JPH0872644A - 車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents

車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造

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JPH0872644A
JPH0872644A JP6213974A JP21397494A JPH0872644A JP H0872644 A JPH0872644 A JP H0872644A JP 6213974 A JP6213974 A JP 6213974A JP 21397494 A JP21397494 A JP 21397494A JP H0872644 A JPH0872644 A JP H0872644A
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Japan
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impact energy
structural member
flange
pillar
flange portion
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JP6213974A
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Naoyuki Suzuki
直幸 鈴木
Katsutoshi Ishikawa
克敏 石川
Ryoji Nakahama
亮治 中濱
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車の衝突時等に、車室内の乗
員の頭部のピラー部分の特にエッジ部分への衝撃エネル
ギを吸収するのに好適の車室内の衝撃エネルギ吸収構造
に関し、乗員の頭部が車室内の構造部材の縁部に衝突し
ようとした時にこの衝突時の衝撃エネルギを吸収しなが
ら乗員の頭部を保護できるようにすることを目的とす
る。 【構成】 自動車の車室を構成する構造部材1の縁部に
フランジ部4,5をそなえ、該フランジ部4,5に間隔
を開けて複数の切欠き部4A,5Aが形成されるように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の衝突時等に、
車室内の乗員の頭部のピラー部分の特にエッジ部分への
衝撃エネルギを吸収して、該乗員の頭部を保護できるよ
うにするために用いて好適の、車室構造部材の衝撃エネ
ルギ吸収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車社会の熟成に伴うように、
乗員に対する安全対策に関する要請が高まっている。特
に、自動車の衝突時に対する乗員の保護対策として、種
々の技術が開発されている。
【0003】例えば、衝突時に車室(キャビン)を保護
するための対策として、衝突時の前後方向からの衝撃に
対して、車体自体が潰れながら衝撃エネルギを吸収でき
るようにした、衝撃吸収構造は広く普及してきている。
また、衝突時に乗員の身体を直接的に保護するための対
策として、ヘッドレストやシートベルトの他、エアバッ
グ等の開発も進められている。
【0004】つまり、衝突の形態として自動車が後方か
ら追突される場合があるが、このように後方からの衝突
の際には、乗員が慣性力等から後向きに強い力を受け
る。これに対しては、ヘッドレストがシートバックとと
もに乗員の背部及び頭部を支持しているので、乗員はシ
ートバックやヘッドレストに支えられながら、後方への
衝突を免れる。
【0005】また、例えば前方からの衝突に対しては、
乗員が慣性力等から前向きに強い力を受ける。これに対
しては、シートベルトが乗員の前方への移動を阻止する
ので乗員は前方への衝突を免れることができる。また、
乗員が前向きに極めて強い力を受けた場合には、エアバ
ッグにより、乗員の前方への衝撃エネルギを弾性的に吸
収するので乗員は前方のハンドルやダッシュパネルやウ
インドゥ等への衝突を免れることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の衝
突の形態としては、その代表的なものが前後からの衝突
であるが、衝突形態の研究に伴って自動車が側方から衝
突を受ける形態も少なくないことがわかってきたため、
このような側方からの衝突への対策として、例えばドア
パネルに補強材を追加するなどして、ドアの強度を高め
ることにより、車室を保護する対策も開発されている。
【0007】また、自動車の衝突時には、車室内の乗員
に働いている慣性力などによって、乗員が車室内の側面
に衝突するような力を受ける場合も考えられる。すなわ
ち、上述のように、衝突時に乗員に車体の前後方向への
力が加わった際には、シートバックやヘッドレスト及び
シートベルトやエアバッグ等により、乗員の車室内前部
後部への衝突を回避することができるが、乗員が車室内
の側面に向かうような力を受けると、乗員が車室内の側
面に衝突するおそれがある。
【0008】特に、乗員の頭部が車室内の側面の強度の
高い部位に衝突することを回避できるようにしたい。こ
の車室内側面の強度の高い部位の代表的なものは、ピラ
ー1,1A,1Bである(図7参照)。このようなピラ
ー部分の内側には、例えばエアバックのように通常時は
収納されていて衝撃を受けると拡張して衝撃を吸収する
構造のものは、収納スペースの上から設置が困難であ
り、また、乗員の頭部に近いピラーの場合、エアバック
の拡張が間に合わないおそれもある。さらに、コスト増
も大きい。そこで、ピラー部分の車内側に簡素であるが
衝撃吸収能力の高い衝撃吸収構造を設けるようにするこ
とが考えられる。
【0009】このような自動車のピラー部分への頭部衝
突に対して、乗員の頭部を保護しうるような車両構造に
関する要請は、例えば米国において顕著であり、法規の
面からも車両の安全性を構造的に厳しく規制しようとす
る動きがある。例えば、図8は乗員の頭部を保護するた
めにピラー部分に要求される衝撃吸収構造が基準を満た
しているか検査する衝撃吸収試験の試験範囲及び衝撃方
向範囲の一例を示す図である。ここでは図7のA−A矢
視断面に相当するセンタピラーに関して示しているが、
ピラー(センタピラー)1の車室内側に設けられたピラ
ーインナ2の所要の高さ範囲において、ハッチングを付
して示すような範囲及び方向から衝撃吸収試験を行な
う。つまり、ピラーインナ2がピラーアウタ3と結合す
る前側フランジ部4から後側フランジ部5に亘ったピラ
ー1の全範囲においてそれぞれ対応する方向から、頭部
を模した物体で所定の衝撃荷重を加えて、衝撃吸収が十
分に行なわれるかを試験するのである。
【0010】ピラー部分の車内側に衝撃吸収構造を設け
た場合、このような領域で所要の方向から所定の衝撃荷
重を与えても、頭部を模した物体がピラーインナ2に直
接達する前に衝撃が吸収されてしまえば、衝撃吸収構造
が基準を満たしていると判断できる。なお、図8中の符
号6,7は一般にフランジ部4,5に装着されるフラン
ジトリムである。
【0011】このような衝撃荷重を加える態様の代表的
なものは、ピラーインナ2の正面の中心部分へ対して車
室側面に直交する正面方向(90°方向)であるa方向
からの衝撃試験と、ピラーインナ2の側部に対して車室
側面と斜め45°方向であるb,b′方向からの衝撃試
験と、ピラーインナ2の縁部のフランジ部4,5に対し
て車室側面と斜め15°方向であるc,c′方向からの
衝撃試験である。
【0012】このように各方向から衝撃吸収試験を行な
うのは、ピラー1に対して乗員の頭部が衝突する可能性
の考えられるあらゆる方向を考慮したもので、逆に言え
ば、乗員の頭部がピラー1にどの様な方向から衝突しよ
うとしても、これらの各方向からの衝撃エネルギを確実
に吸収して乗員の頭部を保護できるような衝撃吸収構造
を実現したいのである。
【0013】上記の各方向からの衝撃のうち、例えば
c,c′方向からの衝撃のように、ピラーインナ2の縁
部のフランジ部4,5に対する衝撃については、フラン
ジ部4,5の剛性が大きいため、衝撃エネルギの吸収性
能をより十分に確保できるようにしたい。もちろん、従
来構造でも、図8に示すように、フランジ部4,5はフ
ランジトリム6,7で被覆されているが、このようなフ
ランジトリム6,7は衝撃を受けるとすぐに底づきして
しまいフランジ部4,5への衝撃を緩衝できるものでは
ない。
【0014】一方で、フランジ部4,5自体の剛性を低
下させることも考えられる。ピラー1のような閉断面形
状の部材の剛性調整を行なう技術として、例えば特開平
4−297376号公報に開示されたものがある。この
技術と、閉断面形状を構成する2つの部材の接合フラン
ジの長手方向所定間隔に高剛性部分を形成して、長手方
向からの圧縮力が加わった際に、蛇腹状に変形させるよ
うにしたものである。
【0015】しかしながら、この技術は、ピラー1の側
方からの衝撃に対して剛性調整を行なったものではな
く、上述のような所定の条件下での衝撃に対して十分に
緩衝しうるものではない。本発明は、上述の課題に鑑み
創案されたもので、乗員の頭部が車室内の構造部材の縁
部のフランジ部に衝突するような事態になっても、この
衝突時の衝撃エネルギを吸収しながら乗員の頭部を保護
できるようにした、車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構
造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造は、自
動車の車室を構成する構造部材の縁部にフランジ部をそ
なえ、該フランジ部に間隔を開けて複数の切欠き部が形
成されていることを特徴としている。請求項2記載の本
発明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造は、請求項
1記載の構成において、該切欠き部が、該フランジ部の
基部まで切り込まれて形成されていることを特徴として
いる。
【0017】請求項3記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造は、自動車の車室を構成する構造部
材の縁部にフランジ部をそなえ、該フランジ部が、互い
に離隔して直列に並設された複数のフランジ片から構成
されていることを特徴としている。請求項4記載の本発
明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造は、請求項1
又は3記載の構成において、該フランジ部を被覆するよ
うにフランジトリム部材が装着されていることを特徴と
している。
【0018】請求項5記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造は、請求項4記載の構成において、
該フランジ部と該フランジトリム部材との間に、該フラ
ンジトリム部材の表面側から該フランジ部へ向かう衝撃
エネルギを吸収しうるエネルギ吸収部材が介装されてい
ることを特徴としている。請求項6記載の本発明の車室
構造部材の衝撃エネルギ吸収構造は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の構成において、該構造部材がピラーであ
ることを特徴としている。
【0019】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の車室構造部材の
衝撃エネルギ吸収構造では、フランジ部に間隔を開けて
複数の切欠き部が形成されているので、該フランジ部の
剛性が低下して、例えば車室内側から該構造部材のフラ
ンジ部へ向けて衝撃が加わった場合にも、該フランジ部
が変形しながらこの衝撃エネルギを吸収する。
【0020】上述の請求項2記載の本発明の車室構造部
材の衝撃エネルギ吸収構造では、該切欠き部が該フラン
ジ部の基部まで切り込まれて形成されているので、該フ
ランジ部の剛性が十分に低下して、例えば車室内側から
該構造部材のフランジ部へ向けて衝撃が加わった場合に
も、該フランジ部が変形しながらこの衝撃エネルギを十
分に吸収する。
【0021】上述の請求項3記載の本発明の車室構造部
材の衝撃エネルギ吸収構造では、該フランジ部が、互い
に離隔して直列に並設された複数のフランジ片から構成
されているので、該フランジ部の剛性が十分に低下し
て、例えば車室内側から該構造部材のフランジ部へ向け
て衝撃が加わった場合にも、該フランジ部が変形しなが
らこの衝撃エネルギを十分に吸収する。
【0022】上述の請求項4記載の本発明の車室構造部
材の衝撃エネルギ吸収構造では、フランジトリム部材が
該フランジ部を被覆するため、通常時は該フランジ部が
露出しないため外観が向上し、車室内側から該構造部材
のフランジ部へ向けて衝撃が加わった場合に、該フラン
ジ部が変形しても、この変形片が外部に露出しにくくな
る。
【0023】上述の請求項5記載の本発明の車室構造部
材の衝撃エネルギ吸収構造では、該フランジ部と該フラ
ンジトリム部材との間に介装されたエネルギ吸収部材
が、該フランジトリム部材の表面側から該フランジ部へ
向かう衝撃エネルギを吸収する。上述の請求項6記載の
本発明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造では、ピ
ラーのフランジ部の車室内側に衝撃が加わると、該フラ
ンジ部が変形してこの衝撃エネルギを吸収する。
【0024】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。まず、本発明の第1実施例について説明する
と、図1〜図3は第1実施例の車室構造部材の衝撃エネ
ルギ吸収構造について示すもので、本実施例では、衝撃
エネルギ吸収構造が自動車の車室を構成する構造部材
(車室構造部材)であるセンタピラーに装備される場合
を説明する。
【0025】図2に示すように、ピラー(センタピラ
ー)1は、ピラーインナ2とピラーアウタ3とがそれぞ
れ両縁部に形成されたフランジ11と13及び12と1
4をそれぞれ結合することにより、閉断面形状を有する
ように構成されている。フランジ11と13とが結合し
てなるフランジ部4及びフランジ12と14とが結合し
てなるフランジ部5には、それぞれピラートリム(又は
エッジトリム)6,7が装着されている。
【0026】そして、本構造では、図1,図3に示すよ
うに、フランジ部4,5に、間隔を開けて複数の切欠き
部4A,5Aが形成されている。ここでは、ピラーイン
ナ2のフランジ11,12とピラーアウタ3のフランジ
13,14との両方に、それぞれ複数の切欠き部11
A,12A,13A,14Aが形成され、フランジ1
1,13の結合により切欠き部11A,13Aが整合し
て切欠き部4Aが形成され、フランジ12,14の結合
により切欠き部12A,14Aが整合して切欠き部5A
が形成される。
【0027】フランジ11と13及びフランジ12と1
4は、これらの切欠き部4A,5Aのない部分で、例え
ばスポット溶接等により互いに溶着されている。このよ
うな切欠き部4A,5Aを設けることによりフランジ部
4,5の剛性が低減されるため、このフランジ部4,5
への衝突に対してフランジ部4,5自らが変形しなが
ら、衝突体自体に過大な抗力を与えることなく衝撃エネ
ルギを吸収しうるようになっている。なお、本構造は、
乗員の頭部の衝突を想定しているので、頭部が衝突する
可能性のあるピラー1の上半部のみを剛性低下させれば
よく、切欠き部4A,5Aもフランジ部4,5の上半部
のみに設けられいてる。
【0028】さらに、8はサイドルーフレールであリ、
10はピラーインナ2の車室内側面を被覆するように装
着されたトリム10である。特に、この実施例では、ト
リム10の両縁部分がピラートリム6,7の車室内側外
周を囲い込むように延設されている。また、8はサイド
ルーフレールである。また、ピラートリム6,7及びト
リム10はいずれも樹脂製であり、ピラートリム6,7
はそれぞれのピラーインナ2側及びピラーアウタ3側に
互いに対向するように突設された爪部6B,7Bによっ
てフランジ部4,5を両側から把持するようにして嵌着
されている。また、トリム10は図示しないビスやクリ
ップ等により、ピラーインナ2に直接又はブラケット等
の取付部材を介して固定されている。
【0029】本発明の第1実施例としての車室構造部材
の衝撃エネルギ吸収構造は、上述のように構成されてい
るので、乗員の頭部がピラー1のフランジ部に衝突しよ
うとした際に、以下のように、衝撃エネルギ吸収構造に
より乗員の頭部が保護される。つまり、例えば図2,8
中に示すように、トリム10の端縁部分にc方向又は
c′方向から衝撃が加わると、切欠き部4A,5Aによ
り剛性を低下されたフランジ部4,5は、衝撃体に対し
て過大な抗力を与えることなく、自ら変形しながら衝撃
エネルギを吸収する。このフランジ部4,5は、ピラー
トリム6,7やトリム10で被覆されているので、フラ
ンジ部4,5自体の車室内側への露出が防止され、フラ
ンジ部4,5の変形もトリム10の内部で行なわれる。
【0030】したがって、乗員の頭部がピラーのフラン
ジ部へ衝突しようとしても、この衝撃が十分に緩衝され
て、乗員の頭部を保護することができるのである。ま
た、例えば図1中に示すように、トリム10の角部にb
方向又はb′方向から衝撃が加わる場合や、トリム10
の中央部にa方向から衝撃が加わる場合にも、フランジ
部4,5が自ら変形しながらこれらの衝撃エネルギの吸
収にも寄与しうる。
【0031】なお、本実施例には示さないが、フランジ
部4,5とトリム10の内側との間に、例えば弾性体や
発泡樹脂などで形成された衝撃エネルギ吸収体や所要の
荷重で変形又は破壊しながら衝撃エネルギを吸収しうる
衝撃エネルギ吸収構造を設けるようにしてもよい。勿
論、本実施例の構成を、例えばトリム10とピラーイン
ナ2との間に衝撃エネルギ吸収体や衝撃エネルギ吸収構
造を設けるようにした、図8中に示すa方向やb方向又
はb′方向からの衝撃対策となる構成のものに組み合わ
せることもできる。
【0032】上述の第1実施例では、切欠き部4A,5
Aをフランジ部4,5の基部まで深く、且つ、幅広く形
成しており、小さなフランジ片を断続的に形成したよう
になっているが、切欠き部4A,5Aの形状はこれに限
定されず、例えば、以下の第2,3実施例に示すような
ものがある。つまり、第2実施例の切欠き部4B,5B
は、図4に示すように、フランジ部4,5の幅方向の中
間まで形成されており、フランジ部4,5の基部までは
切り欠かれていない。
【0033】このような構成によっても、第1実施例に
比べては少ないものの、フランジ部4,5の剛性を低下
させることができ、もともとフランジ部4,5の剛性が
低い場合には本構造のみによって、また、本構造のみで
剛性低下が十分でなけれは例えば本構造を衝撃エネルギ
吸収体や衝撃エネルギ吸収構造との組み合わせることな
どにより、乗員の頭部がピラーのフランジ部へ衝突した
場合の頭部保護に必要な衝撃エネルギの吸収を実現しう
る。
【0034】また、第3実施例の切欠き部4C,5C
は、図4に示すように、フランジ部4,5の基部までは
切り欠かれているが、第1実施例の物に比べて幅狭に形
成されている。さらに、第3実施例の変形例として、図
5に示すように、切欠き部4C,5Cの幅を略0まで狭
めて、単に、フランジ部4,5の基部まで切込みを入れ
ただけの切欠き部4C,5Cも考えられる。
【0035】このような構成によっても、本構造のみ
や、衝撃エネルギ吸収体や衝撃エネルギ吸収構造との組
み合わせるなどして、乗員の頭部がピラーのフランジ部
へ衝突した場合の頭部保護に必要な衝撃エネルギの吸収
を実現しうる。いずれにしても、フランジ部4,5の変
形による衝撃エネルギの吸収、又は、フランジ部4,5
の変形とその他の衝撃エネルギ吸収体や衝撃エネルギ吸
収構造による衝撃エネルギの吸収により、車室内側(ト
リム10の表面側)からフランジ部4,5に向けて所要
の大きさの衝撃荷重が加わった際に、衝撃体に大きな抗
力を加えることなく、衝撃体がピラーインナ2に直接当
接する前に、衝撃エネルギを全て吸収しうるように切欠
き部を形成すればよく、切欠き部の形状や大きさ及び各
切欠きの間隔等は、上述の各実施例のものに限定されな
い。
【0036】また、各実施例では、ピラーインナ2のフ
ランジ11,12とピラーアウタ3のフランジ13,1
4との双方に切欠き部11A,12Aと13A,14A
を設けているが、ピラーインナ2側のみ又はピラーアウ
タ3側のみに切欠き部を設けたり、例えば、フランジ部
4,5が、さらにリフォースが重合して3層からなる場
合には、3層の内のいずれか1つ又は2つ或いは全てに
切欠き部を設けることが考えられる。
【0037】さらに、各実施例は、センタピラーに関し
ているが、本構造はフロントピラーやリヤピラーなど他
のピラーのフランジ部にも適用できる他、ピラー以外の
車室内面のための衝撃エネルギ吸収にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造によれば、
自動車の車室を構成する構造部材の縁部にフランジ部を
そなえ、該フランジ部に間隔を開けて複数の切欠き部が
形成されるという構成により、フランジ部の変形等によ
って該構造部材側のフランジ部へ向かう衝撃エネルギが
吸収されるようになり、例えば車室内の乗員の頭部が該
構造部材側へ衝突しようとするときに、これを緩衝し
て、乗員を保護できるようになる。
【0039】請求項2記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造によれば、請求項1記載の構成にお
いて、該切欠き部が、該フランジ部の基部まで切り込ま
れて形成されるという構成により、フランジ部の剛性を
十分に低下させることができ、該構造部材側のフランジ
部へ向かう衝撃エネルギの吸収が十分に行なわれやすく
なり、乗員の保護効果が高まる。
【0040】請求項3記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造によれば、自動車の車室を構成する
構造部材の縁部にフランジ部をそなえ、該フランジ部
が、互いに離隔して直列に並設された複数のフランジ片
から構成されるという構造により、フランジ部の剛性を
十分に低下させることができ、該構造部材側のフランジ
部へ向かう衝撃エネルギの吸収が十分に行なわれやすく
なり、乗員の保護効果が高まる。
【0041】請求項4記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造によれば、請求項1又は3記載の構
成において、該フランジ部を被覆するようにフランジト
リム部材が装着されるという構成により、車室内側から
該構造部材のフランジ部へ向けて衝撃が加わった場合
に、該フランジ部が変形しても、この変形片が外部に露
出しにくくなり、乗員の保護効果を一層高めることがで
きる。また、フランジ部の外観を向上できるう効果もあ
る。
【0042】請求項5記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造によれば、請求項4記載の構成にお
いて、該フランジ部と該フランジトリム部材との間に、
該フランジトリム部材の表面側から該フランジ部へ向か
う衝撃エネルギを吸収しうるエネルギ吸収部材が介装さ
れるという構成により、フランジ部の変形やエネルギ吸
収部材によって該構造部材側のフランジ部へ向かう衝撃
エネルギが吸収され、例えば車室内の乗員の頭部が該構
造部材側へ衝突しようとするときに、これを十分に緩衝
して、乗員を保護することができる。
【0043】請求項6記載の本発明の車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造によれば、請求項1〜5のいずれか
に記載の構成において、該構造部材がピラーであるとい
う構成により、乗員の頭部が衝突する虞の大きいピラー
に対する緩衝を確実に行なうことができ、乗員の保護効
果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造を示す構造部材(ピラー)の車室内
側正面図である。
【図2】本発明の第1実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造を示す構造部材(ピラー)の断面図
であり、図1のB−B矢視断面図である。
【図3】本発明の第1実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造を示す構造部材(ピラー)の断面図
であり、図1のC−C矢視断面図である。
【図4】本発明の第2実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造を示す構造部材(ピラー)の車室内
側正面図である。
【図5】本発明の第3実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造を示す構造部材(ピラー)の車室内
側正面図である。
【図6】本発明の第3実施例としての車室構造部材の衝
撃エネルギ吸収構造の変形例を示す構造部材(ピラー)
の車室内側正面図である。
【図7】本発明の課題を説明するための車両の側面図で
ある。
【図8】本発明の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造
の対象として考えられる衝撃荷重に関して説明するピラ
ー部分の断面図であり、図7のA−A矢視断面に相当す
る図である。
【符号の説明】
1 車室構造部材(構造部材)としてのピラー(センタ
ピラー) 2 ピラーインナ 3 ピラーアウタ 4,5 フランジ部 4A,5A,4B,5B,4C,5C 切欠き部 6,7 ピラートリム(エッジトリム) 6B,7B ピラートリム6,7の爪部 8 サイドルーフレール 10 トリム 11〜14 フランジ 11A〜14A 切欠き部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車室を構成する構造部材の縁部
    にフランジ部をそなえ、 該フランジ部に間隔を開けて複数の切欠き部が形成され
    ていることを特徴とする、車室構造部材の衝撃エネルギ
    吸収構造。
  2. 【請求項2】 該切欠き部が、該フランジ部の基部まで
    切り込まれて形成されていることを特徴とする、請求項
    1記載の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造。
  3. 【請求項3】 自動車の車室を構成する構造部材の縁部
    にフランジ部をそなえ、 該フランジ部が、互いに離隔して直列に並設された複数
    のフランジ片から構成されていることを特徴とする、車
    室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造。
  4. 【請求項4】 該フランジ部を被覆するようにフランジ
    トリム部材が装着されていることを特徴とする、請求項
    1又は3記載の車室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造。
  5. 【請求項5】 該フランジ部と該フランジトリム部材と
    の間に、該フランジトリム部材の表面側から該フランジ
    部へ向かう衝撃エネルギを吸収しうるエネルギ吸収部材
    が介装されていることを特徴とする、請求項4記載の車
    室構造部材の衝撃エネルギ吸収構造。
  6. 【請求項6】 該構造部材がピラーであることを特徴と
    する、請求項1〜5のいずれかに記載の車室構造部材の
    衝撃エネルギ吸収構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005306068A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Toyota Industries Corp 車両のカウル構造
JP2019093959A (ja) * 2017-11-24 2019-06-20 日本製鉄株式会社 車両構造材
US11235417B2 (en) 2017-10-31 2022-02-01 Nippon Steel Corporation Structural member

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