JP2000350487A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置

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JP2000350487A
JP2000350487A JP11153287A JP15328799A JP2000350487A JP 2000350487 A JP2000350487 A JP 2000350487A JP 11153287 A JP11153287 A JP 11153287A JP 15328799 A JP15328799 A JP 15328799A JP 2000350487 A JP2000350487 A JP 2000350487A
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Chizumi Funaba
千純 舟場
Yoshihiro Tokoroya
良裕 所谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のモータのセンサレス正弦波制御は、漏
洩電流やインバータ部のスイッチング損失の増加、回転
子位置推定精度の悪化等の問題から速度制御範囲に上限
を設けたものであったが、速度制御範囲を広げるため、
高速回転時には正弦波制御から未通電期間を設けたPA
M制御に切り換える制御が提案されていた。しかし、こ
の制御切り換えを急激に行うと、保護回路が動作してモ
ータが停止したり、過電流が流れることによりモータの
減磁やパワー素子の破壊の原因にもなり、切り換えの方
法が課題となっていた。 【解決手段】 本発明は、前記制御方式切り換え時には
モータ回転数と1周期間の磁束量を一定に維持しなが
ら、電流が急変しないように、徐々に制御を移行する手
段を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサレスの3相
DCブラシレスモータを駆動するインバータ制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のセンサレスの3相DCブラシレス
モータの正弦波制御例について図16を用いて説明す
る。
【0003】図16は、従来のセンサレスの3相DCブ
ラシレスモータを正弦波駆動する場合の回路図例であ
る。同図において、1は交流電源、2は交流を直流に変
換するコンバータ部、3は直流からモータに入力する交
流電圧を生成するためのインバータ部、4は3相DCブ
ラシレスモータ、5はマイクロコンピュータ等の制御回
路、6はモータ4の電流を検出する電流センサである。
制御回路5は、モータ4のモータ電流値を電流センサ6
から取り込み、これによりモータ4の回転子の位置を推
定し、推定した位置情報等をもとにしてインバータ部3
の正弦波出力電圧を制御し、モータの高効率な速度制御
を実現している。
【0004】同従来の正弦波制御の回転速度には上限が
あり、以下にその理由について説明する。
【0005】正弦波制御において、コンバータ部の出力
直流電圧を昇圧しないでモータの回転数を上げるために
は、一般に弱め界磁制御が行われているが、本制御を行
うとモータ効率が低下する。しかし、この対策としてコ
ンバータ部の出力直流電圧を昇圧して正弦波制御を行う
と、漏洩電流やインバータ部のスイッチング損失の増加
といった問題が発生する。
【0006】また、モータ回転数を上げると、モータ電
流はキャリア周波数毎に増減する歪んだ正弦波となるの
で、回転子位置推定精度が悪化する。位置推定精度の悪
化は、モータの脱調や過電流、効率悪化の原因となる。
この対策として高回転数時にキャリア周波数を上げると
電流の歪みは低減できるが、前述の場合と同様に漏洩電
流やスイッチング損失の増加といった問題が発生する。
【0007】これらの理由から、モータのセンサレス正
弦波制御は、速度制御可能範囲に上限が設定されたもの
であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来のモ
ータのセンサレス正弦波制御は、速度制御範囲に上限を
設けたものであったが、速度制御範囲を広げるため、高
速回転時には正弦波制御からPAM制御に切り換えると
いう制御概念が提案されていた。図1はこの制御を行う
場合の回路図である。ここで、7はコンバータ部2に含
まれる直流電圧制御回路、8はモータ回転子の位置検出
回路、VDCは直流電圧制御回路の出力電圧である。同図
において、直流電圧制御回路7を制御することによっ
て、PAM制御を実現している。
【0009】高速回転時に120度以上180度未満に
設定された通電期間でPAM制御を行えば、未通電期間
により回転子位置が検出できるので制御精度が上がる。
また、コンバータ部2に直流電圧制御回路7があること
より、インバータ出力電圧V DCを昇圧できるので高速回
転時にも弱め界磁制御を行う必要がなくなるため、モー
タ効率の低下を防止することができる。さらにキャリア
周波数でスイッチングしない矩形波とすることより、漏
洩電流やスイッチング損失を低減できる。よって、速度
制御範囲を高速回転域に広げることができる。
【0010】しかしながら、上記制御切り換えについて
は従来、切り換え手段が提案されていなかった。ここ
で、仮に切り換えを急激に行った場合には、下記のよう
な課題がある。
【0011】上記制御の電圧電流波形の低速域(正弦波
制御)を図17、高速域(PAM制御)を図18に示
す。同図において、vUNはU相の端子電圧、iUはU相
の巻線電流である。図17と18の比較から明らかなよ
うに、正弦波制御とPAM制御とでは電流波形が大きく
異なる。これは、この制御切り換えの際にモータ固定子
の磁界が大きく変化することを示し、このように磁界の
急変は、モータの脱調や過電流が流れる原因となり、保
護回路が動作してモータが停止したり、過電流が流れる
ことによりモータの減磁やパワー素子の破壊の原因にも
なる。
【0012】本発明はこのような制御切り換えの課題を
解決するために、モータを低速回転時は正弦波制御、高
速回転時はPAM制御で回転する場合の円滑な移行方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、モータを低速回転時は正弦波制御、高速回
転時は未通電期間を設けたPAM制御で回転する場合
に、制御方式切り換え時にはモータ回転数と1周期間の
磁束量を一定に維持しながら、電流が急変しないよう
に、徐々に制御を移行する手段を提供するものである。
【0014】上記他の制御方式として、説明のため本発
明の請求項1に記載の発明の移行方式を取り上げる。請
求項1記載の発明では、コンバータの出力直流電圧VDC
を一定とした正弦波変調のPWM制御から、第1段階と
して、モータ回転数と1周期間の磁束量を一定に維持し
ながら、コンバータ出力電圧VDCは一定に保持し、基本
波である正弦波の振幅と周波数を下げオフセットを上げ
て徐々に通電期間を狭めてPAM制御の設定通電期間に
近づける制御を行う。通電期間がPAM制御の設定通電
期間に移行した後、第2段階として、第1段階と同様に
モータ回転数と1周期間の磁束量を一定に維持しなが
ら、コンバータ出力電圧VDCを制御して通電期間を全通
電にする。
【0015】このような手段をとることによって、モー
タを低速回転時は正弦波制御、高速回転時はPAM制御
で回転する場合の切り換えをモータの脱調や過電流保護
動作を起こさないで実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、前述の
ように、モータを低速回転時は正弦波変調のPWM制
御、高速回転時は通電期間を120度以上180度未満
に設定したPAM制御で回転する場合、制御方式切り換
え時にはモータ回転数と1周期間の磁束量を一定に維持
しながら、第1段階として、コンバータ出力電圧VDC
一定に保持し、基本波である正弦波の振幅と周波数を下
げオフセットを上げて、徐々に通電期間を狭めて通電期
間を前記PAM制御の設定通電期間に近づけ、通電期間
が設定期間に移行した後、第2段階として、コンバータ
出力電圧VDCを制御して徐々に通電期間を全通電に移行
する制御を行うものである。
【0017】この制御によれば、モータを低速回転時は
正弦波制御、高速回転時はPAM制御で回転する場合の
切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を起こさない
で円滑に実現することができる。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明と同様に、モータを低速回転時は正弦波変調のP
WM制御、高速回転時は通電期間を120度以上180
度未満に設定したPAM制御で回転する場合、制御方式
切り換え時にはモータ回転数と1周期間の磁束量を一定
に維持しながら、第1段階として、コンバータ出力電圧
DCを昇圧しながら、基本波である正弦波の振幅と周波
数を上げオフセットを下げて、徐々に通電角を狭めて前
記PAM制御の設定期間に近づけ、設定通電期間に移行
した後、第2段階として、コンバータ出力電圧VDCを制
御して徐々に120度通電期間を全通電に移行する制御
を行うものである。この制御によれば、請求項1と同様
に切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を起こさな
いで円滑に実現することができる。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1,2に
記載の発明と同様に、モータを低速回転時は正弦波変調
のPWM制御、高速回転時は通電期間を120度以上1
80度未満に設定したPAM制御で回転する場合、制御
方式切り換え時にはモータ回転数と1周期間の磁束量を
一定に維持しながら、第1段階として、コンバータ出力
電圧VDCを降圧して基本波である正弦波の通電期間を徐
々に全通電に近づけ、通電期間が全通電に移行した後、
第2段階として、コンバータ出力電圧VDCを昇圧して徐
々に通電期間を前記PAM制御の設定通電期間に移行す
る制御を行うものである。この制御によれば、請求項
1,2に記載の発明と同様に、切り換えをモータの脱調
や過電流保護動作を起こさないで円滑に実現することが
できる。
【0020】請求項4に記載の発明は、モータを低速回
転時は正弦波変調のPWM制御、高速回転時は通電期間
を120度以上180度未満に設定したPAM制御で回
転する場合、請求項1,2,3の発明の制御方式切り換
え法を、モータ回転数を徐々に変化させて1周期間の磁
束量を制御しながら、実施するものである。この制御に
よれば、請求項1,2,3に記載の発明と同様に、切り
換えをモータの脱調や過電流保護動作を起こさないで円
滑に実現することができ、さらに制御方式の切り換えを
速くできるので指令回転数に速く到達することができ
る。
【0021】以下本発明の実施形態について図面を参照
して説明する。
【0022】(実施形態1)図1は、本実施形態の制御
を実現するための電子回路図である。同図において、1
は交流電源、2は交流を直流に変換するコンバータ部、
3は直流からモータに入力する交流電圧を生成するため
のインバータ部、4は3相DCブラシレスモータ、5は
マイクロコンピュータ等の制御回路、6はモータ4の電
流を検出する電流センサ、7はコンバータ部2に含まれ
る直流電圧制御回路、8はモータ回転子の位置検出回
路、VDCは直流電圧制御回路の出力電圧である。
【0023】モータ低速回転域での正弦波制御では、モ
ータ4のモータ電流値を電流センサ6から制御回路5に
取り込み、これに基づいて制御回路5でモータ4の回転
子の位置を推定し、推定した位置情報等をもとにしてイ
ンバータ部3の出力電圧を制御する。一方モータ高速回
転域での120度通電PAM制御では、モータ回転子の
位置検出回路の出力信号を制御回路5に取り込み、これ
に基づいて制御回路5でモータ回転子の位置を検出し、
これをもとに直流電圧制御回路7を介してコンバータ部
2の出力電圧VDCと、インバータ部3の出力電圧を制御
している。
【0024】本実施形態で回転数を上げる場合に、上記
正弦波制御から120度通電のPAM制御へ移行する切
り換え制御の概念図を図2に示す。本実施形態では図2
のように、制御切り換えは2段階に分かれる。第1段階
では、コンバータ出力電圧V DCは一定に維持して正弦波
の振幅と周波数を下げオフセットを上げて、徐々に通電
期間を狭めて通電期間を120度に近づける。通電期間
が120度に移行した後、第2段階として、コンバータ
出力電圧VDCを降圧して徐々に120度通電期間の全通
電制御に移行する。
【0025】本実施形態における電圧電流波形の制御切
り換えを図3、4,5,6を用いて説明する。ここで、
UNはU相端子電圧、iUはU相モータ電流である。図
3は、正弦波制御の電圧電流波形である。モータ電流i
Uは正弦波制御された端子電圧vUNに対して位相遅れの
正弦波となる。第1段階の制御切り換え時の波形を図
4,5に示している。図4は、制御移行第1段階初期の
波形、図5は制御移行第1段階終了時の波形である。第
1段階の制御切り換えでは、コンバータ出力直流電圧V
DCは一定で、通電角を狭めるため、基本波を図3の正弦
波に比べて周波数と振幅を下げてオフセットを上げる波
形とすることによって、1周期の間の磁束量を維持する
ように制御している。
【0026】すなわち、図3の正弦波を VUN=Asin(2πft)+B とすると、制御切り換えの第1段階では、図4,5のよ
うにvUNの最大値は一定値で、振幅Aと周波数fを下げ
オフセットBを大きくして、通電角を狭める制御を行
う。このとき、同図のS1とS2の面積を等しくするよ
うに制御することで、一周期間の磁束量を一定にしてい
る。この制御によって、通電角を120度まで狭める。
【0027】図6は、第2段階の制御切り換え時の波形
移行を示している。第2段階の制御切り換えでは、基本
波を120度通電期間は全通電とする120度矩形波に
近づけながら、コンバータ出力電圧VDCを降圧して、1
周期間の磁束量を維持するように制御している。このよ
うに、回転数と1周期間の磁束量を一定に保持した状態
で、正弦波から120度の全通電波形に移行し、制御を
PAM制御に切り換える。
【0028】以上のような制御切り換え法によって、本
実施形態では、速度可変範囲を広げるためにモータを低
速回転時は正弦波制御、高速回転時はPAM制御で回転
する場合の切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を
起こさないで円滑に実現することができる。
【0029】(実施形態2)本実施形態の制御を実現す
るための電子回路図は、実施形態1と同様である。
【0030】本実施形態で回転数を上げる場合に、正弦
波制御から120度通電のPAM制御へ移行する切り換
え制御の概念図を図7に示す。本実施形態の制御切り換
えは、図7のように2段階に分かれる。第1段階では、
コンバータ出力電圧VDCを昇圧しながら正弦波の振幅と
周波数を上げオフセットを下げて、徐々に正弦波の半周
期を180度から120度に近づけることによって通電
期間を狭める。通電期間が120度に移行した後、第2
段階として、コンバータ出力電圧VDCを降圧して徐々に
120度通電期間の全通電制御に移行する。
【0031】本実施形態における電圧電流波形の制御切
り換えを図3、8,9,10,11を用いて説明する。
図3は、実施形態1で述べたように制御切り換え前の正
弦波制御の電圧電流波形であり、制御切り換え時には常
に図3の回転数と1周期間の磁束量を一定に維持する。
【0032】第1段階の制御切り換え時の波形を図8,
9,10に示している。図8は制御移行第1段階初期の
波形、図9は同中期波形、図10は同終了時の波形であ
る。
【0033】第1段階の制御切り換えでは、通電角を狭
めるため、コンバータ出力直流電圧VDCを昇圧しなが
ら、正弦波の振幅と周波数を上げてオフセットを下げる
ことによって、1周期の間の磁束量を維持するように制
御している。
【0034】すなわち、図3の正弦波を実施形態1と同
様に VUN=Asin(2πft)+B とすると、制御切り換えの第1段階では、図8,9,1
0のように、振幅Aと周波数fを上げ、オフセットBを
下げて、通電角を狭める制御を行う。このとき、同図の
S3とS4の面積を等しくするように制御することで、
一周期間の磁束量を一定に維持している。このことによ
って、図10のように通電角を120度まで狭める。
【0035】図11は、第2段階の制御切り換え時の波
形移行を示している。第2段階の制御切り換えでは、基
本波を120度通電期間は全通電とする120度矩形波
に近づけるため、コンバータ出力電圧VDCを降圧して、
1周期間の磁束量を維持するように制御している。この
ようにして、回転数と1周期間の磁束量を一定に保持し
た状態で、正弦波から120度の全通電波形に移行し、
制御をPAM制御に切り換える。
【0036】以上のような制御切り換え法によって、本
実施形態では、速度可変範囲を広げるためにモータを低
速回転時は正弦波制御、高速回転時はPAM制御で回転
する場合の切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を
起こさないで円滑に実現することができる。
【0037】(実施形態3)本実施形態の制御を実現す
るための電子回路図は、実施形態1同様である。
【0038】本実施形態で回転数を上げる場合に、正弦
波制御から120度通電のPAM制御へ移行する切り換
え制御の概念図を図12に示す。本実施形態の制御切り
換えは、図12のように2段階に分かれる。第1段階で
は、コンバータ出力電圧VDCを降圧しながら正弦波を1
80度全通電に徐々に切り換える。通電期間が180度
全通電に移行した後、第2段階として、コンバータ出力
電圧VDCを昇圧して徐々に通電期間を狭め、120度の
全通電に移行する。
【0039】本実施形態における電圧電流波形の制御切
り換えを図3、13、14、15を用いて説明する。図
3は、実施形態1、2で述べたように制御切り換え前の
正弦波制御の電圧電流波形であり、制御切り換え時には
常に図3の回転数と1周期間の磁束量を一定に維持す
る。第1段階の制御切り換え時の波形を図13,14に
示している。図13は制御移行第1段階初期の波形、図
14は同終了時の波形である。第1段階の制御切り換え
では、同図のように正弦波を180度の全通電に近づけ
ながら、コンバータ出力直流電圧VDCを降圧することに
よって、同図S5とS6の面積を一定に保ち、1周期の
間の磁束量を維持するように制御している。このことに
よって、図14のように制御を180度全通電に移行す
る。
【0040】図15は、第2段階の制御切り換え時の波
形移行を示している。第2段階の制御切り換えでは、同
図S7とS8の面積を一定に保ち、180度通電を12
0度に狭めながら、コンバータ出力電圧VDCを昇圧する
ことによって、1周期間の磁束量を維持するように制御
している。このようにして、回転数と1周期間の磁束量
を一定に保持した状態で、正弦波から120度通電波形
に移行し、制御をPAM制御に切り換える。
【0041】以上のような制御切り換え法によって、本
実施形態では、速度可変範囲を広げるためにモータを低
速回転時は正弦波制御、高速回転時はPAM制御で回転
する場合の切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を
起こさないで円滑に実現することができる。
【0042】なお、前記の各実施形態では、正弦波制御
は、モータ巻線端子に正弦波電圧を印加する波形として
いるが、モータ巻線端子には正弦波に3次の高調波成分
を加えた電圧を印可し、相間電圧を正弦波として本発明
の切り換えを実施することも可能である。
【0043】また、前記の各実施形態は、高速回転時に
は120度通電のPAM制御に切り換える例としている
が、例えば135度や150度等の広角通電のPAM制
御に切り換えることも本発明をもとに実施することがで
きる。
【0044】また、前述の図2,図7,図12に図示し
た制御切り換え時のコンバータ部2の出力直流電圧VDC
の時間に対する変化の勾配は同図のとおりでなくてもよ
く、また、図のような比例関係でなくともよい。本発明
は直流電圧VDCの勾配等を調整して実施することができ
るものである。
【0045】さらに、前記の各実施形態の制御切り換え
を回転数も同時に移行させながら実施することも可能で
ある。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、モータを低速
回転時は正弦波変調のPWM制御、高速回転時は通電期
間を120度以上180度未満に設定したPAM制御で
回転する場合、制御方式切り換え時にはモータ回転数と
1周期間の磁束量を一定に維持しながら、第1段階とし
て、コンバータ出力電圧VDCは一定に保持し、基本波で
ある正弦波の振幅と周波数を下げオフセットを上げて、
徐々に通電期間を狭めて通電期間を前記PAM制御で設
定した期間に近づけ、通電期間が設定期間に移行した
後、第2段階として、コンバータ出力電圧VDCを制御し
て徐々に通電期間を全通電に移行する制御を行うもので
ある。上記実施形態1から明らかなように、この制御に
よれば、モータを低速回転時は正弦波制御、高速回転時
はPAM制御で回転する場合の切り換えをモータの脱調
や過電流保護動作を起こさないで円滑に実現することが
できる。
【0047】請求項2に記載の発明は、モータを低速回
転時は正弦波変調のPWM制御、高速回転時は通電期間
を120度以上180度未満に設定したPAM制御で回
転する場合、制御方式切り換え時にはモータ回転数と1
周期間の磁束量を一定に維持しながら、第1段階とし
て、コンバータ出力電圧VDCを昇圧しながら、基本波で
ある正弦波の振幅と周波数を上げオフセットを下げて、
徐々に通電角を狭めて前記PAM制御で設定した期間に
近づけ、設定期間通電に移行した後、第2段階として、
コンバータ出力電圧VDCを制御して徐々に120度通電
期間を全通電に移行する制御を行うものである。実施形
態2から明らかなように、この制御によれば、請求項1
と同様に制御切り換えをモータの脱調や過電流保護動作
を起こさないで円滑に実現することができる。
【0048】請求項3に記載の発明は、モータを低速回
転時は正弦波変調のPWM制御、高速回転時は通電期間
を120度以上180度未満に設定したPAM制御で回
転する場合、制御方式切り換え時にはモータ回転数と1
周期間の磁束量を一定に維持しながら、第1段階とし
て、コンバータ出力電圧VDCを降圧しながら基本波であ
る正弦波の通電期間を徐々に全通電に近づけ、通電期間
が全通電に移行した後、第2段階として、コンバータ出
力電圧VDCを昇圧して徐々に通電期間を前記PAM制御
で設定した期間に移行する制御を行うものである。実施
形態3から明らかなようにこの制御によれば、請求項
1,2に記載の発明と同様に、切り換えをモータの脱調
や過電流保護動作を起こさないで円滑に実現することが
できる。
【0049】請求項4に記載の発明は、モータを低速回
転時は正弦波変調のPWM制御、高速回転時は通電期間
を120度以上180度未満に設定したPAM制御で回
転する場合、請求項1、または2,または3記載の発明
の制御切り換え方式を、モータ回転数を徐々に変化させ
て1周期間の磁束量も制御しながら、実施するものであ
る。この制御によれば、請求項1,2,3に記載の発明
と同様に、切り換えをモータの脱調や過電流保護動作を
起こさないで円滑に実現することができ、さらに制御方
式の切り換えを速くできるので指令回転数に速く到達す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の実施形態1の回路図
【図2】同実施形態1の制御概念図
【図3】同実施形態1の正弦波制御の電圧波形を示す図
【図4】同実施形態1の切り換え第1段階初期の波形を
示す図
【図5】同実施形態1の切り換え第1段階終了時の波形
を示す図
【図6】同実施形態1の切り換え第2段階終了時の波形
を示す図
【図7】本発明の制御装置の実施形態2の制御概念図
【図8】同実施形態2の切り換え第1段階初期の波形を
示す図
【図9】同実施形態2の切り換え第1段階中期の波形を
示す図
【図10】同実施形態2の切り換え第1段階終了時の波
形を示す図
【図11】同実施形態2の切り換え第2段階終了時の波
形を示す図
【図12】本発明の制御装置の実施形態3の制御概念図
【図13】同実施形態3の切り換え第1段階初期の波形
を示す図
【図14】同実施形態3の切り換え第1段階終了時の波
形を示す図
【図15】同実施形態3の切り換え第2段階終了時の波
形を示す図
【図16】従来の制御装置の回路図
【図17】従来の制御装置の低回転数時の正弦波制御波
形を示す図
【図18】従来の制御装置の高回転数時のPAM制御波
形を示す図
【符号の説明】
1 交流電源 2 コンバータ部 3 インバータ部 4 3相DCブラシレスモータ 5 制御回路 6 電流センサ 7 直流電圧制御回路 8 モータ回転子の位置検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H560 BB04 BB12 DA13 DC12 DC13 EB01 EC01 EC07 JJ02 SS07 UA06 XA02 XA03 XA08 XA11 XA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流を直流に変換しかつ直流電圧を制御す
    る手段を備えた直流電圧可変コンバータ部と、前記コン
    バータ部の出力電圧を振幅としキャリア周波数のデュー
    ティーを制御して出力電圧を制御する手段ととともに直
    流をモータの回転数に対応した交流に変換する手段を備
    えたインバータ部を具備し、ブラシレスモータの回転数
    が低い領域では、前記コンバータ部の出力直流電圧を一
    定に維持するとともに前記インバータ部で正弦波変調の
    PWM制御電圧を出力することによってモータを制御
    し、前記回転数が高い領域では、前記コンバータ部の出
    力直流電圧を制御して前記インバータ部は120度以上
    180度未満に設定した通電期間を全通電とするPAM
    制御に切換えて前記ブラシレスモータを制御する制御装
    置であって、 前記制御方式の切り換え時にはモータ回転数と1周期間
    の磁束量を一定に維持しながら、コンバータ出力の直流
    電圧を一定とした正弦波変調のPWM制御から、コンバ
    ータ出力電圧は一定に保持し、基本波である正弦波の振
    幅と周波数を下げオフセットを上げることによって徐々
    に前記PAM制御の設定通電期間に近づける制御を行
    い、設定通電期間に移行後、コンバータ出力電圧を制御
    して設定通電期間は全通電とするPAM制御に切り換え
    ることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】交流を直流に変換しかつ直流電圧を制御す
    る手段を備えた直流電圧可変コンバータ部と、前記コン
    バータ部の出力電圧を振幅としキャリア周波数のデュー
    ティーを制御して出力電圧を制御する手段ととともに直
    流をモータの回転数に対応した交流に変換する手段を備
    えたインバータ部を具備し、ブラシレスモータの回転数
    が低い領域では、前記コンバータ部の出力直流電圧を一
    定に維持するとともに前記インバータ部で正弦波変調の
    PWM制御電圧を出力することによってモータを制御
    し、前記回転数が高い領域では、前記コンバータ部の出
    力直流電圧を制御して前記インバータ部は120度以上
    180度未満に設定した通電期間を全通電とするPAM
    制御に切換えて前記ブラシレスモータを制御する制御装
    置であって、 前記制御方式切り換え時にはモータ回転数と1周期間の
    磁束量を一定に維持しながら、コンバータ出力の直流電
    圧を一定とした正弦波変調のPWM制御から、コンバー
    タ出力直流電圧を制御しながら、基本波である正弦波の
    振幅と周波数を上げオフセットを下げることによって徐
    々に前記PAM制御の設定通電期間に近づける制御を行
    い、設定通電期間に移行後、コンバータ出力電圧を制御
    して設定通電期間は全通電とするPAM制御に切り換え
    ることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  3. 【請求項3】交流を直流に変換しかつ直流電圧を制御す
    る手段を備えた直流電圧可変コンバータ部と、前記コン
    バータ部の出力電圧を振幅としキャリア周波数のデュー
    ティーを制御して出力電圧を制御する手段ととともに直
    流をモータの回転数に対応した交流に変換する手段を備
    えたインバータ部を具備し、ブラシレスモータの回転数
    が低い領域では、前記コンバータ部の出力直流電圧を一
    定に維持するとともに前記インバータ部で正弦波変調の
    PWM制御電圧を出力することによってモータを制御
    し、前記回転数が高い領域では、前記コンバータ部の出
    力直流電圧を制御して前記インバータ部は120度以上
    180度未満に設定した通電期間を全通電とするPAM
    制御に切換えて前記ブラシレスモータを制御する制御装
    置であって、 前記制御方式切り換え時にはモータ回転数と1周期間の
    磁束量を一定に維持しながら、コンバータ出力の直流電
    圧を一定とした正弦波変調のPWM制御から、コンバー
    タ出力直流電圧を下げながら正弦波を徐々に180度通
    電期間を全通電とする矩形波に近づけ、180度全通電
    矩形波に移行後、コンバータ出力電圧を制御しながら徐
    々に前記PAM制御の設定通電期間に近づけ、PAM制
    御に切り換えることを特徴とするブラシレスモータの制
    御装置。
  4. 【請求項4】制御方式切り換え時に、モータの回転数と
    1周期間の磁束量を一定に維持することに替え、モータ
    の回転数と1周期間の磁束量を移行させながら切換えを
    行うようにした請求項1から3のいずれかに記載のブラ
    シレスモータの制御装置。
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