JP2000314410A - クリップ - Google Patents

クリップ

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JP2000314410A
JP2000314410A JP11194674A JP19467499A JP2000314410A JP 2000314410 A JP2000314410 A JP 2000314410A JP 11194674 A JP11194674 A JP 11194674A JP 19467499 A JP19467499 A JP 19467499A JP 2000314410 A JP2000314410 A JP 2000314410A
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hole
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装備品の取付け信頼性を高めうるクリップを
提供する。 【解決手段】 アシストグリップAの端部にクリップ本
体1を埋設し、このクリップ本体1には窄み変形可能な
一対の脚片19を設ける。脚片19はルーフパネル14
に弾性的に係止可能な係止部20が形成され、さらに係
止部20と直交する側縁の位置には引掛け部21が形成
されている。クリップ本体1にカバーが差し込まれる
と、カバーの下端に形成された案内面28が取付け孔1
7の開口縁に摺接し、クリップ本体1を、引掛け部21
が取付け孔17の開口縁に係止するよう移動させる。か
くして、アシストグリップAはクリップ本体1が取付け
孔17の三辺に係止した状態で固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車の
アシストグリップ、サンバイザーあるいはロッドホルダ
ー等を固定するためのクリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のクリップには、ボディ等
の装着面に開口した取付け孔を利用して上記の装備品を
固定するものがある。このようなクリップでは、取付け
孔に対して係止される一対の脚片を備えたものがある。
両脚片は取付け孔を通過するときに窄み変形するような
弾性が付与されており、その付け根側に形成された係止
段部が取付け孔を通過したときに復帰して取付け孔の孔
縁に引掛けて係止させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方式で
は、脚片の弾性によって装備品に対する係着力を得てい
る。そして、脚片の嵌め込み方向と抜き方向とが一致し
ているため、特にアシストグリップのように抜け方向に
力が作用する状態で使用されるものでは、係着に対する
信頼性が充分でないことがある。本発明の目的は、装備
品の取付け信頼性を高めうるクリップを提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1の発明は、被固定物を取付け可能な基部
と、この基部と一体に形成され取付け面に設けられた取
付け孔へ窄み変形しつつ差し込み可能な少なくとも一対
の脚片を備えた脚部とからなるクリップ本体を備え、前
記脚片にはこの脚片の窄み方向と直交する方向に引掛け
部が配され、かつこの引掛け部は前記クリップ本体を取
付け孔内で移動させたときに前記取付け孔の開口縁に係
止可能としてあることを特徴とするものである。
【0005】また請求項2の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、前記取付け孔を角孔状とする一方、前記脚
片において、その窄み方向に位置する面には前記引掛け
部が前記取付け孔の開口縁に係止した状態で、この開口
縁の少なくとも他の2辺に係止可能な係止部が形成され
ていることを特徴とするものである。
【0006】さらに請求項3の発明は、請求項1又は2
記載のものにおいて、前記クリップ本体には、前記脚部
が前記取付け孔に差し込まれた状態で各脚片の間に割っ
て入ることで脚片の窄み方向の変形を規制する規制部材
が差し込み可能であるとともに、この規制部材には前記
クリップ本体に対する差し込み動作に伴って前記取付け
孔の開口縁に摺接しつつ前記クリップ本体を、前記引掛
け部が前記取付け孔の開口縁に係止する位置まで移動さ
せる案内面が形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】また、請求項4の発明は、請求項1〜請求
項3のいずれかに記載のものにおいて、前記脚部と並列
するように前記基部に一体形成されて、前記取付け面に
設けた係止孔へ挿入可能な係止軸を備え、前記係止軸に
は前記脚片に配した前記引掛け部と同方向を向き、か
つ、前記引掛け部の係止と同時に前記係止孔の開口縁に
係止可能な補助引掛け部が設けられていることを特徴と
するものである。
【0008】
【発明の作用および効果】請求項1の発明によれば、基
部に被固定物を取付けた後、あるいはそれより前に、脚
部が取付け面の取付け孔に差し込まれる。このとき、脚
部の脚片は窄み変形しつつ取付け孔へ挿入される。そし
て、取付け孔へ嵌め込んだままの状態でクリップ本体を
脚片の窄み方向と直交する方向に移動させれば、引掛け
部が取付け孔の開口縁に係止する。これによって、クリ
ップ本体が取り付け面に抜け止めされる結果、被固定物
が取付け面に固定される。この固定状態で被固定物に対
し取付け孔から抜き取る方向への力が加わっても、引掛
け部は脚片の窄み方向、つまり解離方向と直交する方向
に配されていることから、脚片が窄み変形を生じて取付
け面から解離してしまうことがない。したがって、取付
け面に対して安定した係止状態が得られる。
【0009】また、請求項2の発明によれば、引掛け部
に加え、脚片に設けられた係止部も取付け孔の開口縁に
係止するため、少なくとも取付け孔の計三辺に係止箇所
が設けられるから、一層係止状況が安定したものとな
る。
【0010】さらに請求項3の発明によれば、クリップ
本体が取付け孔に差し込まれた状態で、規制部材を差し
込むと、規制部材は各脚片間に割って入る。このとき、
規制部材の案内面が取付け孔の開口縁に摺接しつつクリ
ップ本体を移動させ、引掛け部を取付け孔の開口縁に係
止させる位置まで自動的に案内する。こうして、引掛け
部が係止状態となるとともに、規制部材が各脚片間に割
って入ることから、規制部材の解離方向の変形が規制さ
れるため、係止状況が強化される。また、クリップ本体
の移動を規制部材の差し込み動作を利用して行わせるこ
とができるため、操作性にも優れる。
【0011】また、請求項4の発明によれば、係止軸
は、脚片の取付け孔への挿入に伴って係止孔へ挿入され
る。そして、引掛け部を係止するためにクリップ本体を
取付け孔内で移動させると、それと同時に係止軸が係止
孔内で移動される。ここで、係止軸における補助引掛け
部は、脚片における引掛け部と同方向に向けて配されて
いるので、係止軸が移動されると、補助引掛け部が係止
孔の開口縁に係止される。これにより、クリップ本体が
取付け面に抜止されると共に係止軸が取付け面に抜止さ
れるから、係止状況がより一層強化される。また、クリ
ップは、引掛け部の係止と補助引掛け部の係止とを同時
にできるので、操作性に優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>以下、本発明の
第1実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態
では、本発明を自動車のアシストグリップA(被固定
物)を取り付けるためのクリップに適用した場合につい
て説明する。図10に示すように、アシストグリップA
は自動車後部のルーフ面において、サイドガラスG寄り
の位置に取り付けられている。但し、このルーフ面には
成形天井が使用されている。
【0013】アシストグリップAは合成樹脂材によって
ほぼコの字状に形成され、その両端部には取付け用のク
リップ(クリップ本体1)をインサート成形によって埋
め込んでいる。但し、アシストグリップAの端部表面に
は窓部2が開口し、その底面にクリップ本体1の上面を
露出させるとともに、ここから後述するカバー本体3を
差し込み可能としている。
【0014】クリップは、図2に示すように、共に合成
樹脂材によって形成されたクリップ本体1とこれに差し
込まれるカバー本体3(規制部材)とからなっている。
まず、クリップ本体1から説明すると、クリップ本体1
の上部はアシストグリップA内に埋め込まれる基部4と
なっている。この基部4は、方形に形成された基板5
と、この基板5を上下から挟み、基板5より小さめに形
成された上板6および下板7とよりなっている。このよ
うに上下の板6,7が基板5を挟んで全周に段差が形成
されるようにしたのは、アシストグリップAに対する抜
けを機械的に防止するためである。
【0015】また、基部4には上板6から下板7に至る
まで縦向きにカバー収容孔8が貫通している。このカバ
ー収容孔8はカバー本体3を差し込み可能に形成され、
この実施形態ではほぼ方形状に形成されているが、図2
に示す奥側の一辺は幅広に形成されてカバー本体3の差
し込みの案内をする案内溝9となっている。また、カバ
ー収容孔8内において、案内溝9が形成されている壁面
とこれに対向する壁面には図5乃至図8に示すように一
対の弾性係止片10が形成されており、カバー本体3を
仮止め位置(図5および図6に示す位置)と本止め位置
(図8に示す位置)とに保持する役割を果たす。両弾性
係止片10はカバー収容孔8の開口縁を始端として縦向
きに形成され、拡開方向への撓みが許容されている。さ
らに、その先端には互いに向き合うようにして係止爪1
1が形成されている。
【0016】また、基板5の外面における一側縁からは
水平に張り出し片12が突出し、その先端部の下面には
差し込みピン13が垂下して設けられている。この差し
込みピン13はルーフパネル14に貫通したピン孔15
に挿通されて、アシストグリップAがルーフパネル14
の仮止め状態を強化するためのものである。また、差し
込みピン13は先端は円錐形状に形成されるが、軸部は
軸方向に沿って2方向から面取り13Aがなされ(図1
1参照)、その他の周面をなす部分には係止鍔16が高
さ方向に沿って複数層張り出しており、選択的に前記ピ
ン孔15の孔縁に引掛かるようにしてある。なお、張り
出し片12と差し込みピン13の付け根部分は基部4と
共にアシストグリップA内に埋め込まれる。但し、ピン
孔15は図11に示すように長孔状に形成されている。
これは、後述するように、クリップ本体1がカバーの差
し込みに伴って取付け孔17内を移動するときに、差し
込みピン13もまたピン孔15内で移動するのを許容す
るためのものである。
【0017】基部4における下板7の下面にはルーフパ
ネル14への取付けのための脚部18が一体に垂下され
ている。脚部18は、この実施形態ではカバー収容孔8
を挟むようにして対向する一対の脚片19によって形成
されている。両脚片19は下板7との連結部分はやや薄
肉に形成され、ルーフパネル14の取付け孔17への差
し込みに際して良好な窄み変形が可能となっている。な
お、取付け孔17は角穴としてある。また、両脚片19
の付け根部分に連続する部分の外面は傾斜状に肉厚とな
っており、取付け孔17の孔縁に弾性的に係止する係止
部20となっている。さらに、両脚片19の先端部は徐
々に薄肉になるようにしてあり、かつ幅方向の両側縁も
先細となるように面取りがなされ、これらによって両脚
片19が取付け孔17へ挿入しやすくなっている。さら
に、両脚片19の一方の側縁(図2における手前側の側
縁)であって係止部20に隣接する部分には引掛け部2
1が段差状に形成されて、取付け孔17の開口縁のうち
両係止部20とは異なる辺に係止可能である。但し、両
脚片19の取付け孔17に対する初期の差し込み状態で
は、両引掛け部21は取付け孔17の開口縁から離間し
ており、後述するようにクリップ本体1が取付け孔17
内で移動したときに、両引掛け部21は係止状態とな
る。
【0018】また、下板7において両脚片19より外側
位置には下板7よりはやや小幅に形成された一対のスペ
ーサ片22が垂下されている。両スペーサ片22はほぼ
成形天井のルーフヘッドライニング23の厚み分だけ、
下板7をルーフパネル14から浮かして保持するための
ものであり、共にルーフパネル14に対して突き当てら
れるようになっている。
【0019】次に、カバー本体3について説明する。カ
バー本体3は、窓部2およびカバー収容孔8に差し込み
可能な角柱状に形成されている。また、カバー本体3の
上面には食い込み突部24が突設されており、図1等に
示すような異種材料よりなるカバー25を、カバー本体
3の上面にインサート成形する場合に、樹脂部分との機
械的連結強度を確保するためのものである。さらに、カ
バー本体3の一面にはほぼ全長に亘ってガイド縁26が
外方へ張り出しており、案内溝9に沿って嵌め込み可能
である。また、カバー本体3の上面も外方へ張り出すよ
うにして蓋板27が形成され、クリップ本体1の上板6
に当接してカバー収容孔8を覆蓋することができるよう
になっている。一方、カバー本体3の先端部は四方から
面取りがなされて先細り形状となっており、カバー収容
孔8への差し込みを容易にしている。このうち、カバー
本体3がカバー収容孔8に収容されたときに、クリップ
本体1の引掛け部21と反対側に位置する面は案内面2
8となっており、カバー本体3の差し込みに伴って取付
け孔17の開口縁に摺接し、これによって引掛け部21
を取付け孔17の開口縁に係止させるよう、クリップ全
体を取付け孔17内で移動させることができる。
【0020】また、カバー本体3の外面であって、ガイ
ド縁26が形成されている面とこれに対向する面の双方
には、上下に係止凹部29A,29Bがそれぞれ形成さ
れていて、弾性係止片10の係止爪11にそれぞれ解離
可能に係合する。このうちの下側の係止凹部29Bは、
カバー収容孔8内にカバー本体3を差し込んだときに、
カバー本体3を浅い位置、つまり仮止め位置で保持する
ためのものであり、上側の係止凹部29Aはカバー本体
3を深い位置、つまり本止め位置で保持するためのもの
である。
【0021】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用効果を具体的に説明する。まず、クリップ本体1
が両端部に埋設されたアシストグリップAに対し、カバ
ー本体3がインサートされたカバー25を、窓部2を通
してカバー収容孔8へ差し込む。このときには、ガイド
縁26が案内溝9に沿って差し込まれてゆくため、安定
した差し込み状況が得られる。そして、下側の係止凹部
29Bが弾性係止片10の係止爪11と適合する深さま
で差し込みがなされると、係止爪11は対応する係止凹
部29Bと弾性的に係合し、これによってカバー25が
クリップ本体1に対して仮止め位置に保持される。
【0022】こうして、カバー25が一体化されたアシ
ストグリップAの両端部を成形天井の取付け部位にあて
がう。すなわち、この取付け部位には成形天井のルーフ
ヘッドライニング23において、取付け孔17およびピ
ン孔15にそれぞれ整合して孔部がそれぞれ開設されて
いるが、これらの孔を通して両脚片19および差し込み
ピン13の差し込みが行われる。このとき、両脚片19
は窄み変形しながら取付け孔17へ差し込まれてゆき、
スペーサ片22がルーフパネル14に当接するまで差し
込みがなされたときには、脚片19は弾性復帰して係止
部20が取付け孔17の開口縁に係止する。一方、差し
込みピン13はいずれかの係止鍔16がピン孔15の開
口縁に引掛かった状態でピン孔15の中央部に差し込ま
れる。したがって、アシストグリップAは両係止部20
が取付け孔17の開口縁に弾性的に係合し、かつ差し込
みピン13の鍔縁がピン孔15の開口縁にそれぞれ係止
することによってルーフパネル14に対し仮の固定では
あるものの、作業者が手で支えていなくともルーフパネ
ル14に保持されるに充分な係着力をもって保持され
る。
【0023】この状態からカバー25に押し下げ力を作
用させ、両係止爪11を下側の係止凹部29Bから解離
させる。そのままカバー25をより深く押し込んでゆく
と、カバー25の案内面28が取付け孔17の開口縁に
摺接するため、クリップ本体1が押し込み方向とは直交
する方向、つまり図6では右方向に移動する。そして、
係止爪11が上側の係止凹部29Aにそれぞれ係止する
深さまでカバー25の差し込みがなされて、クリップ本
体1が本止め位置に保持されると、両脚片19の引掛け
部21が取付け孔17の開口縁にそれぞれ係止した状態
に保持される。取付け孔17の開口縁に対する引掛け部
21の係止方向は脚片19の撓み方向と直交する方向で
あるため、アシストグリップAに抜け方向の力が作用し
ても、直ちに脚片19が窄み変形してルーフパネル14
に対する係着が解離してしまうことはない。また、カバ
ー25は上記した押し込みによって両脚片19の間に割
って入るため、両脚片19における係止部20の係止を
解除するような窄み変形が規制されている。しかも、ク
リップ本体1は両引掛け部21および両係止部20によ
って取付け孔17の三辺に係止するため、複数方向から
作用する外力にも有効であり、その結果アシストグリッ
プAの取付けの信頼性を高めることができる。
【0024】以上のように、本実施形態によれば、両脚
片19はその係止解除方向とは直交する方向で非弾性的
に係止する。したがって、ルーフパネル14への差し込
みは比較的容易かつ円滑になしうるものの、取付け後は
強固に係止するため、特にアシストグリップAのように
抜け方向に力が作用するような部品の取付けには有利で
ある。また、脚片19の係止部20と併せて取付け孔1
7に対して三方向から係止するため、複数方向に対して
安定的な支持が得られる。また、クリップ本体1の移動
はカバー25の押し込み動作を利用して自動的に行われ
るため、作業性にも優れる。さらに、カバー25を本係
止位置へ押し込む前のアシストグリップAが仮固定され
ている状態では、差し込みピン13によって脚片19に
よる弾性係止力が増強されているため、作業者がアシス
トグリップAを把持している必要はなく、その分作業が
しやすくなる。
【0025】<第2実施形態>以下、本発明の第2実施
形態を図12〜図17に基づいて説明する。この実施形
態は、自動車のサンバイザS(被固定物)を取り付ける
ためのクリップCに本発明を適用したものであり、クリ
ップ本体1に、脚部18と並列するように係止軸34を
設けた点が、第1実施形態と異なる。図16に示すよう
に、サンバイザSはルーフ面において、フロントガラス
F寄りの位置に左右一対取り付けられている。
【0026】サンバイザーSは、合成樹脂製で略長方形
状の遮光板Bの端部から金属棒材よりなる回動軸30を
引き出した構成である。遮光板Bは回動軸30に対して
回動可能に取付けられるている。また、回動軸30の先
端にはクリップCが装着され、このクリップCによって
サンバイザーS全体がルーフ面に対し回動可能に取付け
られる。これにより、サンバイザーSは、遮光板Bの上
下方向の回動とクリップCを中心とした左右方向の回動
とを可能としている。本実施形態では、クリップCは、
カバー25と一体成形されたカバー本体3がクリップ本
体1に差し込み可能としている。
【0027】クリップ本体1の基部4は、図13に示す
ように、合成樹脂材によって楕円形状に形成され、上面
は中心から外周に向かい湾曲している。基部4の中心に
は下面側へ突出する軸受部32を形成すると共に、基部
4の下面には軸受部32を中心とした対称位置に、脚部
18と係止軸34とを一体成形している。
【0028】軸受部32は、軸心に沿って挿入孔32B
を貫通し、かつ下端部には計4条の割り溝が90°毎に
かつ端面から軸方向に沿って設けられ、これによって若
干の拡開が許容された4つの弾性受片33を形成してい
る。軸受部32は、挿入孔32Bから回動軸30を受入
れると、弾性受片33を拡開させて回動軸30を挿通さ
せる。回動軸30には先端をくびれさせて抜止凹部31
が形成されており、弾性受片33が抜止凹部31に係合
することで、軸受部32は回動軸30を回動可能に取付
ける。そして、軸受部32は、筒部32Aをルーフパネ
ルの軸孔36へ差し込ませて取付けられる。なお、軸孔
36は長孔状に形成されており(図17参照)、後述す
るように、脚片19が取付け孔17内を移動するときに
軸受部32もまた軸孔36内で移動することを許容する
ためのものである。また、本実施形態ではスペーサ片2
2は、基部4の下面のうち、軸受部32を中心とする放
射状に設けられている(図13参照)。
【0029】脚部18は、第1実施形態と同様の構成で
あり、両脚片19の引掛け部21が軸受部32と反対側
の位置に設けられている。
【0030】さて、係止軸34は、基部4の下面におい
て軸受部32を挟んで脚部18と反対側の位置に配さ
れ、円柱形状をなしている(図13参照)。また、係止
軸34の下端には全周に亘りテーパ面34Aが形成され
て、係止孔37への挿入を容易にする。なお、係止孔3
7は円形孔としてある(図17参照)。そして、図13
に示すように、係止軸34のうち付け根部分であって、
軸受部32に対向する側には、引掛け凹部35(補助引
掛け部)が形成されている。なお、引掛け凹部35の端
面35Aは係止孔37の開口縁に合わせて軸受部32方
向へ凸とする円周面状に形成されて係止孔37の開口縁
の側面と隙間なく当接する。
【0031】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用効果を説明する。第1実施形態と同様に弾性係止
片10の係止爪11が下側の係止凹部29Bと係合する
ことで、カバー25が仮止めされたクリップ本体1を成
形天井の取付け部位にあてがう。この取付け部位のルー
フパネル14には、取付け孔17、軸孔36及び係止孔
37が穿孔されており(図17参照)、両脚片19が窄
み変形しながら取付け孔17へ差し込まれると、これに
伴い、軸受部32は軸孔36へ、また、係止軸34は係
止孔37へそれぞれ差し込まれる。そして、図14に示
すように、スペーサ片22がルーフパネル14に当接す
るまで差し込みがなされると、脚片19は弾性復帰して
係止部20が取付け孔17の開口縁に係止する。
【0032】この状態からカバー25を押し込んでいく
と、下側の係止凹部29Bに対する係止が解け、カバー
25の案内面28と取付け孔17の開口縁との摺接によ
って、クリップ本体1が押し込み方向とは直交する方
向、つまり図14では右方向に移動する。すると、クリ
ップ本体1に一体成形された係止軸34と軸受部32と
はクリップ本体1の移動に伴って図示右方向へ移動す
る。ここで、図15及び図17に示すように、脚片19
の引掛け部21が、取付け孔17の開口縁に係止される
と同時に、係止軸34の引掛け凹部35は、係止孔37
の開口縁に係止されるのである。このとき、引掛け凹部
35は、円周面状をなす端面35Aが係止孔37の開口
縁の側面と当接して隙間なく嵌まり合っている。これに
より、引掛け凹部35の下面全体で抜け方向の力を受止
めることができるので、十分な係止力が得られる。
【0033】係止爪11が上側の係止凹部29Aに係止
されて、カバー25の押し込みが完了すると、脚片19
の窄み変形が規制されると共にクリップ本体1の移動が
規制されるので、引掛け部21と引掛け凹部35とはそ
れぞれが係止された状態に保持される。ここで、引掛け
部21と引掛け凹部35とは脚片19と係止軸34との
挿入方向と直交する方向に係止しているので、クリップ
本体1の抜止がなされる。さらに、脚片19と係止軸3
4とは、クリップ本体1の軸受部32に関してほぼ点対
称位置に形成されているので、遮光板Bから回動軸30
を介して軸受部32に作用する力を均等に支持する。
【0034】以上のように、本実施形態によれば、脚片
19と係止軸34とは引掛け部21と引掛け凹部35と
の係止によって挿入方向と直交する方向に係止する。し
たがって、ルーフパネル14への取付けは比較的容易か
つ円滑になしうるものの、取付け後は脚片19の係止に
加えて係止軸34による係止がなされるのでクリップC
は強固に係止される。さらに、脚片19と係止軸34と
が軸受部32に作用する力を均等に支持することで基部
4を安定して支持することができる。特にサンバイザー
Sの遮光板Bは様々な方向へ回動されて使用されるの
で、サンバイザーSを固定するクリップCのように、使
用状況によって力の作用する方向が変化するような部品
の取付けには有利である。また、脚片19と係止軸34
との係止はカバー25の押し込み動作によるクリップ本
体1の移動によって同時に一括で行われるため、作業性
にも優れる。
【0035】<他の実施形態>なお、本発明は種々の変
更が可能であり、次のような変形例も本発明の技術的範
囲に含まれる。 第1実施形態では、仮止め状態の強化のために差し込
みピン13をクリップ本体1に差し込みピン13を設け
たが、被固定物の重量等によっては省略してもよい。 上記第1、第2実施形態では、脚片19は一対設けた
場合を示したが、その数は限定されるべきものではな
い。 第2実施形態では、係止軸34は1箇所に設けたが、
複数箇所に設けるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るアシストグリップの要部を
示す分解斜視図
【図2】クリップの分解斜視図
【図3】カバーが仮止め状態にあるときのアシストグリ
ップの取付け状況を示す断面図
【図4】カバーを本止め状態にしたときのアシストグリ
ップの取付け状況を示す断面図
【図5】クリップをルーフパネルへ差し込む直前の状態
を示す断面図
【図6】カバーの案内面が取付け孔の開口縁に接触した
ときの状態を示す断面図
【図7】クリップがスライドしているときの状態を示す
断面図
【図8】クリップが本止めされた状態を示す断面図
【図9】カバーを取り付けた状態でのアシストグリップ
を示す斜視図
【図10】アシストグリップの車内での取付け位置を示
す正面図
【図11】アシストグリップの端部を示す底面図
【図12】第2実施形態に係るサンバイザーを取付けた
クリップの側面図
【図13】クリップの斜視図
【図14】クリップをルーフパネルへ差し込んだ状態を
示す断面図
【図15】クリップが本止めされた状態を示す断面図
【図16】サンバイザーの車内での取付け位置を示す斜
視図
【図17】ルーフパネルに形成された孔と係止後のクリ
ップ本体を示す平面図
【符号の説明】
1…クリップ本体 3…カバー本体(規制部材) 4…基部 8…カバー収容孔 14…ルーフパネル(取付け面) 17…取付け孔 18…脚部 19…脚片 20…係止部 21…引掛け部 25…カバー 28…案内面 34…係止軸 35…引掛け凹部(補助引掛け部) 37…係止孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被固定物を取付け可能な基部と、この基
    部と一体に形成され取付け面に設けられた取付け孔へ窄
    み変形しつつ差し込み可能な少なくとも一対の脚片を備
    えた脚部とからなるクリップ本体を備え、 前記脚片にはこの脚片の窄み方向と直交する方向に引掛
    け部が配され、かつこの引掛け部は前記クリップ本体を
    取付け孔内で移動させたときに前記取付け孔の開口縁に
    係止可能としてあることを特徴とするクリップ。
  2. 【請求項2】 前記取付け孔を角孔状とする一方、前記
    脚片において、その窄み方向に位置する面には前記引掛
    け部が前記取付け孔の開口縁に係止した状態で、この開
    口縁の少なくとも他の2辺に係止可能な係止部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のクリップ。
  3. 【請求項3】 前記クリップ本体には、前記脚部が前記
    取付け孔に差し込まれた状態で各脚片の間に割って入る
    ことで脚片の窄み方向の変形を規制する規制部材が差し
    込み可能であるとともに、この規制部材には前記クリッ
    プ本体に対する差し込み動作に伴って前記取付け孔の開
    口縁に摺接しつつ前記クリップ本体を、前記引掛け部が
    前記取付け孔の開口縁に係止する位置まで移動させる案
    内面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載のクリップ。
  4. 【請求項4】 前記脚部と並列するように前記基部に一
    体形成されて、前記取付け面に設けた係止孔へ挿入可能
    な係止軸を備え、 前記係止軸には前記脚片に配した前記引掛け部と同方向
    を向き、かつ、前記引掛け部の係止と同時に前記係止孔
    の開口縁に係止可能な補助引掛け部が設けられているこ
    とを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載のクリップ。
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