JP2579458B2 - 異方性導電フイルムおよびその製造方法 - Google Patents

異方性導電フイルムおよびその製造方法

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JP2579458B2 JP60145294A JP14529485A JP2579458B2 JP 2579458 B2 JP2579458 B2 JP 2579458B2 JP 60145294 A JP60145294 A JP 60145294A JP 14529485 A JP14529485 A JP 14529485A JP 2579458 B2 JP2579458 B2 JP 2579458B2
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、異方性導電フィルムおよびその製造方法に
関する。
[従来技術およびその問題点] 電子機器の小型化、薄型化、高精細化に伴い、LCD等
の平面ディスプレイをはじめ各種部品の高密度化が進み
各種配線との接続部分の細線化に対応する接続材料の開
発が強く望まれている。
これに応えるものの1つとして近年、希望する一定方
向にのみ電気的導通性を有すると共に他の方向には電気
的絶縁性を呈するようにした異方性導電膜が微細な電極
パターン間の接続材料として注目されている。
例えば、ゴムフィルム中に直径15μm前後の金属微粒
子を一様に分散せしめてなる異方性導電膜(電子材料vo
l23,No.7,P69−73(1984))がある。例えば第5図
(a)に示す如くフレキシブルプリント基板1上の電極
パターン2と、ガラス基板3上の電極パターン4との間
にこの異方性導電膜5を挟み、約150℃の温度を加えな
がら圧着するだけで、両電極パターン間の接続が達成さ
れる。この異方性導電膜中の金属粒子Mには鉛−錫系
(Pb−Sn)の低融点ハンダが用いられており、約150℃
に加熱されるとこの金属粒子が溶け、これと同時にゴム
フィルムも溶けるようになっている。加熱されると該金
属粒子が溶けて広がり、両基板間の電極パターン上に広
がってこれらの間の電気的接続が達成される。一方加圧
によって電極間から押し出されるゴムは、隣接電極間
に、各電極の段差によってできる空間を埋める。その結
果第5図(b)に示す如くこの空間を埋めるゴムの体積
に対する金属粒子の充填密度は下がり、隣接する電極間
の絶縁性は上がり、膜の厚さ方向のみに対して導電性を
有すると共に他の方向には絶縁性を保つように接続が行
なわれる。従って、5本/mm程度の密度に形成された電
極パターン(ここでは電極幅W1=100μm)に対して
は、良好な分解能を示すことが報告されている。
しかしながら、VLSI(超大規模集積回路)においては
高精細度の多接点電極(10本/mm以上)が用いられるこ
とが多い。例えば20本/mmの電極パターン(電極幅W2=2
5μm)同志を接続する際、数μmオーダー以下の粒径
の均一な導電性粒子が均一にフィルム中に分散しなけれ
ばならないが、第6図に示す如く粒子M同志の凝集
(a)や大径粒子の混入(b)による隣接電極間のショ
ートや、粒子Mが存在しない(c)ことによる接続不良
等の問題が発生してしまい、10本/mm以上の高精細度の
多接点電極をこのような異方性導電膜で接続するのは困
難であった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、高分解能
で信頼性の高い異方性導電膜を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] そこで本発明の異方性導電膜では、導電性物質を2次
元方向に規則性をもつパターンとして形成するようにし
ている。
また、本発明の異方性導電膜の製造方法では、基板上
に導電性膜を形成し、該導電性膜を、所望のピッチで規
則性を有するパターンとなるように選択的に除去した
後、この上層に絶縁性フィルムを形成し、前記基板を剥
離除去し、最後に、剥離した異方導電性膜の導電性物質
の露出面に保護膜を被着するようにしている。
[作用] すなわち、接続すべき2枚の基板の電極パターン間に
本発明の異方性導電膜を挟み、加熱および加圧したと
き、絶縁性フィルム上に、2次元方向に規則性をもつよ
うに配列された導電性パターンが、加熱および加圧され
て、絶縁性フィルムおよび保護膜の膜厚を減じることで
電極間の凹部に押し出すと共に、この導電性パターンは
電極面に広がり、この導電性パターンに導電路を形成す
ることで両基板間の良好な電気的接続を可能にし、隣接
電極間のショートの発生もない。
さらにこの絶縁性フィルムおよび保護膜は基板間を接
着するはたらきをし、電気的接続と同時に基板間の接着
を可能にする。
さらにまた各導電性パターンの周囲を絶縁性フィルム
と保護膜とによって絶縁しており、使用時のみ絶縁を破
り膜厚方向に導通を示すものであり、表面が保護膜に被
覆されているため、酸化等の劣化を防止することができ
る。言い換えると導電性パターンの材質を選択する際
に、外界にさらされるための劣化を考慮する必要がなく
なり材料選択の幅が増大する。
また、本発明の方法によれば、基板上に導電性膜を形
成した後、フォトリソエッチング、あるいは電子ビーム
描画を用いたエッチング法等により高精度のパターン形
成がなされるため、膜の2次元方向に極めて均一で高精
度の導電性パターンが形成され得る。従って、高分解能
の異方性導電膜の形成が可能となる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。
この異方性導電フィルムは、第1図(a)にその断面
図(第1図(b)にパターンの配列状態を示す斜視図)
を示す如く、スチレン−ブタジエン樹脂からなる絶縁性
のフィルム101中に縦a1=2.5μm、横a2=2.5μm、厚
さa3=2.5μmの正方形のニッケル(Ni)パターン102が
間隔P=2.5μmで、縦横に規則的に配列せしめられて
なるものである(105は保護膜)。
次に、この異方性導電フィルムの製造方法について説
明する。
まず、第2図(a)に示す如く、ガラス基板100上に
シリコンを主成分とする離型剤(図示せず)を塗布した
後、スクリーン印刷工程および焼成工程を経て、膜厚10
数μmのニッケル膜102′を形成する。
次いで、第2図(b)に示す如く、レジスト103を塗
布する。
この後、第2図(c)に示す如く、フォトマスク104
を介して選択的に充照射(L)を行なう(露光)。
続いて、第2図(d)に示す如く、現像を行ないレジ
ストパターン103′を形成する。
そして、第2図(e)に示す如く該レジストパターン
103′を介して、ニッケル膜102′をウェットエッチング
法により除去する。
この後、第2図(f)に示す如く、前記レジストパタ
ーン103′を除去し、ニッケルパターン102を得る。
更に、この上層に、スチレン−ブタジエンブロックコ
ポリマーを塗布した後、キュア工程を経て、第2図
(g)に示す如くスチレン−ブタジエン樹脂膜101を形
成する。
最後に、前記ガラス基板100を引っ張り力により物理
的に剥離除去し保護膜105を被着せしめることにより第
1図(a)に示す如く、本発明実施例の異方性導電フィ
ルムが完成する。
このようにして形成された異方性導電フィルムを20本
/mmの電極パターンを有する2枚の基板201,202の接続に
用いた場合、第3図に示す如く異方性導電フィルム中で
導電性物質の粒径分布や粒子の凝集が起こることがな
く、導電性物質すなわちニッケルパターン102は規則的
かつ均一に配列しているため、接続不良あるいは隣接電
極用のショート等が発生することなく信頼性の高い接続
が可能となる。
なお、実施例においては、基板としてガラスを用いた
が、金属、シリコーン樹脂、テフロン樹脂等、必要に応
じて適宜選択可能である。これらのうち、テフロン樹脂
等、導電性物質に対する剥離性の良好な物を用いる場合
は、離型剤を使用する必要はない。
また、導電性物質についても、厚膜法によって形成し
たニッケルに限定されることなく、真空蒸着工程、メッ
キ工程を経て形成したニッケル膜でも良く、更にまた
金、白金、銀、銅、鉄、アルミニウム、クロム、等の金
属、あるいは半田、酸化インジウム錫(ITO)等の金属
化合物、導電性カーボン等の無機物、無機化合物、導電
性有機化合物、導電性有機金属化合物等、抵抗数+Ω以
下の物質のうちから、接続すべき電極パターンの構成物
質に合わせて、適宜選択すればよい。
更にまた、導電性物質のパターン形成についても、通
常のフォトリソエッチング法の他、レジストパターンの
形成に電子ビーム描画法を用いたり、エッチングにドラ
イエッチング法を用いる等、必要とされるパターン精度
に応じて、適宜変更可能である。
また、絶縁性フィルムについても、スチレン−ブタジ
エン樹脂の他、フェノール樹脂、ユリヤ樹脂、メラミン
樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、ポリエステル、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタ
ン、テフロン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン樹脂、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ビニル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、アイオノマー樹脂、ポリエーテル
スルオン、ポリフェニルオキシド、ポリフェニレンヌル
ファイド、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン(フッ
化樹脂)等の熱可塑性樹脂、エチルセルロース、酢酸セ
ルロース、プロピオン酸セルロース、硝酸セルロース等
の繊維素系樹脂等、108Ω以上の絶縁抵抗を有するもの
のうちから適宜選択可能である。
加えて、第4図(a)に示す如く接続すべき基板201,
202の電極パターン203,204の合せ誤差により、実際の電
極間隔T0は、電極間隔Tよりも小さくなることがある。
従って、第4図(b)に示す如く各電極パターンの最小
電極幅Wmin、最小電極間隔Tminのうちいずれか小さいも
のの寸法をAとし、第4図(c)に示す異方性導電膜の
導電性物質パターン102の幅B1又は間隔B2のうちの大き
い方をBとしたときB<(1/4)Aとすることにより、
基板間に合せ誤差が生じた場合にも、確実に高分解能の
接続が可能となる。また、導電性パターンの幅B1又は間
隔B2の調整により、単位面積当りの導体存在率を制御
し、電気的特性を調整することができる。
[効果] 以上説明してきたように、本発明の異方性導電膜によ
れば、絶縁性フィルム上に2次元方向に規則性をもつ導
電性物質のパターンを形成しているため、導電性物質の
凝集や大径粒子の混入による隣接電極間のショートや、
導電性物質の欠除による接続不良等の問題が生じること
もなく、10本/mm以上の高分解能の電極パターン接続が
可能となる。
また、本発明の方法によれば、基板上に導電性膜を形
成した後、パターニングし、更にこの上層に絶縁フィル
ムを被着し、前記基板を除去するようにしているため、
極めて容易に高分解能でかつ信頼性の高い異方性導電膜
の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明実施例の異方性導電フィルムの
断面図、第1図(b)は、同フィルム中の導電性物質パ
ターンの配列状態を示す斜視図、第2図(a)乃至
(g)は、同異方性導電フィルムの製造工程図、第3図
は、同異方性導電フィルムを用いた接続例を示す図、第
4図(a)(b)(c)は、接続すべき電極パターン間
の合せ誤差と異方性導電フィルムの導電性物質パターン
との関係を示す図、第5図(a)および(b)は、従来
例の異方性導電膜を用いた電極パターンの接続前および
接続後の状態説明図、第6図は、従来例の異方性導電膜
を高精細度の多接点電極の接続に用いた場合の状態図で
ある。 1……プリント基板、2……電極パターン、3……ガラ
ス基板、4……電極パターン、5……異方性導電膜、M
……金属粒子、100……ガラス基板、101……絶縁性フィ
ルム、102……ニッケルパターン、102′……ニッケル
膜、103……レジスト、104……フォトマスク、105……
保護膜、201,202……基板、203,204……電極パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−126281(JP,A) 特開 昭58−188076(JP,A) 特開 昭58−23174(JP,A) 特開 昭51−44264(JP,A) 特開 昭60−101885(JP,A) 電子材料Vol.23 No.7 P. 69〜73(1984)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次元方向に規則的に配列せしめられた導
    電性パターンと 前記導電性パターン配列面の一方の面を全て覆うと共に
    パターン間に充填された絶縁性の弾性部材と 前記導電性パターン配列面の他方の面を全て覆う保護膜
    とを具備し、 前記弾性部材および保護膜が、熱および圧力によって膜
    厚を減じ、前記導電性パターンを介して異方性導電フィ
    ルムの厚さ方向に導通路を形成する部材で形成されてい
    ることを特徴とする異方性導電フィルム。
  2. 【請求項2】基板表面に導電性膜を形成する導電性膜形
    成工程と 前記導電性膜を規則性を有するように残し選択的に除去
    する導電性パターン形成工程と この導電性パターン上および間に絶縁性の弾性部材を形
    成する弾性部材形成工程と 前記基板を剥離除去する剥離工程と 剥離によって露呈せしめられた前記導電性パターン表面
    を覆うように保護膜を形成する保護膜形成工程とを含み 前記弾性部材および保護膜が熱および圧力によって膜厚
    を減じ前記導電性パターンを介して異方性導電フィルム
    の厚さ方向に導通路を形成する部材で形成されているこ
    とを特徴とする異方性導電フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】前記パターン形成工程は、フォトリソエッ
    チング工程であることを特徴とする特許請求の範囲第2
    項記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】前記基板は、表面に剥離膜の形成された基
    板であることを特徴とする特許請求の範囲第2項または
    第3項記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】前記基板は、テトラフルオロエチレン基板
    であることを特徴とする特許請求の範囲第2項または第
    3項記載の異方性導電フィルムの製造方法。
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