JP2008041674A - 太陽電池の基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】光閉じ込め効果を得るための適度な粗さの表面を備え、フレキシブルタイプの薄膜太陽電池の基材として用いた際に、優れた光電変換効率を示す太陽電池を製造することができる太陽電池の基材を提供する。
【解決手段】不活性粒子を含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物から構成され少なくとも一方の面の表面粗さRaが30〜500nmであることを特徴とする太陽電池の基材。
【選択図】なし

Description

本発明は太陽電池の基材に関し、さらに詳しくはフレキシブルタイプの薄膜太陽電池の基材として用いた際に優れた光電変換効率を示す太陽電池を製造することができる太陽電池の基材に関する。
太陽電池には、一般的にガラスを基板材料とするリジットタイプのものと、プラスチックフィルムを基板材料とするフレキシブルタイプのものがある。そうした中で最近では、時計あるいは携帯電話や携帯端末のような移動体通信機器の補助電源として、フレキシブルタイプの太陽電池が多く活用されるようになってきた。従来のリジットタイプは、フレキシブルタイプに比べると太陽電池セルでのエネルギーの変換効率は高いが、機器の薄型化や軽量化に限界があり、また衝撃を受けた場合には太陽電池モジュールが破損するケースも考えられる。
このため、フレキシブルタイプの有用性は以前から注目されてきた。例えば特開平1−198081号公報では、高分子フィルム基板上にアモルファスシリコン層を電極層で挟んだ構造の薄膜太陽電池が開示されており、その中でポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム等が例示されている。この他にも特開平2−260577号公報、特公平6−5782号公報、特開平6−350117号公報では、可撓性基板を用いた太陽電池モジュールが開示されている。
他方、アモルファスシリコンなどの薄膜太陽電池では、その光電変換効率を向上させるには光吸収層の膜厚内での光吸収量を増大させることが重要であり、基板表面に凹凸のある導電層を形成し、光を拡散させることによって光吸収層中での光の光路長を増加させることが従来より行われてきた。しかしながら、凹凸のある金属層や金属酸化物層を形成するには、一般的に350℃以上の高温が必要であり、プラスチックフィルムを基板とする場合には適用が困難である。これに対し、特開平1−119074号公報では、樹脂溶液に充填剤を添加し支持体上に流延することにより表面に凹凸をつけ、その上に導電層を形成する方法が記載されている。しかしながら、この方法では充填剤濃度を高くしないと効果的に凹凸を形成することができず、充填剤濃度を高めると基材が脆くなり実用に耐え得ない。また、特開平4−196364号公報には、支持基板上に樹脂溶液を塗工して皮膜形成し、さらにその上に粒子を含む樹脂溶液を塗工皮膜形成する方法が、特許第3749015号公報には、基材フィルムの表面に紫外線硬化型の樹脂を塗工し、金型に押し付けて硬化させ凹凸を形成し、その上に導電層を形成する技術が記載されている。しかしながら、これらの方法はフィルム製造後に別工程で行われることからコストアップの要因となるばかりでなく、凹凸層を形成する樹脂の塗工で用いる残留溶媒が透明導電層形成時に脱ガスとなって影響し、凹凸層で形成した形状がうまく反映されないという問題がある。なお、この脱ガスを利用した凹凸形成技術は特公平7−50794号公報に記載されているが、樹脂中の残留溶媒および脱ガス量を定量的に制御することは困難であり、凹凸形状のコントロールは非常に難しい。
特開平1−198081号公報 特開平2−260577号公報 特公平6−5782号公報 特開平6−350117号公報 特開平1−119074号公報 特開平4−196364号公報 特許第3749015号公報 特公平7−50794号公報
本発明の目的は、かかる技術の課題を解決して、光閉じ込め効果を得るための適度な粗さの表面を備え、フレキシブルタイプの太陽電池、特に薄膜太陽電池の基材として用いた際、優れた光電変換効率を有する太陽電池を製造するのに有用な太陽電池の基材を提供することにある。
すなわち、本発明は、不活性粒子を含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物から構成され、少なくとも一方の面の表面粗さRaが30〜500nmであることを特徴とする太陽電池の基材である。
本発明によれば、光閉じ込め効果を得るための適度な粗さの表面を備え、フレキシブルタイプの太陽電池、特に薄膜太陽電池の基材として用いた際、優れた光電変換効率を有する太陽電池を製造するのに有用な太陽電池の基材を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[表面粗さ]
本発明の太陽電池用の基材は、少なくとも一方の面の表面粗さRaが30〜500nm、好ましくは35〜300nm、さらに好ましくは40〜200nmである。Raが30nm未満であると光の散乱効果が小さくなり、太陽電池の光電変換効率を向上させる効果が小さくなる。他方、500nmを越えると、表面の突起が大きすぎるため、その上に均一な導電層を形成するのが困難になる。
本発明の太陽電池の基材は、不活性粒子を含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物から製造したフィルムであるが、表面粗さは、粒子の粒径と含有量を適切な範囲とすることによって得ることができる。例えば、平均粒径0.3μmの粒子を用いる場合には1体積%〜20体積%の範囲で樹脂に粒子を含有させることでこの表面粗さを得ることができる。また、例えば平均粒径3μmの粒子を用いる場合には0.1体積%〜3体積%の範囲で樹脂に粒子を含有させることでこの表面粗さを得ることができる。
なお二軸延伸法にてフィルムを製造する場合には、後述のようにフィルムの製造条件によっても表面粗さを調節することができる。
[その他物性]
本発明の太陽電池の基材は、基材の全光線透過率が80%以上であることが好ましい。80%未満であると太陽電池に入射する入射光量が低下するため、高い発電効率を得ることができない。この光線透過率を備えることによって、本発明の太陽電池の基材は、スーパーストレート型太陽電池の基材として、表面電極側基材としても用いることができる。
本発明の太陽電池の基材は、太陽電池製造工程における加熱工程での寸法変化を抑制する観点から、200℃で10分間処理したときの熱収縮率が好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.8%以下、特に好ましくは0.6%以下である。
本発明の太陽電池の基材の厚みは、好ましくは40〜150μm、さらに好ましくは50〜130μm、特に好ましくは60〜125μmである。厚みが40μm未満であると太陽電池の支持体である基材としてのスティフネスが小さく太陽電池を支えきれない場合があり好ましくなく、150μmを越えると太陽電池モジュールの厚みが厚くなりすぎ、可撓性が失われるようになるため好ましくない。
[樹脂]
本発明の太陽電池の基材は、溶融押出可能な樹脂であって、熱可塑性結晶性樹脂のフィルムから構成される。本発明では、溶融押出にて未延伸積層シートを得、延伸してフィルムとするが、もし溶液法にてフィルムを製造すると、太陽電池に加工するために後工程でフィルムに導電層を設ける工程で残留溶媒由来の脱ガスが発生し、導電層を設ける工程の前にフィルムに形成した凹凸構造が乱され、凹凸構造が太陽電池に正確に反映されず好ましくない。機械的強度を維持するために、フィルムは二軸延伸したフィルムであることが好ましい。
太陽電池に加工する工程を考慮すると、耐熱性の高い樹脂が好ましい。熱可塑性結晶性樹脂としては、二軸延伸可能な樹脂を用いることが好ましく、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましく、なかでも高い機械強度を有するポリエチレン−2,6−ナフタレートが特に好ましい。
[粒子]
本発明においては、表面粗さRa30〜500nmの面を得るために、平均粒径が0.05μm〜10μmの粒子を0.5〜20体積%含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物を用いてフィルムとし、これを太陽電池の基材として用いる。
粒子としては、樹脂を溶融押出する際の十分な耐熱性を有する不活性な粒子を用い、例えば球状シリカ、多孔質シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、二酸化チタン、カオリンクレー、硫酸バリウム、ゼオライトの如き無機粒子、あるいはシリコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子の如き架橋高分子粒子、あるいは有機塩粒子を用いることができる。
粒子の平均粒径は0.05μm〜10μm、好ましくは0.1μm〜8μm、さらに好ましくは0.2μm〜6μmである。粒子の平均粒径が0.05μm未満であると十分に光を散乱させる表面形状を形成することができず、他方10μmを越えると表面に形成される突起が大きくなりすぎて、その上に均一な導電層を形成するのが困難になることがある。
なお、粒子の平均粒径は、島津制作所製CP−50型セントリフューグルパーティクルサイズアナライザー(Centrifugal Particle Size Annalyzer)を用いて測定し、得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50重量%に相当する粒径を読み取った値である(「粒度測定技術」日刊工業新聞発行、1975年 頁242〜247参照)。
粒子の含有量は、好ましくは0.5〜20体積%、さらに好ましくは1〜15体積%、特に好ましくは2〜10体積%である。ここで体積%は、重量%から粒子の真密度および樹脂の非晶状態の密度を用いて計算により求める。粒子の含有量が0.5体積%未満であると十分に光を散乱させる表面形状を形成することができず好ましくなく、他方、20体積%を超えるとこの樹脂が構成する層が脆くなり、実用的な機械強度が得られなくなることがあり好ましくない。
なお、粒子は上記に例示した中から選ばれた単一成分でもよく、二成分あるいは三成分以上を含む多成分でもよい。また単一成分の場合には、平均粒径が異なった2種類以上の粒子を含有していても良い。
[添加剤]
熱可塑性結晶性樹脂の組成物には、上記の粒子以外に酸化防止剤、熱安定化剤、ワックスのような易滑剤、難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などを添加してもよい。
このなかでも、フィルムの耐候性を向上させるために、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。紫外線吸収剤としては、少量で効果のある吸光係数の大きい化合物が好ましく、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)および2,2’−(2,6−ナフチレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好ましい。
紫外線吸収剤を含有させる場合には、フィルムの光入射側の最も表層に配置される樹脂に添加するのが、耐候性を向上させるには効果的である。
[フィルムの製造]
本発明の太陽電池の基材は、粒子を含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物を溶融し、これらを溶融押出して未延伸シートとし、これを延伸することによって製造することができる。実用的な機械的強度が得るために、2軸延伸により製造されることが好ましい。
ここではフィルムの製造方法について、溶融押出後、逐次2軸延伸によりフィルムを製造する方法を例に詳述する。所定量の粒子を含有させた樹脂組成物は、必要に応じて、通常の加熱または減圧雰囲気下における乾燥により水分を除去した後、通常の溶融押出温度、すなわち融点(以下Tmと表わす)以上、(Tm+50℃)以下の温度で溶融し、ダイのスリットから押出して、樹脂のガラス転移温度(以下Tgと表わす)以下に冷却した回転冷却ドラムの上で急冷固化することにより、非晶質の未延伸シートを得る。得られた未延伸シートは、Tg以上、(Tg+50℃)の範囲で、縦方向に2.5〜4.5倍の延伸倍率で延伸し、次いで横方向にTg以上、(Tg+50℃)の範囲で、2.5〜4.5倍の延伸倍率で延伸する。なお、縦延伸と横延伸を同時に行う同時2軸延伸も、縦横の機械特性のバランスがとりやすいため、好ましい延伸方法である。
先述の表面粗さRaは、この延伸条件でも調整することができる。例えば外力により変形しない粒子を用いる場合、フィルムの延伸過程で表面に突起を形成するが、延伸で発生する内部応力が大きい、すなわち低温で高倍率の延伸を行うほど、Raは大きくなる。
縦横に延伸し薄膜化したフィルムは、樹脂の結晶化温度(以下Tcと表わす)以上、(Tm−20℃)の温度で熱固定を行う。その後、熱収縮率を低下させる目的で、縦方向および/または横方向に、弛緩率0.5〜15%の範囲で熱弛緩処理を行うことが好ましい。熱弛緩処理は、フィルム製造時に行う方法の他に、巻き取った後に別の工程で熱処理を行っても良い。巻き取った後の熱処理方法としては、例えば特開平1−275031号公報に示される、フィルムを懸垂状態で弛緩熱処理する方法を用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
なお、各特性値は以下の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソクロロフェノール溶媒による溶液の粘度を35℃にて測定し求めた。
(2)各層の厚み
フィルムサンプルを三角形に切出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(ULTRACUT−S)で縦方向に平行な断面を50nm厚の薄膜切片にした後、透過型電子顕微鏡を用いて、加速電圧100kVにて観察撮影し、写真から各層の厚みを測定した。
(3)熱収縮率
200℃に温度設定されたオーブンの中に無緊張状態で10分間フィルムを保持し、熱処理前の標点間距離Lと熱処理後の標点間距離Lをそれぞれ測定し、その寸法変化率を熱収縮率S(%)として下式により算出した。
S=((L−L)/L)×100
(4)粒子の平均粒径
島津制作所製CP−50型セントリフューグルパーティクルサイズアナライザー(Centrifugal Particle Size Annalyzer)を用いて測定し、得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50重量%に相当する粒径を読み取った(「粒度測定技術」日刊工業新聞発行、1975年 頁242〜247参照)。
(5)中心線平均表面粗さ(Ra)
非接触式3次元粗さ計(小坂研究所製、ET30HK)を用いて波長780nmの半導体レーザー、ビーム径1.6μmの光触針で測定長(LX)1mm、サンプリングピッチ2μm、カットオフ0.25mm、縦方向拡大倍率5000倍、横方向拡大倍率200倍、走査線数100本(従って、Y方向の測定長LY=0.2mm)の条件にてフィルム表面の突起プロファイルを測定し、その粗さ曲面をZ=F(X、Y)で表したとき、次の式で得られる値(Ra、単位nm)をフィルムの表面粗さとして定義した。
Figure 2008041674
(6)フィルムの全光線透過率
JIS規格 K6714−1958に従い、全光線透過率Tt(%)を測定した。
(7)薄膜太陽電池の光電変換効率
フィルムの表面に、櫛形形状のマスクを用い、基板温度を常温とし、DCスパッタリング法によって2000ÅのAg薄膜を形成した。次にRFスパッタリング法によって、ITO層(透明導電層)を、基板温度140℃の条件で2000Åの厚みで形成した。その後、このフィルムをプラズマCVD装置に入れ、1.33×10−5Paになるまで装置内を減圧し、続いて基板温度を140℃とし、水素ガスおよび少量のBガスを含むモノシランガス(モル比、SiH:H:B=1:181:3×10−3)を用いて、透明導電層上に厚み0.2μmのp型シリコン膜層を形成した。続いて水素ガスおよびモノシランガス(モル比、SiH:H=1:39)を用いて、p型シリコン膜層の上に厚み2μmのi型シリコン膜層を形成した。さらに、水素ガスおよび少量のPHガスを含むモノシランガス(モル比、SiH:H:PH=1:143:8×10−3)を用いて、i型シリコン膜層上に厚み0.4μmのn型シリコン膜層を形成した。その後、DCスパッタリング法によって200℃で酸化亜鉛薄膜を500Åの厚みで形成し、基板を常温まで連客してからAg薄膜(裏面電極層)を2000Åの厚みで形成し、薄膜太陽電池を得た。
500Wのキセノンランプ(ウシオ電気社製)に太陽光シミュレーション用補正フィルター(オリエール社製AM1.5Global)を装着し、上記の薄膜太陽電池に対し、入射光強度が100mW/cmの模擬太陽光を、水平面に対して垂直になるよう照射した。システムは屋内、気温18℃、湿度50%の雰囲気に静置した。電流電圧測定装置(ケースレー製ソースメジャーユニット238型)を用いて、システムに印加するDC電圧を10mV/秒の定速でスキャンし、素子の出力する光電流を計測することにより、光電流−電圧特性を測定し、光電変換効率を算出した。
[実施例1]
平均粒径3.5μmの塊状シリカ(真密度2.2)を1.5体積%含有するポリエチレン−2,6−ナフタレート(非晶密度1.33、固有粘度:0.65)を、170℃で6時間乾燥させた後に押出機に供給し、溶融温度305℃でスリット状ダイより押出して、表面温度を50℃に維持した回転冷却ドラム上で急冷固化させて未延伸フィルムを得た。
次いで縦方向に140℃で3.1倍に延伸した後、横方向に145℃で3.3倍に延伸し、245℃で5秒間熱固定処理および幅方向に2%収縮させ、厚さ75μmのフィルムを得た。得られたフィルムのRaは155nm、フィルムの200℃における熱収縮率は0.2%であった。
得られたフィルムを用いて薄膜太陽電池を作成し、光電変換効率を測定した結果、開放電圧が0.42V、短絡電流密度が23.3mA/cm、光電変換効率は5.4%であった。
[実施例2]
平均粒径0.3μmのルチル型二酸化チタン(真密度4.2)を4体積%含有するポリエチレン−2,6−ナフタレート(非晶密度1.33、固有粘度:0.63)を、170℃で6時間乾燥させた後に押出機に供給し、溶融温度305℃でスリット状ダイより押出して、表面温度を50℃に維持した回転冷却ドラム上で急冷固化させて未延伸フィルムを得た。
次いで縦方向に140℃で3.1倍に延伸した後、横方向に145℃で3.3倍に延伸し、245℃で5秒間熱固定処理および幅方向に2%収縮させ、厚さ75μmのフィルムを得た。得られたフィルムのRaは55nm、フィルムの200℃における熱収縮率は0.3%であった。
得られたフィルムを用いて薄膜太陽電池を作成し、光電変換効率を測定した結果、開放電圧が0.43V、短絡電流密度が23.8mA/cm、光電変換効率は6.1%であった。
[比較例1]
平均粒径1μmの真球状シリカ(真密度2.2)を0.3体積%含有するポリエチレン−2,6−ナフタレート(非晶密度1.33、固有粘度:0.65)を、170℃で6時間乾燥させた後に押出機に供給し、溶融温度305℃でスリット状ダイより押出して、表面温度を50℃に維持した回転冷却ドラム上で急冷固化させて未延伸フィルムを得た。
次いで縦方向に140℃で3.1倍に延伸した後、横方向に145℃で3.3倍に延伸し、245℃で5秒間熱固定処理および幅方向に2%収縮させ、厚さ75μmのフィルムを得た。得られたフィルムのRaは26nm、フィルムの200℃における熱収縮率は0.4%であった。
得られたフィルムを用いて薄膜太陽電池を作成し、光電変換効率を測定した結果、開放電圧が0.42V、短絡電流密度が18.7mA/cm、光電変換効率は4.7%であった。
本発明の太陽電池の基材は、フレキシブルタイプの薄膜太陽電池の基材として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 不活性粒子を含有する熱可塑性結晶性樹脂の組成物から構成され、少なくとも一方の面の表面粗さRaが30〜500nmであることを特徴とする太陽電池の基材。
  2. フレキシブルタイプの薄膜太陽電池の基材として用いられる、請求項1記載の太陽電池の基材。
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