JP3349782B2 - 自動車のシート取付構造 - Google Patents

自動車のシート取付構造

Info

Publication number
JP3349782B2
JP3349782B2 JP22412893A JP22412893A JP3349782B2 JP 3349782 B2 JP3349782 B2 JP 3349782B2 JP 22412893 A JP22412893 A JP 22412893A JP 22412893 A JP22412893 A JP 22412893A JP 3349782 B2 JP3349782 B2 JP 3349782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
vehicle body
vehicle
head
side collision
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22412893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0781465A (ja
Inventor
康之 安道
敏世 水戸
敏夫 蓮池
充 藤中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP22412893A priority Critical patent/JP3349782B2/ja
Publication of JPH0781465A publication Critical patent/JPH0781465A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3349782B2 publication Critical patent/JP3349782B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/24Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles
    • B60N2/42Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles the seat constructed to protect the occupant from the effect of abnormal g-forces, e.g. crash or safety seats
    • B60N2/427Seats or parts thereof displaced during a crash
    • B60N2/42727Seats or parts thereof displaced during a crash involving substantially rigid displacement
    • B60N2/42736Seats or parts thereof displaced during a crash involving substantially rigid displacement of the whole seat
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/24Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles
    • B60N2/42Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles the seat constructed to protect the occupant from the effect of abnormal g-forces, e.g. crash or safety seats
    • B60N2/4207Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles the seat constructed to protect the occupant from the effect of abnormal g-forces, e.g. crash or safety seats characterised by the direction of the g-forces
    • B60N2/4235Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles for particular purposes or particular vehicles the seat constructed to protect the occupant from the effect of abnormal g-forces, e.g. crash or safety seats characterised by the direction of the g-forces transversal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のシート取付構
造に関し、詳しくは、側面衝突時における乗員の頭部の
保護対策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車においては、例えば、特
開平3−65432号公報に開示されるように、インナ
パネルおよびアウタパネルからなるドアパネルと、上記
インナパネルの外方側上部位置に設けられ、インナパネ
ルと共にドアパネル前後方向に延びる閉断面を形成する
インナレインフォースメントと、インナパネルの内方側
に取付けられたドアトリムと、上記インナパネルに形成
した開口部を貫通してインナレインフォースメントの近
傍に配置されるよう,インナレインフォースメントとド
アトリムとの間に設けられ、側面衝突時に作用する乗員
の肩部への衝撃を緩和させるドアパネル内外方向に厚肉
な衝撃緩衝材とが設けられているものが知られている。
この場合、側面衝突時に作用する衝撃により、アウタパ
ネルが変形してインナレインフォースメントを変形させ
ると、衝撃緩衝材がインナパネルの開口部を介してドア
トリムを伴いつつ車室側に突出し、この車室側に突出す
る衝撃緩衝材によって側面衝突時における乗員の肩部の
保護がなされるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、側面
衝突時に乗員の頭部を保護したいという要求がある。そ
の場合、シートに着座した乗員の頭部外側方には、通
常、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
いるため、側面衝突時に車体部材を介して車体外側方か
ら衝撃荷重を受けた際に乗員の頭部がルーフサイド部に
当接することになる。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、側面衝突時に乗員の頭部
がルーフサイド部から積極的に遠ざかる手段を講じて、
ルーフサイド部への乗員の頭部の当接を確実に防止する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
、請求項記載の発明が講じた解決手段は、自動車の
シート取付構造として、シートに着座している乗員の頭
部外側方に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部を設
ける。そして、上記シートを、側面衝突時に車体部材を
介して車体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフ
サイド部に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを
移動させる移動手段を存して車体に取付けるとともに、
該移動手段を、側面衝突時における車体部材の車体内側
方への変形動作に連動して上記シートを移動させるもの
とし、該シートを内外一対のスライド機構を介して支持
する車幅方向へ延びるクロスメンバと、上記各スライド
機構間に位置するクロスメンバに設けられ、その各スラ
イド機構間において側面衝突時にクロスメンバを車幅方
向へ潰す脆弱なクラッシュスペースと、車体外側方側の
スライド機構外方側に位置するクロスメンバの上面に設
けられ、その車体外側方側のスライド機構を車体外側方
斜め上方側へ移動可能とする傾斜面とを備える構成とし
たものである。
【0006】また、請求項記載の発明が講じた解決手
段は、自動車のシート取付構造として、シートに着座し
ている乗員の頭部外側方に、車体前後方向へ延びるルー
フサイド部を設ける。そして、上記シートを、側面衝突
時に車体部材を介して車体外側方から衝撃荷重を受けた
際、上記ルーフサイド部に対して乗員の頭部を遠ざける
ようにシートを移動させる移動手段を存して車体に取付
けるとともに、該移動手段を、側面衝突時における車体
部材の車体内側方への変形動作に連動して上記シートを
移動させるものとし、車幅方向へ延びるクロスメンバの
上面に剥離可能に設けられ、シートを内外一対のスライ
ド機構を介して支持する車幅方向へ延びる剛体部材と、
車体内側方側のスライド機構内方側に位置する剛体部材
に設けられ、そのスライド機構内方側において側面衝突
時に剛体部材を車幅方向へ潰す脆弱なクラッシュスペー
スとを備える構成としたものである。
【0007】また、請求項記載の発明が講じた解決手
段は、自動車のシート取付構造として、シートに着座し
ている乗員の頭部外側方に、車体前後方向へ延びるルー
フサイド部を設ける。そして、上記シートを、側面衝突
時に車体部材を介して車体外側方から衝撃荷重を受けた
際、上記ルーフサイド部に対して乗員の頭部を遠ざける
ようにシートを移動させる移動手段を存して車体に取付
けるとともに、該移動手段を、側面衝突時における車体
部材の車体内側方への変形動作に連動して上記シートを
移動させるものとし、シートを支持する内外一対のスラ
イド機構のうちの車体外側方側のスライド機構に設けら
れ、側面衝突時に車体外側方側のスライド機構を車体内
方側下方へ傾倒させる傾倒手段と、車体内側方側のスラ
イド機構に設けられ、側面衝突時に車体内側方側のスラ
イド機構を下方に下落させる下落手段とを備える構成と
したものである。
【0008】また、請求項記載の発明が講じた解決手
段は、自動車のシート取付構造として、シートに着座し
ている乗員の頭部外側方に、車体前後方向へ延びるルー
フサイド部を設ける。そして、上記シートを、側面衝突
時に車体部材を介して車体外側方から衝撃荷重を受けた
際、上記ルーフサイド部に対して乗員の頭部を遠ざける
ようにシートを移動させる移動手段を存して車体に取付
けるとともに、該移動手段を、側面衝突時における車体
部材の車体内側方への変形動作に連動して上記シートを
移動させるものとし、シートを内外一対のスライド機構
を介して支持するよう車幅方向へ延び、その車体内側端
位置において車体前後方向へ延びる軸を介して上方へ回
動可能に支持された剛体部材と、該剛体部材の車体外側
端位置に対向配置され、上方に行くに従い車体外方側に
傾斜する傾斜面を有する車体部材と、上記剛体部材の車
体外側端に設けられ、側面衝突時に上記剛体部材を上方
へ回動させるよう,上記車体部材の傾斜面上を上方へ摺
動する摺動面とを備える構成としたものである
【0009】また、請求項記載の発明が講じた解決手
段は、自動車のシート取付構造として、シートに着座し
ている乗員の頭部外側方に、車体前後方向へ延びるルー
フサイド部を設ける。そして、上記シートを、側面衝突
時に車体部材を介して車体外側方から衝撃荷重を受けた
際、上記ルーフサイド部に対して乗員の頭部を遠ざける
ようにシートを移動させる移動手段を存して車体に取付
けるとともに、該移動手段を、側面衝突時における車体
部材の車体内側方への変形動作に連動して上記シートを
移動させるものとし、シートを支持する内外一対のスラ
イド機構のうちの車体内側方側のスライド機構が取付け
られた車体前後方向へ延びるトンネル部と、該トンネル
部に対して鋭角をなす傾斜状態で車体外側方へ延びて車
体外側方側のスライド機構が取付けられ、側面衝突時に
車体外側方側のスライド機構付近を上方へ持ち上げるよ
うに折曲させるフロアパネルとを備える構成としたもの
である。
【0010】さらに、請求項記載の発明が講じた解決
手段は、自動車のシート取付構造として、シートに着座
している乗員の頭部外側方に、車体前後方向へ延びるル
ーフ サイド部を設ける。そして、上記シートを、側面衝
突時に車体部材を介して車体外側方から衝撃荷重を受け
た際、上記ルーフサイド部に対して乗員の頭部を遠ざけ
るようにシートを移動させる移動手段を存して車体に取
付けるとともに、該移動手段を、側面衝突時における車
体部材の車体内側方への変形動作に連動して上記シート
を移動させるものとし、シートと、該シートを支持する
内外一対のスライド機構との間に設けられ、側面衝突時
に車体外側方から衝撃荷重を受けた際のシートに作用す
る慣性力により該シートを移動させる移動部材を備える
構成としたものである。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では
面衝突時に車体部材を介して衝撃荷重がクロスメンバ
に作用すると、該クロスメンバは、車体部材の車体内方
側への変形動作に連動してクラッシュスペースを潰しな
がら車体内方側へ変形移動することになる。そして、こ
のクロスメンバの変形移動により、車体外方側のスライ
ド機構が傾斜面に沿って車体外方へスライド移動、つま
りシートに着座している乗員の頭部をルーフサイド部か
ら遠ざけるよう,車体外方側のスライド機構を傾斜面に
沿って上方へ移動させてシートを車体内方側へ移動させ
る。これにより、シートは、側面衝突時における車体部
材の変形動作に連動して車体内方側へ移動することにな
り、シートに着座している乗員の頭部と、ルーフサイド
部との間の距離が効果的に離され、ルーフサイド部に対
する乗員の頭部の当接が確実に防止される。
【0012】また、請求項記載の発明では、側面衝突
時に車体部材を介して車体外方側から衝撃荷重が作用す
ると、剛体部材は、車体部材の車体内方側への変形動作
に連動してクロスメンバから剥がれてその脆弱なクラッ
シュスペースを潰しながら車体内方側へ変形移動し、こ
のクロスメンバの変形移動により、シートに着座してい
る乗員の頭部をルーフサイド部から遠ざけるよう,シー
トが各スライド機構ごと車体内方側へ積極的に移動する
ことになり、シート上の乗員の頭部と、ルーフサイド部
との間の距離が効果的に離され、ルーフサイド部に対す
る乗員の頭部の当接が確実に防止される。
【0013】また、請求項記載の発明では、側面衝突
時に衝撃荷重が車体部材に作用して変形動作すると、車
体外方側のスライド機構を傾倒手段により車体内方側下
方へ傾倒させるとともに、車体内方側のスライド機構を
下落手段により下方へ下落させる。これにより、シート
は、シート上の乗員の頭部をルーフサイド部から遠ざけ
るよう,車体部材の変形動作に連動して車体内方側下方
へ傾動することになり、側面衝突時にシートに着座して
いる乗員の頭部と、ルーフサイド部との間の距離が効果
的に離されて、ルーフサイド部への乗員の頭部の当接が
確実に防止される。
【0014】また、請求項記載の発明では、側面衝突
時に衝撃荷重が車体部材に作用して変形動作すると、こ
の車体部材の変形動作より、剛体部材の摺動面が車体部
材の傾斜面上を上方へ摺動して押し上げられ、剛体部材
は、その車体内側端位置の軸を支点に上方へ回動するこ
とになる。これにより、シートは、シートに着座してい
る乗員の頭部をルーフサイド部から遠ざけるよう,車体
部材の変形動作に連動して車体内方側下方へ傾動するこ
とになり、側面衝突時におけるシート上の乗員の頭部
と、ルーフサイド部との間の距離が効果的に離されて、
ルーフサイド部への乗員の頭部の当接が確実に防止され
【0015】また、請求項記載の発明では、側面衝突
時に衝撃荷重が車体部材に作用して変形動作すると、こ
の車体部材の変形動作より、フロアパネルが車体内方側
へ押され、トンネル部に対して鋭角なフロアパネルの内
側端部を支点にして外側端部が上方へ変形動作すること
になる。これにより、車体外方側のスライド機構が上方
に持ち上げられ、シートに着座している乗員の頭部をル
ーフサイド部から遠ざけるよう,シートが車体内方側下
方へ傾動し、側面衝突時におけるシート上の乗員の頭部
と、ルーフサイド部との間の距離が効果的に離されて、
ルーフサイド部への乗員の頭部の当接が確実に防止され
る。
【0016】さらに、請求項記載の発明では、シート
は、側面衝突時に車体外側方から衝撃荷重を受けた際に
作用する慣性力により、シートに着座している乗員の頭
部をルーフサイド部から遠ざけるように移動部材で積極
的に移動せしめられるので、側面衝突時におけるシート
上の乗員の頭部と、ルーフサイド部との間の距離が離
れ、ルーフサイド部に対する乗員の頭部の当接が同様に
回避される。
【0017】
【発明の効果】以上の如く、請求項記載の発明におけ
る自動車のシート取付構造によれば、側面衝突時におけ
る車体部材の変形動作に連動するクロスメンバの変形移
動に伴いシートを車体内方側へ移動させたので、シート
上の乗員の頭部を、側面衝突時にルーフサイド部から効
果的に離してルーフサイド部への当接を確実に防止でき
る。
【0018】また、請求項記載の発明における自動車
のシート取付構造によれば、側面衝突時における車体部
材の変形動作に連動する剛体部材の変形移動に伴いシー
トを車体内方側へ移動させたので、シート上の乗員の頭
部を、側面衝突時にルーフサイド部から効果的に離して
ルーフサイド部への当接を確実に防止できる。
【0019】また、請求項記載の発明における自動車
のシート取付構造によれば、側面衝突時における車体部
材の変形動作に連動する車体外方側のスライド機構の車
体内方側下方への傾倒および車体内方側のスライド機構
の下方への下落に伴いシートを車体内方側下方へ傾動さ
せたので、シート上の乗員の頭部を、側面衝突時にルー
フサイド部から効果的に離してルーフサイド部への当接
を確実に防止できる。
【0020】また、請求項記載の発明における自動車
のシート取付構造によれば、側面衝突時における車体部
材の変形動作に連動する剛体部材の車体内側端位置の軸
を支点とする上方への回動に伴いシートを車体内方側下
方へ傾動させたので、シート上の乗員の頭部を、側面衝
突時にルーフサイド部から効果的に離してルーフサイド
部への当接を確実に防止できる
【0021】また、請求項記載の発明における自動車
のシート取付構造によれば、側面衝突時における車体部
材の変形動作に連動するフロアパネルの内側端部を支点
とした外側端部の上方への変形動作に伴いシートを車体
内方側下方へ傾動させたので、シート上の乗員の頭部
を、側面衝突時にルーフサイド部から効果的に離してル
ーフサイド部への当接を確実に防止できる。
【0022】さらに、請求項記載の発明における自動
車のシート取付構造によれば、側面衝突時に車体外側方
からの衝撃荷重を受けた際の慣性力によって乗員の頭部
をルーフサイド部から遠ざけるようにシートを移動させ
たので、側面衝突時のルーフサイド部への乗員の頭部の
当接を確実に防止することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0024】図1および図2は本発明の第1実施例に係
るシート取付構造を適用した自動車の左側助手席部分を
示し、1は車体Aのルーフパネルであって、このルーフ
パネル1の側端部には、キャブサイドインナパネル2a
とキャブサイドアウタパネル2bとで閉断面状に形成さ
れたルーフサイド部としてのルーフサイドレール2が設
けられている。該ルーフサイドレール2は、車室3の床
面を形成するフロアパネル4上に取付けられたフロント
シート5(シート)の上部外方を車体前後方向へ延びて
配されている。上記フロントシート5は、左右(内外)
一対のスライド機構6,6を介して車体前後方向へスラ
イド移動可能に支持されたシートクッション5aと、該
シートクッション5aに対してリクライニング可能に支
持されたシートバック5bと、該シートバック5bの上
端部に設けられたヘッドレスト5cとを備えている。こ
の場合、フロントシート5の上部はヘッドレスト5cに
対応しており、ルーフサイドレール2は、ヘッドレスト
5cの外方に配されている。
【0025】上記各スライド機構6は、車体前後方向へ
延びる断面略逆ハット状に形成されたロアレール6a
と、上記シートクッション5aの下面にシートブラケッ
ト5d,5dを介して固設され、上記各ロアレール6a
に対して摺動自在に支持された断面略C字状のアッパレ
ール6bとを備えている。また、上記各ロアレール6a
のフロアパネル4に対する取付けは、該各ロアレール6
aの前後端よりそれぞれ下方へ突出するボルト状部材
7,…によりなされるようになっている。
【0026】また、上記フロアパネル4の側端部には、
サイドシルインナパネル11aとサイドシルアウタパネ
ル11bとで閉断面状に形成されたサイドシル11が設
けられており、このサイドシルインナパネル11aとサ
イドシルアウタパネル11bとの間には、その両パネル
11a,11bによる閉断面を内外方向へ仕切るレイン
フォースメント11cが設けられている。該サイドシル
11は、上記フロントシート5の外側方下端位置を車体
前後方向へ延びて配されている。そして、上記ルーフサ
イドレール2とサイドシル11との間には、サイドドア
12により開閉されるドア開口13が設けられている。
また、上記フロアパネル4の側端部は、上記サイドシル
11のサイドシルインナパネル11aの上端部に接合固
着されている。
【0027】そして、上記各ロアレール6aの前後端に
対応するフロアパネル4の上面には、車体左右方向へ延
びる車体部材としての断面四角形状のクロスメンバ14
(図では前側のみ示す)の下面が接合固着されており、
該クロスメンバ14は、外側端部においてフロアパネル
4と共にサイドシルインナパネル11aに接合固着さ
れ、車体中央部においてフロアパネル4に突設された車
体前後方向へ延びるトンネル部4aの断面形状に則して
凸字状に形成されている。また、上記クロスメンバ14
には、側面衝突時に車体部材を介して車体外方側(車体
外側方)から衝撃荷重を受けた際、上記フロントシート
5のヘッドレスト5cが上記ルーフサイドレール2から
遠ざかるようにフロントシート5を車体内方側に積極的
に移動させる移動手段15が設けられている。
【0028】該移動手段15は、図3にも示すように、
上記各ロアレール6a,6a間に対応するクロスメンバ
14の途中に設けられ、そのクロスメンバ14の断面形
状を局部的に小さくして車体外方側からの衝撃荷重によ
り潰れる脆弱なクラッシュスペース14aと、該クラッ
シュスペース14aよりも車体外方側に位置するクロス
メンバ14上面側端位置に一体的に形成され、車体外方
に行くに従い上方に位置するように傾斜させた傾斜面と
しての傾斜面部14bと、該傾斜面部14b上より若干
上方に突出して設けられた車体内外方向へ細長い略楕円
形状のスライダ部16と、上記クロスメンバ14の上面
内方側位置に開口され、上記車体内方側におけるロアレ
ール6aのボルト状部材7が挿通される円形状の第1挿
通孔14cと、上記スライダ部16(傾斜面部14b)
の内外方向に亘って開口され、上記車体外方側における
ロアレール6aのボルト状部材7が車体内外方向にスラ
イド移動可能となるように挿通される車体左右方向へ長
い長円形状の第2挿通孔14dとにより構成されてい
る。この場合、車体外方側のロアレール6aの下面は、
スライダ部16に対して摺接していて、そのボルト状部
材7がスライダ部16の第2挿通孔14d内をスライド
移動することによって摺動するようになっている。
【0029】尚、車体外方側のシートブラケット5d
は、車体外方側において傾斜配置されるスライド機構6
とシートクッション5a下面とのなす角度を吸収するよ
う車体前後面視で断面略三角形状に形成されている。
【0030】したがって、上記実施例では、側面衝突時
にサイドシル11を介して衝撃荷重がクロスメンバ14
に作用すると、該クロスメンバ14は、図2に示すよう
に、クラッシュスペース14aを潰しながら車体内方側
へ変形動作することになる。そして、このクロスメンバ
14の変形動作より、車体外方側のロアレール6aのボ
ルト状部材7がスライダ部16の第2挿通孔14d内を
車体外方へスライド移動、つまりフロントシート5のシ
ートクッション5a上に着座している乗員Xの頭部Xa
をルーフサイドレール2から遠ざけるよう,車体外方側
のロアレール6aを傾斜面部14bに沿って上方へ移動
させてフロントシート5を車体内方側(車体内側方)へ
移動させる。これにより、フロントシート5は、側面衝
突時におけるクロスメンバ14の変形動作に連動して車
体内方側へ移動することになり、フロントシート5のシ
ートクッション5aに着座している乗員Xの頭部Xa
と、ルーフサイドレール2との間の距離が効果的に離
れ、ルーフサイドレール2に対する乗員Xの頭部Xaの
当接を確実に防止することができる。
【0031】尚、上記第1実施例では、移動手段15
を、各ロアレール6a,6a間におけるクロスメンバ1
4途中の閉断面を局部的に小さくしたクラッシュスペー
ス14aを潰しながらの車体内方側への変形動作により
フロントシート5を車体内方側へ移動させる構成した
が、図4および図5に示すように、サイドシル11とト
ンネル部4aとの間に配されたクロスメンバ14の上面
に対して断面略ハット状の剛体部材17を側面衝突時の
衝撃荷重によって剥がれ易いように中央部の波状形面を
疎間隔で接合固定するとともに、この剛体部材17にロ
アレール6a,6aを取付け、車体内方側のロアレール
6aとトンネル部4aとの間に設けた波状形の脆弱なク
ラッシュスペース17aにより、側面衝突時にサイドド
ア12を介して車体外方側からサイドシル11およびサ
イドドア12を介して衝撃荷重を受けた際に、このサイ
ドシル11およびサイドドア12の車体内方側への変形
動作に連動して剛体部材17がクロスメンバ14から剥
がれてそのクラッシュスペース17aを潰しながら車体
内方側へ変形移動し、このクロスメンバ14の変形移動
により、フロントシート5(シートクッション5a)に
着座している乗員Xの頭部Xaをルーフサイドレール2
から遠ざけるよう,フロントシート5を各ロアレール6
aごと車体内方側へ積極的に移動させるように構成して
も良い。この場合、剛体部材17の外側端は、上方へ延
設されてサイドドア12の下端部とオーバラップしてい
て、側面衝突時の衝撃荷重が作用した際のサイドドア1
2の変形動作が剛体部材17に伝達され易いようにして
いる。尚、図4中、破線で示す×印は接合部位を示して
いる。
【0032】次に、本発明の第2実施例を図6ないし図
10に基づいて説明する。この第2実施例は、サイドド
アの変形動作に連動してフロントシートを移動させるよ
うにしたものである(尚、上記実施例と同一の部分につ
いては同一の符号を付してその詳細な説明を省略す
る)。
【0033】すなわち、本例では、移動手段15を、サ
イドドア12の車体内方側への変形動作により車体外方
側のロアレール6aを車体内方側下方へ傾動させる傾倒
手段としての傾倒機構21と、該傾倒機構21による車
体外方側のロアレール6aの傾動に伴い車体内方側のロ
アレール6aを下方に下落させる下落手段としての下落
機構22とで構成している。
【0034】上記傾倒機構21は、サイドシルインナパ
ネル11aの内側位置を車体前後方向へ延びて設けら
れ、その軸線回りに回動自在な断面円環形状のシートガ
イドバー23と、該シートガイドバー23の外周面に外
方端下面が固着され、内端部に車体外方側のロアレール
6aが取付けられた断面略L字状の傾倒部材24とを備
えている。上記シートガイドバー23は、フロアパネル
4の上面に固着されたクロスメンバ14の外側端部と、
その後方においてサイドシルインナパネル11aの内側
面およびフロアパネル4の側端部に固着されたエネルギ
ー吸収ボックス25との間に宙吊り状態で回動自在に支
持されていて、該両者14,25間において側面衝突時
のサイドドア12からの衝撃荷重を、図6に仮想線(一
点鎖線)で示すような車体内方側への変形により吸収す
るインパクトバーとしての機能も有している。また、上
記傾倒部材24は、上記シートガイドバー23の外周面
に対して車体左右方向から挟み込むよう車体前後面視で
略三角形状に一体形成されたリブ24a,24aを介し
て固着されている。そして、上記傾倒部材24の外方端
上部位置には、サイドドア12内の下端位置を内外方向
に連結するドア補強用リブ12aに対して車体内方位置
より対抗するように突出する突起24bが一体形成され
ている。尚、14eおよび25aは、シートガイドバー
23の前後端をクロスメンバ14の貫通孔14fおよび
エネルギー吸収ボックス25の貫通孔25bに対してシ
ールするためのラバーである。また、23a,23a
は、シートガイドバー23の前後端をクロスメンバ14
内およびエネルギー吸収ボックス25内で支持するため
のストッパピンである。
【0035】一方、上記下落機構22は、フロアパネル
4のトンネル部4aの斜面に上下端が接合固着されて車
体前後方向へ延びる断面略ハット状のブラケット26
と、上記車体内方側のロアレール6aの前後端に設けら
れ、該ロアレール6aを車体内外方向へスライド移動さ
せるスライド機構27(図では車体前側のもののみ示
す)と、該スライド機構27の下側レール27b(後述
する)を固着する固着部28aを平板状の外側部分に有
し、上記スライド機構27を断面略コ字状に形成された
内側部分により上記ブラケット26に支持する支持部材
28と、該支持部材28の内側部分の内側面に形成され
た上方へ開口する切欠孔28bにワッシャ29aを介し
て挿通され、上記ブラケット26の底部に固着されたウ
ェルドナット26aに対して貫通孔26bを介して螺合
するボルト部材29とを備えている。上記スライド機構
27は、車体内方側のロアレール6aに固着され、車体
内外方向へ延びる上側レール27aと、該上側レール2
7aに対して内外方向へ摺動自在に支持された下側レー
ル27bとからなる。
【0036】この場合、側面衝突時に衝撃荷重がサイド
ドア12に作用すると、該サイドドア12は車体内方側
へ押されて変形動作することになる。そして、このサイ
ドドア12の変形動作により、突起24bが車体内方側
に押されて傾倒部材24をシートガイドバー23回りに
車体内方側下方へ傾動させる。その際、傾倒部材24を
車体内方側下方へ傾動させる荷重がシートクッション5
aを介して車体内方側のロアレール6aに伝達されるこ
とにより、図10に仮想線(二点鎖線)で示すように、
ボルト部材29が支持部材28の切欠孔28aより離脱
して車体内方側のロアレール6aをスライド機構27に
より車体内方側へ移動させつつ下落させ、傾倒部材24
を円滑に車体内方側下方へ傾動させる。これにより、フ
ロントシート5は、シートクッション5a上の乗員Xの
頭部Xaをルーフサイドレール2から遠ざけるよう,サ
イドドア12の変形動作に連動して車体内方側下方へ傾
動することになり、側面衝突時にフロントシート5に着
座している乗員Xの頭部Xaと、ルーフサイドレール2
との間の距離を効果的に離して、ルーフサイドレール2
への乗員Xの頭部Xaの当接を確実に防止することがで
きる。
【0037】次に、本発明の第3実施例を図11ないし
図13に基づいて説明する。この第3実施例は、サイド
シルの変形動作によりフロントシートを移動させるよう
にしたものである。
【0038】すなわち、本例では、移動手段15を、ク
ロスメンバ14内においてサイドシル11とトンネル部
4aとの間を延びて配された剛体部材31と、該剛体部
材31の内端部を枢支する車体前後軸32と、上記剛体
部材31の車体外側端位置に対向配置された車体部材と
してのサイドシル11のサイドシルインナパネル11a
に形成され、車体外方に行くに従い上方に位置する傾斜
面11dと、上記剛体部材31の外端部に設けられ、上
記サイドシル員亜パネル11の傾斜面11dに対して略
一致する傾斜角で摺接する傾斜面状の摺動面31aと、
上記剛体部材31の上面より突出して設けられ、クロス
メンバ14の上面に開口する開口穴14g,14gを介
して各ロアレール6aの端部を固着するマウント部31
b,31bとを備えている。上記剛体部材31の外端部
は、サイドシルインナパネル11aの傾斜面11dに対
して摺動面31aを摺接させた状態で簡易接合により連
結されていて、側面衝突時の衝撃荷重により該両者の接
合(連結)が外れるようになっている。また、上記クロ
スメンバ14の外端部(外方側の開口穴14gよりも外
側)には、側面衝突時の衝撃荷重によって潰れるクラッ
シュスペース14aが設けられている。
【0039】この場合、側面衝突時に衝撃荷重がサイド
シル11に作用すると、該サイドシル11は車体内方側
へ押されて変形動作することになる。そして、図12に
示すように、このサイドシル11の変形動作により、剛
体部材31の摺動面31aがサイドシルインナパネル1
1aの傾斜面11d上を上方へ摺動させるように押し上
げられ、剛体部材31は、クロスメンバ14のクラッシ
ュスペース14aを潰しながら各開口穴14gよりマウ
ント部31bを突出させて車体前後軸32を支点に上方
へ回動することになる。これにより、フロントシート5
は、フロントシート5に着座している乗員Xの頭部Xa
をルーフサイドレール2から遠ざけるよう,サイドシル
11の変形動作に連動して車体内方側下方へ傾動するこ
とになり、側面衝突時におけるフロントシート5上の乗
員Xの頭部Xaと、ルーフサイドレール2との間の距離
を効果的に離して、ルーフサイドレール2への乗員Xの
頭部Xaの当接を確実に防止することができる。
【0040】次に、本発明の第4実施例を図14ないし
図18に基づいて説明する。この第4実施例は、サイド
シルおよびサイドドアの変形動作によりフロントシート
を移動させるようにしたものである。
【0041】すなわち、本例では、移動手段15を、サ
イドシル11の変形動作による各ロアレール6a前端の
車体内方側への移動によりフロントシート5の前側を車
体内方側へ移動させる前側移動手段41と、サイドドア
12の変形動作による各ロアレール6a後端の車体内方
側への移動によりフロントシート5の後側を車体内方側
へ移動させる後側移動手段42とを備えている。
【0042】上記前側移動手段41は、各ロアレール6
a前端に対応する断面略ハット状のクロスメンバ14の
上面にそれぞれ設けられ、各ロアレール6aの前端を取
付けるためのボルト43が挿通される車体内外方向へ長
径なスライド手段としての長孔14h,14hと、フロ
アパネル4の下面に接合されてサイドシル11とトンネ
ル部4aとの間を車体前後方向へ延びる断面略ハット状
の前側補助フレーム44と、該前側補助フレーム44の
上記クロスメンバ14直後方位置にて内方へ分岐すると
共にトンネル部4aの外方位置よりさらに前方に折曲形
成され、車体内方側のロアレール6aの前端に取付けら
れたシートブラケット45を上記ボルト43により前端
位置に締結固定する内側分岐部分44aと、上記前側補
助フレーム44のクロスメンバ14直後方位置にて外方
へ分岐し、サイドシルインナパネル11aおよびサイド
シルレインフォースメント11cを貫通してサイドシル
アウタパネル11bに接合固着される外側分岐部分44
bとを備えている。上記車体内方側のロアレール6a取
付用のボルト43は、上記前側補助フレーム44、フロ
アパネル4、クロスメンバ14およびシートブラケット
45をそれぞれ貫通するスペーサ46内に挿通されてナ
ット47により締結固定されている。また、車体外方側
のロアレール6a取付用のボルト43は、クロスメンバ
14の長孔14hのみを介してナット(図示せず)によ
り締結固定されている。そして、上記クロスメンバ14
の各長孔14hには、上記各ボルト43を長孔14h内
における車体外方端位置において保持するように開口す
る挿通穴48aを有する楕円形状のラバー48が嵌合さ
れている。
【0043】一方、上記後側移動手段42は、各ロアレ
ール6aの後端位置下方を車体内外方向へ延びて配さ
れ、内方端がトンネル部4aの上面に固設された断面略
コ字状の支持部材51の外側面に、外方端がサイドシル
11の車体前後方向略中間位置に立設されたセンタピラ
ー52のインナピラー52aにそれぞれ接合固着された
閉断面形状の側面衝突エネルギー吸収バー53と、該側
面衝突エネルギー吸収バー53の内部に車体内外方向へ
摺動自在に設けられ、内方端が上記支持部材51の外側
面に貫通支持されている一方、外端部が上記センタピラ
ー52のインナピラー52a、ピラーレインフォースメ
ント52cおよびアウタピラー52bに貫通支持されか
つその外端がセンタピラー52にオーバラップするサイ
ドドア12の内端面近傍位置まで延びる補助フレームと
しての移動バー54と、該移動バー54にそれぞれ固設
され、各ロアレール6aの後端が取付けられるボルト状
のシートブラケット55,55と、上記側面衝突エネル
ギー吸収バー53の上部側にそれぞれ設けられ、上記各
シートブラケット55が挿通される車体内外方向へ長径
な移動手段としての長孔53a,53aとを備えてい
る。また、上記側面衝突エネルギー吸収バー53の各長
孔53aには、上記各シートブラケット55を長孔53
a内における車体外方端位置において保持するように開
口する挿通穴56aを有する楕円形状のラバー56が嵌
合されている。
【0044】この場合、側面衝突時に衝撃荷重がサイド
シルアウタパネル11bに作用すると、該サイドシルア
ウタパネル11bは車体内方側へ押されて変形動作する
ことになる。そして、このサイドシルアウタパネル11
bの変形動作より、前側補助フレーム44の外側分岐部
分44bが内側分岐部分44aと共に車体内方側へ押さ
れ、各ロアレール6a前端取付用の各ボルト43がラバ
ー48を変形させながら長孔14h内の車体内方端位置
まで移動する。一方、側面衝突時に衝撃荷重がセンタピ
ラー52にオーバラップするサイドドア12に作用する
と、該サイドドア12は車体内方側へ押されて変形動作
し、このサイドドア12の変形動作により、移動バー5
4が押されて側面衝突エネルギー吸収バー53内を車体
内方側へ摺動し、各ロアレール6a後端取付用のシート
ブラケット55がラバー56を変形させながら長孔53
a内の車体内方端位置まで移動する。
【0045】これにより、フロントシート5の前後端
は、フロントシート5に着座している乗員Xの頭部Xa
をルーフサイドレール2から遠ざけるよう,サイドシル
アウタパネル11bおよびサイドドア12の変形動作に
連動してそれぞれ車体内方側へ移動することになり、側
面衝突時におけるフロントシート5上の乗員Xの頭部X
aと、ルーフサイドレール2との間の距離を効果的に離
して、ルーフサイドレール2への乗員Xの頭部Xaの当
接を確実に防止することができる。
【0046】尚、上記第4実施例では、前側移動手段4
1と後側移動手段42とによりフロントシート5の前後
端をそれぞれ車体内方側へ移動させる移動手段15を構
成したが、単一の前側移動手段または後側移動手段によ
り移動手段が構成されるようにしても良い。
【0047】次に、本発明の第5実施例を図19に基づ
いて説明する。この第5実施例は、フロアパネルの変形
動作によりフロントシートを移動させるようにしたもの
である。
【0048】すなわち、本例では、移動手段15を、フ
ロアパネル4の中央部に隣接する縦面を下側ほど車体内
方側に位置するように傾斜させた車体前後方向へ延びる
トンネル部4aと、該トンネル部4aの縦面に対して鋭
角をなすようトンネル部4a側に近付くに従い下方に位
置する傾斜状態で車体外側方へ延びてフロントシート5
の下方に位置する部分を形成する傾斜面状のフロアパネ
ル4と、車体外方側のロアレール6aをフロアパネル4
上の外端位置に支持する外側シートブラケット61と、
車体内方側のロアレール6aをトンネル部4aの縦面上
端位置に支持する内側シートブラケット62とで構成す
る。
【0049】この場合、側面衝突時に車体部材としての
サイドシル11を介した衝撃荷重がフロアパネル4に作
用すると、該フロアパネル4は車体内方側へ押され、図
19に仮想線(二点鎖線)で示すように、トンネル部4
aに対して鋭角なフロアパネルの内側端部(内側シート
ブラケット62)を支点にして外側端部(外側シートブ
ラケット61)が上方へ変形動作することになる。これ
により、車体外方側のロアレール6aが上方に持ち上げ
られ、フロントシート5に着座している乗員Xの頭部X
aをルーフサイドレール2から遠ざけるよう,フロント
シート5が車体内方側下方へ傾動し、側面衝突時におけ
るフロントシート5上の乗員Xの頭部Xaと、ルーフサ
イドレール2との間の距離を効果的に離すことができ
る。
【0050】次に、本発明の第6実施例を図20ないし
図22に基づいて説明する。この第6実施例は、移動手
段の構成を変更したものである。
【0051】すなわち、本例では、移動手段15を、ス
ライド機構6とフロントシート5のシートクッション5
aとの間の前後位置にそれぞれ配された,側面衝突時に
サイドシル11およびサイドドア12などの車体部材を
介して車体外方側から衝撃荷重を受けた際の慣性力によ
りフロアパネル4上のフロントシート5を車体内方側へ
移動させる車体内外方向に長い移動部材としての慣性力
移動部材71(図では前側のみ示す)により構成してい
る。
【0052】該各慣性力移動部材71は、同一構成とな
るので図示する前側のものについてのみ説明するが、各
アッパレール6bの上面前側位置に固設された略ボック
ス形状の突起部材72,72の前面より突出するピン7
3a,73bを車体内外方向に摺動案内可能に支持する
摺動案内溝74を有していて、上記シートクッション5
aの下面前側位置を車体内外方向へ亘って延びて固設さ
れている。上記摺動案内溝74は、上記両ピン73a,
73bを通常時にそれぞれ支持しておく水平部分74
a,74bと、車体内方側のピン73aを支持している
水平部分74aの車体内方側に連続して設けられ、該水
平部分74aから略四分の一円弧状に車体内方側上方へ
湾曲する湾曲部分74cと、車体外方側のピン73bを
支持している水平部分74bの車体内方側に連続して設
けられ、上記湾曲部分74cを摺動する車体内方側のピ
ン73aに応じて該水平部分74bから段差状に下方へ
凹ませた略凹字状の屈曲部分74dとが連続的に一体形
成されてなる。
【0053】この場合、側面衝突時にサイドシル11お
よびサイドドア12を介した衝撃荷重が作用すると、こ
の衝撃荷重はフロアパネル4を介してフロントシート5
に慣性力を作用させる。その際、側面衝突時に作用する
車体外方側からの慣性力によるフロントシート5の車体
内方側への移動が、通常時(側面衝突前の状態)に水平
部分74bの車体外方側端部つまり摺動案内溝74の車
体外方側端部に位置している車体外方側のピン73bに
より規制され、その慣性力による車体内方側への移動が
規制されたフロントシート5が車体外方側へ揺れ戻され
る時に、図21に示すように、車体内方側のピン73a
を湾曲部分74c側へ摺動させると共に車体外方側のピ
ン73bを屈曲部分74d側へ摺動させて、フロントシ
ート5に着座している乗員Xの頭部Xaをルーフサイド
レール2から遠ざけるよう,フロントシート5のシート
クッション5aを車体内方側へ傾動させ、側面衝突時に
おけるフロントシート5上の乗員Xの頭部Xaと、ルー
フサイドレール2との間の距離をより効果的に離すこと
ができる。
【0054】尚、上記第6実施例では、水平部分74
a,74b、湾曲部分74cおよび屈曲部分74dを一
体的に形成したが、各ピン毎の水平部分と湾曲部分また
は屈曲部分とが個別に形成されるように摺動案内溝が各
ピン毎に2つに分割形成されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るシート取付構造の通常状態を
示すフロントシート付近の縦断正面図である。
【図2】第1実施例に係る側面衝突状態を示すフロント
シート付近の縦断正面図である。
【図3】第1実施例に係るクロスメンバ付近の平面図で
ある。
【図4】第1実施例の変形例に係るクロスメンバの内端
部付近の斜視図である。
【図5】第1実施例の変形例に係るクロスメンバの外端
部付近の縦断正面図である。
【図6】第2実施例に係る傾倒機構付近の縦断正面図で
ある。
【図7】図6に係る斜視図である。
【図8】第2実施例に係るシートガイドバー付近の縦断
側面図である。
【図9】第2実施例に係る下落機構付近の斜視図であ
る。
【図10】第2実施例に係る下落機構をボルト付近で切
断した縦断正面図である。
【図11】第3実施例に係る図1相当図である。
【図12】第3実施例に係る図2相当図である。
【図13】第3実施例に係る図3相当図である。
【図14】第4実施例に係る前側補助フレームの外側分
岐部付近の縦断正面図である。
【図15】第4実施例に係る前側補助フレーム後部付近
の底面図である。
【図16】第4実施例に係る前側移動手段および後側移
動手段の斜視図である。
【図17】第4実施例に係る車体内方側のロアレール取
付用ボルト付近の縦断側面図である。
【図18】第4実施例に係る後側移動手段の縦断正面図
である。
【図19】第5実施例に係る図1相当図である。
【図20】第6実施例に係る図1相当図である。
【図21】第6実施例に係る図2相当図である。
【図22】第6実施例に係る移動手段の斜視図である。
【符号の説明】
2 ルーフサイドレール(ルーフサイド部) 4 フロアパネル(車体部材) 4a トンネル部 5 フロントシート(シート) 6 スライド機構 11 サイドシル(車体部材) 11d 傾斜面 12 サイドドア(車体部材) 14 クロスメンバ(車体部材) 14a クラッシュスペース 14b 傾斜面部(傾斜面) 14h 長孔(スライド手段) 15 移動手段 17 剛体部材 17a クラッシュスペース 21 傾倒機構(傾倒手段) 22 下落機構(下落手段) 31 剛体部材 31a 摺動面 44 前側補助フレーム 53a 長孔(スライド手段) 54 移動バー(補助フレーム) 71 慣性力移動部材(移動部材) X 乗員 Xa 頭部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤中 充 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−118254(JP,A) 特開 平4−353037(JP,A) 実開 昭57−159530(JP,U) 実開 昭57−37634(JP,U) 実開 昭63−117634(JP,U) 実開 平3−24979(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/00 - 2/72 B60R 21/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連動して上記シートを移動させるも
    のであり、該 シートを内外一対のスライド機構を介して
    支持する車幅方向へ延びるクロスメンバと、上記各スラ
    イド機構間に位置するクロスメンバに設けられ、その各
    スライド機構間において側面衝突時にクロスメンバを車
    幅方向へ潰す脆弱なクラッシュスペースと、車体外側方
    側のスライド機構外方側に位置するクロスメンバの上面
    に設けられ、その車体外側方側のスライド機構を車体外
    側方斜め上方側へ移動可能とする傾斜面とを備えている
    ものであることを特徴とする自動車のシート取付構造。
  2. 【請求項2】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連動して上記シートを移動させるも
    のであり、 車幅方向へ延びるクロスメンバの上面に剥離
    可能に設けられ、シートを内外一対のスライド機構を介
    して支持する車幅方向へ延びる剛体部材と、車体内側方
    側のスライド機構内方側に位置する剛体部材に設けら
    れ、そのスライド機構内方側において側面衝突時に剛体
    部材を車幅方向へ潰す脆弱なクラッシュスペースとを備
    えていることを特徴とする自動車のシート取付構造。
  3. 【請求項3】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ 延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連動して上記シートを移動させるも
    のであり、 シートを支持する内外一対のスライド機構の
    うちの車体外側方側のスライド機構に設けられ、側面衝
    突時に車体外側方側のスライド機構を車体内方側下方へ
    傾倒させる傾倒手段と、車体内側方側のスライド機構に
    設けられ、側面衝突時に車体内側方側のスライド機構を
    下方に下落させる下落手段とを備えていること特徴とす
    る自動車のシート取付構造。
  4. 【請求項4】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連動して上記シートを移動させるも
    のであり、 シートを内外一対のスライド機構を介して支
    持するよう車幅方向へ延び、その車体内側端位置におい
    て車体前後方向へ延びる軸を介して上方へ回動可能に支
    持された剛体部材と、該剛体部材の車体外側端位置に対
    向配置され、上方に行くに従い車体外方側に傾斜する傾
    斜面を有する車体部材と、上記剛体部材の車体外側端に
    設けられ、側面衝突時に上記剛体部材を上方へ回動させ
    るよう,上記車体部材の傾斜面上を上方へ摺動する摺動
    面とを備えていることを特徴とする自動車のシート取付
    構造
  5. 【請求項5】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連 動して上記シートを移動させるも
    のであり、 シートを支持する内外一対のスライド機構の
    うちの車体内側方側のスライド機構が取付けられた車体
    前後方向へ延びるトンネル部と、該トンネル部に対して
    鋭角をなす傾斜状態で車体外側方へ延びて車体外側方側
    のスライド機構が取付けられ、側面衝突時に車体外側方
    側のスライド機構付近を上方へ持ち上げるように折曲さ
    せるフロアパネルとを備えていることを特徴とする自
    車のシート取付構造。
  6. 【請求項6】 シートに着座している乗員の頭部外側方
    に、車体前後方向へ延びるルーフサイド部が設けられて
    おり、上記シートは、側面衝突時に車体部材を介して車
    体外側方から衝撃荷重を受けた際、上記ルーフサイド部
    に対して乗員の頭部を遠ざけるようにシートを移動させ
    る移動手段を存して車体に取付けられており、 上記移動手段は、側面衝突時における車体部材の車体内
    側方への変形動作に連動して上記シートを移動させるも
    のであり、 シートと、該シートを支持する内外一対のス
    ライド機構との間に設けられ、側面衝突時に車体外側方
    から衝撃荷重を受けた際のシートに作用する慣性力によ
    り該シートを移動させる移動部材を備えていることを特
    徴とする自動車のシート取付構造。
JP22412893A 1993-09-09 1993-09-09 自動車のシート取付構造 Expired - Fee Related JP3349782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22412893A JP3349782B2 (ja) 1993-09-09 1993-09-09 自動車のシート取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22412893A JP3349782B2 (ja) 1993-09-09 1993-09-09 自動車のシート取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0781465A JPH0781465A (ja) 1995-03-28
JP3349782B2 true JP3349782B2 (ja) 2002-11-25

Family

ID=16808985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22412893A Expired - Fee Related JP3349782B2 (ja) 1993-09-09 1993-09-09 自動車のシート取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3349782B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030092625A (ko) * 2002-05-30 2003-12-06 현대자동차주식회사 차량의 측면 폴 충돌인식장치
JP4736588B2 (ja) * 2004-10-20 2011-07-27 日産自動車株式会社 乗員保護装置
JP2006240544A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Mazda Motor Corp 車両用乗員保護装置
CN100445151C (zh) * 2005-11-24 2008-12-24 叶子青 乘用车侧面碰撞座椅倾翻装置及带有倾翻装置的乘用车
CN106671838B (zh) * 2016-12-24 2019-04-23 北汽福田汽车股份有限公司 车辆用碰撞保护型座椅、车辆碰撞保护系统和车辆
CN108973803B (zh) * 2018-08-31 2024-02-20 吉林大学 汽车侧向碰撞乘员保护安全座椅及其控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0781465A (ja) 1995-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2230156B1 (en) Lower vehicle-body structure of vehicle
JP3539197B2 (ja) 自動車のフロア部車体構造
JP3607982B2 (ja) 車体上方構造
JP5477537B2 (ja) 車両のシートベルト装置
JP2591900Y2 (ja) 車両のサイドドア構造
US20080061600A1 (en) Structure of a vehicular body
JP2001287670A (ja) サイドシル負荷経路イニシエータ
US7658428B2 (en) Device for attaching a backrest
JP3349782B2 (ja) 自動車のシート取付構造
JP2810123B2 (ja) 車体側部のエネルギ吸収構造
JP2010163113A (ja) 車両用後部車体構造
JPH0995196A (ja) 乗員保護装置
US3837668A (en) Protection device for vehicle passengers
JP2003025842A (ja) 自動車のドア構造
JP2010167872A (ja) 車両用シートベルト配設構造
JP4357052B2 (ja) 自動車のフロントドア構造
JP2000001185A (ja) 自動車の後部車体構造
JP4083314B2 (ja) 自動車用シート
JPH11255154A (ja) 自動車車体側面補強構造
JP5477536B2 (ja) 車両のシートベルト装置
JP4766386B2 (ja) ルーフ開放型車両の後部構造
JP2018052140A (ja) 車両用ドア
JP4296941B2 (ja) 車両用シートベルトの取付構造
KR100264602B1 (ko) 자동차의 센터 필러 패널 어셈블리
JPH0872644A (ja) 車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020827

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080913

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees