JP2000337025A - サッシ取付構造 - Google Patents

サッシ取付構造

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JP2000337025A
JP2000337025A JP15416399A JP15416399A JP2000337025A JP 2000337025 A JP2000337025 A JP 2000337025A JP 15416399 A JP15416399 A JP 15416399A JP 15416399 A JP15416399 A JP 15416399A JP 2000337025 A JP2000337025 A JP 2000337025A
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sash
waterproof sheet
piece
frame
groove
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JP15416399A
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Yuichi Usui
勇一 臼井
Yuji Miyaake
雄司 宮明
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サッシと防水シートを密着させ防水を確実にす
る。また、サッシと外壁材の接合部のシールを簡略化し
て、外壁材裏面の通気を確保する。 【解決手段】サッシ取付片4dの溝に、防水シート13
を被着させ、防水シート固定片15をその上から当て、
溝に押込むことにより嵌合して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば住宅用の建
物外壁の開口部に装着されるサッシ取付構造に関し、特
にサッシ周辺の外壁材裏面の防水性を向上させたサッシ
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図19に示されるように、建物外壁の窓
の開口部2にはサッシ4が取付けられる。サッシ4は、
開口部の四辺の各側面に沿って枠面を構成する、サッシ
上枠4a、サッシ下枠4b、左枠および右枠であるサッ
シ縦枠4cで構成されるサッシ本体と、このサッシ本体
の周囲に設けた、躯体側へ固定するためのサッシ取付片
4d(図1参照)とで構成される。
【0003】サッシの取付は、図18に示すように、サ
ッシ取付片4dを開口部周縁の左右の柱6や上下枠材に
釘31やネジで固定することでなされる。こうしてサッ
シ4を開口部周縁に固定した後、躯体の外側に複数の下
地材8(胴縁)を固定し、下地材8の外側に外壁材(サ
イディング材)7が取付けられ外壁工事が完了する。
【0004】また、建物内を外部から熱的に遮断して室
内の空調条件(温度、湿度)を最適に保つため、躯体6
と外壁材(サイディング材)7との間に断熱材を設ける
ことも多い。このような住宅建築において、断熱材が湿
気を吸収せず、室内外の温度差による結露を防止し、か
つ排水性等も良好にして断熱材や木材の劣化を防止する
ために、断熱材と外壁材との間に通気空間を設けて空気
を流通させる通気工法による住宅構造が近年用いられて
いる。
【0005】このような建物の窓枠等を構成するサッシ
は、外壁材との間の気密性および水密性を保つためにそ
の周辺部をシールする必要がある。図18は、従来例の
サッシ取付構造の縦枠部の断面図を示す。従来のサッシ
取付構造においては、現場でサッシ4および外壁材7を
装着した後に、外壁材7とサッシ4との隙間部分および
外壁材7同士の継ぎ目部分(図示せず)にバックアップ
材34と不定形シーリング材33によるシール工事が行
われていた。
【0006】しかし、安定した確実なシール状態が常に
得られるとは限らず、施工不良による漏水等の不具合を
生じるおそれがあった。すなわち、シール工事には専門
業者を必要とし、また施工者の技量が要求される。さら
に、不定形シーリング材によるシール工事の場合は、施
工の際にはマスキングを必要とし、シーリング材が硬化
するまでに時間がかかるうえ、長期的にはシーリング材
の劣化による漏水も懸念される。そして漏水があった場
合には、柱6等の躯体と外壁材7との間の通気空間5に
入った水がサッシ周辺等より室内へ侵入する。
【0007】そのため、外壁材裏面で躯体側のサッシ周
りの防水を図るべく、外壁材7と柱6等の躯体の間に防
水シート13を張り、サッシ取付片4dの端辺の先端部
に防水シート13の端辺の先端部を当接し、防水テープ
32を防水シート13とサッシ取付片4dの両者に貼着
けすることで防水シート13とサッシ取付片4dとを水
密状態となるように結合していた。これにより、シーリ
ング材33の施工不良による漏水があっても建物内部へ
の漏水が生じないような構造となっていた。
【0008】また、規格サイズ(長手方向)の外壁材7
を用いて施工した場合、木造住宅の在来工法(軸組構
造)では、サッシ縦枠4cに当接すべき横方向に配設さ
れる外壁材7が、設計によっては寸法足らずになること
が多く、サッシ縦枠4cと外壁材7の末端とに隙間が発
生する場合がある。この場合、図17、図19に示され
るように、外壁材施工業者が現場にて外壁材7と同様な
外壁材を切断し小割り7aを作り、これを該隙間に取付
け、外壁材7と小割り7aとの間、および小割り7aと
サッシ縦枠4cとの間をバックアップ材34と不定形シ
ーリング材33を用いてシール工事していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の施工方法で
は外壁材施工業者が、外壁材を現場にて上記隙間に合う
ように小割りに切断加工しなければならなく、現場作業
が煩雑であり、また、小割り7aを作る際の外壁材の破
損により外壁材の歩留り低下等問題が多かった。
【0010】また、従来のサッシ取付構造においては、
サッシ取付片4dと防水シート13は防水テープ32を
介して水密状態となるように結合されていたが、こうし
た作業は手作業であり、常に安定した信頼性の高い防水
性能が得られるとは限らず、防水テープ32の貼着が不
充分な箇所から漏水するおそれがあった。そして、該箇
所から漏水した場合、その発生箇所の特定が極めて困難
となる。確実に漏水をなくす方法は、外壁材7を剥がし
て漏水箇所を再度防水テープ32で貼着し防水処理する
しかないが、その後、再度の外壁材7の取付け、外壁材
7とサッシ4との隙間および外壁材7、7同士の継ぎ目
部分へのシール工事が必要となる。したがって、施工時
の確実な防水シール工事が強く望まれていた。
【0011】また、上記工法の住宅の外壁構造は、外壁
材7と内壁との間に空間を設け、空気を流通させること
を目的としているが、従来の工法ではサッシ枠4a、4
b、4cと外壁材7との接合部をシール処理するため、
開口部周縁の空気が滞留し、通気工法の効果が著しく損
なわれていた。
【0012】本発明の目的は、上記欠点を解消し、外壁
材製品の規格サイズに合わせた施工を小割りを使用せず
に可能とし、施工時間の短縮化を図ることにある。ま
た、不定形シーリング材によるシール工事を不要とした
工法を可能とすることにもある。また、窓周りの外壁材
裏面部の通気工法を可能とし、躯体の耐久性を向上させ
ることにもある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物の躯体
と外壁材との間に複数の下地材を並列して設け、各下地
材間の躯体と外壁材との間に通気空間が形成された建物
外壁の開口部に設ける横枠および/または縦枠からなる
サッシ取付構造において、サッシは、該サッシを該開口
部の周囲の躯体側に固定するためのサッシ取付片を有し
ており、該サッシを開口部に取付け後、該サッシ取付片
の開口部端面を覆って防水シートの端部が被着され、該
サッシ取付片または該サッシ枠と嵌合または咬合する構
造の防水シート固定片が該防水シートを介して該サッシ
取付片または該サッシ枠と嵌合または咬合されることで
該サッシ取付片または該サッシ枠と防水シートとの結合
が水密状態となっており、かつ、サッシ縦枠部材と、横
方向に配設された外壁材との取合い部の隙間に、カバー
材を配設し、該カバー材により該隙間を塞いでいること
を特徴とするサッシ取付構造を提供する。
【0014】この構成によれば、防水シートの端部がサ
ッシ取付片の端辺等に容易に固定され、かつ良好な水密
状態が得られる。また、施工済みの防水シートを直接サ
ッシ取付片等に固定できるので、従来例のような、サッ
シ取付け後に取付片と施工済の防水シートとを防水テー
プで結合させる方法よりも確実な構造であり、水密性も
優れる。これにより、現場作業員の施工技量に左右され
ず、常に安定した信頼性の高い水密性が得られ、外壁に
おけるサッシ周辺の漏水に対する高い信頼性が期待でき
る。また、小割りを使用せずに、施工時間の短縮化を図
れる。
【0015】
【発明の実施の形態】図19は、本発明のサッシ取付構
造にも適用される、一般的な建物外壁の開口部の構成図
である。外壁1は、その開口部2に窓材(障子材)3を
装着している。窓材3の周縁を囲って、開口部2の周縁
に、サッシ上枠4a、サッシ下枠4b、左枠および右枠
であるサッシ縦枠4c(図1参照)等から構成されるサ
ッシ4が装着される。外壁1の屋外面側には複数の外壁
材(サイディング材)7が並列して装着される。なお、
以降、サッシ上枠4a、サッシ下枠4b、サッシ縦枠4
cを含めてサッシ枠とも呼ぶ。開口部2は、左右の柱
6、6と上枠材(鴨居)9と下枠材(窓台)10に囲ま
れて形成される。外壁材7と柱6等の躯体の間には所定
間隔で下地材(胴縁)8、8…が装着される。
【0016】図1は、本発明の実施例におけるサッシ取
付構造の一部分解斜視図である。サッシ取付片4dは、
サッシ枠の周囲に形成される、サッシ枠に垂直(すなわ
ち、開口部2に平行)なフランジ形状の張出し片であ
る。開口部2にサッシ4を取付けるには、サッシ取付片
4dを釘31(図示しない)により躯体に固定する。次
に、現場にて開口部以外の壁に防水シート13を布設す
る。該防水シート13の端辺部分を、サッシ取付片4d
の屋外面側の辺全長に設けられた溝19aに被着させた
後、防水シート固定片14aをその外側から当て、溝1
9aに押込むことにより嵌合させて固定する。なお、説
明の便宜のため、外壁材7、下地材8等の図示は省略し
てある。
【0017】図2は、図1の実施例の縦枠部分の断面図
である。現場に取付け済の防水シート13の端辺部分
を、サッシ取付片4dの屋外面側の辺全長に設けられた
断面コ字形状の溝19aに被着させた後、断面略π字形
状の長尺部材である防水シート固定片14aをその外側
から当て、溝19aに押込むことにより嵌合させて固定
する。なお、上記溝19aはサッシ取付片に設ける代わ
りに、サッシ縦枠に設けることもできる。
【0018】上記防水シート固定片14aの断面のπ字
形状は、下部の先端部でいずれも外側にV字形状に曲が
った戻りを有する形状であることが好ましい。これに対
応して、溝19aも断面が単なるコ字形状でなく、開口
部内側に張出し(すなわち、オーバーハング)のある形
状が好ましい。このような形状の組合せとすることで防
水シート固定片14aと溝19aとの確実な嵌合状態が
得られる。
【0019】図3は、本発明の他の実施例における縦枠
部分の断面図である。サッシ上枠、サッシ下枠(以上図
示せず)、サッシ縦枠4cにはサッシ取付片4dと平行
に張出し片15aが設けられている。張出し片15aの
先端は所定の長さだけサッシ取付片側に直角に曲がって
いる。なお、外壁材7、下地材8等の図示は省略してあ
る。
【0020】まず、防水シート13の端部をサッシ取付
片4dと張出し片15aとの間、すなわちサッシ取付片
4dと張出し片15aとで形成される固定用空間16内
にサッシ取付片4dに接して配設する。その後、断面略
半円状であり、該半円の頂点部に張出し片15aの先端
部と嵌合するような溝を有する軟質ポリ塩化ビニル製の
長尺部材である防水シート固定片14bを固定用空間1
6に押込み嵌合させることで該取付片と防水シートとの
結合が水密状態となる。
【0021】なお、この防水シート固定片14bの断面
は略半円状に限定されず、また、材質は軟質ポリ塩化ビ
ニルに限定されない。例えば、図4に示される防水シー
ト固定片14cのように断面が略台形状であっても同様
の効果を奏する。また、該防水シート固定片14の材質
も、適度な弾性を有するものであれば、成形性、コスト
等を考慮して各種の材質を選択できる。
【0022】また、張出し片15の先端も直角に曲がり
を有する必要はない。例えば図5に示されるように張出
し片15bが、該先端部のサッシ取付片4d側の面に略
V字形状の戻りがある断面形状であり、かつ防水シート
固定片14dが対応する位置に同様の略V字形状の戻り
がある略π字形状の断面形状の長尺部材とする組合わせ
でもよい。すなわち、該構成では、防水シート固定片1
4dと張出し片15bおよびサッシ取付片4dとを防水
シート13を介して咬合させることでサッシ取付片4d
と防水シート13との結合が水密状態となる。
【0023】同様に、図6のように、防水シート固定片
14eは、2箇所の先端部のいずれの外側面にも同様の
略V字形状の戻りがある略π字形状の断面形状の長尺部
材であってもよい。この場合、サッシ取付片4dの対応
位置にも同様の戻りがあるのが好ましく、防水シート固
定片14eと張出し片15bおよびサッシ取付片4dと
が咬合することでより良好に嵌合できる。
【0024】さらに、防水シート固定片が前記固定用空
間16に圧縮して挿入できるだけの弾性を有する構造の
ものであれば、図7のような構成であってもよい。例え
ば、防水シート固定片14fの断面が略U字形状であ
り、少なくとも片側の先端部が張出し片15bまたはサ
ッシ取付片4dと咬合する構成が例示される。
【0025】また、図8は、防水シートが上記の断面が
略U字形状の防水シート固定片14fによりサッシ上枠
およびサッシ下枠のサッシ取付片4dに固定されている
状態を示す断面図である。
【0026】図9は、本発明の他の実施例における縦枠
部分の断面図である。取付片の四周には長辺方向に、断
面が略T字形状の張出し片15cが、そのT字の底部が
取付片4dに固着する形態で形成されている。張出し片
15cに防水シート13を被着させた後、張出し片15
cと嵌合または咬合する、断面コ字形状の防水シート固
定片14gを防水シート13を介して張出し片15cに
嵌合または咬合させることで該取付片と防水シートとの
結合が水密状態となる。防水シート固定片14gの材質
としては、軟質ポリ塩化ビニル等の樹脂材料が成形性、
コスト等の点で好ましいが、弾性材料であれば特にこれ
らに限定されず、バネ鋼、リン青銅等であってもよい。
【0027】また、張出し片15は一列のみであっても
二列以上であってもよい。図10は、張出し片15cが
二列設けられている場合の縦枠部分の断面図である。こ
の場合、防水シート固定片14gは、これに対応して断
面が二連の溝を有するヨ字形状となる。このような張出
し片15dに防水シート13を被着させた後、該張出し
片と嵌合または咬合する、断面が二連の溝を有するヨ字
形状の防水シート固定片14gを防水シートを介して該
張出し片15dに嵌合または咬合させることで該張出し
片と防水シートとの結合がより確実な水密状態となる。
【0028】図11は、本発明の応用例における縦枠部
分の断面図である。サッシ上枠、サッシ下枠(以上図示
せず)、サッシ縦枠4cにはサッシ取付片4dと平行に
張出し片15eが設けられている。まず、防水シート1
3の端部をサッシ取付片4dと張出し片15eとの間、
すなわちサッシ取付片4dと張出し片15eとで形成さ
れる固定用空間16内にサッシ取付片4dに接して配設
する。
【0029】その後、軟質ポリ塩化ビニル製チューブ等
のバックアップ材18を固定用空間16の最奥まで挿入
し、その後不定形シーリング材17を固定用空間16の
残りの空間に充填することで該サッシ取付片4dと防水
シート13との結合が水密状態となる。
【0030】なお、該応用例以外の上記の各種実施例に
おいて、防水シート固定片14と不定形シーリング材と
を組合わせた構成とすることもできる。この場合、不定
形シーリング材の硬化までに時間がかかること、防水シ
ート固定片14を取り外す必要があった場合、外すのに
手間がかかる等の不具合はあるが、防水シートとの水密
結合がより確実となる利点がある。
【0031】本発明の実施例、応用例で使用される不定
形シーリング材17は、一般建築用に使用されているシ
リコーン系等が一般的であるが、これに限定されず、ポ
リ塩化ビニル系の発泡材等も使用できる。
【0032】図12は、本発明の他の応用例の縦枠部分
の断面図である。サッシ取付片4dの屋外側の面には長
辺方向に不定形シーリング材17を充填するための溝1
9bが設けられており、また、一定間隔で防水シート固
定片14hを固定するためのネジ孔20が設けられてい
る。開口部2にサッシ4を取付け後、溝19bに不定形
シーリング材17を充填し、その後に現場に取付け済の
防水シート13の端辺部分を溝19bに被着させ、溝1
9bに当接する位置に突起を有する防水シート固定片1
4hをその外側から当て、前記ネジ孔20にビス21を
螺合して該防水シート固定片14hを固定する。
【0033】このように、防水シート固定片14hの突
起で防水シートの一部を、充填された不定形シーリング
材17に押込むことで、該取付片4dと防水シート13
との結合が水密状態となる。また、図13は、防水シー
ト13が上記の突起を有する防水シート固定片14hに
よりサッシ上枠およびサッシ下枠のサッシ取付片4dに
固定されている状態を示す断面図である。
【0034】図14は、本発明の他の実施例における縦
枠部分の断面図である。この方法では、図1〜図10に
示される実施例と同様に、取付片4dと咬合する構造の
防水シート固定片14iを用いている点では共通する
が、不定形シーリング材17を積極的に利用する構造と
なっている点に特徴がある。
【0035】すなわち、図12の応用例と同様に、サッ
シ取付片4dの屋外側の面には長辺方向に不定形シーリ
ング材17を充填するための溝19bが設けられてい
る。この溝を構成する2つの壁のうち、サッシ枠の反対
側のものは先端がサッシ枠の反対側に直角に曲がった溝
の張出し片22を有する。サッシ枠には防水シート固定
片14iを固定するための短い張出し片である取付用固
定片15f、15fがサッシ取付片に平行に2本設けら
れている。
【0036】開口部2にサッシ4を取付け後、該溝19
bに不定形シーリング材17を充填し、その後に現場に
取付け済の防水シート13の端辺部分を溝部に被着させ
た後、該溝部に当接する位置に突起を有する防水シート
固定片14iをその外側から当て固定する。
【0037】防水シート固定片14iは、断面が略7字
の形状の弾性体の長尺部材であり、断面の略7字の第1
画目の先端に相当する部分を前記溝の張出し片22に懸
け、断面の略7字の第2画目の先端に相当する部分を前
記サッシ取付片に平行に2本設けられている短い張出し
片である取付用固定片15f、15fの間に入れること
で固定される。これにより図12と同様な原理で、該取
付片と防水シートとの結合が水密状態となる。
【0038】図2の断面図に示される本発明の実施例、
または図3〜14の断面図に示される本発明の他の実施
例、応用例では、サッシ取付片4dまたはサッシ枠4a
〜4cと防水シート13とが防水シート固定片14a〜
14iまたはシーリング材17により密着されており防
水性が向上しているため、図17、図18の従来例のよ
うにサッシ枠4a〜4cと外壁材7との接合部をシーリ
ング材33にてシール工事する必要がなくなり、サッシ
枠周縁の通気空間5が形成される。
【0039】次に、小割り7aを不要とする本発明のカ
バー材24の構成について説明する。図15は、本発明
の実施例のカバー材の構成について説明するサッシ取付
構造の一部分解斜視図であり、図16は、本発明の実施
例のカバー材を含んだ縦枠部分の断面図である。
【0040】図16において、防水シート13の端部を
サッシ取付片4dと張出し片15aとの間にサッシ取付
片4dに接して配設する。その後、断面が略台形状であ
り、該台形の頂部に張出し片15aの先端部と嵌合する
ような溝を有する軟質ポリ塩化ビニル製の長尺部材であ
る防水シート固定片14cを固定用空間16に押込み嵌
合させることで取付片4dと防水シート13との結合が
水密状態となる。
【0041】その後、下地材(胴縁)8、外壁材7を取
付けるとともに、外壁材7の端部とサッシ縦枠4cとの
取合い部の隙間にカバー材24を配設し、カバー材24
は釘31で躯体(柱)6に固定される。また、図16に
おいて、カバー材24の右上部のカバー張出し片24b
はサッシ縦枠4cの先端に直角に形成されている張出し
片の下側に位置し、カバー材24の動きが拘束される。
本実施例では、カバー材24は断面略Π字状の長尺部材
を用いているが、この断面形状に限られず、意匠性を考
慮して各種の形状の採用が考えられる。
【0042】図16において、カバー材24左上部のカ
バー張出し片24bは、外壁材7の端部の外側にオーバ
ーハングして位置される。これにより、外壁材7の端部
の加工状態が悪くても(たとえば、切り口がギザギザ、
切り口の直線性不良、端部の欠け等があっても)、カバ
ー張出し片24bにより隠され、意匠性を向上できる。
カバー材24の材質は、アルミニウムの押出し成形品が
一般的であるが、これに限定されず、価格、耐候性等の
点で各種の選択が考えられる。
【0043】カバー材24長さはサッシ縦枠4cに接し
て配設されるべき小割り7a、7a…を配設すべき隙間
に対応する寸法とする。そして、図15に示されるよう
に、上下両端にカバー蓋24a、24aを配設するの
が、意匠性の点でも、雨水や塵が吹き込んだり虫や小動
物等が入り込むのを防止できる点でも好ましい。また、
図16に示されるように、外壁材7の端部とカバー材2
4との間に所定の隙間を設けておけば、外壁材施工後の
外壁裏面のサッシ4周辺の通気が可能となる。
【0044】なお、サッシ上枠およびサッシ下枠におい
ては、本発明が課題とするところの小割りをなくす必要
はなく、また小割りの対処法として、小割りの代わりに
カバー材等を配設する必要はない。すなわち、このよう
な箇所(サッシ上枠の上側またはサッシ下枠の下側)に
外壁材7を横方向に配設する場合には、外壁材7の長手
方向がサッシに妨げられないので、外壁材の寸法に影響
される小割りを用いる必要はない。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、現場作業員の施工技量
に左右されず常に安定した信頼性の高い防水性能が得ら
れ、外壁におけるサッシ周辺の漏水に対する高い信頼性
が得られる。また、外壁とサッシとの取合い部のシール
工事を不要とした工法が可能となり、不定形シーリング
材によるシール工事で必要であったマスキングの廃止に
よる施工時間の短縮と施工技量の平準化、施工誤差の最
小化、長期信頼性の確保ができる。また、窓周りの外壁
材裏面部の通気工法が可能となり、躯体の耐久性を向上
させうる。
【0046】また、外壁材を製品の規格サイズに合せて
施工しても、外壁材の小割りを使用せずにカバー材を使
用した施工が可能となり、施工時間の一層の短縮ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のサッシ取付構造の一部分解斜
視図。
【図2】本発明の実施例の縦枠部分の断面図。
【図3】本発明の他の実施例の縦枠部分の断面図。
【図4】本発明の他の実施例の縦枠部分の断面図。
【図5】本発明の他の実施例の縦枠部分の要部断面図。
【図6】本発明の他の実施例の縦枠部分の要部断面図。
【図7】本発明の他の実施例の縦枠部分の断面図。
【図8】図7の例の上下枠部分の断面図。
【図9】本発明の他の実施例の縦枠部分の要部断面図。
【図10】本発明の他の実施例の縦枠部分の要部断面
図。
【図11】本発明の応用例の縦枠部分の要部断面図。
【図12】本発明の他の応用例の縦枠部分の断面図。
【図13】図12の例の上下枠部分の断面図。
【図14】本発明の他の実施例の縦枠部分の要部断面
図。
【図15】本発明の実施例のカバー材の取付けを説明す
る一部分解斜視図。
【図16】本発明の実施例のカバー材を含んだ縦枠部分
の断面図。
【図17】従来例の小割りを使用する縦枠部分の断面
図。
【図18】従来例の縦枠部分の断面図。
【図19】一般的な外壁の窓枠部分の構成図。
【符号の説明】
1:外壁 2:開口部 3:窓材 4:サッシ 4a:サッシ上枠 4b:サッシ下枠 4c:サッシ縦枠 4d:サッシ取付片 5:通気空間 6:躯体(柱) 7:外壁材 7a:小割り 8:下地材(胴縁) 9:躯体(上枠材) 10:躯体(下枠材) 13:防水シート 14:防水シート固定片 14a:防水シート固定片(断面略π字形状) 14b:防水シート固定片(断面略半円形状) 14c:防水シート固定片(断面略台形状) 14d:防水シート固定片(断面略π字形状) 14e:防水シート固定片(断面略π字形状) 14f:防水シート固定片(断面略U字形状) 14g:防水シート固定片(断面コ字形状) 14h:防水シート固定片(ネジ止めタイプ) 14i:防水シート固定片(断面7字形状) 15:張出し片 15a:張出し片(断面L字形状) 15b:張出し片(戻りあり) 15c:張出し片(断面T字形状) 15d:張出し片(断面T字形状) 15e:張出し片(シーリング材用) 15f:張出し片(取付片固定用) 16:固定用空間 17:シーリング材 18:バックアップ材 19:溝 19a:溝 19b:溝(シーリング材用) 20:ネジ孔 21:ビス 22:溝の張出し片 24:カバー材 24a:カバー蓋 24b:カバー張出し片 31:釘 32:防水テープ 33:シーリング材 34:バックアップ材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の躯体と外壁材との間に複数の下地
    材を並列して設け、各下地材間の躯体と外壁材との間に
    通気空間が形成された建物外壁の開口部に設ける横枠お
    よび/または縦枠からなるサッシ取付構造において、 サッシは、該サッシを該開口部の周囲の躯体側に固定す
    るためのサッシ取付片を有しており、該サッシを開口部
    に取付け後、該サッシ取付片の開口部端面を覆って防水
    シートの端部が被着され、該サッシ取付片または該サッ
    シ枠と嵌合または咬合する構造の防水シート固定片が該
    防水シートを介して該サッシ取付片または該サッシ枠と
    嵌合または咬合されることで該サッシ取付片または該サ
    ッシ枠と防水シートとの結合が水密状態となっており、 かつ、サッシ縦枠部材と、横方向に配設された外壁材と
    の取合い部の隙間に、カバー材を配設し、該カバー材に
    より該隙間を塞いでいることを特徴とするサッシ取付構
    造。
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