JP5922487B2 - 部材の固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の部材を相互に着脱自在に固定する部材の固定装置に関し、特に、自動車のフロアマット用クリップとして好適な部材の固定装置に関する。
従来、この種の固定装置として、例えば自動車のフロアカーペットに対してフロアマットを取り付けるためのものが知られている(特許文献1参照)。この従来の固定装置は、フロアカーペットに取り付けられると共にフロアマットの取付孔に先端部が挿入される基体(本体部)と、この基体の先端部に装着されるキャップと、フロアマットの取付孔に取り付けられるグロメットと、グロメットと共にフロアマットを挟持する固定プレートとを備え、基体は、フロアカーペットを挟持する一対のフランジと、グロメットに係合する係合爪が形成された弾性係合片とを有し、キャップは、グロメットの係合爪の傾斜面に当接する押圧リブを有している。そして、使用者がキャップを基体側に押し込むと、係合爪の傾斜面が押圧リブによって押圧され、これにより、弾性係合片が内側に撓んで係合爪がグロメットから外れるように構成されている。 この従来の固定装置によれば、使用者は、フロアカーペットに対してフロアマットを容易に装着できる一方、キャップの押圧操作により、グロメットと基体との係合を解除してフロアカーペットからフロアマットを容易に取り外すことができるという利点がある。
特開2008−163961号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来技術では、グロメットと係合する弾発係合片を樹脂製の基体と一体に形成し、弾発係合片の弾性力をグロメットに対するロック力として作用させるものであるため、長期間の使用により、樹脂材料が劣化するなどしてロック力が著しく低下するという問題があった。
また、上記従来技術のように、基体に設けた一対のフランジによってフロアカーペットを挟持する構成では、フロアカーペットの取付孔に対してその内径よりも大きな外径を有するフランジを通す必要があるため、取付孔を実質的に拡径すること(切り込みを形成する等)が必要となり、また、取付孔の周辺が変形し難い比較的硬質の部材(金属パネル等)への適用は困難であるという問題もあった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、第1の部材に取り付けられる基体と、第1の部材に固定される第2の部材を保持した状態で基体に係止されるグロメットとを有する構成において、長期間の使用によってもグロメットに対する基体のロック力の低下を抑制することができる部材の固定装置を提供することを主目的とする。
本発明の第1の側面では、第1の部材に取り付けられる基体(2)と、第2の部材を保持した状態で前記基体に対して着脱自在に固定されるグロメット(3)とを備えた部材の固定装置(1)であって、前記基体は、前記第2の部材に形成された取付孔(12)に挿入される挿入部(18)を有し、前記グロメットは、前記挿入部の少なくとも一部を収容しつつ前記取付孔に挿入される筒状の胴部(61)を有し、前記挿入部の挿入方向に対して垂直な方向に当該挿入部から出没自在に設けられ、その突出位置において前記胴部を係止する一方、その没入位置において前記胴部に対する係止を解除する係止部材(5)と、前記挿入部内において前記係止部材を前記突出位置側に付勢する付勢部材(6、91、93、94)と、前記挿入部の挿入方向に対して平行な方向に当該挿入部内で移動自在に設けられ、押圧操作に応じて前記係止部材と係合した状態で移動することにより、当該係止部材を前記付勢部材の付勢力に抗して前記没入位置に移動させる操作部材(7)とを更に備えたことを特徴とする。
これによると、基体に対してグロメットを係止するための係止部材をその係止方向(突出位置側)に付勢する付勢部材を設けたため、長期間の使用によってもグロメットに対する基体のロック力の低下を抑制することが可能となる。また、挿入部の挿入方向に対して垂直な方向に係止部材を出没させる構成としたため、使用者がグロメット(胴部)を基体(挿入部)から取り外す際に、挿入部の外周面に沿って移動するグロメットの動きが阻害されることはなく、基体からグロメットを容易かつ確実に取り外すことができるという利点もある。
本発明の第2の側面では、上記第1の側面に関し、前記係止部材および前記操作部材の少なくとも一方の部材には、他方の部材に対して当接する伝動面(44a、53c)が形成され、当該伝動面を介して前記操作部材の運動が前記係止部材の運動に変換されることを特徴とする。
これによると、基体に対するグロメットの係止およびその係止解除の動作を簡易かつコンパクトな構成により実現することができる。
本発明の第3の側面では、上記第2の側面に関し、前記係止部材は、前記伝動面(44a)が形成された開口部(44)を有し、前記操作部材は、前記開口部に挿入されることにより、その挿入方向に対して傾斜した前記伝面を押圧する押圧部(53)を有することを特徴とする。
これによると、操作部材の押圧部が係止部材の開口部に挿入された状態で伝面を押圧するため、基体に対するグロメットの係止およびその係止解除の動作を安定的かつ高精度に実現することができる。

本発明の第4の側面では、上記第1から第3の側面のいずれかに関し、前記基体は、前記挿入部が突設されたベース部(15)と、当該ベース部との間に前記第1の部材を挟持するアーム部(17)と、前記ベース部と前記アーム部とを相対回動可能に連結するヒンジ部(16)とを有し、前記ベース部および前記アーム部には、前記相対回動により前記第1の部材を挟持した状態で互いに係合する係合部(21a)および対応係合部(22a)がそれぞれ設けられたことを特徴とする。
これによると、第1の部材に基体の脚部(ヒンジ部)を通す挿通孔と、係合部および対応係合部を係合可能とする係合孔とを形成することにより、第1の部材の硬軟に拘わらず容易に固定することが可能となる。
本発明の第5の側面では、上記第1から第4の側面のいずれかに関し、前記グロメットは、前記胴部の外周面から延設されて前記第2の部材の取付孔の周辺部に当接するフランジ部(62)を有し、前記胴部の外周面に取り付けられ、前記フランジ部との間で前記第2の部材を挟持する環状の挟持部材(4)を更に備え、前記挟持部材は、前記胴部の前記取付孔への挿入方向に対して当該胴部に対する取り付け位置を変更可能であることを特徴とする。
これによると、第1の挟持部材のフランジ部と第2の挟持部材との間隔を調整することが可能となり、第2部材をその厚さ(挟持方向のサイズ)に拘わらず容易に固定することが可能となる。
本発明の第6の側面では、上記第1から第5の側面のいずれかに関し、前記基体の挿入部は、円筒形をなすことを特徴とする。
これによると、基体に対してグロメットを係止する際に両者の方向(グロメットの胴部に対する基体の挿入部の収容方向)を一致させる等の作業が不要となり、部材を固定する際の作業負荷を軽減することができる。
本発明の第7の側面では、上記第1から第6の側面のいずれかに関し、前記付勢部材は、金属製の圧縮コイルばね又は板ばねであることを特徴とする。
これによると、所望のロック力を容易に確保することができ、長期間の使用によってもグロメットに対する基体のロック力の低下を抑制することが可能となる。
本発明の第8の側面では、上記第7の側面に関し、前記付勢部材は、インサート成形により樹脂製の前記係止部材と一体に設けられたことを特徴とする。
これによると、所望のロック力を精度よく確保することができ、長期間の使用によってもグロメットに対する基体のロック力の低下を安定的に抑制することが可能となる。
このように本発明によれば、第1の部材に取り付けられる基体と、第1の部材に固定される第2の部材を保持した状態で基体に係止されるグロメットとを有する構成において、長期間の使用によってもグロメットに対する基体のロック力の低下を抑制することが可能となるという優れた効果を奏する。
本発明に係る部材の固定装置を示す分解斜視図 図1に示した部材の固定装置における基体周辺の組立状態を示す上面側斜視図 図1に示した部材の固定装置における基体側の組立状態を示す下面側斜視図 図1に示した部材の固定装置におけるグロメットおよび挟持プレートの下面側分解斜視図 図1に示した部材の組立状態(固定状態)を示す断面図 図1に示した部材の固定装置の固定解除状態を示す断面図 図4に示した部材の固定装置におけるグロメットおよび挟持プレートの変形例を示す下面側斜視図 図1に示した部材の固定装置における付勢部材の変形例を示す断面図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る部材の固定装置(以下、「固定装置」という。)を示す分解斜視図であり、図2および図3はそれぞれ固定装置における基体周辺の組立状態を示す上面側斜視図および下面側斜視図であり、図4は固定装置におけるグロメットおよび挟持プレートの下面側分解斜視図であり、図5は固定装置の組立状態(固定状態)を示す断面図である。ここでは、固定装置を自動車のフロアマット用クリップに適用した例について説明する。また、固定装置の配置等の方向は特に限定されないが、以下の説明で方向を示す場合には、原則として図1中の矢印で示す方向に従うものとする。
図1に示すように、固定装置1は、フロアマット(以下、「マット」という。)Mを、フロアカーペット(以下、「カーペット」という。)Cの上側に重ねた状態でカーペットCに対して着脱自在に固定するために用いられる。固定装置1は、カーペットCに取り付けられる基体2と、マットMを保持した状態で基体2に対して着脱自在に固定されるグロメット3と、このグロメット3と共にマットMを保持する挟持部材4と、基体2に対してグロメット3を係止するための前後一対の係止部材5と、これらの係止部材5を各々の係止方向(前方または後方)に付勢する圧縮コイルばね(付勢部材)6と、使用者の押圧操作により、圧縮コイルばね6の付勢力に抗して両係止部材5を各々の係止解除方向に移動させる操作部材7とから主として構成される。固定装置1における各構成要素は、金属製の圧縮コイルばね6を除いて合成樹脂材料で形成されている。
カーペットCには、基体2を取り付けるための一対の長孔11a,11bが所定の間隔をもって形成されている。また、マットMには、グロメット3が挿入される円形の取付孔12が形成されている。
基体2は、略矩形平板状のベース部15と、このベース部の一端(ここでは右端)にヒンジ部16を介して回動可能に接続された略矩形平板状のアーム部17と、ベース部15の上面に突設された略円筒状をなす挿入部18とを有している。アーム部17は初期状態(図1に示す取付前の状態)においてベース部15に対して略直交する状態で設けられている。また、ヒンジ部16は、アーム部17の上方に連なる部位の左面側を凹ませて薄肉化することにより形成されている。
図2及び図3にも示すように、ベース部15の左端側(アーム部17への接続側とは反対側)には、下面から突出する弾性係合片(係合部)21が設けられる一方、アーム部17の下端側(ベース部15への接続側とは反対側)には、左面から突出する弾性係合片(対応係合部)22およびこれに対峙する係合解除防止片23が設けられている。弾性係合片21および弾性係合片22の先端部には、右方に突出する係合爪21aおよび上方に突出する対応係合爪22aがそれぞれ形成されている。また、ベース部15の下面には、前後方向に伸びる複数の凸条24が所定の間隔をおいて設けられる一方、アーム部17の左面には、前後方向に伸びる複数の凸条25がベース部15の各凸条24にそれぞれ対応する位置に設けられている。
基体2をカーペットCに取り付ける際には、アーム部17をカーペットCの一方の長孔11aに上方から挿入してヒンジ部16が長孔11a内に位置するようにすると共に、ベース部15の弾性係合片21を上方から長孔11bに挿入する。その後、ヒンジ部16を回動支点としてアーム部17を矢印A(図1参照)の方向に回動させることにより、対応係合爪22aを下方から長孔11b内に挿入して係合爪21aと係合させる。このとき、弾性係合片21は、弾性係合片22と係合解除防止片23との間に挟持された状態となり、これにより、弾性係合片21が係合解除側に変形することを防止して係合爪21aと対応係合爪22aとの係合が強固に保持される。また、このとき、カーペットCにおける両長孔11a、11bの間の部位は、ベース部15の凸条24およびアーム部17の凸条25によって上下に挟持された状態となり、これにより、カーペットCに取り付けられた基体2のがたつきが防止される。
このような基体2の取付態様によれば、取付対象となる部材に一対の挿通孔(アーム部17を通す孔と、係合爪21aおよび対応係合爪22aを係合可能とする孔)を形成するだけで、取付対象の部材の硬軟に拘わらず基体2を容易に取付可能となる。
挿入部18の外周壁には、係止部材5がそれぞれ出没自在に挿入される前後一対の開口部31が形成されると共に、上下方向に伸びる左右一対のガイドスリット32が形成されている。両開口部31の上縁部の内側には、操作部材7の移動の下限を規定する略三日月状の規制片33(後述する図6も併せて参照)が内側に向けて突設されている。また、挿入部18の内部には、係止部材5の前後方向の移動をガイドする左右一対のガイド溝34が形成されている。図3に示すように、挿入部18の下側のベース部15には、挿入部18の内径と同一の径を有する略円形の開口部15aが形成されており、また、挿入部の底壁には、円形の中央部を一対の平行な直線で切り取った形状を有する中央開口部35と、円形の端部を直線で切り取った形状を有する左右の開口部36とが形成されている。
後側の係止部材5は、その前部から前方に突設されたばね保持用凸部41と、その後部から後方に突設されたグロメット係止爪42と、右前部から側方に突設された弾性爪43とを有している。また、後側の係止部材5の中央部には、図5にも示すように、上下方向に貫通する操作開口部44が形成されている。
ばね保持用凸部41は、挿入部18に収容されて前後方向に伸縮する圧縮コイルばね6の後端側に挿入される。グロメット係止爪42は、圧縮コイルばね6の付勢力により、図2に示す突出位置において開口部31から突出した状態となる。また、グロメット係止爪42は、係止部材5の後部上縁(内側上部)から下後方(外側斜め下方)に向けて傾斜する傾斜面42aを有することにより先細り状をなす。弾性爪43は、挿入部18の右側のガイド溝(図示せず)の後端部に係止され、これにより挿入部18の開口部31から係止部材5が脱落することが防止される。操作開口部44は、平面視において略矩形状を有しており、操作開口部44の前側(挿入部18の内側)の内面である伝動面(カム面)44aは、上縁から下後方に向けて傾斜している。
なお、前側の係止部材5は、挿入部18の軸(上下方向の軸)を回転中心として反転された配置の違いを除けば、上記後側の係止部材5と同様の構成を有する。場合によっては、一方の係止部材5を省略することも可能である。また、操作開口部44の内側部は完全に閉じた形状である必要はなく、一部が切り欠かれていてもよい。
操作部材7は、上側に位置する円盤状の押圧壁51と、この押圧壁51の下面から下方に突設された左右一対の弾性脚片52と、これら左右の弾性脚片52の間において押圧壁51の下面から下方に突設された前後一対の操作突起(押圧部)53とを有している(図1では後方の操作突起53のみを図示)。
押圧壁51は、使用者の指によって押下される円形の上面を有している。平面視における押圧壁51の外径(すなわち、操作部材7の外径)は、挿入部18の内径と略同一(僅かに小径)である。両弾性脚片52は、押圧壁51の外縁に沿うように円弧状を呈している。また、両弾性脚片52の外周面には、外方に向けて突出するガイド突起52aが形成されている。両操作突起53は、図5に示すように、その下端に向けて先細り状をなし、押圧壁51の外周縁よりも内側に配置された外周面53aと、この外周面53aの下縁に連なる底面53bと、この底面53bの内縁から挿入部18の内側上方に向けて傾斜する伝動面(カム面)53cとを有している。伝動面53cは、上下方向に対して係止部材5の伝動面44aと同一の傾斜角度を有している。両操作突起53の間のスペースには、圧縮コイルばね6を収容可能である。また、両操作突起53の形状およびサイズは、少なくとも各係止部材5の操作開口部44にそれぞれ挿入可能なように設定されている。
係止部材5、圧縮コイルばね6及び操作部材7を基体2に組み込む際には、圧縮コイルばね6の前後を挟持した状態で両係止部材5を挿入部18内のガイド溝34に取り付ける。このとき、両係止部材5のグロメット係止爪42が開口部31からそれぞれ突出した状態となる。その後、操作部材7を挿入部18の上部開口から挿入し、図2に示すような組立状態とする。
また、このとき、操作部材7の左右の弾性脚片52は挿入部18の底壁における左右の開口部36(図3参照)にそれぞれ挿入され、これと同時に、操作部材7の左右のガイド突起52aが挿入部18のガイドスリット32内に嵌め込まれる。これらガイド突起52aおよびガイドスリット32により、挿入部18内における操作部材7の上下移動がガイドされると共に、挿入部18からの操作部材7の脱出が防止される。また、このとき、図5に示すように、前後の操作突起53の下部がそれぞれ前後の係止部材5の操作開口部44にそれぞれ挿入され、伝動面53cが伝動面44aに対してそれぞれ摺動可能に当接した状態となる。また、押圧壁51の外周面は挿入部18の内周面に摺接した状態となり、押圧壁51の押圧上面51aは挿入部18の上端と同じ高さに位置する。
グロメット3は、略円筒形の胴部61と、この胴部61の上端部における外周面から外方に延設されてマットMの取付孔12の周辺部に当接するフランジ部62を有する。胴部61の孔61a内径は、挿入部18の外径よりも大きく設定されている。胴部61の外周面には、図4に示すように、周方向に延在する複数の取付溝63a〜63cが形成されている。これら取付溝63a〜63cは、周方向に間欠的に形成されると共に、胴部61の軸方向(上下方向)に所定の間隔で配置されている。また、胴部61の下縁部には、図5にも示すように、内側上方に向けて先細り状に突出する環状の被係止爪64が形成されている。フランジ部62は、内周縁部から外側斜め下方に傾斜した上面62aと、水平方向に延在する下面62bとを有している。
挟持部材4は、図1または図4に示すように、略円環状をなし、円筒状のボス部71と、このボス部の下端部における外周面から外方に延設された円板部72とを有している。ボス部71の孔71a内径は、グロメット3の胴部61の外径と略同一(僅かに大径)である。円板部72の前後左右の4箇所には、下面視において略コ字状をなすスリット73がそれぞれ設けられており、これにより、下端側が径方向に弾性変形可能な弾性片74が形成されている。弾性片74の下端には、ボス部71の内周面よりも内側に突出する取付爪75がそれぞれ形成されている。
グロメット3をマットMに取り付ける際には、その胴部61をマットMの取付孔12に上方から挿入した後、取付孔12の下方から突出した胴部61の先端側に挟持部材4を嵌め込む。このとき、挟持部材4の取付爪75は、グロメット3の胴部61における取付溝63a〜63cのいずれか(図5では、取付溝63a)と嵌合する。そして、グロメット3のフランジ部62の下面62bと、挟持部材4の円板部72の上面72aとの間にマットMの上下面(取付孔12の上下端面)が挟持される。
なお、グロメット3に対する挟持部材4の取付位置(すなわち、取付爪75が嵌合する取付溝63a〜63c)は、マットMの厚さに応じて変更することが可能である。取付溝63a〜63cおよび取付爪75は、図5に示すように、下部が水平面をなすとともに、上部が内側から外側上方に傾斜した傾斜面をなす先細り形状を有するため、取付溝63aに嵌合した取付爪75をより上方の取付溝63b、63cに移動させることが容易である一方、取付爪75が下方に移動して取付溝63a〜63cから脱落することを防止することができる。また、マットMの厚さが一定でしかも軟質のもの(取付孔12を拡径可能)であれば、挟持部材4をグロメット3と一体に(すなわち、フランジ部62と対をなす下側フランジ部として)設けてもよい。或いは、挟持部材4を省略してグロメット3と基体2との間にマットMを挟持してもよい。
このようにマットMに取り付けられたグロメット3における胴部61の孔61aに対し、上述の基体2の挿入部18を挿入することにより、図5に示すように、グロメット3および基体2(すなわち、マットMおよびカーペットC)が互いに固定される。挿入部18を孔61aに挿入する際には、胴部61の下端(被係止爪64)がグロメット係止爪42の傾斜面42aに摺接した状態で下方(基体2側)に移動することにより、係止部材5を圧縮コイルばね6の付勢力に抗して内側に移動させる力が作する。これにより、係止部材5のグロメット係止爪42は挿入部18内に没入する。そして、被係止爪64がグロメット係止爪42のを超えて下方に移動すると、再び、係止部材5が圧縮コイルばね6の付勢力により外側に進出し、被係止爪64はグロメット係止爪42に係止された状態となる。
図6は図1に示した部材の固定装置の固定解除状態を示す断面図である。上述の図5に示した固定装置1の固定解除を行う場合には、使用者は、図6中の矢印Bに示すように、操作部材7の上面を押下する。このとき、操作突起53の伝動面53cが係止部材5の伝動面44aに摺接した状態で、操作部材7が下方に移動することにより、係止部材5を圧縮コイルばね6の付勢力に抗して内側に移動させる力が作用する。これにより、係止部材5は挿入部18内の没入位置まで後退し、被係止爪64に対するグロメット係止爪42の係止が解除される。この状態で、使用者は、図6中の矢印Dに示すように、マットMと共にグロメット3を上方に引き上げることにより、グロメット3と基体2との固定が解除される。
このように、固定装置1では、基体2に対してグロメット3を係止するための係止部材5をその係止方向(突出位置側)に付勢する圧縮コイルばね6を設けたため、長期間の使用によってもグロメット3に対する基体2のロック力の低下を抑制することが可能となる。また、挿入部18の軸方向(挿入方向)に対して垂直な方向に係止部材5を出没させる構成としたため、使用者がグロメット3(胴部61)を基体2(挿入部18)から取り外す際に、挿入部18の外周面に沿って移動するグロメットの動きが阻害されることはなく、基体2からグロメット3を容易かつ確実に取り外すことができるという利点もある。
また、固定装置1では、係止部材5および操作部材7の少なくとも一方の部材に、他方の部材に対して当接する伝動面53cまたは伝動面44aを形成することにより、これら伝動面を介した接触伝動機構により操作部材の運動が前記係止部材の運動に変換されるため、基体2に対するグロメット3の係止およびその係止解除の動作を簡易かつコンパクトな構成により実現することができる。なお、伝動面53cまたは伝動面44aの一方を省略することもできる。
さらに、固定装置1では、係止部材5は、内周面の一部として伝動面53cが形成された操作開口部44を有し、操作部材7の操作突起53が操作開口部44に挿入されることにより、その挿入方向に対して傾斜した伝動面53cを押圧する構成としたため、基体2に対するグロメット3の係止およびその係止解除の動作を安定的かつ高精度に実現することができる。
図7は図4に示した部材の固定装置におけるグロメットおよび挟持プレートの変形例を示す下面側斜視図である。
図4に示したグロメット3では、胴部61の周囲に取付溝63a〜63cを設けたが、図7に示す変形例では、フランジ部62の内周縁部の複数箇所(ここでは、前後左右の4箇所)において、その下面から突出する取付用平板81が設けられている。各取付用平板81には、周方向の長さ等の違いを除けば図4に示した取付溝63a〜63cと同様の構成を有する取付溝82a〜82cが形成されている。
また、フランジ部62の下面には、周方向において隣り合う取付用平板81の中間位置の4箇所において、それぞれ弾性片83が下方に突設されている。各弾性片83の下端には、図4に示した挟持部材4の取付爪75と同様の内側に突出する取付爪84がそれぞれ形成されている。
このような構成により、図7に示す変形例ではグロメット3と挟持部材4とを同一形状とすることができる。つまり、グロメット3に挟持部材4を取り付ける際には、一方の取付用平板81および弾性片83に他方の弾性片83および取付用平板81がそれぞれ対応するように両者の周方向位置を決定することにより、お互いの取付溝82a〜82cと取付爪84とをそれぞれ係合させることができる。
図8は図1に示した部材の固定装置における付勢部材の変形例を示す断面図である。
図1に示した固定装置1では、係止部材5を付勢する部材として圧縮コイルばね6を用いたが、これに限らず、種々の変更が可能である。例えば、図8(A)に示すように、圧縮コイルばね6の代わりに金属製の板ばね91を用いてもよい。また、図8(B)に示すように、両係止部材5の内側に樹脂製の板ばね92を一体形成することも可能である。この場合、各板ばね92の端部は、挿入部18の底壁から突設されて両係止部材5の間に配置された仕切り壁90に当接する。また、図8(C)に示すように、インサート成形により金属製の板ばね93を樹脂製の係止部材5と一体に設けることもできる。或いは、図8(D)に示すように、インサート成形により金属製の圧縮コイルばね94を樹脂製の係止部材5と一体に設けることもできる。
本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、なお、実施形態ではマットをカーペットに固定した例を示したが、本発明に係る部材の固定装置は、マットを他の部材(フロアパネル)に固定するのに用いることもできる。また、マットやカーペットは、複数毎のシート状の部材から構成されてもよい。また、本発明に係る部材の固定装置は、フロアマット用クリップに限定されることなく、少なくとも固定部位がシート状をなす複数の部材を相互に着脱自在に固定するために用いることができる。基体の挿入部やグロメットの胴部は円筒形に限らず他の形状(例えば、矩形筒状)を採用することもできる。なお、上記実施形態に示した本発明に係る部材の固定装置の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 固定装置
2 基体
3 グロメット
4 挟持部材
5 係止部材
6、94 圧縮コイルばね(付勢部材)
7 操作部材
12 取付孔
15 ベース部
16 ヒンジ部
17 アーム部
18 挿入部
21a 係止爪(係合部)
22a 対応係止爪(対応係合部)
44 操作開口部
44a 伝動面
53 操作突起(押圧部)
61 胴部
62 フランジ部
91、93 板ばね
C フロアカーペット(第1の部材)
M フロアマット(第2の部材)

Claims (8)

  1. 第1の部材に取り付けられる基体と、第2の部材を保持した状態で前記基体に対して着脱自在に固定されるグロメットとを備えた部材の固定装置であって、
    前記基体は、前記第2の部材に形成された取付孔に挿入される挿入部を有し、
    前記グロメットは、前記挿入部の少なくとも一部を収容しつつ前記取付孔に挿入される筒状の胴部を有し、
    前記挿入部の挿入方向に対して垂直な方向に当該挿入部から出没自在に設けられ、その突出位置において前記胴部を係止する一方、その没入位置において前記胴部に対する係止を解除する係止部材と、
    前記挿入部内において前記係止部材を前記突出位置側に付勢する付勢部材と、
    前記挿入部の挿入方向に対して平行な方向に当該挿入部内で移動自在に設けられ、押圧操作に応じて前記係止部材と係合した状態で移動することにより、当該係止部材を前記付勢部材の付勢力に抗して前記没入位置に移動させる操作部材と
    を更に備えたことを特徴とする部材の固定装置。
  2. 前記係止部材および前記操作部材の少なくとも一方の部材には、他方の部材に対して当接する伝動面が形成され、当該伝動面を介して前記操作部材の運動が前記係止部材の運動に変換されることを特徴とする請求項1に記載の部材の固定装置。
  3. 前記係止部材は、前記伝動面が形成された開口部を有し、
    前記操作部材は、前記開口部に挿入されることにより、その挿入方向に対して傾斜した前記伝面を押圧する押圧部を有することを特徴とする請求項2に記載の部材の固定装置。
  4. 前記基体は、前記挿入部が突設されたベース部と、当該ベース部との間に前記第1の部材を挟持するアーム部と、前記ベース部と前記アーム部とを相対回動可能に連結するヒンジ部とを有し、
    前記ベース部および前記アーム部には、前記相対回動により前記第1の部材を挟持した状態で互いに係合する係合部および対応係合部がそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の部材の固定装置。
  5. 前記グロメットは、前記胴部の外周面から延設されて前記第2の部材の取付孔の周辺部に当接するフランジ部を有し、
    前記胴部の外周面に取り付けられ、前記フランジ部との間で前記第2の部材を挟持する環状の挟持部材を更に備え、
    前記挟持部材は、前記胴部の前記取付孔への挿入方向に対して当該胴部に対する取り付け位置を変更可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の部材の固定装置。
  6. 前記基体の挿入部は、円筒形をなすことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の部材の固定装置。
  7. 前記付勢部材は、金属製の圧縮コイルばね又は板ばねであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の部材の固定装置。
  8. 前記付勢部材は、樹脂製の前記係止部材を一体に備えたインサート成形品を構成することを特徴とする請求項7に記載の部材の固定装置。
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