JP2006128046A - 導電性微粒子、異方性導電材料及び導電接続構造体 - Google Patents

導電性微粒子、異方性導電材料及び導電接続構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性のバインダー樹脂中の分散に優れ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供する。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供する。
【解決手段】樹脂芯材の表面にニッケルメッキ被膜を形成し、更にニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成した導電性微粒子であって、金メッキ被膜の膜厚が40〜60nmであり、導電性微粒子の比重が2.5〜3.4である導電性微粒子、好ましくは平均粒子径が2.1〜5.2μmである導電性微粒子、該導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されている異方性導電材料、対向する2つの電極が該異方性導電材料を用いて導電接続されてなる導電接続構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、接続信頼性に優れた導電性微粒子、該導電性微粒子を用いた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた導電接続構造体に関する。
異方性導電材料は、半導体チップ等の電子部品の電極と回路基板の電極とを導電接続するためや、回路基板同士の導電接続等に用いられており、導電性微粒子を絶縁性のバインダー樹脂中に分散させた接着材料である。
これらの異方性導電材料としては、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中に導電成分として金属粉末、金属微粒子、樹脂微粒子を芯材として周囲を金属メッキした複層微粒子等を分散させたものがある。なかでも、樹脂微粒子をメッキした複層微粒子は、適度な柔軟性を持つため電極間に配置された導電性微粒子にかかる応力を緩和するように変形でき、応力が弱まるとほぼ完全に弾性回復するため元の形状に戻る。従って、変形加重がかかる電極間の接合部位や温度変化にともなう膨張や収縮が大きい電子部品や回路基板の電極を導電接続するのに特に適している。
例えば、特許文献1には、樹脂等の高分子物質を核材としてその表面が導電性の金属薄層により被覆された導電性微粒子と、絶縁性の接着剤成分とよりなる接着フィルムが開示されている。このような導電性微粒子は、絶縁性のバインダー樹脂中に分散させるために、一般的に、攪拌羽根等を用いた攪拌装置やボールミル等により分散がなされている。
近年、モジュールの小型化、配線の精細化や多量化により、絶縁性のバインダー樹脂中での導電性微粒子の均一な分散が重要になってきている。攪拌混合時の分散不良や攪拌混合後の分離等により導電性微粒子が均一に分散されていなければ、導電性微粒子が存在しない配線ができ導通しなかったり、導電性微粒子の凝集による短絡(リーク)が発生したりすることがあり、接続信頼性が損なわれるという問題があった。
特開昭62−188184号公報
一方、近年、導電性微粒子を絶縁性のバインダー樹脂中に分散させるために、例えば遊星式攪拌機の攪拌装置が使用されてきている。遊星式攪拌機は、容器を自公転させることにより、攪拌羽根等を使わず、材料に非接触で攪拌と脱泡とを行え、特に高粘度の材料の攪拌・脱泡同時処理に使用されている。しかしながら、この攪拌機では、導電性微粒子にある程度の比重がなければ効果的に攪拌がなされず、また比重が大きすぎれば攪拌はできるが攪拌後すぐに沈降が起こって分散不均一になるという問題があった。
他方、近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、異方性導電材料として用いられる導電性微粒子は粒子径が小さくなり、接続抵抗は更なる低減化が求められている。このため、樹脂芯材に金属メッキした導電性微粒子は、樹脂芯材の粒子径を小さくし、低抵抗化可能な金メッキ被膜の膜厚を厚くすることが求められてきている。しかしながら、メッキ膜厚を保ったまま樹脂芯材の粒子径が小さくなると導電性微粒子の比重が大きくなり、金メッキ被膜の膜厚を厚くしていくと、金の比重は大きいため、導電性微粒子の比重も大きくなって、分散後の沈降が起こりやすくなり、やはり分散不均一になるという問題があった。
本発明の目的は、上述した現状に鑑み、絶縁性のバインダー樹脂中の分散に優れ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供することにある。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、樹脂芯材の表面にニッケルメッキ被膜を形成し、更にニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成した導電性微粒子であって、金メッキ被膜の膜厚が40〜60nmであり、導電性微粒子の比重が2.5〜3.4である導電性微粒子を提供する。
また、請求項2記載の発明は、平均粒子径が2.1〜5.2μmである請求項1記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されている異方性導電材料を提供する。
また、請求項4記載の発明は、対向する2つの電極が請求項3記載の異方性導電材料を用いて導電接続されてなる導電接続構造体を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性微粒子は、樹脂芯材の表面にニッケルメッキ被膜を形成し、更にニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成したものである。
本発明においては、ニッケルメッキ被膜が形成される芯材としては、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有することから、樹脂芯材が用いられる。
上記樹脂芯材としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル樹脂;ジビニルベンゼン重合樹脂;ジビニルベンゼン−スチレン共重合樹脂、ジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂等のジビニルベンゼン系重合樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等からなるものが挙げられる。なかでも、ジビニルベンゼン−スチレン共重合樹脂、ジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂等のジビニルベンゼン系重合樹脂からなるものが好ましい。ここで、(メタ)アクリル酸エステルとはメタアクリル酸エステル又はアクリル酸エステルを意味する。これらの樹脂芯材は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明におけるニッケルメッキ被膜を形成する方法は、芯材が樹脂であり非導電性であるため、無電解メッキにより形成する方法が好適に用いられる。従って、本発明におけるニッケルメッキ被膜を形成する方法は、無電解ニッケルメッキにより形成する方法が好適に用いられる。なお、ニッケルメッキ被膜を構成する金属には、ニッケルの他、リン成分等の非金属成分がさらに含有されていてもよい。一般的に、ニッケルメッキ液には、リン成分、ホウ素成分等が微量に含有されている。
本発明の導電性微粒子は、更にニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成したものである。ニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成することにより、ニッケルメッキ被膜の酸化防止等の安定性向上や、抵抗値の低減化を図ることができる。
本発明における金メッキ被膜を形成する方法は、特に限定されず、例えば、置換型無電解金メッキ、下地触媒型の還元型無電解金メッキ等の無電解金メッキ、電気金メッキ等により形成する方法が挙げられる。なかでも、無電解金メッキにより形成する方法が好適に用いられる。
本発明の導電性微粒子は、金メッキ被膜の膜厚が40〜60nmであり、導電性微粒子の比重が2.5〜3.4であることが必要である。
本発明においては、導電性微粒子の比重が2.5〜3.4であることが必要である。導電性微粒子の比重が2.5未満であると、例えば遊星式攪拌機を用いて導電性微粒子を絶縁性のバインダー樹脂中に分散させたときに効果的な攪拌がされないことがあり、導電性微粒子の比重が3.4を超えると、攪拌後に沈降が起こることがあり、いずれの場合も絶縁性のバインダー樹脂中の、導電性微粒子の分散が不良になることがある。
導電性微粒子の比重は、アキュピック乾式密度測定装置を用い、定容積膨張法により測定することができる。測定温度は、通常、25℃で行なわれる。
本発明の導電性微粒子は、樹脂芯材、ニッケルメッキ被膜、及び金メッキ被膜の構成成分からなるので、導電性微粒子の比重は、各構成成分の比重、及び各構成成分の構成割合に依存することになる。従って、導電性微粒子の比重を2.5〜3.4にするためには、樹脂芯材、ニッケルメッキ被膜、及び金メッキ被膜の比重、並びに、樹脂芯材、ニッケルメッキ被膜、及び金メッキ被膜の構成割合を制御すればよい。なお、構成割合は、樹脂芯材の平均粒子径、ニッケルメッキ被膜の膜厚、及び金メッキ被膜の膜厚から得られる、樹脂芯材、ニッケルメッキ被膜、及び金メッキ被膜の体積に関係する。
上記樹脂芯材の比重は、用いられる樹脂の種類等に依存するが、比重が1.1〜1.3であることが好ましい。
上記ニッケルメッキ被膜の比重は、リン成分等の非金属成分が含有されていても微量であるため、ニッケルの比重にほぼ等しく、比重が約8.3である。
上記金メッキ被膜の比重は、金の比重にほぼ等しく、比重が約19.32である。従って、各構成成分の中で金メッキ被膜の比重が特に大きく、金メッキ被膜の構成割合が導電性微粒子の比重に大きく影響を与えることになる。
本発明においては、上記金メッキ被膜の膜厚は、40〜60nmであることが必要である。金メッキ被膜の膜厚が40nm未満であると、十分な低抵抗化が図れないことがあり、金メッキ被膜の膜厚が60nmを超えると、導電性微粒子の比重が大きくなり比重を適度に制御することが困難になることがある。金メッキ被膜の膜厚は、53〜60nmであることが好ましい。
上記ニッケルメッキ被膜の膜厚は、導電性微粒子の比重を適度に制御するために、10〜80nmであることが好ましい。ニッケルメッキ被膜の膜厚が10nm未満であると、樹脂芯材との密着性が悪くなりニッケルメッキ被膜が剥離し易くなることがあり、ニッケルメッキ被膜の膜厚が80nmを超えると、導電性微粒子の比重が大きくなり比重を適度に制御することが困難になることがある。上記ニッケルメッキ被膜の膜厚は、例えば無電解ニッケルメッキ時のメッキ反応液濃度、メッキ反応液量、メッキ反応時間等によるニッケルメッキ被膜の形成膜厚による他、例えば置換型無電解金メッキを行う場合は金メッキ被膜への置換膜厚により制御することができる。
上記樹脂芯材の平均粒子径は、2〜5μmであることが好ましい。樹脂芯材の平均粒子径が2μm未満であると、導電性微粒子の比重が大きくなり比重を適度に制御することが困難になることがあるだけでなく、メッキ被膜を形成する際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがある。また、樹脂芯材の平均粒子径が5μmを超えると、導電性微粒子の比重が小さくなり比重を適度に制御することが困難になることがあるだけでなく、導電性微粒子が異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。樹脂芯材の平均粒子径は、2.5〜4μmであることがより好ましい。なお、樹脂芯材の平均粒子径は、粒度分布測定器により測定した個数分布により求められる粒子径を意味する。
従って、本発明の導電性微粒子は、平均粒子径が2.1〜5.2μmであることが好ましい。導電性微粒子の平均粒子径は、2.6〜4.2μmであることがより好ましい。なお、導電性微粒子の平均粒子径は、粒度分布測定器により測定した個数分布により求められる粒子径を意味する。
本発明において、無電解ニッケルメッキを行う方法としては、例えば、次亜りん酸ナトリウムを還元剤として構成される無電解ニッケルメッキ液を所定の方法にしたがって建浴、加温したところに、触媒付与された樹脂芯材を浸漬し、Ni2++H2PO2 -+H2O→Ni+H2PO3 -+2H+ からなる還元反応でニッケルメッキ被膜を析出させる方法等が挙げられる。
上記触媒付与を行う方法としては、例えば、樹脂芯材に、アルカリ脱脂、酸中和、SnCl2 溶液におけるセンシタイジング、PdCl2 溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理工程を行う方法等が挙げられる。なお、センシタイジングとは、絶縁物質の表面にSn2+イオンを吸着させる工程であり、アクチベイチングとは、Sn2++Pd2+→Sn4++Pd0なる反応を絶縁物質表面に起こしてPdを無電解メッキの触媒核とする工程である。
本発明において、無電解金メッキを行う方法としては、例えば、下地ニッケルと金とのイオン化傾向の差を利用した置換型無電解金メッキ方法、下地ニッケル被膜の表面で酸化反応を起こし析出金属である金の表面では酸化反応を起こさない還元剤を下地ニッケル被膜の表面に存在させ金塩を還元させて金を析出させる下地触媒型の還元型無電解金メッキ方法等が挙げられる。
次に、本発明の異方性導電材料は、上述した本発明の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されているものである。
上記異方性導電材料としては、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられるが、これらの異方性導電材料のみに限定されるものではなく、導電性微粒子を用いて作製されるものであれば如何なる異方性導電材料であってもよい。
本発明の異方性導電材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して導電性組成物を作製した後、この導電性組成物を必要に応じて有機溶媒中に均一に溶解(分散)させるか、または、加熱溶融させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、作製しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の作製方法をとればよい。
上記絶縁性のバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの絶縁性のバインダー樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型等のいずれの硬化形態であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、絶縁性のバインダー樹脂、及び、本発明の導電性微粒子に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤の1種又は2種以上が併用されてもよい。
上記絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を分散させる方法としては、例えば、絶縁性のバインダー樹脂中に導電性微粒子を添加した後、容器を自公転させることにより攪拌羽根等を使わず材料に非接触で攪拌と脱泡とを同時処理できる遊星式攪拌機で混練して分散させる方法;絶縁性のバインダー樹脂中に導電性微粒子を添加した後、プラネタリーミキサーで混練して分散させる方法;導電性微粒子を水や有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、絶縁性のバインダー樹脂中へ添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法;絶縁性のバインダー樹脂を水や有機溶剤等で希釈した後、導電性微粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。なかでも、取り扱いが容易で均一な分散が得られやすいため、遊星式攪拌機で混練して分散させる方法が好ましい。
本発明の導電接続構造体は、対向する2つの電極が本発明の異方性導電材料を用いて導電接続されてなるものである。
上記異方性導電材料により導電接続される対象物としては、例えば、表面に電極部が形成された基板、半導体等の電気部品等が挙げられる。
上記基板は、フレキシブル基板とリジッド基板とに大別される。上記フレキシブル基板としては、例えば、50〜500μmの厚さの樹脂シートが挙げられる。上記樹脂シートの材質としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等が挙げられる。
上記リジッド基板は、樹脂製のものとセラミック製のものに大別される。上記樹脂製のものとしては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が挙げられる。上記セラミック製のものとしては、例えば、二酸化ケイ素、アルミナ、ガラス等が挙げられる。
上記基板の構成は特に限定されず、単層のものであってもよく、単位面積当たりの電極数を増加させるために、例えば、複数の層が形成され、スルーホール形成等の手段により、これらの層が相互に電気的に接続されている多層基板であってもよい。
上記電気部品としては特に限定されず、例えば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半導体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の受動部品等が挙げられる。
上記基板又は電気部品の表面に形成される電極の形状としては特に限定されず、例えば、縞状、ドット状、任意形状のもの等が挙げられる。
上記電極の材質としては、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、ITO等が挙げられる。接触抵抗を低減させるために、銅、ニッケル等の上に更に金が被覆された電極を用いることができる。
上記異方性導電材料を用いた接着方法としては、例えば、表面に電極が形成された基板又は電気部品の上に、異方性導電フィルムを配置し、その上に、他の基板又は電気部品の電極を置き、熱圧着する方法等が挙げられる。上記熱圧着には、ヒーターが付いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられる。
このようにして作製された導電接続構造体では、上記異方性導電材料中に分散された導電性微粒子を介して電流が流れる。
上記導電性微粒子は、絶縁性のバインダー樹脂中に均一に分散されているので、対向する2つの電極を導電接続する場合に、確実に導通が行え、導電性微粒子の凝集による短絡(リーク)が発生したりすることがなく、接続信頼性に優れた異方性導電材料とすることができる。
また、対向する2つの電極が上記異方性導電材料を用いて導電接続された導電接続構造体は、確実に導通が行え、導電性微粒子の凝集による短絡(リーク)が発生したりすることがなく、接続信頼性に優れたものとなる。
本発明は、上述の構成よりなるので、絶縁性のバインダー樹脂中の分散に優れ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を得ることが可能となった。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を得ることが可能となった。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(無電解ニッケルメッキ工程)
平均粒子径4μmのジビニルベンゼン系重合樹脂(比重1.13、積水化学工業社製)からなる樹脂芯材10gに、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた樹脂芯材を得た。
得られた粒子表面にパラジウムを付着させた樹脂芯材を、更にイオン交換水250mlで希釈し、メッキ安定剤2mlを添加後、この水溶液に硫酸ニッケル25g/l、次亜リン酸ナトリウム30g/l、クエン酸ナトリウム22g/lのニッケルメッキ混合溶液380mlを、定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、ニッケルメッキ被膜が形成された微粒子を得た。
(置換型無電解金メッキ工程)
次に、シアン化金カリウム12.5gとイオン交換水480mlとを含む溶液を調整し、得られたニッケルメッキ被膜が形成された微粒子20gを混合して水性懸濁液を調整した。
得られた水性懸濁液に、EDTA・4Na36g、及びクエン酸一水和物24gを投入しメッキ液を調製した。
得られたメッキ液を、アンモニアでpHを5.5に合わせ、浴温を70℃にし、20〜30分程度反応させることにより、置換型金メッキで金メッキ被膜が形成された導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子の平均粒子径は4.1μm、CV値(粒子径分布の標準偏差を平均粒子径で除して百分率とした値)は5%であった。
また、得られた導電性微粒子のニッケルメッキ被膜(比重8.3)の膜厚は49nm、金メッキ被膜(比重19.32)の膜厚は53nmであった。なお、金及びニッケルメッキ被膜の膜厚の測定は、以下に挙げる方法で行った。
更に、アキュピック乾式密度測定装置を用い、定容積膨張法により測定(測定温度25℃)した導電性微粒子の比重は2.94であった。
(金(Au)及びニッケル(Ni)メッキ被膜の膜厚の測定)
導電性微粒子5gを精秤し、60%硝酸5mlと37%塩酸10mlからなる混合液に加え金属メッキ被膜を完全に溶解させた。硫酸ヒドラジンの飽和水溶液20mlを加えて80℃にて1時間加熱し金を沈殿させた。この沈殿した金を含む溶液を濾紙で濾取し、濾紙のままルツボに入れ900℃で2時間焼却して金を回収した。回収された金の重量を測定し導電性微粒子に占める金含有率WAuを算出した。また濾液は正確に50mlにメスアップし、弱酸性下Cu−PANを指示薬として0.01mol/lのEDTA標準液にてニッケル含有率WNiを測定した。得られた金含有率及びニッケル含有率より下記式にて金、ニッケルのメッキ被膜の膜厚を算出した。
金メッキ被膜の膜厚(μm)=(ρp×WAu×D)/{6×ρAu×(100−WAu−WNi)}
ニッケルメッキ被膜の膜厚(μm)=(ρp×WNi×D)/{6×ρNi×(100−WAu−WNi)}
ここで、ρp:樹脂芯材の比重
ρAu:金メッキ被膜の比重
ρNi:ニッケルメッキ被膜の比重
WAu:導電性微粒子に占める金含有率(重量%)
WNi:導電性微粒子に占めるニッケル含有率(重量%)
D:樹脂芯材の平均粒子径(μm)
(比較例1)
実施例1と同様にして、粒子表面にパラジウムを付着させた樹脂芯材を得た。
得られた粒子表面にパラジウムを付着させた樹脂芯材を、更にイオン交換水750mlで希釈し、メッキ安定剤6mlを添加後、この水溶液に硫酸ニッケル75g/l、次亜リン酸ナトリウム90g/l、クエン酸ナトリウム68g/lのニッケルメッキ混合溶液1150mlを、定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、ニッケルメッキ被膜が形成された微粒子を得た。
次に、置換型無電解金メッキ工程を実施例1と同様にして行い、置換型金メッキで金メッキ被膜が形成された導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子の平均粒子径は4.2μm、CV値は5%であった。
また、実施例1と同様にして測定した、得られた導電性微粒子のニッケルメッキ被膜(比重8.3)の膜厚は110nm、金メッキ被膜(比重19.32)の膜厚は53nmであり、導電性微粒子の比重は3.42であった。
(接続信頼性の評価)
実施例1及び比較例1で得られた導電性微粒子を、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール3重量部、及びトルエン100重量部に添加し、遊星式攪拌機を用いて十分に分散混合させた後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように一定の厚さで塗布し、トルエンを蒸発させて、導電性微粒子含有フィルムを得た。このとき、導電性微粒子の含有量は20万個/cm2 となるように設定した。
得られた導電性微粒子含有フィルムを用い、線間5μmの基板を用いる電子部品モジュールを組み立て、接続信頼性を評価した。
その結果、実施例1で得られた導電性微粒子を用いた導電性微粒子含有フィルムでは、導通不良の配線はなかった。
一方、比較例1で得られた導電性微粒子を用いた導電性微粒子含有フィルムでは、導通不良の配線が100ppmの割合で発生した。
本発明によれば、絶縁性のバインダー樹脂中の分散に優れ、接続信頼性に優れた導電性微粒子を提供できる。また、該導電性微粒子を用いた接続信頼性に優れた異方性導電材料、及び、該異方性導電材料を用いた接続信頼性に優れた導電接続構造体を提供できる。

Claims (4)

  1. 樹脂芯材の表面にニッケルメッキ被膜を形成し、更にニッケルメッキ被膜の表面に金メッキ被膜を形成した導電性微粒子であって、
    金メッキ被膜の膜厚が40〜60nmであり、導電性微粒子の比重が2.5〜3.4であることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 平均粒子径が2.1〜5.2μmであることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 請求項1又は2記載の導電性微粒子が絶縁性のバインダー樹脂中に分散されていることを特徴とする異方性導電材料。
  4. 対向する2つの電極が請求項3記載の異方性導電材料を用いて導電接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。

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