12
−ナイロン、11−ナイロンなどを挙げることができ
る。
【0010】ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
トなどがある。ポリアセタール系樹脂としては、例え
ば、単独重合体のポリオキシメチレン及びトリオキサン
とエチレンオキシドから得られるホルムアルデヒド−エ
チレンオキシド共重合体などが挙げられる。
【0011】ポリカーボネート系樹脂としては、4,
4’−ジヒドロキシジアリールアルカン系ポリカーボネ
ート、特にビスフェノールA系ポリカーボネートが好ま
しく用いられる。また、変性ビスフェノールA系ポリカ
ーボネートや難燃化ビスフェノールA系ポリカーボネー
トなども用いることができる。ポリ芳香族エーテル又は
チオエーテル系樹脂は、例えば、ポリフェニレンエーテ
ル,スチレンでグラフト化されたポリフェニレンエーテ
ル,ポリエーテルエーテルケトン,ポリフェニレンサル
ファイドなどが挙げられる。
【0012】ポリ芳香族エステル系樹脂としては、例え
ば、ポリアリレートなどが挙げられる。ポリスルホン系
樹脂は、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリアリールスルホンなどを挙げることができる。
アクリレート系樹脂としては、例えば、メタクリル酸エ
ステル重合体やアクリル酸エステル重合体などが挙げら
れる。
【0013】本発明においては、上記熱可塑性樹脂は単
独でも、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。さ
らには、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン
酸,フマル酸などの不飽和カルボン酸類、無水マレイン
酸などの酸無水物またはその誘導体で変性された酸変性
ポリオレフィン系樹脂も好ましく用いられる。これらの
中では、特に無水マレイン酸が好適である。
【0014】これらの不飽和カルボン酸やその誘導体
は、一種又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た変性方法についても特に制限はない。 (2) 繊維 本発明に用いる繊維は特に問わない。ガラス繊維;ボロ
ン繊維,炭化ケイ素繊維,アルミナ繊維,チッ化ケイ素
繊維,ジルコニア繊維のセラミック繊維;銅繊維,黄銅
繊維,鋼繊維,ステンレス繊維,アルミニウム繊維,ア
ルミニウム合金繊維等の金属繊維;ポリエステル繊維,
ポリアミド繊維,アラミド繊維,ポリアリレート繊維等
の有機繊維;炭素繊維等が挙げられる。好ましくは、ガ
ラス繊維が用いられるが、上記繊維の2種以上を併用し
ても構わない。
【0015】ガラス繊維を用いる場合は、カップリング
剤で表面処理されたものが好ましい。カップリング剤と
しては、好ましくはアミノシラン,エポキシシラン等の
シラン系カップリング剤,チタン系カップリング剤から
任意のものを用いることができる。また、カップリング
剤とともにガラス用フィルム形成性物質を併用すること
ができる。このフィルム形成性物質には、特に制限はな
く、例えばポリエステル系,ウレタン系,エポキシ系,
アクリル系,酢酸ビニル系,イソシアネート系などの重
合体が挙げられる。ガラス繊維としては、E−ガラス、
S−ガラス等のガラス繊維が好ましく用いられる。
【0016】本発明において、繊維としては、その平均
繊維径が20μm以下のものが好ましい。さらに、好ま
しくは1〜17μm、より好ましくは3〜14μmのも
のである。1μmより小さいとペレット製造時の樹脂の
濡れ、含侵が困難となり、20μmを越えると溶融混練
時の繊維の欠損が起こりやすくなる。 (3) 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)の作製方法 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)の作製について
は、特に制限されるものではないが、得られたペレット
(A)における繊維の長さが2〜100mm、好ましく
は3〜80mm、より好ましくは5〜50mmであるこ
とが必要である。繊維長が2mmより小さいと本発明の
製造法を採用しても、十分な膨張が行われないため成形
品の軽量化の達成は困難であり、機械的強度も充分でな
く、反り変形も大きくなる場合がある。また、100m
mを超えると射出成形が困難となるとともに、繊維の分
散性が悪くなり、成形品の表面特性が低下する場合があ
る。
【0017】ペレット(A)の作製については、例え
ば、以下に述べる方法が好ましく用いられる。 集束された繊維束に熱可塑性樹脂を含浸・付着させる
方法 用いる繊維を集束し、そこへ熱可塑性樹脂を含浸させ、
溶融樹脂の付着した繊維束(ストランド)を引き抜き、
切断することによりペレットを作製する方法であり、例
えば、ガラス繊維や無機繊維,炭素繊維のように比較的
折損し易い繊維を用いる場合に好ましく用いられる。繊
維を適当な集束剤を用いて、好ましくは100〜100
00本の範囲で集束した繊維束が用いられる。
【0018】集束剤としては、例えば、ウレタン系,オ
レフィン系、アクリル系,ブタジエン系,エポキシ系な
どがあるが、これらの中でウレタン系、オレフィン系が
好ましい。繊維束に樹脂を付着、含浸させる方法として
は、例えば、溶融樹脂に繊維束を浸漬して通す方法,コ
ーティング用ダイに繊維束を通す方法,ダイを用いて繊
維束の周りに溶融樹脂を押し出す方法などが挙げられ
る。なお、繊維への熱可塑性樹脂の含浸性、ペレットの
製造性が満足されれば集束剤の使用は必ずしも必要とし
ない。このようにして得られたストランド状の長繊維含
有熱可塑性樹脂を冷却後、適切な長さのペレットに切断
することにより、繊維が互いに平行に配列され、繊維長
とペレット長とが等しい繊維含有熱可塑性樹脂ペレット
(A)を得ることができる。ペレットとして(A)を2
〜100mmの長さに切断したものを用いると、繊維の
長さはペレット長と等しい2〜100mmとなる。
【0019】熱可塑性樹脂として、例えば、ポリプロピ
レン系樹脂が好ましく用いられるが、その場合、メルト
インデックス(230℃、2.16kgf)が、10〜
1000g/10分の範囲のものが、含侵性、成形性な
どの点で好ましい。なお、前記ペレットとしては、スト
ランド状のものを切断したものに限らず、シート状、テ
ープ状、バンド状に成形したものを繊維長さが実質的に
2〜100mmになるように切断したものであってもよ
い。
【0020】該方法による場合、ペレット(A)中にお
ける繊維含有量が20〜80重量%になるように樹脂と
繊維を配合するのが好ましい。20重量%未満では、ペ
レット作製時連続してストランドを引き出せないおそれ
があり、80重量%を超えると、繊維束中への樹脂の含
浸が悪くなるおそれがある。 バンバリーミキサー等を用いて熱可塑性樹脂と繊維と
を混練する方法 バンバリーミキサー等の中に熱可塑性樹脂と繊維を加
え、加熱することにより樹脂を溶融させ、しかる後に押
出機から押出し、ストランドを切断することによりペレ
ットを作製する方法である。例えば、有機繊維のように
比較的折損しにくい繊維を用いる場合に好ましく採られ
る方法である。
【0021】該方法における繊維の量は、熱可塑性樹脂
と繊維からなる全体に対し5〜80重量%になるように
適宜選べばよい。該方法による場合、(A)中の繊維は
ペレット中において互いに平行に配列しているとは必ず
しも限らない。 2.繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法は、
前記の繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)単独、ある
いは(A)と熱可塑性樹脂との混合物を成形原料とし、
必要に応じて少量の発泡剤を配合したものを、特定条件
の射出成形により成形する。 (1) 成形原料 繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)については前記の
とおりであるが、繊維含有量は5〜80重量%、好まし
くは5〜60重量%、さらに好ましくは15〜55重量
%であることが必要である。繊維含有量の異なるペレッ
トや繊維長の異なるペレットを必要に応じて混合して用
いることもできる。繊維含有量の異なるペレットを必要
に応じて混合して用いる場合であっても、繊維含有量は
全体に対し5〜80重量%、好ましくは5〜60重量
%、さらに好ましくは15〜55重量%であることが必
要である。
【0022】また、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット
(A)と熱可塑性樹脂との混合物を成形原料として用い
る場合、該熱可塑性樹脂としては、ペレット、粒状体、
粉体などその形状には制限はないが、ペレットを用いる
ことが好ましい。この場合においても、(A)と熱可塑
性樹脂との混合は制限はなく、(A)と熱可塑性樹脂と
の混合物からなる成形原料全体に対し、繊維含有量が5
〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、さらに好ま
しくは15〜55重量%であることが必要である。5重
量%より少ないと製品の剛性や耐衝撃性が不十分になる
おそれがある。また、80重量%を超えると成形品中に
未解繊の繊維が残ったり、製品の外観が悪くなる場合が
ある。この場合、(A)と熱可塑性樹脂との混合物から
なる成形原料全体に対し、繊維含有量が5〜80重量%
であればよく、(A)自身の繊維含有量は5〜80重量
%に限られず、特に問わない。
【0023】またタルク、マイカ、炭酸カルシウムなど
の強化剤、充填剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、
顔料、分散剤などを含有していてもよい。さらに、本発
明の軽量成形品の製造法(4)においては、繊維含有熱
可塑性樹脂ペレット(A)100重量部、又は繊維含有
熱可塑性樹脂ペレット(A)及び熱可塑性樹脂からなる
混合物100重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部
配合した配合物が射出成形に供される。0.01重量部よ
り少ない場合、十分な量のガスが発生せず、金型を後退
させキャビティを拡大したときに、キャビティ内が負圧
状態になり、安定した膨張が行われず、成形品の表面に
うねりが生じ平滑性が悪くなったりするおそれがある。
3重量部を超える場合、キャビティ内にガスが多くなり
すぎ、成形品に空隙部の偏在等が生じ、機械的強度が低
下するおそれがある。発泡剤の種類は特に問わないが、
熱により分解しガスが発生するものであることが必要で
ある。好ましい発泡剤の量は、発泡剤の種類及び成形に
供される原料に含有されている繊維の種類又は量によっ
ても異なるが、一般に、繊維量が30〜80重量%の場
合、成形に供される原料100重量部に対し0.01〜
0.8重量部であり、繊維量が20〜30重量%の場合、
同様に0.05〜1.5重量部であり、繊維量が5〜20重
量%の場合、同様に0.1〜3重量部である範囲から選ば
れる。
【0024】発泡剤としては、具体的には、シュウ酸誘
導体,アゾ化合物,ヒドラジン誘導体,セミカルバジ
ド,アジ化合物,ニトロソ化合物,トリアゾール,尿素
及びその関連化合物,亜硝酸塩,水素化物,炭酸塩及び
重炭酸塩等が用いられる。 (2) 成形方法 本発明の製造法は、成形原料を溶融し、閉じた金型中に
該溶融原料(前記の製造法(1)にあっては溶融樹脂を
いい、製造法(4)にあっては溶融樹脂に発泡剤を配合
したものをいう。以下同じ。)を射出するのであるが、
その際、例えば、次の〜で示す方法から選ばれる。
【0025】最終の成形品に相等する金型容積よりも
小さくなるように閉じた金型中に溶融樹脂を射出し、樹
脂の射出完了前若しくは完了後に金型を最終成形品の容
積まで開くことにより行う方法。この場合の最初の金型
の閉じ具合は、成形原料中の繊維の含有量、繊維長さな
どをもとに適宜設定すればよい。また、金型を開くタイ
ミングは金型の温度、成形品表面のスキン層の厚み、成
形品の厚みなどを考慮して適宜決定すればよい。
【0026】具体的には、図1及び図2に示すように、
固定金型及び可動金型からなり、キャビティ部が該固定
金型及び可動金型から形成され、可動金型を前進又は後
退させることによりキャビティ部の容積を可変とし得る
金型を用いて成形を行うのがよい。即ち、閉じた金型中
に溶融樹脂を射出し、樹脂の射出が完了し閉じた金型内
へ樹脂が充満された直後、キャビティ部分が最終成形品
に相等する状態になるように可動金型を後退させること
により成形を行うのが望ましい。可動金型を後退させる
速度は、用いた樹脂等の成形原料或いは最終成形品の形
状等によっても異なるが、通常、0.1〜10mm/秒の
範囲で選ばれる。さらには、速度は必ずしも一定にする
必要はなく、後退初期から徐々に速度を速めていっても
よい。
【0027】キャビティ部の容積が射出される該溶融
原料の全体積よりも小さくなるように閉じた状態の金型
に射出し、しかる後、金型を最終成形品の容積まで開く
ことにより行う方法。この方法は、前記の方法を改良
したもので、射出前の金型の閉じ方として、キャビティ
部の容積が射出される該溶融原料の全体積量よりも小さ
くなるようにしておくものである。この状態で射出を開
始すると同時にコアバックを開始する。射出される溶融
樹脂は金型に押しつけられ面転写が良くなるとともに、
連続してコアバックが行われるため、ヘジテーションが
なく、良好な膨張性を示す。これにより、良好な表面状
態をもつ成形品を得ることができる。
【0028】射出される溶融原料の全体積量よりも、ど
の程度キャビティ部の容積が小さくなるように閉じさせ
ておくかについては、用いる樹脂の種類,含有する繊維
の量等に応じて適宜決めればよい。通常、キャビティ部
の容積を、射出される溶融原料の全体積量に対し、60
〜99%、好ましくは80〜95%の範囲にしておくの
が好ましい。或いは、成形品が板状のものである場合に
は、溶融原料をすべて充填した場合に得られる成形品の
厚みに対し、その厚みの60〜99%、好ましくは80
〜95%になるようにキャビティ部を小さくすべく、金
型を閉じさせておくのが好ましい。
【0029】このように閉じた金型内に溶融原料を射出
し、続いて金型を最終成形品の容積まで開く操作操作を
行う。金型を開き始めるタイミングは金型の温度、成形
品表面のスキン層の厚み、成形品の厚みなどを考慮して
適宜決定すればよい。このコアバック操作は、射出と同
時に開始してもよく、また射出が完了する直前に開始し
てもよい。通常、溶融原料の充填速度は極めて速いの
で、射出が完了する直前まで待つ必要はなく、射出開始
と同時にコアバック操作を開始することが好ましく行わ
れる。最終成形品の容積になるまで金型を開き、冷却す
ることによって最終の軽量成形品が得られる。可動金型
を後退させる速度は前記と同様である。
【0030】キャビティ内に溶融樹脂を射出するのと
同時又は射出開始後、可動金型を前進させて一旦圧縮
し、しかる後に、金型を最終成形品の容積まで開くこと
により行う方法。この方法は、前記及びのように原
料の射出後、直ぐに金型を開き始めるのではなく、一旦
可動金型を前進させて原料を圧縮した後に開く方法であ
る。
【0031】この方法による場合、最初のキャビティの
容積は金型を開いた状態、即ち、最終成形品の容積にし
ておいてもよく、それより小さい容積でもよい。低い射
出圧力で樹脂の射出を行うことにより、射出充填時に生
じやすい繊維の折損や配向を効果的に防ぐことが可能に
なるという観点から、金型を開いた状態であることが好
ましい。溶融樹脂を射出するのと同時又は射出開始後、
金型内に樹脂が充満するように一旦可動金型を前進させ
るが、この場合の前進させる距離は、通常、0.1〜50
mmの範囲にするのがよい。特に、成形品表面でのエア
ーの巻き込みによるフローマーク等の外観不良発生防止
の点から、0.1〜20mmの範囲が好ましい。前進させ
る速度は、通常、0.5〜30mm/秒の範囲から適宜選
ばれる。
【0032】キャビティ部を圧縮するタイミングとして
は、溶融樹脂の射出と同時に開始してもよく、また射出
開始後に行ってもよい。通常、溶融原料の充填速度は極
めて速いので、射出が完了する直前まで待つ必要はな
く、射出と同時に圧縮を開始することが好ましく行われ
る。続いて金型を最終成形品の容積まで開く操作を行う
が、金型を開き始めるタイミング及び可動金型の後退速
度については、前記及びで述べたのと同様である。 (2) 金型温度 本発明においては、用いられる金型において、最終成形
品の端部が形成される部分が他の部分より高い温度にな
るようにして成形することが必要である。ここでいう端
部とは、図1及び図2に示すように、可動金型の後退に
より、固定金型とにより形成される面を含む最終成形品
の側面部をさす。このように端部が形成される部分の温
度を他の部分より高くすることにより、最終製品の端部
が形成される部分が、固定金型に接することにより先に
冷却され、固化されてしまうことによって引き起こされ
る膨張不十分を防止することができる。用いられる金型
において、端部が形成される部分が他の部分より、どの
程度高い温度であればよいかについては、用いる樹脂等
の成形原料の種類やキャビティ部の容積によって適宜選
択すればよいが、具体的には、少なくとも10℃以上高
いことが好ましい。金型における該部分を他の部分より
高い温度にする方法としては、特に制限はないが、該金
型部分にヒーターを埋設したり、赤外線により加熱する
方法等が好ましく行われる。 4.繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品 本発明の製造法によって得られる繊維強化熱可塑性樹脂
軽量成形品は、繊維含有量は5〜80重量%、好ましく
は5〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%で
ある。また、その空隙率は30〜80%、好ましくは4
0〜75%であり、より好ましくは50〜70%であ
る。なお、空隙率とは、成形品中の繊維や樹脂などの占
める容積を除いた、いわゆる空隙部の容積の全体に対す
る比率をいい、例えば、素材と製品の比重の比率や、製
品を製造する際の発泡倍率等をもとに算出することもで
きる。
【0033】本発明の製造法においては、各種軽量成形
品の製造が可能である。本発明にかかる製造法によって
得られる繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品は、特に形状
や大きさに制限はないが、好適には板状成形品、特に3
0mm以下の板状系の成形品、型物成形品が含まれる。
具体的には、自動車部品(例えば、インパネコア,バン
パービーム,ドアステップ,ルーフラック,リアクォー
ターパネル,エアクリーナーケース,サンシェードな
ど)、自動二輪車等に搭載されるヘルメット収納用ボッ
クスのように軽量でかつ耐衝撃性,強度が要求されると
ころに用いられる各種箱状物、家電部品、建築部材(例
えば、コンクリートパネル(コンクリート型枠),ケー
ブルトラフ,壁材,床材など)、ユニットバスの床材、
ウォーターパンなどが挙げられる。
【0034】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによって制限される
ものではない。下記の実施例及び比較例において、成形
品の評価は下記の方法で行った。600mm×300m
m×肉厚tmmテスト用矩形板について、以下に述べる
評価を行った。 (a)製品端部の膨張状態 端部膨張率=a/t 中央部膨張率=b/t ここで、aは、図3に示すように、可動金型のコアバッ
クの終了後も固定金型における製品の端部形成部に接し
ていることにより形成された側面部の厚みをさす。ま
た、bは、可動金型のコアバックの終了による膨張後の
最終成形品の厚みをさす。また、tは、可動金型をコア
バックする前の状態での製品の厚みをさす。 (b)反り量: テスト用矩形板を定盤上に設置し、図
4に示すように左右の端が定盤から反り上がった距離を
求め、次式により反り量を求めた。
【0035】反り量= h1 +h2 (d)膨張状況: テスト用矩形板の中央部を切断し、
切断面を目視により評価した。 〔実施例1〕ポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−6083H)96重量部に無水マレイン酸含
有量1重量%の無水マレイン酸変性ポリプロピレン4重
量部を加え、これをダイスの中に押し出す一方、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランで表面処理された繊維
径13μmのガラス繊維をウレタン系集束剤で170本
束ねたガラスロービングをダイスに引き入れ、繊維束へ
樹脂を含浸させた後、繊維を引き抜き、冷却後ペレット
の長さが15mmになるように切断した。得られたペレ
ット中の繊維量は40重量%であった。
【0036】このペレットを、射出成形機(三菱重工業
株式会社製:850MGW、出光圧縮ユニット装着)に
て、金型(600mm×300mm×tmm厚み可変の
矩形)を用いて射出成形を行った。このとき、樹脂温度
は250℃とし、金型において、成形品の端部に対応す
る部分は80℃とし、それ以外の部分は40℃とした。
成形手順は次のとおりである。まず、予め厚み(t)が
3mmの成形品を得るのに必要な溶融原料量を計量して
おいた。次に、成形品の厚み(t)が3mmとなるよう
な位置まで可動金型を前進させセットした後、先に計量
しておいた量の溶融原料の射出を開始した。射出開始と
ほぼ同時に、最終成形品の厚みが7.5mmになるように
可動金型を後退させて金型を開いた。冷却後、肉厚7.5
mmの軽量成形品を得た。評価結果を第1表に示す。
【0037】
【表1】
【0038】〔比較例1〕金型温度をすべて40℃の均
一とした以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を
第1表に示す。 〔比較例2〕最初から成形品の厚み(t)が3mmとな
るような位置に金型コアをセットし、コアバックを行わ
なかった以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を
第1表に示す。 〔比較例3〕成形原料として、ガラス繊維含有量が40
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.42mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用いた以外
は、実施例1と同様にして成形品を得た。評価結果を第
1表に示す。 〔実施例2〕ポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−6083H)95重量部に無水マレイン酸含
有量1重量%の無水マレイン酸変性ポリプロピレン5重
量部を加え、これを実施例1と同様にしてペレットの長
さが8mmになるように切断した。得られたペレット中
の繊維量は60重量%であった。このペレットにポリプ
ロピレン(出光石油化学(株)製,商品名J−6083
H)を、ガラス繊維含有量が30重量%になるようにド
ライブレンドし、さらにこのドライブレンド物100重
量部に対し、発泡剤マスターバッチペレット〔ポリスレ
ンEV−306G(永和化成工業株式会社製):発泡剤
含有量=30重量%〕を0.3重量部ブレンドした後、
以下の手順にした以外は実施例1と同様に射出成形を行
った。まず、予め厚み(t)が3mmの成形品を得るの
に必要な溶融原料量を計量しておいた。次に、成形品の
厚み(t)が2mmとなるような位置まで可動金型を前
進させセットした後、先に計量しておいた量の溶融原料
の射出を開始した。射出開始とほぼ同時に、最終成形品
の厚みが9mmになるようにコアバックを行った。冷却
後、肉厚9mmの軽量成形品を得た。評価結果を第1表
に示す。 〔比較例4〕金型温度をすべて50℃の均一とした以外
は、実施例2と同様に行った。評価結果を第1表に示
す。 〔比較例5〕成形原料として、ガラス繊維含有量が30
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.48mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用い、さら
に発泡剤マスターバッチペレット〔ポリスレンEV−3
06G(永和化成工業株式会社製):発泡剤含有量=3
0重量%〕を3重量部ブレンドしたものを用いた以外
は、実施例2と同様にして成形品を得た。評価結果を第
1表に示す。 〔比較例6〕成形原料として、ガラス繊維含有量が30
重量%で、ガラス繊維の重量平均繊維長が0.48mmで
ある短繊維ガラス繊維強化ポリプロピレンを用い、さら
に発泡剤を10重量部ブレンドしたものを用いて、最初
から成形品の厚み(t)が3mmとなるような位置に可
動金型をセットし、射出開始とほぼ同時に、最終成形品
の厚みが9mmになるようにコアバックを行った。この
際、金型温度をすべて50℃の均一とした。また、金型
はカウンタープレッシャー用にシールを施した。それ以
外は実施例2と同様におこなった。冷却後、肉厚9mm
の軽量成形品を得た。評価結果を第1表に示す。
【0039】
【発明の効果】本発明による繊維強化軽量熱可塑性樹脂
軽量成形品の製造法は、発泡剤を多量に用いることなく
製造することができ、得られた成形体は、軽量であると
ともに、表面状態等の外観に極めて優れ、しかも表面に
スキン層が形成されるため、繊維の補強と相まって高強
度、高剛性である。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融樹脂充填完了時点であり、未膨張状態にお
ける固定金型及び可動金型の概略平面図
【図2】可動金型を後退させ、膨張完了状態における固
定金型及び可動金型の概略平面図
【図3】端部膨張率及び中央部膨張率の測定における試
験用矩形板の中央部での概略断面図
【図4】反り量試験用矩形板の概略平面図
【符号の説明】
1: 固定金型 2: 可動金型 3: 金型における加熱された部分 4: 溶融樹脂 5: スプルー 6: 初期キャビティ部 7: 最終成形品におけるキャビティ部 8: 端部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 101:12 105:04 105:12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    ものを溶融混練し、最終の成形品に相等する金型容積よ
    りも小さくなるように閉じた金型中に溶融樹脂を射出
    し、樹脂の射出完了前若しくは完了後に金型を最終成形
    品の容積まで開くことにより繊維強化熱可塑性樹脂軽量
    成形品を製造するにあたり、用いる該金型において、最
    終成形品の端部が形成される部分を他の部分より高い温
    度にして成形することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹
    脂軽量成形品の製造法。
  2. 【請求項2】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    ものを溶融混練し、閉じた金型中に該溶融した原料を射
    出するにあたり、キャビティ部の容積が射出される該溶
    融原料の全体積よりも小さくなるように閉じた状態の金
    型に射出し、しかる後、金型を最終成形品の容積まで開
    くことにより繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品を製造す
    るにあたり、用いる該金型において、最終成形品の端部
    が形成される部分を他の部分より高い温度にして成形す
    ることを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の
    製造法。
  3. 【請求項3】 ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    ものを溶融混練し、キャビティ内に溶融樹脂を射出する
    のと同時又は射出開始後、可動金型を前進させて一旦圧
    縮し、しかる後に、金型を最終成形品の容積まで開くこ
    とにより繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品を製造するに
    あたり、用いる該金型において、最終成形品の端部が形
    成される部分を他の部分より高い温度にして成形するこ
    とを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、溶融混練に供す
    る材料として、ペレット中の繊維の長さが2〜100m
    mである繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)、又は該
    ペレット(A)と熱可塑性樹脂の混合物を成形原料と
    し、該成形原料中の繊維含有量が5〜80重量%である
    もの100重量部に対し、発泡剤を0.01〜3重量部配
    合したものを用いることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3における軽量成形品の空隙
    率が、30〜80%である請求項1〜3のいずれかに記
    載の繊維強化熱可塑性樹脂軽量成形品の製造法。
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