JP2000503266A - 無線通信機用のシールド効果を備えたケース部の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 シールド機能を備えたケース部の製造方法に関し、さらに通信機の装置を受け入れるためにシェル状で互いに対向する開放面が重なって配置したケース部を有する無線通信機用のシールド機能を備えたケース部に関する。製造ステップを節約するために、シールドすべきケース部のための射出成形内に、対をなす接触部との全接触面がフォイルにより所望の接触面の寸法に応じて被覆された織金網であって、該ケース部の内部形状に応じて切断した該織金網を装入するとともに、絶縁材料によるその後の射出成形法によりフォイルを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】 無線通信機用のシールド効果を備えたケース部の製造方法 技術分野 本発明は、シールド効果を備えたケース部の製造方法に関し、さらにこの方法 により製造されたシールド機能を備えたケース部であって、通信機の装置を受け 入れるためにシェル状で互いに対向する開放面が重なって配置したケース部を有 する無線通信機用のケース部に関する。 背景技術 移動通信機すなわちコードレス電話機などの通信機において、電磁放射線の妨 害放射や妨害放送に対して高周波および低周波の論理構造を保護するにはシール ドが必要である。シールドには周知の方法において、はんだ付けしたシールド枠 、シールド板、金属化プラスチックケース、圧型鋳造ケース等を使用することが できる。このような構成成分は機器の重量を重くし、機器の体積を大きくし、機 器の価格を高くするとともに、多くの困難な組立て工程により製造にきわめて手 間がかかる。また、ケース部として金属化または鍍金化プラスチック部を使用す ることは、いずれの場合でも異なる工作機械で２つの完全に分離した作業ステッ プが必要であるため、製造技術的に費用がかかる。 本発明の課題は、上述したようなケースのために、簡単なやり方で、すぐれた シールド効果を示すケース部を製造することにある。 発明の開示 この課題は、冒頭に記載したようなケース部のために、シールドすべきケース 部のための射出成形内に、対をなす接触部との全接触面がフォイルにより所望の 接触面の寸法に応じて被覆された織金網であって、該ケース部の内部形状に応じ て切断された該織金網を装入するとともに、絶縁材料 によるその後の射出成形法によりフォイルを除去することにより解決される。 本発明により製造されたケース部において、該ケース部は唯一の作業工程で製 造することができるため、追加の製造ステップの製造技術的問題は解決される。 さらに、本発明により、先行技術においてケース組立ての際に挿入する必要があ ったり、または追加の処理ステップにより取り除かなければならなかった追加の ＥＭＶパッキングを省略することが可能となる。 ドイツ特許ＤＥ１９ ５１５ ０１０．４により、フォイルが後射出されるケ ース部が知られている。しかしこの周知のケースにおいては、フォイルが既存の 狭い半径に適合し得ず、フォイルが切れることがあるため、欠点がある。 さらに本発明の目的にかなった構成は、従属クレームおよび図面に示した実施 例の１つである以下の記載により得られる。 図面の簡単な説明 以下に、図面に示した実施例の１つに基づき本発明を説明する。 図１は、本発明による方法により製造されたケース部を使用する通信機の縦断 面図である。 図２は、通信機の各押しボタン間の図１の通信機の横断面図である。 図３は、第１の実施例の細部Ｙの詳細図である。 図４は、第２の実施例の細部Ｙの詳細図である。 発明を実施するための最良の形態 通信機１は上面にディスプレイ２および押しボタン領域３を有する。上部の前 面には横側にアンテナ４が取付けられる。通信機のケースは、互いに対向する開 放面が重なって配置した上シェル５および下シェル６からなる。上シェル５は特 にティスプレイ２および押しボタン領域３のための開放部を有する。互いに重な って配置したそれぞれ半分のシェル５と６の間には、通信機の高周波部品および 論理構造成分を受け入れるためのプリン ト基板が配置されている。したがって、ＥＭＶシールドを達成するために、下シ ェル６はシールドとして利用する必要がある。図示した実施例においては、下シ ェル６は２つのシールド室８および９を有する。 本発明によれば、下シェル６は織金網の押出し塗工および後射出により製造さ れる。さらに、シールドすべきケース部のための射出成形内に、対をなす接触部 との全接触面がフォイルにより所望の接触面の寸法に応じて被覆された織金網１ ０であって、該ケース部６の内部形状に応じて切断した該織金網を装入するとと もに、絶縁材料によるその後の射出成形法によりフォイルを除去する。 すなわち、被覆面または射出成形工程後の露出面は後射出され、織金網１０は １側面で露出し、織金網１０の非被覆面は押出し塗工されている。 露出面１１は電気接触面を形成するが、押出し塗工面１２は短絡回避のために 考えられるプリント基板にある部品に対する内部絶縁層１２としての絶縁作用が ある。 接触面１１すなわち織金網１０の格子構造により、対をなす接触部との粗度が 得られるため、例えば噛み合わせの方法で追加のパッキングを放棄することがで きる。 ケース部６、接触面１１および絶縁層１２は１つの製造ステップで作成される 。 図３および図４は、シェル端のプリント基板の被膜領域における細部の詳細を 示す図である。この場合、図３による実施例において、織金網１０は下シェル６ の上面まで導かれ、この箇所にプリント基板の塊表面との接触を形成する。図４ による実施形態においては、上部領域の下シェルの内面が段階づけられ、段階の プリント基板７に対して平行な面にプリント基板７が下側面とともに織金網１０ の上に載り、該織金網１０はプリント基板７と結合し、プリント基板の塊面との 低オーム接触が得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 通信機の装置を受け入れるためにシェル状で互いに対向する開放面が重な って配置されたケース部を有する無線通信機用のシールド機能を備えたケース部 の製造方法において、 シールドすべきケース部のための射出成形内に、対をなす接触部との全接触面 がフォイルにより所望の接触面の寸法に応じて被覆された織金網であって、該ケ ース部の内部形状に応じて切断された該織金網を装入するとともに、絶縁材料に よるその後の射出成形法によりフォイルを除去することを特徴とする方法。 ２． 被覆のために接着フォイルを使用することを特徴とする請求の範囲１に記 載の方法。 ３． 請求の範囲１または２に記載の方法により製造されるケース部において、 該方法の工程により該ケース部（６）の内側にある織金網（１０）の露出面（ １１）は、対をなす接触部、例えば構造プリント基板と結合し、低オーム接触す ることを特徴とするケース部。