JP2000312014A - 薄膜光電変換装置 - Google Patents

薄膜光電変換装置

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JP2000312014A
JP2000312014A JP11119397A JP11939799A JP2000312014A JP 2000312014 A JP2000312014 A JP 2000312014A JP 11119397 A JP11119397 A JP 11119397A JP 11939799 A JP11939799 A JP 11939799A JP 2000312014 A JP2000312014 A JP 2000312014A
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thin
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Takeshi Nakanishi
健 中西
Yasue Nagano
尉絵 長野
Hisashi Hayakawa
尚志 早川
Hiroshi Taniguchi
浩 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた光電変換特性を有する薄膜光電変換装
置を高い歩留りで提供する。 【解決手段】 所定の表面粗さの凹凸を含む表面テクス
チャ構造を有する基板(1,1a)上に気相成長法によ
って順次堆積された裏面電極(2,3,4)、半導体光
電変換層(5)、および透明電極(6)を含む薄膜光電
変換装置において、裏面電極は互いに異なる材質の複数
の導電層(2,3,4)を含み、これらの導電層のうち
で或る1つの第1導電層(2)は基板の表面粗さを維持
または縮小しながら気相成長する性質を有するが、他の
1つの第2導電層(3)はその表面粗さを増大ししなが
ら気相成長する性質を有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜光電変換装置に
関し、特に、その裏面電極構造の改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、太陽電池に適用される薄膜光
電変換装置においては、光電変換効率を向上させるため
に、半導体光電変換層に入射した光を拡散させて光路長
を長くする光拡散効果を生じさせる工夫がなされてい
る。そのような光拡散効果を生じさせる手段として、た
とえばガラス基板上において微細な凹凸を含む表面テク
スチャ構造を有するSnO2 等の透明電極がしばしば形
成される(たとえば、特開平6−204535,特開平
7−115214,特開平8−18074などを参
照)。このような表面テクスチャ構造を利用すれば、そ
れに隣接して形成された半導体光電変換層に入射した太
陽光が散乱させられて閉じ込められる。その結果、光電
変換層内で太陽光が効率的に吸収されて電気エネルギに
変換され、薄膜光電変換装置の短絡電流密度が増大させ
られ得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな表面テクスチャ構造は、それに含まれる微細な凹凸
の形状や寸法を適切に制御しなければ、あまり光電変換
効率の改善に寄与しない場合があり、逆に薄膜光電変換
装置における電流リークを生じさせる原因になることも
ある。すなわち、表面テクスチャ構造に含まれる凹凸の
寸法が大きすぎたり小さすぎたりすれば、光がその表面
テクスチャ構造によって十分には散乱させられない。ま
た、表面テクスチャ構造に含まれる微細な凹凸における
突出部の先端が鋭利であば、半導体薄膜光電変換層を損
なうことによる電流リークが生じやすくなる。
【0004】このような半導体光電変換層が接する表面
テクスチャ構造における微細な凹凸の形状や寸法は、主
として裏面電極の気相成長の下地となる基板表面の凹凸
の寸法形状によって影響されるが、裏面電極に含まれる
金属層が気相成長中にその表面粗さを増大させることに
る影響も受け得る。特に、銀層はその気相成長時に表面
粗さを増大させる性質が強く、薄膜光電変換装置におけ
る電流リークを生じさせる原因になることが多い。
【0005】このような先行技術の課題に鑑みて、本発
明は、裏面電極構造を改良することによって、半導体光
電変換層中で十分な光拡散効果が得られかつ電流リーク
が少なくて歩留りのよい薄膜光電変換装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】薄膜光電変換装置は、所
定の表面粗さの凹凸を含む表面テクスチャ構造を有する
基板上に気相成長法によって順次堆積された裏面電極、
半導体光電変換層、および透明電極を含み、裏面電極は
互いに異なる材質の複数の導電層を含み、これらの複数
の導電層の内で或る1つの第1導電層は表面粗さを維持
または縮小しながら気相成長する性質を有するが、他の
1つの第2導電層は表面粗さを増大しながら気相成長す
る性質を有することを特徴としている。
【0007】第1導電層は第2導電層より基板に近い側
に配置されていることが好ましい。第1導電層はアルミ
ニウムまたはその合金からなり、第2導電層は銀または
その合金からなることが好ましい。
【0008】基板の表面テクスチャ構造の平均表面粗さ
Raは20〜100nmの範囲内で最大表面粗さRma
xは200〜700nmの範囲内にあり、裏面電極と半
導体光電変換層とが接する界面の平均表面粗さRaは3
0〜120nmの範囲内で最大表面粗さRmaxは25
0〜950nmの範囲内にあることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の実施の形
態の一例による薄膜光電変換装置が模式的な断面図で示
されている。この薄膜光電変換装置は、少なくとも表面
が絶縁性である基板1を含んでいる。基板1の表面層1
aは、所定の表面粗さの凹凸を含む表面テクスチャ構造
にされている。この基板表面層1aにおけるテクスチャ
構造の平均表面粗さRaは20〜100nmの範囲内に
あることが好ましく、その最大粗さRmaxは200〜
700nmの範囲内にあることが好ましい。
【0010】このような基板表面層1aにおける表面テ
クスチャ構造は、好ましくは微細な酸化珪素粒子,酸化
アルミニウム粒子,酸化チタン粒子などを含む樹脂層を
基板1上に形成することによって得ることができる。そ
の場合には、樹脂層に混入される微細粒子の粒径は0.
01〜10μmの範囲内にあることが好ましい。なお、
このような基板表面層1aにおける表面テクスチャ構造
は、基板1の表面を直接に機械的にまたは化学的に処理
することによって形成することもできる。また、基板1
の材料としては、樹脂フィルム、ステンレスのような金
属のシート、さらには通常のガラス基板などが用いられ
得る。
【0011】基板1の表面層1aにおける表面テクスチ
ャ構造上には、その表面粗さを維持または縮小しながら
気相成長する性質を有する金属層2が堆積される。この
ような性質を有する金属層2として、たとえばアルミニ
ウムが用いられ得る。金属層2は裏面電極層の主要部を
構成するので、アルミニウムは良好な導電性を有すると
いう観点からも好ましい。
【0012】表面粗さを維持または縮小しながら気相成
長する性質を有する金属層2上には、表面粗さを増大し
ながら気相成長する性質を有する第2の金属層3が堆積
される。このような第2の金属層3としては、たとえば
銀が好ましく用いられる。銀は優れた導電性を有するの
みならず優れた光反射性をも有するので、裏面電極の光
反射面として作用させるために好ましい。
【0013】第2金属層3上には、必ずしも必要なもの
ではないが、好ましくは透明導電性酸化物層4が堆積さ
れる。このような透明導電性酸化物層4としては、たと
えばZnOが好ましく用いられ得る。このような透明導
電性酸化物層4を堆積することが好ましいのは、その上
に堆積される半導体光電変換層内へ金属層3,2から金
属原子が拡散することを防止し得るとともに、第2金属
層3の光反射性を向上させることができるからである。
裏面電極の最上層となる透明導電性酸化物層4の表面テ
クスチャ構造における平均表面粗さRaは30〜120
nmの範囲内で、その最大表面粗さRmaxは250〜
950nmの範囲内にあることが好ましい。
【0014】透明導電性酸化物層4上には、半導体光電
変換層5が堆積される。薄膜光電変換装置において、半
導体光電変換層5は、一般に順次堆積されたn層,i
層,およびp層を含んでいる。光電変換作用は、主とし
て、比較的大きな厚さを有するi層において行なわれ
る。i層より遙に薄いn層およびp層は、電界を形成す
るように作用する。
【0015】半導体光電変換層5上には、透明導電性酸
化物からなる前面電極6が堆積され、その上に櫛形の集
電金属電極7が形成される。透明な前面電極6として
は、たとえばITOが好ましく用いられ、櫛形金属電極
7としてはたとえば銀が好ましく用いられ得る。
【0016】図1に示されているような薄膜光電変換装
置においては、裏面電極が基板表面層1aの表面粗さを
維持または縮小しながら気相成長する性質を有する第1
導電層2と、その表面粗さを増大しながら気相成長する
第2導電層3とが組合されているので、半導体光電変換
層5の底面に好ましい寸法形状を含む表面テクスチャ構
造を形成することができる。その結果として、優れた光
電変換効率を有しかつ電流リークが生じにくい歩留りの
よい薄膜光電変換装置を提供することができる。
【0017】
【実施例】以下において、本発明のいくつかの実施例に
よる薄膜光電変換装置が、いくつかの比較例による薄膜
光電変換装置とともに説明される。
【0018】(実施例1)図1の実施の形態に対応し
て、実施例1の薄膜光電変換装置が作製された。まず、
厚さ0.2mmのポリイミドフィルム基板1上に、平均
粒径0.3μmの酸化珪素粒子を含むポリイミド樹脂が
ダイコート法によって塗布されて硬化され、微細の凹凸
を含む表面テクスチャ構造を有する基板表面層1aが形
成された。このダイコート法においては、ポリイミドフ
ィルムがロールからロールへ移送され、それらのロール
の間でポリイミドフィルムの進行方向に直交する方向に
配置された細長い開口からポリイミド樹脂が押出されて
塗布された。こうして形成された基板表面層1aのテク
スチャ構造に含まれる凹凸による表面粗さを測定したと
ころ、平均表面粗さRaが60nmであり、最大粗さR
maxが650nmであった。
【0019】基板表面層1a上には、DCスパッタリン
グ法によってAl層2が500nmの厚さに堆積され
た。この堆積条件としては、基板温度が150℃、DC
パワーが0.5W/cm2 、Arガス圧が5mTor
r、そしてArガス流量が100sccmであった。A
l層2上には、同様なDCスパッタリング法によって、
Ag層3とZnO層4がそれぞれ50nmと100nm
の厚さに堆積された。この状態でZnO層4の表面粗さ
を測定したところ、平均表面粗さRaが70nmであ
り、最大表面粗さRmaxが690nmであった。
【0020】ZnO層4上には、半導体光電変換層5と
して、非晶質シリコンのn層,i層およびp層がプラズ
マCVD法によって順次積層された。n層の堆積条件と
しては、基板温度が170℃、高周波パワーが0.5W
/cm2 、反応ガス圧が0.2Torr、そしてSiH
4 ,H2 ,およびPH3 のそれぞれのガス流量が100
sccm,300sccm,および20sccmであっ
た。i層の堆積条件においては、基板温度が170℃、
高周波パワーが0.1W/cm2 、反応ガス圧が0.1
Torr、そしてSiH4 とH2 のガス流量がそれぞれ
150sccmと300sccmであった。p層の堆積
条件においては、基板温度が170℃、高周波パワーが
0.5W/cm2 、反応ガス圧が0.2Torr、そし
てSiH 4 ,H2 ,およびB2 6 のガス流量がそれぞ
れ50sccm,20sccm,および100sccm
であった。これらの堆積条件のもとにおいて、n層,i
層,およびp層は、それぞれ30nm,500nm,お
よび10nmの厚さに堆積された。
【0021】半導体光電変換層5上には、透明前面電極
6として、ITO層がスパッタリング法によって60n
mの厚さに堆積された。そして、透明前面電極層6上に
厚さ500nmの櫛形集電Ag電極をスパッタリング法
で形成することによって、図1に示されているような薄
膜光電変換装置が完成させられた。
【0022】この実施例1の薄膜光電変換装置に対して
ソーラーシミュレータからAM−1.5の光を100m
W/cm2 の光量で照射したときの光電変換特性とし
て、短絡電流密度Jcs,開放電圧Voc,曲線因子F
F,および変換効率ηが表1に示されている。なお、表
1においては、これらの光電変換特性に加えて、薄膜光
電変換装置の歩留りも示されている。この歩留りは、曲
線因子FFが0.6に満たない光電変換装置を不良品と
して求められたものである。
【0023】(実施例2)実施例1に類似して、実施例
2による薄膜光電変換装置が作製された。この実施例2
においては、ポリイミドフィルム基板1上に塗布される
ポリイミド樹脂に含まれる酸化珪素粒子の平均粒径が
0.2μmであったことのみにおいて実施例1と相違
し、光電変換装置の他の製造条件は実施例1と同一であ
った。この実施例2においては、基板表面層1aの表面
テクスチャ構造における平均表面粗さRaは25nmで
あり、最大表面粗さRmaxは250nmであった。ま
た、ZnO層4の表面テクスチャ構造における平均表面
粗さRaは34nmであり、最大表面粗さRmaxは2
70nmであった。このような実施例2の光電変換装置
に関して、実施例1と同じ条件で光照射したときの光電
変換特性と歩留りも、表1に示されている。
【0024】(実施例3)実施例3の薄膜光電変換装置
も、実施例1に類似して作製された。実施例3において
は、基板表面層1aを形成するためのポリイミド樹脂に
含まれる酸化珪素微粒子の平均粒径が0.5μmであっ
たことのみにおいて実施例1と異なり、他の製造条件は
実施例1と同じであった。この実施例3においては、基
板表面層1aの表面テクスチャ構造における平均表面粗
さRaは80nmであり、最大表面粗さRaは680n
mであった。また、ZnO層4の表面テクスチャ構造に
おける平均表面粗さRaは105nmであり、最大表面
粗さRmaxは900nmであった。このような実施例
3の薄膜光電変換装置に関して、実施例1と同じ条件で
光照射したときの光電変換特性と歩留りも、表1に示さ
れている。
【0025】(比較例1)比較例1としての薄膜光電変
換装置が、実施例1に類似して作製された。比較例1に
おいて、基板表面層1aの表面テクスチャ構造における
平均表面粗さRaは55nmであり、最大表面粗さRm
axは600nmであった。そして、Al層2とAg層
3の代わりに、厚さ500nmのAg単一層がDCスパ
ッタリング法によって形成された。このAg単一層上に
実施例1の場合と同様に堆積されたZnO層の表面にお
ける平均表面粗さRaは200nmであり、最大表面粗
さRmaxは1200nmであった。比較例1の薄膜光
電変換装置におけるその他の製造条件は実施例1と同じ
であった。この比較例1に関して、実施例1の場合と同
様に評価された光電変換特性と歩留りも、表1に示され
ている。
【0026】(比較例2)比較例2としての光電変換装
置が、実施例1に類似して作製された。比較例2の薄膜
光電変換装置の製造条件としては、基板表面層1aを形
成するためのポリイミド樹脂に含まれる酸化珪素粒子の
平均粒径が0.1μmであったことのみにおいて実施例
1と異なっている。比較例2の薄膜光電変換装置におい
て、基板表面層1aの表面における平均表面粗さRaは
10nmであり、最大表面粗さRmaxは120nmで
あった。またZnO層4の表面における平均表面粗さR
aは16nmであり、最大表面粗さRmaxは145n
mであった。比較例2に関して、実施例1の場合と同様
に評価された光電変換特性と歩留りも、表1に示されて
いる。
【0027】(比較例3)比較例3としての薄膜光電変
換装置が、実施例1に類似して作製された。比較例3に
おいては、基板表面層1aを形成するためのポリイミド
樹脂に含まれる酸化珪素粒子の平均粒径が0.7μmで
あったことのみにおいて実施例1の製造条件と異なって
いる。比較例3において、基板表面層1aの表面におけ
る平均表面粗さRaは90nmであり、最大表面粗さR
maxは720nmであった。また、ZnO層4の表面
における平均表面粗さRaは180nmであり、最大表
面粗さRmaxは960nmであった。比較例3に関し
て、実施例1の場合と同様に評価した光電変換特性と歩
留りも、表1に示されている。
【0028】(比較例4)比較例4の薄膜光電変換装置
も、実施例1に類似して作製された。比較例4において
は、基板表面層1aを形成するためのポリイミド樹脂に
含まれる酸化珪素粒子の平均粒径が0.8μmであった
ことのみにおいて実施例1と異なっている。比較例4に
おいては、基板表面層1aの表面における平均表面粗さ
Raは150nmであり、最大表面粗さRmaxは80
0nmであった。また、ZnO層4の表面における平均
表面粗さRaは180nmであり、最大表面粗さRma
xは1100nmであった。この比較例4に関して、実
施例1の場合と同様に評価した光電変換特性と歩留り
も、表1に示されている。
【0029】(比較例5)比較例5としての薄膜光電変
換装置が、実施例1に類似して作製された。比較例5に
おいては、表面テクスチャ構造を有する表面層1aを含
む基板1の代わりに、平らな表面を有するコーニング7
059ガラス板が基板として用いられたことのみにおい
て実施例1と異なっている。この比較例5の薄膜光電変
換装置に対して実施例1と同様に評価した光電変換特性
と歩留りが、表1に示されている。
【0030】
【表1】
【0031】図2は、図1におけるZnO層4の表面に
おける平均表面粗さRa(nm)と短絡電流密度Jsc
(mA/cm2 )との関係を示すグラフである。図3
は、図2に類似して、ZnO層4の表面における最大表
面粗さRmaxと短絡電流密度Jscとの関係を示すグ
ラフである。図4は、ZnO層4の表面における平均表
面粗さRaと薄膜光電変換装置の歩留り(%)との関係
を示すグラフである。そして、図5は図4に類似し、Z
nO層4の表面における最大表面粗さRmaxと薄膜光
電変換装置の歩留りとの関係を示すグラフである。
【0032】表1および図2から図5までのグラフから
理解されるように、ZnO層4の表面における平均表面
粗さRaが30nm以下で最大表面粗さRmaxが25
0nm以下になれば、薄膜光電変換装置の半導体装置に
おける光散乱効果が低下し、短絡電流密度Jscが低下
する。他方、ZnO層4の表面における平均表面粗さR
aが120nm以上になって最大表面粗さRmaxが9
50nm以上になれば、薄膜光電変換装置における電流
リークを生じやすくなり、歩留りが低下することがわか
る。
【0033】したがって、優れた光電変換効率と高い歩
留りの両方を得るためには、薄膜半導体装置に含まれる
裏面電極の表面における平均表面粗さRaが30〜12
0nmの範囲内にありかつ最大表面粗さRmaxが25
0〜950nmの範囲内にあることが好ましいことがわ
かる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、裏面電
極に含まれる複数の導電層のうちで或る1つの第1導電
層が表面粗さを維持または縮小しながら気相成長する性
質を有するとともに、他の1つの第2導電層が表面粗さ
を増大しながら気相成長する性質を有するので、裏面電
極とそれに接する半導体光電変換層との界面において好
ましい寸法形状の凹凸を含む表面テクスチャ構造を形成
することができる。その好ましい寸法形状の凹凸を含む
裏面電極と半導体光電変換層との界面の構造に基づい
て、光電変換層内の光拡散効果を高めかつリーク電流を
防止することによって、優れた光電変換効率を有する薄
膜半導体装置を高い歩留りで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例による薄膜光電変換
装置を示す模式的な断面図である。
【図2】薄膜光電変換装置における裏面電極と半導体光
電変換層との界面における凹凸の平均表面粗さRaと短
絡電流密度Jscとの関係を示すグラフである。
【図3】裏面電極と半導体光電変換層との界面における
凹凸の最大表面粗さRmaxと短絡電流密度Jscとの
関係を示すグラフである。
【図4】裏面電極と半導体光電変換層との界面における
凹凸の平均表面粗さRaと薄膜光電変換装置の歩留りと
の関係を示すグラフである。
【図5】裏面電極と半導体光電変換層との界面における
凹凸の最大表面粗さRmaxと薄膜半導体装置の歩留り
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 1a 微細な凹凸を含む表面テクスチャ構造を有する基
板表面層 2 Al層 3 Ag層 4 ZnO層 5 半導体光電変換層 6 ITO前面電極層 7 櫛形のAg集電電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 尚志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 谷口 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA05 CA15 FA02 FA04 FA06 FA15 GA03 GA05 GA14 GA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の表面粗さの凹凸を含む表面テクス
    チャ構造を有する基板上に気相成長法によって順次堆積
    された裏面電極、半導体光電変換層、および透明電極を
    含む薄膜光電変換装置であって、 前記裏面電極は互いに異なる材質の複数の導電層を含
    み、 これらの複数の導電層の内で或る1つの第1の導電層は
    前記表面粗さを維持または縮小しながら気相成長する性
    質を有するが、他の1つの第2の導電層は前記表面粗さ
    を増大しながら気相成長する性質を有することを特徴と
    する薄膜光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の導電層は前記第2の導電層よ
    り前記基板に近い側に配置されていることを特徴とする
    請求項1に記載の薄膜光電変換装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の導電層はアルミニウムまたは
    その合金からなり、前記第2の導電層は銀またはその合
    金からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    薄膜光電変換装置。
  4. 【請求項4】 前記基板の表面テクスチャ構造の平均表
    面粗さRaが20〜100nmの範囲内で最大表面粗さ
    Rmaxが200〜700nmの範囲内にあり、前記裏
    面電極と前記半導体光電変換層とが接する界面の平均表
    面粗さRaが30〜120nmの範囲内で最大表面粗さ
    Rmaxが250〜950nmの範囲内にあることを特
    徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の薄膜光
    電変換装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002299660A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Kyocera Corp 薄膜結晶質Si太陽電池
JP2008041746A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Teijin Dupont Films Japan Ltd 太陽電池の基材
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JPWO2009096610A1 (ja) * 2008-01-31 2011-05-26 帝人デュポンフィルム株式会社 太陽電池用基材
CN103745764A (zh) * 2013-12-19 2014-04-23 浙江凯盈新材料有限公司 一种与硅太阳能电池背场铝浆附着良好的背面银浆及其制备方法

Cited By (5)

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