JP2001007484A - 導体パターンの形成方法 - Google Patents

導体パターンの形成方法

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JP2001007484A
JP2001007484A JP11174092A JP17409299A JP2001007484A JP 2001007484 A JP2001007484 A JP 2001007484A JP 11174092 A JP11174092 A JP 11174092A JP 17409299 A JP17409299 A JP 17409299A JP 2001007484 A JP2001007484 A JP 2001007484A
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resin
conductor
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forming
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Seiki Sakuyama
誠樹 作山
Hiromoto Uchida
浩基 内田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐湿性や耐薬品性の低い材料により構成され
る基板であっても、確実に回路パターンを形成すること
ができ、しかも安価かつ簡易な方法によって低抵抗化を
実現できる導体パターンを形成方法を提供する。 【解決手段】 基板1上に導体層21をパターン形成す
る方法において、熱可塑性樹脂により、基板1上に所望
の樹脂パターン20を形成した後、この樹脂パターン2
0上に、当該樹脂パターン20を構成する熱可塑性樹脂
を接着成分として、導体層21を積層形成する。また、
別の方法として、導体粒21b表面の少なくとも一部を
熱可塑性樹脂により被覆して接着部20bを形成した接
着導体粒22を、基板1の表面に付着させた後に、接着
導体粒22の接着部21bを加熱により軟化ないし溶融
させて樹脂パターン20とするとともに、導体粒21b
により導体層21を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の基板上に、
導体パターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化に伴う基板への高密度
実装化を実現すべく、プリント配線板に形成される導体
パターンのファインピッチ化が進んでいる。その一方
で、安価な材料や簡易なプロセスを採用し、コスト的に
有利で、しかも信頼性の高い導体パタンーを形成する技
術を確立することが要求されている。
【0003】一般に、基板上に導体パターンを形成する
方法は、サブトラクティブ法とアディティブ法の2種類
に大別される。前者の方法は、たとえば基板の表面に銅
などの導体膜を形成した後に、不要な部分をエッチング
液により溶解除去して基板上に導体パターンを形成する
方法である。後者の方法は、メッキレジストを用いて、
基板上の必要部分にのみ導体金属を無電解メッキによっ
て析出させ、導体パターンを形成する方法である。ま
た、両者を併用して導体パターンを形成するセミトラク
ティブ法などもよく採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アディ
ティブ法を利用したプリント基板上への導体パターンの
形成には、通常、無電解メッキが採用されるが、無電解
メッキはメッキ液に基板全体を浸漬して行う処理方法で
あるため、耐湿性や耐薬品性に劣る材料、たとえば紙フ
ェノール系の材料には導体パターンを形成するのが困難
となる。一方、サブトラクティブ法は、エッチング液を
用いてパターン形成する方法であるため、上述のアディ
ティブ法と同様に、基板の耐湿性や耐薬品性が問題とな
る。
【0005】その他、特開昭60−4290号公報に
は、静電潜像を形成した基板上に、基板とは逆に電荷に
帯電させた導体粉末や樹脂粉末からなるパターン原料粉
末を、静電気力により付着させてパターン形成した後
に、パターン原料粉末を加熱して導体パターンを定着さ
せる方法が記載されている。この方法では、基板をメッ
キ液に浸漬したり、エッチング液により処理したりする
こともなく、ドライプロセスのみにより導体パターンを
形成することができる。しかしながら、上記公報に記載
の発明は、静電潜像を形成した基板上に、導体粉末と樹
脂粉末の混合粉末を塗布する方法であるため、導体粉末
と樹脂粉末とを均一に混合し、適切に帯電させておかな
ければ、基板における各所において、導体粉末と樹脂粉
末の比率の不均一化が生じることがある。すなわち、樹
脂層と導体層とが、厚み方向に適切に分離して形成され
ず、導体層において平面的に分散した状態で樹脂層の一
部が点在することもある。このように、上記公報に記載
された発明では、均質な導体膜、たとえば各所における
膜厚や電気的抵抗が均一化された導体膜が形成されない
場合があり、低抵抗化の達成が阻害される。
【0006】本発明は、上記した事情のもとで考え出さ
れたものであって、耐湿性や耐薬品性の低い材料により
構成される基板であっても、確実に回路パターンを形成
することができ、しかも安価かつ簡易な方法によって低
抵抗化を実現できる導体パターン形成方法を提供するこ
とをその課題としている。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本発明の第1の側面により提供
される導体パターンの形成方法は、基板上に導体層をパ
ターン形成する方法であって、熱可塑性樹脂により、上
記基板上に所望の樹脂パターンを形成した後、この樹脂
パターン上に、当該樹脂パターンを構成する熱可塑性樹
脂を接着成分として、導体層を積層形成することを特徴
としている。
【0009】この方法によれば、樹脂パターンの形成工
程と、導体層の形成工程とにより、導体パターンが形成
される。樹脂パターンの形成は、たとえば固体粉末状ま
たは粘液状とされた熱可塑性樹脂を、形成すべき導体パ
ターンにしたがって基板上に付着させることにより行わ
れる。基板に対する熱可塑性樹脂の付着は、樹脂が粘液
状の形態の場合には、たとえばスクリーン印刷法を用い
てその粘着力により、また樹脂が固体粉末状の形態の場
合には、たとえば電子写真法を用いて静電気力により行
われる。したがって、本発明の第1の側面に係る方法で
は、所定の薬剤を用いたウエットエッチングを行うこと
もないため、樹脂パターンの形成工程は、ドライプロセ
スとして実行することができる。
【0010】一方、導体層は、熱可塑性樹脂を接着成分
として基板上に設けられる。具体的には、たとえば加熱
により軟化ないし溶融した樹脂パターン上に、導体粉末
を塗布ないし付着させることにより、あるいは導体箔な
どをエッチング処理するなどして予めパターン形成した
導体箔を貼着することにより形成される。もちろん、非
軟化ないし非溶融状態の樹脂パターン上に導体粉末を塗
布した後に、樹脂パターンを軟化ないし溶融させて樹脂
パターン上に導体粉末を固定してもよい。
【0011】導体粉末を塗布ないし付着させる方法の場
合、導体粉末を加熱により溶融させた後に、導体を冷却
固化させて膜厚が均一化された導体層とするのが好まし
い。また、導体粉末として、樹脂パターンの加熱温度よ
りも融点の低いものを採用することができ、この場合に
は、樹脂パターンの軟化ないし溶融と同時に、導体粉末
の溶融を行うことができる。このように、本発明の第1
の側面に係る方法では、メッキに頼ることもなく、また
ウエットエッチングを行うこともないため、導体層の形
成工程をもドライプロセスとして行うことができる。
【0012】以上に説明したように、本発明の第1の側
面に係る導体パターン形成方法では、基板表面に形成さ
れた樹脂パターンや導体層を、エッチング液により処理
したり、あるいはメッキ液に浸漬したりすることもな
く、全ての工程をドライプロセスとして行うことができ
る。したがって、基板に対して高い耐湿性や耐薬品性が
要求されないため、フェノール樹脂などの耐湿性や耐薬
品性の低い材料により構成された基板に対しても、好適
に導体パターンを形成することができる。また、エッチ
ング処理やメッキ工程が不要であるから、導体パターン
の形成工程を著しく簡略化でき、しかもコスト的にも有
利である。
【0013】そればかりか、本発明の第1の側面に係る
方法は、接着層となる樹脂パターンを形成した後に、導
体層を別個に積層形成する方法であるため、接着層と導
体層とを、厚み方向に適切に分離したかたちで導体パタ
ーンを形成することができる。つまり、導体層の適所
に、平面的に分離して樹脂層の一部が点在して形成され
ることもなく、導体層の厚みを均一化することができ、
導体層の低抵抗化を実現することができるようになる。
【0014】また、本発明の第2の側面においては、基
板上に導体層をパターン形成する方法であって、導体粒
表面の少なくとも一部を熱可塑性樹脂からなる接着部に
より被覆してなる接着導体粒を、上記基板の表面に付着
させた後に、上記接着導体粒の接着部を加熱により軟化
ないし溶融させて樹脂パターンとするとともに、上記導
体粒により上記導体層を形成することを特徴とする、導
体パターンの形成方法が提供される。
【0015】この方法によれば、接着導体粒の接着部を
加熱により軟化ないし溶融させることにより、接着部に
より樹脂パターンが形成され、この樹脂パターン上に導
体粒が接着される。このとき、導体粒として、接着部の
加熱温度程度で溶融する融点の比較的に低い材料により
構成されたものを使用することもできる。この場合に
は、接着部を加熱した際に、導体粒も同時に溶融するた
め、樹脂パターン上には、個々の導体粒どうしがつなが
った導体層が積層形成された格好となる。
【0016】このように、本発明の第2の側面に係る導
体パターン形成方法でも、エッチング処理やメッキ工程
が不要であるとともに、樹脂パターンと導体層(導体パ
ターン)とがドライプロセスによって形成されるため、
本発明の第2の側面に係る導体パターン形成方法を適用
できる基板に対象が多いばかりか、導体パターン形成工
程が簡略化され、コスト的にも有利である。
【0017】また、各接着導体粒は、樹脂成分(接着
部)と導体成分(導体粒)との比率が略均一化されてい
るため、基板所上に接着導体粒を所定のパターンを形成
するようにして付着させた状態では、パターンの各所に
おいて、樹脂成分と導体成分の比率が略均一化される。
すなわち、本発明の第2の側面に係る導体パターン形成
方法では、導体層の厚みの均一化を容易に図ることで
き、導体パターンの低抵抗化を図ることができる。
【0018】なお、接着導体粒は、導体粒表面の少なく
とも一部を接着部により被覆した構成とされていれば良
く、導体粒表面を完全に被覆したコア・シェル構造のも
のを採用することもできる。
【0019】上述した本発明のいずれの導体パターン形
成方法においても、好ましい実施の形態においては、上
記樹脂パターンは、熱可塑性樹脂成分を含む粒子を、そ
の静電気力により上記基板上に付着した後、上記粒子を
構成する熱可塑性樹脂成分を軟化ないし溶融させて上記
基板に接着することにより形成される。
【0020】この方法では、たとえば基板における導体
パターンを形成すべき部位に対応させて静電潜像を形成
した後、その静電気力により静電潜像上に粒子を付着さ
せ、熱可塑性樹脂成分を溶融ないし軟化させることによ
り、少なくとも樹脂パターンが形成される。そして、樹
脂パターンを構成する熱可塑性樹脂を接着剤として導電
層が形成される。基板上に形成される静電潜像は、電子
写真技術を応用して容易に形成できる。しかも、電子写
真技術を応用した静電潜像の形成方法では、ファインピ
ッチ化された静電潜像のパターンを、容易かつ確実に形
成することができるから、本発明の導体パターン形成方
法では、樹脂パターン、ひいては導体パターンのファイ
ンピッチ化を容易かつ確実に達成することができる。
【0021】なお、「熱可塑性樹脂成分を含む粒子」と
いう語の概念には、樹脂可塑性樹脂のみからなる粒子の
他、他の成分を含むもの、たとえば先述の接着導体粒
(導体粒が熱可塑性樹脂の接着部により被覆された形態
のもの)も含まれる。
【0022】また、本発明のいずれの側面においても、
樹脂パターンを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリメ
タクリル酸メチル樹脂(軟化点=80〜125℃)、ポ
リアクリル酸メチル樹脂(軟化点=75℃)、ポリスチ
レン樹脂(軟化点=230℃)、ポリアセタール樹脂
(軟化点=110℃)、ポリエチレン樹脂(軟化点=1
20℃)、ポリ塩化ビニル樹脂(軟化点=185〜20
0℃)、あるいはエチレン酢酸ビニル樹脂(軟化点=1
30℃)などが好適に使用される。
【0023】この場合、樹脂パターンを形成し、あるい
は導体層を形成する際の熱可塑性樹脂成分の加熱温度
は、150〜300℃程度とされる。例示した各熱可塑
性樹脂の軟化点を考慮した場合、上記した温度範囲に各
熱可塑性樹脂を加熱すれば、各熱可塑性樹脂は確実に軟
化ないし溶融する。その一方、上記した温度範囲では、
加熱により樹脂パターンを構成する熱可塑性樹脂が分解
したり、あるいは灰化することはなく、熱可塑性樹脂が
導体層に対する接着層として確実に残存することとな
る。つまり、導体パターンを形成した状態においては、
基板と導体層の間に確実に熱可塑性樹脂が介在してお
り、導体層が高い密着性をもって基板に接着されること
となる。
【0024】一方、導体層を構成する材料としては、高
融点材料および低融点材料のいずれをも好適に採用する
ことができる。たとえば、タングステン(W)、金(A
u)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、アルミ
ニウム(Al)、二酸化ルテニウム(RuO2 )、カー
ボン(C)、パラジウム(Pd)、インジウム(I
n)、銀(Ag)、銅(Cu)、錫(Zn)、あるいは
鉛(Pb)などが挙げられる。これらの材料は、単独で
使用しても、複数種を併用してもよい。もちろん、例示
した材料を含んだ合金、たとえば錫−鉛共晶ハンダとし
て、あるいは高融点材料の周りを低融点材料により被覆
した形態として使用してもよい。
【0025】本発明のその他の特徴および利点は、添付
図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明
らかとなろう。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、図1
は、本発明の第1の実施形態に係る導体パターンの形成
方法を説明するための工程図、図2は、本発明の導体パ
ターンの形成方法により導体パターンが形成された基板
の平面図、図3は、本発明の第1の実施形態に係る導体
パターン形成方法を実現するためのシステムを模式的に
表した図、図4は、本発明の第2の実施形態に係る導体
パターンの形成方法を説明するための工程図である。
【0027】本発明の第1の実施形態に係る方法により
形成された導体パターン2は、図1(c)に表されてい
るように、たとえばフェノール樹脂製の基板1上に形成
された樹脂層20を接着層とし、この接着層上に導体層
21が形成された格好とされている。この導体層21
は、たとえば図2に示したように、基板1のコーナ部か
ら、これに対角するコーナ部へと、左右に幾度か迂回し
つつ一連につながった形態とされている。なお、本実施
形態においては、図2に示した形態の導体パターン2が
形成される場合について説明するが、導体パターン2
は、基板上に実装される電子部品の数、大きさ、あるい
は配置などにより適宜設計されるものであり、図2に示
した形態には限定されず、種々に変更可能であるのはい
うまでもない。
【0028】本実施形態の導体パターン形成方法では、
まず、図1(a)に示したように、たとえば熱可塑性樹
脂からなる粒径が0.01〜0.05mmの樹脂粒20
aを、基板1における導体パターン2を形成すべき部位
に付着させる。樹脂粒20aの基板1への付着には、通
常、静電気力、すなわち電子写真技術が利用される。具
体的には、図3に示したように、帯電器3において感光
ドラム4の周面を帯電させた後に、感光ドラム4におけ
る基板1に形成すべきパターンに対応する部位を除い
て、光を照射することにより露光し、静電潜像を形成す
る。一方、感光ドラム4の周面に対向して配置されたド
ラム5は、帯電器6によりその周面を帯電させられ後
に、ホッパ7に収容された樹脂粒20aが付着させられ
る。そして、感光ドラム4とドラム5が対向する部位に
おいて、感光ドラム4の静電潜像に樹脂粒20aを付着
させることにより現像する。各樹脂粒20aは、加熱器
8において、150〜300℃程度に加熱されて溶融な
いし軟化し、個々の樹脂粒20aが一体化されるととも
に、少なくとも表面が軟化ないし溶融した樹脂層20が
形成される。
【0029】次いで、図1(b)に示したように、樹脂
層20aの表面に、粒径が0.001〜0.05mmの
導体粒21aを塗布ないし付着させる。導体粒21aの
塗布ないし付着は、図面上には明確に表れていないが、
適宜のノズルから基板1に対して導体粒21aを噴射さ
せることにより行ってもよいし、ドラム表面に付着させ
た導体粒21aを転写することにより行ってもよい。ま
た、導体粒21aの付着ないし塗布を行う機構は、上記
した加熱器8に組み込んでもよいし、加熱器8とは別装
置として構成してもよい。
【0030】そして、図1(c)に示したように、各導
体粒21aを溶融させて個々の導体粒21aを一体化さ
せ、導体層21を形成する。この工程も図面上には明確
に表されていないが、導体粒21aの付着ないし塗布す
る機構を上記した加熱器8に組み込む場合には、当該加
熱器8において行い、上記機構を加熱器8とは別装置と
して構成する場合には、上記加熱器8と別に加熱器を設
け、この加熱器において導体粒21aを溶融させる必要
がある。
【0031】以上に説明してきたように、本実施形態で
は、樹脂層20および導体層21ともに、ドライプロセ
スによって形成されている。すなわち、薬剤を用いたエ
ッチング処理やメッキ液に基板1を浸漬して行われるメ
ッキ工程もないため、フェノール樹脂などの耐湿性や耐
薬品性に劣る材料により構成された基板1に対しても、
適切に導体パターンを形成することができる。
【0032】なお、導体粒21aとしては、先にも述べ
たように、低融点材料および高融点材料のいずれをも使
用することができるが、樹脂粒20aの加熱温度である
150〜300℃で溶融する低融点材料、たとえば錫、
鉛、インジウム、錫−鉛共晶ハンダなどが好適に使用さ
れる。そうすれば、導体粒21aを塗布・付着すべき機
構を加熱器8に組み込んだ構成では、当該加熱器8によ
り樹脂層20を溶融なしい軟化させるとともに、塗布さ
れた導体粒21aも同時に溶融されて導体層20が形成
される。
【0033】また、基板1に付着させた各樹脂粒20a
を溶融・固化させて樹脂層20とした後に、この樹脂層
20を再溶融ないし軟化させて少なくとも表面が濡れた
状態とし、この濡れ表面上に導体粒21aを塗布する方
法を採用してもよい。もちろん、帯電した基板1の表面
に樹脂粒20aを付着させた後に、樹脂粒20aを溶融
ないし軟化させる前に、さらに導体粒21aを塗布・付
着し、それから樹脂粒20aを溶融ないし軟化させて樹
脂層20を形成するとともに、導体粒21aを溶融させ
て導体層21を形成してもよい。その他、樹脂層20に
対応した形状とされた導体箔を、濡れ表面とされた樹脂
層20に貼着して導体層21を形成してもよい。
【0034】次に、本発明の第2の実施形態に係る導体
パターンの形成方法について、図4を参照して説明す
る。
【0035】本実施形態の導体パターンの形成方法が、
第1の実施形態と異なる点は、接着導体粒22により、
樹脂層20と導体層21とが同時に形成される点であ
る。接着導体粒22は、たとえば導体粒21bの表面
を、熱可塑性樹脂成分を含む接着部20bにより被覆し
たコア・シェル構造を有している。
【0036】本実施形態の導体パターン形成方法では、
まず、図4(a)に示したように、たとえば電子写真法
を利用して基板1上に静電潜像を形成した後、その静電
気力により、静電潜像に接着導体粒22を付着させる。
この工程は、たとえば第1の実施形態において基板1に
樹脂粒20aを付着させる手法と同様な方法により行わ
れる(図3参照)。
【0037】ついで、基板1ないし接着導体粒22を1
50〜300℃程度に加熱し、図4(b)に示したよう
に接着部20bを溶融させて基板1上に樹脂層20をパ
ターン形成し、さらに導体粒21bを溶融させて、樹脂
層20上に導体層21をパターン形成する。このとき、
導体粒21bの構成材料として、接着部20bを構成す
る熱可塑性樹脂成分の軟化点と同じ程度の融点を有する
ものを採用すれば、加熱により接着部20bが溶融して
樹脂層20がパターン形成されると同時に、導体粒21
bが溶融して導体層21がパターン形成される。
【0038】
【実施例】以上においては、本発明に係る代表的な導体
パターンの形成方法を2つ説明したが、次に、これらの
導体パターンの形成方法によって、実際にフェノール製
の基板に導体パターンが形成されるか否か、また形成さ
れた導体パターンが実用に耐え得るか否かについて評価
した。
【0039】
【実施例1】本実施例では、先に説明した第1の実施形
態に対応する方法により、図2に示した形態の導体パタ
ーンを基板上に形成し、目視により、導体パターンの出
来具合を確認するとともに、この導体パターンの抵抗値
を測定することにより当該導体パターンの実用性を評価
した。
【0040】すなわち、基板として紙フェノールを用い
るとともに、この基板上に図2に示したような形態の静
電潜像を形成した後に、電子写真法を利用して、静電潜
像に樹脂粒を付着させて現像した。樹脂粒としては、ポ
リアクリル酸メチル樹脂(軟化点=75℃)により、平
均粒径が0.02mmに造粒されたものを用いた。
【0041】さらに、基板ないし樹脂粒を250℃に加
熱した状態において、樹脂粒が溶融して形成された樹脂
層の濡れ表面に、平均粒径の0.02mmの銅粉末を付
着させてから、導体パターンを形成した。同様にして、
基板上に樹脂層を形成するとともに、この樹脂層上に、
平均粒径が0.02mmとされた銀、錫、鉛、あるいは
錫−鉛共晶ハンダにより導体層を形成した。
【0042】このようにして形成された各導体パターン
について、目視により、導体パターンの出来具合を確認
したところ、極めて良好な導体パターンが形成されてい
た。次いで、4端子法を用いて抵抗値を測定した。その
測定結果を表1に示す。
【0043】
【実施例2】本実施例においては、先に説明した第2の
実施形態に対応する方法により導体パターンを形成し
た。すなわち、まず、平均粒径0.02mmの銅粉末
を、ポリアクリル酸メチル樹脂により被覆した平均粒径
が0.025mmの接着導体粒を造粒した。この接着導
体粒を、図2に示したような形態とされた静電潜像に付
着させて現像した後に、250℃で1分間加熱し、樹脂
層および導体層のそれぞれを形成した。
【0044】同様に、平均粒径が0.02mmの銀、
錫、鉛、あるいは錫−鉛共晶ハンダの粉末をポリアクリ
ル酸メチル樹脂により被覆し、平均粒径が0.025m
mの接着導体粒を造粒するとともに、各種の接着導体粒
を用いて導体パターンを各々形成した。
【0045】そして、各導体パターンの出来具合を目視
により確認したところ、極めて良好な導体パターンが形
成されていた。ついで、各導体パターンの抵抗値を、4
端子法を用いて測定した。抵抗値の測定結果を表1に示
す。
【0046】
【参考例】実施例1において形成した各導体パターンに
ついて、電気メッキ法により厚さ0.03mmの銅メッ
キを施し、4端子法により抵抗値を測定した。その結果
を表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】各実施例の方法により形成されたいずれの
導体パターンも、十分な接着性をもって基板上に接着さ
れており、外形不良もなかった。すなわち、本実施例に
より、耐湿性や耐薬品性に劣るフェノール樹脂であって
も、導体パターンを形成できることが確認できた。
【0049】また、表1からも明らかなように、各実施
例の方法により形成されたいずれの導体パターンも、そ
れぞれ抵抗値が低く、十分に実用に耐える導体膜である
といえる。しかも、参考例から明らかなように、銅メッ
キを施した場合には、さらに抵抗値が低くなり、一層良
好な導電膜が形成される。
【0050】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る導
体パターンの形成方法では、電気抵抗が比較的に小さ
く、十分に実用に耐える導体パターンを、簡易に、しか
も耐湿性や耐薬品性に劣る材料からなる基板に対して
も、確実かつ良好に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る導体パターン形
成方法を説明するための工程図である。
【図2】本発明の導体パターン形成方法により導体パタ
ーンが形成された基板の平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る導体パターン形
成方法を実現するためのシステムを模式的に表した図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る導体パターン形
成方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1 基板 2 導体パターン 20 樹脂層 21 導体層 20a 樹脂粒(第1の実施形態の) 21a 導体粒(第1の実施形態の) 20b 接着部(第2の実施形態の接着導体粒の) 21b 導体粒(第2の実施形態の接着導体粒の) 22 接着導体粒(第2の実施形態の)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に導体層をパターン形成する方法
    であって、熱可塑性樹脂により、上記基板上に所望の樹
    脂パターンを形成した後、この樹脂パターン上に、当該
    樹脂パターンを構成する熱可塑性樹脂を接着成分とし
    て、導体層を積層形成することを特徴とする、導体パタ
    ーンの形成方法。
  2. 【請求項2】 基板上に導体層をパターン形成する方法
    であって、導体粒表面の少なくとも一部を熱可塑性樹脂
    からなる接着部により被覆してなる接着導体粒を、上記
    基板の表面に付着させた後に、上記接着導体粒の接着部
    を加熱により軟化ないし溶融させて樹脂パターンとする
    とともに、上記導体粒により上記導体層を形成すること
    を特徴とする、導体パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 上記樹脂パターンは、熱可塑性樹脂成分
    を含む粒子を、その静電気力により上記基板上に付着し
    た後、上記粒子を構成する熱可塑性樹脂成分を軟化ない
    し溶融させて上記基板に接着することにより形成され
    る、請求項1または2に記載の導体パターンの形成方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100614551B1 (ko) 2003-01-14 2006-08-25 샤프 가부시키가이샤 배선 재료, 배선 기판 및 그의 제조 방법 및 표시 패널,미립자 박막 재료, 박막층을 구비한 기판 및 그의 제조방법
JP2015195329A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 株式会社秀峰 導電配線の製造方法および導電配線
JP2016039171A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 株式会社秀峰 導電配線の製造方法および導電配線

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