JP2001189170A - 導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 - Google Patents

導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

Info

Publication number
JP2001189170A
JP2001189170A JP2000000450A JP2000000450A JP2001189170A JP 2001189170 A JP2001189170 A JP 2001189170A JP 2000000450 A JP2000000450 A JP 2000000450A JP 2000000450 A JP2000000450 A JP 2000000450A JP 2001189170 A JP2001189170 A JP 2001189170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
low
conductive fine
conductive
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000000450A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4347974B2 (ja
JP2001189170A5 (ja
Inventor
Yoshiaki Kodera
嘉秋 小寺
Takuo Suzuki
卓夫 鈴木
Manabu Matsubara
学 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000000450A priority Critical patent/JP4347974B2/ja
Publication of JP2001189170A publication Critical patent/JP2001189170A/ja
Publication of JP2001189170A5 publication Critical patent/JP2001189170A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4347974B2 publication Critical patent/JP4347974B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子微球体と金属メッキ層との密着性が高
く、接続抵抗が低く、接続時の電気容量が大きく、接続
が安定していて接続信頼性が高い、導電性微粒子、異方
性導電接着剤及び導電接続構造体を提供する。 【解決手段】 高分子微球体が、表面を低抵抗金属層に
より被覆されてなる導電性微粒子であって、前記低抵抗
金属層は、pHが7を超え8未満である低抵抗金属メッ
キ浴を用いて被覆されてなる導電性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細電極間の接続
に用いられる導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電
接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】異方性導電材料は、液晶ディスプレイ、
パーソナルコンピュータ、携帯通信機器等のエレクトロ
ニクス製品において、半導体素子等の小型部品を基板に
電気的に接続したり、基板同士を電気的に接続したりす
るために使用されている。このような異方性導電材料と
しては、導電性微粒子をバインダー樹脂に混合したもの
等が用いられている。
【0003】この導電性微粒子としては、高分子微球体
等の表面に金属メッキを施したものが用いられてきた。
このような、高分子微球体に金属メッキを施した導電性
微粒子としては、特開平5−036306号公報、特開
平8−311655号公報等に開示されたものがある。
【0004】上述の導電性微粒子において、金属メッキ
はニッケルメッキ又はニッケル−金メッキ等であるが、
ニッケル−金メッキの場合も、ニッケルメッキ後、置換
反応により金メッキを施すため、金メッキ層はほとんど
がニッケルと金との混合となっている。従って、これら
の被覆金属の電気抵抗はニッケルの電気抵抗の値に近
く、ニッケル−金メッキ粒子でも1Ω/1粒子と比較的
高いため、低抵抗、高電流が要求される用途には使用困
難である。ニッケル−金メッキ粒子において低抵抗を達
成するために、金メッキ量の増大、微粒子の使用による
使用粒子数の増量、柔軟高分子微球体のメッキ粒子の使
用等が行われているが、満足な結果は得られていない。
【0005】銀、銅のような低抵抗金属を高分子微球体
にメッキした導電性微粒子は、特開平10−25925
3号公報に開示されているが、実用例が少なく、上述の
特開平8−311655公報等に開示されている貴金属
メッキが一般的である。また、上述の方法では、いずれ
もpHが7以下又は8以上のメッキ浴が使用されている
が、銀、銅のような低抵抗金属をメッキする場合、メッ
キ浴のpHが9以上となるとメッキの付着性が悪く、メ
ッキ金属が高分子微球体に付着しなかったり、メッキ金
属層が剥がれた高分子微球体が生成したり、また、異物
となる高分子微球体に付着しない金属粉が生成し問題と
なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、高分子微球体と金属メッキ層との密着性が高く、接
続抵抗が低く、接続時の電気容量が大きく、接続が安定
していて接続信頼性が高い、導電性微粒子、異方性導電
接着剤及び導電接続構造体を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子微球体
が、表面を低抵抗金属層により被覆されてなる導電性微
粒子であって、上記低抵抗金属層は、pHが7を超え8
未満である低抵抗金属メッキ浴を用いて被覆されてなる
導電性微粒子である。以下に本発明を詳述する。
【0008】本発明の導電性微粒子は、高分子微球体
が、表面を低抵抗金属層により被覆されてなる。上記低
抵抗金属層は、銀及び/又は銅からなることが好まし
い。
【0009】銀及び/又は銅からなる低抵抗金属層は、
柔軟性があるため、核である高分子微球体が変形しても
割れにくく安定した接続信頼性を得ることができる。ま
た、本発明の導電性微粒子は、複数の電極間に挟まれた
状態で抑えられる場合、一方の電極から他方の電極へこ
の導電性微粒子を介して電流が流れるが、銀及び/又は
銅からなる低抵抗金属層で被覆されているため、接続時
の電流容量が大きい。なかでも、高分子微球体表面の金
属層の耐食性を考慮すると、銀からなることがより好ま
しい。
【0010】上記低抵抗金属層は、厚みが0.005〜
0.5μmであることが好ましい。0.005μm未満
では、被覆の効果が充分得られない場合がある。0.5
μmを超えると、基材の特性を失ってしまう場合があ
る。より好ましくは、0.01〜0.3μmである。
【0011】上記低抵抗金属層は、pHが7を超え8未
満である低抵抗金属メッキ浴を用いて被覆されてなる。
上記低抵抗金属メッキ浴中に含まれる低抵抗金属イオン
としては、銀イオン又は銅イオンが好ましく、なかで
も、銀イオンがより好ましい。
【0012】上記低抵抗金属メッキ浴に用いられるメッ
キ液としては特に限定されず、市販のものであれば好適
に使用できる。メッキ浴のpHを7を超え8未満に調整
する方法としては、上記の市販のメッキ液に適した錯化
剤と、酸又はアルカリとを用いてpHが7を超え8未満
の安定したメッキ浴を建浴すればよい。pHが7以下で
はメッキ浴が分解することがあり、8以上ではメッキ剥
がれが発生することがある。好ましくは、pH7.2〜
7.9である。上記錯化剤としては特に限定されず、例
えば、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、
乳酸、グルコン酸又はそれらのアルカリ金属塩やアンモ
ニウム塩等のカルボン酸(塩);グリシン等のアミノ
酸;エチレンジアミン、アルキルアミン等のアミノ酸;
その他のアンモニウム、EDTA、ピロリン酸(塩)等
が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種
以上を併用してもよい。上記酸としては特に限定され
ず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等が挙げられる。
上記アルカリとしては特に限定されず、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0013】また、上記低抵抗金属層はそのまま用いる
と、高温高湿状態に曝された場合、酸化が発生し著しく
接続抵抗値が上がり、接続信頼性が低くなる場合があ
る。そこで、本発明の導電性微粒子においては、接続信
頼性を保つために、上記低抵抗金属層は、防錆されてい
ることが好ましい。防錆を行う方法としては特に限定さ
れず、上記低抵抗金属層をメッキした後、リン酸系又は
有機酸系の防食剤により酸化防止処理を行う方法等が挙
げられる。上記防食剤としては特に限定されず、リン酸
アルミニウム、リン酸ナトリウム、クロム酸カリウム、
無水クロム酸、有機樹脂等が挙げられる。
【0014】本発明の導電性微粒子の核となる上記高分
子微球体の材料としては特に限定されず、例えば、樹脂
材料等が挙げられる。上記樹脂材料としては特に限定さ
れず、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホ
ン、ポリカーボネート、ポリアミド等の線状重合体;ジ
ビニルベンゼン、ヘキサトリエン、ジビニルエーテル、
ジビニルスルホン、ジアリルカルビノール、アルキレン
ジアクリレート、オリゴ又はポリアルキレングリコール
ジアクリレート、オリゴ又はポリアルキレングリコール
ジメタクリレート、アルキレントリアクリレート、アル
キレンテトラアクリレート、アルキレントリメタクリレ
ート、アルキレンテトラメタクリレート、アルキレンビ
スアクリルアミド、アルキレンビスメタクリルアミド、
両末端アクリル変性ポリブタジエンオリゴマー等を単独
又は他の重合性モノマーと重合させて得られる網状重合
体;フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルム
アルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹
脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙
げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0015】上記高分子微球体は、回復率が30%以上
であることが好ましい。高分子微球体が柔軟であること
により、得られる導電性微粒子において上記低抵抗金属
層の効果をより高めることができる。
【0016】上記回復率が30%未満であると、高分子
微球体を用いて製造される導電性微粒子が、変形等によ
り接続不良を起こすことがあるため、低抵抗金属の導電
性能が充分に発揮されない場合がある。回復率は、より
好ましくは、40%以上であり、更に好ましくは、50
〜90%である。なお、本発明において、回復率とは、
1gv負荷後の回復率を指す。
【0017】また、上記高分子微球体は、弾性率を表す
K値が6000MPa以下であることが好ましい。高分
子微球体が弾力性に富んだものであることにより、得ら
れる導電性微粒子の低抵抗の効果をより高めることがで
きる。K値が6000MPaを超えると、電極を傷つけ
ることがある。
【0018】本発明においてK値とは、10%変形時に
おけるK値を指し、下記の式(1); (3/√2)・F・S-3/2・R-1/2・・・・(1) (式中、Fは20℃、10%圧縮変形における荷重値
(MPa×mm2 )を表し、Sは圧縮変位(mm)を表
し、Rは半径(mm)を表す)で表される値である。
【0019】上記高分子微球体は、平均粒径が1〜10
0μmであることが好ましい。高分子微球体の平均粒径
が1μm未満であると、この高分子微球体のメッキ時に
凝集が発生し、製造される導電性微粒子は隣接電極のシ
ョートを引き起こすという問題が発生することがある。
高分子微球体の平均粒径が100μmを超えると、この
高分子微球体を用いて製造される導電性微粒子はメッキ
剥がれが起き易くなり、導通の信頼性が低下するという
問題が発生することがある。高分子微球体の平均粒径
は、より好ましくは3〜50μmで、更に好ましく5〜
20μmである。本発明において、平均粒径は、任意の
微粒子数万個をコールター社製マルチサイザーで測定す
ることにより得られる値である。
【0020】本発明の導電性微粒子は、上述のような構
成からなるため、高分子微球体と、その表面に被覆され
た低抵抗金属層との密着性が高く、メッキ剥がれが起こ
りにくくい。また、銀又は銅からなる低抵抗金属層によ
り被覆されているために接続時の電気容量が大きく、金
属層に柔軟性があるため核が変形しても割れにくく、安
定した接続を保つことができる。更に、特定のK値をも
つ高分子微球体を核としているため、接続不良を起こし
にくい。
【0021】本発明の導電性微粒子は、主として、相対
向する2つの電極を電気的に接続する際に用いられる。
上記導電性微粒子を用いて相対向する2つの電極を電気
的に接続する方法としては特に限定されず、例えば、導
電性微粒子をバインダー樹脂中に分散させて異方性導電
接着剤を調製し、この異方性導電接着剤を使用して2つ
の電極を接着、接続する方法、バインダー樹脂と導電性
微粒子とを別々に使用して接続する方法等が挙げられ
る。
【0022】本発明において、異方性導電接着剤とは、
導電性微粒子を絶縁性のバインダー樹脂中に分散させた
ものであれば特に限定されず、異方性導電膜、異方性導
電ペースト、異方性導電インキ等を含むものである。本
発明の導電性微粒子を用いて製造される上記異方性導電
接着剤もまた本発明の1つである。
【0023】本発明の異方性導電接着剤を構成するバイ
ンダー樹脂としては特に限定されず、例えば、アクリレ
ート樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体等の熱可塑性樹脂;グリシジル
基を有するモノマーやオリゴマー及びイソシアネート等
の硬化剤との反応により得られる硬化性樹脂組成物等の
熱や光によって硬化する組成物等が挙げられる。上記異
方性導電接着剤の塗工膜厚は、使用した導電性微粒子の
粒子径と接合電極の仕様とから計算し、接合電極間に導
電性微粒子が挟持され、接合基板間が接着剤で充分に満
たされるようにすることが好ましい。
【0024】本発明の導電性微粒子、及び、異方性導電
接着剤により接続される対象物としては、例えば、表面
に電極部が形成された基板、半導体等の表面に電極部が
形成された部品等が挙げられる。上記基板は、フレキシ
ブル基板とリジッド基板とに大別される。上記フレキシ
ブル基板としては、例えば、50〜500μmの厚さの
樹脂シートが挙げられる。上記樹脂シートの材質として
は、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、
ポリスルホン等が挙げられる。
【0025】上記リジッド基板は、樹脂製のものとセラ
ミック製のものとに大別される。上記樹脂製のものとし
ては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が挙げら
れる。上記セラミック製のものとしては、例えば、二酸
化ケイ素、アルミナ等が挙げられる。
【0026】上記基板構造としては、単層構造であって
もよく、また、単位面積当たりの電極数を増やすため
に、例えば、スルーホール形成等の手段により、複数の
層を形成し、相互に電気的接続を行わせる多層構造の基
板を使用してもよい。
【0027】上記部品としては特に限定されず、例え
ば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半導
体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の受
動部品等が挙げられる。
【0028】上記基板又は部品の表面に形成される電極
の形状としては特に限定されず、例えば、縞状、ドット
状、任意形状のもの等が挙げられる。上記電極の材質と
しては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、ニッケ
ル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、ITO等が
挙げられる。また、接触抵抗を低減させるために、銅、
ニッケル等の上に更に金を被覆したものも用いることが
できる。上記電極の厚みは、0.1〜100μmが好ま
しい。電極の幅は、5〜500μmが好ましい。
【0029】本発明の導電性微粒子と基板、部品等との
接合方法としては、例えば、表面に電極が形成された基
板又は部品の上に、導電性微粒子を含有する異方性導電
膜を配置し、その上に、他の電極面を有する基板又は部
品を置き、加熱、加圧する方法が挙げられる。異方性導
電膜の代わりに、スクリーン印刷やディスペンサー等の
印刷手段により、導電性微粒子を用いた導電性ペースト
を所定量用いることもできる。上記加熱、加圧には、ヒ
ーターが付いた圧着機やボンディングマシーン等が用い
られる。
【0030】本発明の導電性微粒子と基板、部品等との
接合方法としては、異方性導電膜及び異方性導電ペース
トを用いない方法も可能であり、例えば、導電性微粒子
を介し貼り合わせた2つの電極部の隙間に液状のバイン
ダーを注入した後、硬化させる方法等を用いることがで
きる。
【0031】上記基板又は部品等の電極部同士が、本発
明の導電性微粒子又は異方性導電接着剤を用いて接続さ
れた導電接続構造体もまた、本発明の1つである。上述
のようにして得られた導電接続構造体は、本発明の導電
性微粒子を使用しているため、導電性も良好で、高い接
続信頼性を有する。
【0032】
【実施例】以下に実施例を揚げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0033】実施例1 高分子微球体として、ミクロパールLp−705(積水
化学社製、5μm径粒子、K値3500MPa、回復率
40%)を界面活性剤で脱脂洗浄し、アルカリでエッチ
ングした後、中和洗浄した。その後、カチオン界面活性
剤で表面調整洗浄を行い、パラジウム触媒を吸着させ、
表面を活性化した。ムデンシルバー(奥野製薬社製、銀
メッキ液)に、その標準建浴剤、更にエチレンジアミン
テトラミン及び硝酸を添加し、pH7.2の銀メッキ浴
を建浴した。
【0034】次に、パラジウム触媒を吸着活性化した上
記の粒子を水中に分散させ、次亜リン酸ソーダを添加し
た。ここに、上記の銀メッキ浴を添加して、高分子微球
体表面に銀を析出させ、厚さ0.1μmの銀を被覆し
た。この銀で被覆された粒子を濾過・洗浄して採取し、
トップ防錆剤(奥野製薬社製、ベントリ系)に分散して
防錆処理を施した。濾過・洗浄後、更にアルコール洗浄
を行い、濾過・乾燥し、銀被覆高分子微球体を得た。
【0035】得られた銀被覆高分子微球体の金属の被覆
状態を、電子顕微鏡を用いて2000倍の拡大率で観察
した。また、微小圧縮電気抵抗測定機(積水化学社製)
を用いて、1gv荷重をかけたときの抵抗値を5粒子に
ついて測定し、その平均を求めた。更に、85℃、相対
湿度95%の雰囲気に1ヶ月間放置した試料についても
同様の方法で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示し
た。
【0036】実施例2 銀メッキ浴のpHを7.9に調整したこと以外は実施例
1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの
銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を
用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。
結果を表1に示した。
【0037】実施例3 銀メッキ浴のpHを7.9に調整し、防錆処理を行わな
かったこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッ
キ層の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。こ
の銀被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で
電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0038】実施例4 ムデンシルバー及びその標準建浴剤の代わりに、スルカ
ップ(上村工業社製、銅メッキ液)及びその標準建浴剤
を用いたこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銅メ
ッキ層の厚さ0.1μmの銅被覆高分子微球体を得た。
この銅被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法
で電気抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0039】実施例5 高分子微球体として、ミクロパールSp−205(積水
化学社製、5μm径粒子、K値5500MPa、回復率
60%)を使用し、銀メッキ浴のpHを7.9に調整し
たこと以外は実施例1と同様に操作を行い、銀メッキ層
の厚さ0.1μmの銀被覆高分子微球体を得た。この銀
被覆高分子微球体を用いて実施例1と同様の方法で電気
抵抗値を測定した。結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 銀メッキ浴のpHを7.0に調整したこと以外は実施例
1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの
銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を
用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。
結果を表2に示した。
【0042】比較例2 銀メッキ浴のpHを8.2に調整したこと以外は実施例
1と同様に操作を行い、銀メッキ層の厚さ0.1μmの
銀被覆高分子微球体を得た。この銀被覆高分子微球体を
用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を測定した。
結果を表2に示した。
【0043】比較例3 高分子微球体として、市販のオーロパール(奥野製薬社
製、5μm径粒子、K値1500MPa、回復率20
%、無電解ニッケルメッキの上に無電解金メッキを施し
たもの)を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値を
測定した。結果を表2に示した。
【0044】比較例4 高分子微球体として、市販のミクロパールAU(積水化
学社製、5μm径粒子、K値5800MPa、回復率6
5%、無電解ニッケルメッキの上に無電解金メッキを施
したもの)を用いて実施例1と同様の方法で電気抵抗値
を測定した。結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】実施例1〜5では、メッキ液の分解やメッ
キ剥がれが起こらず、比較例1〜4と比べて、良好なメ
ッキ状態の低抵抗金属被覆高分子微球体が得られた。ま
た、実施例1〜5で作製された低抵抗金属被覆高分子微
球体の導電性は、1gv荷重をかけた時の電気抵抗が1
粒子当たり0.5Ω以下であり、ニッケル−金メッキ粒
子を同条件で測定した電気抵抗の約2分の1以下で、耐
湿試験後も同じレベルであった。更に、実施例で得られ
た低抵抗金属被覆高分子微球体を導電性微粒子として使
用して、絶縁性接着剤中に分散させて異方性導電接着剤
を作製し、相対する電極間の導電接合を行ったところ、
通常のニッケル−金メッキ粒子を使用した異方性導電接
着剤に対し、低抵抗でかつ接続信頼性が高いことが認め
られ、COB、COG用途に適用した場合、満足な電流
値と低抵抗値が得られた。
【0047】
【発明の効果】本発明の導電性微粒子は、上述の構成か
らなるので、メッキ剥がれ等の欠陥がなく、接続抵抗が
低く、接続時の電流容量が大きく、接続が安定してい
る。また、本発明の導電性微粒子を使用した導電接続構
造体は、導電性も良好で、高い接続信頼性を有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子微球体が、表面を低抵抗金属層に
    より被覆されてなる導電性微粒子であって、前記低抵抗
    金属層は、pHが7を超え8未満である低抵抗金属メッ
    キ浴を用いて被覆されてなることを特徴とする導電性微
    粒子。
  2. 【請求項2】 低抵抗金属層は、銀及び/又は銅からな
    ることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 【請求項3】 低抵抗金属層は、防錆されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 【請求項4】 高分子微球体は、回復率が30%以上で
    あることを特徴とする請求項1、2又は3記載の導電性
    微粒子。
  5. 【請求項5】 高分子微球体は、K値が6000MPa
    以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
    載の導電性微粒子。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の導電
    性微粒子を用いてなることを特徴とする異方性導電接着
    剤。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4若しくは5記載の
    導電性微粒子、又は、請求項6記載の異方性導電接着剤
    により接続されてなることを特徴とする導電接続構造
    体。
JP2000000450A 2000-01-05 2000-01-05 導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 Expired - Fee Related JP4347974B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000000450A JP4347974B2 (ja) 2000-01-05 2000-01-05 導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000000450A JP4347974B2 (ja) 2000-01-05 2000-01-05 導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001189170A true JP2001189170A (ja) 2001-07-10
JP2001189170A5 JP2001189170A5 (ja) 2007-04-05
JP4347974B2 JP4347974B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=18529800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000000450A Expired - Fee Related JP4347974B2 (ja) 2000-01-05 2000-01-05 導電性微粒子の製造方法、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4347974B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017524A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Denso Corp 角速度センサ
EP1780731A1 (en) * 2005-10-31 2007-05-02 Korea Electronics Technology Institute Method for fabricating conductive particle and anisotropic conductive film using the same
JP2009048991A (ja) * 2007-07-20 2009-03-05 Sekisui Chem Co Ltd 導電性微粒子、異方性導電材料、及び、接続構造体
CN101689413B (zh) * 2007-07-06 2012-01-04 积水化学工业株式会社 导电性微粒、各向异性导电材料及连接结构体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6429228B2 (ja) 2014-04-24 2018-11-28 タツタ電線株式会社 金属被覆樹脂粒子及びそれを用いた導電性接着剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017524A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Denso Corp 角速度センサ
DE102005029175B4 (de) * 2004-06-30 2013-10-02 Denso Corporation Winkelgeschwindigkeitssensor mit einer Leiterplatte und einem Gehäuse
EP1780731A1 (en) * 2005-10-31 2007-05-02 Korea Electronics Technology Institute Method for fabricating conductive particle and anisotropic conductive film using the same
CN101689413B (zh) * 2007-07-06 2012-01-04 积水化学工业株式会社 导电性微粒、各向异性导电材料及连接结构体
JP2009048991A (ja) * 2007-07-20 2009-03-05 Sekisui Chem Co Ltd 導電性微粒子、異方性導電材料、及び、接続構造体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4347974B2 (ja) 2009-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101193757B1 (ko) 이방성 도전막 및 그 제조 방법, 및 그 이방성 도전막을 이용한 접합체
JP4674096B2 (ja) 導電性微粒子及び異方性導電材料
JP2895872B2 (ja) 異方導電性材料、異方導電性接着剤およびその異方導電性接着剤を使用した電極間を電気的に接続する方法並びにその方法により形成される電気回路基板
JP4235227B2 (ja) 導電性微粒子及び異方性導電材料
JP4052832B2 (ja) 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法及び異方性導電材料
JP4936678B2 (ja) 導電性粒子及び異方性導電材料
JP2010199087A (ja) 異方性導電膜及びその製造方法、並びに、接合体及びその製造方法
JP2010073578A (ja) 導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体
JP2007035573A (ja) 導電性微粒子、及び、異方性導電材料
JP2648712B2 (ja) 異方導電性接着剤およびその異方導電性接着剤を使用した電極間を電気的に接続する方法並びにその方法により形成される電気回路基板
WO2007099965A1 (ja) 回路接続材料、これを用いた回路部材の接続構造及びその製造方法
JP4715969B1 (ja) 導電粒子
JP5589361B2 (ja) 導電粒子及びその製造方法
JP5091416B2 (ja) 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料
JP3581618B2 (ja) 導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体
JP2001189170A (ja) 導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体
JP3596646B2 (ja) 異方導電性フィルムおよびヒートシールコネクター用導電性無電解めっき粉体
JP5032961B2 (ja) 異方性導電膜及びこれを用いた接合体
JP2014026971A (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP5209778B2 (ja) 異方性導電膜及びこれを用いた接合体
JP5534891B2 (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
JP2004238738A (ja) 異方導電性フィルム
JP5837738B2 (ja) 導電性粒子、異方性導電材料、接続構造体及び導電性粒子の製造方法
JP2001155540A (ja) 導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体
JP5143329B2 (ja) 回路接続体の作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060517

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090624

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090717

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4347974

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060517

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130724

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees