JP2000313985A - 電鋳用原版及びその製造方法、電鋳部品及びその製造方法並びに振動板の製造方法 - Google Patents

電鋳用原版及びその製造方法、電鋳部品及びその製造方法並びに振動板の製造方法

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JP2000313985A
JP2000313985A JP11928299A JP11928299A JP2000313985A JP 2000313985 A JP2000313985 A JP 2000313985A JP 11928299 A JP11928299 A JP 11928299A JP 11928299 A JP11928299 A JP 11928299A JP 2000313985 A JP2000313985 A JP 2000313985A
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Kunio Ikeda
邦夫 池田
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電鋳部品のコストが高くなる。 【解決手段】 アルミニウム基板61上にアルミニウム
酸化膜62の非めっきパターン65を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電鋳用原版及びその製
造方法、電鋳部品及びその製造方法並びに振動板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写
装置等に用いられるインクジェット記録装置におけるイ
ンクジェットヘッドは、複数のノズル孔(ノズル、吐出
口、オリフィス、開口等とも称される。)を形成したノ
ズル形成部材と、各ノズルが連通するインク液室(吐出
室、加圧室、加圧液室、インク流路、液室、圧力室等と
も称される。)と、各インク液室内のインクを加圧する
圧電素子などの電気機械変換素子、或いはヒータなどの
電気熱変換素子、若しくは液室の一部を構成する振動板
とこれに対向する電極からなるエネルギー発生手段とを
備えて、エネルギー発生手段で発生したエネルギーでイ
ンク液室内インクを加圧することによってノズル孔から
インク滴を吐出させる。
【0003】ここで、ノズル孔形成部材及びその製造方
法としては、例えば特開昭63−3963号公報、特開
平1−42939号公報等に記載されているように、電
鋳支持基板(導体基板)上にドライフィルムレジスト等
の感光性樹脂材料を用いてノズル径に応じたレジストパ
ターンを形成した後、このレジストパターンを用いてニ
ッケル等の金属材料を電鋳工法で析出してノズルプレー
トを形成するものなどがある。
【0004】また、電気機械変換素子をエネルギー発生
手段として用いるピエゾ型インクジェットヘッド、或い
は振動板と対向電極とをエネルギー発生手段として用い
る静電型インクジェットヘッドにおける振動板及びその
製造方法としては、特開平6−143573号公報に記
載されているように、写真製版技術(フォトリソグラフ
ィ)とNiメッキ・電鋳工法を用いてダイアフラム部と
島状凸部を有する振動板を形成したもの、特開平6−3
46271号公報に記載されているように、写真製版技
術(フォトリソグラフィ)とNiメッキ・電鋳工法を用
いて第一Ni層と第二Ni層からなる振動板を形成する
場合に、第一Ni層は光沢剤を添加しない無光沢Niで
形成するようにしたものなどがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た写真製版技術(フォトリソグラフィ)とNiメッキ・
電鋳工法であるフォトエレクトロフォーミング法で振動
板を製造する場合、振動板部品を製造する度に第一層フ
ォトリソグラフィによるパターンの形成とメッキ膜の成
膜を行ない、重ねて第二層フォトリソグラフィによるパ
ターンの形成とメッキ膜の成膜を行なうので、2層構造
の振動板部品を製造するためには2回のフォトリソとメ
ッキ成膜を繰返すことになる。さらに、基板のリサイク
ルでは、毎回レジストパターンを基板から除去してから
新規にレジストパターンをパターニングしなければなら
ないなど工程が複雑になる。
【0006】フォトリソプロセスは周知のように多数の
各工程から成り立ち、全体を通しての工程時間が長いた
めに、通常は1枚の基板上に多数の振動板部品を面付け
する多数個取りを行ない、部品1個単位のコストを下げ
るようにしているが、マルチノズルヘッドのように多数
チャンネルを一体的に形成する振動板部品では1個の部
品サイズが大きくなって面付け数が少なくなり、スケー
ル効果が十分に得られずに低コスト化を図ることができ
ない。
【0007】また、電鋳支持基板上に第一層のレジスト
パターンをパターニングした後、ダイアフラム部などの
第一層メッキ膜を成膜するため、フォトリソプロセスで
の汚れ、例えばレジスト残さ、プロセス中の熱処理によ
る基板露出表面の熱酸化膜などの形成によって、メッキ
膜成長の不均質層、ピンホールなどの膜欠陥が発生し易
く、歩留りが低下し、検査コストが増加する。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、電鋳部品のコストを低減する電鋳原版、その製造
方法、電鋳部品、その製造方法、振動板の製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の電鋳原版は、導体基板上に電気絶縁性の
非めっきパターンを形成して前記導体基板の導体露出部
に電鋳めっき膜を成膜した後、前記導体基板から電鋳め
っき膜を剥離して電鋳部品を製造するために用いる電鋳
原版において、前記導体基板上に金属酸化膜で前記非め
っきパターンを形成する構成とした。
【0010】請求項2の電鋳原版は、上記請求項1の電
鋳原版において、前記導体基板がアルミニウム又はその
合金からなり、この導体基板上にアルミニウム酸化膜か
らなる前記非めっきパターンを形成する構成とした。
【0011】請求項3の電鋳原版は、上記請求項2の電
鋳原版において、前記導体基板の非めっきパターン以外
の導体露出部に金属めっき膜を成膜して前記アルミニウ
ム酸化膜と略同一平面に仕上げる構成とした。
【0012】請求項4の電鋳原版の製造方法は、上記請
求項2又は3の電鋳原版を製造する電鋳原版の製造方法
において、前記アルミニウム又はその合金からなる導体
基板を硫酸水溶液中で陽極酸化処理して前記非めっきパ
ターンのアルミニウム酸化膜を成膜する構成とした。
【0013】請求項5の電鋳原版の製造方法は、上記請
求項4の電鋳原版の製造方法において、前記硫酸水溶液
の濃度を5〜20vol%、温度0〜20℃の範囲内と
して陽極酸化処理を施す構成とした。
【0014】請求項6の電鋳原版の製造方法は、上記請
求項4又は5の電鋳原版の製造方法において、前記導体
基板表面の全面にアルミニウム陽極酸化膜を形成した
後、非めっきパターンに応じて前記アルミニウム陽極酸
化膜を除去する構成とした。
【0015】請求項7の電鋳部品の製造方法は、導体基
板上に電気絶縁性の非めっきパターンを形成して前記導
体基板の導体露出部に電鋳めっき膜を成膜した後、前記
導体基板から電鋳めっき膜を剥離して電鋳部品を製造す
る電鋳部品の製造方法において、前記請求項1乃至3の
いずれかの電鋳原版を用いて前記電鋳めっき膜を成膜す
る構成とした。
【0016】請求項8の電鋳部品の製造方法は、上記請
求項7の電鋳部品の製造方法において、前記電鋳原版表
面を機械的に研磨して表面清浄化した後電鋳めっき膜を
成膜する構成とした。
【0017】請求項9の電鋳部品の製造方法は、上記請
求項7又は8の電鋳部品の製造方法において、前記電鋳
部品がインクジェットヘッド用のノズル形成部品である
構成とした。
【0018】請求項10の電鋳部品の製造方法は、上記
請求項7又は8の電鋳部品の製造方法において、前記電
鋳部品がインクジェットヘッド用の振動板部品である構
成とした。
【0019】請求項11の振動板の製造方法は、複層構
造からなる振動板の製造方法において、第1層を前記請
求項1乃至3のいずれかの電鋳原版を用いて形成した
後、この第1層上に形成する第2層以後の層は光感光性
樹脂で非めっきパターンを形成する構成とした。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係る電鋳部品
であるノズル形成部材及び振動板を備えたインクジェッ
トヘッドの分解斜視図、図2は同ヘッドのチャンネル方
向(ノズル配列方向)と直交する方向の要部拡大断面
図、図3は同ヘッドのチャンネル方向の要部拡大断面図
である。
【0021】このインクジェットヘッドは、駆動ユニッ
ト1と、液室ユニット2と、ヘッドカバー3とを備えて
いる。駆動ユニット1は、セラミックス基板、例えばチ
タン酸バリウム、アルミナ、フォルステライトなどの絶
縁性の基板11上に、エネルギー発生素子である複数の
積層型圧電素子12を列状に2列配置して接合し、これ
ら2列の各圧電素子12の周囲を取り囲む樹脂、セラミ
ック等からなるフレーム部材(支持体)13を接着剤1
4によって接合している。
【0022】複数の圧電素子12は、インクを液滴化し
て飛翔させるための駆動パルスが与えられる圧電素子
(これを「駆動部」という。)17,17…と、駆動部
17,17間に位置し、駆動パルスが与えられずに単に
液室ユニット2を基板11に固定する液室支柱部材とな
る圧電素子(これを「非駆動部」という。)18,18
…とを交互に構成している。
【0023】ここで、圧電素子12としては10層以上
の積層型圧電素子を用いている。この積層型圧電素子
は、例えば図2に示すように、厚さ10〜50μm/1
層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)20と、厚さ数μ
m/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電
極21とを交互に積層したものであるが、圧電素子とし
て用いる材料は上記に限られるものでなく、その他の電
気機械変換素子を用いることもできる。
【0024】各圧電素子12の内部電極21は1層おき
にAgPdからなる左右の端面電極22,23(2つの圧
電素子列の対向する面側を端面電極22とし、対向しな
い面側を端面電極23とする。)に接続している。一
方、基板11上には、図1に示すようにNi・Au蒸着、
Auメッキ、AgPtペースト印刷、AgPdペースト印刷
等によって共通電極24及び個別電極25の各パターン
を設けている。
【0025】そして、各列の各圧電素子12の対向する
端面電極22を導電性接着剤26を介して共通電極24
に接続し、他方、各列の各圧電素子12の対向しない端
面電極23を同じく導電性接着剤26を介してそれぞれ
個別電極25に接続している。これにより、駆動部17
に駆動電圧を与えることによって、積層方向に電界が発
生して、駆動部17には積層方向の伸びの変位(d33
方向の変位)が生起される。なお、共通電極24は、図
2にも示すように、フレーム部材13に設けた穴13a
内に導電性接着剤26を充填することで各圧電素子に接
続されたパターンの導通を取っている。
【0026】一方、液室ユニット2は、金属薄膜の積層
体からなる複層構造の振動板31と、ドライフィルムレ
ジスト(DFR)からなる感光性樹脂層で形成した2層
構造の液室隔壁部材32と、金属、樹脂等からなるノズ
ルプレート33とを順次を積層し、熱融着して形成して
いる。これらの各部材によって、1つの圧電素子12
(駆動部17)と、この1つの圧電素子12に対応する
ダイアフラム部34と、各ダイアフラム部34を介して
加圧される加圧液室35と、この加圧液室35の両側に
位置して加圧液室35に供給するインクを導入する共通
液室36,36と、加圧液室35と共通液室36,36
とを連通するインク供給路37,37と、加圧液室35
に連通するノズル38とによって1つのチャンネルを形
成し、このチャンネルを複数個2列設けている。
【0027】振動板31は、2層構造のニッケルめっき
膜からなり、駆動部17に対応する前記ダイアフラム部
34と、駆動部17と接合するためにこのダイアフラム
部34の中央部に一体的に形成した島状凸部40と、非
駆動部18に接合する梁となると共に各チャンネル(ノ
ズル)を独立させる隔壁部41及びフレーム部材13に
接合する周辺厚肉部42と、共通液室36に対応する圧
力を吸収する弾性体部(以下「ダンパー部」という。)
43を形成している。ここで、ダイアフラム部34及び
ダンパー部43の厚みを第一層(第一層めっき膜)の厚
みとし、島状凸部40、隔壁部41及び周辺厚肉部42
の厚みを第一層と第二層(第二層めっき膜)の厚みを加
えた厚みとしている。
【0028】液室隔壁部材32は、振動板31側に予め
ドライフィルムレジストをラミネートして所要のマスク
を用いて露光し、現像して所定の液室パターンを形成し
た第1感光性樹脂層45と、ノズルプレート33側に予
めドライフィルムレジストをラミネートして所要のマス
クを用いて露光し、現像して所定の液室パターンを形成
した第2感光性樹脂層46とを熱圧着で接合してなる。
【0029】ノズルプレート33にはインク滴を飛翔さ
せるための微細な吐出口であるノズル38を多数を形成
している。このノズル38の内部形状(内側形状)は、
略円柱形状(又は略円錘台形状でもよい。)に形成して
いる。また、このノズル38の径はインク滴出口側の直
径で約25〜35μmである。
【0030】このノズルプレート33のインク吐出面
(ノズル表面側)は、図1に示すように撥水性の表面処
理を施した撥水処理面47としている。例えば、PTF
E−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性の
あるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コー
トしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布
後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理
膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高
品位の画像品質を得られるようにしている。
【0031】これらの駆動ユニット1と液室ユニット2
とはそれぞれ別個に加工、組立を行なった後、液室ユニ
ット2の振動板31と駆動ユニット1の圧電素子12及
びフレーム部材13とを接着剤49で接合している。
【0032】そして、基板11をヘッド支持部材である
スペーサ部材(ヘッドホルダ)50上に支持して保持
し、このスペーサ部材50内に配設したヘッド駆動用I
C等を有するPCB基板と駆動ユニット1の各圧電素子
12(駆動部17)に接続した各電極24,25とをF
PCケーブル51,51を介して接続している。
【0033】また、ノズルカバー(ヘッドカバー)3
は、ノズルプレート33の周縁部及びヘッド側面を覆う
箱状に形成したものであり、ノズルプレート33の周縁
部に接着剤にて接着接合している。さらに、このインク
ジェットヘッドには、図示しないインクカートリッジか
らのインクを液室に供給するため、スペーサ部材50、
基板11、フレーム部材13及び振動板31にそれぞれ
インク供給穴52〜55を設けている。
【0034】このように構成したインクジェットヘッド
においては、記録信号に応じて駆動部17に駆動波形
(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによっ
て、駆動部17に積層方向の変位が生起し、振動板31
のダイアフラム部34を介して加圧液室35が加圧され
て圧力が上昇し、ノズル38からインク滴が吐出され
る。このとき、加圧液室35から共通液室36へ通じる
インク供給路37,37方向へもインクの流れが発生す
るが、インク供給路37,37の断面積を狭小にするこ
とで流体抵抗部として機能させて共通液室36,36側
へのインクの流れを低減し、インク吐出効率の低下を防
いでいる。
【0035】そして、インク滴吐出の終了に伴い、加圧
液室35内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性
と駆動パルスの放電過程によって加圧液室34内に負圧
が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、イン
クタンクから供給されたインクは共通液室36,36に
流入し、共通液室36,36からインク供給路37,3
7を経て加圧液室35内に充填される。そして、ノズル
38の出口付近のインクメニスカス面の振動が減衰し、
表面張力によってノズル38の出口付近に戻されて(リ
フィル)安定状態に至れば、次のインク滴吐出動作に移
行する。
【0036】次に、本発明に係る電鋳原版及びその製造
方法並びに当該電鋳原版を用いた電鋳部品であるノズル
形成部材(ノズルプレート)の製造方法について図4乃
至図6を参照して説明する。なお、図4は本発明に係る
電鋳原版及びその製造工程、並びにノズル形成部材の製
造方法の工程を説明する説明図、図5は同工程の陽極酸
化処理の説明に供する説明図、図6は本発明に係るノズ
ル形成部材の製造方法の他の例の説明図である。
【0037】まず、図4(a)に示すように電鋳原版の
元となる導体基板としてアルミニウム基板61を用い
る。アルミニウム及びその合金には種々のものがある
が、ここではA2000系(JIS)材料を用いてい
る。工業的にノズル形成部材を大量に生産するには、そ
の部品寸法、面付け数、フォトリソサイズなどで電鋳原
版とする基板サイズを選択する。
【0038】そこで、このアルミニウム基板61を脱
脂、洗浄した後、硫酸水溶液中で陽極電解する。アルミ
ニウム基板61を硫酸水溶液中で陽極電解することで、
同図(b)に示すように、アルミニウム基板61の表面
にアルミニウム酸化膜(陽極酸化膜)62が成膜され
る。
【0039】この陽極電解は、図5に示すように、電解
槽71内の硫酸水溶液からなる電解液72中に、アルミ
ニウム基板61と鉛板からなる極板73とを配置し、ア
ルミニウム基板61を陽極、極板73を陰極として電源
74から電圧を印加することによって行う。なお、電解
槽71中の電解液72の温度を管理するために温度調節
器75及び冷却機械76を具備する。
【0040】ここで、陽極酸化条件としては、硫酸水溶
液濃度を5〜20vol%、液温度を0〜20℃として
処理した。アルミニウム酸化膜62の膜厚は一定厚さま
では、ほぼ通電電気量に比例し、処理温度、電流分布密
度などの均一化を図ることで30μmの膜厚でその10
%(3μm)以内のバラツキに制御することができる。
【0041】また、硫酸水溶液の濃度、温度などの処理
条件によりアルミニウム酸化膜61の硬度を制御するこ
とができる。上記の処理条件では、ビッカース硬度Hv
250〜450レベルの電気絶縁性の硬質膜を容易に形
成することができる。このアルミニウム酸化膜62の硬
度は、後述するように電鋳前の機械的清浄研磨でアルミ
ニウム酸化膜62からなる非めっきパターンと原版露出
部に成膜する厚付けめっき膜とが同時に減ずるような硬
度に調整しておくことが重要である。アルミニウム酸化
膜のみが摩滅するのでは電鋳原版として繰り返し使用で
きなくなる。
【0042】このようにして成膜されるアルミニウム酸
化膜62は、アルミニウム基板61表面の直接の酸化成
長膜であるので、アルミニウム基板61とアルミニウム
酸化膜62との密着性は極めて優れており、繰り返し使
用に十分に耐え得る酸化膜である。
【0043】次に、図4(c)に示すようにアルミニウ
ム基板61のアルミニウム酸化膜62上にフォトレジス
ト63を塗布した後、ノズルに対応する非めっきパター
ンのマスクを用いて、露光、現像工程(フォトリソ工
程)を経て、同図(d)に示すように、アルミニウム基
板61のアルミニウム酸化膜62上に非めっきパターン
に対応するレジストパターン64を形成する。
【0044】ここではノズルプレートを製作するため、
円形のレジストパターン64を形成しているが、ノズル
形状に応じて四角形状あるいはその他の多角形状であっ
てもよい。
【0045】その後、同図(e)に示すように、レジス
トパターン64で覆われずに露出しているアルミニウム
酸化膜62の部分を燐酸液で溶解除去することにより、
レジストパターン64と同形状、すなわち非めっきパタ
ーン65となるアルミニウム酸化膜62がアルミニウム
基板61上に残存する。
【0046】次いで、同図(f)に示すように、このア
ルミニウム基板61上に厚付けめっき膜66を成膜す
る。アルミニウムは、酸性、アルカリ性の薬品で腐食さ
れる両性金属と言われ、直接のめっき処理はできないの
で、亜鉛置換処理というアルミニウム特有のめっき前処
理を行った後、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき
などを施し、さらに電気めっきなどの厚付けめっき処理
を行ってめっき膜66を形成する。
【0047】このとき、無電解めっき、若しくは、ニッ
ケル、銅、クロムなどのめっき膜66をアルミニウム酸
化膜62の厚さ以上の厚みまで形成する。ここでは、亜
鉛置換処理の後アルミニウム基板露出部に約40μmの
無電解ニッケルめっきを行った。このように、アルミニ
ウム基板の露出部を他の金属で被覆しているのは、電鋳
原版を繰り返し使用するために、原版に直接めっき、電
鋳が可能で、めっき、電鋳液で原版が腐食されないよう
にするためである。
【0048】その後、アルミニウム基板61のアルミニ
ウム酸化膜62からなる非メッキパターン65と厚付け
めっき膜66とが略同一平面になるように機械的に研磨
加工することによって、同図(g)に示すように、アル
ミニウム基板61を基材としてアルミニウム酸化膜62
からなる非めっきパターン65が形成され露出部がめっ
き膜66で被覆された電鋳原版67が得られる。
【0049】そこで、この電鋳原版67を用いて、付織
布研磨材などで機械的に清浄化した後、化学的或いは物
理化学的にめっき表面に薄い酸化膜槽を形成した後、ニ
ッケル電鋳を行うことによって、同図(h)に示すよう
に、電気絶縁性のアルミニウム酸化膜62の非メッキパ
ターン65上にせり出すように電鋳めっき膜68が析出
成長する。このめっき膜68が所望の厚さになった時点
で通電を停止する。
【0050】その後、電鋳原版67からニッケルのめっ
き膜68を剥離することで、電鋳原版67の非めっきパ
ターン65と反転一致した形状のノズルとなる孔を有す
るニッケル電鋳部品であるノズルプレートが得られる。
【0051】この場合のノズル直径は、非めっきパター
ンの直径とめっきせり出し量により決定され、めっきせ
り出し量はめっき厚さで代用できるので、ノズル直径
は、「ノズル直径=非めっきパターン直径−2×めっき
厚さ」で概略求めることができる。
【0052】このように導体基板上に金属酸化膜で非め
っきパターンを形成して電鋳部品を製作するための電鋳
原版を構成したので、電鋳原版として繰り返し使用が可
能になり、電鋳原版の製作コスト、電鋳部品の製作コス
トを低減することができ、また、電鋳原版を繰り返し使
用できることから、パターン寸法に基因する電鋳部品の
寸法のバラツキを小さくすることができる。
【0053】また、導体基板にアルミニウム基板を用い
て金属酸化膜としてアルミニウム酸化膜を形成すること
で、非めっきパターンを形成する金属酸化膜が導体基板
に強い密着性で密着し、電鋳原版の繰り返し使用可能回
数を多くすることができるとともに、金属酸化膜の成膜
も比較的簡単な設備で行うことができて、電鋳原版の製
作コストが低減する。このアルミニウム酸化膜を硫酸水
溶液中での陽極酸化処理で形成することによって、アル
ミニウム酸化膜の硬度を容易に選択することができる。
【0054】この場合、アルミニウム酸化膜以外の導体
基板の露出部分を金属めっき膜で覆うことによって、ア
ルミニウム基板の耐薬品性を向上することができ、その
金属めっき膜をアルミニウム酸化膜と略同一平面に仕上
げることで、一定厚さのアルミニウム酸化膜からなる非
めっきパターンを確保することができる。
【0055】なお、ここでは、一個の非めっきパターン
を形成する例で説明したが、実際には一定のピッチで複
数個のノズルを配列したノズルプレートを一枚の電鋳原
版を用いて製作する(多数個取り)ので、図6に示すよ
うに、ノズルに対応するアルミニウム酸化膜の非めっき
パターン81を一定のピッチで形成すると共に、各ノズ
ルプレートに分割するための外形枠に対応する非めっき
パターン82も併せてパターニングすることで、マルチ
ノズルプレート83を得ることができる。なお、外形枠
に対応する非めっきパターン82には後述する振動板シ
ートの剥離とマルチノズルシートの剥離を容易にするた
めのランド部82aを形成している。
【0056】次に、本発明の電鋳原版及びその製造方法
並びに当該電鋳原版を用いた電鋳部品である振動板の製
造方法について図7乃至図11を参照して説明する。な
お、図7は振動板第一層用電鋳原版の製造工程を説明す
る説明図、図8は図7に続く工程を説明する説明図、図
9は振動板の製造工程を説明する説明図、図10は同工
程の説明に供する斜視説明図、図11は同工程を経て得
られる振動板の斜視説明図である。
【0057】まず、上述したノズルプレート用電鋳原版
の製作工程と同様に、図7(a)に示すように電鋳原版
の元となる導体基板としてアルミニウム基板91を用い
る。アルミニウム及びその合金には種々のものがある
が、ここでもA2000系(JIS)材料のアルミニウ
ム基板でサイズが直径200mmの円板を用い、40〜
50個の振動板部品を面付けするようにした。
【0058】そして、このアルミニウム基板91を脱
脂、洗浄した後、硫酸水溶液中で陽極電解して、同図
(b)に示すようにアルミニウム基板91の表面にアル
ミニウム酸化膜92を形成し、同図(c)に示すよう
に、アルミニウム酸化膜92の表面にフォトレジスト9
3を塗布する。
【0059】次いで、振動板部品の多数個取り用露光マ
スクを用いて露光し、現像することによって、各図
(d)に示すように振動板外形枠(外形分離帯)パター
ン94、インク供給口(インク流入穴)55を形成する
ためのインク供給口パターン95及びアライメントマー
クパターン96をフォトレジストで形成する。
【0060】なお、外形枠パターン94は上述したよう
に1つの電鋳原版で同時に多数の振動板を形成する多数
個取りを行うので、形成後に個々の振動板を分離するた
めのパターンであり、またアライメントマークパターン
96は後述する第二層を形成するときの位置合せ用のも
のである。
【0061】その後、同図(e)に示すように、レジス
トのパターン94〜96で覆われずに露出しているアル
ミニウム酸化膜92の部分を燐酸液で溶解除去すること
により、レジストのパターン94〜96と同形状、すな
わち非めっきパターンとなるアルミニウム酸化膜92が
アルミニウム基板91上に残存する。
【0062】次いで、図8(a)に示すように、前記実
施形態と同様にアルミニウム基板91上に厚付けめっき
膜101を成膜した後、アルミニウム基板91のアルミ
ニウム酸化膜92と厚付けめっき膜101とが略同一平
面になるように機械的に研磨加工することによって、同
図(b)に示すように、アルミニウム基板91を基材と
してアルミニウム酸化膜92で非めっきパターンである
外形枠パターン98、インク供給口パターン99、アラ
イメントマークパターン100が形成され露出部がめっ
き膜101で被覆された振動板の第一層成膜用電鋳原版
110が得られる。なお、外形枠パターン98には上述
の工程を経てランド部98aが形成される。これにより
後述する振動板シートの剥離を容易にして生産性を向上
できる。
【0063】次に、本発明の第4実施形態に係る電鋳原
版110を用いた振動板の製造方法について図9及び図
10を参照して説明する。先ず、各図(a)に示すよう
に、機械的に研磨された電鋳原版110の表面に、図9
(b)に示すように、金属メッキを施してダイアフラム
部34の厚みを有する第一層111を形成する。この第
一層111の厚みは3〜5μmとしている。
【0064】その後、同図(c)に示すように、第一層
111を成膜した電鋳原版110上にフォトレジスト1
12を塗布、焼き付けした後、同図(d)及び図10
(b)に示すように、電鋳原版110上のアライメント
マークパターン100を基準として、外形枠パターン1
13、インク供給口パターン114及びアライメントマ
ークパターン115を露光、現像工程によってパターニ
ングする。それと共に、ダイアフラム部34(薄肉部
分)及びダンパー部43以外の部分は島状凸部40及び
隔壁部41を含めて厚肉にするため、島状凸部40及び
隔壁部41を反転した形状でダイアフラム部34に対応
するダイアフラム部パターン116をパターニングし、
ダンパー部43に相当する部分にダンパー部パターン1
17パターニングする。
【0065】次いで、レジスト112を除去した第一層
111の表面を酸活性化処理で活性化した後、図9
(e)及び図10(c)に示すように金属メッキを施し
て第二層118を形成する。このとき、第一層111表
面の内のダイアフラム部34に相当する部分がダイアフ
ラム部パターン116で覆われ、同様にダンパー部43
に相当する部分がダンパー部パターン117で覆われて
いるので、これらの部分は第一層111の厚みのままと
なる。
【0066】このようにして、各チャンネル毎に分離さ
れたダイアフラム部34、島状凸部40、梁部(隔壁
部)41及び周辺厚肉部42が一体的に積層形成された
振動板部品を多数個連結した振動板シート120が得ら
れるので、電鋳原版110から振動板シート120を剥
離して第二層用のレジストを除去して外形枠パターン1
13で各振動板に分離することで、図9(f)及び図1
1にも示すような振動板部品121が得られる。
【0067】そして、電鋳原版110はアルミニウム酸
化膜92による非めっきパターン98、99、100が
アルミニウム基板91に強固に密着しているので、再度
清浄化処理を行うことによって繰り返し使用することが
できる。
【0068】このように、第一層成膜用の電鋳原版を製
作して、この電鋳原版を繰り返し使用することができ、
複層構造の振動板部品を製作するときに第二層以降のみ
フォトリソ工程を行えば良く、フォトリソ要因で多発す
るピンホール欠陥、島状凸部、隔壁部、周辺厚肉部等で
のコンタミめっき形状欠陥などを極度に低減することが
でき、振動板部品の製造コストを大幅に低下することが
できる。
【0069】なお、上記実施例においては、本発明をイ
ンクジェットヘッド用ノズル形成部材や振動板部品を製
造するために用いる電鋳原版及びその製造方法に適用し
た例で説明したが、インクジェットヘッド部品に限るも
のではなく、金属メッシュを製作するための電鋳原版及
びその製造方法などにも適用することができる。さら
に、インクジェットヘッドとしてもピエゾ型のものに限
らず、振動板と対向電極とを用いる静電型インクジェッ
トヘッドの振動板部品やノズル形成部材にも適用するこ
とができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の電鋳原
版によれば、導体基板上に金属酸化膜で非めっきパター
ンを形成する構成としたので、繰り返し使用できる電鋳
原版が得られ、電鋳部品の製造コストや電鋳原版の製作
コストを低減することができ、また電鋳部品の寸法バラ
ツキを低減できて品質を向上することができる。
【0071】請求項2の電鋳原版によれば、上記請求項
1の電鋳原版において、アルミニウム基板上にアルミニ
ウム酸化膜からなる非めっきパターンを形成する構成と
したので、酸化膜と導体基板との密着性が向上し、また
酸化膜の膜硬度や厚みを容易に制御することができる。
【0072】請求項3の電鋳原版によれば、上記請求項
2の電鋳原版において、導体基板の非めっきパターン以
外の導体露出部に金属めっき膜を成膜してアルミニウム
酸化膜と略同一平面に仕上げる構成としたので、アルミ
ニウム基板の耐薬品性を向上することができるととも
に、均質な原版表面を確保でき、電鋳部品の品質が向上
する。
【0073】請求項4の電鋳原版の製造方法によれば、
アルミニウム又はその合金からなる導体基板を硫酸水溶
液中で陽極酸化処理して非めっきパターンのアルミニウ
ム酸化膜を成膜する構成としたので、アルミニウム酸化
膜のばらつきを小さくすることができ、非めっきパター
ンの幅寸法のばらつきを抑えることができる。
【0074】請求項5の電鋳原版の製造方法によれば、
上記請求項4の電鋳原版の製造方法において、硫酸水溶
液の濃度を5〜20vol%、温度0〜20℃の範囲内
として陽極酸化処理を施す構成としたので、繰り返し使
用できる電鋳原版が得られ、電鋳部品の製造コストや電
鋳原版の製作コストを低減することができ、また電鋳部
品の寸法バラツキを低減できて品質を向上することがで
きる。
【0075】請求項6の電鋳原版の製造方法によれば、
上記請求項4又は5の電鋳原版の製造方法において、導
体基板表面の全面にアルミニウム陽極酸化膜を形成した
後、非めっきパターンに応じてアルミニウム陽極酸化膜
を除去する構成としたので、陽極酸化処理の条件設定が
容易になり、アルミニウム陽極酸化膜の寸法ばらつき低
減し、非めっきパターンの幅寸法のばらつきを抑えるこ
とができる。
【0076】請求項7の電鋳部品の製造方法によれば、
上記請求項1乃至3のいずれかの電鋳原版を用いて電鋳
めっき膜を成膜する構成としたので、電鋳部品の製作コ
ストが低減し、品質も向上する。
【0077】請求項8の電鋳部品の製造方法によれば、
上記請求項7の電鋳部品の製造方法において、電鋳原版
表面を機械的に研磨して表面清浄化した後電鋳めっき膜
を成膜する構成としたので、適度の表面粗さが形成さ
れ、めっき電鋳中に原版からの剥離がなく、剥離工程で
容易に剥離できる適度の密着性が得られる。
【0078】請求項9の電鋳部品の製造方法によれば、
インクジェットヘッド用のノズル形成部品を繰り返し使
用可能な上記電鋳原版を用いて製造する構成としたの
で、ノズル形成部品の製作コストを低減し、品質を向上
することができる。
【0079】請求項10の電鋳部品の製造方法によれ
ば、インクジェットヘッド用の振動板部品を繰り返し使
用可能な上記電鋳原版を用いて製造する構成としたの
で、振動板部品の製作コストを低減し、品質を向上する
ことができる。
【0080】請求項11の振動板の製造方法によれば、
複層構造からなる振動板の第1層を上記電鋳原版を用い
て形成した後、この第1層上に形成する第2層以後の層
は光感光性樹脂で非めっきパターンを形成する構成とし
たので、ピンホール欠陥のない振動板を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェットヘッドの分解
斜視図
【図2】同ヘッドのチャンネル方向と直交する方向の要
部拡大断面図
【図3】同ヘッドのチャンネル方向の要部拡大断面図
【図4】本発明に係る電鋳原版及びその製造工程並びに
電鋳部品の製造工程を説明する模式的説明図
【図5】同工程の陽極酸化処理装置を説明する説明図
【図6】本発明に係るノズル形成部材の製造工程の他の
例の説明に供する斜視説明図
【図7】本発明に係る電鋳原版及びその製造工程を説明
する模式的説明図
【図8】図7に続く工程を説明する模式的説明図
【図9】同電鋳原版を用いた振動板の製造工程を説明す
る説明図
【図10】同工程の説明に供する斜視説明図
【図11】同工程を得た得られる振動板の斜視説明図
【符号の説明】
1…駆動ユニット、2…液室ユニット、3…フレーム、
12…圧電素子、17…駆動部、18…非駆動部、31
…振動板、33…ノズルプレート、34…ダイヤフラム
部、40…島状凸部、41…梁部、42…周辺厚肉部、
43…ダンパー部、61…アルミニウム基板、62…ア
ルミニウム酸化膜。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体基板上に電気絶縁性の非めっきパタ
    ーンを形成して前記導体基板の導体露出部に電鋳めっき
    膜を成膜した後、前記導体基板から電鋳めっき膜を剥離
    して電鋳部品を製造するために用いる電鋳原版におい
    て、前記導体基板上に金属酸化膜で前記非めっきパター
    ンを形成したことを特徴とする電鋳原版。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電鋳原版において、前
    記導体基板がアルミニウム又はその合金からなり、この
    導体基板上にアルミニウム酸化膜からなる前記非めっき
    パターンを形成したことを特徴とする電鋳原版。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電鋳原版において、前
    記導体基板の非めっきパターン以外の導体露出部に金属
    めっき膜を成膜して前記アルミニウム酸化膜と略同一平
    面に仕上げたことを特徴とする電鋳原版。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の電鋳原版を製造
    する電鋳原版の製造方法において、前記アルミニウム又
    はその合金からなる導体基板を硫酸水溶液中で陽極酸化
    処理して前記非めっきパターンのアルミニウム酸化膜を
    成膜することを特徴とする電鋳原版の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電鋳原版の製造方法に
    おいて、前記硫酸水溶液の濃度を5〜20vol%、温
    度0〜20℃の範囲内として陽極酸化処理を施すことを
    特徴とする電鋳原版の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の電鋳原版の製造
    方法において、前記導体基板表面の全面にアルミニウム
    陽極酸化膜を形成した後、非めっきパターンに応じて前
    記アルミニウム陽極酸化膜を除去することを特徴とする
    電鋳原版の製造方法。
  7. 【請求項7】 導体基板上に電気絶縁性の非めっきパタ
    ーンを形成して前記導体基板の導体露出部に電鋳めっき
    膜を成膜した後、前記導体基板から電鋳めっき膜を剥離
    して電鋳部品を製造する電鋳部品の製造方法において、
    前記請求項1乃至3のいずれかに記載の電鋳原版を用い
    て前記電鋳めっき膜を成膜することを特徴とする電鋳部
    品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電鋳部品の製造方法に
    おいて、前記電鋳原版表面を機械的に研磨して表面清浄
    化した後電鋳めっき膜を成膜することを特徴とする電鋳
    部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載の電鋳部品の製造
    方法において、前記電鋳部品がインクジェットヘッド用
    のノズル形成部品であることを特徴とする電鋳部品の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7又は8に記載の電鋳部品の製
    造方法において、前記電鋳部品がインクジェットヘッド
    用の振動板部品であることを特徴とする電鋳部品の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 複層構造からなる振動板の製造方法に
    おいて、第1層を前記請求項1乃至3のいずれかに記載
    の電鋳原版を用いて形成した後、この第1層上に形成す
    る第2層以後の層は光感光性樹脂で非めっきパターンを
    形成することを特徴とする振動板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004064156A1 (en) * 2003-01-09 2004-07-29 Graphion Technologies Usa, Llc Laminate made by electro-forming and method for manufacturing the same

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