JP4347974B2 - 導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 - Google Patents

導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細電極間の接続に用いられる導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
異方性導電材料は、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品において、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続したり、基板同士を電気的に接続したりするために使用されている。
このような異方性導電材料としては、導電性微粒子をバインダー樹脂に混合したもの等が用いられている。
【0003】
この導電性微粒子としては、高分子微球体等の表面に金属メッキを施したものが用いられてきた。このような、高分子微球体に金属メッキを施した導電性微粒子としては、特開平5−036306号公報、特開平8−311655号公報等に開示されたものがある。
【0004】
上述の導電性微粒子において、金属メッキはニッケルメッキ又はニッケル−金メッキ等であるが、ニッケル−金メッキの場合も、ニッケルメッキ後、置換反応により金メッキを施すため、金メッキ層はほとんどがニッケルと金との混合となっている。従って、これらの被覆金属の電気抵抗はニッケルの電気抵抗の値に近く、ニッケル−金メッキ粒子でも1Ω/1粒子と比較的高いため、低抵抗、高電流が要求される用途には使用困難である。ニッケル−金メッキ粒子において低抵抗を達成するために、金メッキ量の増大、微粒子の使用による使用粒子数の増量、柔軟高分子微球体のメッキ粒子の使用等が行われているが、満足な結果は得られていない。
【0005】
銀、銅のような低抵抗金属を高分子微球体にメッキした導電性微粒子は、特開平10−259253号公報に開示されているが、実用例が少なく、上述の特開平8−311655公報等に開示されている貴金属メッキが一般的である。また、上述の方法では、いずれもpHが7以下又は8以上のメッキ浴が使用されているが、銀、銅のような低抵抗金属をメッキする場合、メッキ浴のpHが9以上となるとメッキの付着性が悪く、メッキ金属が高分子微球体に付着しなかったり、メッキ金属層が剥がれた高分子微球体が生成したり、また、異物となる高分子微球体に付着しない金属粉が生成し問題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、高分子微球体と金属メッキ層との密着性が高く、接続抵抗が低く、接続時の電気容量が大きく、接続が安定していて接続信頼性が高い、導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高分子微球体が、表面を低抵抗金属層により被覆されてなる導電性微粒子の製造方法であって、上記低抵抗金属層は、pHが7を超え8未満である低抵抗金属メッキ浴を用いて被覆されてなる導電性微粒子の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0008】
本発明の導電性微粒子は、高分子微球体が、表面を低抵抗金属層により被覆されてなる。
上記低抵抗金属層は、銀及び/又は銅からなることが好ましい。
【0009】
銀及び/又は銅からなる低抵抗金属層は、柔軟性があるため、核である高分子微球体が変形しても割れにくく安定した接続信頼性を得ることができる。また、本発明の導電性微粒子は、複数の電極間に挟まれた状態で抑えられる場合、一方の電極から他方の電極へこの導電性微粒子を介して電流が流れるが、銀及び/又は銅からなる低抵抗金属層で被覆されているため、接続時の電流容量が大きい。なかでも、高分子微球体表面の金属層の耐食性を考慮すると、銀からなることがより好ましい。
【0010】
上記低抵抗金属層は、厚みが0.005〜0.5μmであることが好ましい。0.005μm未満では、被覆の効果が充分得られない場合がある。0.5μmを超えると、基材の特性を失ってしまう場合がある。より好ましくは、0.01〜0.3μmである。
【0011】
上記低抵抗金属層は、pHが7を超え8未満である低抵抗金属メッキ浴を用いて被覆されてなる。
上記低抵抗金属メッキ浴中に含まれる低抵抗金属イオンとしては、銀イオン又は銅イオンが好ましく、なかでも、銀イオンがより好ましい。
【0012】
上記低抵抗金属メッキ浴に用いられるメッキ液としては特に限定されず、市販のものであれば好適に使用できる。メッキ浴のpHを7を超え8未満に調整する方法としては、上記の市販のメッキ液に適した錯化剤と、酸又はアルカリとを用いてpHが7を超え8未満の安定したメッキ浴を建浴すればよい。pHが7以下ではメッキ浴が分解することがあり、8以上ではメッキ剥がれが発生することがある。好ましくは、pH7.2〜7.9である。
上記錯化剤としては特に限定されず、例えば、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸又はそれらのアルカリ金属塩やアンモニウム塩等のカルボン酸(塩);グリシン等のアミノ酸;エチレンジアミン、アルキルアミン等のアミノ酸;その他のアンモニウム、EDTA、ピロリン酸(塩)等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記酸としては特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等が挙げられる。
上記アルカリとしては特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0013】
また、上記低抵抗金属層はそのまま用いると、高温高湿状態に曝された場合、酸化が発生し著しく接続抵抗値が上がり、接続信頼性が低くなる場合がある。そこで、本発明の導電性微粒子においては、接続信頼性を保つために、上記低抵抗金属層は、防錆されていることが好ましい。防錆を行う方法としては特に限定されず、上記低抵抗金属層をメッキした後、リン酸系又は有機酸系の防食剤により酸化防止処理を行う方法等が挙げられる。
上記防食剤としては特に限定されず、リン酸アルミニウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム、無水クロム酸、有機樹脂等が挙げられる。
【0014】
本発明の導電性微粒子の核となる上記高分子微球体の材料としては特に限定されず、例えば、樹脂材料等が挙げられる。
上記樹脂材料としては特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド等の線状重合体;ジビニルベンゼン、ヘキサトリエン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルカルビノール、アルキレンジアクリレート、オリゴ又はポリアルキレングリコールジアクリレート、オリゴ又はポリアルキレングリコールジメタクリレート、アルキレントリアクリレート、アルキレンテトラアクリレート、アルキレントリメタクリレート、アルキレンテトラメタクリレート、アルキレンビスアクリルアミド、アルキレンビスメタクリルアミド、両末端アクリル変性ポリブタジエンオリゴマー等を単独又は他の重合性モノマーと重合させて得られる網状重合体;フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
これらは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0015】
上記高分子微球体は、回復率が30%以上であることが好ましい。高分子微球体が柔軟であることにより、得られる導電性微粒子において上記低抵抗金属層の効果をより高めることができる。
【0016】
上記回復率が30%未満であると、高分子微球体を用いて製造される導電性微粒子が、変形等により接続不良を起こすことがあるため、低抵抗金属の導電性能が充分に発揮されない場合がある。回復率は、より好ましくは、40%以上であり、更に好ましくは、50〜90%である。なお、本発明において、回復率とは、1gv負荷後の回復率を指す。
【0017】
また、上記高分子微球体は、弾性率を表すK値が6000MPa以下であることが好ましい。高分子微球体が弾力性に富んだものであることにより、得られる導電性微粒子の低抵抗の効果をより高めることができる。K値が6000MPaを超えると、電極を傷つけることがある。
【0018】
本発明においてK値とは、10%変形時におけるK値を指し、下記の式(1);
(3/√2)・F・S-3/2・R-1/2・・・・(1)
(式中、Fは20℃、10%圧縮変形における荷重値(MPa×mm2 )を表し、Sは圧縮変位(mm)を表し、Rは半径(mm)を表す)で表される値である。
【0019】
上記高分子微球体は、平均粒径が1〜100μmであることが好ましい。高分子微球体の平均粒径が1μm未満であると、この高分子微球体のメッキ時に凝集が発生し、製造される導電性微粒子は隣接電極のショートを引き起こすという問題が発生することがある。高分子微球体の平均粒径が100μmを超えると、この高分子微球体を用いて製造される導電性微粒子はメッキ剥がれが起き易くなり、導通の信頼性が低下するという問題が発生することがある。高分子微球体の平均粒径は、より好ましくは3〜50μmで、更に好ましく5〜20μmである。本発明において、平均粒径は、任意の微粒子数万個をコールター社製マルチサイザーで測定することにより得られる値である。
【0020】
本発明の導電性微粒子は、上述のような構成からなるため、高分子微球体と、その表面に被覆された低抵抗金属層との密着性が高く、メッキ剥がれが起こりにくくい。また、銀又は銅からなる低抵抗金属層により被覆されているために接続時の電気容量が大きく、金属層に柔軟性があるため核が変形しても割れにくく、安定した接続を保つことができる。更に、特定のK値をもつ高分子微球体を核としているため、接続不良を起こしにくい。
【0021】
本発明の導電性微粒子は、主として、相対向する2つの電極を電気的に接続する際に用いられる。上記導電性微粒子を用いて相対向する2つの電極を電気的に接続する方法としては特に限定されず、例えば、導電性微粒子をバインダー樹脂中に分散させて異方性導電接着剤を調製し、この異方性導電接着剤を使用して2つの電極を接着、接続する方法、バインダー樹脂と導電性微粒子とを別々に使用して接続する方法等が挙げられる。
【0022】
本発明において、異方性導電接着剤とは、導電性微粒子を絶縁性のバインダー樹脂中に分散させたものであれば特に限定されず、異方性導電膜、異方性導電ペースト、異方性導電インキ等を含むものである。
本発明の導電性微粒子を用いて製造される上記異方性導電接着剤もまた本発明の1つである。
【0023】
本発明の異方性導電接着剤を構成するバインダー樹脂としては特に限定されず、例えば、アクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の熱可塑性樹脂;グリシジル基を有するモノマーやオリゴマー及びイソシアネート等の硬化剤との反応により得られる硬化性樹脂組成物等の熱や光によって硬化する組成物等が挙げられる。
上記異方性導電接着剤の塗工膜厚は、使用した導電性微粒子の粒子径と接合電極の仕様とから計算し、接合電極間に導電性微粒子が挟持され、接合基板間が接着剤で充分に満たされるようにすることが好ましい。
【0024】
本発明の導電性微粒子、及び、異方性導電接着剤により接続される対象物としては、例えば、表面に電極部が形成された基板、半導体等の表面に電極部が形成された部品等が挙げられる。上記基板は、フレキシブル基板とリジッド基板とに大別される。上記フレキシブル基板としては、例えば、50〜500μmの厚さの樹脂シートが挙げられる。上記樹脂シートの材質としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等が挙げられる。
【0025】
上記リジッド基板は、樹脂製のものとセラミック製のものとに大別される。上記樹脂製のものとしては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が挙げられる。上記セラミック製のものとしては、例えば、二酸化ケイ素、アルミナ等が挙げられる。
【0026】
上記基板構造としては、単層構造であってもよく、また、単位面積当たりの電極数を増やすために、例えば、スルーホール形成等の手段により、複数の層を形成し、相互に電気的接続を行わせる多層構造の基板を使用してもよい。
【0027】
上記部品としては特に限定されず、例えば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半導体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の受動部品等が挙げられる。
【0028】
上記基板又は部品の表面に形成される電極の形状としては特に限定されず、例えば、縞状、ドット状、任意形状のもの等が挙げられる。
上記電極の材質としては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、ITO等が挙げられる。また、接触抵抗を低減させるために、銅、ニッケル等の上に更に金を被覆したものも用いることができる。
上記電極の厚みは、0.1〜100μmが好ましい。電極の幅は、5〜500μmが好ましい。
【0029】
本発明の導電性微粒子と基板、部品等との接合方法としては、例えば、表面に電極が形成された基板又は部品の上に、導電性微粒子を含有する異方性導電膜を配置し、その上に、他の電極面を有する基板又は部品を置き、加熱、加圧する方法が挙げられる。異方性導電膜の代わりに、スクリーン印刷やディスペンサー等の印刷手段により、導電性微粒子を用いた導電性ペーストを所定量用いることもできる。
上記加熱、加圧には、ヒーターが付いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられる。
【0030】
本発明の導電性微粒子と基板、部品等との接合方法としては、異方性導電膜及び異方性導電ペーストを用いない方法も可能であり、例えば、導電性微粒子を介し貼り合わせた2つの電極部の隙間に液状のバインダーを注入した後、硬化させる方法等を用いることができる。
【0031】
上記基板又は部品等の電極部同士が、本発明の導電性微粒子又は異方性導電接着剤を用いて接続された導電接続構造体もまた、本発明の1つである。
上述のようにして得られた導電接続構造体は、本発明の導電性微粒子を使用しているため、導電性も良好で、高い接続信頼性を有する。
【0032】
【実施例】
以下に実施例を揚げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0033】
実施例1
高分子微球体として、ミクロパールLp−705(積水化学社製、5μm径粒子、K値3500MPa、回復率40%)を界面活性剤で脱脂洗浄し、アルカリでエッチングした後、中和洗浄した。その後、カチオン界面活性剤で表面調整洗浄を行い、パラジウム触媒を吸着させ、表面を活性化した。
ムデンシルバー(奥野製薬社製、銀メッキ液)に、その標準建浴剤、更にエチレンジアミンテトラミン及び硝酸を添加し、pH7.2の銀メッキ浴を建浴した。
【0034】
次に、パラジウム触媒を吸着活性化した上記の粒子を水中に分散させ、次亜リン酸ソーダを添加した。ここに、上記の銀メッキ浴を添加して、高分子微球体表面に銀を析出させ、厚さ0.1μmの銀を被覆した。
この銀で被覆された粒子を濾過・洗浄して採取し、トップ防錆剤(奥野製薬社製、ベントリ系)に分散して防錆処理を施した。濾過・洗浄後、更にアルコール洗浄を行い、濾過・乾燥し、銀被覆高分子微球体を得た。
【0035】
得られた銀被覆高分子微球体の金属の被覆状態を、電子顕微鏡を用いて2000倍の拡大率で観察した。また、微小圧縮電気抵抗測定機(積水化学社製)を用いて、1gv荷重をかけたときの抵抗値を5粒子について測定し、その平均を求めた。
更に、85℃、相対湿度95%の雰囲気に1ヶ月間放置した試料についても同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0036】
実施例2
銀メッキ浴のpHを7.9に調整したこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0037】
実施例3
銀メッキ浴のpHを7.9に調整し、防錆処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0038】
実施例4
ムデンシルバー及びその標準建浴剤の代わりに、スルカップ(上村工業社製、銅メッキ液)及びその標準建浴剤を用いたこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銅メッキ層の厚さ0.1μmの銅被覆高分子微球体を得た。この銅被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0039】
実施例5
高分子微球体として、ミクロパールSp−205(積水化学社製、5μm径粒子、K値5500MPa、回復率60%)を使用し、銀メッキ浴のpHを7.9に調整したこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
Figure 0004347974
【0041】
比較例1
銀メッキ浴のpHを7.0に調整したこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表2に示した。
【0042】
比較例2
銀メッキ浴のpHを8.2に調整したこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表2に示した。
【0043】
比較例3
高分子微球体として、市販のオーロパール(奥野製薬社製、5μm径粒子、K値1500MPa、回復率20%、無電解ニッケルメッキの上に無電解金メッキを施したもの)を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。
結果を表2に示した。
【0044】
比較例4
高分子微球体として、市販のミクロパールAU(積水化学社製、5μm径粒子、K値5800MPa、回復率65%、無電解ニッケルメッキの上に無電解金メッキを施したもの)を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。
結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
Figure 0004347974
【0046】
実施例1〜5では、メッキ液の分解やメッキ剥がれが起こらず、比較例1〜4と比べて、良好なメッキ状態の低抵抗金属被覆高分子微球体が得られた。また、実施例1〜5で作製された低抵抗金属被覆高分子微球体の導電性は、1gv荷重をかけた時の電気抵抗が1粒子当たり0.5Ω以下であり、ニッケル−金メッキ粒子を同条件で測定した電気抵抗の約2分の1以下で、耐湿試験後も同じレベルであった。更に、実施例で得られた低抵抗金属被覆高分子微球体を導電性微粒子として使用して、絶縁性接着剤中に分散させて異方性導電接着剤を作製し、相対する電極間の導電接合を行ったところ、通常のニッケル−金メッキ粒子を使用した異方性導電接着剤に対し、低抵抗でかつ接続信頼性が高いことが認められ、COB、COG用途に適用した場合、満足な電流値と低抵抗値が得られた。
【0047】
【発明の効果】
本発明の導電性微粒子は、上述の構成からなるので、メッキ剥がれ等の欠陥がなく、接続抵抗が低く、接続時の電流容量が大きく、接続が安定している。また、本発明の導電性微粒子を使用した導電接続構造体は、導電性も良好で、高い接続信頼性を有する。

Claims (6)

  1. 高分子微球体が、表面を低抵抗金属層により被覆されてなる導電性微粒子の製造方法であって、
    前記低抵抗金属層は、pHが7を超え8未満である低抵抗金属メッキ浴を用いて被覆されてなる
    ことを特徴とする導電性微粒子の製造方法。
  2. 低抵抗金属メッキ浴中に含まれる低抵抗金属イオンとしては、銀イオン又は銅イオンであることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子の製造方法。
  3. 低抵抗金属層をメッキした後、防錆することを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子の製造方法。
  4. 高分子微球体は、下記式(1)で表される値である10%変形時におけるK値が6000MPa以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の導電性微粒子の製造方法。
    (3/√2)・F・S −3/2 ・R −1/2 ・・・・(1)
    上記式(1)中、Fは20℃、10%圧縮変形における荷重値(MPa×mm )を表し、Sは圧縮変位(mm)を表し、Rは半径(mm)を表す。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の製造方法によって製造される導電性微粒子を用いてなることを特徴とする異方性導電接着剤。
  6. 請求項1、2、3若しくは4記載の製造方法によって製造される導電性微粒子、又は、請求項記載の異方性導電接着剤により接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。
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