JP2000510859A - 神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のためのp―アミノフェノール誘導体類の利用 - Google Patents

神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のためのp―アミノフェノール誘導体類の利用

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Abstract

(57)【要約】 神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のための式 〔式中、R1は水素または低級アシル基、およびR2は水素または低級アルキル基〕を有する化合物またはそのプロドラッグの利用。

Description

【発明の詳細な説明】 神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のための p-アミノフェノール誘導体類の利用技術分野 本発明は、神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のためのp-アミノフ ェノール誘導体類の利用に関する。 より詳しくは、本発明は、補体蛋白質類およびサイトカイン類のような炎症性 マーカーのところで産生される炎症成分を含む神経変性疾患の治療に有用な医薬 組成物の調製のためのp-アミノフェノール誘導体類およびプロドラッグ類の利用 に関する。 更に詳しくは、本発明は、式 〔式中、R1は水素または低級アシル基、R2は水素または低級アルキル基〕 で表される化合物の利用およびそのプロドラッグへの利用に関する。 このような化合物の代表的な例は,アセトフェネチジンとしても知られている フェナセチン(R1=COCH3;R2=C25)、およびアセトアミノフェンま たはN-アセチル-p-アミノフェノールとしても知られるパラセタモール(R1= COCH3;R2=H)である。背景技術 プロドラッグの代表例はプロパセタモール〔ビー・バンワース(B.Banwarth)他 著、「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・クリニカル・ファーマコロジー(Br .J.Clin.Pharmac.)」、第34巻、第79-81頁(1992)〕、アセトアミノサロール 〔アール・キュー・ブルースター(R.Q.Brewster)著、「ジャーナル・オブ・ア メリカン・ソサイエティー」、第40巻、第1136頁(1918)〕、およびそのグリシン エステル〔アイ・エム・コーバッハ(I.M.Kovach)他著、「ジャーナル・オブ・フ ァーマシューティカル・サイエンス(J.Pharm.Sci.)」、第64巻、第1070頁(197 5)〕である。「プロドラッグ」という言葉の使用に関しては、「バーガーズ・メ ディシナル・ケミストリ・アンド・ドラッグ・ディスカバリー(Burger's Medici nal Chemistry and Drug Discovery)−第I巻;プリンシプルズ・アンド・プラク ティス」第5版、マンフレッド・イー・ウォルフ(Monfred E.Wolff)編-第172−17 8頁を参照されたい。 これらの化合物がアスピリンの作用に匹敵する鎮痛作用および解熱作用を有す るが、一方アセチルサルチル酸とちがって、重要な抗炎症作用を持たないことは すでに知られている〔「ザ・ファーマコロジック・ベーシス・オブ・セラピュー ティックス(The Pharmacologic basis of therapeutics)」グッドマン・ギルマ ン・エイ(Goodman Gillman A.)他編集、第656-659頁、パーガモン・プレス(Perg amon Press)発行(1990)中のインヤル・エー・ピー(Insel A.P.)執筆部分〕。 その一般的毒性および副作用のために、フェナセチンは現在は治療目的ではほ とんど使用されていない。 しかし、パラセタモールは耐性があり、0.5〜1gを1日3または4回投与す る低治療投与量の場合は副作用もほとんどない。 パラセタモールは速やかに吸収され、脳を含む器官組織の大部分に均等に分配 される。1gのパラセタノールを経口投与した後数分以内に、血漿中の濃度はほ ぼ10mg/l(66.2μM)となり、6時間後にはほぼ1.5mg/lに増 加する。組織濃度は実質的に血漿濃度と同じである〔プレスコット・エル・エフ (Prescott L.F.)著、「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・クリニカル・ファ ーコロジー」、第10巻(補2)、第291-298S頁(1986)〕。 パラセタモールの作用様式はまだ十分には知られていない。しかし、一般には 、その活性は、主に中枢神経系でのプロスタグランジン産生を妨害するその能力 に依存することは同意されている。この作用はパラセタノールの鎮痛および解熱 作用を説明しているようである。他方、抹消シクロオキシゲナーゼに及ぼす作用 を持たないことはこれが抗炎症作用を持たない原因であろう〔クリッソールド・ エ ス・ピー(Clissold,S.P.)著、「ドラッグズ」第32巻(補4)、第46‐59頁(1986) 〕。 アルツハイマー疾患は痴呆に至る進行性神経変性を特徴とする病状である。解 剖実験ではいつも、β−アミロイドの過剰蓄積および神経細胞および/またはシ ナプスによるプレートのようなある種の典型的な組織学的マーカーが見出される 〔セルケ・ディー・ジェー(Selkoe D.J.)他著、「ニューロン」、第6巻、第487 ‐493頁8(1991)〕。 この数年、アルツハイマー疾患の患者の脳試料中に炎症マーカーが存在すると いう記録が増えつつある。組織適合性の抗原、ある種のサイトカイン類およびそ のレセプター類、Fcレセプター類、急性期のある種の蛋白質および上記のレセ プターとともに補体の活性化の古典的経路の蛋白質のような炎症過程に典型的な 蛋白質が、事実アミロイドプレート中またはこのようなプレートの領域で同定さ れている〔ディクソン・ディー・ダブリュ(Dickson D.W.)他著、「グリア」、第 7巻、第75‐83頁(1993)〕。また、このような炎症性蛋白質は、グリア(glial)細 胞およびミクログリアル細胞によりその場所に分泌されることも示されてきた〔 フー・ペリー・ブイ(Hugh Perry V.)他著、「トレンド・イン・ニューロロジー ・サイエンス(Trend.Neurol.Sci.)」、第7巻、第268‐273頁(1993)〕。慢性関 節リウマチにかかっており、長期問抗炎症薬を必要としている患者にこの病状が 発生する率が少ないことも適当な証拠によって証明されてきた〔マギール・ピー ・エル(McGeer P.L.)他著、「ニューロロジー」、第42巻、第447‐449頁(1992) ;ブライトナー・ジェイ・エス(Breitner)他著、「ニューロロジー」、第44巻、 第227‐232頁(1994);ロジャーズ・ジェイ(Rogers J.)他著、「ニューロロジー 」、第43巻、第1609‐1611頁(1993) 特に、6ヶ月間インドメタシンによる治療を受けているアルツハイマー疾患患 者44人の二重盲方式の研究によって、プラシーボによって治療を受けているコ ントロールと較べて痴呆の進行が顕著に遅延することが示された〔シュナーベル ・ジエイ(Schnabel J)著、「サイエンス」、第260巻、第1719‐1720頁(1993)〕 。これらの観察は、アルツハイマ一疾患に典型的な「脳炎症」現象は単にすでに 進行している病状現象に対する反応だけでなく、上記脳炎症現象自体第1次的に 重 要な病原因子となることを示している。発明の開示 予期しなかったことに、式(I)の化合物およびそのプロドラッグが、このよ うな成分は抗炎症作用を有しないのにもかかわらず、炎症性成分が補体蛋白質類 およびサイトカイン類の産生の場に存在する神経変性疾患の治療に有用であるこ とがわかった。 特に、上記化合物類はグリア脳細胞による補体蛋白質類およびサイトカイン類 の産生を妨害し、またアルツハイマー疾患患者の脳内に典型的に存在する炎症現 象を相当減少することができる。 したがって、本発明の目的は、補体蛋白質類およびサイトカイン類のような炎 症マーカーの産生の場に炎症成分が存在する神経変性疾患を治療するに有用な医 薬組成物を調製するために、式 〔式中、R1は水素または低級アシル基、R2は水素または低級アルキル基〕 を有する化合物およびそのプロドラッグを利用することにある。 このような疾患の代表的な例はアルツハイマー疾患である。 本発明の明細書およびそれに続く請求の範囲において、「補体蛋白質」という 表現は、補体系を構成し、カスケード触媒型の炎症作用を有する約20個の蛋白 質の複合体を示す。直接またはそれに代わる活性化経路として知られる2つの経 路で生じる系の活性化により最終的には細胞溶解に至る。 ファクター類(蛋白質類)のいくつかは文字「C」とそれに続く数字で表示さ れ、最も重要で豊富に存在する成分はC3〔シー・イー・グロッシ(C.E.Grossi) およびディー・ザルコン(D.Zarcone)編「イミュノロジア;フィシオロジア、パ トロジア・オー・クリニカ(Imunologia;fisiologia,patologia o clinica)」イ タリア、エルメス出版、ミラノ第7頁(1990)中のアイ・エム・ロワット (I.M.Roitt)執筆部〕〔イミュノロジー;フィジオロジー、パソロジー・オア・ク リニック、シー・イー・グロッシ(C.E.Grossi)およびディー・ザルコン(D.Zarco ne)編イタリア、エルメス出版、ミラノ第7頁(1990)〕として知られるファクタ ーである。したがって、補体蛋白質類の産生の可能性を評価するための実験にお いて、C3だけが、補体蛋白質類の完全複合体を示すものと決定され、考えられ る。 サイトカイン類は、免疫系の一部を形成する各種細胞型間の伝達を可能にする 機能および、それにより、炎症現象を含む免疫応答の種々の面を調節する機能を 有する一群の蛋白質である。炎症応答に支配成分として含まれるサイトカイン類 の中で、インターロイキン-6(IL-6)は最も重要な役割を遂行する:このよ うなサイトカインは実際多数の細胞型(マクロファージ、BおよびT白血球、内 皮細胞)により産生され、免疫応答、急性期反応および血液生成を調節する。I L-6が多量に存在することは炎症反応が起こつていることを示すとみなされ、 この現象は炎症成分を有する多数の病状、例えば慢性関節リウマチおよび全身エ リテマトーデスにおいて見出されてきた。 式(I)の化合物の1日投与量は、既知の因子、例えば病気の型や強さ、患者 の体重、使用する医薬組成物、投与方法、1日に投与する投与形の数および使用 する化合物の有効性によってかなり広範囲に変わり得る。 それでも、最適投与量は当業者により常套の方法によって容易に定めることが できる。 概していえば、1日投与量は0.01〜200mg/kgであろう。 パラセタモールの特別の場合には、1日投与量は好ましくは10〜100mg /kg、より好ましくは15〜75mg/kgであろう。 好ましい投与方法の例は、経口、直腸および注射である。 選ばれる投与方法にしたがって、本発明の医薬組成物は固体形態、例えば錠剤 、被覆錠剤、カプセルおよび放出調整組成物または座薬ような半固形物であつて もよいし、液状、例えば滅菌溶液であってもよい。放出調整組成物の例は、リポ ソームまたは小胞(医薬的に有効な化合物を制御された状態で放出することがで きる)および異なる崩壊速度を持つ層からなる層状錠剤を含む。 通常の賦形剤に加えて、組成物は医薬用途に好適な添加剤類、例えば防腐剤類 、安定剤類、界面活性剤類、乳化剤類、浸透圧を調節する塩類、緩衝剤類、香料 類、甘味剤類、着色剤類その他を含むことができる。 本発明の組成物は、同時に使用する時治療に有用であるかもしれない他の混合 しても反応を起こさない活性成分を含んでもよい。このような化合物には次のも のが含まれる:アヤチルシステイン、ビタミンE、グルタチオンおよびメチオニ ンのような抗酸化剤類、カルシウム拮抗薬類、デキストロメトルファンのような NMDA受容体に対するグルタメート拮抗薬類、アセチルコリン受容体に対する 拮抗薬、特にムスカリンまたはニコチン拮抗薬類、およびシナプシス量での高い アセチルコリン量により神経系に作用することのできる医薬類(アセチルコリン エステラーゼ妨害剤)。コリン作用系に活性な好適な化合物の例はタクリン、フ ィソスティグミン、ネオスティグミン、ヘプタスティグミン、デノペジル(donep ezil)(E-2020)、メトリフォネート(metriphonate)およびSDZ-ENA-71 3である。本発明の医薬組成物は混合、造粒および必要により種々の混合物の圧 縮、または必要な製品を製造するに最も適当なものに応じて原料を溶解すること を含む常套の化学的医薬調製方法により製造することができる。発明を実施するための最良の形態 以下の実施例は本発明を説明するためのものであり、制限するものではない。実施例1:T98G細胞株中での補体産生に及ぼすパラセタモールおよびインド メタシン活性 ヒト神経膠芽細胞腫T98G細胞株を用いて、補体ファクターの産生に及ぼす パラセタモールの効果を試験した。上記細胞株は実際に補体(C3)のファクタ ー3を構造的に(constitutively)産生することができ、この合成はインターロイ キン-1ベータ(IL-1β)のような種々の刺激の存在で更に増加する。インド メタシンを参考医薬として使用した。 細胞(2×106/ml)を、IL-1β(50U/ml)の存在する場合と存 在しない場合の両方について、種々の濃度のパラセタモール(10、100、5 00、1000μM)またはインドメタシン(0.1、1、10μM)の存在下 で48時間インキュベートした。インキュベーション終了後、培養媒体を採取 し、種々の条件で細胞により分泌されたC3の量を測定した。C3は、異なる種 類の2つの抗-C3抗体を、2つの抗-C3抗体の一方に対して特定的なアルカリ ホスファターゼで標識した抗血清とともに用いるサンドイッチタイプ酵素免疫試 験により評価した。分泌されたC3は精製C3を基にして作製した標準曲線を用 いて定量した。 その結果(表1)によれば、パラセタモールは、細胞がインターロイキン-1 ベータで刺激された場合も、このサイトカインが存在しない場合もいずれの場合 も、約1mMでCI50となってC3の分泌を妨害する。インドメタシンはこの試 験では補体の分泌を減ずる点で活性を有することがわかったが、使用した細胞系 に対する毒性を有するため、35%の妨害活性を示した10μMよりも高い濃度 とすることは不可能であった。 これらの結果によれば、パラセタモールもインドメタシンも病理学症状にある 脳で生じる補体ファクターの分泌を減ずることができることが分かる。 これらの観察により、例えばアルツハイマ一疾患のような中枢神経系でかなり の補体ファクターが産生される症状にパラセタモールを使用することが好ましい ことが立証された。 実施例2:β-アミロイドにより刺激された細胞株T98G中でのインターロイ キン-6(IL-6)の生産に及ぼすパラセタモールおよびインドメタシンの活性 ヒト神経膠芽細胞腫T98G細胞株を用いて、IL-6の産生に及ぼすパラセ タモールの効果を試験した。上記細胞株は実際にIL-6を構造的に産生するこ とができ、この合成は凝集したβ-アミロイドの存在で増加する。インドメタシ ンを参考医薬として使用した。 細胞(2×106/ml)を、37℃で6日間の培養により凝集したβ-アミロ イド(50μM)の存在下で、種々の濃度のパラセタモール(10−1000μ M)またはインドメタシン(0.1−10μM)の存在下で48時間インキュベ ートした。実験終了後、培養媒体を採取し、種々の条件で産生されたIL-6の 量を市販の酵素免疫キット〔ビオトラック(Biotrak)IL-6;アメルシャム(Ame rsham)社製、英国〕を用いて測定した。 その結果(表2)によれば、パラセタモールは、1mMをわずかに超える濃度 でCI50となりIL-6の産生を妨害する。IL-6に及ぼすインドメタシンの妨 害活性は10〜20%である。 これらの結果によれば、パラセタモールはアルツハイマ一疾患の典型的な症状 である、β-アミロイドの存在で脳に生じるIL-6の分泌を減ずることができる 、したがって、この観察により、この病状にパラセタモールを使用することが正 当化される。 実施例3:T98Gおよび774.2細胞株中でのプロスタグランジンの産生 に及ぼすパラセタモールとインドメタシンの活性 大脳炎症症状でのパラセタモールの利点は、パラセタモールがインドメタシン のような他の抗-炎症薬では見出されていない脳細胞に対する作用の選択性を持 っていることを示すために設計された他の実験によって確認されている。 神経膠芽細胞腫T98G細胞株またはJ774.2細胞マクロフアージ細胞株 により産生されるプロスタグランジンの産生を妨害するパラセタモールおよびイ ンドメタシンの能力を評価するための平行した実験を行った。 IL-1βにより刺激されたT98G細胞に関する試験を上記実施例1に記載 したと同様にして行った。インクベーション終了後、培養媒体を採取し、存在す るE2プロスタグランジンの量を測定した。プロスタグランジンは市販の酵素免 疫試験(アメルシャム社製)によって評価した。 表3に示す結果によれば、パラセタモールおよびインドメタシンはいずれも中 枢神経系のグリア細胞中で産生されるプロスタグランジンの産生をかなり妨害す ることができる。 上記実験と平行して、J774.2(2×106/ml)マクロファージ細胞を リポポリサッカサイド(LPS)(1μg/ml)で12時間刺激した。生理溶 液で3回洗浄した後、細胞を種々の濃度のパラセタモール(0.1〜100μM )またはインドメタシン(0.01〜1μM)とともに45分間インキュベート した。インキュベート終了後、上澄みを採取し、上記の試験法によりプロスタ グランジンE2の含量を測定した。 表4に示す結果によれば、インドメタシンと異なり、パラセタモールはマクロ ファージ中では、したがって中枢神経系の外部にある細胞中ではプロスタグラン ジンの産生に対し、ほとんど妨害活性を持たない。 表1〜4のデータは全体として、インドメタシンと異なってパラセタモールは 神経細胞に及ぼす活性に特有の選択性があり、アルツハイマー疾患の治療におい て医薬を特に有用なものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB ,BG,BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE, HU,IL,IS,JP,KP,KR,LC,LK,L R,LT,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ ,PL,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA, US,UZ,VN,YU (72)発明者 ミラネーゼ,クラウディオ イタリア、イ―00143ローマ、ヴィア・ ア・ツァネッタ68/7番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.神経変性疾患の治療に有用な医薬組成物の調製のための式 〔式中、R1は水素または低級アシル基、および R2は水素または低級アルキル基〕 を有する化合物またはそのプロドラッグの利用。 2.式(I)を有する化合物がパラセタモールである請求項1に記載の利用。 3.式(I)を有する化合物がパラセタモール、アセトアミノサロールまたはア セトアミノサロールグリシンエステルである請求項1に記載の利用。 4.疾患がアルツハイマー疾患である請求項1または2に記載の利用。 5.神経変性疾患にかかっている患者を式 〔式中、R1は水素または低級アシル基、および R2は水素または低級アルキル基〕 を有する化合物またはそのプロドラッグの治療に有効な量を用いて処置する治療 方法。 6.神経変性疾患がアルツハイマー疾患である請求項4に記載の方法。 7.式(I)を持つ化合物がパラセタモールである請求項4または5に記載の方 法。 8.治療が式(I)を有する化合物または当量のパラセタモールのプロドラッグ の1日投与量を0.01〜200mg/kgとすることを含む請求項4に記載の 方法。 9.治療が、パラセタモールまたは当量のパラセタモールのプロドラッグの1日 投与量を10〜100mg/kgとすることを含む請求項4〜6にいずれかに記 載の方法。 10.治療が、パラセタモールまたは当量のパラセタモールのプロドラツグの1 日投与量を15〜75mg/kgとすることを含む請求項8に記載の方法。
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