JP4734128B2 - 車両のドアモジュールパネル - Google Patents

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Description

本発明は、プレート本体の表面にスキン層が形成されるとともに、多数の空隙を有する膨張層が内部に形成された板状の車両のドアモジュールパネルに関するものである。
従来より、スキン層が表面に形成されるとともに、多数の空隙を有する膨張層が内部に形成された樹脂成形体が知られている(例えば、特許文献1参照)。この樹脂成形体の成形は、まず、可動型を内部に収容した移動型と、固定型とからなる成形型を型閉じした状態で、キャビティ内に繊維入り熱可塑性樹脂を射出充填する。次に、キャビティ内で繊維入り熱可塑性樹脂が固化する過程で、移動型内で可動型をキャビティ容積が拡大する方向に後退させる。このようにして、膨張層を樹脂成形体の全域に形成し、樹脂成形体の軽量化を図っている。
さらに、上記特許文献1の樹脂成形体は、厚み方向に樹脂密度の高いスキン層からなる凹状部を設けて、この凹状部をリブとして機能させている。このことにより、膨張層を設けたことによるせん断力や圧縮力に対する強度の低下を補うようにしている。
特開平11−156881号公報
ところで、車両のドアモジュールパネルには、局所的な応力がかかる部分がある。例えば、車両のドアモジュールパネルの相手部材との取付部分となる凹状部は、車両のドアモジュールパネルの他の部分に比べ、高い応力がかかる。このため、凹状部は他の部分に比べて高い強度が必要であり、強度が不十分であると、圧縮力等に耐えられず、破損してしまうおそれがあるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、膨張層を有する車両のドアモジュールパネルにおいて、軽量でありながら、凹状部の強度を向上させることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、表面にスキン層が形成されるとともに、多数の空隙を有する膨張層が内部に形成されたプレート本体にソリッド層からなる凹状部を設けるようにした。
具体的には、第1の発明では、成形型のキャビティ内に射出充填した繊維入り熱可塑性樹脂が固化する過程で、キャビティ容積を拡大させて上記繊維入り熱可塑性樹脂を膨張させることにより、樹脂密度の高いスキン層が表面に形成されるとともに、上記スキン層によって包囲され多数の空隙を有して当該スキン層よりも樹脂密度の低い膨張層が内部に形成されたプレート本体を備えた板状の車両のドアモジュールパネルであって、板状をなし、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを有するドア本体の該ドアインナパネルに取り付けられ、上記プレート本体には、成形時にキャビティ容積を拡大せずに形成されたソリッド層からなる凹状部が設けられ、上記凹状部は、該凹状部の側面部を構成し、上記プレート本体の板厚方向に起立する縦壁と、該縦壁の起立方向先端に一体に連結される底面部とを備え、上記縦壁にはケーブル又は電線を挿通して上記ドアモジュールパネルの車内側及び車外側に跨って配設する貫通孔が形成され、上記ケーブル又は電線は、上記貫通孔と、該貫通孔に対向する上記縦壁のプレート本体側端縁部とに跨って配設される構成とする。
第2の発明では、上記ケーブルは、一端にドアインナー操作ノブが、他端にドアラッチがそれぞれ接続されたラッチケーブルであり、上記凹状部は、プレート本体の上側近傍に設けられる構成とする。
上記第1の発明によれば、プレート本体の表面にスキン層を形成するとともに、内部に多数の空隙を有する膨張層を形成している。このため、プレート本体を厚肉化することにより曲げ剛性を向上させながら、車両のドアモジュールパネルの全体の軽量化を図ることができる。また、凹状の取付面部を膨張層を有しない樹脂密度の高いソリッド層で構成している。このため、取付面部を空隙を有さない堅いソリッド層で構成するので、局所的な応力が作用する凹状部におけるせん断力や圧縮力に対する強度を高めることができる。さらに、凹状部に側面部を構成する縦壁を設けている。このため、取付面部をプレート本体の板厚方向に起立したソリッド層よりなる縦壁で包囲するので、平面状のものに比べて、凹状部の剛性、特にねじり剛性を高めることができる。
また、凹状部の剛性を高めるために設けた縦壁は、プレート本体の板厚方向に起立した堅いソリッド層で構成されているので、せん断強度が高い。かかる縦壁に貫通孔を形成し、ケーブル又は電線を挿通することができるので、ドアモジュールパネルの平面部に貫通孔を形成する場合に比べ、ケーブル又は電線を挿通する部分の強度を高めることができる。
また、縦壁に設けた貫通孔と、この貫通孔に対向する縦壁のプレート本体側端縁部とに跨ってケーブル又は電線を配設しているので、貫通孔を平面部に形成する場合に比べ、ケーブル又は電線を貫通孔に挿入した状態で、ドアモジュールパネルをドアインナパネルに組み付ける際、ケーブル又は電線の曲がり度合いが緩やかとなり、組付けが容易となるとともに、ドア本体に組み付けられたケーブルを操作する際、ケーブルの抵抗力が軽減され、その操作性が良好となる。
上記第2の発明によれば、ケーブルを一端にドアインナー操作ノブが、他端にドアラッチがそれぞれ接続されたラッチケーブルとし、凹状部をプレート本体の上側近傍に設けている。このため、ドア本体に組み付けられたケーブルを操作する際、ケーブルの抵抗力が軽減され、その操作性が良好となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に、自動車のサイドドア1の断面図を示す。サイドドア1は、金属製のドアアウタパネル5とドアインナパネル7とを有するドア本体3を備えている。ドアインナパネル7には、本発明の実施形態に係る板状のドアモジュールパネル9が取り付けられている。ドアインナパネル7には、ドアモジュールパネル9を車室内側から被うようにドアトリム13が取り付けられている。
図2は、自動車の右側フロントドア用のドアモジュールパネル9を車室内側から見た平面図であり、ドアトリム13が取り外された状態を示す。なお、図2において左側が車両の前側、上側が車両の上側を示す。ドアモジュールパネル9は、その主体をなすプレート本体15を備えている。ドアモジュールパネル9は、繊維入り熱可塑性樹脂R(図6に示す)で成形されている。
プレート本体15は、図1に示すように、空隙がなく樹脂密度の高く堅いスキン層21が表面に形成されるとともに、多数の空隙(図示せず)を有し、スキン層21によって包囲され、スキン層21に比べて樹脂密度の低い膨張層23が内部に形成されている。プレート本体15は、成形型57のキャビティ63(図6に示す)内に射出充填した繊維入り熱可塑性樹脂Rが固化する過程で、プレート本体15に対応するキャビティ容積を拡大して、繊維入り熱可塑性樹脂Rを膨張させることにより成形する。なお、繊維入り熱可塑性樹脂Rの膨張は、熱可塑性樹脂Rに混入されている繊維の弾性復元力によっても行われる。
図1及び図2に示すように、プレート本体15の車室外側面の外周縁部に形成されたシール溝部17には、プレート本体15とドアインナパネル7との間をシールするシール材11が収容されている。プレート本体15のシール溝部17の内周には、ドアモジュールパネル9のドアインナパネル7との取付箇所である複数の取付部19が形成されている。取付部19には、それぞれにボルト挿通孔19aが貫通して形成され、該ボルト挿通孔9aをドアインナパネル7の複数個の取付用孔7b(図1にのみ示す)に位置合わせし、ボルト25をドアインナパネル7の車室外側に溶着されたウェルドナット27に螺合させることにより、ドアモジュールパネル9をドアインナパネル7に取り付けている。なお、図2では、上記ボルト25を図示せず省略している。ドアインナパネル7の中央部に空けられた開口7a近傍に、プレート本体15の取付部19が取り付けられる。
プレート本体15には、金属製のウィンドガラス昇降用の前側及び後側ガイドレール35a,35bを取り付けるための、第1〜第4締結部29〜32が設けられている。
凹状部としての第1締結部29は、プレート本体15の上側後端近傍に設けられ、この第1締結部29付近を図3に拡大して示す。第1締結部29は、図5に示すように、車室外側に向けて凹陥した凹状に形成され、その底面部を構成する取付面部39を備えている。取付面部39は、平面視略矩形状であり、その前側上部に、プレート本体15の板厚方向に貫通する締結用孔41a(図5にのみ示す)が形成されたボス部41が車室内側に向けて突設されている。取付面部39は、後述するように、成形時にキャビティ容積を拡大せずに形成されたソリッド層40で構成されている。ソリッド層40は、膨張層23を有しない樹脂密度の高い層である。上記ボス部41の外周縁部の略前側部分には、5つの補強リブ41bが形成されている。
第1締結部29は、その側面部を構成する第1〜第3縦壁43a,43b,43cを備えている。第1〜第3縦壁43a,43b,43cは、プレート本体15の板厚方向に起立して一体に形成されている。具体的には、第1縦壁43aは第1締結部29の側面の前側を、第2縦壁43bは上側を、第3縦壁43cは後側をそれぞれ構成し、取付面部39が3面の縦壁43a〜43cに包囲されている。第1締結部29の側面の下側は開口部46が形成され、車室外側に向けて凹んだ平面視略台形状の凹部45に連続している。第1〜第3縦壁43a〜43cは、ソリッド層40で構成されている。
図2に示すように、第2締結部30及び第3締結部31は、車室外側に向けて凹陥した凹部30a,31aを備えている。凹部30a,31aの底部中央には、締結用孔(図示せず)が貫通して形成されたボス部30b,31bが形成され、このボス部30b,31bの外周縁部には、8つの補強リブ30cが互いに等間隔をあけて形成されている。第4締結部32には、締結用孔(図示せず)が貫通して形成されたボス部32aが形成され、このボス部32aの外周縁部には、8つの補強リブ32bが形成されている。
ドアモジュールパネル9の車室外側には、前側及び後側ガイドレール35a,35bが配設され、前側ガイドレール35aは、第3,第4締結部31,32にボルト31d,32cによって取り付けられ、後側ガイドレール35bは、第1,第2締結部29,30のボス部41,30bに、ボルト42,30dによって取り付けられている。この取り付け方は、図5に示すように、ドアモジュールパネル9に車室外側から後側ガイドレール35bを重ねて、第1締結部29におけるボス部41の締結用孔41aに後側ガイドレール35bの上部に開けられたガイドレール側取付孔35cを位置合わせした後、ボルト42をドアモジュールパネル9の車室内側から挿入して、ボルト42を後側ガイドレール35bの車室外側に溶着されたウェルドナット44に螺合させる。これにより、第1締結部29に後側ガイドレール35bが取り付けられる。
図3〜図5に示すように、第3縦壁43cには、ケーブル挿通用の貫通孔47aが、第3縦壁43cの平面視略中央に、ドアモジュールパネル9の板厚方向に垂直な方向に貫通して開けられている。貫通孔47aには、ロック用及びアンロック用の2本のラッチケーブル51がドアモジュールパネル9の車内側及び車外側に跨って配設されている。
図2に示すように、ドアモジュールパネル9の後方には、ドアインナパネル7に取り付けられるドアラッチ55が配設されている。ドアラッチ55に接続されたラッチケーブル51が、貫通孔47aの後方から挿入され、前方に向かって上側に延び、ドアインナパネル7に取り付けられたドアインナー操作ノブ53に接続されている。貫通孔47aとラッチケーブル51とは、ラバー製のシール材49によりシールされ、水がドアラッチ55側からラッチケーブル51を伝い、ドアモジュールパネル9内側に進入するのを防止している。なお、図4は、シール材49及びラッチケーブル51が配設されていない状態の貫通孔47aを示す。また、図3は、ラッチケーブル51が配設されていない状態を示す。
本実施形態に係るドアモジュールパネル9は、プレート本体15の表面にスキン層21を形成するとともに、内部に多数の空隙を有する膨張層23を形成している。このため、膨張層23を有しないソリッド層40のみからなり、かつ本実施形態のプレート本体15と同一肉厚であるプレート本体に比べて、ドアモジュールパネル9全体の軽量化を図ることができる。
第1締結部29には、ウィンドガラス(図示せず)を支持する後側ガイドレール35bが取り付けられているため、ウィンドガラス昇降時等には、プレート本体15の他の部分に比べて、第1締結部29には高い応力がかかる。しかし、第1締結部29の締結用孔41aが開けられた取付面部39を膨張層23を有しない樹脂密度の高いソリッド層40で構成しているため、局所的な応力が作用する第1締結部29の圧縮強度やせん断力に対する強度を高めることができる。
さらに、取付面部39をプレート本体15の板厚方向に起立したソリッド層40よりなる第1〜第3縦壁43a,43b,43cで包囲し、凹状としているで、平面上の締結部に比べて、第1締結部29の剛性、特にねじり剛性を高めることができる。
また、ケーブル挿通用の貫通孔47aをソリッド層40からなる第3縦壁43cに形成している。すなわち、第1締結部29の剛性を高めるために設けた第3縦壁43cは、空隙を有さず堅いソリッド層40で構成されているので、せん断強度が高い。このため、プレート本体15の他の部分よりも強度の高い第3縦壁43cを利用して貫通孔47aを形成し、ラッチケーブル51を挿通することができるので、ケーブル挿通部の強度を確保することができる。
また、第3縦壁43cに貫通孔47aを形成しているため、貫通孔47aをプレート本体15の他の部分に形成する場合に比べ、ラッチケーブル51を貫通孔47aに挿入した状態で、ドアモジュールパネル9をドアインナパネル7に組み付ける際、ラッチケーブル51の曲がり度合いが緩やかとなり、組付けが容易となるとともに、ドア本体3に組み付けられたラッチケーブル51を操作する際、ラッチケーブル51の抵抗力が軽減され、その操作性が良好となる。
次に、本実施形態に係るドアモジュールパネル9を成形する方法について説明する。
図6は、図3のV−V線断面対応箇所の成形をする成形型57を示す。
成形型57は、固定型59と、固定型59に対向配置された可動型61と、固定型59に設けられたスライド型67と、可動型61に設けられた中子65とを備えている。固定型59の成形面59aは、プレート本体15の車室内側面の形状に対応している。可動型61の成形面61aは、プレート本体15の車室外側面の形状に対応し、スライド型67の成形面67aは、第1締結部29の車室内側面の形状に対応している。スライド型67の成形面67aには、ボス部41を成形する凹部67bと、該ボス部41の締結用孔41aを成形する円柱状の突起部67cとが形成され、該突起部67cの先端は、可動型61の成形面61aに当接している。スライド型67は、固定型59に移動可能に挿入され、油圧シリンダ等の伸縮手段(図示せず)に連結され、この伸縮手段の伸縮作動により、可動型61に対して進退可能になっている。中子65は、貫通孔47aを成形するために、可動型61の移動方向に対して垂直方向に移動できるように可動型61に挿入されている。
まず、図6(a)に示すように、成形型57を型閉じする。
次に、キャビティ63内に射出機(図示せず)から、ガラス繊維等の繊維入り熱可塑性樹脂R(例えば、繊維入りポリプロピレン樹脂)を射出充填する。
その後、成形型57のキャビティ63内で繊維入り熱可塑性樹脂Rが固化する過程で、図6(b)に示すように、可動型61をキャビティ63の容積が拡大する型開き方向(図6(b)に白抜き矢印で示す)に中子65とともに後退させる。つまり、可動型61を固定型59からわずかに離れさせ、キャビティ容積を例えば、2倍もしくはそれ以上に拡大させる。繊維入り熱可塑性樹脂Rが固化する過程とは、キャビティ63における成形型57(固定型59、可動型61)の成形面59a,61a近傍にスキン層21が生成された時点である。
可動型61の後退動作に追従して、伸縮手段の伸長作動により、スライド型67を可動型61に向かってキャビティ63内にさらに進出させる。このため、スライド型67対応箇所のキャビティ容積は変動(拡大)しない。
上記の段階で、スライド型67を除く固定型59の成形面59aと、可動型61の成形面61aとの間のキャビティ63内の繊維入り熱可塑性樹脂Rは、これら成形面59a,61aと接触する部分が型温の影響により、早期に冷却されているため、空隙がなく堅いスキン層21となって表面層を構成する一方、繊維入り熱可塑性樹脂Rの内側部分は、型温の影響を受けにくく、粘度の高いゲル状態になっている。したがって、キャビティ容積の拡大により、それまで固定型59及び可動型61で圧縮されている繊維入り熱可塑性樹脂Rが、可動型61の成形面61aに引っ張られて膨張する。この際、繊維入り熱可塑性樹脂Rも上記圧縮から解放されて弾性的に復元し、この弾性復元力(スプリングバック現象)によって、繊維入り熱可塑性樹脂Rが膨張する。このことにより、空隙が少なく堅いスキン層21が表面に形成されるとともに、内部に多数の空隙を有する膨張層23が形成されたプレート本体15が成形される。
第1締結部29の取付面部39及び第1〜第3縦壁43a〜43cに対応するキャビティ63内の繊維入り熱可塑性樹脂Rは、可動型61がキャビティ容積拡大方向に後退しても、この後退動作にスライド型67が追従してキャビティ63内に進出するので、キャビティ空間は拡大せず、したがって、堅いソリッド層40からなる第1締結部29が成形される。
最後に、成形型57を型開きする。すなわち、まず、中子65を可動型61から抜く方向に後退させ、これにより、成形されたプレート本体15と中子65との引っかかりがなくなる。次に、可動型61を後退させて型開きすることにより、成形品を脱型させることができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、凹状部としての第1締結部29を、ウィンドガラス昇降用の後側ガイドレール35bの上側を取り付けるためのものとしたが、後側ガイドレール35bの下側を、あるいは、前側ガイドレール35aをドアモジュールパネル9に取り付けるための凹状部とし、第1締結部29と同様の構成としてもよい。
また、上記実施形態では、取付面部39は平面視で略矩形状としたが、かかる形状に限定されるものではなく、円形状や楕円形状でもよい。
また、上記実施形態では、貫通孔47aは、ラッチケーブル51を配設するためのものとしたが、その他のランプ用等の電線を配設してもよい。
また、上記実施形態では、貫通孔47aは、第3縦壁43cに設けたが、ケーブルの配設方向に応じて第1縦壁43a又は第2縦壁43bに設けてもよい。
さらに、上記実施形態において、繊維入り熱可塑性樹脂Rに発泡材を含有させることが望ましい。可動型61の後退量、すなわち膨張倍率を大きくしてプレート本体15の可動型61後退方向の肉厚(板厚)を厚くした場合、繊維入り熱可塑性樹脂Rの膨張量が不足しても、発泡材の発泡力(膨張圧)がそれを補完して、空隙を確実に形成することができるからである。これらの場合、発泡材としては、化学反応によりガスを発生させる科学的発泡材や、二酸化炭素ガス及び窒素ガス等の不活性ガスを用いる物理的発泡材等がある
以上説明したように、本発明は、プレート本体の表面にスキン層が形成されるとともに、多数の空隙を有する膨張層が内部に形成された板状の車両のドアモジュールパネルについて有用である。
図2のII−II線に相当する自動車のサイドドア断面図である。 本発明の実施形態に係るドアモジュールパネルを車室内側から見た平面図である。 ドアモジュールパネルの第1締結部付近を拡大して示す平面図である。 第1締結部付近を図3におけるY方向からみた矢視図である。 図3のV−V線における断面図である。 (a)は、キャビティ内に繊維入り熱可塑性樹脂を射出充填した状態を示す図5対応箇所の成形型断面図、(b)は、可動型をキャビティ容積が拡大する方向に僅かに後退させた成形型断面図である。
3 ドア本体
5 アウタパネル
7 インナパネル
9 ドアモジュールパネ
15 プレート本
21 スキン層
23 膨張層
29 第1締結部(凹状部)
39 取付面部
40 ソリッド層
41 締結用孔
43 縦壁
47a 貫通孔
51 ラッチケーブル
53 ドアインナー操作ノブ
55 ドアラッチ
57 成形型
63 キャビティ
R 繊維入り熱可塑性樹脂

Claims (2)

  1. 成形型(57)のキャビティ(63)内に射出充填した繊維入り熱可塑性樹脂が固化する過程で、キャビティ(63)容積を拡大させて上記繊維入り熱可塑性樹脂を膨張させることにより、樹脂密度の高いスキン層(21)が表面に形成されるとともに、上記スキン層(21)によって包囲され多数の空隙を有して当該スキン層(21)よりも樹脂密度の低い膨張層(23)が内部に形成されたプレート本体(15)を備えた板状の車両のドアモジュールパネルであって、
    上記ドアモジュールパネル(9)は、板状をなし、ドアアウタパネル(5)とドアインナパネル(7)とを有するドア本体(3)の該ドアインナパネル(7)に取り付けられ、
    上記プレート本体(15)には、成形時にキャビティ(63)容積を拡大せずに形成されたソリッド層(40)からなる凹状部(29)が設けられ、
    上記凹状(29)は、該凹状(29)の側面部を構成し、上記プレート本体(15)の板厚方向に起立する縦壁(43a,43b,43c)、該縦壁(43a,43b,43c)の起立方向先端に一体に連結される底面部とを備え
    上記縦壁(43c)にはケーブル(51)又は電線を挿通して上記ドアモジュールパネル(9)の車内側及び車外側に跨って配設する貫通孔(47a)が形成され、
    上記ケーブル(51)又は電線は、上記貫通孔(47a)と、該貫通孔(47a)に対向する上記縦壁(43a)のプレート本体(15)側端縁部とに跨って配設されていることを特徴とする車両のドアモジュールパネル
  2. 請求項1に記載の車両のドアモジュールパネルにおいて、
    上記ケーブル(51)は、一端にドアインナー操作ノブ(53)が、他端にドアラッチ(55)がそれぞれ接続されたラッチケーブルであり、
    上記凹状部(29)は、プレート本体(15)の上側近傍に設けられていることを特徴とする車両のドアモジュールパネル
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