JP2000344036A - 車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造 - Google Patents
車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造Info
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Abstract
せる車両であっても、前席乗員と後席乗員が干渉するピ
ラーのトリム補強部材を、それぞれの乗員の衝撃エネル
ギーに対応して、適切に緩和できるようにした車両の内
装材による衝撃エネルギー吸収構造を提供することを目
的とする。 【解決手段】トリム補強部材70は、硬質の合成樹脂で
成形され、上下方向に伸びる本体部71と、本体部の上
端で前後方向に伸びる上部前後延設部72と、本体部の
下端で前後方向に伸びる下部前後延設部73とで構成さ
れる。本体部71には、上下方向に複数連なったリブを
有するエネルギー吸収部76が形成され、上部前後延設
部72の車外側には衝撃エネルギー吸収部材74が取付
けられている。
Description
けられる衝撃エネルギー吸収構造に関する。
の内部に、車両衝突時、乗員が車室内の構成部品に干渉
する、所謂二次衝突時、乗員が受ける衝撃を緩和するた
め、衝撃吸収機能を有するトリム補強部材を設けること
が知られている(特開平8−119047号公報参
照)。
保護するため、前記公報にも示されているように、一般
にピラーを被装するピラートリムの内部に設定されてい
る。
では、車室内の前後に複数の座席を設置し、複数の乗員
を前後に着座させることが多いが、こうした車両におい
ては、前席の側方に設けたピラー(センターピラーな
ど)に対して、車両の衝突方向に応じて、前席乗員、後
席乗員が、それぞれ異なる方向から干渉する。
幅方向の衝突加速度が生じるため、前席乗員が側方に変
位して、車室側方からピラーに干渉し、前面衝突の場合
には、車体に前後方向の衝突加速度が生じるため、後席
乗員が前方に変位して、車室後方からピラーに干渉す
る。
方向からピラーに干渉する場合、前記公報に示してある
ように、ピラーの車室側全面にトリム補強部材を設ける
ことにより、各乗員の衝突エネルギーをある程度緩和で
きる。
からピラーに干渉する場合には、干渉方向が異なる他
に、後席乗員の方がピラーまでの干渉距離が長く、ま
た、干渉する慣性質量も、後席乗員が上半身全ての質量
であるため、頭部だけの前席乗員よりも大きくなる。
る車両においては、着座位置によって、干渉距離や慣性
質量に違いが生じ、衝撃エネルギーが異なるといった問
題が生じる。
おらず、それぞれの着座位置の乗員に対して、適切に衝
撃エネルギーの緩和を行なうことはできなかった。
シートベルトショルダーアンカーが設置され、そのピラ
ートリムの中央には、そのシートベルトショルダーアン
カーの高さ位置を、乗員の体格に応じて調整するアジャ
スター用の長穴が穿設されている。
ると、長穴の部分でトリム補強部材を設けることができ
ないため、必然的にトリム内部中央でトリム補強部材が
欠けることになり、後席乗員がピラーに干渉し、車室後
方から大きな衝撃エネルギーを受けた場合には、トリム
補強部材がトリムから剥離し、効果的に衝撃エネルギー
を吸収できないといった可能性もあった。
れたもので、前後に複数の座席を設け、乗員を前後に着
座させる車両であっても、前席乗員と後席乗員が干渉す
るピラーのトリム補強部材を、それぞれの乗員の衝撃エ
ネルギーに対応して、適切に緩和できるようにした、車
両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造を提供するこ
とを目的とする。
本発明は以下のように構成される。請求項1記載の発明
は、車室内の前後に複数の座席を設けた車両の内装材の
衝撃エネルギー吸収構造において、前席側方の車両側面
に、上下方向に伸びる車体部材のピラーを配設し、該ピ
ラーの車室側側面に、ピラーを覆うトリムを被装し、該
トリムとピラーとの間に、車室内からの衝撃を吸収する
トリム補強部材を介装すると共に、該トリム補強部材
は、車室後方からの衝撃エネルギーを吸収する第1衝撃
吸収部と、車室側方からの衝撃エネルギーを吸収する第
2衝撃吸収部とを備え、該第1衝撃吸収部と第2衝撃吸
収部とのエネルギー吸収性能を異ならせたものである。
両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造において、前
記トリム補強部材の第1衝撃吸収部のエネルギー吸収性
能を、第2衝撃吸収部のエネルギー吸収性能に比して高
めたものである。
の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造におい
て、前記トリム補強部材の第1衝撃吸収部と第2衝撃吸
収部を別体に構成したものである。
数の座席を設けた、車両の内装材による衝撃エネルギー
吸収構造において、前席乗員側方の車両側面に、上下方
向に伸びる車体部材のピラーを配設し、該ピラーの車室
内側面に、ピラーを覆うトリムを被装し、該トリムに、
シートベルトショルダーアンカーの高さ位置調整のた
め、上下方向に伸びる長穴を穿設し、該長穴からトリム
の車室前後方向端部までのトリムとピラーとの間には、
車室内からの衝撃を吸収する衝撃吸収部を備えたトリム
補強部材を介装し、該トリム補強部材の上端若しくは下
端に、長穴の上方若しくは下方で車両前後方向に伸びる
前後延設部を形成し、該前後延設部の前後方向端部を、
ピラー若しくはトリムに固定したものである。
両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造において、前
記トリムの長穴から車室後方側端部までのトリムとピラ
ーとの間のみに、前記トリム補強部材を介装したもので
ある。
の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造におい
て、前記トリム補強部材の前後延設部に、別体の衝撃吸
収部を設けたものである。
の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造におい
て、前記シートベルトショルダーアンカーと一体に上下
動するスライドアジャスターパネルを、トリムとピラー
との間に配設し、前記トリム補強部材の前後延設部とト
リムとの間に間隙を設け、スライドアジャスターパネル
をガイドするガイド部を構成したものである。
の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造におい
て、前記トリム補強部材の上端と下端に、それぞれ上部
前後延設部と下部前後延設部を設け、該各前後延設部を
前記スライドアジャスターパネルに対して、一方は車室
側に、他方は車外側に位置して当接するように設定した
ものである。
の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造におい
て、前記トリム補強部材の上端と下端に、それぞれ上部
前後延設部と下部前後延設部を設け、該各前後延設部の
前後方向端部を、ピラー若しくはトリムに固定したもの
である。
撃エネルギー吸収構造によれば、トリム補強部材は、車
室後方からの衝撃エネルギーを吸収する第1衝撃吸収部
と、車室側方からの衝撃エネルギーを吸収する第2衝撃
吸収部とを備え、その第1衝撃吸収部と第2衝撃吸収部
とのエネルギー吸収性能を異ならせたことにより、トリ
ム補強部材は、衝撃エネルギーの異なる前席乗員と後席
乗員に対して、それぞれに適応するエネルギー吸収性能
を持つことができるため、それぞれの乗員に対して、適
切に衝撃エネルギーを緩和することができる。
ネルギー吸収構造によれば、第1衝撃吸収部のエネルギ
ー吸収性能を、第2衝撃吸収部のエネルギー吸収性能に
比して高めたことにより、トリム補強部材は、大きな衝
撃エネルギーで干渉する後席乗員に対して充分なエネル
ギー吸収性能を確保して、小さな衝撃エネルギーで干渉
する前席乗員に対して適当なエネルギー吸収性能を確保
したため、それぞれの乗員に対して、適切に衝撃エネル
ギーを緩和することができる。
ネルギー吸収構造によれば、第1衝撃吸収部と第2衝撃
吸収部を別体に構成したことにより、それぞれ別々にエ
ネルギー吸収性能を設定することが容易となるため、乗
員が干渉するトリム位置によって、衝撃エネルギーの吸
収性能を異ならせる必要のあるトリム補強部材の設計要
求を、容易に満足することができる。
ネルギー吸収構造によれば、トリムに、シートベルトシ
ョルダーアンカーの高さ位置調整のため、上下方向に伸
びる長穴を穿設したものにあって、トリム補強部材に形
成した前後延設部の前後方向端部を、ピラー若しくはト
リムに固定したことにより、トリム内部の中央で、トリ
ム補強部材が欠けたものであっても、前後延設部の前後
方向端部がピラー若しくはトリムに固定され、広い範囲
でトリム補強部材を固定できるため、トリム補強部材の
ピラー若しくはトリムからの剥離が防止され、効果的に
衝撃エネルギーの吸収を行なうことができる。
ネルギー吸収構造によれば、トリムの長穴から車室後方
側端部までのトリムとピラーの間にのみに、トリム補強
部材を介装したことにより、乗員が二次衝突し得ない不
要な車室前方側部位のトリム補強部材を省略しつつ、二
次衝突する部位では適切に衝撃エネルギーの吸収を行な
うことができる。
ネルギー吸収構造によれば、トリム補強部材の前後延設
部に、別体の衝撃吸収部を設けたことにより、トリム補
強部材が、衝撃エネルギーを受けて変形した場合でも、
前後延設部には変形が生じないため、別体に設けられた
衝撃吸収部のエネルギー吸収性能は確保される。
がそれぞれ異なる方向から異なる時期にトリムに干渉し
た場合でも、それぞれの衝撃吸収部によって、適切に衝
撃エネルギーが緩和されることになる。
ネルギー吸収構造によれば、トリム補強部材の前後延設
部とトリムの間に間隙を設け、スライドアジャスターパ
ネルをガイドするガイド部を構成したことにより、前後
延設部がスライドアジャスターパネルのガイド手段を兼
ねるため、別途ガイド手段を設ける必要がなくなり、ガ
イド手段のためのスペースを設定しなくてもよいため、
トリム内部に衝撃吸収空間を充分に確保することができ
る。
ネルギー吸収構造によれば、トリム補強部材の上端と下
端にそれぞれ前後延設部を設け、それらの各前後延設部
を前記スライドアジャスターパネルに対して、一方は車
室側に、他方は車外側に位置して当接するように設定し
たことにより、スライドアジャスターパネルの上端と下
端は、それぞれ前後延設部によって付勢されるため、ス
ライドアジャスターパネルのばたつきが抑えられ、異音
の発生を防止できる。
ネルギー吸収構造によれば、トリム補強部材の上端と下
端にそれぞれ前後延設部を設け、それら各前後延設部の
前後方向端部を、ピラー若しくはトリムに固定したこと
により、トリム補強部材の上端と下端の両側で、確実に
ピラー若しくはトリムに固定されるため、トリムのどの
位置に乗員が干渉したとしても、トリム補強部材のピラ
ー若しくはトリムからの剥離が防止され、広い範囲での
エネルギー吸収を確実に行なうことができる。
する。図1は、本発明が採用された車両の車室内部の側
面を示した図である。二点鎖線の仮想線で、それぞれ前
席及び後席(図示せず)に着座した前席乗員P1と後席
乗員P2を示す。
室フロアとルーフを上下方向に伸びて連結するAピラー
10、Bピラー20及びCピラー30が順に配置され、
その各ピラー間には、フロントドア40とリアドア50
がそれぞれ配設されている。
脂製や布製の内装材が取り付けられている。各ピラーに
は、Aピラートリム11、Bピラートリム21及びCピ
ラートリム31が各ピラーの車室側側面の全面を覆うよ
うに被装され、各ドアには、フロントドアトリム41、
リアドアトリム51が各ドアの車室側を覆うように被装
されている。
ルトのシートベルトショルダーアンカー60が設置さ
れ、そのシートベルトショルダーアンカー60は、乗員
の体格に応じて高さ位置を上下に調整できるように構成
されている。
上部には、それぞれドアウィンドガラス42、52が設
けられ、Aピラー10の前方には、フロントウィンドガ
ラス12、Cピラー30の後方には、クォーターウィン
ドガラス32が設けられている。
60の付近を示したBピラーの詳細図である。
Bピラートリムアッパ21aと、下部に設定されるBピ
ラートリムロア21bとによって構成され、Bピラート
リムアッパ21aの中央には、シートベルトショルダー
アンカー60の高さ調整に対応して、上下方向に伸びる
長穴22が穿設されている。
凹設されたシートベルト引出し口23が設けられ、シー
トベルトSをBピラー下端に取付けられたシートベルト
リトラクター(図示せず)から引出すように構成されて
いる。
は、下端にシートベルトSを挿通するDリング61と、
上端にシートベルトショルダーアンカーの高さ調整する
際、押操作するアジャスターボタン62が設けられてい
る。
面側には、上下方向に伸び、シートベルトショルダーア
ンカー60と一体に連動するアジャスターカバーパネル
63が、Bピラートリムアッパ21aの裏側(車外側)
に位置するように設けられている。
側(車外側)には、長穴22から車室後方端部までの間
に長穴22に沿って伸びる本体部71と、本体部71上
端から車室前方側に伸びる上部前後延設部72と、本体
部71下端から車室前方側に伸びる下部前後延設部73
とにより構成されるトリム補強部材70が、長穴22の
周囲を取り囲むように取り付けられ、車両衝突時には、
乗員のBピラー干渉時(二次衝突時)に、衝撃エネルギ
ーを緩和するように構成されている。
ー20とBピラートリムアッパ21a内部の構造を説明
する。シートベルトショルダーアンカー60とアジャス
ターカバーパネル63は、ガイドレール部64aを有す
るアジャスターブラケット64にスライド自在に嵌合さ
れ、そのアジャスターブラケット64と共にベルトアジ
ャスター組立体60Aを構成している。
Bピラーインナパネル20aにボルト/ナット80、8
1によって固定されている。
は、上部前後延設部72がBピラートリムアッパ21a
との間で、間隙を設けて取り付けられ、長穴22の下側
では、下部前後延設部73がBピラートリムアッパ21
aに当接して取り付けられている。
3aを上部前後延設部72とBピラートリムアッパ21
aとの間の間隙に位置させ、下端63bを下部前後延設
部73の車外側に位置させ、それぞれを上部前後延設部
72と下部前後延設部73に当接させている。これによ
り上端63aと下端63bがトリム補強部材70によっ
て付勢させることになるため、アジャスターカバーパネ
ル自身のばたつきが抑えられ、異音の発生が防止され
る。
には、四角形断面のパイプ形状の衝撃エネルギー吸収部
材74が取り付けられている。この衝撃エネルギー吸収
部材74は、金属薄板を芯として、その金属薄板の外表
面にクラフト紙を重ね合せた重合体として構成され(詳
細は図示せず)、表面を蛇腹状に形成して、車室内方か
ら前席乗員P1の干渉を受けた際には塑性変形して、衝
撃エネルギーを吸収するように構成されている。
側には、Bピラーレイン20bとBピラーアウタパネル
20cが設けられ、これら車体部材によってBピラー2
0が構成されている。
ルギー吸収部材74の上部前後延設部72への取付け構
造を説明する。
成形され、前述のようにBピラートリムアッパ21aと
の間に間隙を設けた、アジャスターカバーパネル63を
ガイドするガイド部72aが形成され、その他の部分は
Bピラートリムアッパ21aに当接するように設けられ
ている。
ネルギー吸収部材74を両端から係止する係止ヅメ75
が設けられ、その係止ヅメ75間に衝撃エネルギー吸収
部材74を差込むことにより、衝撃エネルギー吸収部材
74を簡単に組付けられるように構成されている。
は、エネルギー吸収機能を有するエネルギー吸収部76
が設けられ、車室後方からの後席乗員P2の干渉に対し
て、衝撃エネルギーを吸収するよう構成されている。
ルトショルダーアンカー60とアジャスターブラケット
64の高さ調整構造について説明する。
アジャスターブラケット64のガイドレール部64a
に、スライドベース部60aを嵌合してスライド自在に
構成されている。
在の係合ピン65が設けられ、この係合ピン65は、ア
ジャスターボタン62を押操作することにより、引込む
ように構成されている。
ット64に形成された係止孔64bに係合させることに
より、シートベルトショルダーアンカー60の位置を規
定して、係止孔64bから係脱させることによりシート
ベルトショルダーアンカー60を上下にスライドさせる
ことができる。
ン65を係止孔64bに係合することで、シートベルト
ショルダーアンカー60を乗員の体型に応じた高さに調
整することができる。
の組付図を示す。図6は内装材全体のBピラー20への
組付図であり、車体部材であるBピラーインナ20aに
対して、トリム補強部材70と一体となったBピラート
リムアッパ21a、Bピラートリムロア21b、及びベ
ルトアジャスター組立体60Aを組付けることにより、
内装材が組付けられる。
ピラーインナ21にベルトアジャスター組立体60Aを
組付ける。その後、トリム補強部材70を組付けたBピ
ラートリムアッパ21aの下端に設けた固定ヅメ24を
Bピラーの下部に組付けたBピラートリムロア21bに
差込む。
プ用穴20dとトリムピン用穴20eに、Bピラートリ
ムアッパ21aのトリムクリップ25とトリムピン26
を嵌合固定することにより、Bピラー20への内装材の
組付けが完了する。
トリム補強部材70の組付図であり、Bピラートリムア
ッパ21aの裏側(車外側)にトリム補強部材70を組
付けることにより、Bピラートリムアッパ21aとトリ
ム補強部材70の組立体が構成される。
成形され、前述のように上下方向に伸びる本体部71
と、本体部の上端で前後方向に伸びる上部前後延設部7
2と、本体部の下端で前後方向に伸びる下部前後延設部
73とで構成される。
リブを有するエネルギー吸収部76が形成され、前述の
ように、車室後方側からの後席乗員P2の干渉に対し
て、そのリブが破壊されることにより、衝撃エネルギー
を吸収するように構成されている。
ルギー吸収部材74が取付けられ、前述のように、車室
側方側からの前席乗員P1の干渉に対して、塑性変形さ
れることにより、衝撃エネルギーを吸収するように構成
されている。
のそれぞれの端部には、Bピラートリムアッパ21aの
固定クリップ25に嵌め込まれるクリップ穴77が設け
られ、そのクリップ穴77を固定クリップ25に嵌合固
定することにより、車室後方側から大きな衝撃エネルギ
ーが作用した場合に、トリム補強部材70が、Bピラー
トリムアッパ21aから脱落するのを防止している。
のBピラーインナ20への組付け図である。ベルトアジ
ャスター組立体60Aは、アジャスターブラケット64
に穿設されたボルト穴64cに固定ボルトを挿通させ、
その固定ボルト80をBピラーインナ20aに溶着され
た固定ナット81に螺合させることにより、Bピラーイ
ンナ20aに組付けられる。
64の下端に形成した位置決めヅメ64eを、Bピラー
インナ20aの位置決め穴20fに差込むことにより、
ベルトアジャスター組立体60Aは位置が規定され、B
ピラーインナ20aに組付けられる。
突時の乗員の二次衝突について説明する。
ッパ21aに干渉する際の挙動を示したもので、図10
は、後席乗員P2がBピラートリムアッパ21aに干渉
する際の挙動を示したものである。図面の説明は番号を
付して省略する。
P1がBピラートリムアッパ21aに干渉する際には、
ほぼ頭部のみが側方に変位して、Bピラートリムアッパ
21aに干渉する。これに対して、後席乗員がBピラー
トリムアッパ21aに干渉する際には、上半身が前方に
変位して、頭部がBピラートリムアッパ21aに干渉す
る。
と、干渉する慣性質量も後席乗員の方が大きく、よって
後席乗員P2の方が大きな衝撃エネルギーをもってBピ
ラートリムアッパ21aに干渉することがわかる。
ルギーに対して、本実施例では、トリム補強部材70の
本体部71に設けたエネルギー吸収部76の方を、トリ
ム補強部材70の上部前後延設部72に設けた衝撃エネ
ルギー吸収部材74よりも、剛性を高く、脆弱しにくく
することにより、エネルギー吸収性能を高く設定してい
る。
対して、適切な衝突エネルギーの緩和を行なうことがで
きる。
ギー吸収機能を有するトリムを組み付け、車両の内装材
を構成することにより、以下の効果を奏する。
設けたエネルギー吸収部76と、トリム補強部材70の
上部前後延設部72に設けた衝撃エネルギー吸収部材7
4とのエネルギー吸収性能を異ならせたことにより、ト
リム補強部材70は、衝撃エネルギーの異なる前席乗員
P1と後席乗員P2に対して、それぞれに対応したエネ
ルギー吸収性能を持つことができるため、それぞれの乗
員に対して、衝撃エネルギーを適切に緩和することがで
きる。
ネルギー吸収部材74よりも、エネルギー吸収性能を高
く設定したことにより、トリム補強部材70は、大きな
衝撃エネルギーで干渉する後席乗員P2に対して充分な
エネルギー吸収性能を確保して、小さな衝撃エネルギー
で干渉する前席乗員P1に対して適当なエネルギー吸収
性能を確保できるため、それぞれの乗員に対して、より
適切に、衝撃エネルギーを緩和することができる。
ム補強部材70のエネルギー吸収部76と別体に構成し
たことにより、それぞれ別にエネルギー吸収性能を設定
し易くなるため、乗員の干渉するトリムの位置によっ
て、衝撃エネルギーの吸収性能を異ならせる必要のある
トリム補強部材の設計要求を、容易に満足することがで
きる。
0の高さ調整のため、Bピラートリムアッパ21aに長
穴22が穿設され、その長穴部分でトリム補強部材が欠
けたものであっても、上部前後延設部72と下部前後延
設部73の前端部がBピラートリムアッパ21aに固定
され、広い範囲でトリム補強部材70を固定することに
なるため、トリム補強部材のBピラートリムアッパから
の剥離が防止され、効果的に衝撃エネルギーの吸収を行
なうことができる。
22から車室後方側端部までのピラートリムアッパ21
aの内部のみに、トリム補強部材70を介装したことに
より、各乗員P1、P2が干渉しえない車室前方側部位
のトリム補強部材を省略しつつ、干渉する部位では適切
に衝撃エネルギーの吸収を行なうことができる。
部72に、別体の衝撃エネルギー吸収部材74を設けた
ことにより、トリム補強部材のエネルギー吸収部76
が、衝撃エネルギーを受けて変形した場合でも、上部前
後延設部72には変形が生じないため、別体の衝撃エネ
ルギー吸収部材のエネルギー吸収性能は確保される。
1、P2がそれぞれ異なる方向から異なる時期にBピラ
ートリムアッパに干渉した場合でも、それぞれのエネル
ギー吸収部と衝撃エネルギー吸収部材によって、確実に
衝撃エネルギーを緩和することができる。
部72とBピラートリムアッパ21aの間に間隙を設
け、スライドアジャスターパネル63をガイドするガイ
ド部72aを構成したことにより、上部前後延設部72
がスライドアジャスターパネル63のガイド手段を兼ね
るため、別途ガイド手段を設ける必要がなくなり、ガイ
ド手段のためのスペースを設定しなくてもよいため、B
ピラートリムアッパ21a内に衝撃吸収空間を充分に確
保することができる。
部72と下部前後延設部73を前記スライドアジャスタ
ーパネル63に対して、上部前後延設部42は車室側
に、下部前後延設部73は車外側に位置して当接するよ
うに設定したことにより、前述のようにスライドアジャ
スターパネルの上端部と下端部は、それぞれ上部前後延
設部と下部前後延設部によって付勢されるため、スライ
ドアジャスターパネル自身のばたつきが抑えられ、異音
の発生が防止できる。
設部72と下部前後延設部73の端部を、Bピラートリ
ムアッパ21aに固定クリップにより固定したことによ
り、トリム補強部材の上端と下端の両側で、確実にBピ
ラートリムアッパに固定されるため、トリム補強部材に
対応するBピラートリムアッパの後面、側面のどの位置
に乗員が干渉したとしても、トリム補強部材のBピラー
トリムアッパからの剥離が防止され、広い範囲でのエネ
ルギー吸収を確実に行なうことができる。
延設部への取付け構造ついて、他の実施例を説明する。
を示す。図4の第1実施例と同様の部材については、符
号を付して説明を省略する。
74を、固定ヅメの代わりに接着剤80を用いて、上部
前後延設部72に取付けるように構成されている。
を接着剤80で取付けることにより、固定ヅメなどで取
付ける場合よりも、衝撃エネルギー吸収部材の大きさ、
厚みなどを自由に設定することができるため、衝撃エネ
ルギー吸収性能を自由に変更設定することができる。
74に貫通穴74aを設け、その貫通穴74aに上部前
後延設部72に形成したボス部90を差込み、そのボス
部90を溶着することにより、衝撃エネルギー吸収部材
74を上部前後延設部72に取付けるように構成されて
いる。
を溶着して取付けることにより、第2実施例同様、自由
に衝撃エネルギー吸収部材の大きさ、厚みを設定するこ
とができると共に、衝撃エネルギー吸収部材の上部前後
延設部からの脱落を確実に防ぐことができるため、衝撃
エネルギー吸収性能を自由に変更することができ、さら
に衝撃エネルギー吸収性能も確実に確保することができ
る。
発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、前
席と後席に乗員を着座させ、それぞれの乗員に対応して
衝撃エネルギーを緩和するようトリム補強部材を構成し
たものであれば、全て包括するものである。
た車両においても、ピラーにトリム補強部材を備えるも
のであれば、本発明は適用される。
ルギーが大きいといった現象は、車体の衝突緩和性能
が、車体前後、左右が同一で、乗員に作用する衝突加速
度が同一であることを前提としており、前後方向の緩和
性能が、左右方向の緩和性能より大幅に大きい車両の場
合には、左右方向の衝突加速度が大きくなるため、逆
に、前席乗員の方が後席乗員よりも衝突エネルギーが大
きくなる可能性がある。
ギー吸収性能を前席乗員の方を後席乗員より高めた設定
で、トリム補強部材を構成してもよい。
おいて、適宜詳細構造を変更してもよい。
詳細図
付け図
の組付け図
実施例を示す断面図
実施例を示す断面図
Claims (9)
- 【請求項1】車室内の前後に複数の座席を設けた車両の
内装材の衝撃エネルギー吸収構造において、前席側方の
車両側面に、上下方向に伸びる車体部材のピラーを配設
し、該ピラーの車室側側面に、ピラーを覆うトリムを被
装し、該トリムとピラーとの間に、車室内からの衝撃を
吸収するトリム補強部材を介装すると共に、該トリム補
強部材は、車室後方からの衝撃エネルギーを吸収する第
1衝撃吸収部と、車室側方からの衝撃エネルギーを吸収
する第2衝撃吸収部とを備え、該第1衝撃吸収部と第2
衝撃吸収部とのエネルギー吸収性能を異ならせた、車両
の内装材による衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項2】前記トリム補強部材の第1衝撃吸収部のエ
ネルギー吸収性能を、第2衝撃吸収部のエネルギー吸収
性能に比して高めた、請求項1記載の車両の内装材によ
る衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項3】前記トリム補強部材の第1衝撃吸収部と第
2衝撃吸収部を別体に構成した、請求項1、2記載の車
両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項4】車室内の前後に複数の座席を設けた、車両
の内装材による衝撃エネルギー吸収構造において、前席
乗員側方の車両側面に、上下方向に伸びる車体部材のピ
ラーを配設し、該ピラーの車室内側面に、ピラーを覆う
トリムを被装し、該トリムに、シートベルトショルダー
アンカーの高さ位置調整のため、上下方向に伸びる長穴
を穿設し、該長穴からトリムの車室前後方向端部までの
トリムとピラーとの間には、車室内からの衝撃を吸収す
る衝撃吸収部を備えたトリム補強部材を介装し、該トリ
ム補強部材の上端若しくは下端に、長穴の上方若しくは
下方で車両前後方向に伸びる前後延設部を形成し、該前
後延設部の前後方向端部を、ピラー若しくはトリムに固
定した、車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項5】前記トリムの長穴から車室後方側端部まで
のトリムとピラーとの間のみに、前記トリム補強部材を
介装した、請求項4記載の車両の内装材による衝撃エネ
ルギー吸収構造。 - 【請求項6】前記トリム補強部材の前後延設部に、別体
の衝撃吸収部を設けた、請求項4、5記載の車両の内装
材による衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項7】前記シートベルトショルダーアンカーと一
体に上下動するスライドアジャスターパネルを、トリム
とピラーとの間に配設し、前記トリム補強部材の前後延
設部とトリムとの間に間隙を設け、スライドアジャスタ
ーパネルをガイドするガイド部を構成した、請求項1〜
6記載の車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造。 - 【請求項8】前記トリム補強部材の上端と下端に、それ
ぞれ上部前後延設部と下部前後延設部を設け、該各前後
延設部を前記スライドアジャスターパネルに対して、一
方は車室側に、他方は車外側に位置して当接するように
設定した、請求項1〜7記載の車両の内装材による衝撃
エネルギー吸収構造。 - 【請求項9】前記トリム補強部材の上端と下端に、それ
ぞれ上部前後延設部と下部前後延設部を設け、該各前後
延設部の前後方向端部を、ピラー若しくはトリムに固定
した、請求項1〜8記載の車両の内装材による衝撃エネ
ルギー吸収構造。
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---|---|---|---|
JP15342399A JP3900744B2 (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造 |
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JP15342399A Expired - Fee Related JP3900744B2 (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 車両の内装材による衝撃エネルギー吸収構造 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006168671A (ja) * | 2004-12-20 | 2006-06-29 | Mazda Motor Corp | 車両の後部車体構造 |
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-
1999
- 1999-06-01 JP JP15342399A patent/JP3900744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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