JP2000327727A - ポリエステル変性樹脂および該樹脂を用いた樹脂組成物ならびに該樹脂を用いた硬化物 - Google Patents
ポリエステル変性樹脂および該樹脂を用いた樹脂組成物ならびに該樹脂を用いた硬化物Info
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Abstract
う特徴があるが、耐水、耐酸、耐アルカリ性、レトルト
性において加水分解が起きる欠点があり、アクリル樹脂
は加水分解性、レトルト性は良好であるが、加工性が悪
い欠点がある。本発明は上記欠点を改良した樹脂を提供
することにある。 【解決手段】エチレン性不飽和結合を少なくとも末端以
外に有することを必須とするポリエステル樹脂(A)に
エチレン性不飽和結合を有するモノマー(B)を開始剤
を用いて重合してなるポリエステル変性樹脂(C)であ
る。
Description
物に関する物である。本発明の樹脂または樹脂組成物
は、溶剤系及び水性各種塗料をはじめインキ、(粘)接
着剤等に広範囲な用途に用いられる。
テル樹脂は、イソシアネート、アミノ樹脂、エポキシ樹
脂等の架橋剤が用いられているが、ポリエステル樹脂の
欠点である加水分解性の解決には至っておらず耐酸性、
耐アルカリ性に欠点があった。これらの問題点を解決す
るため硬化剤を増量する試みがなされているが加水分解
性に関する問題は改良されるが、ポリエステル樹脂の長
所である加工性が著しく損なわれる。また、ポリエステ
ル樹脂の分子量が高くなると、末端の架橋点が少なくな
り、上記の欠点が更に増幅される。他の方法としてポリ
エステル樹脂を多官能アルコール、多官能の酸で分岐構
造を入れる試みがなされているが、分岐構造を多く入れ
ると合成中にゲル化を起こす事があり、少ないと効果が
見られないという問題が解決されていない。ポリエステ
ル樹脂のもう1つの欠点として塗料化した場合、顔料分
散性が悪く、経時で顔料の沈降、色別れ等が発生する。
一方、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合し
た樹脂、例えば、アクリル樹脂は加水分解性、耐薬品
性、顔料分散性に優れているが、加工性の両立は不可能
であった。
混合したり、両者をエステル化またはエステル交換によ
り両樹脂の性能を引き出す試みが行われてきているが、
前者は樹脂同士の相溶性が悪く、後者は反応が十分でな
く、特にポリエステルの分子量が高くなると更に反応が
困難であり、両樹脂の特性を引き出すことが出来なかっ
た。またアクリル変性ポリエステルに関しては、特公昭
61−57873号公報に見られる様にポリエステルの
末端に2重結合を導入してエチレン性不飽和モノマーと
共重合する試みがなされているが、末端にエチレン性不
飽和結合を導入することが難しく、また導入量が限定さ
れるため両樹脂簡の結合は非常に少なく、多くの場合、
ポリエステルの水性化の手段として用いられており、上
記の欠点を解決するに至っていない。
が注目され、塗料成分にビスフェノールAを含まない塗
料の開発が急がれており、ポリエステル樹脂が注目を集
めている。しかし、缶内面塗料にはレトルト性が要求さ
れ、上記、加水分解の問題が解決されないため、ポリエ
ステル樹脂を缶内面塗料に適用することが出来なかっ
た。
解消するために鋭意検討した結果、耐水性、耐酸、耐ア
ルカリ性、レトルト性、顔料分散性に優れ加工性と硬度
の両立が可能なポリエステル変性樹脂および該樹脂を用
いた樹脂組成物ならびに該樹脂を用いた硬化物を発明す
るに至った。
性不飽和結合を少なくとも末端以外に有することを必須
とするポリエステル樹脂(A)にエチレン性不飽和結合
を有するモノマー(B)を開始剤を用いて重合してなる
ポリエステル変性樹脂(C)である。第2の発明は、ポ
リエステル樹脂(A)の構成成分として、少なくとも
(無水)マレイン酸、フマル酸の何れかを含有すること
を特徴とする第1発明記載のポリエステル変性樹脂
(C)である。第3の発明は、ポリエステル樹脂(A)
の分子量が5000〜50000であることを特徴とす
る第1発明または第2発明記載のポリエステル変性樹脂
(C)である。
するモノマー(B)が、カルボキシル基を含有すること
を特徴とする第1発明〜第3発明何れか記載のポリエス
テル変性樹脂(C)である。第5の発明は、エチレン性
不飽和結合を有するモノマー(B)の少なくとも1成分
が、炭素数8以上のアルキル(メタ)アクリレートであ
ることを特徴とする第1発明〜第4発明何れか記載のポ
リエステル変性樹脂(C)である。第6の発明は、エチ
レン性不飽和結合を有するモノマー(B)の1成分以上
アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドであることを
特徴とする第1発明〜第5発明何れか記載のポリエステ
ル変性樹脂(C)である。
記載のポリエステル変性樹脂(C)に硬化剤(D)を配
合してなることを特徴とする樹脂組成物である。第8の
発明は、塩基で中和してなることを特徴とする第1発明
〜第7発明何れか記載の樹脂組成物である。第9の発明
は、第1発明〜第8発明何れか記載のポリエステル変性
樹脂(C)または樹脂組成物を用いてなる硬化物であ
る。
を少なくとも末端以外に有することを必須とするポリエ
ステル樹脂(A)にエチレン性不飽和結合を有するモノ
マー(B)を開始剤を用いて重合してなるポリエステル
変性樹脂に関するものである。
を少なくとも末端以外に有することを必須とするポリエ
ステル樹脂(A)は、両末端または片末端にエチレン性
不飽和結合を有してもよい。本発明に用いられるポリエ
ステル樹脂(A)は、ポリエステル樹脂成分としてエチ
レン性不飽和結合を有する酸性分またはアルコール成分
が用いられ酸性分としては(無水)マレイン酸、フマル
酸、(無水)イタコン酸等が上げられ、アルコール成分
としては1,4ブテンジオール等が用いられる。これら
酸、アルコールは単独で用いても良く、混合して使用し
ても良い。これらの原料を組み込むポリエステル樹脂の
その他の構成性分である、酸、アルコールは一般周知の
原料が使用出来る。具体的には酸性分としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバスチン酸、安息香酸等であり、単独あるいは2種以
上で使用出来る。アルコール成分としては2エチルヘキ
シルアルコール、ラウリルアルコール等の一価のアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
6ヘキサンジオール等のグリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価ア
ルコールであり、単独、あるいは2種以上で使用でき
る。
分子量は1000〜50000の範囲が好ましく特に折
り曲げ加工性の必要な分野では5000〜25000の
範囲が望ましい。1000以上5000以下の範囲では
加工性が厳しくない分野に適し、50000以上では粘
度が高くなり取り扱いが困難となる。
ールの量は酸成分中0.5モル%以上20モル%以下が
望ましく、グリコール成分中でも同様であり、両者のト
ータルで0.5モル%以上、30モル%以下が好まし
い。特に好ましくは1モル%以上、10モル%以下であ
る。1モル%以下ではエチレン性不飽和モノマーとラジ
カル重合する時、ポリエステル樹脂とエチレン性不飽和
モノマーとの反応が十分ではなく、10モル%以上では
合成時にゲル化を生じることがある。
は、(無水)マレイン酸、フマル酸が好ましい、ポリエ
ステルを重合する時、200℃を越える場合が多く、合
成時にエチレン性不飽和結合が反応しゲル化を生じるこ
とがあるが、(無水)マレイン酸、フマル酸はポリエス
テル重合時に安定であり、エチレン性不飽和結合モノマ
ーとラジカル重合反応する際、有効に反応する。
るポリエステル樹脂にエチレン性不飽和結合を有するモ
ノマーを重合させた樹脂を、必要に応じて硬化剤と組み
合わせてポリエステル樹脂の耐酸、耐アルカリ性、顔料
分散性を向上し、且つポリエステル樹脂の特徴である硬
度と加工性の両立を達成するものである。
(B)としてはスチレン、アルキル(メタ)アクリレー
ト、シクロへキシルメタアクリレート、イソボロニル
(メタ)アクリレート等が用いられ特に光沢及びインキ
ウェット性を付与するにはアルキル基の炭素数が8以上
である2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレ
ートが用いられ、樹脂(C)中の重量%として5〜30
以下が好ましい、5以下では効果が少なく、30以上で
は樹脂の硬度が低下する。また官能基を有するモノマー
としてはアクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン
酸、イタコン酸等が用いられ、特に水性化を行う場合
は、樹脂(C)中のカルボン酸量は酸価で10〜200
の範囲であり好ましくは50〜100の範囲が好まし
い。その他の官能基を有するモノマーとしてはヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノ
マー、ダイアセトンアクリルアミド、アセトアセトキシ
エチルメタクリレート等のケトン基を有するモノマー等
が用いられる。
えるためには、メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、n−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシ
メチル(メタ)アクリルアミドが用いられる。アルコキ
シメチル(メタ)アクリルアミドの量としては樹脂
(C)中の重量%として3%〜30%の範囲であり、好
ましくは5〜20%が好ましい。5%以下では架橋性が
低く、20%以上では加工性が悪くなる。また、この樹
脂(C)に硬化剤を併用することができる。
およびトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル
アミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ジアザ
ビシクロウンデセン等のアミン化合物である。
ン性不飽和結合を有するモノマー(B)の重合は、通
常、有機溶剤中でラジカル開始剤を用いて重合出来る。
エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A)
を有機溶剤で溶解し、その中にラジカル開始剤とエチレ
ン性不飽和結合を有するモノマー(B)を滴下して反応
する方法が通常用いられるが、エチレン性不飽和結合を
有するポリエステル樹脂(A)をエチレン性不飽和結合
を有するモノマー(B)単独または有機溶剤を併用して
溶解し、この溶液にラジカル開始剤を添加し、上記混合
物を有機溶剤中に滴下し反応することも可能である。ま
た分子量の調整、ゲル化の防止のためメルカプタン等の
ラジカル連鎖移動剤を用いても良い。
スルホイソフタル酸ナトリウム及びまたはカルボン酸を
含有させ,この樹脂を必要に応じて塩基で中和し,水性
化し,この溶液にエチレン性不飽和結合を有するモノマ
ー(B)を単独または乳化剤で水分散し,開始剤を添加
しポリエステル樹脂水溶液(分散体)に滴下し反応する
ことも可能である。乳化剤としては,通常のエマルジョ
ン重合に用いられるノニオン系,アニオン系の乳化剤で
よい。開始剤としては,過硫酸塩,アゾアミド化合物等
が用いられ,量的にはモノマー100重量部に対して
0.01〜10重量部用いられる。また,有機系のラジ
カル開始剤を使用してもよい。
などの過酸化物、アゾビスイソブチルニトリルなどのア
ゾビス系の化合物がある。これらの化合物と還元剤を組
み合わせたレドックス系も使用出来る。ラジカル開始剤
の量としてはエチレン性不飽和結合を有するモノマーに
対して重量%として0.5〜100%用いられ、好まし
は1〜20%が好ましい。0.5以下ではポリエステル
樹脂との反応が十分起こらず。100%以上ではゲル化
を生じる事がある。
機溶剤でよく、単独もしくは2種以上の溶剤を併用して
用いる事も可能である。例えば、シクロヘキサノン、メ
チルエチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン系溶
剤、アジピン酸ジメチルエステル、酢酸ブチル、酢酸エ
チル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテルグリコー
ル等のエステル系溶剤、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエー
テル系溶剤、プロパノール、ブタノール、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のアルコール系溶剤を単独、併用して
用いることが出来る。ポリエステル樹脂を溶解する溶剤
としては、必ずしも室温で溶解する溶剤を用いる必要は
ない、熱時重合温度で溶解するものであれば良い。エチ
レン性不飽和結合を有するモノマーを重合させる事によ
り、重合体の有機溶剤分散体を得ることも可能である。
ル樹脂(A)とエチレン性不飽和結合を有するモノマー
(B)の重量比は用途によって自由に代えられるが通
常、A/Bは1/9から30/1であり、好ましくは1
/4〜20/1である。1/9以下ではポリエステル樹
脂の性能が発揮出来ず、30/1ではエチレン性不飽和
結合を有するモノマーの性能が発揮出来ない。
樹脂、フェノール樹脂、イソシアネート化合物、尿素樹
脂、エポキシ樹脂等の他にヒドラジド、アミン等を用い
ることも可能である。硬化剤の量は用途により幅がある
が樹脂(C)100に対して通常1〜50重量部用いら
れる。1以下では効果が無く、50以上では加工性が低
下する。
用途に応じて顔料、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、レベリング剤、消泡剤等が用いられる。
る。例中、部とは重量部、%とは重量%をそれぞれ表
す。 実施例1 エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂の合成
とエチレン性不飽和結合を有するモノマーの反応例を以
下に記す。ジメチルテレフタレート34.8部、エチレ
ングリコール20.0部、ネオペンチルグリコール1
4.9部、酢酸亜鉛0.01部、テトラブチルオルソチ
タネート0.0025部を反応缶に仕込み、窒素気流下
にて撹拌しながら160〜220℃でエステル交換反応
を行った。理論量のメタノールが留出したらこの反応缶
にイソフタル酸22.0部、セバスチン酸7.2部、無
水マレイン酸1.1部、を仕込み180〜240℃でエ
ステル化反応を行い、酸価が20以下になったら反応缶
を徐々に減圧し、1〜3トール、240℃で3時間反応
を行い、所定の分子量のエチレン性不飽和結合を含有す
る、水酸基価8、酸価1のポリエステル樹脂を得た。
るポリエステル樹脂50部をシクロヘキサノン75部を
反応缶に仕込み加熱溶解を行った。この溶液を120℃
にし、スチレン3.75部、エチルアクリレート3.7
5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、ベン
ゾイルパーオキサイド0.5部とシクロヘキサノン1
8.75部の溶液を2時間かけて滴下し反応を行った。
滴下終了1時間後、更にベンゾイルパーオキサイド0.
05部を追加し更に1時間反応し、エチレン性不飽和結
合を有するポリエステル樹脂とエチレン性不飽和結合を
有するモノマーとの重合物を得た。この樹脂溶液に硬化
剤としてマイコート106( ベンゾグアナミン樹脂
三井サイテック(株)製、固形分75%)を20.8部
加え、更に、触媒としてp−トルエンスルホン酸を0.
1phr、溶剤を加え固形分30%の塗料を作成した。
飽和結合を有するポリエステル樹脂と表2に示すエチレ
ン性不飽和結合を有するモノマーとの重合物を得た。こ
の樹脂溶液に硬化剤としてマイコート106を加え、触
媒としては、スルホン酸を0.1phr(全固形分に対
しての割合)、D-140N(商品名 武田薬品(株)社製
イソシアネートアダクト体)の場合はジブチルチンジラ
ウレートを0.1phr加え、更に溶剤を加え固形分3
0%の塗料を作成した。 実施例10 エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂の合成
とエチレン性不飽和結合を有するモノマーの反応例を以
下に記す。
レングリコール20.1部、ネオペンチルグリコール1
5.0、酢酸亜鉛0.01部、テトラブチルオルソチタ
ネート0.0025部を反応缶に仕込み、窒素気流下に
て撹拌しながら160〜220℃でエステル交換反応を
行った。理論量のメタノールが留出したらこの反応缶に
イソフタル酸20.9部、セバスチン酸7.3部、無水
マレイン酸1.8部、を仕込み180〜240℃でエス
テル化反応を行い、酸価が20以下になったら反応缶を
徐々に減圧し、1〜3トール、240℃で3時間反応を
行い、所定の分子量のエチレン性不飽和結合を含有す
る、水酸基価7、酸価2のポリエステル樹脂を得た。
るポリエステル樹脂50部をシクロヘキサノン52.5
部、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル2
2.5部を反応缶に仕込み加熱溶解を行った。この溶液
を120℃にし、スチレン3.75部、エチルアクリレ
ート1.25部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
3.13部、ベンゾイルパーオキサイド 0.5部とシ
クロヘキサノン13.1部、エチレングリコールモノイ
ソプロピルエーテル5.62部の溶液を2時間かけて滴
下し反応を行った。滴下終了1時間後、更にベンゾイル
パーオキサイド0.05部を追加し更に1時間反応し、
エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂とエチ
レン性不飽和結合を有するモノマーとの重合物を得た。
次にこの重合物溶液を80℃に冷却しジメチルアミノエ
タノールで重合樹脂中のメタクリル酸を100%モル中
和し更に水300部を徐々に加え水系に転相する。この
エマルジョン樹脂を減圧し溶剤を除去し、固形分30%
のエマルジョン樹脂を得た。
06を20.8部加え、更に、触媒としてp−トルエン
スルホン酸を0.1phr、ブチルセロソルブ12.5
部と水を加え固形分30%の塗料を作成した。 比較例1 飽和ポリエステル樹脂の合成とエチレン性不飽和結合を
有するモノマーの重合例を下記に記す。ジメチルテレフ
タレート34.5部、エチレングリコール19.9部、
ネオペンチルグリコール14.8部、酢酸亜鉛0.01
部、テトラブチルオルソチタネート0.005部を反応
缶に仕込み、窒素気流下にて撹拌しながら160〜22
0℃でエステル交換反応を行った。理論量のメタノール
が留出したらこの反応缶にイソフタル酸23.6部、セ
バスチン酸7.2部を仕込み180〜240℃でエステ
ル化反応を行い、酸価が20以下になったら反応缶を徐
々に減圧し、1〜3トール、240℃で3時間反応を行
い、水酸基価8、酸価1の飽和ポリエステル樹脂を得
た。
をシクロヘキサノン60部を反応缶に仕込み加熱溶解を
行った。この溶液を120℃にし、この樹脂溶液にスチ
レン3.75部、エチルアクリレート3.75部、2−
ヒドロキシエチルメタアクリレート5部、ベンゾイルパ
ーオキサイド0.5部とシクロヘキサノン18.8部の
溶液を2時間かけて滴下し反応を行った。滴下終了1時
間後、更にベンゾイルパーオキサイド0.05部を追加
し更に1時間反応し、飽和結合ポリエステル樹脂とエチ
レン性不飽和結合を有するモノマーとの重合物を得た。
しかしながらNMRでは両者の重合は確認されなかっ
た。この樹脂溶液に硬化剤としてマイコート106を2
0.8部加え、更に、触媒としてp−トルエンスルホン
酸を0.1phr、溶剤を加え固形分30%の塗料を作
成した。
ロヘキサノン60部を反応缶に仕込み加熱溶解を行っ
た。この溶液を120℃にし無水メタクリル酸を1.5
4部加えポリエステル末端水酸基にメタクリル酸を付加
させた。全酸価を測定した結果、ポリエステル樹脂末端
の7割がメタクリル酸とエステル化していた。反応時間
を長くしても、また無水メタクリル酸の量を増やしても
これ以上メタクリル酸を末端に導入することは不可能で
あった。この樹脂溶液にスチレン3.75部、エチルア
クリレート3.75部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート5部、ベンゾイルパーオキサイド0.5部とシク
ロヘキサノン18.8部の溶液を2時間かけて滴下し反
応を行った。滴下終了1時間後、更にベンゾイルパーオ
キサイド0.05部を追加し更に1時間反応し、エチレ
ン性不飽和結合を末端に有するポリエステル樹脂とエチ
レン性不飽和結合を有するモノマーとの重合物を得た。
この樹脂溶液に硬化剤としてマイコート106を20.
8部加え、更に、触媒としてp−トルエンスルホン酸を
0.1phr、溶剤を加え固形分30%の塗料を作成し
た。
ロヘキサノン60部を反応缶に仕込み加熱溶解を行っ
た。この溶液を150℃にし無水マレイン酸を0.98
部加え2時間反応した。ポリエステル末端水酸基にマレ
イン酸を付加させた。(全酸価を測定した結果、ポリエ
ステル樹脂末端の5割がマレイン酸とエステル化してい
た。反応時間を長くしても、また無水マレイン酸の量を
増やしても、末端のエステル化は進まず。逆にポリエス
テルの分解が生じることがあった。)この樹脂溶液にス
チレン3.75部、エチルアクリレート3.75部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、ベンゾイルパ
ーオキサイド0.5部とシクロヘキサノン18.7部の
溶液を2時間かけて滴下し反応を行った。滴下終了1時
間後、更にベンゾイルパーオキサイド0.05部と追加
し更に1時間反応し、エチレン性不飽和結合を末端に有
するポリエステル樹脂とエチレン性不飽和結合を有する
モノマーとの重合物を得た。この樹脂溶液に硬化剤とし
てマイコート106を20.8部加え、更に、触媒とし
てp−トルエンスルホン酸を0.1phr、溶剤を加え
固形分30%の塗料を作成した。
リエステル樹脂と表2に示すエチレン性不飽和結合を有
するモノマーとの重合物を得た。この樹脂溶液に表2に
示す硬化剤を加え、マイコート106の場合は触媒とし
てスルホン酸を0.1phr、D-140Nの場合はジブチル
チンジラウレートを0.1phr加え、更に溶剤を加え
固形分30%の塗料を作成した。
ッキブリキにロールコート塗装により乾燥後塗膜厚7μ
mになるように塗装し、ガスオーブンにて雰囲気温度2
00℃において10分間焼き付け塗装パネルを測定し
た。顔料分散性は別途、顔料分散安定性試験の所に明記
した方法で評価した。 <レトルト性> (耐水性、耐加水分解性もレトルト性で代用した。)テ
ストパネルをレトルト釜で130℃−30分レトルト処
理を行い、塗膜の状態を目視評価。
硫酸溶液をスポイトで1ccたらし、室温でドライアッ
プし状態を観察する。 ◎:全く異常無し ○:僅かに跡が残る △:膨潤 ×:塗膜溶解 <加工性試験>エリクセン試験を行った。
価。 ○:分離無し △:やや分離 ×:分離 <光沢> 光沢計で測定(60度) ◎:90以上 ○:80〜90 △:60〜70: ×:60以下 <顔料分散性>顔料分散性を試験するときは硬化剤を入
れる前の樹脂に酸化チタンを酸化チタン/樹脂を1.2
(重量比)の割合で混合しサンドミルでペースト化しそ
の後、硬化剤、溶剤を加え塗料化した。この塗料を22
5CCマヨネーズ瓶に200gを入れ、室温保存1ヶ月
で顔料の沈降、分離を目視評価。
EKを含浸させ塗膜上を往復させその状態を観察する。 ○:100回以上 △:50〜100回 ×:50以下
量)/(エチレン性不飽和結合を含有するモノマーのト
ータル)の重量比 ST:スチレン、MMA:メチルメタアクリレート、E
A:エチルアクリレート、LMA:ラウリルメタアクリ
レート、2−HEMA:2−ヒドロキシエチルメタアク
リレート、NBM:ブトキシメチルアクリルアミド、M
AA:メタアクリル酸、D−140N:タケネートD−
140N(武田薬品(株)製イソシアネートアダクト体
和結合を少なくとも末端以外に有することを必須とする
ポリエステル樹脂(A)にエチレン性不飽和結合を有す
るモノマー(B)を開始剤を用いて重合したなる樹脂
(C)に関する発明であり、必要に応じて、硬化剤
(D)を配合することにより、耐水性、耐酸、アルカリ
性、レトルト性、顔料分散性、加工性に優れるという特徴が
あり塗料、接着剤等に広く用いられる。
Claims (9)
- 【請求項1】エチレン性不飽和結合を少なくとも末端以
外に有することを必須とするポリエステル樹脂(A)に
エチレン性不飽和結合を有するモノマー(B)を開始剤
を用いて重合してなるポリエステル変性樹脂(C)。 - 【請求項2】ポリエステル樹脂(A)の構成成分とし
て、少なくとも(無水)マレイン酸、フマル酸の何れか
を含有することを特徴とする請求項1記載のポリエステ
ル変性樹脂(C)。 - 【請求項3】ポリエステル樹脂(A)の分子量が500
0〜50000であることを特徴とする請求項1または
2記載のポリエステル変性樹脂(C)。 - 【請求項4】エチレン性不飽和結合を有するモノマー
(B)が、カルボキシル基を含有することを特徴とする
請求項1〜3項何れか記載のポリエステル変性樹脂
(C)。 - 【請求項5】エチレン性不飽和結合を有するモノマー
(B)の少なくとも1成分が、炭素数8以上のアルキル
(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1
〜4何れか記載のポリエステル変性樹脂(C)。 - 【請求項6】エチレン性不飽和結合を有するモノマー
(B)の1成分以上アルコキシメチル(メタ)アクリル
アミドであることを特徴とする請求項1〜5何れか記載
のポリエステル変性樹脂(C)。 - 【請求項7】請求項1〜6何れか記載のポリエステル変
性樹脂(C)に硬化剤(D)を配合してなることを特徴
とする樹脂組成物。 - 【請求項8】塩基で中和してなることを特徴とする請求
項1〜7何れか記載の樹脂組成物。 - 【請求項9】請求項1〜8何れか記載のポリエステル変
性樹脂(C)または樹脂組成物を用いてなる硬化物。
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