JP3495218B2 - ノズル形成部材の製造方法 - Google Patents

ノズル形成部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノズル形成部材の製
造方法に関し、特に表面に撥水膜等の表面処理膜を形成
するノズル形成部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、記録時の振
動、騒音が殆どなく、特にカラー化が容易なことから、
コンピュータ等のデジタル処理装置のデータを出力する
プリンタの他、ファクシミリやコピー機等にも用いられ
るようになっている。このようなインクジェット記録装
置に用いられるインクジェットヘッドは、圧電素子、発
熱抵抗体等のアクチュエータ素子を記録信号に応じて駆
動することによってノズルからインク滴を吐出飛翔させ
ることによって記録媒体上に画像記録を行なうものであ
る。
【0003】このようなインクジェットヘッドは、構造
上、ヘッド構成部材の積層の端面側よりインク滴を吐出
するエッジシュータ方式のものと、ノズル形成部材に円
形のノズルを形成するサイドシュータ方式のものとに大
別することができる。このサイドシュータ方式のインク
ジェットヘッドとしては、従来、例えば特開平6−25
5099号公報に記載されているように、圧電素子上
に、ダイアフラム部を有する振動板を積層し、この振動
板上に圧電素子でダイアフラム部を介して加圧される液
室及びこの液室にインクを供給するインク供給路を形成
する流路形成部材を積層し、更にこの流路形成部材上に
ノズル孔を形成したノズル形成部材を積層したものが知
られている。
【0004】このようにインクジェットヘッドは、ヒー
タ、圧電素子等のエネルギー発生手段(アクチュエー
タ)を駆動することによってノズルから液滴化したイン
ク(インク滴)を吐出飛翔させて記録を行うため、ノズ
ルの形状、精度等がインク滴の噴射特性(インク滴吐出
性能)に影響を与えると共に、ノズルを形成しているノ
ズル形成部材の表面の特性がインク滴の噴射特性に影響
を与える。例えば、ノズル形成部材表面のノズル周辺部
にインクが付着して不均一なインク溜り(所謂濡れム
ラ)が発生すると、インク滴の吐出方向が曲げられた
り、インク滴の大きさにバラツキが生じたり、インク滴
の飛翔速度が不安定になる等の不都合が生じることが知
られている。
【0005】そこで、このようなインクジェットヘッド
のノズル形成部材の表面(インク吐出面)には撥水性材
料で撥水性を有する表面処理膜(撥水膜)を形成するこ
とによって、ノズル形成部材の表面の均一性を高めて、
インク滴の飛翔特性の安定化を図るようにすることが行
われている(例えば特開平6−143587号公報参
照)。しかしながら、この場合、撥水性材料がノズル孔
内部に侵入して撥水膜を形成すると、インク噴射直後に
ノズル孔部のインク液面(メニスカス面)がノズル孔内
部まで深く引き込まれ、このときに気泡を巻き込み、こ
の気泡の影響によってインク滴の吐出方向がばらついた
り、インク滴の吐出が不能になり、更にメニスカスの保
持性が悪化してインク滴の安定した連続的な吐出が阻害
される。
【0006】そのため、撥水処理を行なうに際して、
上記特開平6−143587号公報に記載されているよ
うに、撥水性材料を滲み込ませたウレタンフォームをノ
ズル形成部材の表面に接触させて、ノズル孔内に侵入さ
せないようにして撥水膜を形成することが知られてい
る。また、特開平7−329303号公報に記載され
ているように、ノズル形成部材の表面を撥水性を有する
粘着剤付きのマスキングテープで覆い、ノズル形成部材
の裏面(インク液室面)及びノズル孔内面に親水化処理
を行なった後、マスキングテープを剥がし、ノズル形成
部材表面に残存した粘着剤を加熱処理して撥水膜を形成
するものもある。なお、特開平7−125220号公
報に記載されているように、ノズル形成部材の裏面側か
ら感光性樹脂フィルムをノズル孔内に所要量入り込ま
せ、これに撥水性処理を施してノズル孔内部に撥水膜を
形成するようにしたノズルプレートも知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のウレタンフォームを用いて撥水膜を形成する方法で
は、形成できる撥水膜の膜厚が0.1μm前後である。
ところが、インクジェットヘッドでは、インク吐出方向
を安定化するために、インク吐出の前後でシリコンゴム
等のブレードを用いて、ノズル形成部材の表面をワイピ
ングするようにしている。そのため、撥水膜の膜厚が
0.1μm前後では、長期間ワイピングを行なうことに
よって撥水膜が摩耗し、撥水性が失われるおそれがあ
る。しかも、この方法では、撥水膜の膜厚を厚くしよう
とすると、撥水性材料がノズル孔内部に侵入することに
なる。
【0008】また、の撥水性を有する粘着剤付きのマ
スキングテープを用いる方法では、マスキングテープを
剥離するときに、ノズル孔部分ではノズル孔の円周にそ
ってきれいな円状に剥離することが困難であり、粘着剤
がノズル孔を塞いだり、或いはノズル孔の周囲に粘着剤
が残らず、撥水膜が形成されないことがある。しかも、
粘着剤を加熱処理するときに、熱で溶融した粘着剤がノ
ズル孔内部に侵入するおそれがある。なお、上記の撥
水膜をノズル孔内部に入り込ませるノズルプレートにあ
っては、上述したように気泡を巻き込み、この気泡の影
響によってインク滴の吐出方向がばらついたり、インク
滴の吐出が不能になり、更にメニスカスの保持性が悪化
してインク滴の安定した連続的な吐出が阻害される。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ワイピング耐久性のある表面処理膜を、ノズル孔
内に侵入させることなく、しかも、ノズル孔の径精度を
損なうことなく形成することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1のノズル形成部材の製造方法は、ノズル孔
形成部材の裏面側にネガ型ドライフィルムレジストをラ
ミネートするステップと、ドライフィルムレジストを
熱、加圧してノズル孔から表面側にはみ出させるステッ
プと、ドライフィルムレジストのノズル孔からはみ出し
た部分を再度加熱して軟化させた後露光することにより
ノズル孔内から表面側に突出した凸状のマスキング部材
を形成するステップと、マスキング部材が突出した該ノ
ズル孔形成部材の表面に表面処理膜を形成するステップ
と、表面処理膜形成後マスキング部材を該ノズル形成部
材から除去するステップとを含む構成とした。
【0011】 請求項2のノズル形成部材の製造方法
は、ノズル孔形成部材の裏面にネガ型ドライフィルム
レジストをラミネートするステップと、ドライフィルム
レジストを加熱、加圧して前記ノズル孔から表面側には
み出させるステップと、ドライフィルムレジストのノズ
ル孔からはみ出した部分を再度加熱し、加圧してノズル
孔径よりも大きくした後露光することによりノズル孔内
から表面側に突出した凸状のマスキング部材を形成する
ステップと、マスキング部材が突出した該ノズル孔形成
部材の表面に表面処理膜を形成するステップと、表面処
理膜形成後マスキング部材を該ノズル形成部材から除去
するステップとを含む構成とした。
【0012】請求項3のノズル形成部材の製造方法は、
上記請求項2のノズル形成部材の製造方法において、前
記はみ出した部分を再度加熱し、加圧して前記ノズル孔
径よりも大きくするときに、前記はみ出した部分を断面
逆テーパー形状にする構成とした。
【0013】請求項4のノズル形成部材の製造方法は、
上記請求項2又は3のノズル形成部材の製造方法におい
て、前記はみ出した部分に可撓性フィルムを重ね合わ
せ、熱ロールで順次加圧しながら前記はみ出し部分を熱
変形させて前記ノズル孔径よりも大きくする構成とし
た。
【0014】請求項5のノズル形成部材の製造方法は、
上記請求項1乃至4のいずれかのインクジェットヘッド
の製造方法において、前記ノズル形成部材をノズル孔位
置に対応する逃げ部を形成した治具と重ねた状態で、前
記ノズル形成部材の裏面にラミネートしたネガ型ドライ
フィルムレジスト加熱、加圧して前記ノズル孔から表面
側にはみ出させる構成とした。
【0015】 請求項6のノズル形成部材の製造方法
は、ノズル孔形成部材の裏面に熱可塑性及び溶剤可溶
性を有する樹脂を塗布するステップと、樹脂を加圧して
ノズル孔から表面側にはみ出させて硬化させるステップ
と、樹脂のノズル孔からはみ出した部分を加熱してノズ
ル孔径よりも大きくすることによりノズル孔内から表面
側に突出した凸状のマスキング部材を形成するステップ
と、マスキング部材が突出した該ノズル孔形成部材の表
面に表面処理膜を形成するステップと、表面処理膜形成
後マスキング部材を該ノズル形成部材から除去するステ
ップとを含む構成とした。
【0016】請求項7のノズル形成部材の製造方法は、
上記請求項6のノズル形成部材の製造方法において、前
記はみ出した部分を加熱し前記ノズル孔径よりも大きく
するときに、前記はみ出した部分を断面逆テーパー形状
にする構成とした。
【0017】請求項8のノズル形成部材の製造方法は、
上記請求項6のノズル形成部材の製造方法において、前
記はみ出した部分を加熱し前記ノズル孔径よりも大きく
するときに、前記はみ出した部分を球状にする構成とし
た。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明を適用したイン
クジェットヘッドの分解斜視図、図2は同ヘッドのチャ
ンネル方向(ノズル配列方向)と直交する方向の要部拡
大断面図、図3は同ヘッドのチャンネル方向の要部拡大
断面図である。
【0019】このインクジェットヘッドは、駆動ユニッ
ト1と、液室ユニット2と、ヘッドカバー3とを備えて
いる。駆動ユニット1は、セラミックス基板、例えばチ
タン酸バリウム、アルミナ、フォルステライトなどの絶
縁性の基板11上に、エネルギー発生素子である複数の
積層型圧電素子12を列状に2列配置して接合し、これ
ら2列の各圧電素子12の周囲を取り囲む樹脂、セラミ
ック等からなるフレーム部材(支持体)13を接着剤1
4によって接合している。
【0020】複数の圧電素子12は、インクを液滴化し
て飛翔させるための駆動パルスが与えられる圧電素子
(これを「駆動部」という。)17,17…と、駆動部
17,17間に位置し、駆動パルスが与えられずに単に
液室ユニット2を基板11に固定する液室支柱部材とな
る圧電素子(これを「非駆動部」という。)18,18
…とを交互に構成している。
【0021】ここで、圧電素子12としては10層以上
の積層型圧電素子を用いている。この積層型圧電素子
は、例えば図2に示すように、厚さ10〜50μm/1
層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)20と、厚さ数μ
m/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電
極21とを交互に積層したものであるが、圧電素子とし
て用いる材料は上記に限られるものでなく、その他の電
気機械変換素子を用いることもできる。
【0022】各圧電素子12の内部電極21は1層おき
にAgPdからなる左右の端面電極22,23(2つの圧
電素子列の対向する面側を端面電極22とし、対向しな
い面側を端面電極23とする。)に接続している。一
方、基板11上には、図1に示すようにNi・Au蒸着、
Auメッキ、AgPtペースト印刷、AgPdペースト印刷
等によって共通電極24及び個別電極25の各パターン
を設けている。
【0023】そして、各列の各圧電素子12の対向する
端面電極22を導電性接着剤26を介して共通電極24
に接続し、他方、各列の各圧電素子12の対向しない端
面電極23を同じく導電性接着剤26を介してそれぞれ
個別電極25に接続している。これにより、駆動部17
に駆動電圧を与えることによって、積層方向に電界が発
生して、駆動部17には積層方向の伸びの変位(d33
方向の変位)が生起される。なお、共通電極24は、図
2にも示すように、フレーム部材13に設けた穴13a
内に導電性接着剤26を充填することで各圧電素子に接
続されたパターンの導通を取っている。
【0024】一方、液室ユニット2は、金属薄膜の積層
体からなる振動板31と、ドライフィルムレジスト(D
FR)からなる感光性樹脂層で形成した2層構造の液室
隔壁部材32と、金属、樹脂等からなるノズルプレート
33とを順次を積層し、熱融着して形成している。これ
らの各部材によって、1つの圧電素子12(駆動部1
7)と、この1つの圧電素子12に対応するダイアフラ
ム部34と、各ダイアフラム部34を介して加圧される
加圧液室35と、この加圧液室35の両側に位置して加
圧液室35に供給するインクを導入する共通液室36,
36と、加圧液室35と共通液室36,36とを連通す
るインク供給路37,37と、加圧液室35に連通する
ノズル38とによって1つのチャンネルを形成し、この
チャンネルを複数個2列設けている。
【0025】振動板31は、駆動部17に対応する前記
ダイアフラム部34と、駆動部17と接合するためにこ
のダイアフラム部34の中央部に一体的に形成した島状
凸部40と、非駆動部18に接合する梁41及びフレー
ム部材13に接合するベース42とを形成している。
【0026】液室隔壁部材32は、振動板31側に予め
ドライフィルムレジストを塗布して所要のマスクを用い
て露光し、現像して所定の液室パターンを形成した第1
感光性樹脂層45と、ノズルプレート33側に予めドラ
イフィルムレジストを塗布して所要のマスクを用いて露
光し、現像して所定の液室パターンを形成した第2感光
性樹脂層46とを熱圧着で接合してなる。
【0027】ノズルプレート33にはインク滴を飛翔さ
せるための微細な吐出口であるノズル孔38を多数を形
成している。このノズル孔38の内部形状(内側形状)
は、略円柱形状(又は略円錘台形状でもよい。)に形成
している。また、このノズル孔38の径はインク滴出口
側の直径で約25〜35μmである。
【0028】このノズルプレート33のインク吐出面
(ノズル表面側)は、図1に示すように撥水性の表面処
理を施して撥水処理膜47を形成している。例えば、P
TFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発
性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着
コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤
塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水
処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化
し、高品位の画像品質を得られるようにしている。な
お、ノズルプレート33の周縁部は撥水処理膜を形成し
ない非撥水処理面48としている。
【0029】これらの駆動ユニット1と液室ユニット2
とはそれぞれ別個に加工、組立を行なった後、液室ユニ
ット2の振動板31と駆動ユニット1の圧電素子12及
びフレーム部材13とを接着剤49で接合している。
【0030】そして、基板11をヘッド支持部材である
スペーサ部材(ヘッドホルダ)50上に支持して保持
し、このスペーサ部材50内に配設したヘッド駆動用I
C等を有するPCB基板と駆動ユニット1の各圧電素子
12(駆動部17)に接続した各電極24,25とをF
PCケーブル51,51を介して接続している。
【0031】また、ノズルカバー(ヘッドカバー)3
は、ノズルプレート33の周縁部及びヘッド側面を覆う
箱状に形成したものであり、ノズルプレート33の撥水
処理面47に対応して開口部を形成し、ノズルプレート
33の周縁部に残した非撥水処理面48に接着剤にて接
着接合している。さらに、このインクジェットヘッドに
は、図示しないインクカートリッジからのインクを液室
に供給するため、スペーサ部材50、基板11、フレー
ム部材13及び振動板31にそれぞれインク供給穴52
〜55を設けている。
【0032】このように構成したインクジェットヘッド
においては、記録信号に応じて駆動部17に駆動波形
(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによっ
て、駆動部17に積層方向の変位が生起し、振動板31
のダイアフラム部34を介して加圧液室35が加圧され
て圧力が上昇し、ノズル孔38からインク滴が吐出され
る。このとき、加圧液室35から共通液室36へ通じる
インク供給路37,37方向へもインクの流れが発生す
るが、インク供給路37,37の断面積を狭小にするこ
とで流体抵抗部として機能させて共通液室36,36側
へのインクの流れを低減し、インク吐出効率の低下を防
いでいる。
【0033】そして、インク滴吐出の終了に伴い、加圧
液室35内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性
と駆動パルスの放電過程によって加圧液室34内に負圧
が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、イン
クタンクから供給されたインクは共通液室36,36に
流入し、共通液室36,36からインク供給路37,3
7を経て加圧液室35内に充填される。そして、ノズル
孔38の出口付近のインクメニスカス面の振動が減衰
し、表面張力によってノズル孔38の出口付近に戻され
て(リフィル)安定状態に至れば、次のインク滴吐出動
作に移行する。
【0034】そこで、このインクジェットヘッドにおけ
るノズルプレート33の製造方法の一例について図4以
降を参照して説明する。先ず、ノズルプレート33を構
成するノズル孔を有するノズル孔形成部材の製造工程に
ついて図4を参照して説明する。同図(a)に示すよう
なレジストパターンの成膜とメッキ膜を支持するための
電鋳支持基板となる導体基板71を形成する。この導体
基板71は、メッキ可能な金属基板、或いはスパッタリ
ングなどで導体化したガラス、セラミックス基板などを
用いることができる。ここでは、ガラス基板の表面にニ
ッケルをスパッタリングしてNiスパッタ膜71aを成
膜した基板を用いた。また、導体基板71は複数のノズ
ル孔形成部材を同時に形成する(多数個取りを行う)こ
とが可能な大きさのものを用いている。
【0035】そして、この導体基板71のNiスパッタ
膜71a表面(以下、単に「導体基板71上」とい
う。)に液体レジスト72を塗布し、これを同図(c)
に示すように所定の開口を有するマスク部材を用いて露
光し、現像することによって、同図(d)に示すように
基板71上に絶縁性の円形パターン73を形成する。こ
のとき、図5に示すようにノズル孔38を2列に複数個
形成するマルチノズルプレートを得る場合には、各ノズ
ル孔38を形成する各位置に円形レジストパターン73
を形成する。また、図6に示すように多数個取りを行な
う場合には、個々のノズル孔形成部材に分割するための
外形枠パターン75及び部分的接続部となるランドパタ
ーン76も併せて形成する。
【0036】その後、上述した導体基板71上にニッケ
ル電鋳法によってメッキを施すと、同図(e)に示すよ
うに円形パターン74上にメッキ金属がせり出すように
Niメッキ膜77が析出形成される。そこで、一定のニ
ッケル厚さ、あるいは所要のせり出し量(ノズル孔直
径)に至った時点で電鋳を停止し、メッキ液中から取り
出して、導体基板71からNiメッキ膜77を分離する
ことによって、同図(f)に示すようにノズル孔38を
有するノズル孔形成部材80が得られる。
【0037】この場合、Niメッキに代えて、例えばN
i−W、Ni−Co、Ni−Mn、Ni−Fe、Ni−P、Ni
−BなどのNi合金メッキを行なうこともできる。ま
た、光沢剤、ピット防止剤などのメッキ添加剤を加える
こともできる。
【0038】また、ノズル孔径(直径)は、レジスト直
径(円形レジストパターン73の直径)とメッキのせり
出し量によって決定され、メッキせり出し量は、簡便的
にはメッキ厚さで代用することができるので、ノズル孔
径=(レジスト直径−2)×メッキ厚さ、で概略算出す
ることができる。
【0039】さらに、低PH領域のインクを使用するよ
うな場合には、耐食性に優れたステンレス板などの金属
薄板に孔を明けてノズルプレートを得ることもできる。
この場合、塑性加工で孔明け加工をすることができる。
また、ポリイミドなどの有機フィルムにエキシマレーザ
ーにより孔明けしてノズルプレートを得ることもでき
る。なお、一般的には、金属材料でノズルプレートを形
成した方が染料インクに対して濡れ易く、そのばらつき
により、インク滴の直進性を阻害し、高精細印字の障害
となるので、金属材料でノズル孔形成部材を形成した場
合の方が、撥水膜を形成する要求が強くなる。
【0040】次に、このようにして得られたノズル孔形
成部材80の表面に撥水性の表面処理膜を形成する工程
について図7以降を参照して説明する。先ず、本発明の
第1実施例について図7及び図8を参照して説明する。
図7(a)に示すようなノズル孔38を形成したノズル
孔形成部材80の裏面側(ノズル吐出面と反対側の面)
に、同図(b)に示すようにネガ型感光性樹脂フィルム
(ドライフィルムレジスト)81をラミネートする。な
お、多数個取りを行なう場合には、多数のノズル孔形成
部材80が繋がったシート状の単位でラミネートなどの
以下の工程を行なうことになる。
【0041】そして、このドライフィルムレジスト81
を加熱、加圧して、同図(c)に示すようにドライフィ
ルムレジスト81をノズル孔38内に充填し、かつ表面
側(ノズル吐出面側)にはみ出させて、はみ出し部分8
1aを形成する。このとき、はみ出し部分81のノズル
孔38開口端からのはみ出し量は成膜する撥水膜の厚み
よりも大きくする。ここでは、撥水膜の厚みを3〜5μ
mにするので、10μm前後になるようにしている。
【0042】そこで、このはみ出した部分81aを再度
加熱して軟化させることによって、同図(d)及び図9
に拡大して示すように、はみ出した部分81aはノズル
孔径よりも若干膨らんだ寸法形状になってノズル孔38
のエッジ部分38aが確実に被覆された状態になり、こ
れをノズル孔形成部材80の裏面側及び表面側から紫外
線(UV)露光することによって、図8(a)に示すよ
うにドライフィルムレジスト81ははみ出した部分81
aを含めて硬化され、ノズル孔38内から表面側に突出
した凸状部82aを有するマスキング部材82を形成す
る。
【0043】この状態で、ノズル孔形成部材80の表面
側にフッ素樹脂−金属共析メッキ、例えばPTFE(ポ
リテトロフルオロエチレン)−Ni共析メッキ液を用い
た電解又は無電解メッキ(例として、商品名:上村工業
(株)製のニムフロン、メタフロン等)を施して図8
(b)に示すように厚み3〜5μm程度の撥水膜47を
成膜し、その後、ドライフィルムレジストからなるマス
キング部材82を除去することによって、同図(c)に
示すように、表面に撥水膜47を付与したノズル形成部
材であるノズルプレート31が得られる。
【0044】このようにノズル孔形成部材の裏面側にネ
ガ型ドライフィルムレジストをラミネートし、これを加
熱、加圧してノズル孔から表面側にはみ出させ、このは
み出した部分を再度加熱して軟化させることで、はみ出
し部分の先細り補正してノズル孔エッジ部を確実に被覆
することができ、これを露光硬化させて撥水膜形成時の
マスキング部材とすることによって、ノズル孔エッジ部
へのメッキ膜のバリ状の析出を防止することができ、ワ
イピング耐久性のある表面処理膜を、ノズル孔内に侵入
させることなく、しかも、ノズル孔の径精度を損なうこ
となく形成することが可能になる。
【0045】次に、本発明の第2実施例について図10
を参照して説明する。この実施例においては、上記第1
実施例でノズル孔形成部材80の裏面側にラミネートし
たネガ型ドライフィルムレジスト81を加熱、加圧する
とき、ノズル孔38に対応する凹部84aを形成した治
具84とノズル孔形成部材80とを重ね合せた状態で、
ドライフィルムレジスト81を加熱、加圧してノズル孔
38からノズル孔形成部材80の表面側にはみ出させる
ようにしている。
【0046】このようにすることで、ドライフィルムレ
ジスト81のはみ出し部分81aの形状変化を防止する
ことができて、より確実にノズル孔38内部にドライフ
ィルムレジスト81を充填することができる。
【0047】次に、本発明の第3実施例について図11
を参照して説明する。この実施例においては、上記第1
実施例と同様にしてネガ型ドライフィルムレジスト81
をノズル孔形成部材80のノズル孔38から表面側には
み出させた後、はみ出し部分81a上に可撓性フィルム
85を重ねて加熱・加圧ロール86を用いて、可撓性フ
ィルム85を介してはみ出し部分81aを加熱しながら
加圧して、はみ出し部分81aの形状を変形させ、ノズ
ル孔38の直径よりも大きい形状、ここでは、同図
(b)に示すようにはみ出し部81aを逆テーパー形状
に形成する。なお、その後の工程は上記第1実施例と同
様である。
【0048】この場合、例えばはみ出し量が多くなりす
ぎるとはみ出し部分81aが加熱、加圧時に倒れること
があるので、ドライフィルムレジスト81の表面側への
はみ出し量、はみ出し部分(柱状部分)81aの直径、
加圧力、温度などをバランス良く設定する。
【0049】このように、このはみ出した部分を再度加
熱し、加圧してノズル孔径よりも大きくした凸状のマス
キング部材を形成することによって、ノズル孔内にドラ
イフィルムレジストが確実に充填されるので、後工程で
のノズル孔内周面へのメッキ析出を一層確実に防止する
ことができる。即ち、ノズル孔形成部材の表面側にはみ
出したドライフィルムレジストのはみ出し部分は露光、
現像によって直径細りが生じるが、はみ出し部分の直径
をノズル孔径よりも大きくすることによって、直径細り
が生じてもノズル孔径よりも細くならず、ノズル孔への
充填性が向上し、ノズル孔エッジ部へのメッキ膜の析出
を防止できる。
【0050】この場合、この実施例のように特に可撓性
フィルムを介して熱ロールで加圧してはみ出し部分の形
状を変形させることによって、はみ出し部分の一方向へ
の倒れを防止することができる。
【0051】次に、本発明の第4実施例について図12
を参照して説明する。同図(a)に示すようなノズル孔
38を形成したノズル孔形成部材80の裏面側(ノズル
吐出面と反対側の面)に、同図(b)に示すように酢酸
ビニール、酢酸セルロースなどの熱可塑性及び溶剤可溶
性を有する樹脂91を塗布し、これを加圧して、ノズル
孔38内に充填し、かつ表面側(ノズル吐出面側)には
み出させて、はみ出し部分91aを形成する。このとき
のはみ出し部分91のノズル孔38開口端からのはみ出
し量は成膜する撥水膜の厚みよりも大きくすることなど
は、上記第1実施例と同様である。
【0052】その後、上記第3実施例で説明した同様
に、樹脂91のはみ出し部分91a上に可撓性フィルム
85を重ねて加熱・加圧ロール86を用いて、可撓性フ
ィルム85を介してはみ出し部分91aを加熱しながら
加圧して(再加熱、再加圧)、はみ出し部分91aを軟
化させながらその形状を変形させ、ノズル孔38の直径
よりも大きい形状、ここでは、同図(d)に示すように
はみ出し部91aを逆テーパー形状に形成し、これを硬
化させて同図(e)に示すようにノズル孔38内から表
面側に突出した凸状部92aを有するマスキング部材9
2を形成する。
【0053】そして、上記第1実施例と同様に、この状
態で、ノズル孔形成部材80の表面側にフッ素樹脂−金
属共析メッキ等を施して同図(e)に示すように厚み3
〜5μm程度の撥水膜47を成膜し、その後、樹脂91
を溶剤で除去し、表面に撥水膜47を付与したノズル形
成部材であるノズルプレート31を得る。
【0054】このようにノズル形成部材の裏面に熱可塑
性及び溶剤可溶性を有する樹脂を塗布し、これを加圧し
てノズル孔から表面側にはみ出させて硬化させ、このは
み出した部分を加熱してノズル孔径よりも大きくし、ノ
ズル孔内から表面側に突出した凸状のマスキング部材を
形成することによって、メッキの際の電流集中をシール
ドすることができ、ノズル孔エッジ部へのメッキ膜のバ
リ状の析出を防止することができて、ワイピング耐久性
のある表面処理膜を、ノズル孔内に侵入させることな
く、しかも、ノズル孔の径精度を損なうことなく形成す
ることが可能になる。
【0055】そして、マスキング部材のはみ出し部分の
直径をノズル孔径よりも大きくするときに逆テーパー形
状にすることによって、ノズル孔への充填性、密着性が
向上し、メッキの際の電流集中をより効果的にシールド
することができる。
【0056】次に、本発明の第5実施例について図13
を参照して説明する。この実施例においては、上記第4
実施例と同様に、同図(a)に示すようにノズル孔形成
部材80の裏面側に酢酸ビニール、酢酸セルロースなど
の熱可塑性及び溶剤可溶性を有する樹脂91を塗布し、
これを加圧して、ノズル孔38内に充填し、かつ表面側
(ノズル吐出面側)にはみ出させて、はみ出し部分91
aを形成する。
【0057】その後、はみ出し部分91aを再加熱し
て、表面張力の作用によって、同図(b)に示すように
樹脂91のノズル孔38からのはみ出し部分91aの形
状を球状に変化させている。なお、その後の工程は上記
第4実施例と同様である。
【0058】このように、はみ出した部分を加熱しノズ
ル孔径よりも大きくするときに、はみ出した部分を球状
にすることで、メッキの際の電流集中をより効果的にシ
ールドすることができ、ノズル孔エッジ部へのメッキ膜
の析出を確実に防止できる。
【0059】なお、上記実施例においては、本発明をア
クチュエータ素子として圧電素子を用いるピエゾアクチ
ュエータ方式のインクジェットヘッドに適用した例につ
いて説明したが、発熱抵抗体を用いるいわゆるバブルジ
ェット方式のインクジェットヘッドにも適用することが
できる。さらに、ノズル形成部材としては加圧液室を形
成する部材と別体にした構造のものに限らず、加圧液室
を形成する部材と一体構造のものにも適用することがで
きる。
【0060】さらに、上記実施例においては、ノズル孔
形成部材としてプレート状のものを用いた例について説
明したが、複数の部材(例えば溝を形成した部材とその
溝を覆う部材)を組合わせてノズルを形成するものであ
っても、本発明を同様に適用することができる。さらに
また、ノズルの開口方向を圧電素子の変位方向と同じに
したサイドシュータ方式のインクジェットヘッドで説明
しているが、ノズルの開口方向を圧電素子の変位方向と
直交する方向にしたエッジシュータ方式のインクジェッ
トヘッドにも適用することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のノズル
形成部材の製造方法によれば、ノズル孔形成部材の裏面
側にネガ型ドライフィルムレジストをラミネートし、こ
れを加熱、加圧してノズル孔から表面側にはみ出させ、
このはみ出した部分を再度加熱して軟化させた後露光し
て、ノズル孔内から表面側に突出した凸状のマスキング
部材を形成するので、はみ出し部分の先細り補正してノ
ズル孔エッジ部を確実に被覆し、ノズル孔エッジ部への
メッキ膜のバリ状の析出を防止することができ、ワイピ
ング耐久性のある表面処理膜を、ノズル孔内に侵入させ
ることなく、しかも、ノズル孔の径精度を損なうことな
く形成することが可能になる。
【0062】請求項2のノズル形成部材の製造方法によ
れば、ノズル形成部材の裏面にネガ型ドライフィルムレ
ジストをラミネートし、これを加熱、加圧してノズル孔
から表面側にはみ出させ、このはみ出した部分を再度加
熱し、加圧してノズル孔径よりも大きくした後露光し
て、ノズル孔内から表面側に突出した凸状のマスキング
部材を形成するようにしたので、ノズル孔内への充填性
が向上し、露光、現像等による先細りを防止してエッジ
部を確実に被覆し、ノズル孔エッジ部へのメッキ膜のバ
リ状の析出を防止することができ、ワイピング耐久性の
ある表面処理膜を、ノズル孔内に侵入させることなく、
しかも、ノズル孔の径精度を損なうことなく形成するこ
とが可能になる。
【0063】請求項3のノズル形成部材の製造方法によ
れば、上記請求項2のノズル形成部材の製造方法におい
て、はみ出した部分を再度加熱し、加圧してノズル孔径
よりも大きくするときに、はみ出した部分を断面逆テー
パー形状にするので、一層確実にはみ出し部分の先細り
を防止してノズル孔エッジ部へのメッキ膜のバリ状の析
出を防止することができる。
【0064】請求項4のノズル形成部材の製造方法によ
れば、上記請求項2又は3のノズル形成部材の製造方法
において、はみ出した部分に可撓性フィルムを重ね合わ
せ、熱ロールで順次加圧しながらはみ出し部分を熱変形
させてノズル孔径よりも大きくするので、はみ出した部
分の形状を変形させるときの倒れを防止することがで
き、ノズル孔内充填性を向上し、より確実にノズル孔エ
ッジ部へのメッキ膜のバリ状の析出を防止することがで
きる。
【0065】請求項5のノズル形成部材の製造方法によ
れば、上記請求項1乃至4のいずれかのインクジェット
ヘッドの製造方法において、ノズル形成部材をノズル孔
位置に対応する逃げ部を形成した治具と重ねた状態で、
ノズル形成部材の裏面にラミネートしたネガ型ドライフ
ィルムレジスト加熱、加圧してノズル孔から表面側には
み出させるようにしたので、ノズル孔内から表面側には
み出させるときの変形を防止することができる。
【0066】請求項6のノズル形成部材の製造方法によ
れば、ノズル形成部材の裏面に熱可塑性及び溶剤可溶性
を有する樹脂を塗布し、これを加圧してノズル孔から表
面側にはみ出させて硬化させ、このはみ出した部分を加
熱してノズル孔径よりも大きくし、ノズル孔内から表面
側に突出した凸状のマスキング部材を形成するので、ノ
ズル孔内への充填性が向上し、ノズル孔エッジ部への電
流集中を防止して、ノズル孔エッジ部へのメッキ膜のバ
リ状の析出を防止することができ、ワイピング耐久性の
ある表面処理膜を、ノズル孔内に侵入させることなく、
しかも、ノズル孔の径精度を損なうことなく形成するこ
とが可能になる。
【0067】請求項7のノズル形成部材の製造方法によ
れば、上記請求項6のノズル形成部材の製造方法におい
て、はみ出した部分を加熱しノズル孔径よりも大きくす
るときに、はみ出した部分を断面逆テーパー形状にする
ので、ノズル孔内への充填性が向上し、より確実にノズ
ル孔エッジ部への電流集中を防止して、ノズル孔エッジ
部へのメッキ膜のバリ状の析出を防止することができ
る。
【0068】請求項8のノズル形成部材の製造方法によ
れば、上記請求項6のノズル形成部材の製造方法におい
て、はみ出した部分を加熱しノズル孔径よりも大きくす
るときに、はみ出した部分を球状にするので、より確実
にノズル孔エッジ部への電流集中を防止して、ノズル孔
エッジ部へのメッキ膜のバリ状の析出を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェットヘッドの分解
斜視図
【図2】同ヘッドのチャンネル方向と直交する方向の要
部拡大断面図
【図3】同ヘッドのチャンネル方向の要部拡大断面図
【図4】同ヘッドのノズル孔形成部材の製造方法を説明
する模式的断面図
【図5】図4の製造方法をマルチノズルプレートに適用
する場合の説明に供する斜視説明図
【図6】図4の製造方法で多数個取りを行う場合の説明
に供する斜視説明図
【図7】本発明の第1実施例を説明する模式的断面図
【図8】図7の続きを説明する模式的断面図
【図9】図7の説明に供する要部拡大模式的断面図
【図10】本発明の第2実施例を説明する模式的断面図
【図11】本発明の第3実施例を説明する模式的断面図
【図12】本発明の第4実施例を説明する模式的断面図
【図13】本発明の第5実施例を説明する模式的断面図
【符号の説明】
1…駆動ユニット、2…液室ユニット、12…圧電素
子、33…ノズルプレート、38…ノズル孔、47…撥
水膜、80…ノズル孔形成部材、81…ネガ型ドライフ
ィルムレジスト、81a…はみ出し部分、82…マスキ
ング部材、84…治具、85…可撓性フィルム、86…
加熱・加圧ローラ、91…熱可塑性・火溶剤可溶性樹
脂、91a…はみ出し部分。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル孔を形成したノズル孔形成部材の
    表面に表面処理膜を有するノズル形成部材の製造方法に
    おいて、 前記ノズル孔形成部材の裏面側にネガ型ドライフィルム
    レジストをラミネートするステップと、 前記ドライフィルムレジストを 加熱、加圧して前記ノズ
    ル孔から表面側にはみ出させるステップと、 前記ドライフィルムレジストの前記ノズル孔から はみ出
    した部分を再度加熱して軟化させた後露光することによ
    前記ノズル孔内から表面側に突出した凸状のマスキン
    グ部材を形成するステップと、 前記マスキング部材が突出した該ノズル孔形成部材の表
    面に表面処理膜を形成するステップと、 前記表面処理膜形成後前記マスキング部材を該ノズル形
    成部材から除去するステップとを含む ことを特徴とする
    ノズル形成部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 ノズル孔を形成したノズル孔形成部材の
    表面に表面処理膜を有するノズル形成部材の製造方法に
    おいて、 前記ノズル孔形成部材の裏面にネガ型ドライフィルム
    レジストをラミネートするステップと、 前記ドライフィルムレジストを 加熱、加圧して前記ノズ
    ル孔から表面側にはみ出させるステップと、 前記ドライフィルムレジストの前記ノズル孔から はみ出
    した部分を再度加熱し、加圧して前記ノズル孔径よりも
    大きくした後露光することにより前記ノズル孔内から表
    面側に突出した凸状のマスキング部材を形成するステッ
    プと、 前記マスキング部材が突出した該ノズル孔形成部材の表
    面に表面処理膜を形成するステップと、 前記表面処理膜形成後前記マスキング部材を該ノズル形
    成部材から除去するステップとを含む ことを特徴とする
    ノズル形成部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のノズル形成部材の製造
    方法において、前記はみ出した部分を再度加熱し、加圧
    して前記ノズル孔径よりも大きくするときに、前記はみ
    出した部分を断面逆テーパー形状にすることを特徴とす
    るノズル形成部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載のノズル形成部材
    の製造方法において、前記はみ出した部分に可撓性フィ
    ルムを重ね合わせ、熱ロールで順次加圧しながら前記は
    み出し部分を熱変形させて前記ノズル孔径よりも大きく
    することを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドの製造方法において、前記ノズル形成
    部材をノズル孔位置に対応する逃げ部を形成した治具と
    重ねた状態で、前記ノズル形成部材の裏面にラミネート
    したネガ型ドライフィルムレジスト加熱、加圧して前記
    ノズル孔から表面側にはみ出させることを特徴とするノ
    ズル形成部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 ノズル孔を形成したノズル孔形成部材の
    表面に表面処理膜を有するノズル形成部材の製造方法に
    おいて、 前記ノズル孔形成部材の裏面に熱可塑性及び溶剤可溶
    性を有する樹脂を塗布するステップと、 前記樹脂を 加圧して前記ノズル孔から表面側にはみ出さ
    せて硬化させるステップと、 前記樹脂の前記ノズル孔から はみ出した部分を加熱して
    前記ノズル孔径よりも大きくすることにより前記ノズル
    孔内から表面側に突出した凸状のマスキング部材を形成
    するステップと、 前記マスキング部材が突出した該ノズル孔形成部材の表
    面に表面処理膜を形成するステップと、 前記表面処理膜形成後前記マスキング部材を該ノズル形
    成部材から除去するステップと を含む ことを特徴とする
    ノズル形成部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のノズル形成部材の製造
    方法において、前記はみ出した部分を加熱し前記ノズル
    孔径よりも大きくするときに、前記はみ出した部分を断
    面逆テーパー形状にすることを特徴とするノズル形成部
    材の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のノズル形成部材の製造
    方法において、前記はみ出した部分を加熱し前記ノズル
    孔径よりも大きくするときに、前記はみ出した部分を球
    状にすることを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
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