JP2004026913A - 塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)と、アクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)を必須モノマーとするエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)とを共重合してなるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、フェノール成分として3官能以上のフェノール化合物を50重量%以上含有するフェノール成分を出発原料とし、かつベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上有するレゾール型フェノール樹脂(B)1〜40重量部、酸触媒(C)0.1〜5重量部(酸量として)及び潤滑性付与剤(D)0.1〜10重量部を含有することを特徴とする塗料組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性、耐レトルト性、耐デント性に優れる塗料組成物に関し、詳しくは缶の被覆に好適な塗料組成物に関し、より詳しくは缶内面被覆用に適した塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶内面用塗料には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェノール樹脂架橋剤とを組み合わせた塗料が一般的に使用されている。
また、近年において、水酸基含有ポリエステル樹脂と特定のフェノール樹脂架橋剤と酸触媒と潤滑剤とを所定量配合する塗料も提案された(特開平11−31525号公報)。水酸基含有ポリエステル樹脂と特定のフェノール樹脂架橋剤と酸触媒と潤滑剤とを所定量配合することにより、加工性と硬度のバランスに優れ、かつ密着性、潤滑性、フレーバー性、衛生性及び耐沸騰水性に優れた塗膜を形成することができる。
しかしながら、水酸基含有ポリエステル樹脂とフェノール樹脂架橋剤との反応性は、前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェノール樹脂架橋剤との反応性と比べ弱いため、加工性には優れるものの、耐溶剤性、耐レトルト性、耐デント性等に劣るという難点があった。
【0003】
尚、耐デント性とは、缶外面に加えられた力、変形が、缶の内面塗膜に及ぼす影響をいう。飲料等の内容物を収容した缶の外面に何かが衝突したり、外面を何かに衝突させてしまった際に、缶の外面に加えられた力や変形によって、缶の内面塗膜にも歪みを生じ、内容物による浸食を受けやすくなる。従って、内面塗膜は、缶外面から加えられる力等にも十分耐え得ることが要求される。
【0004】
ところで、従来からポリエステル樹脂に対して、イソシアネート化合物、アミノ樹脂、エポキシ樹脂等が硬化剤として用いてなる組成物が広範囲な用途で使用されている。しかし、これら従来の組成物は、加水分解し易いというポリエステル樹脂の欠点故に、得られる塗膜等は耐酸性、耐アルカリ性に劣るという欠点があった。
これらの問題点を解決するため硬化剤を増量する試みがなされているが、加水分解性に関する問題は改良されるものの、その反面ポリエステル樹脂の長所である加工性が著しく損なわれる。また、ポリエステル樹脂の分子量を大きくすると、末端の反応点が少なくなり却って硬化性が損なわれてしまうので、上記の欠点が更に増幅される。
他の方法としては、多官能アルコールや多官能の酸成分を用い、ポリエステル樹脂に分岐構造を入れる試みがなされているが、分岐構造を多く入れようとすると合成中にゲル化を起こす事があり、一方少ないと加水分解性の抑制効果がほとんど見られない。
【0005】
一方、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合した樹脂、例えば、アクリル樹脂は加水分解性、耐薬品性、耐レトルト性等には優れているが、加工性、耐デント性との両立は不可能であった。
【0006】
そこでポリエステル樹脂とアクリル樹脂とを混合したり、あるいは両樹脂をエステル化反応せしめたり、もしくはエステル交換せしめたりしてなるアクリル変性ポリエステルを合成したりして、両樹脂の性能を引き出す試みが行われてきている。しかし、前者は樹脂同士の相溶性が悪い。後者はポリエステル樹脂とアクリル樹脂とが十分に反応せず、特にポリエステル樹脂の分子量が高くなるとアクリル樹脂との反応が更に困難になり、いずれの場合も両樹脂の特性を十分に引き出すことが出来なかった。
【0007】
また特開平5−279621号公報には、エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂にエチレン性不飽和結合を有するモノマーを直接重合させてなるアクリル変性ポリエステルを含有する塗料が開示されてはいる。この塗料は、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの自己架橋性の利用によりアクリル変性ポリエステルの分子間架橋が生じるため、常態に於いては加工性や硬度のバランスに優れた塗膜が得られる。ところで、該公報に記載されるアクリル変性ポリエステルは、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドとエチレン性不飽和結合とを有するモノマー、水酸基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーの両モノマーを必須成分として合成せしめたものであり、このアクリル変性ポリエステルを熱硬化性塗料用樹脂として供した場合には、硬化過程においてアクリルモノマーに由来する水酸基とアルコキシメチル基との反応が他の官能基間の反応に比べて速やかに行われる。
しかし、該反応によって形成される結合は、熱水及び酸の存在下において極めて分解され易いので、硬化塗膜が高温の水や酸性液体に対して溶出しやすい。飲料や食品等の内容物が直接接触する缶の内面塗膜の場合、このように塗膜成分が抽出され易いということは致命的な欠点となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、加工性に優れると共に、耐溶剤性、耐レトルト性、耐デント性にも優れる塗膜を形成し得る塗料組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特殊なアクリル変性ポリエステル樹脂と特定のフェノール樹脂とを組み合わせることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、第1の発明は、エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)と、アクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)を必須モノマーとして含有し、かつ水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー(a3)を含有しないエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)とを共重合してなるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、
フェノール成分として3官能以上のフェノール化合物を50重量%以上含有するフェノール成分を出発原料とし、かつベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上有するレゾール型フェノール樹脂(B)1〜40重量部、酸触媒(C)0.1〜5重量部(酸量として)及び潤滑性付与剤(D)0.1〜10重量部を含有することを特徴とする塗料組成物である。
【0010】
第2の発明は、レゾール型フェノール樹脂(B)の出発原料であるフェノール化合物成分が、3官能以上のフェノール化合物からなることを特徴とする第1の発明に記載の塗料組成物である。
【0011】
第3の発明は、ポリエステル樹脂(A1)/モノマー(A2)が、重量比で97/3〜5/95であることを特徴とする第1又は第2の発明に記載の塗料組成物であり、
第4の発明は、アクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)が、モノマー(A2)中に5〜100重量%であることを特徴とする第1ないし第3の発明いずれかに記載の塗料組成物であり、
第5の発明は、ポリエステル樹脂(A1)の数平均分子量が、3000〜30000であることを特徴とする第1ないし第4の発明いずれかに記載の塗料組成物であり、
第6の発明は、ポリエステル樹脂(A1)が、−COOH成分及び−OH成分の合計100モル%中、エチレン性不飽和結合を有する成分が1〜30モル%である原料から形成されることを特徴とする第1ないし第5の発明いずれかに記載の塗料組成物であり、
第7の発明は、エチレン性不飽和結合を有する成分が、マレイン酸又は無水マレイン酸であることを特徴とする第6の発明に記載の塗料組成物であり、
第8の発明は、ポリエステル樹脂(A1)、又はモノマー(A2)中のアクリルアミド(a1)及びN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)以外のモノマー(a3)の少なくとも一つが−COOHを有することを特徴とする第1ないし第7の発明のいずれかに記載の塗料組成物である。
【0012】
第9の発明は、塩基性化合物の存在下に水性媒体中に分散ないし溶解されてなることを特徴とする第8の発明に記載の水性塗料組成物である。
【0013】
第10の発明は、第1ないし第9の発明のいずれかに記載の缶被覆用塗料組成物である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、特定のアクリル変性ポリエステル樹脂(A)と特定のフェノール樹脂(B)とを組み合わせることによって、水酸基含有ポリエステル樹脂と特定のフェノール樹脂との組み合わせからなる塗料の欠点である反応性の弱さを克服し、加工性に優れるのみならず、耐溶剤性、耐レトルト性、耐デント性に優れる塗膜を得ることができる様になったものである。
【0015】
本発明に用いられるポリエステル樹脂(A1)は、エチレン性不飽和結合を有する酸成分またはエチレン性不飽和結合を有するアルコール成分と、その他の酸成分とアルコール成分とを従来公知の方法に従って縮合反応(エステル化反応又はエステル交換反応)せしめることにより得られる。
【0016】
ポリエステル樹脂(A1)の原料となるエチレン性不飽和結合を有する酸成分及びアルコール成分の量は、全酸成分、全アルコール成分それぞれ100モル%に対して0.5モル%以上20モル%以下が望ましく、両者のトータル100モル%中に1モル%以上、30モル%以下が好ましい。特に両者のトータル100モル%中に好ましくは1モル%以上、10モル%以下である。
エチレン性不飽和結合を有する酸成分及びアルコール成分の量が1モル%未満では、ポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和モノマー(A2)とをラジカル重合する時、ポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和モノマー(A2)との反応が十分ではなく、一方エチレン性不飽和結合を有する酸成分及びアルコール成分の量が30モル%以上では、ポリエステル樹脂(A1)自体を合成する際にゲル化を生じることがある。
【0017】
エチレン性不飽和結合を有する酸成分としては、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸が挙げられ、(無水)マレイン酸、フマル酸が好ましい。通常、ポリエステル樹脂を合成する際には反応温度が200℃を越える場合が多く、合成時にエチレン性不飽和結合が反応しゲル化を生じることがあるが、(無水)マレイン酸、フマル酸はポリエステル合成時に安定である一方、ポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和結合モノマー(A2)とラジカル重合反応する際には有効に反応する。
また、エチレン性不飽和結合を有するアルコール成分としては2−ブテン−1,4ジオール等が用いられる。
これらエチレン性不飽和結合を有する酸成分、エチレン性不飽和結合を有するアルコール成分は、それぞれ単独で用いても良く、複数使用しても良い。
【0018】
その他の酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、安息香酸等であり、単独あるいは2種以上を使用出来る。
その他のアルコール成分としては、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール等の一価のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6ヘキサンジオール等のグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールであり、単独、あるいは2種以上を使用できる。
【0019】
前記原料より得られたポリエステル樹脂(A1)の数平均分子量は3000〜30000の範囲が好ましく、特に折り曲げ加工性の必要な分野に適用される場合には5000〜25000の範囲が望ましい。数平均分子量が3000未満だと、硬化塗膜の耐溶剤性が低下する場合がある。塗料用のポリエステル樹脂(A1)としてはガラス転移温度(Tg)は50〜100℃程度であることが好ましく、このようなTgの場合、数平均分子量が30000を越えるようなポリエステル樹脂は、粘度が高すぎて合成自体が困難となるばかりでなく、合成できたとしても塗料とした場合に粘度が高くなり取り扱いが困難となる場合がある。尚、数平均分子量が1000以上3000未満の範囲のポリエステル樹脂(A1)は、比較的加工性が厳しくない分野に適することができる。また、数平均分子量が1000未満の場合は、加水分解性がやや低下する場合がある。
【0020】
本発明において用いられるエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)のうち、アクリルアミド(a1)以外では必須のN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)としては、例えばN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドが用いられる。N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)は、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(A2)100重量%中、例えば得られるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を塗料に利用する場合には通常5〜100%の範囲であり、好ましくは40〜100%である。5%以下では短時間硬化を要求される用途の場合、分子間架橋が不足し十分な硬化が得られない場合がある。
【0021】
本発明において用いられるエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)のうち上記アクリルアミド(a1)、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)、水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー(a3)以外のモノマー(a4)としては、スチレン、アルキル(メタ)アクリレート、シクロへキシルメタアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が用いられる。缶内面被覆用塗料として用いる場合には、良好な耐溶剤性、耐レトルト性、耐デント性を得るためには、アルキル基の炭素数が5以下であるエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
また、水酸基以外の官能基を有するモノマーとしては、カルボキシル基を有するモノマー、ケトン基を有するモノマー等が用いられる。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸等が挙げられ、ケトン基を有するモノマーとしては、ダイアセトンアクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0022】
本発明においては、エチレン性不飽和結合を有するモノマーの1つとして、水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー(a3)を使用しないことが極めて重要である。即ち、モノマー(a3)を使用してなるアクリル変性ポリエステル樹脂を含有する組成物から塗膜等を得る際には、アクリル変性ポリエステル樹脂に含まれるN−アルコキシメチル基が、N−アルコキシメチル基と反応する(自己架橋)と共に水酸基とも競争反応することとなるが、N−アルコキシメチル基と水酸基との反応によって生じる結合は、N−アルコキシメチル基同士の自己架橋反応によって生じる結合に比して、加水分解し易い。従って、本発明においては水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー(a3)を使用しないことが極めて重要である。
【0023】
本発明において用いられるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)は、ポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)とを通常有機溶剤中でラジカル重合することによって得られる。具体的はエチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)を有機溶剤に溶解し、その溶液中にラジカル開始剤とエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)とを滴下して、重合反応する方法が通常用いられるが、エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)をエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)単独または有機溶剤を併用して溶解し、この溶液にラジカル開始剤を添加し、上記混合物を有機溶剤中に滴下し反応することも可能である。また分子量の調整、ゲル化の防止のためメルカプタン等のラジカル連鎖移動剤を用いても良い。
【0024】
ここで用いられるラジカル開始剤としては、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系の化合物がある。これらの化合物と還元剤を組み合わせたレドックス系も使用出来る。ラジカル開始剤の量としては、通常エチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)100重量部に対して、0.5〜50重量部用いられ、好ましくは1〜20重量部である。0.5重量部未満ではポリエステル樹脂(A2)との反応が不十分となり、一方50重量部を越えるとゲル化を生じる事がある。
【0025】
重合に用いられる溶剤としては、一般的な有機溶剤でよく、単独もしくは2種以上の溶剤を併用して用いる事も可能である。例えば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン等のケトン系溶剤、アジピン酸ジメチルエステル、酢酸ブチル、酢酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルグリコールアセテート等のエステル系溶剤、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール系溶剤を単独、併用して用いることが出来る。尚、ポリエステル樹脂(A1)を溶解する溶剤としては、必ずしも室温で溶解する溶剤を用いる必要はない、熱時重合温度で溶解するものであれば良い。エチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合させる事により、重合体の有機溶剤分散体を得ることも可能である。
【0026】
アクリル変性ポリエステル樹脂(A)は、上記したような溶液重合の他、水性媒体中で重合して得ることもできる。例えば、ポリエステル樹脂(A1)中に,5‐スルホイソフタル酸ナトリウム及び/またはカルボン酸を含有させ,この樹脂(A1)を必要に応じて塩基で中和し,水性化し,別途エチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)を単独または乳化剤で水分散体としたもの,及び開始剤を、前記ポリエステル樹脂(A1)の水溶液ないしは水分散体に滴下し、反応することも可能である。
ここで用いられる乳化剤としては,通常のエマルジョン重合に用いられるノニオン系,アニオン系の乳化剤が用いられる。開始剤としては,過硫酸塩,アゾアミド化合物等が用いられ,量的にはモノマー(A2)100重量部に対して0.01〜10重量部用いられる。また,有機系のラジカル開始剤を使用してもよい。
【0027】
エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)との重量比は用途によって適宜変更可能である、通常(A1)/(A2)=97/3〜5/95であり、好ましくは80/20〜20/80である。ポリエステル樹脂(A1)が、97重量%より多くなると相対的にエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)が少なくなり、モノマー(A2)に由来する性能、即ちフェノール樹脂架橋剤との良好な反応性が得られない場合がある。一方、ポリエステル樹脂(A1)が、5重量%未満ではポリエステル樹脂(A1)に由来する性能、即ち得られる塗膜が加工性に優れるという性能が発揮出来ない場合がある。
エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)とエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)との反応により得られるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、3500〜40000程度であることが好ましい。数平均分子量が3500未満の場合、得られる塗膜の加工性が低下することがあり、一方数平均分子量が40000を越えると粘度が高くなり取り扱いが困難となり易い。尚、共重合に供する(a1)(a2)以外の他のモノマー(a4)の種類によっては、変性前のポリエステル樹脂(A1)よりも変性後のアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を低粘度にすることもできる。従って、変性後のアクリル変性ポリエステル樹脂(A)は、変性前のポリエステル樹脂(A1)より大きな数平均分子量を呈しても塗料として使用し得る。
【0028】
上記のようにして得たアクリル変性ポリエステル樹脂(A)は、金属を被覆する塗料に好適に使用され、中でも飲料や食品を収容する金属缶の内面や外面の被覆用塗料に好適に使用される。特に架橋性分として、3官能以上のフェノール化合物を50重量%以上含有するフェノール成分を出発原料とし、かつベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上有するレゾール型フェノール樹脂(B)と組み合わせることが重要である。
本発明において使用されるレゾール型フェノール樹脂(B)について説明する。
【0029】
レゾール型フェノール樹脂(B)は、フェノール成分とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で加熱して縮合反応させてメチロール基を導入して得られるメチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部をアルコールでアルキルエーテル化してなるフェノール樹脂である。
フェノールに対してホルムアルデヒドを過剰にし、アルカリ触媒で反応させると、生成物はフェノールとホルムアルデヒドが付加した種々のフェノールアルコールの混合物から成り立ち、これらは一般的にレゾール型フェノール樹脂と呼ばれる。
レゾール型フェノール樹脂(B)の製造においては、出発原料である上記フェノール成分として、3官能以上のフェノール化合物を50重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは100重量%含有するフェノール成分が用いられる。
【0030】
レゾール型フェノール樹脂(B)の製造に用いられる3官能以上のフェノール化合物としては、フェノール、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−キシレノール、m−メトキシフェノール等の3官能性フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF等の4官能性フェノール等が挙げられ、m−クレゾールが好適に用いられる。また、これらは2種以上を併用することもできる。
尚、本発明においてフェノール化合物の「2官能」、「3官能」とは、フェノール性水酸基の数ではなく、OH基に対する置換基の位置によるメチロール基の付加可能数を言う。すなわち、OH基に対してオルトまたはパラ位置に置換基があると、2官能となり、OH基に対してメタ位置に置換基があると3官能となる。
【0031】
上記出発原料であるフェノール成分として、上記3官能以上のフェノール化合物に加えて、フェノール成分中に2官能以下のフェノール化合物を50重量%以下の量含有してもよい。このようなフェノール化合物としては、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノールなどの2官能性フェノールなどを挙げることができる。
【0032】
フェノール樹脂(B)の製造に用いられるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はトリオキサンなどが挙げられ、1種で、又は2種以上混合して使用することができる。
【0033】
メチロール化フェノール樹脂のメチロール基の一部をアルキルエーテル化するのに用いられるアルコールとしては、炭素原子数1〜8個、好ましくは1〜4個の1価アルコールを好適に使用することができる。好適な1価アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどを挙げることができる。
【0034】
フェノール樹脂(B)は、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)との反応性などの点からベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上、好ましくは0.6〜3.0個有する。
【0035】
本発明の塗料組成物におけるフェノール樹脂(B)の配合量は、得られる塗膜の硬化性、耐水性、塗膜硬度、可撓性などの点から、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、1〜40重量部、好ましくは2〜20重量部の範囲内であることが適している。
【0036】
本発明において用いる酸触媒(C)は、塗料組成物の硬化反応を促進するものであり、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、燐酸などの酸触媒又はこれらの酸のアミン中和物などを具体例として挙げることができる。なかでも上記スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物が好適である。酸触媒(C)の配合量は、得られる塗膜の物性などの点から、酸量(例えば、スルホン酸化合物のアミン中和物の場合は、この中和物からアミンを除去した残りのスルホン酸化合物量)としてアクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜2重量部の範囲内であることが好適である。
【0037】
本発明において用いられる潤滑性付与剤(D)は、得られる塗膜の潤滑性を向上させる目的で配合されるものであり、例えば、ポリオール化合物と脂肪酸とのエステル化物である脂肪酸エステルワックス、シリコン系ワックス、フッ素系ワックス、ポリエチレンなどのポリオレフィンワックス、ラノリン系ワックス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びカルナウバろうなどを挙げることができる。潤滑性付与剤は、1種で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0038】
本発明の塗料組成物中に潤滑性付与剤(D)を適当量配合することによって、該組成物から得られる塗膜表面に滑り性を付与することができ、塗面の摩擦抵抗が小さくなり、成型加工性が向上し加工後における耐食性も向上する。潤滑性付与剤(D)の配合量は、塗膜の柔軟性、滑り性などに基づく成型加工性、耐食性などの点からアクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部の範囲内であることが適している。
【0039】
本発明の塗料組成物は、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)、レゾール型フェノール樹脂(B)、酸触媒(C)及び潤滑性付与剤(D)を必須成分とするものであって、塗装性の観点などから、通常、有機溶剤や水性液状媒体を含む。
【0040】
上記有機溶剤としては、上記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び後述する必要に応じて使用されるその他の樹脂(E)などの各成分を溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0041】
次に、本発明の塗料組成物が水性液状媒体を含む場合、即ち本発明の塗料組成物が水性塗料組成物である場合について説明する。
水性化、即ち水性液状媒体に溶解ないし分散し得るアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を用いることによって水性塗料組成物を得ることができる。アクリル変性ポリエステル樹脂(A)に、−COOHを導入したり、−(CH2CH2O)n−のように親水性に富む基を導入したりすること等によって、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)を水性液状媒体に溶解ないし分散し得るようにすることができる。
【0042】
アクリル変性ポリエステル樹脂(A)に、−COOHを導入する有する方法としては、(1)アクリル変性ポリエステル樹脂(A)の原料の1つであるポリエステル樹脂(A1)として−COOHを有するものを用いる方法、(2)ポリエステル樹脂(A1)と反応させるモノマー(A2)中のアクリルアミド(a1)及び/もしくは、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)以外のモノマー(a4)の1つとして−COOHを有するものを用いる等の方法が考えられ、(1)、(2)いずれか一方でも良く、また(1)及び(2)の方法を組み合わせてもよい。
このようにして得られるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)の酸価は、10〜200(mgKOH/g)の範囲が好ましく、20〜100(mgKOH/g)の範囲がより好ましい。
【0043】
そして、このような−COOHを有するアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を塩基性化合物で中和することによって、水性媒体中に分散ないし溶解せしめることができる。
本発明の塗料組成物は、−COOHを有するアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を塩基性化合物の存在下に水性媒体中に分散ないし溶解せしめた後に、レゾール型フェノール樹脂(B)、酸触媒(C)、潤滑性付与剤(D)等を加えることもできるし、あるいは(A)〜(D)成分等を混合した後に、混合物を塩基性化合物の存在下に水性媒体中に分散ないし溶解せしめることもできる。あるいは、−COOHを有するアクリル変性ポリエステル樹脂(A)及びレゾール型フェノール樹脂(B)を混合した後に、混合物を塩基性化合物の存在下に水性媒体中に分散ないし溶解せしめ、次いで酸触媒(C)、潤滑性付与剤(D)等を加えることもできる。
水性化に用いる塩基としては、例えばアンモニアおよびトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ジアザビシクロウンデセン等のアミン化合物が挙げられる。
【0044】
次にアクリル変性ポリエステル樹脂(A)に、−(CH2CH2O)n−のように親水性に富む基を導入する方法について説明する。例えば、(3)アクリル変性ポリエステル樹脂(A)の原料の1つであるポリエステル樹脂(A1)の構成成分たるポリオール成分として、−(CH2CH2O)n−を有するポリオール成分を用いる方法、(4)ポリエステル樹脂(A1)と反応させるモノマー(A2)中のアクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)以外のモノマー(a4)の1つとして−(CH2CH2O)n−を有するものを用いる等の方法が考えられ、(3)、(4)いずれか一方でも良く、また(3)及び(4)の方法を組み合わせてもよい。
さらに上記した−COOHを導入する方法と適宜組み合わせることもできる。
【0045】
本発明の塗料組成物は、必要に応じて、さらにアミノ樹脂類、ポリイソシアネート類、尿素樹脂、エポキシ樹脂等の硬化剤を併用し、硬化塗膜の架橋密度の最適化を図ることもできる。硬化剤の量は種類、用途により幅があるが、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、通常1〜50重量部用いられる。1重量部未満では添加した効果が乏しく、50重量部より多いと得られる塗膜の加工性が低下する場合がある。
さらに本発明の塗料組成物には、それぞれの用途・目的に応じて着色用の顔料、体質顔料(充填剤)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、凝集防止剤などの塗料用添加剤を配合することも可能である。
【0046】
【実施例】
以下に実施例、比較例を示し、本発明を説明する。例中、部とは重量部、%とは重量%をそれぞれ表す。
【0047】
製造例1
[エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1−1)の合成]
ジメチルテレフタレート50モル、エチレングリコール90モル、ネオペンチルグリコール40モル、イソフタル酸34モル、セバシン酸10モル、無水マレイン酸6モルの比率で原料をそれぞれ計量、準備する。
別途酸及びグリコールの総仕込み重量に対して酢酸亜鉛0.01%、テトラブチルオルソチタネート0.0025%をそれぞれ計量、準備する。
分留装置付きフラスコに既に計量済みのジメチルテレフタレート、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、酢酸亜鉛、テトラブチルオルソチタネート仕込み、窒素気流下にて撹拌しながら160〜220℃でエステル交換反応を行った。理論量のメタノールが留出した後既に計量済みのイソフタル酸、セバシン酸、無水マレイン酸を仕込み180〜240℃でエステル化反応を行い、酸価が20以下になったら反応容器を徐々に減圧し、1〜3トール、240℃で5時間反応を行い、エチレン性不飽和結合を含有する数平均分子量8000、水酸基価8、酸価1のポリエステル樹脂(A1−1)を得た。
【0048】
製造例2〜3
[エチレン性不飽和二重結合含有ポリエステル樹脂(A1−2)〜(A1−3)の合成]
製造例1と同様の方法で、表1に示す組成にてエチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1−2)〜(A1−3)を得た。
【0049】
製造例4
[エチレン性不飽和二重結合含有ポリエステル樹脂(A1−4)の合成]
製造例1のエチレン性不飽和二重結合含有ポリエステル樹脂(A1−1)の合成と同様にして酸価が20以下になるまでエステル化反応せしめた後、減圧下で2時間反応せしめ、エチレン性不飽和結合を含有する数平均分子量2500、水酸基価50、酸価5のポリエステル樹脂(A1−4)を得た
【0050】
比較製造例1
[飽和ポリエステル樹脂(A1−5)の合成]
ジメチルテレフタレート50モル、エチレングリコール90モル、ネオペンチルグリコール40モル、イソフタル酸40モル、セバシン酸10モルの比率で原料をそれぞれ計量、準備する。
別途酸及びグリコールの総仕込み重量に対して酢酸亜鉛0.01%、テトラブチルオルソチタネート0.0025%をそれぞれ計量、準備する。
分留装置付きフラスコに既に計量済みのジメチルテレフタレート、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、酢酸亜鉛、テトラブチルオルソチタネート仕込み、窒素気流下にて撹拌しながら160〜220℃でエステル交換反応を行った。理論量のメタノールが留出した後既に計量済みのイソフタル酸、セバシン酸を仕込み180〜240℃でエステル化反応を行い、酸価が20以下になったら反応容器を徐々に減圧し、1〜3トール、240℃で5時間反応を行い、数平均分子量8000、水酸基価8、酸価1のポリエステル樹脂(A1−5)を得た。
【0051】
製造例5
[アクリル変性ポリエステル(C1)の合成]
次に製造例1で得られたエチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1−1)50部とシクロヘキサノン50部を反応容器に仕込み、加熱溶解を行った。この溶液を120℃にし、スチレン15部、エチルアクリレート15部、N−ブトキシメチルアクリルアミド20部、ベンゾイルパーオキサイド0.5部とシクロヘキサノン50部の溶液を2時間かけて滴下し反応を行った。滴下終了1時間後、更にベンゾイルパーオキサイド0.05部を追加し、更に1時間反応し、アクリル変性ポリエステル樹脂(C1)溶液を得た。
【0052】
製造例6
[アクリル変性ポリエステル(C2)の合成]
次に製造例1で得られたエチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1−1)50部とシクロヘキサノン50部を反応容器に仕込み、加熱溶解を行った。この溶液を120℃にし、スチレン15部、エチルアクリレート15部、アクリルアミド20部、ベンゾイルパーオキサイド0.5部とシクロヘキサノン50部の溶液を2時間かけて滴下し反応を行った。滴下終了1時間後、更にベンゾイルパーオキサイド0.05部を追加し、更に1時間反応し、アクリル変性ポリエステル樹脂(C2)溶液を得た。
【0053】
製造例7〜14、比較製造例2〜7
表2に示す組成にて、製造例1〜4、比較製造例1で得られたポリエステル樹脂(A1−1)〜(A1−5)とエチレン性不飽和結合を有するモノマーとを製造例5と同様にして重合せしめ、各ポリエステル樹脂溶液を得た。
尚、比較製造例2〜3の場合、ポリエステル樹脂(A1−5)とエチレン性不飽和結合を有するモノマーとは重合していないことがNMRから確認された。
【0054】
製造例15[レゾール型フェノール樹脂(B−1)の合成]
メタクレゾール100部、37%ホルムアルデヒド水溶液178部、苛性ソーダ1部を加え、60℃で3時間反応させた後、減圧下50℃で1時間脱水した。ついでn−ブタノール100部とリン酸3部を加え、110〜120℃で2時間反応を行った。反応終了後、得られた溶液を濾過して生成したリン酸ナトリウムを濾別し、固形分50%のレゾール型フェノール樹脂溶液(B)を得た。得られた樹脂は、数平均分子量880で、ベンゼン核1核当たり、平均メチロール基数が0.4個で、平均ブトキシメチル基が1.0個であった。
【0055】
製造例16、比較製造例8[レゾール型フェノール樹脂(B−2)〜(B−3)の合成]
メタクレゾール100部の替わりに、フェノール、パラクレゾールを夫々100部使用する以外は製造例15と同様に行い、固形分約50%のレゾール型フェノール樹脂溶液を得た。
【0056】
比較製造例9[レゾール型フェノール樹脂(B−4)の合成]
メタクレゾール100部、37%ホルムアルデヒド水溶液178部、苛性ソーダ1部を加え、60℃で3時間反応させた後、減圧下50℃で1時間脱水した。ついで得られた溶液を濾過して苛性ソーダを濾別し、固形分50%のレゾール型フェノール樹脂溶液(B)を得た。得られた樹脂は、数平均分子量700で、ベンゼン核1核当たり、平均メチロール基数が1.5個で、平均ブトキシメチル基が0個であった。
【0057】
実施例1
製造例5で得られたアクリル変性ポリエステル樹脂溶液C1を固形分換算で90部と、製造例15で得られたレゾール型フェノール樹脂溶液B1を固形分換算で10部を混合攪拌し、さらにパラトルエンスルホン酸1.0部、カルナバワックスのブチルセロソルブ分散体1.0部(固形分換算)を加えて攪拌した後、シクロヘキサノン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=50/50(重量比)の混合溶剤を加えて固形分30%の塗料T−1を得た。
【0058】
実施例2〜11
実施例1と同様の方法で表−4に示した組成に従って塗料T−2〜T−11を得た。
【0059】
実施例12
製造例7で得られたアクリル変性ポリエステル樹脂溶液(C7)100部中のメタクリル酸に由来するカルボキシル基を80℃で、ジメチルアミノエタノールで100モル%中和し、更に水100部を徐々に加え水系に転相した。次いでこの水性分散体を減圧し、溶剤を除去したのち、再び水を加えて固形分30%のアクリル変性ポリエステル樹脂の水性分散体(C7’)を得た。
この水性分散体の樹脂固形分90部に対して、製造例15で得られたレゾール型フェノール樹脂溶液B1を固形分換算で10部を混合攪拌し、さらにパラトルエンスルホン酸1.0部、カルナバワックスの水分散体を固形分換算で1.0部を加えて攪拌した後、水/ブチルセロソルブ=90/10の混合溶液を加えて、固形分30%の水性塗料T−12を得た。
【0060】
実施例13
アクリル変性ポリエステル樹脂溶液(C7)の代わりに製造例8で得られたアクリル変性ポリエステル樹脂溶液(C8)を用いた以外は実施例12と同様の方法で、水性塗料T−13を得た。
【0061】
比較例1〜7
実施例1と同様の方法で表4に示した組成の塗料T−14〜T−20を得た。
【0062】
[評価]
実施例及び比較例により得られた塗料の安定性及び顔料分散性、並びに各塗料を用い、テストパネルを作成し、得られた塗膜の物性を以下のようにして評価した。
【0063】
<塗料安定性>
実施例1〜13、及び比較例1〜9で得たクリア塗料について、JIS K 5400 加温貯蔵性安定性における試験方法に従い、以下の評点で塗料状態を目視評価した。
◎:全く変化なし
○:僅かに濃淡が見られる。
△:やや分離
×:分離・沈降
【0064】
[テストパネルの作成]
実施例1〜13、及び比較例1〜9で得られたクリア塗料を板厚0.23mmの電気スズメッキブリキにロールコート塗装により乾燥後塗膜厚7μmになるように塗装し、ガスオーブンにて雰囲気温度200℃において10分間焼き付け、テストパネルを作成、評価に供した。
【0065】
〔塗膜物性試験〕
<耐レトルト性>
加圧殺菌装置で130℃−30分間レトルト処理した後、以下の評点で塗膜の状態を目視評価した。
◎:全く異常無し
○:僅かにウオタースポット
△:ウオタースポットが目立つ
×:ブリスター発生
【0066】
<耐レトルト性・溶出量>
塗膜面積(cm2)/容量(ml)=1/1になるようにテストパネル及びイオン交換水をビーカーに入れ加圧殺菌装置で130℃−60分間レトルト処理を行った後、抽出液中の有機物をJIS K 0102 100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量の試験方法に従い測定、以下の評点で塗膜の溶出量を評価した。
◎ND
○0.1PPM未満
△0.1以上1PPM以下
×1PPM以上
【0067】
<耐酸、耐アルカリ性・外観>
塗膜外観における耐酸、耐アルカリ性についてJIS 5400 耐酸性、及び耐アルカリ性試験方法に従い処理した後、以下の評点で塗膜の状態を評価した。
◎:全く異常無し
○:僅かに跡が残る
△:膨れ、はがれ、さびの発生
×:塗膜溶解
【0068】
<耐酸性・溶出量>
塗膜面積(cm2)/容量(ml)=1/1になるようにテストパネル及び1N酢酸水溶液をビーカーに入れ加圧殺菌装置で130℃−60分間レトルト処理を行った後、抽出液中の有機物をJIS K 0102 100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量の試験方法に従い測定、以下の評点で塗膜の溶出量を評価した。
◎ND
○0.1PPM未満
△0.1以上1PPM以下
×1PPM以上
【0069】
<加工性試験>
加工性についてJIS K 5400 エリクセン値(破断距離法)試験法に従い加工、以下の評点にて評価した。
◎:10mm以上
○:8〜10mm
△:5〜8mm
×:5mm以下
【0070】
<塗膜硬度>
塗膜硬度についてJIS K 5400 鉛筆引っかき値(手かき法エリクセン値(破断距離法)試験法に従い測定、以下の評点にて評価した 鉛筆の芯部分にて塗膜表面を削り硬度測定
◎:3H以上
△:F〜2H
×:B以下
【0071】
<耐溶剤性>
2ポンドハンマーにガーゼを巻きMEKを含浸させ塗膜上を往復させその状態を観察する。
◎:150回以上
○:100〜150回
△:50〜100回
×:50以下
【0072】
<耐デント性>
塗装板を4cm×10cmの大きさに切り、ビーカーに入れたスポーツ飲料中に浸漬した状態で、100℃−30分間ボイル処理をする。そのまま70℃で3日間放置した後、取り出して濡れた状態で塗膜を形成していない面にデュポン衝撃(荷重300g、落下高さ20cm)を行い、塗膜を凸上に変形させる。
次いで、塗膜の凸部と基材の電気スズメッキブリキ板間に6Vの電圧を印加30秒後の電流値を測定する。
◎:10mA未満
○:10〜50mA
△:51〜100mA
×:100mA以上
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
*ST:スチレン、MMA:メチルメタアクリレート、EA:エチルアクリレート、2−HEMA:2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、NBM:ブトキシメチルアクリルアミド、MAA:メタアクリル酸、
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【発明の効果】
特定のアクリル変性ポリエステル樹脂(A)と、特定のレゾール型フェノール樹脂(B)とを含有することにより、耐溶剤性、耐レトルト性、耐デント性、加工性に優れる塗膜を形成し得る塗料組成物が得られた。
Claims (10)
- エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(A1)と、アクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)を必須モノマーとして含有し、かつ、水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー(a3)を含有しないエチレン性不飽和結合を有するモノマー(A2)とを共重合してなるアクリル変性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、
フェノール成分として3官能以上のフェノール化合物を50重量%以上含有するフェノール成分を出発原料とし、かつベンゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個以上有するレゾール型フェノール樹脂(B)1〜40重量部、酸触媒(C)0.1〜5重量部(酸量として)及び潤滑性付与剤(D)0.1〜10重量部を含有することを特徴とする塗料組成物。 - レゾール型フェノール樹脂(B)の出発原料であるフェノール化合物成分が、3官能以上のフェノール化合物からなることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
- ポリエステル樹脂(A1)/モノマー(A2)が、重量比で97/3〜5/95であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗料組成物
- アクリルアミド(a1)及び/もしくはN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)が、モノマー(A2)中に5〜100重量%であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の塗料組成物。
- ポリエステル樹脂(A1)の数平均分子量が、3000〜30000であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の塗料組成物。
- ポリエステル樹脂(A1)が、−COOH成分及び−OH成分の合計100モル%中、エチレン性不飽和結合を有する成分が1〜30モル%である原料から形成されることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の塗料組成物。
- エチレン性不飽和結合を有する成分が、マレイン酸又は無水マレイン酸であることを特徴とする請求項6記載の塗料組成物。
- ポリエステル樹脂(A1)、又はモノマー(A2)中のアクリルアミド(a1)及びN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド(a2)以外のモノマーの少なくとも一つが−COOHを有することを特徴とする請求項1ないし7いずれかに記載の塗料組成物。
- 塩基性化合物の存在下に水性媒体中に分散ないし溶解されてなることを特徴とする請求項8記載の水性塗料組成物。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の缶被覆用塗料組成物。
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