JP2000327878A - 水性分散体およびその製造方法 - Google Patents

水性分散体およびその製造方法

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JP2000327878A
JP2000327878A JP11141405A JP14140599A JP2000327878A JP 2000327878 A JP2000327878 A JP 2000327878A JP 11141405 A JP11141405 A JP 11141405A JP 14140599 A JP14140599 A JP 14140599A JP 2000327878 A JP2000327878 A JP 2000327878A
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cyclic olefin
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JP11141405A
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Hidenori Kashiwa
英則 栢
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、水蒸気バリア性に優れた被膜を形成
することができ、しかも組成物全体中の含水量が少な
く、加水した時に水相中に固形分が微細に均一に分散す
る様な性質をもつ水性分散体及びその製造方法の提供。 【解決手段】 水性分散体は、(a)特定構造の環状オ
レフィンから導かれるエチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体[A-1]、環状オレフィンの開環重合体又は共
重合体[A-2]、[A-2]の水素化物[A-3]、および[A-1]、[A-
2]又は[A-3]のグラフト変性物[A-4]から選ばれる環状オ
レフィン系樹脂、(b)重合体鎖に結合したカルボン酸
及び/又はその塩の基を該重合体1gあたり−COO−
基として0.1〜5ミリモルの濃度で含む水不溶性の熱
可塑性樹脂、(c)水、及び必要に応じて(d)界面活
性剤、有機溶剤、油から選ばれる少なくとも1種類を含
有してなり、水分含有量が0.5〜25重量%であり、
加水により固形分が微細粒子として水相中に均一に分散
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂の水性分散体
及びその製法に関するもので、より詳細には、接着剤や
コーティング剤に適用して耐水性、水蒸気バリア性に優
れた樹脂被膜を形成しうる水性分散体、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から種々の重合体の水性分散物が知
られており、紙や繊維あるいはプラスチック成形品、木
材、金属等の表面に塗布、乾燥させて樹脂被膜を形成さ
せ、基材に耐水性、耐油性、耐薬品性等を付与したり、
ヒートシール剤等の接着剤として使用されている。この
様な水性分散物は、分散媒として水を使用しているの
で、引火性の問題、作業環境上の問題、取り扱い性など
の面から溶剤を分散媒に用いる溶剤型のものに比べて有
利であり、幅広い分野で利用されている。
【0003】なかでも見掛け上、固体状をしており、加
水によって再分散化し水性分散液となるいわゆる粉末エ
マルジョンとして知られる水性分散物(以下本明細書に
おいては水性分散体と言うことがある)は、水を全く含
有しないか、あるいは低水分濃度のため、気温が低下し
ても凍結の心配がなく、包装や輸送も容易で、また貯蔵
場所も狭くてすむという特長がある。さらにセメント、
モルタル、石こうなど水との接触をきらう粉粒体との混
合を直接行なうことができるという利点も有する。
【0004】このような水性分散体を、できる限り添加
剤を加えることなくかつエネルギー消費量を少なくした
製造方法として、本出願人は、特公平5-39975号公報、
特公平7-96647号公報に記載の方法を開示した。これは
押出機等で特定の成分を溶融混練して、固形分を水性分
散体に転相する方法であり、該水性分散体は見掛上、固
体状をしており、加水により固形分が水相中に均一に分
散する特性を有している。
【0005】ところで、食料品包装材、建材等におい
て、ガスバリア性や防湿性が付与された製品では、紙等
の基材の表面に、樹脂として塩化ビニリデン系樹脂を塗
布して基材を被覆することが、従来から行われている。
しかしながら、この塩化ビニリデン系樹脂で被覆した製
品は、廃棄焼却時に塩化水素を発生して焼却炉を傷める
等の理由から、被覆樹脂の他の樹脂への代替が望まれて
いる。また酢酸ビニル系樹脂、アクリル酸エステル系樹
脂などの樹脂エマルジョンにより表面を被覆した製品も
知られているが、いずれも耐水性、ガスバリア性が不充
分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決するために、耐水性、水蒸気バ
リア性に優れた被膜を形成することができ、しかも組成
物全体中の含水量が少なく、加水したときに水相中に固
形分が微細に均一に分散するような性質をもつ水性分散
体、及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水性分散体
は、(a)下記[A-1]、[A-2]、[A-3]および[A-
4]よりなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレ
フィン系樹脂、(b)重合体鎖に結合したカルボン酸お
よび/またはその塩の基を該重合体1gあたり−COO
−基として0.1〜5ミリモルの濃度で含む水不溶性の
熱可塑性樹脂、(c)水、および必要に応じて、(d)
界面活性剤、有機溶剤、油よりなる群から選ばれる少な
くとも1種類を含有してなり、水分含有量が0.5〜2
5重量%であり、加水により固形分が微細粒子として水
相中に均一に分散することを特徴としている。
【0008】[A-1]エチレンと下記式(I)または(I
I)で表される環状オレフィンとを共重合させて得られ
るエチレン・環状オレフィンランダム共重合体、
【化3】 (式(I)中、nは0または1であり、mは0または1
以上の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18
ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハ
ロゲン原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互い
に結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ
該単環または多環が二重結合を有していてもよく、また
1 5とR1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基
を形成していてもよい。)、
【0009】
【化4】 (式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
り、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R1 9
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアル
コキシ基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原
子と、R1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接
あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合して
いてもよく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2または
1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族
環を形成していてもよい。)、
【0010】[A-2]上記式(I)または(II)で表さ
れる環状オレフィンの開環重合体または共重合体、[A-
3]上記開環重合体または共重合体[A-2]の水素化物、お
よび[A-4]上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト変
性物。
【0011】本発明の好ましい態様においては、前記熱
可塑性樹脂(b)が、α−オレフィンとエチレン系不飽
和カルボン酸またはそのエステルとの共重合体を、中和
またはケン化した樹脂、および/またはオレフィン系重
合体に、エチレン系不飽和カルボン酸、その無水物また
はそのエステル等の単量体をグラフト重合したものを中
和またはケン化した樹脂であることが望ましい。
【0012】本発明の前記水性分散体の製造方法は、
(a)前記環状オレフィン系樹脂と、(b')重合体鎖
に結合したカルボン酸および/またはその塩の基を該重
合体1gあたり−COO−基として0.1〜5ミリモル
の濃度で含むか、もしくは塩基処理によって前記基を濃
度が上記範囲内となるように生成し得るカルボン酸誘導
体基を含有する熱可塑性樹脂と、必要に応じて添加され
る(d')界面活性剤または塩基処理によって界面活性
剤となる有機化合物、有機溶剤および油よりなる群から
選ばれる少なくとも1種類とからなる溶融物に、(c)
水、および塩基処理を必要とする熱可塑性重合体もしく
は有機化合物が存在する場合には塩基性物質(e)を添
加し、引き続き溶融混練して、樹脂固形分を水性分散物
に転相させることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の水性分散体は、(a)環
状オレフィン系樹脂と、(b)重合体鎖にカルボン酸お
よび/またはその塩の基を有する水不溶性の熱可塑性樹
脂と、(c)水と、必要に応じて(d)界面活性剤、有
機溶剤、油よりなる群から選ばれる少なくとも1種類と
からなる。まず、環状オレフィン系樹脂について説明す
る。(a)環状オレフィン系樹脂 本発明では、環状オレフィン系樹脂(a)として、[A-
1]:エチレンと下記式(I)または(II)で表される環
状オレフィンとのランダム共重合体、[A-2]:下記式
(I)または(II)で表される環状オレフィンの開環重
合体または共重合体、[A-3]:上記開環重合体または共
重合体[A-2]の水素化物、および、[A-4]:上記[A-1]、
[A-2]または[A-3]のグラフト変性物からなる群より選ば
れる少なくとも1種が用いられる。
【0014】本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂
(a)は、DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が、
70℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは7
0〜250℃であり、特に120〜180℃が好まし
い。
【0015】また、環状オレフィン系樹脂(a)は非晶
性または低結晶性であり、X線回折法によって測定され
る結晶化度が、通常20%以下であり、好ましくは10
%以下、より好ましくは2%以下である。
【0016】また、環状オレフィン系樹脂(a)の13
5℃デカリン中で測定される極限粘度[η]は、通常
0.01〜20dl/gであり、好ましくは0.03〜
10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gで
あり、ASTM D1238に準じ260℃、荷重2.16kgで
測定した溶融流れ指数(MFR)は、通常0.1〜20
0g/10分であり、好ましくは1〜100g/10
分、より好ましく5〜50g/10分である。
【0017】さらに、環状オレフィン系樹脂(a)の軟
化点は、サーマルメカニカルアナライザーで測定した軟
化点 (TMA)として、通常30℃以上であり、好まし
くは70℃以上、より好ましくは80〜260℃であ
る。
【0018】ここで、まず本発明で用いられる環状オレ
フィン系樹脂(a)を形成する、式(I)または(II)
で表される環状オレフィンについて説明する。環状オレフィン 本発明で用いられる環状オレフィンは、下記式(I)ま
たは(II)で表わされる。
【化5】
【0019】上記式(I)中、nは0または1であり、
mは0または1以上の整数であり、qは0または1であ
る。なお、qが1の場合には、RaおよびRbは、それぞ
れ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、q
が0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を
形成する。
【0020】R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基で
ある。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子またはヨウ素原子である。
【0021】また、炭化水素基としては、それぞれ独立
に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子
数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙
げられる。より具体的には、アルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていて
もよい。さらに上記式(I)において、R1 5〜R18がそ
れぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形
成していてもよく、しかも、このようにして形成された
単環または多環は二重結合を有していてもよい。
【0022】
【化6】
【0023】上記式(II)中、pおよびqは0または1
以上の整数であり、mおよびnは0、1または2であ
る。またR1〜R1 9は、それぞれ独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
【0024】ハロゲン原子は、上記式(I)におけるハ
ロゲン原子と同じ意味である。炭化水素基としては、そ
れぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原
子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜
15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げ
られる。より具体的には、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、アリール基およびアラルキル基、具体的に
は、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基お
よびフェニルエチル基などが挙げられる。
【0025】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることが
できる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換
されていてもよい。
【0026】ここで、R9およびR1 0が結合している炭
素原子と、R1 3が結合している炭素原子またはR1 1が結
合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合して
いる場合には、R9およびR1 3で表される基が、または
1 0およびR1 1で表される基が、互いに共同して、メチ
レン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレ
ン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を
形成している。
【0027】さらに、n=m=0のとき、R1 5とR1 2
たはR1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多
環の芳香族環として、たとえば下記のようなR1 5とR1 2
がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
【0028】
【化7】 ここでqは、式(II)におけるqと同じ意味である。
【0029】上記のような式(I)または式(II)で示
される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。
一例として、
【化8】 で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボルネ
ン)(上記一般式中において、1〜7の数字は炭素の位
置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置換し
た誘導体が挙げられる。
【0030】この置換炭化水素基として、5-メチル、5,
6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イ
ソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニ
ル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-
(イソプロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフ
チル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジ
フェニルなどを例示することができる。
【0031】さらに他の誘導体として、シクロペンタジ
エン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テ
トラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-
ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]-2-ヘ
プテン誘導体を例示することができる。
【0032】この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセ
ン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、5-メ
チルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリシク
ロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.1
2,5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]
-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデ
セン誘導体、
【化9】 で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセ
ン、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げら
れる。
【0033】その炭化水素基としては、8-メチル、8-エ
チル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシ
ル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチ
ル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチ
ル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル
-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリ
メチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,1
2-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8
-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エ
チリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-
n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プ
ロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピ
ル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデ
ン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデ
ン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-
イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-
フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フ
ェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、
8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフ
ェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アン
トラセニル)、5,6-ジフェニル等を例示することができ
る。
【0034】さらには、(シクロペンタジエン-アセナ
フチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物など
のテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導
体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデ
センおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.1
9,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタ
シクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセンおよ
びその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-
4-ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセンおよびその
誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.0
12,16]-5-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ
[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]-4-エイコセ
ンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.03,8.012,17]-5-ヘンエイコセンおよびその誘導
体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.0
3,8.012, 17]-5-ドコセンおよびその誘導体、ノナシクロ
[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02, 10.03,8.012,21.0
14,19]-5-ペンタコセンおよびその誘導体などが挙げら
れる。
【0035】本発明で使用することのできる前記式
(I)または式(II)の具体例は、上記した通りである
が、より具体的なこれらの化合物の構造については、本
願出願人の出願による特開平7-145213号公報明
細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されて
おり、本願発明においても、上記明細書に例示されるも
のを本願発明の環状オレフィンとして使用することがで
きる。
【0036】上記のような一般式(I)または(II)で
表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、
シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン
類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来
る。
【0037】これらの環状オレフィンは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記のような式
(I)または式(II)で表される環状オレフィンを用い
て、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61
-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-2722
16号、同62-252406号および同62-252407号などの公報に
おいて本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択
することにより製造することができる。
【0038】[A-1]エチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体 [A-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体
は、エチレンから誘導される構成単位を、通常は20〜
95モル%、好ましくは30〜90モル%の量で、環状
オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜80
モル%、好ましくは10〜70モル%の量で含有してい
る。なおエチレンおよび環状オレフィンの組成比は、13
C−NMRによって測定される。
【0039】このエチレン・環状オレフィンランダム共
重合体では、上記のようなエチレンから誘導される構成
単位と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ラ
ンダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有してい
る。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲ
ル状架橋構造を有していないことは、この共重合体が有
機溶媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含まれてい
ないことにより確認することができる。たとえば、極限
粘度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃の
デカリンに完全に溶解することにより確認することがで
きる。
【0040】本発明で用いられる[A-1]エチレン・環
状オレフィンランダム共重合体において、前記式(I)
または(II)で表される環状オレフィンの少なくとも一
部は、下記式(III)または(IV)で示される繰り返し
単位を構成していると考えられる。
【0041】
【化10】 上記式(III)において、n、m、q、R1〜R18ならび
にRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0042】
【化11】 上記式(IV)において、n、m、p、qおよびR1〜R1
9は式(II)と同じ意味である。
【0043】また本発明で用いられる[A-1]エチレン
・環状オレフィンランダム共重合体は、本発明の目的を
損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能なモノ
マーから誘導される構成単位を有していてもよい。この
ような他のモノマーとしては、上記のようなエチレンま
たは環状オレフィン以外のオレフィンを挙げることがで
き、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、
1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテ
ン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メ
チル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメ
チル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-
ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テト
ラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エ
イコセンなどの炭素数3〜20のα-オレフィン、シク
ロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4-ジメ
チルシクロペンテン、3-メチルシクロヘキセン、2-(2-
メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよびシクロオクテ
ン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン
などのシクロオレフィン、1,4-ヘキサジエン、4-メチル
-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、1,7-
オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよび5-ビニル-2
-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることがで
きる。
【0044】これらの他のモノマーは、単独であるいは
組み合わせて用いることができる。[A-1]エチレン・
環状オレフィンランダム共重合体において、上記のよう
な他のモノマーから誘導される構成単位は、通常は20
モル%以下、好ましくは10モル%以下の量で含有され
ていてもよい。
【0045】本発明で用いられる[A-1]エチレン・環
状オレフィンランダム共重合体は、エチレンと式(I)
または(II)で表される環状オレフィンとを用いて前記
公報に開示された製造方法により製造することができ
る。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で
行ない、触媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウ
ム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される
触媒を用いて[A-1]エチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体を製造することが好ましい。
【0046】また、この共重合反応では固体状のIV族メ
タロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IV
族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を
有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウ
ムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニ
ウム化合物とからなる触媒である。ここでIV族の遷移金
属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムで
あり、これらの遷移金属が少なくとも1個のシクロペン
タジエニル骨格を含む配位子を有している。シクロペン
タジエニル骨格を含む配位子の例としては、アルキル基
が置換していてもよいシクロペンタジエニル基またはイ
ンデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル
基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基
など他の基を介して結合していてもよい。また、シクロ
ペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子の例とし
ては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基等があげられる。
【0047】有機アルミニウムオキシ化合物および有機
アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の製造に
使用されるものを用いることができる。このような固体
状IV族メタロセン系触媒については、例えば特開昭61-2
21206号、同64-106号および特開平2-173112号公報等に
記載されているものを使用し得る。
【0048】[A-2] 環状オレフィンの開環重合体また
は共重合体 [A-2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体
は、前記式(I)または(II)で表される環状オレフィ
ンの開環重合体、または前記式(I)および/または
(II)で表される環状オレフィンの開環重合単位を含む
共重合体である。共重合体の場合、2種以上の異なる環
状オレフィンを組み合わせて用いる。
【0049】環状オレフィンの開環重合体または開環共
重合体において、前記式(I)または(II)で表される
環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(V)また
は(VI)で表される繰り返し単位を構成していると考え
られる。
【化12】 上記式(V)において、n、m、qおよびR1〜R18
らびにRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0050】
【化13】 上記式(VI)において、n、m、p、qおよびR1〜R1
9は式(II)と同じ意味である。
【0051】このような開環重合体または開環共重合体
は、前記公報に開示された製造方法により製造すること
ができ、例えば、上記式(I)で表される環状オレフィ
ンを開環重合触媒の存在下に、重合または共重合させる
ことにより製造することができる。開環重合触媒として
は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
インジウムまたは白金などから選ばれる金属のハロゲン
化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と還元剤と
からなる触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコ
ニウムまたはモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲ
ン化物またはアセチルアセトン化合物と有機アルミニウ
ム化合物とからなる触媒を用いることができる。
【0052】[A-3]開環重合体または共重合体の水素
化物 本発明で用いられる[A-3]開環重合体または共重合体
の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体ま
たは共重合体[A-2]を、従来公知の水素添加触媒の存
在下に水素化して得られる。
【0053】この[A-3]開環重合体または共重合体の
水素化物においては、式(I)または(II)で表される
環状オレフィンのうち少なくとも一部は、下記式(VI
I)または(VIII)で表される繰り返し単位を構成して
いると考えられる。
【0054】
【化14】 上記式(VII)において、n、m、qおよびR1〜R18
らびにRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0055】
【化15】 上記式(VIII)においてn、m、p、q、R1〜R1 9
式(II)と同じ意味である。
【0056】[A-4] グラフト変性物 環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、上記の[A-
1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体、[A-
2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体、また
は、[A-3]開環重合体または共重合体の水素化物のグ
ラフト変性物である。
【0057】ここで用いられる変性剤としては、通常不
飽和カルボン酸類があげられ、具体的には、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-
2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボ
ン酸、さらにこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば
不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、
不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不
飽和カルボン酸のエステル化合物などが例示される。
【0058】不飽和カルボン酸の誘導体としては、より
具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マ
レニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
【0059】これらのなかでは、α,β−不飽和ジカル
ボン酸およびα,β−不飽和ジカルボン酸無水物たとえ
ばマレイン酸、ナジック酸およびこれら酸の無水物が好
ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上組合わ
せて用いることもできる。
【0060】このような環状オレフィン系樹脂のグラフ
ト変性物は、所望の変性率になるように環状オレフィン
系樹脂に変性剤を配合してグラフト重合させ製造するこ
ともできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いで
この変性物と未変性の環状オレフィン系樹脂とを所望の
変性率になるように混合することにより製造することも
できる。
【0061】環状オレフィン系樹脂と変性剤とから環状
オレフィン系樹脂のグラフト変性物を得るには、従来公
知のポリマー変性方法を広く適用することができる。た
とえば溶融状態にある環状オレフィン系樹脂に変性剤を
添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいは環
状オレフィン系樹脂の溶媒溶液に変性剤を添加してグラ
フト反応させる方法などによりグラフト変性物を得るこ
とができる。
【0062】このようなグラフト反応は、通常60〜3
50℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過
酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下
に行うことができる。
【0063】本発明では、環状オレフィン系樹脂(a)
として、上記のような[A-1]、[A-2]、[A-3]およ
び[A-4]のいずれかを単独で用いることができ、また
これらを組み合わせて用いることもできる。これらのう
ちでは、エチレン・環状オレフィンランダム共重合体
[A-1]が好ましく用いられる。さらには、エチレン・
テトラシクロドデセン共重合体またはエチレン・ノルボ
ルネン共重合体が好ましい。
【0064】本発明においては、この環状オレフィン系
樹脂(a)に、必要に応じて、さらに他の樹脂を配合し
てなる樹脂組成物を用いることもできる。他の樹脂は、
本発明の目的を損なわない範囲で添加される。ここで環
状オレフィン系樹脂に添加し得る重合体(樹脂成分)を
以下に例示する。
【0065】添加し得る樹脂成分 (1)1個または2個の不飽和結合を有する炭化水素から
誘導される重合体。 具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルブテン-1、ポリ4-メチルペンテン-1、ポリブテ
ン-1およびポリスチレンなどのポリオレフィンが挙げら
れる。なおこれらのポリオレフィンは架橋構造を有して
いてもよい。
【0066】(2)ハロゲン含有ビニル重合体。 具体的にはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
フッ化ビニル、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなどが挙
げられる。
【0067】(3)α,β-不飽和酸とその誘導体から誘導
された重合体。 具体的にはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、または前記
の重合体を構成するモノマーとの共重合体、たとえばア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・
スチレン・アクリル酸エステル共重合体などが挙げられ
る。
【0068】(4)不飽和アルコールおよびアミンまたは
そのアシル誘導体またはアセタールから誘導される重合
体。 具体的にはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポ
リスレアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレ
イン酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタ
レート、ポリアリルメラミン、または前記重合体を構成
するモノマーとの共重合体、たとえばエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体などが挙げられる。
【0069】(5)エポキシドから誘導される重合体。 具体的にはポリエチレンオキシドまたはビスグリシジル
エーテルから誘導された重合体などが挙げられる。
【0070】(6)ポリアセタール。 具体的にはポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、
コモノマーとしてエチレンオキシドを含むようなポリオ
キシメチレンなどが挙げられる。
【0071】(7)ポリフェニレンオキシド。 (8)ポリカーボネート。 (9)ポリスルフォン。 (10)ポリウレタンおよび尿素樹脂。
【0072】(11)ジアミンおよびジカルボン酸および/
またはアミノカルボン酸または相応するラクタムから誘
導されたポリアミドおよびコポリアミド。具体的にはナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12
などが挙げられる。
【0073】(12)ジカルボン酸およびジアルコールおよ
び/またはオキシカルボン酸または相応するラクトンか
ら誘導されたポリエステル。具体的にはポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ1,4-
ジメチロール・シクロヘキサンテレフタレートなどが挙
げられる。
【0074】(13)アルデヒドとフェノール、尿素または
メラミンから誘導された架橋構造を有した重合体。具体
的には、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホ
ルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂
などが挙げられる。
【0075】(14)アルキッド樹脂。 具体的にはグリセリン・フタル酸樹脂などが挙げられ
る。 (15)飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールと
のコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニル化
合物を使用して得られる不飽和ポリエステル樹脂ならび
にハロゲン含有改質樹脂。
【0076】(16)天然重合体。 具体的にはセルロース、ゴム、蛋白質、あるいはそれら
の誘導体たとえば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、セルロースエーテルなどが挙げられる。
【0077】(17)軟質重合体。 例えば、環状オレフィン成分を含む軟質重合体、α-オ
レフィン系共重合体、α-オレフィン・ジエン系共重合
体、芳香族ビニル系炭化水素・共役ジエン系軟質共重合
体、イソブチレンまたはイソブチレン・共役ジエンから
なる軟質重合体または共重合体等が挙げられる。
【0078】その他の添加物 本発明で用いる環状オレフィン系樹脂(a)には、さら
に上述の成分に加えて、発明の目的を損なわない範囲
で、従来公知の耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、
難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、
滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、有機ま
たは無機の充填剤などが配合されていてもよい。
【0079】たとえば、任意に配合される耐候安定剤の
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベン
ゾトリアゾール系化合物、ニッケル系化合物、ヒンダー
ドアミン系化合物があり、具体的には、2,2',4,4'-テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-
ブチル-5'-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾー
ルや2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、ビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシベンゾイルフォスフォリックアシッドエチルエス
テルのニッケル塩、ビス(2,2',6,6'-テトラメチル-4-ピ
ペリジン)セバケイトなどが挙げられる。
【0080】また、任意に配合される耐熱安定剤として
は、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β-(3,5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アル
キルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチル-3-(3,5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートな
どのフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステアリン酸カル
シウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトール
モノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレー
ト、ペンタエリスリトールトリステアレートなどの多価
アルコール脂肪酸エステルなどを挙げることができ、ま
た、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイ
ト、フェニル-4,4'-イソプロピリデンジフェノール-ペ
ンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(2,6-ジ-t-
ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォ
スファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォス
ファイト等のリン系安定剤を使用してもよい。これらは
単独で配合してもよいが、組み合わせて配合してもよ
い。たとえばテトラキス[メチレン-3-(3.5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンと
ステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステアレートとの組
み合わせなどを例示できる。これらの安定剤は、1種ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0081】本発明で使用される環状オレフィン系樹脂
と他の樹脂成分や添加剤との混合方法としては、それ自
体公知の方法が適用できる。たとえば各成分を同時に混
合する方法などである。
【0082】(b)重合体鎖にカルボン酸および/また
はその塩の基を含む熱可塑性樹脂 重合体鎖に結合したカルボン酸および/またはその塩の
基を含む熱可塑性樹脂(b)は、以下に例示するような
熱可塑性重合体(B)、またはそれを構成する単量体
に、中和されているか中和されていないカルボン酸基を
有する単量体或いはケン化されているかケン化されてい
ないカルボン酸エステル基を有する単量体を、グラフト
共重合、ブロック共重合、ランダム共重合等の手段で導
入し、場合によっては塩基性物質により中和反応または
ケン化反応を行なって、該重合体中に生じたカルボン酸
および/またはその塩の合計が重合体1グラム中に−C
OO−基として0.1〜5ミリモル、とくに0.2〜4
ミリモル含有するように調整されたものである。
【0083】この際、熱可塑性樹脂(b)は、重合体中
に中和もしくはケン化されていないカルボン酸基または
カルボン酸エステル基が共存した部分中和物ないし部分
ケン化物であってもよい。中和されたカルボン酸基およ
び/またはケン化されたカルボン酸エステル基の合計量
が上記の範囲内であると、環状オレフィン系樹脂(a)
の分散を助け良好な分散体を形成することができる。ま
た、熱可塑性樹脂(b)は、水溶性または水膨潤性であ
ると塗膜物性が悪化するので、水不溶性のものであるこ
とが好ましい。
【0084】上記熱可塑性樹脂(b)を後中和または後
ケン化により得る場合の原料となる重合体としては、例
えば、熱可塑性重合体(B)を構成する単量体、特にα
−オレフィンと、エチレン系不飽和カルボン酸またはそ
のエステルとを共重合したものや、熱可塑性重合体
(B)、例えばオレフィン系重合体に、エチレン系不飽
和カルボン酸、その無水物或いはそのエステル等の単量
体をグラフト重合したものがあげられる。
【0085】ここで、不飽和カルボン酸としては、(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒド
ロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、ナジック酸TM(エンドシス-ビシクロ
[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)、無水マレ
イン酸、無水シトラコン酸等が、不飽和カルボン酸エス
テルとしては、上記の不飽和カルボン酸のメチル、エチ
ル、プロピル等のモノエステル、ジエステル等が例示で
きる。
【0086】これらのエチレン系不飽和カルボン酸、そ
の無水物、或いはそのエステルの導入される量は、当然
のことながら、前に規定したカルボン酸および/または
その塩の濃度を与えるに十分なものでなければならず、
従って−COO−基として最低限0.1ミリモル/1g-
重合体の濃度を有していなければならず、好適には0.
1〜5ミリモル/1g-重合体の範囲である。
【0087】前記熱可塑性重合体(B)の具体的なもの
としては、たとえば低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル
-1-ペンテン等の単独重合体、あるいはエチレン、プロ
ピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα−オレ
フィンから選ばれる複数のα−オレフィン同士のランダ
ムまたはブロック共重合体;エチレン・ブタジエン共重
合体、エチレン・エチリデンノルボルネン共重合体で代
表されるα−オレフィンと共役ジエンまたは非共役ジエ
ンとの共重合体、エチレン・プロピレン・ブタジエン3
元共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジ
エン3元共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデン
ノルボルネン3元共重合体、エチレン・プロピレン・1,
5-ヘキサジエン3元共重合体で代表されるα−オレフィ
ンの2種以上と共役ジエンまたは非共役ジエンとの共重
合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニ
ルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体
等のエチレン・ビニル化合物共重合体;エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸
エステル共重合体等のエチレン・α,β−不飽和カルボ
ン酸及びその誘導体の共重合体;
【0088】また、ポリスチレン、アクリロニトリル・
スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチ
レン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合
体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等
のポリビニル化合物;ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン610、ナイロン11,ナイロン12等のポリアミ
ド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の熱可塑性ポリエステル;ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキシド、ポリスチレン−共役ジエ
ン共重合体、ポリスチレン−共役ジエン−ポリスチレン
トリブロック共重合体及びその水添物等のスチレンブロ
ックコポリマーなどをあげることができる。その他に
も、ロジン、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、テ
ルペンフェノール樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石
油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、水添樹脂等の炭化
水素樹脂等をあげることができる。これらは単独で使用
することもできるし、また混合物として使用することも
できる。ここで、上記のα−オレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、4-
メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、1-デセン、1-ドデセン等の炭素数2〜
12のα−オレフィンを挙げることができる。
【0089】中和およびケン化に用いる塩基性物質とし
ては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアお
よびアミン等の水中で塩基として作用する物質、アルカ
リ金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、アルカ
リ土類金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物等の
水中で塩基として作用する物質、これら金属のアルコキ
シドなどを挙げることができる。このような物質の例を
以下に示す。
【0090】1)アルカリ金属としては、たとえばナトリ
ウム、カリウム、アルカリ土類金属としては、たとえ
ば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、2)アミン
としてはヒドロキシルアミン、ヒドラジン等の無機アミ
ン、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、
シクロヘキシルアミン、3)アルカリ金属およびアルカリ
土類金属の酸化物、水酸化物、水素化物としては、たと
えば酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、酸化カルウ
ム、過酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチ
ウム、酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化
バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化
カルシウム、4)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の
弱酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、
5)アンモニアおよびアミンの化合物としては、たとえば
水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物たとえば
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジン水
和物等を挙げることができる。
【0091】塩基性物質により中和またはケン化された
カルボン酸塩あるいはカルボン酸エステル基としては、
カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム等のカルボ
ン酸アルカリ金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適で
あり、中でもカルボン酸カリウムが好ましい。
【0092】熱可塑性樹脂(b)は、ともに水性分散体
を形成する環状オレフィン系樹脂(a)との相溶性の良
好なものを選ぶのがよい。適切な熱可塑性樹脂(b)を
選ぶに際し、一つの目安となる指標は溶解度パラメータ
である。すなわち中和ないしケン化されていないか中和
ないしケン化される前の熱可塑性樹脂(b)と、環状オ
レフィン系樹脂(a)との溶解度パラメータの差が、好
ましくは2〔cal/cm31/2以内、より好ましくは1〔ca
l/cm31/2以内にあるものが望ましい。ここで溶解度パ
ラメータとは凝集エネルギー密度の1/2乗値として定
義される値である。
【0093】本発明の水性分散体には、必要に応じて、
界面活性剤、有機溶剤、油よりなる群から選ばれる少な
くとも1種類が添加される。以下これらの添加剤成分に
ついて説明する。
【0094】添加剤成分 界面活性剤としては、たとえば、アルキルナフタレンス
ルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮
合物のナトリウム塩、クレゾール・シェファー酸ホルム
アルデヒド縮合物のナトリウム塩、アルキルジフェニル
エーテルジスルホン酸ナトリウム塩、リグニンスルホン
酸カルシウム塩、メラニン樹脂スルホン酸ナトリウム
塩、特殊ポリアクリル酸塩、グルコン酸塩、オレフィン
・マレイン酸コポリマー、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム塩、金属石鹸(Zn、Al、Na、K塩)、
オレイン酸カリウム塩、オレイン酸ナトリウム塩、ステ
アリン酸カリウム塩、ステアリン酸ナトリウム塩、牛脂
酸カリウム塩、牛脂酸ナトリウム塩、及びステアリン酸
トリエタノールアミン塩等のスルホン酸またはカルボン
酸型のアニオン系界面活性剤;
【0095】また、脂肪酸モノグリセライド、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、シュガー脂肪酸部分エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エ
ステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エス
テル、ポリオキシエチレン脂肪族アミン、ポリオキシエ
チレン(硬化)ヒマシ油、ポリオキシエチレングリコー
ル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレン・ブロックポリマー、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、及
びメチルセルロース等の非イオン(ノニオン)系界面活
性剤が挙げられる。
【0096】これらの界面活性剤は1種または2種以上
を混合して使用することができる。これらの界面活性剤
の内、より安定な水分散体が得られるために、アニオン
系界面活性剤を用いることが好ましく、その中でも、高
級脂肪酸類が好ましく、特に炭素原子数10〜20の、
飽和または不飽和の高級脂肪酸の塩、特にアルカリ金属
塩が好ましい。具体的には、カプリン酸、ウンデカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガ
リン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデン酸、ツズ
酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
イン酸、アラキドン酸、牛脂酸等のアルカリ金属塩など
があげられる。
【0097】また、本発明の水性分散体に必要に応じて
加えられる界面活性剤には、塩基処理によって界面活性
剤となる界面活性剤前駆体の有機化合物、たとえば、塩
基処理によってアニオン系界面活性剤となる有機化合物
などを用いても良い。
【0098】添加剤成分としての有機溶剤は、環状オレ
フィン系樹脂(a)および熱可塑性樹脂(b)を溶解
(ないしは膨潤)できるものであればよく、たとえばベ
ンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、α−メチルス
チレン、ジビニルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、トリクロロエチレン
等のハロゲン化炭化水素が例示できる。
【0099】この有機溶剤は、最終製品の水性分散体中
に含有されるものであってもよく、また最終水性分散体
から、蒸留、共沸蒸留等の手段で除去されるものであっ
てもよい。たとえば蒸留によって除去する場合には、有
機溶剤の沸点は100℃以下であることが望ましい。こ
の有機溶媒は、環状オレフィン系樹脂(a)を膨潤ない
し部分的に溶解させるものであり、従来の溶媒法と異な
り著しく少量で用いられる。
【0100】添加剤成分として用いられる油(天然油な
いし合成油)としては、スピンドル油、マシン油等の鉱
物系潤滑油;流動パラフィン、電気絶縁油、プロセスオ
イル等の鉱物油;アルキルベンゼン油、ジオレフィン
油、ジエステル油、アルキルナフテネート油等の合成
油;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油、トール油
等の植物油等が使用される。これらの油剤は、樹脂固形
分中に安定保持される上で、200以上の数平均分子量
を有するものが好ましい。
【0101】水性分散体 本発明の水性分散体は、電気抵抗値が通常106Ω・cm以
下、その多くは105Ω・cm以下という低い値を示すこ
と、水性分散体に加水すると固形分が水相中に均一に分
散することからも連続相が水である分散体だと推定され
る。なお、ここで電気抵抗値の測定は、1cm立方の絶
縁体容器中の向い合う両内側に1cmの電極を貼り、分
散体を圧入した後に電極間の抵抗値を交流式抵抗測定器
の60Hzを用いる方法によって行った。
【0102】加水による分散状態は、分散体を冷水中に
投じ、タービン翼を有する通常の撹拌機で撹拌した後
に、分散液を100mesh程度の金網でロ過することと分
散液中の粒子を顕微鏡で観察することによって確認でき
る。本発明の分散体は、加水により水に分散させた状態
では、実質的に球状粒子であり、その平均粒径は0.1
〜10μmの範囲にある。この粒径はコールターカウン
ターを用いて測定できる。
【0103】本発明の水性分散体において、前記各成分
は一定の量比の範囲で含有されることが望ましい。すな
わち、環状オレフィン系樹脂(a)100重量部に対し
て、重合体鎖に結合したカルボン酸および/またはその
塩の基を含む熱可塑性樹脂(b)は1〜60重量部、好
ましくは2〜50重量部含まれる。
【0104】本発明の水性分散体には、所望により
(d')界面活性剤または塩基処理によって界面活性剤
となる有機化合物、好ましくはアニオン系界面活性剤ま
たは塩基処理によってアニオン系界面活性剤となる有機
化合物、ノニオン系界面活性剤、有機溶剤及び油よりな
る群から選ばれた少なくとも1種類を製造時に配合する
ことができる。
【0105】アニオン系および/またはノニオン系など
の界面活性剤は、環状オレフィン系樹脂(a)100重
量部当り0.1〜40重量部、特に0.2〜20重量部
の量で配合するのがよい。一方、有機溶剤の配合量は、
環状オレフィン系樹脂(a)100重量部当り10〜1
000重量部、特に20〜700重量部の範囲が望まし
い。油は、環状オレフィン系樹脂(a)100重量部当
り10〜500重量部、特に20〜300重量部の量比
で存在させるのがよい。
【0106】塩基処理を必要とする熱可塑性樹脂(b)
やアニオン系界面活性剤等の界面活性剤前駆物質等が含
まれている場合には、反応に必要な塩基物質(e)を配
合する。また、本発明の水性分散体では、水分含有量が
水性分散体全体に対して0.5〜25重量%、好ましく
は1.0〜15重量%である。
【0107】水性分散体の製造方法 上記のような水性分散体は、(a)環状オレフィン系樹
脂と、(b')重合体鎖に結合したカルボン酸および/
またはその塩の基を重合体1g当り−COO−基として
0.1〜5ミリモルの濃度で含むか、もしくは塩基処理
によって前記の基を濃度が上記範囲内となるように生成
し得るカルボン酸誘導体基を含む熱可塑性樹脂と、必要
に応じて加えられる(d')界面活性剤または塩基処理
によって界面活性剤となる有機化合物、有機溶剤及び油
より成る群から選ばれた少なくとも1種との溶融物に、
(c)水、及び塩基処理を必要とする熱可塑性樹脂もし
くは有機化合物が存在する場合には塩基性物質(e)を
添加し、引き続き溶融混練して、樹脂固形分を水性分散
物に転相させることにより製造することができる。
【0108】本発明の水性分散体の製造方法に利用でき
る溶融混練手段としては、ニーダー、バンバリーミキサ
ー、押出機など公知の方法が挙げられるが、中でも押出
機、特に多軸スクリュー押出機を用いて製造するのが好
ましい。以下、押出機を用いる例で説明するが、他の溶
融混練手段を用いる場合にも、適宜応用される。
【0109】本発明の方法の実施に好適に使用される装
置を図1により説明する。第1図において、押出機1は
バレル2とバレル内に設けられた二軸スクリュー3a、
3bとを備えており、その一方の端部には環状オレフィ
ン系樹脂(a)及び熱可塑性樹脂(b')或いは更に必
要あれば(d')界面活性剤ないしその前駆物質、有機
溶剤、油などを供給するためのホッパー4が設けられ、
また押出機1の途中には水或いは塩基性物質の水溶液を
供給するための供給口5が設けられている。更に、押出
機1の他方の端部、即ち押出口には冷却装置6が設けら
れている。冷却装置6は、例えば冷却用媒体を通すため
のジャケットを備えたスタティックミキサーであっても
よい。
【0110】水性分散体の製造は、まず疎水性の環状オ
レフィン系樹脂(a)及び重合体鎖にカルボン酸および
/またはその塩の基を含む熱可塑性樹脂(b')、或い
は更に必要に応じ界面活性剤、有機溶剤、油剤等
(d')をホッパー4から供給し、これらの成分を溶融
混練する。溶融混練時の温度は、使用する樹脂のうちの
最も高い融点もしくは軟化点以上、好ましくは溶融粘度
が106ポイズ以下、特に105ポイズ以下になる温度以
上である。また有機溶剤や油を併用する場合には重合体
の融点もしくは軟化点以上の温度である必要はなく、組
成物の溶融粘度が上記範囲となる条件下であればよい。
【0111】次いで、押出機1内のバレル2とスクリュ
ー3a、3bとの空隙部の溶融物が充満されている部分
に、供給口5から水或いは塩基性物質の水溶液を添加す
る。空隙部の溶融物が充満されているかは、その部分の
背圧や、樹脂押出量当たりの押出機の動力(比エネルギ
ー)により確認できる。水或いは塩基性物質の水溶液を
添加した後、添加混合物の溶融混練を続行し水性分散体
への転相を行わせる。
【0112】形成される水性分散体は冷却装置6で水の
沸点よりも低い温度に冷却され、安定な水性分散体の形
で取出される。なお、水性分散体の冷却は、これを系外
に取出す場合にのみ必要であり、この水性分散体を系外
に取出すことなく、引続き後処理、化学反応等の用途に
使用する場合には冷却する必要はない。ここで得られる
水性分散体には、さらに水分を添加してもよい。
【0113】溶融混練し製造された水性分散体は、その
後室温またはそれ以下まで自然にまたは人工的に冷却さ
れる。この時に分散粒子は固化し、安定な分散物とな
る。溶剤を用いた場合には、必要により蒸発等の手段で
これを除去してもよい。この分散体或いはその加水物の
製造にあたっては、通常水性分散物に使用することので
きる各種副資材たとえばアニオン界面活性剤、ノニオン
界面活性剤などの分散剤、乳化剤、安定化剤、湿潤剤、
増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、ゲル化剤、老化防止
剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、着色剤、付香剤、粘着防
止剤、離型剤などを併用してよい。
【0114】
【発明の効果】本発明の水性分散体は、耐水性、水蒸気
ガスバリア性に優れた接着層や塗膜を形成することがで
きるので、各種プラスチックフィルム、アルミニウム、
鉄、銅等の金属、紙、繊維、不織布、木材等の各種基材
のプライマー、接着剤、塗料、コーティング剤として使
用することができる。特に、防湿コーティング剤、防錆
塗料として、紙の防湿コートに代表される各種包装材、
容器、建材などに好適に使用することができる。
【0115】
【実施例】(実施例1)エチレンとテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]-3-ドデセン(以下単に「テトラシクロド
デセン」と記載することがある。)との環状オレフィン
系ランダム共重合体[エチレン含有75mol%、135
℃デカリン中で測定した極限粘度[η]=0.61dl/
g、DSC法により測定したガラス転移温度(Tg)=8
0℃]100重量部、塩基性物質によって分散剤として
作用する無水マレイン酸グラフトポリプロピレン(マレ
イン酸含量4.5wt%、−COO−基含有量50mm
ol/g、重量平均分子量25600、密度0.91g
/cm3)10重量部、及びオレイン酸カリウム3重量
部とを二軸押出機のホッパーより、3000g/時間の
速度で供給して200℃で溶融混練し、押出機のベント
部に設けた供給口より水酸化カリウムの18%水溶液を
180g/時間の速度で圧入して、転相乳化させ、連続
的に押し出し、次いで冷却減圧工程を経て内容物を取り
出した。取りだした物は白色の固体であった。この白色
固体(水性分散体)を1cm立方の容器に充填し、その
電気抵抗を測定したところ4×104Ω・cmであり、水分
含量は5重量%であった。
【0116】次にこの固体に水を加えて、タービン翼攪
拌機で攪拌した後、水性分散液を100meshの金網で濾
過した。得られた水性分散液の固形分は50%、pH=
11であり、光散乱測定による重量平均粒子径は0.8
0μmであった。
【0117】(比較例1)実施例1で用いたと同じ環状
オレフィン系ランダム共重合体100重量部と、オレイ
ン酸カリウム20重量部とを溶融して加圧ホモミキサー
中にいれ、水を120重量部加えた後、180℃で1時
間攪拌し、固形分50%、pH=8、重量平均粒子径
2.0μmの水性分散液を得た。
【0118】実施例1および比較例1で得られた水性分
散体を、以下の方法により耐水性、ガスバリア性を評価
した。結果を表1に示す。 〔クラフト紙への塗工〕水性分散体を、厚さ100μm
のクラフト紙にコーターを用いて20μmの厚さに塗布
し、100℃で乾燥した。次いで120℃にセットした
金属製の熱ロールで表面を平滑化した。
【0119】1)耐水性の評価 塗工したクラフト紙を23℃の水中に24時間入れ、そ
の重量減少の測定値(%)により評価した。結果は以下
の記号で示した。 ◎:重量減少1%未満、 ○:重量減少1%以上10%未満、 △:重量減少10%以上50%未満、 ×:重量減少50%以上。 2)ガスバリア性の評価 塗工したクラフト紙の透湿係数をASTM F1249
に準拠し、温度40℃、湿度90%RHの条件下で測定
した。
【0120】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法の実施に使用される混練
装置の側面配置図である。
【符号の説明】
1 押出機 2 バレル 3a、3b スクリュー 4 ホッパー 5 水の供給口 6 冷却装置 7 圧力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/06 C08L 51/06 65/00 65/00 101/08 101/08 C09D 5/00 C09D 5/00 A // C09D 145/00 145/00 C09J 145/00 C09J 145/00 Fターム(参考) 4F070 AA11 AA41 AB03 AB08 AB09 AC12 AC31 AE14 AE28 CA03 CB03 CB13 DA23 DA24 DA25 FA03 FA04 FB05 FB06 FC05 4J002 AA06X AB033 AE043 AE053 BB093 BB10W BB20X BB21W BB22X BE023 BG01X BG013 BG02X BH00X BJ003 BK00W BN03W BN05W BN05X BN11X CC053 CC183 CC293 CE00W CH013 CH053 DE026 EA017 EA047 EA057 EB027 EF037 EG027 EH047 EH057 EN117 EV257 FD050 FD060 FD313 FD317 GH00 GJ01 GK02 GK04 HA07 4J038 BA202 BA212 CB062 CG022 CG032 CG072 CG092 CJ012 CM021 CP021 CP032 GA06 KA06 KA09 MA08 MA10 MA13 NA04 NA08 PB04 PB05 PC02 PC06 PC08 PC10 4J040 DA072 DA082 DF012 DN011 JA03 KA23 KA38 LA00 MA10 MB03 MB09 NA06 NA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記[A-1]、[A-2]、[A-3]お
    よび[A-4]よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
    環状オレフィン系樹脂、(b)重合体鎖に結合したカル
    ボン酸および/またはその塩の基を該重合体1gあたり
    −COO−基として0.1〜5ミリモルの濃度で含む水
    不溶性の熱可塑性樹脂、(c)水、および必要に応じ
    て、(d)界面活性剤、有機溶剤、油よりなる群から選
    ばれる少なくとも1種類を含有してなり、水分含有量が
    0.5〜25重量%であり、加水により固形分が微細粒
    子として水相中に均一に分散することを特徴とする水性
    分散体; [A-1]エチレンと下記式(I)または(II)で表され
    る環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・
    環状オレフィンランダム共重合体、 【化1】 (式(I)中、nは0または1であり、mは0または1
    以上の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18
    ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハ
    ロゲン原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互い
    に結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ
    該単環または多環が二重結合を有していてもよく、また
    1 5とR1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基
    を形成していてもよい。)、 【化2】 (式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
    り、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R1 9
    それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
    素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアル
    コキシ基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原
    子と、R1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接
    あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合して
    いてもよく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2または
    1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族
    環を形成していてもよい。)、 [A-2]上記式(I)または(II)で表される環状オレ
    フィンの開環重合体または共重合体、 [A-3]上記開環重合体または共重合体[A-2]の水素化
    物、および [A-4]上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト変性
    物。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂(b)が、α−オレフ
    ィンとエチレン系不飽和カルボン酸またはそのエステル
    との共重合体を、中和またはケン化した樹脂、および/
    またはオレフィン系重合体に、エチレン系不飽和カルボ
    ン酸、その無水物またはそのエステル等の単量体をグラ
    フト重合したものを中和またはケン化した樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の水性分散体。
  3. 【請求項3】 前記環状オレフィン系樹脂(a)100
    重量部に対して、前記熱可塑性樹脂(b)を1〜60重
    量部含むことを特徴とする請求項1または2に記載の水
    性分散体。
  4. 【請求項4】 (a)前記環状オレフィン系樹脂と、
    (b')重合体鎖に結合したカルボン酸および/または
    その塩の基を該重合体1gあたり−COO−基として
    0.1〜5ミリモルの濃度で含むか、もしくは塩基処理
    によって前記基を濃度が上記範囲内となるように生成し
    得るカルボン酸誘導体基を含有する熱可塑性樹脂と、必
    要に応じて添加される(d')界面活性剤または塩基処
    理によって界面活性剤となる有機化合物、有機溶剤およ
    び油よりなる群から選ばれる少なくとも1種類とからな
    る溶融物に、(c)水、および塩基処理を必要とする熱
    可塑性重合体もしくは有機化合物が存在する場合には塩
    基性物質(e)を添加し、引き続き溶融混練して、樹脂
    固形分を水性分散物に転相させることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の水性分散体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 押出機を用いて溶融混練を行うことを特
    徴とする請求項4記載の水性分散体の製造方法。
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