JP2000312590A - 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質、そのdnaおよびそのリガンド - Google Patents

新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質、そのdnaおよびそのリガンド

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卓也 渡辺
Yasuko Terao
寧子 寺尾
Yasushi Shintani
靖 新谷
Tetsuya Otaki
徹也 大瀧
Kimiko Kanehashi
貴美子 金橋
Chieko Kitada
千恵子 北田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アゴニスト/アンタゴニストのスクリーニング
等に有用な新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質および
そのリガンドペプチドの提供。 【解決手段】ラット脳幹周辺部およにヒト脳由来のG蛋
白質共役型レセプター蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩、該レセプター蛋白質をコードする核酸およ
びその誘導体、該レセプター蛋白質をコードする塩基配
列に対するアンチセンス配列を持つ核酸及びその誘導
体、該G蛋白質共役型レセプター蛋白質の製造法、該G
蛋白質共役型レセプター蛋白質に対するリガンドの決定
方法、リガンドと該G蛋白質共役型レセプター蛋白質と
の結合性を変化させる化合物のスクリーニング方法/ス
クリーニング用キット、該スクリーニングで得られる化
合物またはその塩、該G蛋白質共役型レセプター蛋白質
に対する抗体など。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラット脳幹周辺部
およびヒト脳由来の新規G蛋白質共役型レセプター蛋白
質またはその塩およびそれをコードするDNA、ならび
に該G蛋白質共役型レセプター蛋白質に対するリガンド
活性を有するペプチドもしくはそのアミドもしくはその
エステルまたはその塩などに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質などの生
理活性物質は、細胞膜に存在する特異的なレセプター蛋
白質を通じて生体の機能を調節している。これらのレセ
プター蛋白質のうち多くは共役しているguanine nucleo
tide-binding protein(以下、G蛋白質と略称する場合
がある)の活性化を通じて細胞内のシグナル伝達を行な
い、また7個の膜貫通領域を有する共通した構造をもっ
ていることから、G蛋白質共役型レセプター蛋白質ある
いは7回膜貫通型レセプター蛋白質(7TMR)と総称
される。G蛋白質共役型レセプター蛋白質は生体の細胞
や臓器の各機能細胞表面に存在し、それら細胞や臓器の
機能を調節する分子、例えばホルモン、神経伝達物質お
よび生理活性物質等の標的として生理的に重要な役割を
担っている。レセプターは生理活性物質との結合を介し
てシグナルを細胞内に伝達し、このシグナルにより細胞
の賦活や抑制といった種々の反応が惹起される。各種生
体の細胞や臓器の内の複雑な機能を調節する物質と、そ
の特異的レセプター蛋白質、特にはG蛋白質共役型レセ
プター蛋白質との関係を明らかにすることは、各種生体
の細胞や臓器の機能を解明し、それら機能と密接に関連
した医薬品開発に非常に重要な手段を提供することとな
る。
【0003】例えば、生体の種々の器官では、多くのホ
ルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるいは生理活
性物質による調節のもとで生理的な機能の調節が行なわ
れている。特に、生理活性物質は生体内の様々な部位に
存在し、それぞれに対応するレセプター蛋白質を通して
その生理機能の調節を行っている。生体内には未だ未知
のホルモンや神経伝達物質その他の生理活性物質も多
く、それらのレセプター蛋白質の構造に関しても、これ
まで報告されていないものが多い。さらに、既知のレセ
プター蛋白質にいてもサブタイプが存在するかどうかに
ついても分かっていないものが多い。生体における複雑
な機能を調節する物質と、その特異的レセプター蛋白質
との関係を明らかにすることは、医薬品開発に非常に重
要な手段である。また、レセプター蛋白質に対するアゴ
ニスト、アンタゴニストを効率よくスクリーニングし、
医薬品を開発するためには、生体内で発現しているレセ
プター蛋白質の遺伝子の機能を解明し、それらを適当な
発現系で発現させることが必要であった。近年、生体内
で発現している遺伝子を解析する手段として、cDNA
の配列をランダムに解析する研究が活発に行なわれてお
り、このようにして得られたcDNAの断片配列がExpr
essed Sequence Tag(EST)としてデータベースに登
録され、公開されている。しかし、多くのESTは配列
情報のみであり、その機能を推定することは困難であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、G蛋白質共役型
レセプターと生理活性物質(即ち、リガンド)との結合
を阻害する物質や、結合して生理活性物質(即ち、リガ
ンド)と同様なシグナル伝達を引き起こす物質は、これ
らレセプターの特異的なアンタゴニストまたはアゴニス
トとして、生体機能を調節する医薬品として活用されて
きた。従って、このように生体内での生理発現において
重要であるばかりでなく、医薬品開発の標的ともなりう
るG蛋白質共役型レセプター蛋白質を新規に見出し、そ
の遺伝子(例えばcDNA)をクローニングすること
は、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質の特異的リガ
ンドや、アゴニスト、アンタゴニストを見出す際に、非
常に重要な手段となる。しかし、G蛋白質共役型レセプ
ターはその全てが見出されているわけではなく、現時点
でもなお、未知のG蛋白質共役型レセプター、また対応
するリガンドが同定されていない、いわゆるオーファン
レセプターが多数存在しており、新たなG蛋白質共役型
レセプターの探索および機能解明が切望されている。G
蛋白質共役型レセプターは、そのシグナル伝達作用を指
標とする、新たな生理活性物質(即ち、リガンド)の探
索、また該レセプターに対するアゴニストまたはアンタ
ゴニスト)の探索に有用である。一方、生理的なリガン
ドが見出されなくても、該レセプターの不活化実験(ノ
ックアウト動物)から該レセプターの生理作用を解析す
ることにより、該レセプターに対するアゴニストまたは
アンタゴニストを作製することも可能である。これら該
レセプターに対するリガンド、アゴニストまたはアンタ
ゴニストなどは、G蛋白質共役型レセプターの機能不全
に関連する疾患の予防/治療薬や診断薬として活用する
ことが期待できる。さらにまた、G蛋白質共役型レセプ
ターの遺伝子変異に基づく、生体での該レセプターの機
能の低下または昂進が、何らかの疾患の原因となってい
る場合も多い。この場合には、該レセプターに対するア
ンタゴニストやアゴニストの投与だけでなく、該レセプ
ター遺伝子の生体内(またはある特定の臓器)への導入
や、該レセプター遺伝子に対するアンチセンス核酸の導
入による、遺伝子治療に応用することもできる。この場
合には該レセプターの塩基配列は遺伝子上の欠失や変異
の有無を調べるために必要不可欠な情報であり、該レセ
プターの遺伝子は、該レセプターの機能不全に関与する
疾患の予防/治療薬や診断薬に応用することもできる。
加えて、該レセプターに対する内因性リガンドまたは該
リガンド活性のある物質を見つけることができれば、該
レセプターに対するアンタゴニストやアゴニストのスク
リーニング系の構築が可能となる。本発明は、上記のよ
うに有用な新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質を提供
するものである。即ち、新規G蛋白質共役型レセプター
蛋白質,その部分ペプチドまたはそれらの塩、該G蛋白
質共役型レセプター蛋白質またはその部分ペプチドをコ
ードするポリヌクレオチド(DNA、RNAおよびそれ
らの誘導体)を含有するポリヌクレオチド(DNA、R
NAおよびそれらの誘導体)、該ポリヌクレオチドを含
有する組換えベクター、該組換えベクターを保持する形
質転換体、該G蛋白質共役型レセプター蛋白質またはそ
の塩の製造法、該G蛋白質共役型レセプター蛋白質、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体、該G蛋
白質共役型レセプター蛋白質の発現量を変化させる化合
物、該G蛋白質共役型レセプターに対するリガンドの決
定方法、リガンドと該G蛋白質共役型レセプター蛋白質
との結合性を変化させる化合物(アンタゴニスト、アゴ
ニスト)またはその塩のスクリーニング方法、該スクリ
ーニング用キット、該スクリーニング方法もしくはスク
リーニングキットを用いて得られうるリガンドと該G蛋
白質共役型レセプター蛋白質との結合性を変化させる化
合物(アンタゴニスト、アゴニスト)またはその塩、お
よびリガンドと該G蛋白質共役型レセプター蛋白質との
結合性を変化させる化合物(アンタゴニスト、アゴニス
ト)もしくは該G蛋白質共役型レセプター蛋白質の発現
量を変化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬
などを提供する。さらに、本発明は該G蛋白質共役型レ
セプター蛋白質に対するリガント活性を有するペプチド
などを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、degenerated PCR法によって作成したE
ST情報に基づいて、ラット脳幹周辺部およびヒト脳由
来の新規なG蛋白質共役型レセプター蛋白質をコードす
るcDNAを単離し、その全塩基配列を解析することに
成功した。そして、この塩基配列をアミノ酸配列に翻訳
したところ、第1〜第7膜貫通領域が疎水性プロット上
で確認され、これらのcDNAにコードされる蛋白質が
7回膜貫通型のG蛋白質共役型レセプター蛋白質である
ことを確認した。さらに本発明者らは、いくつかの既知
ペプチドあるいは遺伝子データベース上に発見された新
規ペプチドを用いて、該G蛋白質共役型レセプター蛋白
質発現細胞に対する細胞内Caイオン濃度上昇活性を有す
るペプチドを探索した。その結果、ガン転移抑制遺伝子
KiSS-1(Genomics, 54巻, 145頁-148頁, 1998年)にコ
ードされる蛋白質のC端ペプチドが本レセプターを活性
化する作用を有することが明らかになった。KiSS-1は蛋
白質をコードする遺伝子であるが、今回、発明者らはKi
SS-1中のアミノ酸54残基からなるペプチドの配列に着
目した。さらにそのC端の部分ペプチドを合成し、レセ
プターとの反応性試験に供し、リガンド活性を有するこ
とを確認した。KiSS-1遺伝子産物から切り出されて生成
するペプチドには、その遺伝子がガン転移抑制遺伝子で
あることから、ガン転移抑制活性を有することが期待さ
れる。それ以外にも、本遺伝子が胎盤に多量に発現され
ていることや該G蛋白質共役型レセプター蛋白質のヒト
型受容体であるhOT7T175が胎盤に多量に発現されている
ことを鑑み、該ペプチドが胎盤で重要な機能を担ってい
ることも予想される。また、ヒトでは膵臓にも受容体の
発現が比較的高く、膵臓においても本ペプチドは何らか
の生理機能を現しているものと期待される。本発明者ら
は、これらの知見に基づいて、さらに研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白質また
はその塩、(2)実質的に同一のアミノ酸配列が配列番
号:5で表されるアミノ酸配列である上記(1)記載の
蛋白質またはその塩、(3)上記(1)記載の蛋白質の
部分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのアミド
またはその塩、(4)上記(1)記載の蛋白質をコード
する塩基配列を有するポリヌクレオチドを含有するポリ
ヌクレオチド、(5)DNAである上記(4)記載のポ
リヌクレオチド、(6)配列番号:2または配列番号:
6で表される塩基配列を有する上記(4)記載のポリヌ
クレオチド、(7)上記(4)記載のポリヌクレオチド
を含有する組換えベクター、(8)上記(7)記載の組
換えベクターで形質転換させた形質転換体、(9)上記
(8)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の蛋
白質を生成・蓄積せしめることを特徴とする上記(1)
記載の蛋白質またはその塩の製造法、(10)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩、上記(3)記載の部
分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのアミドま
たはその塩に対する抗体、
【0007】(11)上記(1)記載の蛋白質のシグナ
ル伝達を不活性化する中和抗体である上記(10)記載
の抗体、(12)上記(10)記載の抗体を含有してな
る診断薬、(13)上記(1)記載の蛋白質またはその
塩、または上記(3)記載の部分ペプチドもしくはその
エステルもしくはそのアミドまたはその塩を用いること
により得られうる上記(1)記載の蛋白質またはその塩
に対するリガンド、(14)上記(13)記載のリガン
ドを含有してなる医薬、(15)上記(1)記載の蛋白
質またはその塩、または上記(3)記載の部分ペプチド
もしくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩
を用いることを特徴とする上記(1)記載の蛋白質また
はその塩に対するリガンドの決定方法、(16)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩、上記(3)記載の部
分ペプチドもしくはそのアミドもしくはそのエステルま
たはその塩を用いることを特徴とするリガンドと上記
(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩のスクリーニング方法、(17)
上記(1)記載の蛋白質またはその塩、上記(3)記載
の部分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのアミ
ドまたはその塩を含有することを特徴とするリガンドと
上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング用キット、
(18)上記(16)記載のスクリーニング方法または
上記(17)記載のスクリーニング用キットを用いて得
られうる、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはそ
の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩、(1
9)上記(16)記載のスクリーニング方法または上記
(17)記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有して
なる医薬、(20)上記(10)記載の抗体を用いるこ
とを特徴とする上記(1)記載の蛋白質の定量方法、
(21)配列番号:10で表わされるアミノ酸配列にお
いて、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列を含
有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなる上記(2
1)記載のペプチドもしくはそのアミドもしくはそのエ
ステルまたはその塩、(22)配列番号:10で表わさ
れるアミノ酸配列において、N末端から47乃至54番
目のアミノ酸配列をC末端に有し、8乃至15個のアミ
ノ酸残基からなるペプチドもしくはそのアミドもしくは
そのエステルまたはその塩、(23)配列番号:11、
配列番号:12、配列番号:13または配列番号:14
で表わされるアミノ酸配列からなる上記(21)記載の
ペプチドのアミドまたはその塩、(24)リガンドが上
記(21)記載のペプチドもしくはそのアミドもしくは
そのエステルまたはその塩である上記(16)記載のス
クリーニング方法、および(25)リガンドが上記(2
1)記載のペプチドもしくはそのアミドもしくはそのエ
ステルまたはその塩である上記(16)記載のスクリー
ニング用キットなどに関する。
【0008】さらには、(26)蛋白質が、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列、配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜9個程度、さ
らに好ましくは数個(1個または2個))のアミノ酸が
欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30
個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好まし
くは数個(1個または2個))のアミノ酸が付加したア
ミノ酸配列、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個
(1個または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換
されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたア
ミノ酸配列を含有する蛋白質である上記(1)記載の蛋
白質またはその塩、
【0009】(27)(i)上記(1)記載の蛋白質も
しくはその塩、または上記(3)記載の部分ペプチドも
しくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩
と、リガンドとを接触させた場合と、(ii)上記(1)
記載の蛋白質もしくはその塩または上記(3)記載の部
分ペプチドもしくはそのアミドもしくはそのエステルま
たはその塩と、リガンドおよび試験化合物とを接触させ
た場合との比較を行なうことを特徴とする上記(16)
記載のスクリーニング方法、(28)(i)標識したリ
ガンドを上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩、また
は上記(3)記載の部分ペプチドもしくはそのアミドも
しくはそのエステルまたはその塩に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(1)
記載の蛋白質もしくはその塩、または上記(3)記載の
部分ペプチドもしくはそのアミドもしくはそのエステル
またはその塩に接触させた場合における、標識したリガ
ンドの上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩、または
上記(3)記載の部分ペプチドもしくはそのアミドもし
くはそのエステルまたはその塩に対する結合量を測定
し、比較することを特徴とするリガンドと上記(1)記
載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物
またはその塩のスクリーニング方法、(29)(i)標
識したリガンドを上記(1)記載の蛋白質を含有する細
胞に接触させた場合と、(ii)標識したリガンドおよび
試験化合物を上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞に
接触させた場合における、標識したリガンドの該細胞に
対する結合量を測定し、比較することを特徴とするリガ
ンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性
を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、(30)(i)標識したリガンドを上記(1)記載
の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(1)
記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触させた場合
における、標識したリガンドの該細胞の膜画分に対する
結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと
上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0010】(31)(i)標識したリガンドを上記
(8)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(8)
記載の形質転換体を培養することによって該形質転換体
の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合における、
標識したリガンドの該蛋白質に対する結合量を測定し、
比較することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(32)(i)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩を活性化する化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞に接触させた場
合と、(ii)上記(1)記載の蛋白質またはその塩を活
性化する化合物および試験化合物を上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞に接触させた場合における、 蛋白
質を介した細胞刺激活性を測定し、比較することを特徴
とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリー
ニング方法、(33)上記(1)記載の白質またはその
塩を活性化する化合物を上記(8)記載の形質転換体を
培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現した
蛋白質に接触させた場合と、上記(1)記載の蛋白質ま
たはその塩を活性化する化合物および試験化合物を上記
(8)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合にお
ける、 蛋白質を介する細胞刺激活性を測定し、比較す
ることを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質
またはその塩との結合性を変化させる化合物またはその
塩のスクリーニング方法、
【0011】(34)上記(1)記載の蛋白質を活性化
する化合物が、上記(21)記載のペプチドもしくはそ
のアミドもしくはそのエステルまたはその塩である上記
(32)または上記(33)記載のスクリーニング方
法、(35)上記(27)〜(34)記載のスクリーニ
ング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記載の蛋
白質またはその塩との結合性を変化させる化合物または
その塩、(36)上記(27)〜上記(34)記載のス
クリーニング方法で得られうる、リガンドと上記(1)
記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させるの化
合物またはその塩を含有することを特徴とする医薬、
【0012】(37)上記(1)記載の蛋白質を含有す
る細胞を含有することを特徴とする上記(17)記載の
スクリーニング用キット、(38)上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞の膜画分を含有することを特徴とす
る上記(17)記載のスクリーニング用キット、(3
9)上記(8)記載の形質転換体を培養することによっ
て該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質を含有するこ
とを特徴とする上記(17)記載のスクリーニング用キ
ット、(40)上記(37)〜上記(39)記載のスク
リーニング用キットを用いて得られうる、リガンドと上
記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩、(41)上記(37)〜上記
(39)記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有する
ことを特徴とする医薬、(42)上記(10)記載の抗
体と、上記(1)記載の蛋白質またはその塩、または上
記(3)記載の部分ペプチドもしくはそのアミドもしく
はそのエステルまたはその塩とを接触させることを特徴
とする上記(1)の蛋白質またはその塩、または上記
(3)記載の部分ペプチドもしくはそのアミドもしくは
そのエステルまたはその塩の定量法、(43)上記(1
0)記載の抗体と、被検液および標識化された上記
(1)記載の蛋白質またはその塩、または上記(3)記
載の部分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのア
ミドまたはその塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合
した標識化された上記(1)記載の蛋白質またはその
塩、または上記(3)記載の部分ペプチドもしくはその
エステルもしくはそのアミドまたはその塩の割合を測定
することを特徴とする被検液中の上記(1)記載の蛋白
質またはその塩、または上記(3)記載の部分ペプチド
もしくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩
の定量法、および(44)被検液と担体上に不溶化した
上記(10)記載の抗体および標識化された上記(1
0)記載の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたの
ち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴
とする被検液中の上記(1)記載の蛋白質またはその
塩、または上記(3)記載の部分ペプチドもしくはその
アミドもしくはそのエステルまたはその塩の定量法など
を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質(レセプター蛋白
質、G蛋白質共役型レセプター蛋白質、以下「本発明の
レセプター蛋白質」と略記する。)は、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列〔図1〜図3中のアミノ酸配
列〕と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
する蛋白質である。本発明のレセプター蛋白質は、例え
ば、ヒトや哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マ
ウス、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあら
ゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵
臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハン
ス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、
繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロフ
ァージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満
細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑
膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺
細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前
駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細
胞、またはそれらの細胞が存在するあらゆる組織、例え
ば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳基底球、
海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、延髄、小
脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状核、脳染、黒
質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、
甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管
(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下
腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、精巣、卵巣、胎
盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特に、脳や脳の各部
位)に由来する蛋白質であってもよく、また合成蛋白質
であってもよい。
【0014】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と約50%以上、好ま
しくは約70%以上、より好ましくは約80%以上、さ
らに好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%
以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。
具体的には、配列番号:5で表わされるアミノ酸配列
〔図5〜図7中のアミノ酸配列〕を含有する蛋白質など
があげられる。本発明の配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白
質としては、例えば、配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質の活性
を有する蛋白質などが好ましい。実質的に同質の活性と
しては、例えば、リガンド結合活性、シグナル情報伝達
作用などが挙げられる。実質的に同質とは、それらの活
性が性質的に同質であることを示す。したがって、リガ
ンド結合活性やシグナル情報伝達作用などの活性が同等
(例、約0.01〜100倍、好ましくは約0.5〜2
0倍、より好ましくは約0.5〜2倍)であることが好
ましいが、これらの活性の程度や蛋白質の分子量などの
量的要素は異なっていてもよい。リガンド結合活性やシ
グナル情報伝達作用などの活性の測定は、自体公知の方
法に準じて行なうことができるが、例えば、後述するリ
ガンドの決定方法やスクリーニング方法に従って測定す
ることができる。
【0015】また、本発明のレセプター蛋白質として
は、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列中の1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ま
しくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1また
は2個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列に1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質なども
用いられる。さらに、本発明のレセプター蛋白質として
は、配列番号:5で表わされるアミノ酸配列中の1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ま
しくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1また
は2個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列
番号:5で表わされるアミノ酸配列に1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))の
アミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:5で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質などが
あげられる。
【0016】本明細書におけるレセプター蛋白質は、ペ
プチド標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末
端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を含有するレセプタ
ー蛋白質をはじめとする、本発明のレセプター蛋白質
は、C末端が通常カルボキシル基(−COOH)または
カルボキシレート(−COO-)であるが、C末端がアミ
ド(−CONH2)またはエステル(−COOR)であ
ってもよい。ここでエステルにおけるRとしては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもし
くはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シク
ロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキ
ル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12
リール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニ
ル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなど
のα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14アラル
キル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバロ
イルオキシメチル基などが用いられる。本発明のレセプ
ター蛋白質がC末端以外にカルボキシル基(またはカル
ボキシレート)を有している場合、カルボキシル基がア
ミド化またはエステル化されているものも本発明のレセ
プター蛋白質に含まれる。この場合のエステルとして
は、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられ
る。さらに、本発明のレセプター蛋白質には、上記した
蛋白質において、N末端のメチオニン残基のアミノ基が
保護基(例えば、ホルミル基、アセチルなどのC2-6
ルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護されて
いるもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミ
ル基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸
の側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、−COO
H、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニ
ジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホルミル基、ア
セチルなどのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル基
など)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合した
いわゆる糖蛋白質などの複合蛋白質なども含まれる。本
発明のレセプター蛋白質の具体例としては、例えば、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列を含有するラット
由来のレセプター蛋白質または配列番号:5で表わされ
るアミノ酸配列を含有するヒト由来のレセプター蛋白質
などが用いられる。
【0017】本発明のレセプター蛋白質の部分ペプチド
(以下、部分ペプチドと略記する場合がある)として
は、前記した本発明のレセプター蛋白質の部分ペプチド
であれば何れのものであってもよいが、例えば、本発明
のレセプター蛋白質分子のうち、細胞膜の外に露出して
いる部位であって、レセプター結合活性を有するものな
どが用いられる。具体的には、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列を有する蛋白質の部分ペプチドとして
は、〔図4〕で示される疎水性プロット解析において細
胞外領域(親水性(Hydrophilic)部位)であると分析
された部分を含むペプチドである。さらに、配列番号:
5で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質の部分ペプ
チドとしては、〔図8〕で示される疎水性プロット解析
において細胞外領域(親水性(Hydrophilic)部位)で
あると分析された部分を含むペプチドである。また、疎
水性(Hydrophobic)部位を一部に含むペプチドも同様
に用いることができる。個々のドメインを個別に含むペ
プチドも用い得るが、複数のドメインを同時に含む部分
のペプチドでも良い。本発明の部分ペプチドのアミノ酸
の数は、前記した本発明のレセプター蛋白質の構成アミ
ノ酸配列のうち少なくとも20個以上、好ましくは50
個以上、より好ましくは100個以上のアミノ酸配列を
有するペプチドなどが好ましい。実質的に同一のアミノ
酸配列とは、これらアミノ酸配列と約50%以上、好ま
しくは約70%以上、より好ましくは約80%以上、さ
らに好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%
以上の相同性を有するアミノ酸配列を示す。ここで、
「実質的に同質の活性」とは、前記と同意義を示す。
「実質的に同質の活性」の測定は前記と同様に行なうこ
とができる。
【0018】また、本発明の部分ペプチドは、上記アミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が他
のアミノ酸で置換されていてもよい。また、本発明の部
分ペプチドはC末端が通常カルボキシル基(−COO
H)またはカルボキシレート(−COO-)であるが、
前記した本発明のレセプター蛋白質のごとく、C末端が
アミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)
であってもよい。さらに、本発明の部分ペプチドには、
前記した本発明のレセプター蛋白質と同様に、N末端の
メチオニン残基のアミノ基が保護基で保護されているも
の、N端側が生体内で切断され生成したGlnがピログル
タミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換
基が適当な保護基で保護されているもの、あるいは糖鎖
が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなど
も含まれる。本発明のレセプター蛋白質またはその部分
ペプチドの塩としては、生理学的に許容される塩基もし
くは酸との塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容され
る酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば無
機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との
塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン
酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン
酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。
【0019】本発明のレセプター蛋白質またはその塩
は、前述したヒトや哺乳動物の細胞または組織から自体
公知のレセプター蛋白質の精製方法によって製造するこ
ともできるし、後述する本発明のレセプター蛋白質をコ
ードするDNAを含有する形質転換体を培養することに
よっても製造することができる。また、後述の蛋白質合
成法またはこれに準じた方法により製造することもでき
る。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から製造する場
合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモジナイズし
た後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロ
マトグラフィーを組み合わせることにより精製単離する
ことができる。
【0020】本発明のレセプター蛋白質、その部分ペプ
チドもしくはそれらの塩またはそれらのアミド体の合成
には、通常市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができ
る。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹
脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセト
アミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とする蛋白質の配列
通りに、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合
させる。反応の最後に樹脂から蛋白質を切り出すと同時
に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジ
スルフィド結合形成反応を実施し、目的の蛋白質または
それらのアミド体を取得する。上記した保護アミノ酸の
縮合に関しては、蛋白質合成に使用できる各種活性化試
薬を用いることができるが、特に、カルボジイミド類が
よい。カルボジイミド類としては、DCC、N,N'-ジイソプ
ロピルカルボジイミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミ
ノプロリル)カルボジイミドなどが用いられる。これら
による活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt,
HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかま
たは、対称酸無水物またはHOBtエステルあるいはHOOBt
エステルとしてあらかじめ保護アミノ酸の活性化を行な
った後に樹脂に添加することができる。
【0021】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応に使用しうるこ
とが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、塩
化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン,ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセ
トニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸
メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの
適宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合
形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適
宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選
択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜
4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテス
トの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行う
ことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行
なうことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得
られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾー
ルを用いて未反応アミノ酸をアセチル化することによっ
て、後の反応に影響を与えないようにすることができ
る。
【0022】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキ
シル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状
もしくは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステ
ル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロ
ベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェ
ナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジ
ド化、ターシャリーブトキシカルボニルヒドラジド化、
トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエー
テル化によって保護することができる。このエステル化
に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t-ブチル基などである。チロシンのフ
ェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、Cl2
-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、ターシャリーブチル
などが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基
としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチ
ルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、B
um、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0023】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd-黒あるいはPd-炭素
などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、ま
た、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの
混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなどに
よる塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによる
還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応は、
一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、酸処
理においては、例えば、アニソール、フェノール、チオ
アニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジメチ
ルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチ
オールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効であ
る。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用い
られる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理に
より除去され、トリプトファンのインドール保護基とし
て用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
【0024】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。蛋白質のアミド体を得る別の方法
としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基
側にペプチド(蛋白質)鎖を所望の鎖長まで延ばした
後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみ
を除いた蛋白質とC末端のカルボキシル基の保護基のみ
を除去した蛋白質とを製造し、この両蛋白質を上記した
ような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細につい
ては上記と同様である。縮合により得られた保護蛋白質
を精製した後、上記方法によりすべての保護基を除去
し、所望の粗蛋白質を得ることができる。この粗蛋白質
は既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍
結乾燥することで所望の蛋白質のアミド体を得ることが
できる。蛋白質のエステル体を得るには、例えば、カル
ボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアル
コール類と縮合しアミノ酸エステルとした後、蛋白質の
アミド体と同様にして、所望の蛋白質のエステル体を得
ることができる。
【0025】本発明のレセプター蛋白質の部分ペプチド
は、自体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは本
発明のレセプター蛋白質を適当なペプチダーゼで切断す
ることによって製造することができる。ペプチドの合成
法としては、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれ
によっても良い。すなわち、本発明のレセプター蛋白質
を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分
とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合は保護基を
脱離することにより目的のペプチドを製造することがで
きる。公知の縮合方法や保護基の脱離としては、例え
ば、以下の〜に記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
【0026】本発明のレセプター蛋白質をコードするポ
リヌクレオチドとしては、前述した本発明のレセプター
蛋白質をコードする塩基配列(DNAまたはRNA、好
ましくはDNA)を含有するものであればいかなるもの
であってもよい。該ポリヌクレオチドとしては、本発明
のレセプター蛋白質をコードするDNA、mRNA等の
RNAであり、二本鎖であっても、一本鎖であってもよ
い。二本鎖の場合は、二本鎖DNAまたはDNA:RN
Aのハイブリッドでもよい。一本鎖の場合は、センス鎖
(即ち、コード鎖)であっても、アンチセンス鎖(即
ち、非コード鎖)であってもよい。本発明のレセプター
蛋白質をコードするポリヌクレオチドを用いて、例え
ば、公知の実験医学増刊「新PCRとその応用」15
(7)、1997記載の方法またはそれに準じた方法により、
本発明のレセプター蛋白質のmRNAを定量することが
できる。本発明のレセプター蛋白質をコードするDNA
としては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、
前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞・組織より
totalRNAまたはmRNA画分を調製したものを用い
て直接Reverse Transcriptase PolymeraseChain Reacti
on(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅す
ることもできる。具体的には、本発明のレセプター蛋白
質をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:2
または配列番号:6で表わされる塩基配列を含有するD
NA、または配列番号:2または配列番号:6で表わさ
れる塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズする塩基配列を有し、本発明のレセプター蛋白
質と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグ
ナル情報伝達作用など)を有する蛋白質をコードするD
NAであれば何れのものでもよい。配列番号:2または
配列番号:6で表わされる塩基配列とハイブリダイズで
きるDNAとしては、例えば、配列番号:2または配列
番号:6で表わされる塩基配列と約70以上、好ましく
は約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好
ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有
するDNAなどが用いられる。
【0027】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法などに従って行なうことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。該ハイストリンジェントな条件とは、例えば、
ナトリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19
〜20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約6
0〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約1
9mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。より具
体的には、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を含
有する蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:
2で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。また、配列番号:5で表わされるアミノ酸配列を含
有する蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:
6で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。本発明のレセプター蛋白質をコードするDNAの塩
基配列の一部、または該DNAと相補的な塩基配列の一
部を含有してなるポリヌクレオチドとは、下記の本発明
の部分ペプチドをコードするDNAを包含するだけでは
なく、RNAをも包含する意味で用いられる。本発明に
従えば、本発明のレセプター蛋白質遺伝子の複製又は発
現を阻害することのできるアンチセンス・ポリヌクレオ
チド(核酸)を、クローン化したあるいは決定された蛋
白質をコードするDNAの塩基配列情報に基づき設計
し、合成しうる。そうしたポリヌクレオチド(核酸)
は、蛋白質遺伝子のRNAとハイブリダイズすることが
でき、該RNAの合成又は機能を阻害することができる
か、あるいはレセプター蛋白質関連RNAとの相互作用
を介してレセプター蛋白質遺伝子の発現を調節・制御す
ることができる。レセプター蛋白質関連RNAの選択さ
れた配列に相補的なポリヌクレオチド、及びレセプター
蛋白質関連RNAと特異的にハイブリダイズすることが
できるポリヌクレオチドは、生体内及び生体外でレセプ
ター蛋白質遺伝子の発現を調節・制御するのに有用であ
り、また病気などの治療又は診断に有用である。用語
「対応する」とは、遺伝子を含めたヌクレオチド、塩基
配列又は核酸の特定の配列に相同性を有するあるいは相
補的であることを意味する。ヌクレオチド、塩基配列又
は核酸とペプチド(蛋白質)との間で「対応する」と
は、ヌクレオチド(核酸)の配列又はその相補体から誘
導される指令にあるペプチド(蛋白質)のアミノ酸を通
常指している。レセプター蛋白質遺伝子の5’端ヘアピ
ンループ、5’端6−ベースペア・リピート、5’端非
翻訳領域、ポリペプチド翻訳開始コドン、蛋白質コード
領域、ORF翻訳開始コドン、3’端非翻訳領域、3’
端パリンドローム領域、及び3’端ヘアピンループは好
ましい対象領域として選択しうるが、レセプター蛋白質
遺伝子内の如何なる領域も対象として選択しうる。
【0028】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的なポリヌクレオチドとの関係は、対象物とハイブ
リダイズすることができるポリヌクレオチドとの関係
は、「アンチセンス」であるということができる。アン
チセンス・ポリヌクレオチドは、2−デオキシ−D−リ
ボースを含有しているポリデオキシヌクレオチド、D−
リボースを含有しているポリデオキシヌクレオチド、プ
リン又はピリミジン塩基のN−グリコシドであるその他
のタイプのポリヌクレオチド、あるいは非ヌクレオチド
骨格を有するその他のポリマー(例えば、市販の蛋白質
核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマー)又は特殊な結
合を含有するその他のポリマー(但し、該ポリマーはD
NAやRNA中に見出されるような塩基のペアリングや
塩基の付着を許容する配置をもつヌクレオチドを含有す
る)などが挙げられる。それらは、2本鎖DNA、1本
鎖DNA、1本鎖RNA、さらにDNA:RNAハイブ
リッドであることができ、さらに非修飾ポリヌクレオチ
ド(又は非修飾オリゴヌクレオチド)、さらには公知の
修飾の付加されたもの、例えば当該分野で知られた標識
のあるもの、キャップの付いたもの、メチル化されたも
の、1個以上の天然のヌクレオチドを類縁物で置換した
もの、分子内ヌクレオチド修飾のされたもの、例えば非
荷電結合(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエ
ステル、ホスホルアミデート、カルバメートなど)を持
つもの、電荷を有する結合又は硫黄含有結合(例えば、
ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)を持
つもの、例えば蛋白質(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・
インヒビター、トキシン、抗体、シグナルペプチド、ポ
リ−L−リジンなど)や糖(例えば、モノサッカライド
など)などの側鎖基を有しているもの、インターカレン
ト化合物(例えば、アクリジン、プソラレンなど)を持
つもの、キレート化合物(例えば、金属、放射活性をも
つ金属、ホウ素、酸化性の金属など)を含有するもの、
アルキル化剤を含有するもの、修飾された結合を持つも
の(例えば、αアノマー型の核酸など)であってもよ
い。ここで「ヌクレオシド」、「ヌクレオチド」及び
「核酸」とは、プリン及びピリミジン塩基を含有するの
みでなく、修飾されたその他の複素環型塩基をもつよう
なものを含んでいてもよい。こうした修飾物は、メチル
化されたプリン及びピリミジン、アシル化されたプリン
及びピリミジン、あるいはその他の複素環を含むもので
あってよい。修飾されたヌクレオシド及び修飾されたヌ
クレオチドはまた糖部分が修飾されていてよく、例えば
1個以上の水酸基がハロゲンとか、脂肪族基などで置換
されていたり、あるいはエーテル、アミンなどの官能基
に変換されていてよい。
【0029】本発明のアンチセンス・ポリヌクレオチド
(核酸)は、RNA、DNA、あるいは修飾された核酸
(RNA、DNA)である。修飾された核酸の具体例と
しては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート誘導体、そ
してポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレオシドアミ
ドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、それに限定さ
れるものではない。本発明のアンチセンス核酸は次のよ
うな方針で好ましく設計されうる。すなわち、細胞内で
のアンチセンス核酸をより安定なものにする、アンチセ
ンス核酸の細胞透過性をより高める、目標とするセンス
鎖に対する親和性をより大きなものにする、そしてもし
毒性があるならアンチセンス核酸の毒性をより小さなも
のにする。こうして修飾は当該分野で数多く知られてお
り。例えば J. Kawakami et al.,Pharm Tech Japan, Vo
l. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395, 1992; S. T. Cr
ooke et al. ed., Antisense Research and Applicatio
ns, CRC Press, 1993 などに開示がある。本発明のアン
チセンス核酸は、変化せしめられたり、修飾された糖、
塩基、結合を含有していて良く、リポゾーム、ミクロス
フェアのような特殊な形態で供与されたり、遺伝子治療
により適用されたり、付加された形態で与えられること
ができる。こうして付加形態で用いられるものとして
は、リン酸基骨格の電荷を中和するように働くポリリジ
ンのようなポリカチオン体、細胞膜との相互作用を高め
たり、核酸の取込みを増大せしめるような脂質(例え
ば、ホスホリピッド、コレステロールなど)といった粗
水性のものが挙げられる。付加するに好ましい脂質とし
ては、コレステロールやその誘導体(例えば、コレステ
リルクロロホルメート、コール酸など)が挙げられる。
こうしたものは、核酸の3’端あるいは5’端に付着さ
せることができ、塩基、糖、分子内ヌクレオシド結合を
介して付着させることができうる。その他の基として
は、核酸の3’端あるいは5’端に特異的に配置された
キャップ用の基で、エキソヌクレアーゼ、RNaseな
どのヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙
げられる。こうしたキャップ用の基としては、ポリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコールなどのグリ
コールをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護
基が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明の形質転換体、
本発明の生体内や生体外の遺伝子発現系、あるいは本発
明のレセプター蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用い
て調べることができる。該核酸それ自体公知の各種の方
法で細胞に適用できる。
【0030】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse
TranscriptasePolymerase Chain Reaction(以下、RT
-PCR法と略称する)によって増幅することもでき
る。具体的には、本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、例えば、(1)配列番号:2または配列
番号:6で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩
基配列を有するDNA、または(2)配列番号:2また
は配列番号:6で表わされる塩基配列とハイストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、
本発明のレセプター蛋白質と実質的に同質の活性(例、
リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)を有す
るレセプター蛋白質をコードするDNAの部分塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。配列番号:2または
配列番号:6で表わされる塩基配列ハイブリダイズでき
るDNAとしては、例えば、配列番号:2または配列番
号:6で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましく
は約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好
ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有
するDNAなどが用いられる。
【0031】本発明のレセプター蛋白質またはその部分
ペプチド(以下、本発明のレセプター蛋白質と略記する
場合がある)を完全にコードするDNAのクローニング
の手段としては、本発明のレセプター蛋白質の部分塩基
配列を有する合成DNAプライマーを用いてPCR法に
よって増幅するか、または適当なベクターに組み込んだ
DNAを本発明のレセプター蛋白質の一部あるいは全領
域をコードするDNA断片もしくは合成DNAを用いて
標識したものとのハイブリダイゼーションによって選別
することができる。ハイブリダイゼーションの方法は、
例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular Clon
ing)2nd(J. Sambrook et al., ColdSpring Harbor L
ab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうこ
とができる。また、市販のライブラリーを使用する場
合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこと
ができる。
【0032】DNAの塩基配列の変換は、公知のキッ
ト、例えば、MutanTM-G(宝酒造(株))、MutanTM-K
(宝酒造(株))などを用いて、Gupped duplex法やKun
kel法などの自体公知の方法あるいはそれらに準じる方
法に従って行なうことができる。クローン化された本発
明のレセプター蛋白質をコードするDNAは目的により
そのまま、または所望により制限酵素で消化したり、リ
ンカーを付加したりして使用することができる。該DN
Aはその5’末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを
有し、また3’末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。本発明のレ
セプター蛋白質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発
明のレセプター蛋白質をコードするDNAから目的とす
るDNA断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な
発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することに
より製造することができる。
【0033】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TK
プロモーターなどが挙げられる。これらのうち、CMV
プロモーター、SRαプロモーターなどを用いるのが好
ましい。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、trp
プロモーター、lacプロモーター、recAプロモー
ター、λPLプロモーター、lppプロモーターなど
が、宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモ
ーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター
など、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモータ
ー、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADH
プロモーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場
合は、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーター
などが好ましい。
【0034】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neoと略称する場合がある、G418耐性)
等が挙げられる。特に、CHO(dhfr-)細胞を用
いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する場
合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても選
択できる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル
配列を、本発明のレセプター蛋白質のN端末側に付加す
る。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シ
グナル配列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチ
ルス属菌である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配
列、サブチリシン・シグナル配列などが、宿主が酵母で
ある場合は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナ
ル配列など、宿主が動物細胞である場合には、インシュ
リン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグナル
配列、抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用でき
る。このようにして構築された本発明のレセプター蛋白
質をコードするDNAを含有するベクターを用いて、形
質転換体を製造することができる。
【0035】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0036】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM 細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。
【0037】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキ
ュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mole
cular & General Genetics),168巻,111(19
79)などに記載の方法に従って行なうことができる。
酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン・エ
ンザイモロジー(Methods in Enzymology),194
巻,182−187(1991)、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA),75巻,1929(1978)などに記載
の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または昆
虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー
(Bio/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の方
法に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換す
るには、例えば、細胞工学別冊8新細胞工学実験プロト
コール.263−267(1995)(秀潤社発行)、
ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1973)
に記載の方法に従って行なうことができる。このように
して、本発明のレセプター蛋白質または本発明の部分ペ
プチドをコードするDNAを含有する発現ベクターで形
質転換された形質転換体が得られる。宿主がエシェリヒ
ア属菌、バチルス属菌である形質転換体を培養する際、
培養に使用される培地としては液体培地が適当であり、
その中には該形質転換体の生育に必要な炭素源、窒素
源、無機物その他が含有せしめられる。炭素源として
は、例えば、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、
ショ糖など、窒素源としては、例えば、アンモニウム塩
類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、ペプトン、カ
ゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無
機または有機物質、無機物としては、例えば、塩化カル
シウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウムな
どが挙げられる。また、酵母、ビタミン類、生長促進因
子などを添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ま
しい。
【0038】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。宿主が
エシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で
約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加え
ることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通
常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により
通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である形
質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バーク
ホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、「プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,45
05(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD
培地〔Bitter, G. A. ら、「プロシージングズ・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・
オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA),81巻,5330(1984)〕が挙げられ
る。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培
養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、
必要に応じて通気や撹拌を加える。
【0039】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞膜に本発明の
レセプター蛋白質またはその部分ペプチドを生成せしめ
ることができる。
【0040】上記培養物から本発明のレセプター蛋白質
またはその部分ペプチドを分離精製するには、例えば、
下記の方法により行なうことができる。本発明のレセプ
ター蛋白質またはその部分ペプチドを培養菌体あるいは
細胞から抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌
体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、
超音波、リゾチームおよび/または凍結融解などによっ
て菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過に
より本発明のレセプター蛋白質またはその部分ペプチド
の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の
中に尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリ
トンX−100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよ
い。培養液中に本発明のレセプター蛋白質またはその部
分ペプチドが分泌される場合には、培養終了後、それ自
体公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上
清を集める。このようにして得られた培養上清、あるい
は抽出液中に含まれる本発明のレセプター蛋白質または
その部分ペプチドの精製は、自体公知の分離・精製法を
適切に組み合わせて行なうことができる。これらの公知
の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解
度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、
およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法など
の主として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロ
マトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィ
ニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用
する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水
性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点
の差を利用する方法などが用いられる。
【0041】かくして得られる本発明のレセプター蛋白
質またはその部分ペプチドが遊離体で得られた場合に
は、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって
塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には自
体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体
または他の塩に変換することができる。なお、組換え体
が産生する本発明のレセプター蛋白質またはその部分ペ
プチドを、精製前または精製後に適当な蛋白修飾酵素を
作用させることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペ
プチドを部分的に除去することもできる。蛋白修飾酵素
としては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アル
ギニルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリ
コシダーゼなどが用いられる。かくして生成する本発明
のレセプター蛋白質またはその塩、本発明の部分ペプチ
ドもしくはそのエステルもしくはそのアミドまたはその
塩の活性は、標識したリガンドとの結合実験および特異
抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定
することができる。
【0042】本発明のレセプター蛋白質またはその塩、
その部分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのア
ミドまたはその塩(以下、本発明のレセプター蛋白質等
と略記する場合がある)または本発明のリガンドペプチ
ド(後述)に対する抗体は、本発明のレセプター蛋白質
等または本発明のリガンドペプチドを認識し得る抗体で
あれば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何
れであってもよい。本発明のレセプター蛋白質等または
本発明のリガンドペプチドに対する抗体は、本発明のレ
セプター蛋白質等または本発明のリガンドペプチドを抗
原として用い、自体公知の抗体または抗血清の製造法に
従って製造することができる。
【0043】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペ
プチドは、哺乳動物に対して投与により抗体産生が可能
な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与さ
れる。投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロ
イントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを
投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計
2〜10回程度行なわれる。用いられる哺乳動物として
は、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウ
ス、ラット、ヒツジ、ヤギなどがあげられるが、マウス
およびラットが好ましく用いられる。モノクローナル抗
体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された温血動
物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体を選択
し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を採取
し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合
させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブリド
ーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の測定
は、例えば、後記の標識化された本発明のレセプター蛋
白質等または本発明のリガンドペプチドと抗血清とを反
応させたのち、抗体に結合した標識剤の活性を測定する
ことにより行なうことができる。融合操作は既知の方
法、例えば、ケーラーとミルスタインの方法〔ネイチャ
ー(Nature)、256巻、495頁(1975年)〕に
従い実施することができる。融合促進剤としては、例え
ば、ポリエチレングリコール(PEG)やセンダイウィ
ルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが用いられ
る。骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、P3U
1、SP2/0などが挙げられるが、P3U1が好まし
く用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数
と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程
度であり、PEG(好ましくは、PEG1000〜PE
G6000)が10〜80%程度の濃度で添加され、約
20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で約1〜10
分間インキュベートすることにより効率よく細胞融合を
実施できる。
【0044】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明のレセプター蛋白質等抗原または本発明のリ
ガンドペプチド抗原を直接あるいは担体とともに吸着さ
せた固相(例、マイクロプレート)にハイブリドーマ培
養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標識した
抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細胞がマ
ウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられ
る)またはプロテインAを加え、固相に結合したモノク
ローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗体ま
たはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培
養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識した本発
明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペプチ
ドを加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出す
る方法などが挙げられる。モノクローナル抗体の選別
は、自体公知あるいはそれに準じる方法に従って行なう
ことができるが、通常はHAT(ヒポキサンチン、アミ
ノプテリン、チミジン)を添加した動物細胞用培地など
で行なうことができる。選別および育種用培地として
は、ハイブリドーマが生育できるものならばどのような
培地を用いても良い。例えば、1〜20%、好ましくは
10〜20%の牛胎児血清を含むRPMI 1640培
地、1〜10%の牛胎児血清を含むGIT培地(和光純
薬工業(株))またはハイブリドーマ培養用無血清培地
(SFM−101、日水製薬(株))などを用いること
ができる。培養温度は、通常20〜40℃、好ましくは
約37℃である。培養時間は、通常5日〜3週間、好ま
しくは1週間〜2週間である。培養は、通常5%炭酸ガ
ス下で行なうことができる。ハイブリドーマ培養上清の
抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様にして
測定できる。
【0045】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0046】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(レセプター蛋白質等抗原)とキャリアー蛋白質
との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造
法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本
発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペプ
チドに対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を
行なうことにより製造できる。哺乳動物を免疫するため
に用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質との複合体に
関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリアーとハプ
テンとの混合比は、キャリアーに架橋させて免疫したハ
プテンに対して抗体が効率良くできれば、どの様なもの
をどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血
清アルブミン、ウシサイログロブリン、キーホール・リ
ンペット・ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対
し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカプ
ルさせる方法が用いられる。また、ハプテンとキャリア
ーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることができ
るが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイミ
ド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含有
する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物は、
温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あ
るいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して
抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバント
や不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投
与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程
度行なうことができる。ポリクローナル抗体は、上記の
方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水など、好ましく
は血液から採取することができる。抗血清中のポリクロ
ーナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製
は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫
グロブリンの分離精製法に従って行なうことができる。
【0047】本発明のレセプター蛋白質またはその塩、
その部分ペプチドもしくはそのエステルもしくはそのア
ミドまたはその塩、およびそれをコードするDNAは、
(1)本発明のレセプター蛋白質またはその塩に対する
リガンド(アゴニスト)の決定、(2)本発明のレセプ
ター蛋白質の機能不全に関連する疾患の予防および/ま
たは治療剤、(3)遺伝子診断剤、(4)本発明のレセ
プター蛋白質に対するリガンドの定量、(5)本発明の
レセプター蛋白質とリガンドとの結合性を変化させる化
合物(アゴニスト、アンタゴニストなど)のスクリーニ
ング、(6)本発明のレセプター蛋白質とリガンドとの
結合性を変化させる化合物(アゴニスト、アンタゴニス
ト)を含有する各種疾病の予防および/または治療剤、
(7)本発明のレセプター蛋白質等の定量、(8)本発
明のレセプター蛋白質等に対する抗体による中和、
(9)本発明のレセプター蛋白質等をコードするDNA
を有する非ヒト動物の作製などに用いることができる。
特に、本発明の組換え型レセプター蛋白質の発現系を用
いた後述の本発明のリガンドとのレセプター結合アッセ
イ系を用いることによって、ヒトや哺乳動物に特異的な
本発明のレセプター蛋白質に対するリガンドの結合性を
変化させる化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストな
ど)をスクリーニングすることができ、該アゴニストま
たはアンタゴニストを後述の各種疾病の予防・治療剤な
どとして使用することができる。本発明のレセプター蛋
白質等、本発明のレセプター蛋白質等をコードするDN
A(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)およ
び本発明のレセプター蛋白質等に対する抗体(以下、本
発明の抗体と略記する場合がある)の用途について、以
下に具体的に説明する。
【0048】(1)本発明のレセプター蛋白質に対する
リガンド(アゴニスト)の決定 本発明のレセプター蛋白質等は、本発明のレセプター蛋
白質またはその塩に対するリガンド(アゴニスト)を探
索し、または決定するための試薬として有用である。す
なわち、本発明は、本発明のレセプター蛋白質等と、試
験化合物とを接触させることを特徴とする本発明のレセ
プター蛋白質またはその塩に対するリガンドの決定方法
を提供する。試験化合物としては、公知のリガンド(例
えば、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル ポリペ
プチド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、ア
ミリン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジーン
リレーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンクレ
アスタチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、ア
デノシン、アドレナリン、αおよびβ−ケモカイン(ch
emokine)(例えば、IL−8、GROα、GROβ、
GROγ、NAP−2、ENA−78、PF4、IP1
0、GCP−2、MCP−1、HC14、MCP−3、
I−309、MIP−1α、MIP−1β、RANTE
Sなど)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒスタ
ミン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティック
ポリペプタイド、ガラニンなど)の他に、例えば、ヒト
または哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ブタ、ウ
シ、ヒツジ、サルなど)の組織抽出物、細胞培養上清な
どが用いられる。例えば、該組織抽出物、細胞培養上清
など(具体的には、KiSS-1(Welch DR, J. Natl. C
ancer Inst. 88, 1731, 1996)の特定の断片ペプチド
(例えば、配列番号:10で表されるアミノ酸配列にお
いて、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列を含
有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペプチドも
しくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩な
ど))を本発明のレセプター蛋白質等に添加し、細胞刺
激活性等を測定しながら分画し、最終的に単一のリガン
ドを得ることができる。
【0049】具体的には、本発明のリガンド決定方法
は、本発明のレセプター蛋白質等を用いるか、または組
換え型レセプター蛋白質等の発現系を構築し、該発現系
を用いたレセプター結合アッセイ系を用いることによっ
て、本発明のレセプター蛋白質等に結合して細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGM
P生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細
胞内蛋白質のリン酸化、c−fos活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性)を有する化合
物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を決定する
方法である。本発明のリガンド決定方法においては、本
発明のレセプター蛋白質等と試験化合物とを接触させた
場合の、例えば、該レセプター蛋白質等に対する試験化
合物の結合量や、細胞刺激活性などを測定することを特
徴とする。
【0050】より具体的には、本発明は、標識した試
験化合物を、本発明のレセプター蛋白質等に接触させた
場合における、標識した試験化合物の該蛋白質等に対す
る結合量を測定することを特徴とする本発明のレセプタ
ー蛋白質またはその塩に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明のレセプター蛋白質等
を含有する細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合
における、標識した試験化合物の該細胞または該膜画分
に対する結合量を測定することを特徴とする本発明のレ
セプター蛋白質またはその塩に対するリガンドの決定方
法、 標識した試験化合物を、本発明のレセプター蛋白質等
をコードするDNAを含有する形質転換体を培養するこ
とによって細胞膜上に発現したレセプター蛋白質等に接
触させた場合における、標識した試験化合物の該レセプ
ター蛋白質等に対する結合量を測定しすることを特徴と
する本発明のレセプター蛋白質またはその塩に対するリ
ガンドの決定方法、
【0051】試験化合物を、本発明のレセプター蛋白
質等を含有する細胞に接触させた場合における、レセプ
ター蛋白質を介した細胞刺激活性(例えば、アラキドン
酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞
内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトールリ
ン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、
c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活性ま
たは抑制する活性など)を測定することを特徴とする本
発明のレセプター蛋白質またはその塩に対するリガンド
の決定方法、および 試験化合物を、本発明のレセプター蛋白質等をコード
するDNAを含有する形質転換体を培養することによっ
て細胞膜上に発現したレセプター蛋白質に接触させた場
合における、レセプター蛋白質を介する細胞刺激活性
(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細
胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP
生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞
内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性など)を測定す
ることを特徴とする本発明のレセプター蛋白質またはそ
の塩に対するリガンドの決定方法を提供する。 特に、上記〜の試験を行ない、試験化合物が本発明
のレセプター蛋白質等に結合することを確認した後に、
上記〜の試験を行なうことが好ましい。
【0052】まず、リガンド決定方法に用いる本発明の
レセプター蛋白質等としては、前記した本発明のレセプ
ター蛋白質等であれば何れのものであってもよいが、動
物細胞を用いて大量発現させた本発明のレセプター蛋白
質等が適している。本発明のレセプター蛋白質等を製造
するには、前述の発現方法が用いられるが、該レセプタ
ー蛋白質等をコードするDNAを哺乳動物細胞や昆虫細
胞で発現することにより行なうことが好ましい。目的と
する蛋白質部分をコードするDNA断片には、通常、相
補DNAが用いられるが、必ずしもこれに制約されるも
のではない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いて
もよい。本発明のレセプター蛋白質等をコードするDN
A断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発現
させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバキ
ュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear po
lyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモータ
ー、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスのプ
ロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒー
トショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロモ
ーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むのが
好ましい。発現したレセプターの量と質の検査はそれ自
体公知の方法で行うことができる。例えば、文献〔Namb
i,P.ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559頁,
1992年〕に記載の方法に従って行うことができる。
【0053】したがって、本発明のリガンド決定方法に
おいて、本発明のレセプター蛋白質等を含有するものと
しては、それ自体公知の方法に従って精製したレセプタ
ー蛋白質等であってもよいし、該レセプター蛋白質等を
含有する細胞またはその細胞膜画分を用いてもよい。本
発明のリガンド決定方法において、本発明のレセプター
蛋白質等を含有する細胞を用いる場合、該細胞をグルタ
ルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよい。固
定化方法はそれ自体公知の方法に従って行なうことがで
きる。本発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞とし
ては、本発明のレセプター蛋白質を発現した宿主細胞を
いうが、該宿主細胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、
昆虫細胞、動物細胞などが用いられる。細胞膜画分とし
ては、細胞を破砕した後、それ自体公知の方法で得られ
る細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。細胞の破砕
方法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナイザーで細
胞を押し潰す方法、ワーリングブレンダーやポリトロン
(Kinematica社製)による破砕、超音波による破砕、フ
レンチプレスなどで加圧しながら細胞を細いノズルから
噴出させることによる破砕などが挙げられる。細胞膜の
分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心分離法などの
遠心力による分画法が主として用いられる。例えば、細
胞破砕液を低速(500rpm〜3000rpm)で短
時間(通常、約1分〜10分)遠心し、上清をさらに高
速(15000rpm〜30000rpm)で通常30
分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画分とする。該膜
画分中には、発現したレセプター蛋白質等と細胞由来の
リン脂質や膜蛋白質などの膜成分が多く含まれる。
【0054】該レセプター蛋白質等を含有する細胞やそ
の膜画分中のレセプター蛋白質等の量は、1細胞当たり
103〜108分子であるのが好ましく、105〜107
子であるのが好適である。なお、発現量が多いほど膜画
分当たりのリガンド結合活性(比活性)が高くなり、高
感度なスクリーニング系の構築が可能になるばかりでな
く、同一ロットで大量の試料を測定できるようになる。
本発明のレセプター蛋白質またはその塩に対するリガン
ドを決定する前記の〜の方法を実施するためには、
適当なレセプター蛋白質画分と、標識した試験化合物が
必要である。レセプター蛋白質画分としては、天然型の
レセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性を有
する組換え型レセプター画分などが望ましい。ここで、
同等の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情
報伝達作用などを示す。標識した試験化合物としては、
3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識し
たアンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレ
シストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、
ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッ
シン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グルカ
ゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマトスタ
チン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PTH、
VIP(バソアクティブ インテスティナル ポリペプ
チド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、アミ
リン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジーンリ
レーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンクレア
スタチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、アデ
ノシン、アドレナリン、αおよびβ−ケモカイン(chem
okine)(例えば、IL−8、GROα、GROβ、G
ROγ、NAP−2、ENA−78、PF4、IP1
0、GCP−2、MCP−1、HC14、MCP−3、
I−309、MIP1α、MIP−1β、RANTES
など)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミ
ン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティックポ
リペプタイド、ガラニンまたはKiSS-1(Welch DR,
J. Natl. Cancer Inst. 88, 1731, 1996)の特定の断片
ペプチド(例えば、配列番号:10で表されるアミノ酸
配列において、N末端から47乃至54番目のアミノ酸
配列を含有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペ
プチドもしくはそのアミドもしくはそのエステルまたは
その塩など)などが好適である。
【0055】具体的には、本発明のレセプター蛋白質等
に対するリガンドの決定方法を行なうには、まず本発明
のレセプター蛋白質等を含有する細胞または細胞の膜画
分を、決定方法に適したバッファーに懸濁することによ
りレセプター標品を調製する。バッファーには、pH4
〜10(望ましくはpH6〜8)のリン酸バッファー、
トリス−塩酸バッファーなどのリガンドとレセプター蛋
白質等との結合を阻害しないバッファーであればいずれ
でもよい。また、非特異的結合を低減させる目的で、C
HAPS、Tween−80TM(花王−アトラス社)、
ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性剤やウシ
血清アルブミンやゼラチンなどの各種蛋白質をバッファ
ーに加えることもできる。さらに、プロテアーゼによる
リセプターやリガンドの分解を抑える目的でPMSF、
ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所製)、ペプス
タチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加することもでき
る。0.01ml〜10mlの該レセプター溶液に、一定
量(5000cpm〜500000cpm)の
3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識し
た試験化合物を共存させる。非特異的結合量(NSB)
を知るために大過剰の未標識の試験化合物を加えた反応
チューブも用意する。反応は約0℃から50℃、望まし
くは約4℃から37℃で、約20分から24時間、望ま
しくは約30分から3時間行なう。反応後、ガラス繊維
濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄した後、ガ
ラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチレーショ
ンカウンターあるいはγ−カウンターで計測する。全結
合量(B)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウ
ント(B−NSB)が0cpmを越える試験化合物を本
発明のレセプター蛋白質またはその塩に対するリガンド
(アゴニスト)として選択することができる。
【0056】本発明のレセプター蛋白質またはその塩に
対するリガンドを決定する前記の〜の方法を実施す
るためには、該レセプター蛋白質を介する細胞刺激活性
(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細
胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP
生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞
内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性など)を公知の
方法または市販の測定用キットを用いて測定することが
できる。具体的には、まず、レセプター蛋白質を含有す
る細胞をマルチウェルプレート等に培養する。リガンド
決定を行なうにあたっては前もって新鮮な培地あるいは
細胞に毒性を示さない適当なバッファーに交換し、試験
化合物などを添加して一定時間インキュベートした後、
細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生成した産物を
それぞれの方法に従って定量する。細胞刺激活性の指標
とする物質(例えば、アラキドン酸など)の生成が、細
胞が含有する分解酵素によって検定困難な場合は、該分
解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイを行なっても
よい。また、cAMP産生抑制などの活性については、
フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量を増大させて
おいた細胞に対する産生抑制作用として検出することが
できる。
【0057】本発明のレセプター蛋白質等に結合するリ
ガンド決定用キットは、本発明のレセプター蛋白質等、
本発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞、または本
発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞の膜画分など
を含有するものである。本発明のリガンド決定用キット
の例としては、次のものが挙げられる。 1.リガンド決定用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 レセプター蛋白質標品 本発明のレセプター蛋白質を発現させたCHO細胞を、
12穴プレートに5×105個/穴で継代し、37℃、
5%CO2、95%airで2日間培養したもの。 標識試験化合物 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した化合物、または適当な方法で標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
【0058】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明のレセ
プター蛋白質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで
2回洗浄した後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加
える。 標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化合物
を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N NaO
H−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーター
A(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定する。
【0059】本発明のレセプター蛋白質等に結合するこ
とができるリガンドとしては、例えば、脳、下垂体、膵
臓などに特異的に存在する物質などが挙げられ、具体的
には、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル ポリ
ペプチド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、
アミリン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジー
ンリレーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンク
レアスタチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、
アデノシン、アドレナリン、αおよびβ−ケモカイン
(chemokine)(例えば、IL−8、GROα、GRO
β、GROγ、NAP−2、ENA−78、PF4、I
P10、GCP−2、MCP−1、HC14、MCP−
3、I−309、MIP1α、MIP−1β、RANT
ESなど)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒス
タミン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティッ
クポリペプタイド、ガラニン、 KiSS-1(Welch DR,
J. Natl. Cancer Inst. 88, 1731, 1996)の特定の断片
ペプチド(例えば、配列番号:10で表されるアミノ酸
配列において、N末端から47乃至54番目のアミノ酸
配列を含有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペ
プチドもしくはそのアミドもしくはそのエステルまたは
その塩など)などが用いられる。特に、後述の実施例3
で示されているとおり、KiSS-1(Welch DR, J. Nat
l. Cancer Inst. 88, 1731, 1996)の特定の断片ペプチ
ド(例えば、配列番号:10で表されるアミノ酸配列に
おいて、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列を
含有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペプチド
もしくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩
など)が本発明のレセプター蛋白質等に結合することが
できるリガンドとしてあげられる。
【0060】「配列番号:10で表されるアミノ酸配列
において、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列
を含有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペプチ
ド」(以下、「本発明のリガンドペプチド」と略記する
場合がある)としては、配列番号:10で表されるアミ
ノ酸配列において、N末端から47乃至54番目のアミ
ノ酸配列を含有し、かつ8乃至54個のアミノ酸残基か
らなるペプチドであればいかなるものであってもよい
が、ペプチドの活性(例えば、リガンドと受容体の結合
活性、リガンドによって引き起こされる受容体発現細胞
の細胞刺激活性など)などが、実質的に同じであること
を意味する。本発明のリガンドペプチドとして好ましく
は、例えば、配列番号:10で表されるアミノ酸配列に
おいて、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列を
C末端に有し、8乃至15個のアミノ酸残基からなるペ
プチドなどがあげられる。さらに好ましくは、配列番
号:11、配列番号:12、配列番号:13または配列
番号:14で表されるアミノ酸配列からなるペプチド
(特にこれらのアミド体)などがあげられる。また、本
発明のリガンドペプチドはC末端アミノ酸のカルボキシ
ル基がアミド化されたアミド体であるものが特に好まし
い。これらのペプチドのアミド体もしくはエステル体お
よび塩については、上記の本発明のレセプター蛋白質の
塩、その断片ペプチドのアミド体、エステル体と同様で
ある。
【0061】本発明のリガンドペプチドをコードするポ
リヌクレオチドとしては、本発明のリガンドペプチドを
コードする塩基配列(DNAまたはRNA、好ましくは
DNA)を含有するものであればいかなるものであって
もよい。該ポリヌクレオチドとしては、本発明のリガン
ドペプチドをコードするDNA、mRNA等のRNAで
あり、二本鎖であっても、一本鎖であってもよい。二本
鎖の場合は、二本鎖DNAまたはDNA:RNAのハイ
ブリッドでもよい。一本鎖の場合は、センス鎖(即ち、
コード鎖)であっても、アンチセンス鎖(即ち、非コー
ド鎖)であってもよい。本発明のリガンドペプチドをコ
ードするDNAとしては、ゲノムDNA、ゲノムDNA
ライブラリー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前
記した細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成D
NAのいずれでもよい。ライブラリーに使用するベクタ
ーは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、フ
ァージミドなどいずれであってもよい。また、前記した
細胞・組織よりtotalRNAまたはmRNA画分を調製
したものを用いて直接Reverse Transcriptase Polymera
seChain Reaction(以下、RT-PCR法と略称する)
によって増幅することもできる。具体的には、本発明の
リガンドペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:10で表されるアミノ酸配列において、
N末端から47乃至54番目のアミノ酸配列を含有し、
8乃至54個のアミノ酸残基からなるペプチドをコード
する塩基配列を有するDNAを含有するDNAであれば
いかなるものであってもよい。本発明のリガンドペプチ
ドをコードするDNAとしてより具体的には、例えば、
配列番号:10で表されるアミノ酸配列において、N末
端から47乃至54番目のアミノ酸配列をC末端に有
し、8乃至15個のアミノ酸残基からなるペプチドをコ
ードする塩基配列を有するDNAを含有するDNAなど
があげられ、さらに具体的には、配列番号:11、配列
番号:12、配列番号:13または配列番号:14で表
されるアミノ酸配列を含有し、8乃至15個のアミノ酸
残基からなるペプチドをコードする塩基配列を有するD
NAを含有するDNAなどがあげられる。また、本発明
のリガンドペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:15で表される塩基配列において、5'末端から
139番目乃至162番目の塩基配列を有するDNAを
含有し、24乃至162個の塩基からなるDNAなどが
あげられ、さらに具体的には、配列番号:15で表され
る塩基配列において、5'末端から139番目乃至16
2番目の塩基配列を有するDNAを3'末端に有し、2
4乃至45個の塩基からなるDNAなどがあげられる。
さらに、本発明のリガンドペプチドをコードするDNA
として具体的には、例えば、配列番号:16、配列番
号:17、配列番号:18または配列番号:19で表さ
れる塩基配列を有するDNAを含有するDNAなどがあ
げられる。ここで、配列番号:10で表されるアミノ
酸配列をコードするDNAとしては、配列番号:15で
表される塩基配列を有するDNAを含有するDNA、
配列番号:11で表されるアミノ酸配列をコードするD
NAとしては、配列番号:16で表される塩基配列を有
するDNAを含有するDNA、配列番号:12で表さ
れるアミノ酸配列をコードするDNAとしては、配列番
号:17で表される塩基配列を有するDNAを含有する
DNA、配列番号:13で表されるアミノ酸配列をコ
ードするDNAとしては、配列番号:18で表される塩
基配列を有するDNAを含有するDNA、配列番号:
14で表されるアミノ酸配列をコードするDNAとして
は、配列番号:19で表される塩基配列を有するDNA
を含有するポリヌクレオチドなどが具体例としてあげら
れる。
【0062】本発明のリガンドペプチドもしくはそのエ
ステルもしくはそのアミドまたはその塩、および該リガ
ンドペプチドをコードするポリヌクレオチドの製造方法
は、上記の本発明のレセプター蛋白質等および該蛋白質
等をコードするポリヌクレオチドの製造方法と同様の方
法などが用いられる。本発明のリガンドペプチドもしく
はそのエステルもしくはそのアミドまたはその塩(以下
本発明のリガンドペプチド等と称する場合がある)、お
よび該リガンドペプチドをコードするポリヌクレオチド
はリガンド活性に応じて安全で低毒性な医薬として有用
である。本発明のリガンドペプチド等およびリガンドペ
プチドをコードするDNAは、癌転移抑制活性を有する
ため、あらゆる癌(例えば、肺癌、胃癌、肝癌、膵癌、
大腸癌、直腸癌、結腸癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頚
癌、乳癌等)の予防または治療薬に有用である。また、
本発明のリガンドペプチド等およびリガンドペプチドを
コードするDNAは、胎盤機能調節作用を有するため、
絨毛癌、胞状奇胎、侵入奇胎、流産、胎児の発育不全、
糖代謝異常、脂質代謝異常または分娩誘発の予防または
治療薬に有用である。本発明のリガンドペプチド等を上
記予防・治療剤として使用する場合は、常套手段に従っ
て製剤化することができる。一方、本発明のリガンドペ
プチドをコードするDNA(以下、本発明のリガンドD
NAと略記する場合がある)を上記予防・治療剤として
使用する場合は、本発明のリガンドDNAを単独あるい
はレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、
アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなど
の適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って実施
することができる。本発明のリガンドDNAは、そのま
まで、あるいは摂取促進のための補助剤とともに、遺伝
子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルによ
って投与できる。例えば、本発明のリガンドペプチド
等または該リガンドペプチドをコードするDNAは、
必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシ
ル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あるい
は水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌
性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に
使用できる。例えば、本発明のリガンドペプチド等ま
たは該リガンドペプチドをコードするDNAを生理学
的に認められる公知の担体、香味剤、賦形剤、ベヒク
ル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認めら
れた製剤実施に要求される単位用量形態で混和すること
によって製造することができる。これら製剤における有
効成分量は指示された範囲の適当な容量が得られるよう
にするものである。
【0063】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80(TM)、HCO−50)などと併用してもよい。
油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどと併用してもよい。
【0064】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調整された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができ
る。本発明のリガンドペプチド質等の投与量は、投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はある
が、経口投与の場合、一般的に例えば、癌患者(60k
gとして)においては、一日につき約0.1mg〜10
0mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましく
は約1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合
は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与
方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では
通常例えば、癌患者(60kgとして)においては、一
日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.
1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg
程度を静脈注射により投与するのが好都合である。他の
動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与する
ことができる。本発明のリガンドDNAの投与量は、投
与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はあ
るが、経口投与の場合、一般的に例えば、癌患者(60
kgとして)においては、一日につき約0.1mg〜1
00mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好まし
くは約1.0〜20mgである。非経口的に投与する場
合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投
与方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形で
は通常例えば、癌患者(60kgとして)においては、
一日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約
0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10
mg程度を静脈注射により投与するのが好都合である。
他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与
することができる。
【0065】(2)本発明のレセプター蛋白質の機能不
全に関連する疾患の予防および/または治療剤 本発明のレセプター蛋白質等または該レセプター蛋白質
等をコードするDNAを、本発明のレセプター蛋白質の
機能不全に関連する疾患の予防および/または治療剤な
どの医薬として使用することができる。例えば、生体内
において本発明のレセプター蛋白質が減少しているため
にリガンドの生理作用が期待できない(該レセプター蛋
白質の欠乏症)患者がいる場合に、本発明のレセプタ
ー蛋白質等を該患者に投与し該レセプター蛋白質等の量
を補充したり、(イ)本発明のレセプター蛋白質をコ
ードするDNAを該患者に投与し発現させることによっ
て、あるいは(ロ)対象となる細胞に本発明のレセプタ
ー蛋白質等をコードするDNAを挿入し発現させた後
に、該細胞を該患者に移植することなどによって、患者
の体内における本発明のレセプター蛋白質の量を増加さ
せ、リガンドの作用を充分に発揮させることができる。
したがって、本発明のレセプター蛋白質等および本発明
のレセプター蛋白質をコードするDNAは、安全で低毒
性な本発明のレセプター蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤などの医薬として有用で
ある。本発明のレセプター蛋白質等よび本発明のレセプ
ター蛋白質等をコードするDNAは、癌転移抑制活性を
有するため、あらゆる癌(例えば、肺癌、胃癌、肝癌、
膵癌、大腸癌、直腸癌、結腸癌、前立腺癌、卵巣癌、子
宮頚癌、乳癌等)の予防または治療薬に有用である。ま
た、本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガン
ドペプチドおよび本発明のレセプター蛋白質等または本
発明のリガンドペプチドをコードするDNAは、胎盤機
能調節作用を有するため、絨毛癌、胞状奇胎、侵入奇
胎、流産、胎児の発育不全、糖代謝異常、脂質代謝異常
または分娩誘発の予防または治療薬に有用である。本発
明のレセプター蛋白質等を上記予防・治療剤として使用
する場合は、常套手段に従って製剤化することができ
る。一方、本発明のレセプター蛋白質等をコードするD
NA(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)を
上記予防・治療剤として使用する場合は、本発明のDN
Aを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイ
ルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイル
スベクターなどの適当なベクターに挿入した後、常套手
段に従って実施することができる。本発明のDNAは、
そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤ととも
に、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテー
テルによって投与できる。例えば、本発明のレセプタ
ー蛋白質等または該レセプター蛋白質等をコードする
DNAは、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口
的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得
る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形
で非経口的に使用できる。例えば、本発明のレセプタ
ー蛋白質等または該レセプター蛋白質等をコードする
DNAを生理学的に認められる公知の担体、香味剤、賦
形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに
一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で
混和することによって製造することができる。これら製
剤における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が
得られるようにするものである。
【0066】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80(TM)、HCO−50)などと併用してもよい。
油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどと併用してもよい。
【0067】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調整された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができ
る。本発明のレセプター蛋白質等の投与量は、投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はある
が、経口投与の場合、一般的に例えば、癌患者(60k
gとして)においては、一日につき約0.1mg〜10
0mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましく
は約1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合
は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与
方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では
通常例えば、癌患者(60kgとして)においては、一
日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.
1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg
程度を静脈注射により投与するのが好都合である。他の
動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与する
ことができる。本発明のレセプター蛋白質をコードする
DNAの投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方
法などにより差異はあるが、経口投与の場合、一般的に
例えば、癌患者(60kgとして)においては、一日に
つき約0.1mg〜100mg、好ましくは約1.0〜
50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。
非経口的に投与する場合は、その1回投与量は投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異なる
が、例えば、注射剤の形では通常例えば、癌患者(60
kgとして)においては、一日につき約0.01〜30
mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好
ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与
するのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当
たりに換算した量を投与することができる。
【0068】(3)遺伝子診断剤 本発明のレセプター蛋白質をコードするDNAまたは本
発明のリガンドペプチドをコードするDNAは、プロー
ブとして使用することにより、ヒトまたは哺乳動物(例
えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ネコ、イヌ、サルなど)における本発明のレセプター蛋
白質等または本発明のリガンドペプチドをコードするD
NAまたはmRNAの異常(遺伝子異常)を検出するこ
とができるので、例えば、該DNAまたはmRNAの損
傷、突然変異あるいは発現低下や、該DNAまたはmR
NAの増加あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として
有用である。本発明のレセプター蛋白質をコードするD
NAまたは本発明のリガンドペプチドをコードするDN
Aを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、自体公知のノ
ーザンハイブリダイゼーションやPCR−SSCP法
(ゲノミックス(Genomics),第5巻,874〜879
頁(1989年)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ユ
ーエスエー(Proceedings of the Natinal Academy of
Sciences of the United States of America),第86
巻,2766〜2770頁(1989年))などにより
実施することができる。
【0069】(4)本発明のレセプター蛋白質等に対す
るリガンドの定量法 本発明のレセプター蛋白質等は、リガンドに対して結合
性を有しているので、生体内におけるリガンド濃度を感
度良く定量することができる。本発明の定量法は、例え
ば、競合法と組み合わせることによって用いることがで
きる。すなわち、被検体を本発明のレセプター蛋白質等
と接触させることによって被検体中のリガンド濃度を測
定することができる。具体的には、例えば、以下のま
たはなどに記載の方法あるいはそれに準じる方法に従
って用いることができる。 入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行) 入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和
54年発行)
【0070】(5)本発明のレセプター蛋白質またはそ
の塩とリガンド(本発明のリガンドペプチド)との結合
性を変化させる化合物(アゴニスト、アンタゴニストな
ど)のスクリーニング方法 本発明のレセプター蛋白質またはその塩を用いるか、ま
たは組換え型レセプター蛋白質等の発現系を構築し、該
発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用いること
によって、リガンド(本発明のリガンドペプチド)と本
発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる化合
物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を効率よく
スクリーニングすることができる。このような化合物に
は、(イ)G蛋白質共役型レセプターを介して細胞刺激
活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内c
GMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を有する化合物(いわゆる、本発明のレセプター蛋白質
等に対するアゴニスト)、(ロ)該細胞刺激活性を有し
ない化合物(いわゆる、本発明のレセプター蛋白質等に
対するアンタゴニスト)、あるいは(ハ)リガンド(本
発明のリガンドペプチド)と本発明のレセプター蛋白質
等との結合力を減少させる化合物などが含まれる(な
お、上記(イ)の化合物は、前記したリガンド決定方法
によってスクリーニングすることが好ましい)。すなわ
ち、本発明は、(i)本発明のレセプター蛋白質等と、
リガンド(本発明のリガンドペプチド)とを接触させた
場合と(ii)本発明のレセプター蛋白質等と、リガンド
(本発明のリガンドペプチド)および試験化合物とを接
触させた場合との比較を行なうことを特徴とするリガン
ド(本発明のリガンドペプチド)と本発明のレセプター
蛋白質等との結合性を変化させる化合物またはその塩の
スクリーニング方法を提供する。本発明のスクリーニン
グ方法においては、(i)と(ii)の場合における、例
えば、該レセプター蛋白質等に対するリガンド(本発明
のリガンドペプチド)の結合量、細胞刺激活性などを測
定して、比較することを特徴とする。
【0071】より具体的には、本発明は、 標識したリガンド(本発明のリガンドペプチド)を、
本発明のレセプター蛋白質等に接触させた場合と、標識
したリガンド(本発明のリガンドペプチド)および試験
化合物を本発明のレセプター蛋白質等に接触させた場合
における、標識したリガンド(本発明のリガンドペプチ
ド)の該レセプター蛋白質等に対する結合量を測定し、
比較することを特徴とするリガンド(本発明のリガンド
ペプチド)と本発明のレセプター蛋白質等との結合性を
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 標識したリガンド(本発明のリガンドペプチド)を、
本発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞または該細
胞の膜画分に接触させた場合と、標識したリガンド(本
発明のリガンドペプチド)および試験化合物を本発明の
レセプター蛋白質等を含有する細胞または該細胞の膜画
分に接触させた場合における、標識したリガンド(本発
明のリガンドペプチド)の該細胞または該膜画分に対す
る結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンド
(本発明のリガンドペプチド)と本発明のレセプター蛋
白質等との結合性を変化させる化合物またはその塩のス
クリーニング方法、 標識したリガンド(本発明のリガンドペプチド)を、
本発明のDNAを含有する形質転換体を培養することに
よって細胞膜上に発現したレセプター蛋白質等に接触さ
せた場合と、標識したリガンド(本発明のリガンドペプ
チド)および試験化合物を本発明のDNAを含有する形
質転換体を培養することによって細胞膜上に発現した本
発明のレセプター蛋白質等に接触させた場合における、
標識したリガンド(本発明のリガンドペプチド)の該レ
セプター蛋白質等等に対する結合量を測定し、比較する
ことを特徴とするリガンド(本発明のリガンドペプチ
ド)と本発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0072】本発明のレセプター蛋白質等を活性化す
る化合物(例えば、本発明のレセプター蛋白質等に対す
るリガンドなど)を本発明のレセプター蛋白質等を含有
する細胞に接触させた場合と、本発明のレセプター蛋白
質等を活性化する化合物および試験化合物を本発明のレ
セプター蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合にお
ける、レセプターを介した細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を測定し、比較するこ
とを特徴とするリガンド(本発明のリガンドペプチド)
と本発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる
化合物またはその塩のスクリーニング方法、および 本発明のレセプター蛋白質等を活性化する化合物(例
えば、本発明のレセプター蛋白質等に対するリガンド
(本発明のリガンドペプチド)など)を本発明のDNA
を含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上
に発現した本発明のレセプター蛋白質等に接触させた場
合と、本発明のレセプター蛋白質等を活性化する化合物
および試験化合物を本発明のDNAを含有する形質転換
体を培養することによって細胞膜上に発現した本発明の
レセプター蛋白質等に接触させた場合における、レセプ
ターを介する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊
離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内c
AMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸
産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−
fosの活性化、pHの低下などを促進する活性または
抑制する活性など)を測定し、比較することを特徴とす
るリガンド(本発明のリガンドペプチド)と本発明のレ
セプター蛋白質等との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法などを提供する。
【0073】本発明のレセプター蛋白質等が得られる以
前は、G蛋白質共役型レセプターアゴニストまたはアン
タゴニストをスクリーニングする場合、G蛋白質共役型
レセプター蛋白質を含む細胞、組織またはその細胞膜画
分を用いてG蛋白質共役型レセプター蛋白質とリガンド
との結合を阻害するか否かを確認する方法が採られてい
た。しかし、細胞、組織または細胞膜画分をそのまま用
いれば他のレセプター蛋白質も混在するために、目的と
するレセプター蛋白質に対するアゴニストまたはアンタ
ゴニストを実際にスクリーニングすることは困難であっ
た。しかしながら、例えば、本発明のレセプター蛋白質
等を用いることによって、リガンドとG蛋白質共役型レ
セプター蛋白質との結合を阻害する化合物を効率良くス
クリーニングすることができる。さらに、スクリーニン
グされた化合物がアゴニストかアンタゴニストかを簡便
に評価することができる。本発明のスクリーニング方法
の具体的な説明を以下にする。まず、本発明のスクリー
ニング方法に用いる本発明のレセプター蛋白質等として
は、前記した本発明のレセプター蛋白質等を含有するも
のであれば何れのものであってもよいが、本発明のレセ
プター蛋白質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜画分
が好適である。しかし、スクリーニングに用いる大量の
レセプター蛋白質を得るには、組換え体を用いて大量発
現させたレセプター蛋白質等などが適している。
【0074】本発明のレセプター蛋白質等を製造するに
は、前述の方法が用いられるが、本発明のDNAを哺乳
細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが好ま
しい。目的とする蛋白質部分をコードするDNA断片に
は相補DNAが用いられるが、必ずしもこれに制約され
るものではない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用
いてもよい。本発明のレセプター蛋白質をコードするD
NA断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発
現させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバ
キュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear
polyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモー
ター、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒ
ートショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロ
モーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むの
が好ましい。発現したレセプターの量と質の検査はそれ
自体公知の方法で行うことができる。例えば、文献〔Na
mbi,P.ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559
頁,1992年〕に記載の方法に従って行なうことができ
る。したがって、本発明のスクリーニング方法におい
て、本発明のレセプター蛋白質等を含有するものとして
は、それ自体公知の方法に従って精製したレセプター蛋
白質等であってもよいし、該レセプター蛋白質等を含有
する細胞を用いてもよく、また該レセプター蛋白質等を
含有する細胞の膜画分を用いてもよい。
【0075】本発明のスクリーニング方法において、本
発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞を用いる場
合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固
定化してもよい。固定化方法はそれ自体公知の方法に従
って行なうことができる。本発明のレセプター蛋白質等
を含有する細胞としては、該レセプター蛋白質等を発現
した宿主細胞をいうが、該宿主細胞としては、大腸菌、
枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などが好ましい。細
胞膜画分としては、細胞を破砕した後、それ自体公知の
方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のことをい
う。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型ホモ
ジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレンダ
ーやポリトロン(Kinematica社製)のよる破砕、超音波
による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細胞を
細いノズルから噴出させることによる破砕などが挙げら
れる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠
心分離法などの遠心力による分画法が主として用いられ
る。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜300
0rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心し、
上清をさらに高速(15000rpm〜30000rp
m)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画
分とする。該膜画分中には、発現したレセプター蛋白質
等と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成分が多く
含まれる。該レセプター蛋白質等を含有する細胞や膜画
分中のレセプター蛋白質の量は、1細胞当たり103
108分子であるのが好ましく、105〜107分子であ
るのが好適である。なお、発現量が多いほど膜画分当た
りのリガンド結合活性(比活性)が高くなり、高感度な
スクリーニング系の構築が可能になるばかりでなく、同
一ロットで大量の試料を測定できるようになる。
【0076】リガンド(本発明のリガンドペプチド)と
本発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる化
合物をスクリーニングする前記の〜を実施するため
には、例えば、適当なレセプター蛋白質画分と、標識し
たリガンドが必要である。レセプター蛋白質画分として
は、天然型のレセプター蛋白質画分か、またはそれと同
等の活性を有する組換え型レセプター蛋白質画分などが
望ましい。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結
合活性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリ
ガンドとしては、標識したリガンド、標識したリガンド
アナログ化合物などが用いられる。例えば〔3H〕、〔
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識されたリガン
ドなどが用いられる。具体的には、リガンド(本発明の
リガンドペプチド)と本発明のレセプター蛋白質等との
結合性を変化させる化合物のスクリーニングを行なうに
は、まず本発明のレセプター蛋白質等を含有する細胞ま
たは細胞の膜画分を、スクリーニングに適したバッファ
ーに懸濁することによりレセプター蛋白質標品を調製す
る。バッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6
〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーな
どのリガンドとレセプター蛋白質との結合を阻害しない
バッファーであればいずれでもよい。また、非特異的結
合を低減させる目的で、CHAPS、Tween−80
TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレー
トなどの界面活性剤をバッファーに加えることもでき
る。さらに、プロテアーゼによるレセプターやリガンド
(本発明のリガンドペプチド)の分解を抑える目的でP
MSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所
製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加す
ることもできる。0.01ml〜10mlの該レセプタ
ー溶液に、一定量(5000cpm〜500000cp
m)の標識したリガンド(本発明のリガンドペプチド)
を添加し、同時に10-4M〜10-10Mの試験化合物を
共存させる。非特異的結合量(NSB)を知るために大
過剰の未標識のリガンド(本発明のリガンドペプチド)
を加えた反応チューブも用意する。反応は約0℃から5
0℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20分から2
4時間、望ましくは約30分から3時間行う。反応後、
ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄
した後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シン
チレーションカウンターまたはγ−カウンターで計測す
る。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特
異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NS
B)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)
が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能
力のある候補物質として選択することができる。
【0077】リガンド(本発明のリガンドペプチド)と
本発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる化
合物スクリーニングする前記の〜の方法を実施する
ためには、例えば、レセプター蛋白質を介する細胞刺激
活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cG
MP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、
細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの
低下などを促進する活性または抑制する活性など)を公
知の方法または市販の測定用キットを用いて測定するこ
とができる。具体的には、まず、本発明のレセプター蛋
白質等を含有する細胞をマルチウェルプレート等に培養
する。スクリーニングを行なうにあたっては前もって新
鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファ
ーに交換し、試験化合物などを添加して一定時間インキ
ュベートした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収し
て、生成した産物をそれぞれの方法に従って定量する。
細胞刺激活性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸
など)の生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定
困難な場合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してア
ッセイを行なってもよい。また、cAMP産生抑制など
の活性については、フォルスコリンなどで細胞の基礎的
産生量を増大させておいた細胞に対する産生抑制作用と
して検出することができる。細胞刺激活性を測定してス
クリーニングを行なうには、適当なレセプター蛋白質を
発現した細胞が必要である。本発明のレセプター蛋白質
等を発現した細胞としては、天然型の本発明のレセプタ
ー蛋白質等を有する細胞株、前述の組換え型レセプター
蛋白質等を発現した細胞株などが望ましい。試験化合物
としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性
化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽
出液、動物組織抽出液などが用いられ、これら化合物は
新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であって
もよい。
【0078】リガンド(本発明のリガンドペプチド)と
本発明のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング用キットは、本発明
のレセプター蛋白質等、本発明のレセプター蛋白質等を
含有する細胞、または本発明のレセプター蛋白質等を含
有する細胞の膜画分を含有するものなどである。本発明
のスクリーニング用キットの例としては、次のものが挙
げられる。 1.スクリーニング用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター標品 本発明のレセプター蛋白質を発現させたCHO細胞を、
12穴プレートに5×105個/穴で継代し、37℃、
5%CO2、95%airで2日間培養したもの。 標識リガンド 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識したリガンド水溶液の状態のものを4℃あるいは−
20℃にて保存し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希
釈する。 リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
【0079】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明のレセ
プター蛋白質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで
2回洗浄した後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加
える。 10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた
後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の代わ
りに10-3Mのリガンドを5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識リガンドを0.2N NaOH
−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA
(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding
(PMB)を次の式〔数1〕で求める。
【0080】〔数1〕 PMB=[(B−NSB)/(B0−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
【0081】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られうる化合物またはその
塩は、リガンド(本発明のリガンドペプチド)と本発明
のレセプター蛋白質等との結合性を変化させる作用を有
する化合物であり、具体的には、(イ)G蛋白質共役型
レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラキドン
酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞
内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトールリ
ン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、
c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活性ま
たは抑制する活性など)を有する化合物(いわゆる、本
発明のレセプター蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)
該細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の
レセプター蛋白質に対するアンタゴニスト)、あるいは
(ハ)リガンド(本発明のリガンドペプチド)と本発明
のレセプター蛋白質との結合力を減少させる化合物であ
る。該化合物としては、ペプチド、タンパク、非ペプチ
ド性化合物、合成化合物、発酵生産物などが挙げられ、
これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の
化合物であってもよい。本発明のレセプター蛋白質等に
対するアゴニストは、本発明のレセプター蛋白質等に対
するリガンド(本発明のリガンドペプチド)が有する生
理活性と同様の作用を有しているので、該リガンド活性
に応じて安全で低毒性な医薬として有用である。具体的
には、本発明のレセプター蛋白質等に対するアゴニスト
は癌転移抑制活性を有するため、あらゆる癌(例えば、
肺癌、胃癌、肝癌、膵癌、大腸癌、直腸癌、結腸癌、前
立腺癌、卵巣癌、子宮頚癌、乳癌等)の予防または治療
薬に有用である。また、本発明のレセプター蛋白質等に
対するアゴニストは、胎盤機能調節作用を有するため、
絨毛癌、胞状奇胎、侵入奇胎、流産、胎児の発育不全、
糖代謝異常、脂質代謝異常または分娩誘発の予防または
治療薬に有用である。本発明のレセプター蛋白質等に対
するアンタゴニストは、本発明のレセプター蛋白質等に
対するリガンド(本発明のリガンドペプチド)が有する
生理活性を抑制することができるので、該リガンド活性
を抑制する安全で低毒性な医薬として有用である。リガ
ンド(本発明のリガンドペプチド)と本発明のレセプタ
ー蛋白質との結合力を減少させる化合物は、本発明のレ
セプター蛋白質等に対するリガンド(本発明のリガンド
ペプチド)が有する生理活性を減少させるための安全で
低毒性な医薬として有用である。
【0082】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られうる化合物またはその
塩を上述の医薬組成物として使用する場合、常套手段に
従って実施することができる。例えば、前記した本発明
のDNAを含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、
懸濁液剤などとすることができる。このようにして得ら
れる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺
乳動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブ
タ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。該化合物またはその塩(アゴニストの場
合)の投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法
などにより差異はあるが、経口投与の場合、一般的に例
えば、癌患者(60kgとして)においては、一日につ
き約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50m
g、より好ましくは約1.0〜20mgである。非経口
的に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対象
臓器、症状、投与方法などによっても異なるが、例え
ば、注射剤の形では通常例えば、癌患者(60kgとし
て)においては、一日につき約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するの
が好都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに
換算した量を投与することができる。
【0083】(6)本発明のレセプター蛋白質等とリガ
ンド(本発明のリガンドペプチド)との結合性を変化さ
せる化合物(アゴニスト、アンタゴニスト)を含有する
各種疾病の予防および/または治療剤 本発明のレセプター蛋白質等は前述のとおり、例えば癌
転移抑制作用など生体内で何らかの重要な役割を果たし
ている。従って、本発明のレセプター蛋白質等とリガン
ド(本発明のリガンドペプチド)との結合性を変化させ
る化合物(アゴニスト、アンタゴニスト)は、本発明の
レセプター蛋白質等の機能不全に関連する疾患の予防お
よび/または治療剤として用いることができる。該化合
物を本発明のレセプター蛋白質等の機能不全に関連する
疾患の予防および/または治療剤として使用する場合
は、常套手段に従って製剤化することができる。例え
ば、該化合物は、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプ
セル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして
経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容
し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤
の形で非経口的に使用できる。例えば、該化合物を生理
学的に認められる公知の担体、香味剤、賦形剤、ベヒク
ル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認めら
れた製剤実施に要求される単位用量形態で混和すること
によって製造することができる。これら製剤における有
効成分量は指示された範囲の適当な容量が得られるよう
にするものである。
【0084】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80(TM)、HCO−50)などと併用してもよい。
油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどと併用してもよい。
【0085】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調整された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができ
る。該化合物またはその塩(アゴニストの場合)の投与
量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより
差異はあるが、経口投与の場合、一般的に例えば、癌患
者(60kgとして)においては、一日につき約0.1
〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好
ましくは約1.0〜20mgである。非経口的に投与す
る場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症
状、投与方法などによっても異なるが、例えば、注射剤
の形では通常例えば、癌患者(60kgとして)におい
ては、一日につき約0.01〜30mg程度、好ましく
は約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜
10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であ
る。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を
投与することができる。
【0086】(7)本発明のレセプター蛋白質等または
本発明のリガンドペプチドの定量 本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペ
プチドに対する抗体は、本発明のレセプター蛋白質等ま
たは本発明のリガンドペプチドを特異的に認識すること
ができるので、被検液中の本発明のレセプター蛋白質等
または本発明のリガンドペプチドの定量、特にサンドイ
ッチ免疫測定法による定量などに使用することができ
る。すなわち、本発明は、例えば、(i)本発明のレセ
プター蛋白質等または本発明のリガンドペプチドに対す
る抗体と、被検液および標識化レセプター蛋白質等また
は本発明のリガンドペプチドとを競合的に反応させ、該
抗体に結合した標識化レセプター蛋白質等または本発明
のリガンドペプチドの割合を測定することを特徴とする
被検液中の本発明のレセプター蛋白質等または本発明の
リガンドペプチドの定量法、(ii)被検液と担体上に不
溶化した本発明ののレセプター蛋白質等または本発明の
リガンドペプチドに対する抗体および標識化された本発
明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペプチ
ドに対する抗体とを同時あるいは連続的に反応させたの
ち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴
とする被検液中の本発明のレセプター蛋白質等または本
発明のリガンドペプチドの定量法を提供する。上記(i
i)においては、一方の抗体が本発明のレセプター蛋白
質等または本発明のリガンドペプチドのN端部を認識す
る抗体で、他方の抗体が本発明のレセプター蛋白質等ま
たは本発明のリガンドペプチドのC端部に反応する抗体
であることが好ましい。
【0087】本発明のレセプター蛋白質等または本発明
のリガンドペプチドに対するモノクローナル抗体(以
下、本発明のモノクローナル抗体と称する場合がある)
を用いて本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリ
ガンドペプチドの測定を行なえるほか、組織染色等によ
る検出を行なうこともできる。これらの目的には、抗体
分子そのものを用いてもよく、また、抗体分子のF(a
b')2、Fab'、あるいはFab画分を用いてもよい。
本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペ
プチドに対する抗体を用いる測定法は、特に制限される
べきものではなく、被測定液中の抗原量(例えば、レセ
プター蛋白質量または本発明のリガンドペプチド)に対
応した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学
的または物理的手段により検出し、これを既知量の抗原
を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測
定法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例え
ば、ネフロメトリー、競合法、イムノメトリック法およ
びサンドイッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性
の点で、後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ま
しい。標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤とし
ては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光
物質などが用いられる。放射性同位元素としては、例え
ば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが
用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きな
ものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−
グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキ
シダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光
物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッ
センイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質と
しては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシ
フェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体
あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系
を用いることもできる。
【0088】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常、蛋白質あるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、例えば、アガロース、
デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、
あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法におい
ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を
反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明のレセプター蛋白質量または本発明のリガンドペ
プチドを定量することができる。1次反応と2次反応は
逆の順序に行なっても、また、同時に行なってもよいし
時間をずらして行なってもよい。標識化剤および不溶化
の方法は前記のそれらに準じることができる。また、サ
ンドイッチ法による免疫測定法において、固相用抗体あ
るいは標識用抗体に用いられる抗体は必ずしも1種類で
ある必要はなく、測定感度を向上させる等の目的で2種
類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本発明のサンド
イッチ法によるレセプター蛋白質等または本発明のリガ
ンドペプチドの測定法においては、1次反応と2次反応
に用いられる本発明のモノクローナル抗体はレセプター
蛋白質等の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用い
られる。即ち、1次反応および2次反応に用いられる抗
体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、レセプタ
ー蛋白質等のC端部を認識する場合、1次反応で用いら
れる抗体は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を認
識する抗体が用いられる。
【0089】本発明のレセプター蛋白質等または本発明
のリガンドペプチドに対するモノクローナル抗体をサン
ドイッチ法以外の測定システム、例えば、競合法、イム
ノメトリック法あるいはネフロメトリーなどに用いるこ
とができる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原と
を抗体に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識
抗原と(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離
し(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、
被検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体とし
て可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコ
ール、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、
および、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるい
は、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相
化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリ
ック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の
標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離
するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗
体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化
抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。
次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量
を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるい
は溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物
の量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量
の沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用
するレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0090】これら個々の免疫学的測定法を本発明の測
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペプチ
ドの測定系を構築すればよい。これらの一般的な技術手
段の詳細については、総説、成書などを参照することが
できる〔例えば、入江寛編「ラジオイムノアッセイ〕
(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編「続ラジオイ
ムノアッセイ〕(講談社、昭和54年発行)、石川栄治
ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭和53年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版)(医
学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測
定法」(第3版)(医学書院、昭和62年発行)、「メ
ソッズ・イン・エンジモノジー(Methods in ENZYMOLOG
Y)」 Vol. 70(Immunochemical Techniques(Part A))、
同書 Vol. 73(Immunochemical Techniques(Part B))、
同書 Vol. 74(ImmunochemicalTechniques(Part C))、
同書 Vol. 84(Immunochemical Techniques(Part D:Sele
cted Immunoassays))、 同書 Vol. 92(Immunochemical
Techniques(Part E:Monoclonal Antibodies and Genera
l Immunoassay Methods))、 同書 Vol. 121(Immunochem
ical Techniques(Part I:Hybridoma Technology and Mo
noclonal Antibodies))(以上、アカデミックプレス社発
行)など参照〕。以上のように、本発明の抗体を用いる
ことによって、本発明のレセプター蛋白質等または本発
明のリガンドペプチドを感度良く定量することができ
る。さらに、本発明の抗体を用いて、生体内での本発明
のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペプチド
を定量することによって、本発明のレセプター蛋白質の
機能不全に関連する各種疾患の診断をすることができ
る。また、本発明の本発明のレセプター蛋白質等または
本発明のリガンドペプチドに対する抗体は、体液や組織
などの被検体中に存在する本発明のレセプター蛋白質等
または本発明のリガンドペプチドを特異的に検出するた
めに使用することができる。また、本発明のレセプター
蛋白質等または本発明のリガンドペプチドを精製するた
めに使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本
発明のレセプター蛋白質等の検出、被検細胞内における
本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペ
プチドの挙動の分析などのために使用することができ
る。
【0091】(8)本発明のレセプター蛋白質等または
本発明のリガンドペプチドに対する抗体による中和 本発明のレセプター蛋白質等または本発明のリガンドペ
プチドに対する抗体が、それらレセプター蛋白質等また
は該リガンドペプチドに対する中和活性とは、即ち、該
レセプター蛋白質等または該リガンドペプチドの関与す
るシグナル伝達機能を不活性化する活性を意味する。従
って、該抗体が中和活性を有する場合は、該レセプター
蛋白質等または該リガンドペプチドの関与するシグナル
伝達、例えば、該レセプター蛋白質を介する細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGM
P生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細
胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低
下などを促進する活性または抑制する活性など)を不活
性化することができる。従って、該レセプター蛋白質ま
たは該リガンドペプチドの過剰発現などに起因する疾患
の予防および/または治療に用いることができる。 (9)本発明のレセプター蛋白質をコードするDNAを
有する動物の作製 本発明のDNAを用いて、本発明のレセプター蛋白質等
を発現するトランスジェニック動物を作製することがで
きる。動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、マウ
ス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルな
ど)などが挙げれるが、特に、マウス、ウサギなどが好
適である。本発明のDNAを対象動物に転移させるにあ
たっては、該DNAを動物細胞で発現させうるプロモー
ターの下流に結合した遺伝子コンストラクトとして用い
るのが一般に有利である。例えば、ウサギ由来の本発明
のDNAを転移させる場合、これと相同性が高い動物由
来の本発明のDNAを動物細胞で発現させうる各種プロ
モーターの下流に結合した遺伝子コンストラクトを、例
えば、ウサギ受精卵へマイクロインジェクションするこ
とによって本発明のレセプター蛋白質等を高産生するD
NA転移動物を作出できる。このプロモーターとして
は、例えば、ウイルス由来プロモーター、メタロチオネ
イン等のユビキアスな発現プロモーターも使用しうる
が、好ましくは脳で特異的に発現するNGF遺伝子プロ
モーターやエノラーゼ遺伝子プロモーターなどが用いら
れる。
【0092】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明のレセプター蛋白質等が存在するこ
とは、作出動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の
全てに本発明のレセプター蛋白質等を有することを意味
する。遺伝子を受け継いだこの種の動物の子孫はその胚
芽細胞および体細胞の全てに本発明のレセプター蛋白質
等を有する。本発明のDNA転移動物は、交配により遺
伝子を安定に保持することを確認して、該DNA保有動
物として通常の飼育環境で飼育継代を行うことができ
る。さらに、目的DNAを保有する雌雄の動物を交配す
ることにより、導入遺伝子を相同染色体の両方に持つホ
モザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配する
ことによりすべての子孫が該DNAを有するように繁殖
継代することができる。本発明のDNAが転移された動
物は、本発明のレセプター蛋白質等が高発現させられて
いるので、本発明のレセプター蛋白質等に対するアゴニ
ストまたはアンタゴニストのスクリーニング用の動物な
どとして有用である。本発明のDNA転移動物を、組織
培養のための細胞源として使用することもできる。例え
ば、本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしく
はRNAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現
された本発明のレセプター蛋白質が存在する組織を分析
することにより、本発明のレセプター蛋白質等について
分析することができる。本発明のレセプター蛋白質等を
有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養し、こ
れらを使用して、例えば、脳や末梢組織由来のような一
般に培養困難な組織からの細胞の機能を研究することが
できる。また、その細胞を用いることにより、例えば、
各種組織の機能を高めるような医薬の選択も可能であ
る。また、高発現細胞株があれば、そこから、本発明の
レセプター蛋白質等を単離精製することも可能である。
【0093】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すもの
とする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0094】 Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基
【0095】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド BHA :ベンツヒドリルアミン MeBzl :4−メチルベンジル OcHex :シクロヘキシルエステル NMP :N−メチルピロリドン TFA :トリフルオロ酢酸
【0096】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のラット脳幹周辺部由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T175のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のラット脳幹周辺部由来新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質rOT7T175をコードする
cDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明のラット脳幹周辺部由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T175をコー
ドするcDNAをクローニングするために使用したプラ
イマー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:4〕本発明のラット脳幹周辺部由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T175をコー
ドするcDNAをクローニングするために使用したプラ
イマー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役
型レセプター蛋白質hOT7T175のアミノ酸配列を
示す。 〔配列番号:6〕配列番号:5で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役型レセ
プター蛋白質hOT7T175をコードするcDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役
型レセプター蛋白質hOT7T175をコードするcD
NAをクローニングするために使用したプローブの塩基
配列を示す。 〔配列番号:8〕本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役
型レセプター蛋白質hOT7T175をコードするcD
NAをクローニングするために使用したプライマー1の
塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役
型レセプター蛋白質hOT7T175をコードするcD
NAをクローニングするために使用したプライマー2の
塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕実施例3に記載のPEPTIDE(1-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:11〕実施例3に記載のPEPTIDE(40-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:12〕実施例3に記載のPEPTIDE(45-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:13〕実施例3に記載のPEPTIDE(46-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:14〕実施例3に記載のPEPTIDE(47-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:15〕配列番号:10で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕配列番号:11で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕配列番号:12で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕配列番号:13で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕配列番号:14で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕実施例3に記載のKiss-1産物
のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:21〕実施例3に記載のPEPTIDE(48-54)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:22〕配列番号:21で表されるアミノ酸
配列をコードするDNAの塩基配列を示す。
【0097】後述の実施例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH10B/pA
K−rOT175は、平成10年10月21日から通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH)
に寄託番号FERM BP−6553として、平成10
年10月1日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄
託番号IFO 16209として寄託されている。後述
の実施例2で得られた形質転換体エシェリヒア コリ
(Escherichia coli) DH10B/pCMV−hOT1
75は、平成11年2月17日から通商産業省工業技術
院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FE
RM BP−6648として、平成11年2月9日から
財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 1
6258として寄託されている。
【0098】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular cloning)に記載さ
れている方法に従った。
【0099】実施例1 ラット脳幹周辺部のG蛋白質共
役型レセプター蛋白質をコードするcDNAのクローニ
ングと塩基配列の決定 ラット脳幹周辺部cDNAを鋳型とし、2個のプライマ
ー、プライマー1(配列番号:3)およびプライマー2
(配列番号:4)を用いてPCR反応を行った。該反応
における反応液の組成は上記cDNAの10分の1量を
鋳型として使用し、Advantage cDNA Po
lymerase Mix (CLONTECH社)1/
50量、プライマー1(配列番号:3)およびプライマ
ー2(配列番号:4)を 各0.2μM、 dNTPs
200μM、および酵素に添付のバッファーを加え、5
0μlの液量とした。PCR反応は、 94℃・2分
の後、 94℃・30秒、72℃・2分のサイクルを
3回、 94℃・30秒、68℃・2分のサイクルを
3回、 94℃・30秒、64℃・30秒、68℃2
分のサイクルを30回繰り返し、 最後に68℃・8
分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反応産物をT
Aクローニングキット(Invitrogen社)の処方
に従いプラスミドベクターpCR2.1(Invitr
ogen社)へサブクローニングした。これを大腸菌D
H5αに導入し、cDNAをもつクローンをアンピシリ
ンを含むLB寒天培地中で選択した後、個々のクローン
の配列を解析した結果、新規G蛋白質共役型レセプター
蛋白質をコードするcDNA配列(配列番号:2)を得
た。 このcDNAより導き出されるアミノ酸配列(配
列番号:1を含有する新規G蛋白質共役型レセプター蛋
白質をrOT7T175と命名した。本発明のラット脳
幹周辺部由来のG蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT
7T175をコードするcDNA(配列番号:2)がサ
ブクローニングされたプラスミドpAK−rOT022
Lを、自体公知の方法に従い大腸菌(Escherichia col
i)DH10Bに導入して、形質転換体:大腸菌(Esche
richia coli)DH10B/pAK−rOT175を得
た。
【0100】実施例2 ヒト脳由来新規G蛋白質共役型
レセプター蛋白質hOT7T175のcDNAのクロー
ニングと塩基配列の決定 cDNAのクローニングはGENE TRAPPER
(Life Technologies社)の処方に従
って行った。プローブ(配列番号:7)をビオチン化し
た後、一本鎖にしたヒト脳cDNAライブラリー(スー
パースクリプトcDNAライブラリー、Life Te
chnologies社)とハイブリダイゼーション
し、得られた一本鎖遺伝子をプライマー1(配列番号:
8)を用いて二本鎖とした。この遺伝子を大腸菌DH1
0Bにエレクトロポーレーションしアンピシリン耐性を
指標として形質転換体を得た。エレクトロポーレーショ
ンはE.coli Pulser(BIO RAD社)を
用いて電圧1.8kVで行った。得られた形質転換体をプ
ローブ(配列番号:7)とプライマー2(配列番号:9)
をもちいたコロニーPCRによって選択し、形質転換
体:大腸菌(Escherichia coli)DH10B/pCMV
−hOT175を得た。このcDNAより導き出される
アミノ酸配列(配列番号:5)を含有する新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質をhOT7T175と命名し
た。コロニーPCRは、Advantage cDNA
Polymerase Mix (CLONTECH社)
1/50量、プローブ(配列番号:7)およびプライマ
ー2(配列番号:9)を 各0.2μM、 dNTPs
200μM、DMSO1/25量および酵素に添付のバ
ッファーを加え、10μlの液量とした。PCR反応
は、 94℃・10分の後、 94℃・10秒、60
℃・10秒、68℃・1分のサイクルを25回繰り返し
行った。該PCR反応後の反応産物をTAクローニング
キット(Invitrogen社)の処方に従いプラスミ
ドベクターpCR2.1(Invitrogen社)へサ
ブクローニングした。これを大腸菌DH10Bに導入
し、cDNAをもつクローンをアンピシリンを含むLB
寒天培地中で選択した後、個々のクローンの配列を解析
した結果、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコー
ドするcDNA配列(配列番号:6)を得た。 このc
DNAより導き出されるアミノ酸配列(配列番号:5を
含有する新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をhOT
175と命名した。
【0101】実施例3 rOT7T175(オーファンレセプタ
ー)を活性化するペプチドのスクリーニング (1−1)ペプチド合成 遺伝子データベース上に見出されたガン転移抑制遺伝子
(KiSS-1)産物中(配列番号:20)中の第68番目
(Gly)〜第121番目(Phe)の54アミノ酸残
基から成る配列(配列番号:10)からなるペプチド
(以下、PEPTIDE(1-54)と称す)は以下の方法により合
成できる。さらに、以下に述べる方法により、PEPTIDE
(1-54)(配列番号:10)のC端部分ペプチドPEPTIDE
(40-54)(配列番号:11)、PEPTIDE (45-54)(配列番
号:12)、PEPTIDE (46-54)(配列番号:13)、PEP
TIDE (47-54)(配列番号:14)、 PEPTIDE (48-54)
(配列番号:21)を合成した。
【0102】 PEPTIDE (40-54)の製造 市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mole/g resin)をペ
プチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、Boc-strategy
(NMP-HOBt) ペプチド合成方法でBoc-Phe, Boc-Arg(To
s), Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Phe, Boc-Ser(Bzl), Boc-A
sn, Boc-Trp(CHO), Boc-Asn, Boc-Tyr(Br-Z), Boc-Asn,
Boc-Pro, Boc-Leu, Boc-Asp(OcHex), Boc-Lys(Cl-Z)を
順に導入し目的の保護ペプチド樹脂を得た。この樹脂0.
12gをp-クレゾール1 ml、1,4-ブタンジチオール1.2 ml
と共に無水弗化水素10 ml中、0℃60分撹袢した後、
弗化水素を減圧留去し、残留物へジエチルエーテルを加
え沈殿を濾過した。 この沈殿に50%酢酸水を加え抽
出し、不溶部分を除き、抽出液を十分に濃縮後、50%
酢酸水で充填したセファデックス(商品名)G-25カラム
(2.0 x 80 cm)に付し、同溶媒で展開、主要画分を集め
凍結乾燥し、白色粉末40mgを得た。半量をLiChropr
ep(商品名)RP-18を充填した逆相クロマトカラム(2.6
x 60 cm)に付け0.1%TFA水 200mlで洗浄、0.1%TFA水 30
0mlと0.1%TFA含有33%アセトニトリル水 300mlを用いた
線型勾配溶出を行い、主要画分を集め凍結乾燥し目的と
するペプチド4.1 mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 1869.9(計算値 196
9.9) HPLC溶出時間 18.6分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0103】 PEPTIDE (45-54)の製造 市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mole/g resin)をペ
プチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、Boc-strategy
(NMP-HOBt)ペプチド合成方法でBoc-Phe, Boc-Arg(Tos),
Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Phe, Boc-Ser(Bzl), Boc-Asn,
Boc-Trp(CHO),Boc-Asn, Boc-Tyr(Br-Z), を順に導入し
目的の保護ペプチド樹脂を得た。この樹脂0.11gを上記
と同様に脱保護精製し目的とするペプチド2.2 mgを得
た。 質量分析による(M+H)+ 1302.5(計算値 130
2.6) HPLC溶出時間 18.7分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0104】 PEPTIDE (46-54)の製造 市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mole/g resin)をペ
プチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、Boc-strategy
(NMP-HOBt)ペプチド合成方法でBoc-Phe, Boc-Arg(Tos),
Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Phe, Boc-Ser(Bzl), Boc-Asn,
Boc-Trp(CHO),Boc-Asn, を順に導入し目的の保護ペプ
チド樹脂を得た。この樹脂0.11gを上記と同様に脱保
護精製し目的とするペプチド3.4 mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 1139.6(計算値 113
9.6) HPLC溶出時間 18.1分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0105】 PEPTIDE (47-54)の製造 市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mole/g resin)をペ
プチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、Boc-strategy
(NMP-HOBt)ペプチド合成方法でBoc-Phe, Boc-Arg(Tos),
Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Phe, Boc-Ser(Bzl), Boc-Asn,
Boc-Trp(CHO)を順に導入し目的の保護ペプチド樹脂を
得た。この樹脂0.12gを上記と同様に脱保護精製し目
的とするペプチド13.0 mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 1025.5(計算値 102
5.5) HPLC溶出時間 17.6分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0106】 PEPTIDE (48-54)の製造 市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mole/g resin)をペ
プチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、Boc
−strategy (NMP−HOBt) ペプチド
合成方法でBoc-Phe, Boc-Arg(Tos), Boc-Leu, Boc-Gly,
Boc-Phe, Boc-Ser(Bzl), Boc-Asn, を順に導入し目的
の保護ペプチド樹脂を得た。 この樹脂0.16gをp-クレ
ゾール1 mlと共に無水弗化水素10 ml中、0℃ 60分撹
袢した後、上記と同様に処理、精製し目的とするペプ
チド29.0 mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 839.5(計算値 839.5) HPLC溶出時間 15.6分 カラム条件 カラム Wakosil 5C18T 4.6 x 100mm 溶離液:A液−0.1% TFA水、B液−0.1%TFA含有アセト
ニトリルを用い A/B : 95/5〜45/55へ直線型濃度勾配
溶出(25分) 流速:1.0 ml / 分
【0107】 PEPTIDE(1-54)の製造 PEPTIDE(1-54)は市販p-メチルBHA樹脂(0.77 m mol
e/g resin)をペプチド合成機ABI 430Aの反応曹に入れ、
Boc-strategy (NMP-HOBt)ペプチド合成方法でBoc-Phe,
Boc-Arg(Tos), Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Phe, Boc-Ser(B
zl), Boc-Asn,Boc-Trp(CHO), Boc-Asn, Boc-Tyr(Br-Z),
Boc-Asn, Boc-Pro, Boc-Leu, Boc-Asp(OcHex), Boc-Ly
s(Cl-Z), Boc-Glu(OcHex), Boc-Arg(Tos), Boc-Gln, Bo
c-Val,Boc-Leu, Boc-Val, Boc-Ala, Boc-Gly, Boc-Gln,
Boc-Pro, Boc-Ala, Boc-Pro,Boc-Ile, Boc-Gln, Boc-A
rg(Tos), Boc-Ser(Bzl), Boc-His(Bom), Boc-Pro, Boc-
Ala, Boc-Ser(Bzl), Boc-Leu, Boc-Gly, Boc-Pro, Boc-
Gln, Boc-Gln, Boc-Arg(Tos), Boc-Ser(Bzl), Boc-Gly,
Boc-Ser(Bzl), Boc-Ser(Bzl), Boc-Glu(OcHex), Boc-P
ro, Boc-Pro, Boc-Pro, Boc-Ser(Bzl), Boc-Leu, Boc-S
er(Bzl), Boc-Thr(Bzl), Boc-Glyを順に導入し目的の保
護ペプチド樹脂を得,この樹脂を上記のPEPTIDE (40-5
4)の製造法の記載と同様に脱保護精製して得ることがで
きる。
【0108】(1−2)FLIPRを用いた細胞内Caイオン
濃度上昇活性の測定 rOT7T175安定発現細胞株は動物細胞発現用プラスミドpA
K-rOT175をCHO/dhfr細胞にCellPhec
t Transfection kit(Amersham Pha
rmacia Biotech社)を用いて形質導入することにより取
得した。まず、蒸留水240 mlに溶解したプラスミドDNA
9.6 mgに対してBuffer A(CellPhect Transfection Kit
に添付)240 mlを添加し、撹拌し、10分間静置後、Bu
ffer B(CellPhect Transfection Kitに添付)480 mlを
添加し、激しく撹拌し該DNAを含有するリポソームを形
成させた。 4 x105個のCHO/dhfr- 細胞(ATCCより入
手)を60 mmシャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO
WHITTAKER 社)を含む Ham's F-12培地(日水製薬株式
会社)中で37℃、5%炭酸ガス中で2日間培養した
後、該リポソーム480 ml をシャーレの該細胞上に滴下
させた。これを、37℃、5%炭酸ガス中にて6時間培
養した後、血清を含まない Ham's F-12培地で2回細胞
を洗浄し、シャーレの該細胞上に15%グリセロール3
mlを添加し2分間処理した。これを、再度、血清を含ま
ないHam's F-12培地で2回洗浄した後、10%のウシ胎児
血清を含む Ham's F-12培地中で37℃、5%炭酸ガス
中で15時間培養した。該細胞をトリプシン処理により
分散させてシャーレから回収し、1.25 x 104個ずつ6-we
ll plateに播き、透析済み10%ウシ胎児血清(JRH BIOSC
IENCES 社)を含む Dulbecco's modified Eagle medium
(DMEM) 培地(日水製薬株式会社)中にて37℃、5%
炭酸ガス中にて培養を開始した。 プラスミドの導入さ
れた形質転換CHO細胞は該培地中で生育するが非導入細
胞は次第に死滅していくので、培養開始1日目、および
2日目に培地を交換して死滅細胞を除去した。培養開始
8-10日後に生育してきた形質転換CHO細胞のコロニーを
約20個選んだ。 それぞれ選択された細胞からをRNAを
市販のRNA単離用キットを用いて回収し、以降公知のRT-
PCR法によりrOT7T175レセプター遺伝子を高発現するrOT
7T175発現CHO細胞23番クローン(以後rOT7T175-23
と略称する)を選別した。また、対照としてETA発現CH
O細胞24番クローン(以後ETA24と略称する。Journal
of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 27
9巻、675-685頁、1996年参照)を用いた。上記(1―
1)で得られた合成ペプチドについて、rOT7T175-23及
びETA24における細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定をF
LIPR(Molecular Devices社)を用いて行った。rOT7T175-
23細胞、ETA24細胞共に10%透析処理済ウシ胎児血清(以
後d FBSとする)を加えたDMEMで継代培養しているものを
用いた。rOT7T175-23細胞、ETA24細胞をそれぞれ15×10
4cells/mlとなるように培地(10%dFBS-DMEM)に懸濁し、
FLIPR用96穴プレート(Black plate clear bottom、Cost
er社)へ、分注器を用いて各ウェルに200μlずつ蒔き(3.
0×104cells/200μl/ウェル)、5% CO2インキュベータ
ー中で37℃で一晩培養した後、用いた(以後細胞プレー
トとする)。HANKS/HBSS(HANKS' 9.8g、炭酸水素ナトリ
ウム 0.35g、1M HEPES 20ml、1N水酸化ナトリウムで p
H7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)21ml、250mM P
robenecid 210μl、ウシ胎児血清(FBS) 210μl(HANKS/
HBSS−Probenecid−FBS)を混合した。また、Fluo3-AM 2
バイアル(50μg/バイアル)をジメチルスルフォキサイ
ド 42μl、20% Pluronic acid 42μlに溶解し、これを
上記HANKS/HBSS−Probenecid−FBS 20mlに加え、混和
後、培養液を除いた細胞プレートに8連ピペットを用い
て各ウェル 100μlずつ分注し、5% CO2インキュベータ
ー中で37℃で1時間インキュベートした(色素ローディン
グ)。ペプチドを1×10-3Mとなるようジメチルサルフォ
キシドに溶解した。ペプチドのジメチルサルフォキシド
溶液0.002ml(1×10-3M)に、2.5 mM Probenecid、 0.2%
BSAを含むHANKS'/HBSS 0.066 mlを加えて希釈した(活
性測定時、最終濃度1×10-5M)。さらに、ペプチドのジ
メチルサルフォキシド溶液0.001ml(1×10-3M)にジメチ
ルサルフォキシド0.009mlを加えて希釈し、これを0.002
ml分取した後、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを含むH
ANKS'/HBSS 0.066 mlを加えて希釈した(最終濃度1×10
-6M)。同様に最終濃度1×10-10Mまで希釈を行い、FLIPR
用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster社)へ移した
(以後、サンプルプレートとする)。細胞プレートの色素
ローディング終了後、HANKS'/HBSSに2.5 mM Probenecid
を加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャーを用い
て細胞プレートを4回洗浄し、洗浄後100μlの洗浄バッ
ファーを残した。この細胞プレートとサンプルプレート
をFLIPRにセットし、FLIPR装置により自動的にサンプル
プレートから0.05 mlのサンプルを細胞プレートへと移
して、細胞の応答反応を促した。180秒間の細胞内カル
シウムイオン濃度の変化を継時的に測定した。その結
果、上記(1−1)で合成したペプチドがrOT7T175発現
細胞特異的に細胞内カルシウムイオン濃度の上昇をひき
起こすことが明らかになった。そのドーズレスポンスカ
ーブ(図9)を比較すると、PEPTIDE(40-54)、PEPTIDE
(45-54)が最も高い活性を有していることが明らかであ
る。
【0109】
【発明の効果】本発明のG蛋白質共役型レセプター蛋白
質、その部分ペプチドまたはそれらの塩、およびそれら
をコードするポリヌクレオチド(例えば、DNA、RN
Aおよびそれらの誘導体)は、リガンド(本発明のリ
ガンドペプチド)(アゴニスト)の決定、抗体および
抗血清の入手、組み替え型レセプター蛋白質の発現系
の構築、同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系
の開発と医薬品候補化合物のスクリーニング、構造的
に類似したリガンド・レセプターとの比較にもとづいた
ドラッグデザインの実施、遺伝子診断におけるプロー
ブやPCRプライマーの作成のための試薬、トランス
ジェニック動物の作製または遺伝子予防・治療剤等の
医薬等として用いることができる。
【0110】
【配列表】 <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel G Protein-Coupled Receptor,DNA and its ligard. <130> A99171 <150> JP 11-057207 <151> 1999-03-04 <150> JP 11-027710 <151> 1999-02-04 <150> JP 10-305949 <151> 1998-10-27 <160> 22 <210> 1 <211> 396 <212> PRT <213> Rat <400> 1 Met Ala Ala Glu Ala Thr Leu Gly Pro Asn Val Ser Trp Trp Ala Pro 5 10 15 Ser Asn Ala Ser Gly Cys Pro Gly Cys Gly Val Asn Ala Ser Asp Gly 20 25 30 Pro Gly Ser Ala Pro Arg Pro Leu Asp Ala Trp Leu Val Pro Leu Phe 35 40 45 Phe Ala Ala Leu Met Leu Leu Gly Leu Val Gly Asn Ser Leu Val Ile 50 55 60 Phe Val Ile Cys Arg His Lys His Met Gln Thr Val Thr Asn Phe Tyr 65 70 75 80 Ile Ala Asn Leu Ala Ala Thr Asp Val Thr Phe Leu Leu Cys Cys Val 85 90 95 Pro Phe Thr Ala Leu Leu Tyr Pro Leu Pro Thr Trp Val Leu Gly Asp 100 105 110 Phe Met Cys Lys Phe Val Asn Tyr Ile Gln Gln Val Ser Val Gln Ala 115 120 125 Thr Cys Ala Thr Leu Thr Ala Met Ser Val Asp Arg Trp Tyr Val Thr 130 135 140 Val Phe Pro Leu Arg Ala Leu His Arg Arg Thr Pro Arg Leu Ala Leu 145 150 155 160 Thr Val Ser Leu Ser Ile Trp Val Gly Ser Ala Ala Val Ser Ala Pro 165 170 175 Val Leu Ala Leu His Arg Leu Ser Pro Gly Pro His Thr Tyr Cys Ser 180 185 190 Glu Ala Phe Pro Ser Arg Ala Leu Glu Arg Ala Phe Ala Leu Tyr Asn 195 200 205 Leu Leu Ala Leu Tyr Leu Leu Pro Leu Leu Ala Thr Cys Ala Cys Tyr 210 215 220 Gly Ala Met Leu Arg His Leu Gly Arg Ala Ala Val Arg Pro Ala Pro 225 230 235 240 Thr Asp Gly Ala Leu Gln Gly Gln Leu Leu Ala Gln Arg Ala Gly Ala 245 250 255 Val Arg Thr Lys Val Ser Arg Leu Val Ala Ala Val Val Leu Leu Phe 260 265 270 Ala Ala Cys Trp Gly Pro Ile Gln Leu Phe Leu Val Leu Gln Ala Leu 275 280 285 Gly Pro Ser Gly Ala Trp His Pro Arg Ser Tyr Ala Ala Tyr Ala Leu 290 295 300 Lys Ile Trp Ala His Cys Met Ser Tyr Ser Asn Ser Ala Leu Asn Pro 305 310 315 320 Leu Leu Tyr Ala Phe Leu Gly Ser His Phe Arg Gln Ala Phe Cys Arg 325 330 335 Val Cys Pro Cys Gly Pro Gln Arg Gln Arg Arg Pro His Ala Ser Ala 340 345 350 His Ser Asp Arg Ala Ala Pro His Ser Val Pro His Ser Arg Ala Ala 355 360 365 His Pro Val Arg Val Arg Thr Pro Glu Pro Gly Asn Pro Val Val Arg 370 375 380 Ser Pro Ser Val Gln Asp Glu His Thr Ala Pro Leu 385 390 395 <210> 2 <211> 1191 <212> DNA <213> Rat <400> 2 ATGGCCGCAG AGGCGACGTT GGGTCCGAAC GTGAGCTGGT GGGCTCCGTC CAACGCTTCG 60 GGATGCCCGG GCTGCGGTGT CAATGCCTCG GATGGCCCAG GCTCCGCGCC AAGGCCCCTG 120 GATGCCTGGC TGGTGCCCCT GTTTTTCGCT GCCCTAATGT TGCTGGGGCT AGTCGGGAAC 180 TCACTGGTCA TCTTCGTTAT CTGCCGCCAC AAGCACATGC AGACCGTCAC CAATTTCTAC 240 ATCGCTAACC TGGCGGCCAC AGATGTCACT TTCCTTCTGT GCTGCGTACC CTTCACCGCG 300 CTCCTCTATC CGCTGCCCAC CTGGGTGCTG GGAGACTTCA TGTGCAAATT CGTCAACTAC 360 ATCCAGCAGG TCTCGGTGCA AGCCACATGT GCCACTTTGA CAGCCATGAG TGTGGACCGC 420 TGGTACGTGA CTGTGTTCCC GCTGCGTGCA CTTCACCGCC GCACTCCGCG CCTGGCCCTG 480 ACTGTCAGCC TTAGCATCTG GGTGGGTTCC GCAGCTGTTT CCGCCCCGGT GCTGGCTCTG 540 CACCGCCTGT CGCCCGGGCC TCACACCTAC TGCAGTGAGG CGTTTCCCAG CCGTGCCCTG 600 GAGCGCGCTT TCGCGCTCTA CAACCTGCTG GCCCTATACC TGCTGCCGCT GCTCGCCACC 660 TGCGCCTGCT ACGGTGCCAT GCTGCGCCAC CTGGGCCGCG CCGCTGTACG CCCCGCACCC 720 ACTGATGGCG CCCTGCAGGG GCAGCTGCTA GCACAGCGCG CTGGAGCAGT GCGCACCAAG 780 GTCTCCCGGC TGGTGGCCGC TGTCGTCCTG CTCTTCGCCG CCTGCTGGGG CCCGATCCAG 840 CTGTTCCTGG TGCTTCAAGC CCTGGGCCCC TCGGGGGCCT GGCACCCTCG AAGCTATGCC 900 GCCTACGCGC TCAAGATCTG GGCTCACTGC ATGTCCTACA GCAATTCTGC GCTCAACCCG 960 CTGCTCTATG CCTTCCTGGG TTCCCACTTC AGACAGGCCT TCTGCCGCGT GTGCCCCTGC 1020 GGCCCGCAAC GCCAGCGTCG GCCCCACGCG TCAGCGCACT CGGACCGAGC CGCACCCCAT 1080 AGTGTGCCGC ACAGCCGGGC TGCGCACCCT GTCCGGGTCA GGACCCCCGA GCCTGGGAAC 1140 CCTGTGGTGC GCTCGCCCTC TGTTCAGGAT GAACACACTG CCCCACTCTG A 1191 <210> 3 <211> 30 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 3 GTCGACATGG CCGCAGAGGC GACGTTGGGT 30 <210> 4 <211> 30 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 4 ACTAGTTCAG AGTGGGGCAG TGTGTTCATC 30 <210> 5 <211> 398 <212> PRT <213> Human <400> 5 Met His Thr Val Ala Thr Ser Gly Pro Asn Ala Ser Trp Gly Ala Pro 5 10 15 Ala Asn Ala Ser Gly Cys Pro Gly Cys Gly Ala Asn Ala Ser Asp Gly 20 25 30 Pro Val Pro Ser Pro Arg Ala Val Asp Ala Trp Leu Val Pro Leu Phe 35 40 45 Phe Ala Ala Leu Met Leu Leu Gly Leu Val Gly Asn Ser Leu Val Ile 50 55 60 Tyr Val Ile Cys Arg His Lys Pro Met Arg Thr Val Thr Asn Phe Tyr 65 70 75 80 Ile Ala Asn Leu Ala Ala Thr Asp Val Thr Phe Leu Leu Cys Cys Val 85 90 95 Pro Phe Thr Ala Leu Leu Tyr Pro Leu Pro Gly Trp Val Leu Gly Asp 100 105 110 Phe Met Cys Lys Phe Val Asn Tyr Ile Gln Gln Val Ser Val Gln Ala 115 120 125 Thr Cys Ala Thr Leu Thr Ala Met Ser Val Asp Arg Trp Tyr Val Thr 130 135 140 Val Phe Pro Leu Arg Ala Leu His Arg Arg Thr Pro Arg Leu Ala Leu 145 150 155 160 Ala Val Ser Leu Ser Ile Trp Val Gly Ser Ala Ala Val Ser Ala Pro 165 170 175 Val Leu Ala Leu His Arg Leu Ser Pro Gly Pro Arg Ala Tyr Cys Ser 180 185 190 Glu Ala Phe Pro Ser Arg Ala Leu Glu Arg Ala Phe Ala Leu Tyr Asn 195 200 205 Leu Leu Ala Leu Tyr Leu Leu Pro Leu Leu Ala Thr Cys Ala Cys Tyr 210 215 220 Ala Ala Met Leu Arg His Leu Gly Arg Val Ala Val Arg Pro Ala Pro 225 230 235 240 Ala Asp Ser Ala Leu Gln Gly Gln Val Leu Ala Glu Arg Ala Gly Ala 245 250 255 Val Arg Ala Lys Val Ser Arg Leu Val Ala Ala Val Val Leu Leu Phe 260 265 270 Ala Ala Cys Trp Gly Pro Ile Gln Leu Phe Leu Val Leu Gln Ala Leu 275 280 285 Gly Pro Ala Gly Ser Trp His Pro Arg Ser Tyr Ala Ala Tyr Ala Leu 290 295 300 Lys Thr Trp Ala His Cys Met Ser Tyr Ser Asn Ser Ala Leu Asn Pro 305 310 315 320 Leu Leu Tyr Ala Phe Leu Gly Ser His Phe Arg Gln Ala Phe Arg Arg 325 330 335 Val Cys Pro Cys Ala Pro Arg Arg Pro Arg Arg Pro Arg Arg Pro Gly 340 345 350 Pro Ser Asp Pro Ala Ala Pro His Ala Glu Leu His Arg Leu Gly Ser 355 360 365 His Pro Ala Pro Ala Arg Ala Gln Lys Pro Gly Ser Ser Gly Leu Ala 370 375 380 Ala Arg Gly Leu Cys Val Leu Gly Glu Asp Asn Ala Pro Leu 385 390 395 <210> 6 <211> 1197 <212> DNA <213> Human <400> 6 ATGCACACCG TGGCTACGTC CGGACCCAAC GCGTCCTGGG GGGCACCGGC CAACGCCTCC 60 GGCTGCCCGG GCTGTGGCGC CAACGCCTCG GACGGCCCAG TCCCTTCGCC GCGGGCCGTG 120 GACGCCTGGC TCGTGCCGCT CTTCTTCGCG GCGCTGATGC TGCTGGGCCT GGTGGGGAAC 180 TCGCTGGTCA TCTACGTCAT CTGCCGCCAC AAGCCGATGC GGACCGTGAC CAACTTCTAC 240 ATCGCCAACC TGGCGGCCAC GGACGTGACC TTCCTCCTGT GCTGCGTCCC CTTCACGGCC 300 CTGCTGTACC CGCTGCCCGG CTGGGTGCTG GGCGACTTCA TGTGCAAGTT CGTCAACTAC 360 ATCCAGCAGG TCTCGGTGCA GGCCACGTGT GCCACTCTGA CCGCCATGAG TGTGGACCGC 420 TGGTACGTGA CGGTGTTCCC GTTGCGCGCC CTGCACCGCC GCACGCCCCG CCTGGCGCTG 480 GCTGTCAGCC TCAGCATCTG GGTAGGCTCT GCGGCGGTGT CTGCGCCGGT GCTCGCCCTG 540 CACCGCCTGT CACCCGGGCC GCGCGCCTAC TGCAGTGAGG CCTTCCCCAG CCGCGCCCTG 600 GAGCGCGCCT TCGCACTGTA CAACCTGCTG GCGCTGTACC TGCTGCCGCT GCTCGCCACC 660 TGCGCCTGCT ATGCGGCCAT GCTGCGCCAC CTGGGCCGGG TCGCCGTGCG CCCCGCGCCC 720 GCCGATAGCG CCCTGCAGGG GCAGGTGCTG GCAGAGCGCG CAGGCGCCGT GCGGGCCAAG 780 GTCTCGCGGC TGGTGGCGGC CGTGGTCCTG CTCTTCGCCG CCTGCTGGGG CCCCATCCAG 840 CTGTTCCTGG TGCTGCAGGC GCTGGGCCCC GCGGGCTCCT GGCACCCACG CAGCTACGCC 900 GCCTACGCGC TTAAGACCTG GGCTCACTGC ATGTCCTACA GCAACTCCGC GCTGAACCCG 960 CTGCTCTACG CCTTCCTGGG CTCGCACTTC CGACAGGCCT TCCGCCGCGT CTGCCCCTGC 1020 GCGCCGCGCC GCCCCCGCCG CCCCCGCCGG CCCGGACCCT CGGACCCCGC AGCCCCACAC 1080 GCGGAGCTGC ACCGCCTGGG GTCCCACCCG GCCCCCGCCA GGGCGCAGAA GCCAGGGAGC 1140 AGTGGGCTGG CCGCGCGCGG GCTGTGCGTC CTGGGGGAGG ACAACGCCCC TCTCTGA 1197 <210> 7 <211> 26 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 7 GACCGTGACC AACTTCTACA TCGCCA 26 <210> 8 <211> 22 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 8 ATGCACACCG TGGCTACGTC CG 22 <210> 9 <211> 21 <212> DNA <213> Artifical Sequence <220> <223> <400> 9 CCTGTCGGAA GTGCGAGCCC A 21 <210> 10 <211> 54 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 10 Gly Thr Ser Leu Ser Pro Pro Pro Glu Ser Ser Gly Ser Arg Gln Gln 1 5 10 15 Pro Gly Leu Ser Ala Pro His Ser Arg Gln Ile Pro Ala Pro Gln Gly 20 25 30 Ala Val Leu Val Gln Arg Glu Lys Asp Leu Pro Asn Tyr Asn Trp Asn 35 40 45 Ser Phe Gly Leu Arg Phe 50 54 <210> 11 <211> 15 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 11 Lys Asp Leu Pro Asn Tyr Asn Trp Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe 1 5 10 15 <210> 12 <211> 10 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 12 Tyr Asn Trp Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe 1 5 10 <210> 13 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 13 Asn Trp Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe 1 5 9 <210> 14 <211> 8 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 14 Trp Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe 1 5 8 <210> 15 <211> 162 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 15 GGGACCTCGC TGTCCCCGCC CCCCGAGAGC TCCGGGAGCC GCCAGCAGCC GGGCCTGTCC 60 GCCCCCCACA GCCGCCAGAT CCCCGCACCC CAGGGCGCGG TGCTGGTGCA GCGGGAGAAG 120 GACCTGCCGA ACTACAACTG GAACTCCTTC GGCCTGCGCT TC 162 <210> 16 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 16 AAGGACCTGC CGAACTACAA CTGGAACTCC TTCGGCCTGC GCTTC 45 <210> 17 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 17 TACAACTGGA ACTCCTTCGG CCTGCGCTTC 30 <210> 18 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 18 AACTGGAACT CCTTCGGCCT GCGCTTC 27 <210> 19 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 19 TGGAACTCCT TCGGCCTGCG CTTC 24 <210> 20 <211> 145 <212> PRT <213> Human <400> 20 Met Asn Ser Leu Val Ser Trp Gln Leu Leu Leu Phe Leu Cys Ala Thr 1 5 10 15 His Phe Gly Glu Pro Leu Glu Lys Val Ala Ser Val Gly Asn Ser Arg 20 25 30 Pro Thr Gly Gln Gln Leu Glu Ser Leu Gly Leu Leu Ala Pro Gly Glu 35 40 45 Gln Ser Leu Pro Cys Thr Glu Arg Lys Pro Ala Ala Thr Ala Arg Leu 50 55 60 Ser Arg Arg Gly Thr Ser Leu Ser Pro Pro Pro Glu Ser Ser Gly Ser 65 70 75 80 Arg Gln Gln Pro Gly Leu Ser Ala Pro His Ser Arg Gln Ile Pro Ala 85 90 95 Pro Gln Gly Ala Val Leu Val Gln Arg Glu Lys Asp Leu Pro Asn Tyr 100 105 110 Asn Trp Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe Gly Lys Arg Glu Ala Ala Pro 115 120 125 Gly Asn His Gly Arg Ser Ala Gly Arg Gly Trp Gly Ala Gly Ala Gly 130 135 140 Gln 145 <210> 21 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> the C-terminus of the polypeptide is amide (-CONH2) form <400> 21 Asn Ser Phe Gly Leu Arg Phe 1 5 7 <210> 22 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 22 AACTCCTTCG GCCTGCGCTT C 21
【0111】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のラット脳幹周辺部
由来新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T1
75をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推
定されるアミノ酸配列を示す(図2に続く)。
【図2】実施例1で得られた本発明のラット脳幹周辺部
由来G蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T175
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図1の続き、図3に続く)。
【図3】実施例1で得られた本発明のラット脳幹周辺部
由来G蛋白質共役型レセプター蛋白質rOT7T175
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図2の続き)。
【図4】図1〜図3に示したアミノ酸配列をもとに作成
した、本発明のラット脳幹周辺部由来G蛋白質共役型レ
セプター蛋白質rOT7T175の疎水性プロットを示
す。
【図5】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質hOT7T175をコー
ドするDNAの塩基配列、およびそれから推定されるア
ミノ酸配列を示す(図6に続く)。
【図6】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質hOT7T175をコー
ドするDNAの塩基配列、およびそれから推定されるア
ミノ酸配列を示す(図5の続き、図7に続く)。
【図7】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来新規G
蛋白質共役型レセプター蛋白質hOT7T175をコー
ドするDNAの塩基配列、およびそれから推定されるア
ミノ酸配列を示す(図6の続き)。
【図8】図5〜図7に示したアミノ酸配列をもとに作成
した、本発明のヒト脳由来新規G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質hOT7T175の疎水性プロットを示す。
【図9】実施例3(1−2)で行われた細胞内Caイオ
ン濃度上昇活性の測定結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61P 15/06 A61P 15/06 35/00 35/00 C07K 14/705 C07K 14/705 16/28 16/28 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 33/566 33/53 33/577 B 33/566 A61K 37/02 33/577 C12N 5/00 A (72)発明者 新谷 靖 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ703号 (72)発明者 大瀧 徹也 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ802号 (72)発明者 金橋 貴美子 茨城県取手市取手1丁目7−45 宇田レジ デンス201号 (72)発明者 北田 千恵子 大阪府堺市南向陽町1丁2番8号

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するこ
    とを特徴とする蛋白質またはその塩。
  2. 【請求項2】実質的に同一のアミノ酸配列が配列番号:
    5で表されるアミノ酸配列である請求項1記載の蛋白質
    またはその塩。
  3. 【請求項3】請求項1記載の蛋白質の部分ペプチドもし
    くはそのエステルもしくはそのアミドまたはその塩。
  4. 【請求項4】請求項1記載の蛋白質をコードする塩基配
    列を有するポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチ
    ド。
  5. 【請求項5】DNAである請求項4記載のポリヌクレオ
    チド。
  6. 【請求項6】配列番号:2または配列番号:6で表され
    る塩基配列を有する請求項4記載のポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】請求項4記載のポリヌクレオチドを含有す
    る組換えベクター。
  8. 【請求項8】請求項7記載の組換えベクターで形質転換
    させた形質転換体。
  9. 【請求項9】請求項8記載の形質転換体を培養し、請求
    項1記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴とす
    る請求項1記載の蛋白質またはその塩の製造法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の蛋白質またはその塩、請
    求項3記載の部分ペプチドもしくはそのエステルもしく
    はそのアミドまたはその塩に対する抗体。
  11. 【請求項11】請求項1記載の蛋白質のシグナル伝達を
    不活性化する中和抗体である請求項10記載の抗体。
  12. 【請求項12】請求項10記載の抗体を含有してなる診
    断薬。
  13. 【請求項13】請求項1記載の蛋白質またはその塩、ま
    たは請求項3記載の部分ペプチドもしくはそのエステル
    もしくはそのアミドまたはその塩を用いることにより得
    られうる請求項1記載の蛋白質またはその塩に対するリ
    ガンド。
  14. 【請求項14】請求項13記載のリガンドを含有してな
    る医薬。
  15. 【請求項15】請求項1記載の蛋白質またはその塩、ま
    たは請求項3記載の部分ペプチドもしくはそのアミドも
    しくはそのエステルまたはその塩を用いることを特徴と
    する請求項1記載の蛋白質またはその塩に対するリガン
    ドの決定方法。
  16. 【請求項16】請求項1記載の蛋白質またはその塩、請
    求項3記載の部分ペプチドもしくはそのアミドもしくは
    そのエステルまたはその塩を用いることを特徴とするリ
    ガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との結合性
    を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
    法。
  17. 【請求項17】請求項1記載の蛋白質またはその塩、請
    求項3記載の部分ペプチドもしくはそのエステルもしく
    はそのアミドまたはその塩を含有することを特徴とする
    リガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との結合
    性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用
    キット。
  18. 【請求項18】請求項16記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項17記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩。
  19. 【請求項19】請求項16記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項17記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有
    してなる医薬。
  20. 【請求項20】請求項10記載の抗体を用いることを特
    徴とする請求項1記載の蛋白質の定量方法。
  21. 【請求項21】配列番号:10で表わされるアミノ酸配
    列において、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配
    列を含有し、8乃至54個のアミノ酸残基からなるペプ
    チドもしくはそのアミドもしくはそのエステルまたはそ
    の塩。
  22. 【請求項22】配列番号:10で表わされるアミノ酸配
    列において、N末端から47乃至54番目のアミノ酸配
    列をC末端に有し、8乃至15個のアミノ酸残基からな
    る請求項21記載のペプチドもしくはそのアミドもしく
    はそのエステルまたはその塩。
  23. 【請求項23】配列番号:11、配列番号:12、配列
    番号:13または配列番号:14で表わされるアミノ酸
    配列からなる請求項21記載のペプチドのアミドまたは
    その塩。
  24. 【請求項24】リガンドが請求項21記載のペプチドも
    しくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩で
    ある請求項16記載のスクリーニング方法。
  25. 【請求項25】リガンドが請求項21記載のペプチドも
    しくはそのアミドもしくはそのエステルまたはその塩で
    ある請求項16記載のスクリーニング用キット。
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