JP4698072B2 - クリップ、クリップ付き自動車部品及び回転式アシストグリップ - Google Patents

クリップ、クリップ付き自動車部品及び回転式アシストグリップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のアシストグリップ、サンバイザー、あるいはロッドホルダー等の自動車部品を固定するためのクリップ及びこのクリップを装着した自動車部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の室内に設けられるアシストグリップを室内の壁面に固定する場合には、樹脂製のクリップが使用されてきた。クリップはアシストグリップに対する取付け部分と、車両のボディ側に対する取付け部分とからなっている。ボディ側への取付け構造は、ボディ側に取付け孔が開口され、クリップ側には一対の撓み脚が形成される。そして、これら撓み脚を窄ませつつ取付け孔へ通し、弾性復帰させることで、撓み脚が取付け孔の孔縁に仮付け状態となる。その後、撓み脚の間にリテーナを押し込んで撓み脚の撓み規制をし、これによってクリップの係着力を高め、アシストグリップ全体の抜け止めを図ってきた。
【0003】
また、リテーナはクリップとは別体に形成されるものの、作業性を考慮して予め一体化できるようになっている。その場合においても、リテーナを装着したまま撓み脚を取付け孔へ差し込みうるよう、リテーナは撓み脚の窄み変形を阻害しないような位置(仮係止位置)でクリップ側に保持される必要があり、取付け孔への差込みの後において、撓み脚間に押し入って撓み脚の変形を規制するような位置(本係止位置)に変位できるようにしておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アシストグリップの中には握り部が不動の固定式のものの他、通常時には車室内の壁面に沿った位置にあり、使用時に突出した位置に変位する回転収納式と呼ばれるタイプのものが知られている。こうしたものでは、使用時の位置から握り部を解放すると、ばねの力で格納位置へと自動的に復帰するようにしている。
【0005】
したがって、リテーナが上記したように仮係止位置にあるときには、クリップから突出してアシストグリップと干渉する状態となっている。このため、ばね力によってリテーナが仮係止位置から本係止位置に誤って移動してしまうおそれがある。本係止位置にリテーナが移動してしまえば、撓み脚を取付け孔へ差し込むことができないため、作業現場ではリテーナを仮係止位置へ戻すための作業を強いられ、作業性を低下させる。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、仮係止位置にあるリテーナが本係止位置へ不用意に移動してしまわないようにしたクリップ及びこのクリップを組み付けてなる自動車部品を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、自動車部品を車室内の取付面へ固定させるための樹脂製のクリップであって、前記自動車部品に連結可能な基部とこの基部から一体に設けられ、かつ取付け面に穿孔された取付け孔へ撓み変形しつつ差し込まれ復帰時に取付け孔の孔縁に係止可能な複数の係止脚部とを備えたクリップ本体と、前記基部に貫通して前記各係止脚部の間に通じるリテーナ挿通孔に対し、前記取付け孔への差込み時における前記各係止脚部の撓み変形を許容する仮係止位置と前記各係止脚部の間に押し入り前記各係止脚部の撓みを規制して取付け孔への係止状態を保持する本係止位置との間で移動可能なリテーナとからなり、さらに、前記リテーナと前記リテーナ挿通孔の対向面のいずれか一方には他方と係止し合うことで前記仮係止位置において前記リテーナをリテーナ挿通孔の軸心に対し傾斜した姿勢に保持する挿入規制部が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記自動車部品は前記基部に対し回動可能に取り付けられるとともに、その軸支部分にはトーションばねが介在されて前記自動車部品をリテーナと当接させて前記仮係止位置にある挿入規制部が係止する方向に付勢することを特徴とするものである。
【0009】
さらに請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記基部には前記リテーナ挿通孔を挟んで係止爪が撓み可能に起立するとともに、前記係止爪を取り囲み前記本係止位置にあるときのリテーナの上部を収容する筒壁が立設される一方、前記挿入規制部は、前記リテーナの側面において傾斜した段縁を有しこの段縁の傾斜に沿って前記係止爪が係止する第1挿入規制部と、前記リテーナが傾斜姿勢になったときに前記筒壁の内壁と倒れ方向で対向する面との間で相互に凹凸係合する第2挿入規制部とからなっていることを特徴とするものである。
さらにまた、請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3いずれかに記載のクリップが組み付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のクリップが組み付けられた回転式アシストグリップであって、コの字状に形成された本体部を有し、この本体部の両端が前記基部に対して回動可能に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明によれば、リテーナが仮係止位置にあるときに、クリップ本体の各係止脚部を取付け孔へ挿入すると、各係止脚部は窄み変形しつつ取付け孔を通過し、通過後には復帰して取付け孔の孔縁に係止する。その後、リテーナを仮係止位置からリテーナ挿通孔の軸心に沿ってさらに深く挿入すると、リテーナは各係止脚部間に押し入って窄み変形、つまり取付け孔の孔縁から解離する方向への撓みを規制する。これによってクリップ全体が取付け面に抜け止め状態で固定される。
【0011】
ところで、リテーナが仮係止位置にあるときにリテーナは挿入規制部によって傾斜姿勢に保持させることができる。このようにしておけば、リテーナに対し外力が作用してもリテーナが軸心に沿ってそのまま移動してしまうようなことなく、したがって不用意に仮係止位置から本係止位置へと移動してしまうことがない。
【0012】
このため、自動車部品の取付け現場において仮係止位置へ戻すような作業が強いられることがなく、作業性に優れる。
【0013】
請求項2の発明によれば、クリップが自動車部品に組み付けられた状態では、トーションばねのばね力によって自動車部品がリテーナに当接してリテーナを傾斜姿勢へ倒すように付勢する。したがって、仮係止位置においてリテーナを自動的に傾斜姿勢に保持するため、仮係止位置から本係止位置への不用意な移動が規制される。
【0014】
請求項3の発明によれば、リテーナが仮係止位置において傾斜姿勢になると、第1挿入規制部では傾斜して形成された段縁と係止爪とが係止し、また第2挿入規制部ではリテーナの倒れ方向で対向する面、つまり係止爪と段縁とが係止し合う面とは異なる面で凹凸係合している。すなわち、二つの挿入規制部によってリテーナが係止するため、本係止位置への不用意な移動をより確実に規制することができる。
また、請求項4の発明によれば、請求項1乃至3いずれかに記載のクリップを用いて自動車部品の固定を行うことができる。
さらに、請求項5の発明によれば、請求項1乃至3いずれかに記載のクリップを用いた回転式アシストグリップを得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図において、1は自動車のドア用開口部の上部に装着される回転式アシストグリップの全体を示すものであり、略コの字状をなす合成樹脂製の本体部2を有する。図2に示すように、アシストグリップ1の本体部2の両端部はクリップ3を取り付けるための取付け凹部4がそれぞれ凹み形成されている。この取付け凹部4の内側面は一側方へ開口しており、その開口寄りの対向する内面のうちの一方には支軸5(ねじ軸)を貫通する差込み孔6が貫通し、他方には支軸5がねじ込まれるねじ孔7がそれぞれ形成されている。
【0017】
クリップ3は合成樹脂材にて形成されており、クリップ本体8とリテーナ9とから構成されている。さらに、クリップ本体8はアシストグリップ1への取付けのための基部10と自動車の室内パネル12への取付けのための係止脚部11とを備えている。このうち、基部10は室内パネル12に対向する基板13を有し、その表面には一面側へ開口する角筒状に形成された筒壁14が設けられている。この筒壁14の一側面には一対の軸受け部15が突出しており、両軸受け部15はクリップ本体8が本体部2の取付け凹部4に装着されたときに、差込み孔6及びねじ孔7と同軸をなすようにしてある。両軸受け部15には同軸で軸孔16が貫通し、これらには差込み孔6より差し込まれる支軸5が貫挿される。同支軸5の先端はねじ孔7へとねじ込まれ、これによってクリップ本体8が本体部2に対して支軸5周りに回動可能に取り付けられる。さらに、両支軸5のうち一方のものには戻しばねとしてのトーションばね17が巻装されている。トーションばね17は一端側が本体部2側に、他端側がクリップ本体8側にそれぞれ係止されていて、アシストグリップ1全体を使用位置(図8に示すような本体部2が室内パネル12に対してほぼ垂直な姿勢をとる位置)から格納位置(図10に示すような室内パネル12にほぼ沿った姿勢をとる位置)へ付勢するように作用する。換言すれば、トーションばね17の付勢方向は本体部2を図における反時計回りに回動させる方向に作用し、仮係止位置にあるリテーナ9に当接してリテーナ9を同方向へ倒伏させるよう作用する。
【0018】
また、筒壁14内の底面にはリテーナ9を挿通するためのリテーナ挿通孔18が略T字型をなして貫通している。また、リテーナ挿通孔18の開口縁には一対の係止爪19が撓み可能に立設されている。さらに、筒壁14の上縁のうち両短辺部には切り欠き20がそれぞれ形成されていて、リテーナ9の張り出し部21が引掛け可能である。さらにまた、筒壁14の内面において一方の長辺部(軸受け部15が設けられていない側)には高さ方向に沿ってリブ22が設けられている。
【0019】
一方、係止脚部11は基板13の裏面に配されている。すなわち、リテーナ挿通孔18に対し前記した係止爪19と同方向から挟むようにして一対の差し込み脚片23が垂下されている。両差し込み脚片23は室内パネル12に開設された取付け孔24へ差し込むことができるよう、窄み方向への撓みが可能となっており、かつその上部には仮係止縁25が形成されていて、リテーナ9の装着前において差し込み脚片23が取付け孔24へ差し込まれたときに取付け孔24の開口縁に弾性的に係止してアシストグリップ1全体を室内パネル12に対して仮保持させることができる。
【0020】
また、基板13の裏面には両差し込み脚片23の対面方向と直交して本係止脚片26が垂下されている。この本係止脚片26において仮係止縁25とほぼ同じ高さ位置には本係止縁27が段差状に形成されている。さらに、本係止脚片26はリテーナ9が装着される前の状態で両差し込み脚片23と共に取付け孔24へ挿入されるときには、取付け孔24に対して遊挿可能であるが、リテーナ9の装着に伴ってクリップ3全体が図8に示すX矢視方向へ移動すると、本係止縁27を取付け孔24の開口縁に係止させてクリップ3全体の抜け止めを確実なものとすることができる。
【0021】
リテーナ9は筒壁14の上面の開口に適合してない側へ嵌込み可能なカバー部28を有し、かつその内面中央部にはリテーナ挿通孔18へ適合して貫挿できるような断面T字形状をなす係止軸部29が垂下されている。
【0022】
係止軸部29の先端部の一面にはテーパー状の誘導面30が形成されている。この誘導面30は筒壁14内へリテーナ9が収容される動作に伴い、取付け孔24の孔縁に摺接する過程で、前述したように、クリップ本体8をスライド移動させることができ、これによって両差し込み脚片23の仮係止縁25を取付け孔24に係止させつつ本係止脚片26の本係止縁27を取付け孔24の開口縁に係止させることができる。本係止脚片26は内面側に差し込み脚片23が位置しているため、取付け孔24から解離する方向への撓み変形を干渉によって規制するようにしてあり、もってクリップ3全体の抜け止めを確実にしている。
【0023】
また、係止軸の対向する側面にはリテーナ9が筒壁14内に収容されたときに係止爪19と弾性的に係止される一対の凹所が高さ方向に沿って二箇所、凹み形成されている。一つは、係止軸部29の先端寄りに設けられた仮係止用凹所31であり、ここに係止爪19が係止したときのリテーナ9の位置が仮係止位置となる。さらに、仮係止用凹所31は図7に示すように、その下縁(係止軸の先端側の縁)は水平に形成されるが、上縁は所定の勾配をなす段縁33(第1挿入規制部)となっていて、係止爪19がこの段縁33に沿って係止するときにはリテーナ9全体を本体部2の回動付勢方向と同方向へ傾斜した姿勢に保持する。これにより、係止軸部29の先端がリテーナ挿通孔18の内面と当接するため、リテーナ9はそのままリテーナ挿通孔18の軸芯に沿って押し込むことができないようになる。
【0024】
また、もう一つの凹所は係止軸部29の付け根部分に設けられた本係止用凹所32であり、ここに係止爪19が係止したときのリテーナ9の位置が本係止位置となる。
【0025】
さらに、係止軸部29の側面のうちリブ22と対向する面の先端には長さ方向に沿って係止溝34(第2挿入規制部)が凹設されており、リテーナ9が傾斜姿勢になったときに、リブ22の上縁と係止することでリテーナ9の挿入規制をすることができる。
【0026】
なお、35および36は基板13の裏面に設けられたスペーサ突縁であり、室内パネル12に突き当てられて基板13を室内パネル12から浮かせた位置に保持するようにしている。これは、室内パネル12にはクッション性を有するライニング材37が貼られるため、これをアシストグリップ1の取付けによって潰してしまわないようにするためのものである。
【0027】
また、基板13の裏面には差込み脚片23及び本係止脚片26よりも長めに形成された位置決め片38が垂下されていて、詳しくは図示しないが、室内パネル12の対応箇所に貫通して設けられた貫通孔へ差し込まれてクリップ3を室内パネル12に固定する場合の位置決めを行う。但し、クリップ3はリテーナ9の差込み動作によって全体がスライドするため、貫通孔もこれを許容するだけの長孔としてある。
【0028】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。アシストグリップ1の取付け手順について説明すると、本体部2の両取付け凹部4にクリップ3がそれぞれ取付けられた状態で、リテーナ9の係止軸部29をそれぞれリテーナ挿通孔18へ浅く差し込み、仮係止用凹所31にそれぞれ係止爪19を係止させ、これによってリテーナ9を仮係止位置に保持する。アシストグリップ1は上記のようにして、クリップ3が本体部2に一体化された状態で組み付け現場へ搬入される。
【0029】
組み付け現場では、まず両差し込み脚片23および本係止脚片26を室内パネル12の取付け孔24へ遊挿する。前述したように、仮係止位置においては両差し込み脚片23はリテーナ9によって撓み規制がされていないため、取付け孔24に対して撓み変形しながら挿入され、各スペーサ突縁が室内パネル12に突き当てられる位置まで挿入されると、復帰して仮係止縁25を取付け孔24の開口縁に係止させる。これにより、アシストグリップ1全体が室内パネル12に対して仮保持される。
【0030】
次に、リテーナ9を仮係止位置からさらに深く押し込んで、本係止用凹所32に係止爪19が係止する本係止位置に至らしめると、その間、係止軸部29の先端の誘導面30が取付け孔24の孔縁と摺接するため、アシストグリップ1全体が図8のX矢視方向に移動し、本係止脚片26の本係止縁27が取付け孔24の開口縁に係止する。また、リテーナ9が本係止位置に至ればリテーナ9は両差し込み脚片23の間に割って入った状態となるため、両差し込み脚片23の撓み規制がなされる。したがって、クリップ3は剛性の高い本係止脚片26の本係止縁27と、撓み規制がなされた両仮係止縁25がそれぞれ取付け孔24の三辺に係止するため、抜け止めが確実になされる。
【0031】
ところで、アシストグリップ1が現場に搬入されるまでの間は、本体部2はトーションばね17のバネ力によって仮係止位置に保持されているリテーナ9の上端部に当接するため、リテーナ9を図8に示す半時計回りに倒伏させようとする。すると、本実施形態ではリテーナ9は仮係止用凹所31の段縁33に係止する一方で、リブ22が係止溝34に係止するため、リテーナ9全体は自動的に傾斜姿勢に保持される。したがって、本体部2によって押し付けられても、本係止部へ移動してしまうことがなく、そのまま仮係止位置に保持されるため、作業現場において仮係止位置へ戻すための修正作業を強いられることがなく、作業性が損なわれることがない。本係止位置へ移動させる場合には、本体部2をトーションばね17に抗して起立させながらリテーナ9を直立姿勢にし、そのまま軸線方向に沿って押し込めばよく、円滑な作業を行うことができる。
【0032】
図14乃至図16は本発明の第2実施形態を示すものであり、この実施形態ではリテーナ9が直立姿勢のときと傾斜姿勢のときとで仮係止用凹所31内における保持の状況を変更するようにしたものである。すなわち、仮係止用凹所31内には深さの異なる二つの領域が上下に設定され、段縁33に近い側が深めに形成された傾斜保持部50であり、他の側が浅めに形成された直立保持部51となっている。両保持部50,51の境界部は段縁33と平行をなすように形成されている。そして、リテーナ9が直立姿勢にあるときには係止爪19が浅めの直立保持部に係止するようにしてあり(図15参照)、傾斜姿勢になったときには係止爪19は直立保持部から移動して深めの傾斜保持部50に係止位置するようになっている(図16参照)。
【0033】
上記のように構成された第2実施形態では、リテーナ9が傾斜姿勢になったときに直立保持部51より深い傾斜保持部50へと係止位置が移行するため、係止爪19との係止代をより深くすることができる。したがって、本係止位置への不用意な移動防止をより確実に達成することができる、という効果が得られる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であり、もって同様の作用効果を発揮することができる。
【0034】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0035】
(1)本実施形態では、リテーナ9側に傾斜(段縁33)を形成したが、クリップ本体8側に形成することも可能である。
【0036】
(2)本実施形態では本発明をアシストグリップ1を固定するためのクリップ3に適用した場合を示したが、リテーナ9の押し込みを利用して固定するクリップ3であれば適用対象は決して限定されるべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】アシストグリップの取付け状況を示す斜視図
【図2】アシストグリップ本体を示す斜視図
【図3】クリップ本体の側面図
【図4】同じく正面図
【図5】同じく平面図
【図6】リテーナの正面図
【図7】同じく側面図
【図8】リテーナが直立姿勢で仮係止位置に保持されている状態を示す断面図
【図9】リテーナが傾斜姿勢で仮係止位置に保持されている状態を示す断面図
【図10】リテーナが本係止位置に保持されている状態を示す断面図
【図11】係止爪が一次係止用凹所に係止している状態を示す正断面図
【図12】係止爪が段縁に係止している状態を示す拡大断面図
【図13】リブが係止溝に係止している状態を示す拡大断面図
【図14】第2実施形態のリテーナの側面図
【図15】直立保持部に係止している状態を示す仮係止用凹所の拡大断面図
【図16】傾斜保持部に係止している状態を示す仮係止用凹所の拡大断面図
【符号の説明】
1…アシストグリップ
2…本体部
3…クリップ
9…リテーナ
10…基部
11…係止脚部
12…室内パネル
18…リテーナ挿通孔
19…係止爪
22…リブ
23…差し込み脚片
31…仮係止用凹所
32…本係止用凹所
33…段縁(第1挿入規制部)
34…係止溝(第2挿入規制部)

Claims (5)

  1. 自動車部品を車室内の取付面へ固定させるための樹脂製のクリップであって、
    前記自動車部品に連結可能な基部とこの基部から一体に設けられ、かつ取付け面に穿孔された取付け孔へ撓み変形しつつ差し込まれ復帰時に取付け孔の孔縁に係止可能な複数の係止脚部とを備えたクリップ本体と、
    前記基部に貫通して前記各係止脚部の間に通じるリテーナ挿通孔に対し、前記取付け孔への差込み時における前記各係止脚部の撓み変形を許容する仮係止位置と前記各係止脚部の間に押し入り前記各係止脚部の撓みを規制して取付け孔への係止状態を保持する本係止位置との間で移動可能なリテーナとからなり、
    さらに、前記リテーナと前記リテーナ挿通孔の対向面のいずれか一方には他方と係止し合うことで前記仮係止位置において前記リテーナをリテーナ挿通孔の軸心に対し傾斜した姿勢に保持する挿入規制部が設けられていることを特徴とするクリップ。
  2. 前記自動車部品は前記基部に対し回動可能に取り付けられるとともに、その軸支部分にはトーションばねが介在されて前記自動車部品をリテーナと当接させて前記仮係止位置にある挿入規制部が係止する方向に付勢することを特徴とする請求項1記載のクリップ。
  3. 前記基部には前記リテーナ挿通孔を挟んで係止爪が撓み可能に起立するとともに、前記係止爪を取り囲み前記本係止位置にあるときのリテーナの上部を収容する筒壁が立設される一方、
    前記挿入規制部は、前記リテーナの側面において傾斜した段縁を有しこの段縁の傾斜に沿って前記係止爪が係止する第1挿入規制部と、前記リテーナが傾斜姿勢になったときに前記筒壁の内壁と倒れ方向で対向する面との間で相互に凹凸係合する第2挿入規制部とからなっていることを特徴とする請求項1又は2記載のクリップ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のクリップが組み付けられていることを特徴とするクリップ付き自動車部品。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のクリップが組み付けられた回転式アシストグリップであって、
    コの字状に形成された本体部を有し、この本体部の両端が前記基部に対して回動可能に取り付けられていることを特徴とする回転式アシストグリップ。
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