JP2005251584A - 導電性微粒子、異方性導電材料及び導電接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供する。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供する。
【解決手段】樹脂芯材を導電性金属でメッキした導電性微粒子であって、導電性微粒子より小さな導電性異物の混入率が100ppm以下であり、導電性微粒子が2個以上合着した凝集物の混入率が100ppm以下である導電性微粒子、好ましくは平均粒子径が1〜20μmである導電性微粒子、該導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されている異方性導電材料、対向する2つの電極が該異方性導電材料を用いて導電接続されてなる導電接続構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、接続信頼性に優れた導電性微粒子、該導電性微粒子を用いた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた導電接続構造体に関する。
異方性導電材料は、半導体チップ等の電子部品の電極と回路基板の電極とを導電接続するためや、回路基板同士の導電接続等に用いられており、導電性微粒子を絶縁性樹脂に分散させた接着材料である。
これらの異方性導電材料としては、例えば、絶縁性の接着樹脂中に導電成分として金属粉末、金属微粒子、樹脂微粒子を芯材として周囲を金属メッキした複層微粒子等を分散させたものがある。なかでも、樹脂微粒子をメッキした複層微粒子は、適度な柔軟性を持つため電極間に配置された導電性微粒子にかかる応力を緩和するように変形でき、応力が弱まるとほぼ完全に弾性回復するため元の形状に戻る。従って、変形加重がかかる電極間の接合部位や温度変化にともなう膨張や収縮が大きい電子部品や回路基板の電極を導電接続するのに特に適している。
しかしながら、複層微粒子はメッキ工程を経て製造されるため、微粒子が2個以上合着した凝集物が作製されたり、表面に付着したメッキがはがれてメッキ破片となったり、メッキ過程で副生成した導電性微粒子よりも小さな金属微粒子や微粉末が生じていたため、電極間にはさまれた導電性微粒子は時として隣接する導電性微粒子間を伝わってリーク電流が発生するといった問題点があった。
特に、近年モジュールの小型化、配線の精細化により隣り合う電極の間隔は極端に狭くなり、導電性微粒子間に存在する導電性異物によるリーク電流が顕著となりこれを抑制することが強く求められていた。
このため、例えば、樹脂芯材をメッキした後、凝集したメッキ微粒子を解砕して大きな凝集粒子や粒子以外の異物は平均粒子径の2〜3倍の目開きを有する篩で取り除くことが開示されているが(例えば、特許文献1参照)、これでは繊維状の導電性異物や、導電性微粒子の粒子径とほぼ同じ粉末状の導電性異物、2〜3個の凝集物は十分に除去できず、製品に混入し、これらを分散させた異方性導電材料は時としてリーク電流を発生させる恐れがあった。
また、凝集粒子を解砕するため、粒子径より小さなメッキ片、メッキくずが多く発生し、これらも電極間にくい込み導電性微粒子と電極面との接触を妨げたり、リーク電流の原因となるといった恐れもあった。
特開2002−166228号公報
本発明の目的は、上述した現状に鑑み、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供することにある。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、樹脂芯材を導電性金属でメッキした導電性微粒子であって、導電性微粒子より小さな導電性異物の混入率が100ppm以下であり、導電性微粒子が2個以上合着した凝集物の混入率が100ppm以下である導電性微粒子を提供する。
また、請求項2記載の発明は、平均粒子径が1〜20μmである請求項1記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されている異方性導電材料を提供する。
また、請求項4記載の発明は、対向する2つの電極が請求項3記載の異方性導電材料を用いて導電接続されてなる導電接続構造体を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性微粒子は、樹脂芯材を導電性金属でメッキしたものである。
本発明においては、導電性金属でメッキされる芯材としては、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有することから、樹脂芯材が用いられる。
上記樹脂芯材としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;アクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等からなるものが挙げられる。これらの樹脂芯材は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記導電性金属としては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム等の金属;錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−鉛−銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、金等が好ましい。
本発明の導電性微粒子は、上記導電性金属でメッキされたものであれば、導電性金属のメッキ層が1層でもよく、複数層でもよい。なかでも、例えば、ニッケルメッキを施した場合には抵抗値の低減化や表面の安定化を図るために、最外層は金層を形成することが好ましい。
上記導電性金属をメッキする方法としては特に限定されず、例えば、無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング等の方法が挙げられるが、非導電性である樹脂芯材に1層目としてメッキする場合は、後述する無電解メッキにより形成する方法が好適に用いられる。
本発明の導電性微粒子は、該導電性微粒子より小さな導電性異物の混入率が100ppm以下であることが必要である。更に、本発明の導電性微粒子は、該導電性微粒子が2個以上合着した凝集物の混入率が100ppm以下であることが必要である。
本発明の導電性微粒子より小さな導電性異物(以下、微小導電性異物ともいう)の混入率を100ppm以下とすること、且つ、本発明の導電性微粒子が2個以上合着した凝集物(以下、合着凝集物ともいう)の混入率を100ppm以下とすることにより、例えば電子部品の電極と回路基板の電極とを導電接続する場合に、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた導電性微粒子とすることができる。
上記微小導電性異物及び合着凝集物の混入率をそれぞれ100ppm以下にする方法としては、通常用いられる篩では取り除くことが難しいため、湿式分級を用いることが好ましい。
上記湿式分級としては、例えば、重力による沈降を利用した湿式の分級装置を用いる方法等が挙げられ、具体的には、例えば、1)筒状部から連続して逆円錐形状の鏡板部が形成され、鏡板部の底部に処理液の流入口が設けられ、筒状部の上端側に流出口が設けられた湿式分級装置を用いる方法、2)分級筒の内部において上下移動可能に設けられた粒子の回収管を備えた湿式分級装置を用いる方法、3)任意の粒径の粒子スラリーを回収する手段として、分級筒の側面に上下移動可能な搬出配管が設けられている湿式分級装置を用いる方法等が挙げられる。
1)の方法は、特許第3382752号公報に記載の方法であり、重量による沈降を利用した湿式の分級装置であって、直立する筒状部の下端側開口縁から連続して逆円錐形状の鏡板部が形成されるとともに、この鏡板部の底部に処理液の流入口が設けられ、前記筒状部の上端側に流出口が設けられた湿式分級装置を用いる方法である。
2)の方法は、特開平10−015429号公報に記載の方法であり、直立する筒状の分級筒と、この分級筒の下端に設けられた分級液を流入させる流入手段と、先端部が前記分級筒の内部に挿入されているとともに、分級筒の内部において上下移動可能に設けられた粒子の回収管とを備えた重力による沈降を利用した湿式分級装置を用いる方法である。
3)の方法は、特開2000−301022号公報に記載の方法であり、分級の対象となる粒子が収納された直立する筒状の分級筒と、この分級筒の下端に設けられた分級液を流入させる流入手段と、分級筒の上端に設けられた分級液を流出させる流出手段とを備えた重力による沈降を利用した湿式分級装置において、任意の粒径の粒子スラリーを回収する手段として、分級筒の側面に上下移動可能な搬出配管が設けられている湿式分級装置を用いる方法である。
上記湿式分級の工程は、樹脂芯材にメッキを行った後の工程として、又は、更に必要に応じて凝集粒子の解砕処理を行った後の工程として行うと効果的である。
上記湿式分級の工程を行うことにより、導電性微粒子より粒径が大きい凝集粒子や大粒子だけでなく、導電性微粒子より比重が大きいメッキ片、メッキ屑等の導電性異物や繊維状の導電性異物は、導電性微粒子よりも沈降して分離することができ、粒径分布が均一で異物のほとんどない導電性微粒子を得ることができる。
本発明の導電性微粒子のメッキ膜厚は、10nm〜1μmであることが好ましい。10nm未満であると、所望の導電性が得られ難くなることがあり、1μmを超えると、樹脂芯材とメッキ膜との熱膨張率の差から、メッキ膜が剥離し易くなることがある。より好ましくは10〜500nmである。
本発明の導電性微粒子の平均粒子径は1〜20μmであることが好ましい。1μm未満であると、メッキ層を形成する際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、20μmを超えると、異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。より好ましい平均粒子径は1〜10μmである。なお、平均粒子径は、粒度分布測定器により測定した個数分布により求められる粒子径を意味する。
本発明における導電性微粒子の微小導電性異物や合着凝集物の混入率は、走査電子顕微鏡(SEM)による導電性微粒子少なくとも25万個以上の粒子観察により得ることができる。倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、例えば、4000倍により行う。
なお、導電性異物と非導電性異物との区別は、非導電性異物はチャージアップにより光るため判別することが可能である。
本発明における無電解メッキによるメッキ層の形成は、例えば、無電解ニッケルメッキ法により形成することができる。上記無電解ニッケルメッキを行う方法としては、例えば、次亜りん酸ナトリウムを還元剤として構成される無電解ニッケルメッキ液を所定の方法にしたがって建浴、加温したところに、触媒付与された樹脂芯材を浸漬し、Ni2++H2PO2 -+H2O→Ni+H2PO3 -+2H+ からなる還元反応でニッケル層を析出させる方法等が挙げられる。
上記触媒付与を行う方法としては、例えば、樹脂芯材に、アルカリ脱脂、酸中和、SnCl2 溶液におけるセンシタイジング、PdCl2 溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理工程を行う方法等が挙げられる。なお、センシタイジングとは、絶縁物質の表面にSn2+イオンを吸着させる工程であり、アクチベイチングとは、Sn2++Pd2+→Sn4++Pd0 なる反応を絶縁物質表面に起こしてPdを無電解メッキの触媒核とする工程である。
次に、本発明の異方性導電材料は、上述した本発明の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されているものである。
上記異方性導電材料としては、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられるが、これらの異方性導電材料のみに限定されるものではなく、導電性微粒子を用いて作製されるものであれば如何なる異方性導電材料であってもよい。
本発明の異方性導電材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して導電性組成物を作製した後、この導電性組成物を必要に応じて有機溶媒中に均一に溶解(分散)させるか、または、加熱溶融させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、作製しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の作製方法をとればよい。
上記絶縁性のバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの絶縁性のバインダー樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型等のいずれの硬化形態であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、絶縁性のバインダー樹脂、及び、本発明の導電性微粒子に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤の1種又は2種以上が併用されてもよい。
上記絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を分散させる方法としては特に限定されず、従来公知の分散方法を用いることができ、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中に導電性微粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法;導電性微粒子を水や有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、絶縁性のバインダー樹脂中へ添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法;絶縁性のバインダー樹脂を水や有機溶剤等で希釈した後、導電性微粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等の機械的剪断力を付与する分散方法等が挙げられる。これらの分散方法は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
なお、上記機械的剪断力の付与に際しては、絶縁性のバインダー樹脂中に分散させる本発明の導電性微粒子の構造を破壊するほどの機械的剪断力を加えないような方法や条件を適宜選択して行うことが好ましい。
本発明の導電接続構造体は、対向する2つの電極が本発明の異方性導電材料を用いて導電接続されてなるものである。
上記異方性導電材料により導電接続される対象物としては、例えば、表面に電極部が形成された基板、半導体等の電気部品等が挙げられる。
上記基板は、フレキシブル基板とリジッド基板とに大別される。上記フレキシブル基板としては、例えば、50〜500μmの厚さの樹脂シートが挙げられる。上記樹脂シートの材質としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等が挙げられる。
上記リジッド基板は、樹脂製のものとセラミック製のものに大別される。上記樹脂製のものとしては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が挙げられる。上記セラミック製のものとしては、例えば、二酸化ケイ素、アルミナ、ガラス等が挙げられる。
上記基板の構成は特に限定されず、単層のものであってもよく、単位面積当たりの電極数を増加させるために、例えば、複数の層が形成され、スルーホール形成等の手段により、これらの層が相互に電気的に接続されている多層基板であってもよい。
上記電気部品としては特に限定されず、例えば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半導体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の受動部品等が挙げられる。
上記基板又は電気部品の表面に形成される電極の形状としては特に限定されず、例えば、縞状、ドット状、任意形状のもの等が挙げられる。
上記電極の材質としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、ITO等が挙げられる。接触抵抗を低減させるために、銅、ニッケル等の上に更に金が被覆された電極を用いることができる。
上記異方性導電材料を用いた接着方法としては、例えば、表面に電極が形成された基板又は電気部品の上に、異方性導電フィルムを配置し、その上に、他の基板又は電気部品の電極を置き、熱圧着する方法等が挙げられる。上記熱圧着には、ヒーターが付いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられる。
このようにして作製された導電接続構造体では、上記異方性導電材料中に分散された導電性微粒子を介して電流が流れる。
上記導電性微粒子は、微小導電性異物の混入率が100ppm以下で、且つ、合着凝集物の混入率が100ppm以下であるので、対向する2つの電極を導電接続する場合に、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた異方性導電材料とすることができる。
また、対向する2つの電極が上記異方性導電材料を用いて導電接続された導電接続構造体は、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れたものとなる。
本発明は、上述の構成よりなるので、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を得ることが可能となった。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を得ることが可能となった。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒子径約4μmの樹脂芯材に、アルカリ脱脂、酸中和、SnCl2 溶液におけるセンシタイジング、PdCl2 溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理工程を行い、所定の方法にしたがって建浴、加温された無電解ニッケルメッキ浴に浸漬して無電解ニッケルメッキを行った。その後、更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施し、導電性微粒子を得た。得られた導電性微粒子の平均粒子径は約4μm、CV値(粒径分布の標準偏差を平均粒子径で割った百分率を表す)は20%であった。
得られた導電性微粒子を、容器内に水を満たした湿式分級装置に投入し、静置し重力による沈降を利用して粒子を分離した。次いで、常法によって導電性微粒子を湿式分級した。これにより、平均粒子径4μm、CV値7%の導電性微粒子を得た。このとき、導電性微粒子より比重が大きいメッキ片、メッキ屑等の導電性異物や繊維状の導電性異物、及び、比重が同等で粒径が大きい凝集粒子や大粒子は、導電性微粒子よりも深く沈降して分離することができた。
得られた導電性微粒子を乾燥させた後、走査電子顕微鏡(SEM)により導電性微粒子100万個の粒子観察を倍率4000倍により行ったところ、メッキ片、メッキ屑等の導電性異物は29個、短径が導電性微粒子の平均粒子径より小さい繊維状の導電性異物は9個、2個合着した凝集物は47個、観察された。すなわち、微小導電性異物の混入率は38ppm、合着凝集物の混入率は47ppmであった。
また、得られた導電性微粒子を、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール3重量部、及びトルエン100重量部に添加し、遊星式攪拌機を用いて十分に分散混合させた後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように一定の厚さで塗布し、トルエンを蒸発させて、導電性微粒子含有フィルムを得た。このとき、導電性微粒子の含有量は20万個/cm2 となるように設定した。
得られた導電性微粒子含有フィルムを用い、線間5μmの基板を用いる電子部品モジュールを組み立てたところ、リーク電流の発生による不良は2ppmであった。
(比較例1)
実施例1と同様にして、無電解ニッケルメッキを行い、更に金メッキを施し、導電性微粒子を得た。得られた導電性微粒子の平均粒子径は約4μm、CV値は20%であった。
得られた導電性微粒子を、解砕工程、及び12μmの目開きを有する篩を用いて篩工程を行い、平均粒子径4μm、CV値15%の導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子を、走査電子顕微鏡(SEM)により導電性微粒子100万個の粒子観察を倍率4000倍により行ったところ、メッキ片、メッキ屑等の導電性異物は2154個、短径が導電性微粒子の平均粒子径より小さい繊維状の導電性異物は426個、2個以上合着した凝集物は3375個、観察された。すなわち、微小導電性異物の混入率は2580ppm、合着凝集物の混入率は3375ppmであった。
また、得られた導電性微粒子を用いて実施例1と同様にして、導電性微粒子含有フィルムを作製し、実施例1と同様の電子部品モジュールを組み立てたところ、リーク電流の発生による不良が100ppmの頻度で発生した。
本発明によれば、隣接する電極へリークするリーク電流の発生を防ぎ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供できる。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供できる。

Claims (4)

  1. 樹脂芯材を導電性金属でメッキした導電性微粒子であって、導電性微粒子より小さな導電性異物の混入率が100ppm以下であり、導電性微粒子が2個以上合着した凝集物の混入率が100ppm以下であることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 平均粒子径が1〜20μmであることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 請求項1又は2記載の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されていることを特徴とする異方性導電材料。
  4. 対向する2つの電極が請求項3記載の異方性導電材料を用いて導電接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。

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