JP2008101075A - ポリマーエマルジョン含有水性塗料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合してなるポリマーエマルジョンを含有する水性塗料であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とする水性塗料。
【選択図】なし
Description
缶内面被覆用水性塗料には、従来から、BPA型エポキシ樹脂をアクリル樹脂で変性し、カルボキシル基などを分子中に導入した水分散型アクリル変性エポキシ樹脂が主として使用されている。
しかし、一般に乳化重合法には、通常、乳化剤として界面活性剤が用いられるので、硬化塗膜中に界面活性剤が含まれることとなる。この界面活性剤が硬化塗膜の耐蒸気殺菌性悪化の原因となるので、現状では、界面活性剤を用いた乳化重合法により合成したエマルジョン型アクリル樹脂を缶内面被覆用塗料に使用するには至っていない。
即ち、特許文献1には、カルボキシル基を有する水性樹脂の存在下に、アクリル系モノマーの水性分散体を滴下重合してなる、ソープフリー型アクリル樹脂エマルジョンが缶用水性塗料組成物に用い得る旨記載されており、前記水性塗料組成物は、加工性、密着性、耐煮沸性に優れる塗膜を形成し得るとされる。
注意すべきは、この高度な加工は蓋材の両面に硬化塗膜が設けられた後に行われるという点であり、当然、該塗膜にはこの加工の下でも塗膜欠陥を生じさせない高い加工性が求められる。しかしながら、特許文献1記載の方法によって得られる水性塗料組成物を用いた場合、要求される加工性レベルは確保できない。
しかし、ガラス転移温度の低い成分で塗膜を形成すると、硬化塗膜が、飲料物に含まれる水以外の風味成分を吸着しやすく、飲料物の香りや味を変えてしまい、風味保持性が低下する問題がある。
尚、ガラス転移温度の高い成分を使用すると、塗膜の吸着能は低くなり、香りや味の変化は抑えられる。しかし、エマルジョンの安定性が低下して、ブツが発生し易くなる上、硬化塗膜も脆くなり加工性が低下する。
特許文献2で例示される方法は、予め被乳化成分であるポリエステル、及びエチレン性不飽和モノマーを高分子乳化剤で乳化しておき、これを水溶性開始剤により水媒体中で乳化重合、及び複合化するというものである。
一般に、乳化重合とは、可溶化したモノマーがミセル内で反応し、そこに分散モノマー滴から逐次モノマーが供給される、という特殊な機構により説明されるものである。この観点から、ポリエステルとエチレン性不飽和モノマーとが、反応において必ずしも複合化するとは言い難く、特許文献2記載の方法による複合化ポリマーでは、製造ロット間における塗料物性の差異が生じやすいため、工業的安定性に欠けると言える。
さらに、被乳化成分中のポリエステル含有量を増加させた場合は、被乳化成分であるポリエステルとエチレン性不飽和モノマー、及びその重合体との相溶性が低下するため、重合安定性、及び得られるエマルジョンの分散安定性に欠けてしまうという問題が生じてしまう。
そして、本発明の水性塗料に含まれるポリマーエマルジョンには、その製造プロセスの違いにより第1〜第3の発明に示すように3つの異なる態様がある。
重合に際しては、被乳化成分(B)を添加しつつ、ラジカル重合することもできるし、被乳化成分(B)を添加してから、ラジカル重合を開始することもできる。また、水溶性ラジカル重合開始剤(E)は、カルボキシル基を有するポリエステル(A)等と共に反応槽中に入れておくこともできるし、被乳化成分(B)を添加する際又は添加した後、別途、反応槽中に添加することもできる。重合開始剤は、間欠的滴下ないし連続滴下で添加しても良いし、一括して添加しても良い。
第2の発明においては、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を、塩基性化合物(C)及び水(D)と共に反応槽中に入れ、ポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)としておき、ここにカルボキシル基を有するポリエステル(A)、前記被乳化成分(B)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含むモノマーエマルジョン(2)を添加し、ラジカル重合することによってポリマーエマルジョンを得る場合である。モノマーエマルジョン(2)においては、カルボキシル基を有するポリエステル(A)は、被乳化成分(B)を乳化するための高分子乳化剤として機能する。
重合に際しては、モノマーエマルジョン(2)を添加しつつ、ラジカル重合することもできるし、モノマーエマルジョン(2)を添加してから、ラジカル重合を開始することもできる。また、水溶性ラジカル重合開始剤(E)は、モノマーエマルジョン(2)中に含めておくこともできるし、カルボキシル基を有するポリエステル(A)等と共に反応槽中に入れておくこともできるし、モノマーエマルジョン(2)を添加する際又は添加した後、別途、反応槽中に添加することもできる。そして、上記第1の発明の場合と同様に種々の添加方法を例示することができる。
重合に際しては、モノマーエマルジョン(2)を添加しつつ、ラジカル重合することもできるし、モノマーエマルジョン(2)を添加してから、ラジカル重合を開始することもできる。また、水溶性ラジカル重合開始剤(E)は、モノマーエマルジョン(2)中に含めておくこともできるし、水と共に反応槽中に入れておくこともできるし、モノマーエマルジョン(2)を添加する際又は添加した後、別途、反応槽中に添加することもできる。そして、上記第1の発明の場合と同様に種々の添加方法を例示することができる。
<カルボキシル基を有するポリエステル(A)>
カルボキシル基を有するポリエステル(A)は、塩基性化合物(C)、及び水(D)の存在下において、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)を乳化する高分子乳化剤として機能する。さらに、ラジカル重合時にはエチレン性不飽和モノマーを油滴として均一かつ安定に水媒体中に分散させ、エマルジョン内を反応場として提供する。また、反応後には、得られたポリマーエマルジョンの分散安定性に寄与することになる。
従って、カルボキシル基を有するポリエステル(A)は、モノマーの重合速度や反応生成物の分子量、エマルジョン粒子の大きさ、エマルジョンの安定性、塗膜物性等に大きく影響するので、本発明にとって最も重要な成分の1つとして位置づけられる。
一般に、高分子乳化剤は、疎水性成分を水媒体中で乳化するために、その分子構造中に疎水性部分と親水性部分とを併せ持つ必要がある。カルボキシル基を有するポリエステル(A)の場合は、その分子構造中に疎水性部分としてアルキレン骨格、芳香環等を、親水性部分として後述の多塩基酸由来のカルボキシル基を有している。
例えば、加工性、密着性に優れる塗膜の形成を目的とし、高分子乳化剤として、カルボキシル基を有するアクリル系共重合体を用いる場合、その樹脂成分としてはガラス転移温度が低く、かつ比較的高分子量体であるものを採用する必要がある。しかしながら、このようなアクリル系共重合体を高分子乳化剤として用いて得られるポリマーエマルジョンは粘度が高くなってしまう上、その硬化塗膜は飲料物の味や香りの変化を引き起こしやすくする。
その反面、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を高分子乳化剤として用いた場合、得られるポリマーエマルジョンは粘度も低く、その硬化塗膜は、加工性、密着性に優れ、かつ飲料物の味や香りの変化を引き起こさないものとなる。
即ち、ラジカル重合してなるポリマーエマルジョンにおいて、その構成成分である高分子乳化剤を、一般に加工性に優れるポリエステルとすることで、味や香りの吸着低減と塗膜の加工性向上とを共に充足することを可能にする。
その原料において、多価アルコール成分の例としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、反応においては、これらを単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、多塩基酸成分の例としては、
オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、(無水)マレイン酸〔マレイン酸と無水マレイン酸とを併せて、「(無水)マレイン酸」と表記する。以下同様。〕、(無水)トリメリット酸等が挙げられる。反応においては、これらを単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
被乳化成分(B)は、塩基性化合物(C)、及び水(D)の存在下にカルボキシル基を有するポリエステル(A)によって乳化される成分である。被乳化成分(B)は、エチレン性不飽和モノマー(B1)を主たる成分とするもので、水に不溶もしくは難溶であり、通常、有機溶剤を用いた溶液重合や、界面活性剤を用いた乳化重合に供される。
本発明において被乳化成分(B)は、ポリエステルを含有しない。その理由は背景技術の項でも述べたように、重合安定性、分散安定性及び工業的安定性向上のためである。
本発明は、かかる水に不溶もしくは難溶の被乳化成分(B)を、一般的に低分子量である界面活性剤を用いることなく、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を乳化剤として用いて、水中でラジカル重合せしめることに特徴がある。
上記のアミド系モノマーの例としては、
N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及び、
N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
本発明で、自己架橋性を有するポリマーエマルジョンの架橋反応は、ラジカル重合時、及び塗装時の焼付工程において進行する。ラジカル重合時の架橋反応は、エマルジョン粒子内の高分子量化、三次元構造化に寄与し、得られる塗膜の加工性や耐食性を向上させる。また、焼付工程においてはポリマーエマルジョン粒子間の架橋に寄与し、造膜性を向上させて強固な塗膜を形成することができる。
(メタ)アクリル酸、(無水)イタコン酸、(無水)マレイン酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー、スチレン、メチルスチレン等の芳香族系モノマーが挙げられる。
塩基性化合物(C)は、カルボキシル基を有するポリエステル(A)中のカルボキシル基の一部ないし全部を中和し、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を水溶化ないし水に分散させるために用いられるものである。
アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
これら塩基性化合物(C)は、カルボキシル基を有するポリエステル(A)中のカルボキシル基100モル%に対して、10〜150モル%使用することが好ましい。
水(D)は、被乳化成分(B)をラジカル重合してポリマーエマルジョンを得る際には、カルボキシル基を有するポリエステル(A)と塩基性化合物(C)とともにポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)を形成する。
被乳化成分(B)100重量部に対して、水(D)は、100〜1000重量部であることが好ましく、200〜600重量部であることがより好ましい。
モノマーエマルジョン(2)は上述したように、本来疎水性であるエチレン性不飽和モノマー(B1)を必須とする被乳化成分(B)をラジカル重合するにあたって、塩基性化合物(C)及び水(D)の存在下に、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を乳化剤として用いることにより、予めプレエマルジョンにしたものであり、ポリマーエマルジョンを得る際に用いられる。
プレエマルジョンを得るにあたっては、(B)、(C)、(D)及び(A)を一括して混合することもできるが、カルボキシル基を有するポリエステル(A)をあらかじめ塩基性化合物(C)で中和させて、水(D)に溶解ないし分散させておき、この中和水溶液ないし分散体で被乳化成分(B)を乳化することが好ましい。乳化の際には、モノマーエマルジョン(2)の分散状態の安定性の点からは、高速で攪拌したり、高シェアをかけたりすることが好ましい。
本発明に用いられる水溶性ラジカル重合開始剤(E)について説明する。ラジカル重合開始剤は、大きく分けて水溶性開始剤と非水溶性開始剤とに分けられるが、本発明においては、水溶性のラジカル重合開始剤を使用することが重要である。それぞれの重合開始剤は、エチレン性不飽和モノマーと反応し、様々な重合度の分子の集合である重合体を生成する。水溶性開始剤を用いた場合には、モノマーミセルあるいはポリマー粒子中への開始剤ラジカルの進入と脱離がおこるため、ポリマーが成長しやすく、高分子量のポリマーが得られやすい。その結果、加工性、密着性、耐煮沸性に優れる硬化塗膜を形成することができるため好ましい。
また、その構成比は本発明の場合、被乳化成分(B)100重量部に対してカルボキシル基を有するポリエステル(A)は、5〜300重量部であることが好ましく、10〜200重量部であることがより好ましく、20〜100重量部であることがさらに好ましい。
被乳化成分(B)100重量部に比して、カルボキシル基を有するポリエステル(A)が5重量部より少ない場合、被乳化成分(B)や重合後のポリマーエマルジョンが乳化されにくくなる傾向にある。また、被乳化成分(B)100重量部に対して、カルボキシル基を有するポリエステル(A)が300重量部より多い場合、焼き付け硬化後の塗膜の加工性向上があまり期待できない上、塗膜の耐水性が劣る傾向にある。
被乳化成分(B)は、ラジカル重合によって、非常に高分子量になる成分であり、これが硬化塗膜の加工性の向上に寄与することとなる。従って、乳化剤成分たるカルボキシル基を有するポリエステル(A)の総和が300重量部よりも多くなると、相対的に被乳化成分(B)が少なくなり、その結果硬化塗膜の加工性の向上があまり期待できなくなる。加えて、カルボキシル基を有するポリエステル(A)を増加することは、親水性基であるカルボキシル基の含有量を硬化塗膜中に増加させることになるので、耐水性の低下を引き起こしやすくなる。
本発明において用いられるアミノ樹脂としては、尿素やメラミン、ベンゾグアナミンにホルマリンを付加反応させたもの等を挙げることができる。
上記フェノール樹脂やアミノ樹脂は、ホルマリンの付加により生成したメチロール基の一部ないし全部を、炭素数が1〜12なるアルコール類によってエーテル化した形のものも好適に用いられる。
フェノール樹脂やアミノ樹脂を用いる場合には、ポリマーエマルジョンの樹脂固形分100重量部に対して、0.5〜20重量部添加することが好ましく、2〜10重量部添加することがより好ましい。
親水性有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノ(イソ)プロピルエーテル、エチレングリコールジ(イソ)プロピルエーテル、エチレングリコールモノ(イソ)ブチルエーテル、エチレングリコールジ(イソ)ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ(イソ)プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ(イソ)プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ(イソ)ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ(イソ)ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ(イソ)プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ(イソ)ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ(イソ)プロピルエーテル、プロピレングリコールジ(イソ)ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(イソ)プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ(イソ)ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ(イソ)プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ(イソ)ブチルエーテル等の各種エーテルアルコール類ないしはエーテル類;
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、フルフリルアルコール等のアルコ―ル類;
メチルエチルケトン、ジメチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルコキシエステル類等が挙げられ、これらは1種類のみを用いてもよいし、2種以上の併用でも使用できる。
缶の素材としては、アルミニウム、錫メッキ鋼板、クロム処理鋼板、ニッケル処理鋼板等が用いられ、これらの素材はジルコニウム処理や燐酸処理等の表面処理を施される場合がある。
本発明の水性塗料は、塗装した後、揮発成分が揮発しただけでも皮膜を形成出来るが、優れた耐蒸気殺菌性や加工性、密着性を得るためには焼き付け工程を加えた方が良い。焼き付けの条件としては、150℃〜280℃の温度で10秒〜30分間焼き付けることが望ましい。
カルボキシル基を有するポリエステル(A)の合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にイソフタル酸30部、1,4−ジシクロヘキサンジカルボン酸27部、エチレングリコール17部、ジエチレングリコール13部、トリメチロールプロパン13部を仕込み、常圧、窒素雰囲気下で撹拌して、昇温しながら脱水を行い、ゆっくりと230℃まで加熱した。その後、230℃で30分間減圧を行った。その後、180℃まで降温させてから、無水トリメリット酸24部を加え、常圧、窒素雰囲気下で1時間撹拌し、数平均分子量約1000、酸価225(mgKOH/g)のカルボキシル基を有するポリエステル(A)を得た。
次に、ジメチルエタノールアミン4.2部を添加して、10分間撹拌した後、イオン交換水270部を加えて撹拌し、不揮発分が25%のカルボキシル基を有するポリエステル水溶液を得た。これを、カルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液とする。
なお、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて測定し、ポリスチレン換算での数平均分子量を算出した。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体(F)の合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、エチレングリコールモノブチルエーテル50部、イオン交換水50部を仕込んで、常圧、窒素雰囲気下で撹拌して90℃まで昇温した。反応容器内の温度を90℃に保ちながら、メタクリル酸52部、スチレン25部、アクリル酸エチル17部、N−ブトキシメチルアクリルアミド6部及びベンゾイルパーオキサイド1部からなる混合物を滴下槽から4時間にわたって連続滴下した。
滴下終了から1時間後及び2時間後にベンゾイルパーオキサイド0.1部をそれぞれ添加し、滴下終了から3時間にわたって反応を続け、数平均分子量約55000、酸価338(mgKOH/g)、固形分50%のアクリル系共重合体の溶液を得た。
次に、ジメチルエタノールアミン13.5部を添加して、10分間撹拌した後、イオン交換水200部を加えて、不揮発分が25%のカルボキシル基を有するアクリル系共重合体水溶液を得た。これを、カルボキシル基を有するアクリル系共重合体(F)水溶液とする。
ポリエステル(G)の合成
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器にイソフタル酸32部、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸32部、エチレングリコール19部、ジエチレングリコール12部、トリメチロールプロパン5部を仕込み、常圧、窒素雰囲気下で撹拌して、昇温しながら脱水を行い、ゆっくりと230℃まで加熱した。その後、230℃で30分間減圧を行い、数平均分子量約1300、酸価4(mgKOH/g)の有機溶剤に可溶であり、水に不溶なポリエステルを得た。これをポリエステル(G)とする。
合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液70部、イオン交換水55部を混合し、そこへスチレン35部、アクリル酸エチル27.5部、N−ブトキシメチルアクリルアミド7.5部からなるエチレン性不飽和モノマーの混合物を添加して撹拌することによりモノマーエマルジョンを調製した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液50部とイオン交換水40部とを仕込み、窒素ガスを導入しつつ、攪拌しながら90℃まで昇温した。
次に、滴下槽に、過硫酸アンモニウム0.2部を上記モノマーエマルジョンに溶解したものを仕込み、それを3時間かけて反応容器内の温度を90℃に保ちながら、撹拌下に滴下してポリマーエマルジョンを得た。
その後、イオン交換水109部、n−ブタノール50部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(1)を得た。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液120部、イオン交換水95部を仕込み、常圧、窒素雰囲気下で撹拌しながら90℃まで昇温した。
次に、滴下槽1にスチレン35部、アクリル酸エチル27.5部、N−ブトキシメチルアクリルアミド7.5部からなる混合物を仕込み、滴下槽2に過硫酸アンモニウム0.2部をイオン交換水6部に溶解せしめたものを仕込み、夫々同時に3時間かけて反応容器内の温度を90℃に保ちながら、撹拌下に滴下してポリマーエマルジョンを得た。
その後、イオン交換水109部、n−ブタノール50部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(2)を得た。
過硫酸アンモニウム0.2部の代わりに、ラジカル重合開始剤である30%過酸化水素水0.2部を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が20%の水性塗料(3)を得た。
過硫酸アンモニウム0.2部の代わりに、ラジカル重合開始剤である30%過酸化水素水0.2部と還元剤であるL−アスコルビン酸ソーダ0.1部、及び硫酸鉄(II)0.002部を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、不揮発分が20%の水性塗料(4)を得た。
実施例1で得た水性塗料(1)200部の撹拌下に「PR−C−101」(住友ベークライト(株)製、フェノール樹脂)の20%ブタノール溶液8部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(5)を得た。
実施例1で得た水性塗料組成物(1)200部の撹拌下に「マイコート106」(日本サイテック(株)製、アミノ樹脂溶液)をエチレングリコールモノブチルエーテルで希釈して固形分20%とした溶液8部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(6)を得た。
比較例用合成例1で得られたカルボキシル基を有するアクリル系共重合体(F)水溶液70部、イオン交換水55部を混合し、そこへスチレン35部、アクリル酸エチル27.5部、N−ブトキシメチルアクリルアミド7.5部からなるエチレン性不飽和モノマーの混合物を添加して撹拌することによりモノマーエマルジョンを調製した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、比較例用合成例1で得られたカルボキシル基を有するアクリル系共重合体(F)水溶液50部とイオン交換水40部とを仕込み、窒素ガスを導入しつつ、攪拌しながら90℃まで昇温した。
次に、滴下槽に、過硫酸アンモニウム0.2部を上記モノマーエマルジョンに溶解したものを仕込み、それを3時間かけて反応容器内の温度を90℃に保ちながら、撹拌下に滴下してポリマーエマルジョンを得た。
その後、イオン交換水109部、n−ブタノール50部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(7)を得た。
合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液70部、イオン交換水55部を混合し、そこへスチレン40部、アクリル酸エチル30部からなるエチレン性不飽和モノマーの混合物を添加して撹拌することによりモノマーエマルジョンを調製した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液50部とイオン交換水40部とを仕込み、窒素ガスを導入しつつ、攪拌しながら90℃まで昇温した。
次に、滴下槽に、過硫酸アンモニウム0.2部を上記モノマーエマルジョンに溶解したものを仕込み、それを3時間かけて反応容器内の温度を90℃に保ちながら、撹拌下に滴下してポリマーエマルジョンを得た。
その後、イオン交換水109部、n−ブタノール50部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(8)を得た。
合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液70部、イオン交換水55部を混合し、そこへスチレン28部、アクリル酸エチル22部、N−ブトキシメチルアクリルアミド6からなるエチレン性不飽和モノマーの混合物の混合物、及び比較例用合成例2で得られた、有機溶剤に可溶で、水に不溶なポリエステル(G)14部を添加して撹拌することによりモノマーエマルジョンを調製した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下槽及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、合成例1で得られたカルボキシル基を有するポリエステル(A)水溶液50部とイオン交換水40部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ、撹拌しながら90℃まで昇温した。
次に、滴下槽に、過硫酸アンモニウム0.2部を上記モノマーエマルジョンに溶解したものを仕込み、それを3時間かけて反応容器内の温度を90℃にたもちながら、撹拌下に滴下してポリマーエマルジョンを得た。
その後、イオン交換水109部、n−ブタノール50部、エチレングリコールモノブチルエーテル50部を添加し、5μmのフィルターで濾過して内容物を取り出し、不揮発分が20%の水性塗料(9)を得た。
実施例1〜6、比較例1〜3で得た各水性塗料を、厚さ0.26mmのアルミ板に、乾燥膜厚が5〜6μmになるように塗工し、ガスオーブンを用い雰囲気温度200℃で3分間焼き付け、評価用テストパネルを得て、以下のようにして塗膜の性能を評価した。結果を表1に示す。
各評価の方法を以下に説明する。
テストパネルを目視で評価する。
◎:塗膜が平滑で、ブツや発泡がない。
○:僅かに微細なブツがあるが、実用上、問題ない。
△:塗膜にブツが多く、実用上、問題あり。
×:塗膜の全面に、著しくブツがある。
2ポンドハンマーにガーゼを巻きメチルエチルケトンを含浸させ、テストパネルの塗膜上を往復させ、下地のアルミが露見するまでの回数を求める。
◎:200回以上
○:100回以上200回未満
△:50回以上100回未満
×:50回未満
テストパネルを40×80mmに切断し、塗膜を外側(凸型)にしてデュポン衝撃(1/2インチ、500g、30cm)を加えた後、テストパネルを市販のスポーツ飲料に浸漬したまま、レトルト釜で125℃−30分レトルト処理を行った。その後、浸漬したまま50℃で3日間保存した。4日後に取り出して、平面部及びデュポン衝撃部のブリスターを評価した。
◎:ブリスターの発生なし
○:デュポン衝撃部にブリスター発生、加工部の50%未満
△:デュポン衝撃部にブリスター発生、加工部の50%以上
×:平面部にブリスター発生
テストパネルを水に浸漬したまま、レトルト釜で130℃−1時間レトルト処理を行った。その塗膜面にカッターにてクロスカットをした後、セロハン粘着テープを貼着し、強く剥離したのちの塗膜面の評価を行った。
◎:全く剥離なし
○:5%未満の剥離あり
△:5〜50%の剥離あり
×:50%を超える剥離あり
テストパネルを大きさ30mm×50mmに切断し、塗膜を外側にして、試験部
位が30mmの幅になるように手で予め折り曲げ、この2つ折りにした試験片の間に厚さ0.26mmのアルミ板を2枚はさみ、1kgの荷重を高さ40cmから折り曲げ部に落下させて完全に折り曲げた。
次いで、試験片の折り曲げ先端部を濃度1%の食塩水中に浸漬させ、試験片の、食塩水中に浸漬されていない金属部分と、食塩水との間を6.0V×6秒通電した時の電流値を測定した。
塗膜の加工性が乏しい場合、折り曲げ加工部の塗膜がひび割れて、下地の金属板が露出して導電性が高まるため、高い電流値が得られる。
◎:1.0mA未満
○:1.0mA以上10mA未満
△:10mA以上20mA未満
×:20mA以上
テストパネルを水に浸漬したまま、レトルト釜で130℃−1時間レトルト処理を行った。
処理したテストパネルを用いて、上記<加工性>と同様にして、電流値を測定した。
◎:10mA未満
○:10mA以上20mA未満
△:20mA以上50mA未満
×:50mA以上
各水性塗料を厚さ0.1mmのアルミ箔に両面塗工し200℃2分間加熱して硬化させ(膜厚5〜6μm)、得られたテストパネル(2)を10cm×25cm(両面500cm2)の大きさに切断する。この切断後のテストパネル(2)を活性炭処理した水道水500gとともに耐熱瓶に入れ密栓し、125℃−30分のレトルト処理を行い、その後、風味試験を実施する。風味試験の比較対照として、塗板を入れない水道水についてもブランクとして同時に処理する。
◎:無味(ブランクと同程度)
○:僅かに味がする
△:味がする
×:かなり味がする
容量12リットルのデシケ−タ−中に、100mm×160mmのテストパネル(2)、及び100μgのリモネンをジエチルエーテルに溶解したものをテストパネル(2)に触れないように入れ、デシケーターの蓋をして密閉し、25℃で24時間静置する。
静置後テストパネル(2)を取り出し、直ちに二硫化炭素中に入れて1時間放置し、塗膜面に吸着したリモネンを抽出し、ガスクロマトグラフィーでその吸着量(μg)を測定した。
◎:100μg未満
○:100μg以上500μg未満
△:500μg以上2000μg未満
×:2000μg以上
Claims (11)
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合してなるポリマーエマルジョンを含有する水性塗料であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とする水性塗料。
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)、カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるモノマーエマルジョン(2)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合してなるポリマーエマルジョンを含有する水性塗料であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とする水性塗料。
- 水(D)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)、カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるモノマーエマルジョン(2)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合してなるポリマーエマルジョンを含有する水性塗料であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とする水性塗料。
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)の数平均分子量が500〜10000であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の水性塗料。
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)の酸価が10〜400(mgKOH/g)であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の水性塗料。
- フェノール樹脂、及びアミノ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の水性塗料。
- 飲料若しくは食品を収容するための缶材の被覆用であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の水性塗料。
- 飲料若しくは食品を収容するための缶材を請求項7記載の水性塗料で被覆してなることを特徴とする被覆缶。
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合するポリマーエマルジョンの製造方法であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とするポリマーエマルジョンの製造方法。
- カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるポリマーの水溶液ないしエマルジョン(1)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)、カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるモノマーエマルジョン(2)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合するポリマーエマルジョンの製造方法であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とするポリマーエマルジョンの製造方法。
- 水(D)の存在下に、エチレン性不飽和モノマー(B1)を含有し、ポリエステルは含有しない被乳化成分(B)、カルボキシル基を有するポリエステル(A)、塩基性化合物(C)、及び水(D)を含有してなるモノマーエマルジョン(2)を、水溶性ラジカル重合開始剤(E)でラジカル重合するポリマーエマルジョンの製造方法であって、前記エチレン性不飽和モノマー(B1)が、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド系モノマーを必須成分とすることを特徴とするポリマーエマルジョンの製造方法。
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