JP2000311873A - ダイシングシート - Google Patents

ダイシングシート

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JP2000311873A
JP2000311873A JP37308499A JP37308499A JP2000311873A JP 2000311873 A JP2000311873 A JP 2000311873A JP 37308499 A JP37308499 A JP 37308499A JP 37308499 A JP37308499 A JP 37308499A JP 2000311873 A JP2000311873 A JP 2000311873A
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dicing sheet
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heat
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plastic film
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Kyoichi Yamamoto
恭一 山本
Koujun Uko
公淳 宇高
Takashi Takada
尚 高田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、接着剤層の表面平滑性、膜
厚の均一性を容易とすると共に、ワーク材の微細加工を
容易にするダイシングシートを提供することにある。 【解決手段】 本発明のダイシングシートは、プラスチ
ックフィルム基材上に、加熱溶融型固形接着剤の有機溶
剤溶液塗布層を5μm〜300μmの乾燥後膜厚で設け
たものであり、また、プラスチックフィルム基材と加熱
溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層間であって、ワ
ークサイズ端部に対応した箇所に易剥離性部を設けたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン、ガリウムヒ
素、ガラス材、磁性材、金属材、水晶、光学レンズ等の
ワーク材を多数枚仮着剤を介して重ね、接着固定後、一
定の大きさに精密切断したり、また、支持台上にワーク
材を仮着剤を介して固定し、ダイシングや穴開け、研磨
加工したり、更にはウエハと定盤との間の仮着といった
ような種々の加工に際しての仮着に有用なダイシングシ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述のような用途に対する仮着用
接着剤としては、石油系樹脂、パラフィンワックス、松
脂の変性物、昆虫の分泌物など例えば、重合ロジン、精
製ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル、シェラ
ック樹脂、カルナバ、密蝋、モンタンワックス等の動植
物系、鉱物系が使用され、使用に際しては、グラファイ
ト架台やアルミ架台等の支持台上に固形接着剤を熱溶融
して塗布した後、ワーク材を積層し、固定し、ダイシン
グ( DICING 、切断)、スクラビング( SCRUBBING、研
削)やポリシング( POLISHING、研磨)加工に供してい
た。
【0003】しかしながら、支持台上に固形接着剤を熱
溶融して塗布するにあたっては、100℃以上に加熱し
た支持台上に人的作業で溶融型固形接着剤を塗布し、ワ
ーク材を積層していくため危険作業となっており、ま
た、ワーク材を多数枚仮着剤を介して重ねて一定の大き
さに精密切断する作業にあたっては、接着剤の膜厚の均
一性が必要であり、また、位置合わせにしても熟練した
作業が必要である。
【0004】また、ワーク材の研磨作業に際しては、ワ
ーク材の平滑性は接着剤層の平滑度や膜厚の均一性に影
響されるため、接着剤の塗布に際しては平滑塗布が要求
され、熟練を必要とするが、個人差があるため、良品率
の低下につながるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接着
剤層の表面平滑性、膜厚の均一性を容易とすると共に、
ワーク材のダイシングやスクラビング加工等の微細加工
を容易にするダイシングシートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、プラスチックフィルム
基材上に、加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層
を5μm〜300μmの乾燥後膜厚で設けたダイシング
シートとすることにより、上記の課題を達成できること
を見出した。
【0007】また、上記のプラスチックフィルム基材に
おける加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層面側
の濡れ指数が40mN/m〜48mN/mであることを
特徴とする。
【0008】また、上記の加熱溶融型固形接着剤が、酸
価が65mgKOH/g以上のセラック樹脂からなるこ
とを特徴とする。
【0009】また、上記の加熱溶融型固形接着剤の有機
溶剤溶液塗布層中に、有機または無機フィラーを混合し
たことを特徴とする。
【0010】また、上記のプラスチックフィルム基材の
膜厚が3.5μm〜200μmであることを特徴とす
る。
【0011】また、上記のプラスチックフィルム基材と
加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層との接着力
が0.2KPa〜6.0KPaであることを特徴とす
る。
【0012】また、上記のプラスチックフィルム基材と
加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層間であっ
て、ワークサイズ端部に対応した箇所にパターン状に易
剥離性部を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のダイシングシートについ
て、図1にダイシングシートの一実施態様の平面図を示
し、図2に図1のA−A′線での断面図を示す。図中、
1はプラスチックフィルム基材、2は加熱溶融型固形接
着剤の有機溶剤溶液塗布層、3はカバーフィルム、4は
易剥離性部を示す。
【0014】プラスチックフィルム基材1は、ポリエチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルム、テフロンフィ
ルム、セルロースフィルム、ポリエステルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム等が例示され、又、ポリエステ
ルフィルム上に弗素コート又はカルバミドコート或いは
ペインタブル性架橋シリコンをコーティングしたフィル
ムや、ポリエステルフィルムをベースとし、ドライラミ
ネート法でポリエチレンフィルム又はポリメチルペンテ
ンポリマーフィルムを積層したフィルム等が例示され、
また、合成樹脂フィルムにあっては延伸フィルムが好ま
しい。プラスチックフィルム基材は、接着剤層のキャリ
アフィルムとして機能するものであるので、膜厚として
は、支持性の観点から3.5μm〜200μm、好まし
くは20μm〜100μmである。
【0015】また、接着剤層が塗布積層されるに際し、
ハジキやピンホールの発生を防止するために、基材の接
着剤塗布面側における濡れ状態が重要であり、本発明に
おいては、JISK6768及びK6782で規定され
る濡れ指数が40mN/m〜48mN/m、好ましくは
42mN/m〜45mN/mのものとするとよく、その
ためには、基材における接着剤層塗布面にはコロナ放電
処理やオゾン処理、ポリエチレンイミン処理等の表面処
理を施しておくとよい。また、これにより、ワーク材に
転写された際の接着剤層の表面状態を平滑表面とするこ
とができる。
【0016】また、ワーク材に接着剤層を積層した際に
は、接着剤層との剥離性が要求されるので、プラスチッ
クフィルム基材と接着剤層との接着力は、0.2KPa
〜6.0KPa、好ましくは2.0KPa〜5.0KP
aとしておくとよい。
【0017】尚、ダイシングシートから接着剤層単体を
剥離し、手作業により予熱した状態のワーク材に貼着す
る作業を繰り返し、複数のワーク材を積層して仮留め
後、ダイシング工程する場合には、基材を後述するカバ
ーフィルムの如き易剥離性フィルムとしてもよい。
【0018】次に、本発明における加熱溶融型固形接着
剤の有機溶剤溶液塗布層2としては、加熱溶融型固形接
着剤、可塑剤、必要に応じて有機または無機フィラーを
有機溶剤に溶解した溶液をプラスチックフィルム基材上
に塗布形成されるものである。
【0019】加熱溶融型固形接着剤としては、プラスチ
ックフィルム基材との接着力を0.2KPa〜6.0K
Paの範囲とできるものであり、例えばセラック樹脂、
水添ロジン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等が例示さ
れるが、加熱溶融型固形接着剤として酸価が65mgK
OH/g以上のものを使用すると、ワーク材の微細加工
後の仮着接着剤の除去操作に際して、アルカリ水溶液や
低級アルコールを使用して容易に除去できるので好まし
い。
【0020】また、加熱溶融型固形接着剤の融点を下
げ、塗布時の塗膜の平滑性を付与する目的で、可塑剤を
添加するとよく、例えばトリクレジルフォスフェート、
オレイン酸アマイド、カルバミン酸エステル、ジシクロ
ヘキシルフタレート等が例示され、添加量は、加熱溶融
型固形接着剤100重量部に対して2重量部〜80重量
部、好ましくは5重量部〜40重量部である。
【0021】また、加熱溶融型固形接着剤には、加工物
性向上、接着力、滑性付与を目的として、有機または無
機フィラーを含有させるとよく、有機フィラーとしては
ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイド、天然ワックス
等が、また、無機フィラーとしてはシリカ、硫酸バリウ
ム、タルク、炭酸カルシウム等が例示され、いずれも、
粒径が1μm以下のものとするとよい。添加量は、加熱
溶融型固形接着剤100重量部に対して0重量部〜15
0重量部、好ましくは0重量部〜120重量部である。
【0022】これらの組成を有機溶剤、例えばメタノー
ル、エタノール、酢酸エチル、またはその混合系に固形
分60重量%〜80重量%で溶解し、加熱溶融型固形接
着剤の有機溶剤溶液とされ、ロールコート法、バーコー
ト法、リバースコート法、ダイコート法等の塗布方法に
より、プラスチックフィルム基材上に、乾燥膜厚5μm
〜300μm、好ましくは10μm〜100μmで塗布
形成される。
【0023】このようにして、塗布形成された加熱溶融
型固形接着剤層における軟化点は60℃〜80℃であ
り、また、溶融粘度は140℃で300mPa・s〜3
500mPa・sのものとされるとよい。
【0024】次に、カバーフィルム3は、塗布形成され
た加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層2上に積
層されるもので、例えば無延伸のポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンフィルム、シリコーンコートポリエス
テルフィルムやポリウレタン延伸フィルム等が例示さ
れ、膜厚4.5μm〜25μmのものが例示される。
【0025】本発明のダイシングシートにおいては、加
熱溶融型固形接着剤層はプラスチックフィルム基材1上
に塗布形成されるので、その膜厚は均一性に優れるもの
とでき、また、ワーク材に転写形成された際には、プラ
スチックフィルム基材やカバーフィルムの表面平滑面か
ら転写されるので、表面平滑性に優れたものとなり、そ
の表面粗さを±10nm以下とすることができる。
【0026】次に、プラスチックフィルム基材1と加熱
溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層2との間に設け
られる易剥離性部4について説明する。
【0027】易剥離性部4は、罫線等のパターン状に形
成され、ワーク材を積層したり、また、ダイシングする
際のスリッター箇所の目安としたり、更に、接着剤層を
ワーク材や支持台上等に転写した際に、基材を接着剤層
から剥離する際のきっかけとなって易剥離性を付与する
ことを目的とするものである。
【0028】易剥離性部としては、次の3つの方法によ
り形成することができる。
【0029】 第1図、第2図に示すように、パター
ン状に易剥離層4を設けて易剥離性部とすることができ
る。易剥離層4は、例えば、ケミカル転写法を利用し、
基本的に2層構成として形成することができる。この場
合、プラスチックフィルム基材側に第1層目をイソシア
ネート硬化型インキを使用して印刷により形成するとよ
く、例えば、硝化綿/ウレタン樹脂とイソシアネートの
2液系、硝化綿/ポリエステル樹脂とイソシアネートの
2液系等に顔料としてシリカ等を練り込んだり、フッソ
系樹脂等を熱離型剤として添加したものが挙げられる。
次に、第1層上に、第1層と同じパターン形状に積層さ
れる第2層としては、室温では第1層目と接着している
が、接着剤層をワーク材や支持台上等に熱転写する際の
熱で第1層目を架橋硬化させることにより第1層との熱
離型性を示すに至るもので、具体的には、塩化ゴムを主
体とし、テルペン系樹脂やアクリル系樹脂を併用した着
色インキを使用して形成させるとよい。この方法により
易剥離層4を形成すると、塗工時に接着剤層中のアルコ
ール溶剤によりスエリングしないで形成することができ
る。
【0030】 また、易剥離層4として、高周波ウエ
ルダー方式(高周波ミシン)による易剥離層としてもよ
く、この場合には、キレート処理カーボン、キレート処
理チタン等の絶縁性物質層で易剥離層を形成し、高周波
による易剥離層の発熱作用により易剥離層上の接着剤層
を軟化させ、接着剤層を剥離可能とする方式としてもよ
い。
【0031】 また、長尺のダイシングシート製造
後、例えばシリンダーロールに針状突起を設け、雌雄ロ
ール間の押圧により接着剤層にミシン目を形成し、その
ミシン目を剥離のきっかけとする易剥離性部としてもよ
い。
【0032】易剥離性部4は、図2に示すように、プラ
スチックフィルム基材1と接着剤層2との間に設けられ
る。ダイシングシートの一実施態様の平面図である図1
により説明する。図中、41、42は易剥離層4の中心
線である。
【0033】図1に図示するように、易剥離層4のパタ
ーン形状としては、例えばプラスチックフィルム基材1
(キャリアフィルム)上に、例えば幅20mmで塗布形
成される。易剥離層4は、ワーク材の大きさにもよる
が、例えば中心線41、42により形成される縦12c
m×横51cmの長方形の枠状に形成される。また、易
剥離性部をミシン目とする場合には、プラスチックフィ
ルム基材1上に接着剤層を形成した後、上述した方法
で、中心線41、42の箇所に枠状に形成されるとよ
い。
【0034】本発明のダイシングシートを使用してワー
ク材を微細加工するに際しての易剥離性部4の利用例を
以下に示す。図2に示すダイシングシートにおけるカバ
ーフィルム3を剥離し、その接着剤層2側から支持台上
の大判のワーク材上に積層し、易剥離性部4による易剥
離性を利用し接着剤層2をワーク材上に転写する。
【0035】上記 の型の易剥離性部の場合には、
熱圧により易剥離性とでき、また、 の型の易剥離性
部の場合には高周波加熱により易剥離性とでき、さら
に、ミシン目の場合にはミシン目を利用して易剥離性と
できる。
【0036】次いで、得られた接着剤層上に他の大判の
ワーク材を積層した後、さらに、先に転写された接着剤
層における易剥離性部を目安として他のダイシングシー
トを使用して同様に接着剤層を転写する。この作業を繰
り返し、大判のワーク材をそれぞれ接着剤層を介して2
0〜100枚積層する。次いで、接着剤の軟化点より2
5℃〜40℃高い温度で積層体を加熱圧着する。積層体
は、易剥離性部を目安としてダイヤモンドソー等により
切断加工され、多数枚重ねられた所望形状のワーク材が
同時にカッティングされる。カッティングされた積層体
は、アルカリ水溶液やアルコール中に浸漬されて接着剤
層を溶解・除去することにより、所望形状のワーク材と
できる。
【0037】また、本発明のダインシングシートは、支
持台上にワーク材を固定する仮着剤用としても使用で
き、固定されたワーク材のダイシングや穴開け、研磨加
工、更にはウエハと定盤との間の仮着といったような微
細加工に利用できる。この場合にも、支持台や定盤上に
易剥離性部を利用して接着剤層を転写して形成するとよ
く、ワーク材やウエハを積層した後加熱圧着させ、それ
ぞれ支持台や定盤に固着することができる。表面平滑性
や膜厚の均一性に優れる接着剤層とできるので、ワーク
材やウエハの精密加工を可能とする。
【0038】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
下記の実施例において測定した軟化点、接着力の測定方
法は下記の通りである。
【0039】(軟化点の測定方法)ホットプレート(1
50℃)上で溶融した試料を測定用リングに流しこみ、
自然冷却させる。試料上に鉄球を乗せる。ビーカーに水
を入れ、その内にリングを置き、電熱器でビーカーを温
め、試料が軟化して鉄球が下に落下した時の温度を軟化
点とした。
【0040】(接着力の測定方法)ホットプレート(1
50℃)上で2枚1組の測定用治具に試料を塗り、貼り
合わせる(SUS/試料/SUS)。100gの重りを
乗せて自然冷却させ、接着させる。25℃のウォーター
バスに1時間入れ、温度を安定させた後、ストログラフ
(東洋精機(株)製)を使用して引っ張り剪断剥離強度
を測定し、接着力とした。
【0041】(実施例1)ポリエチレンテレフタレート
フィルム(膜厚25μm、パナック工業(株)製)の表
面をコロナ処理し、濡れ指数が45mN/mとしたの
ち、その処理面に、縦2mm×長さ5mmの微細サイズ
のワーク材をカッティングできるように、図1に示すパ
ターンで、硝化綿/ポリエステル樹脂とイソシアネート
の2液型インキ(ザ・インクテック(株)製)を使用し
て第1層を印刷形成した。次いで、第1層上に、キレー
ト処理カーボン、塩素化ゴムとアクリル酸エステルから
なる着色インキ(ザ・インクテック(株)製)を第2層
として第1層と同一パターンで印刷形成し、2層構成か
らなる易剥離層4を2mm幅で形成した。
【0042】次いで、易剥離層4を形成したポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に、下記組成 ・セラック樹脂(岐阜セラック(株)製「PN−M60」、酸価75mgKOH /g、固形分60%のメタノール液) ・・・・ 81.7重量部 ・トリクレジルフォスフェート(新日本理化(株)製、純分100%) ・・・・ 21.0重量部 の接着剤溶液(固形分70%)を20μmの膜厚で塗布
し、乾燥膜厚15±3μmの固形接着剤層を設けた。固
形接着剤層の軟化点は68℃であり、また、接着力は
7.8MPaであった。なお、セラック樹脂単品の場合
には、軟化点は75℃であり、また、接着力は6.3M
Paである。
【0043】固形接着剤層上に、無延伸ポリプロピレン
フィルムを貼着してカバーフィルムを形成し、本発明の
ダイシングシートを得た。
【0044】次に、ダイシングシートにおけるカバーフ
ィルムを剥離した後、架台上に接着剤層側から積層し、
100℃で加熱圧着し、易剥離性部の硬化を利用して接
着剤層を転写した。ついで、その接着剤層上に、ワーク
材であるセラミックの大判基板(幅80mm×長さ40
0mm)を積層し、次いで、その大型基板上に、同様に
接着剤層を転写し、さらに、その接着剤層を介して他の
大型基板を同様に積層した。この積層工程を繰り返し、
大判基板を10枚、接着剤層をそれぞれ介して積層した
後、110℃で加熱圧着し、冷却し、固定した。
【0045】次いで、易剥離性部を目安としてダイヤモ
ンドソーを使用して、セラミックの大判基板を幅2mm
×長さ5mmの微細サイズに切断した。切断後、積層物
を0.5%NaOH水溶液に浸して積層された基板を分
離した。
【0046】(実施例2)実施例1における加熱溶融型
接着剤溶液に代えて、下記組成 ・セラック樹脂(岐阜セラック(株)製「PN−M60」、酸価75mgKOH /g、固形分60%のメタノール液) ・・・・ 47.8重量部 ・トリクレジルフォスフェート(新日本理化(株)製、純分100%) ・・・・ 8.3重量部 ・硫酸バリウム(堺化学工業(株)製) ・・・・ 33.0重量部 .メタノール ・・・・ 10.9重量部 の加熱溶融型接着剤溶液(固形分70%)を使用した以
外は同様にして、ダイシングシートを作製した。上記の
固形接着剤層の軟化点は、74℃であり、また、接着力
は13.7MPaであった。
【0047】実施例1のダイシングシート同様に、ワー
ク材であるセラミックの大判基板の切断加工に使用でき
た。
【0048】(実施例3)実施例2で作成したダイシン
グシートにおけるカバーフィルムを剥離して、実施例1
同様に、架台上に接着剤層側から積層した後、小型高周
波誘導加熱装置(コヤマ化学(株)製)を利用して、1
00〜450KHz、5KWの条件で印加し、易剥離性
部の発熱を利用して架台上に接着剤層を転写した。
【0049】以下、実施例1のダイシングシート同様
に、ワーク材であるセラミックの大判基板の切断加工に
使用できた。
【0050】(実施例4)実施例2で作成したダイシン
グシートにおけるカバーフィルムを剥離して、実施例1
同様に、架台上に接着剤層側から積層した後、超音波接
合装置(超音波工業(株)製)を利用して接着剤層の転
写と、印加エネルギーのアップによる接着剤層の熔断を
行ない、架台上に接着剤層を形成した。
【0051】以下、実施例1のダイシングシート同様
に、ワーク材であるセラミックの大判基板の切断加工に
使用できた。
【0052】
【発明の効果】本発明のダイシングシートを使用する
と、転写形成される接着剤層は膜厚が均一で、かつその
表面平滑性に優れるものとできるので、ワーク材の微細
加工に際して精密加工を可能とし、また、易剥離性部に
より、ワーク材の微細加工に際しての位置合わせを正確
にでき、また、接着剤層の転写に際しての作業性に優れ
るものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のダイシングシートの平面図
を示す。
【図2】 図2は、本発明のダイシングシートの断面図
である。
【符号の説明】 1はプラスチックフィルム基材、2は加熱溶融型固形接
着剤の有機溶剤溶液塗布層、3はカバーフィルム、4は
易剥離性部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム基材上に、加熱溶
    融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層を5μm〜300
    μmの乾燥後膜厚で設けたことを特徴とするダイシング
    シート。
  2. 【請求項2】 プラスチックフィルム基材における加熱
    溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層面側の濡れ指数
    が40mN/m〜48mN/mであることを特徴とする
    請求項1記載のダイシングシート。
  3. 【請求項3】 加熱溶融型固形接着剤が、酸価が65m
    gKOH/g以上のセラック樹脂からなることを特徴と
    する請求項1、または請求項2記載のダイシングシー
    ト。
  4. 【請求項4】 加熱溶融型固形接着剤の有機溶剤溶液塗
    布層中に、有機または無機フィラーを混合したことを特
    徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つ記載のダイ
    シングシート。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルム基材の膜厚が3.
    5μm〜200μmであることを特徴とする請求項1〜
    請求項4のいずれか一つ記載のダイシングシート。
  6. 【請求項6】 プラスチックフィルム基材と加熱溶融型
    固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層との接着力が0.2K
    Pa〜6.0KPaであることを特徴とする請求項1〜
    請求項5のいずれか一つ記載のダイシングシート。
  7. 【請求項7】 プラスチックフィルム基材と加熱溶融型
    固形接着剤の有機溶剤溶液塗布層間であって、ワークサ
    イズ端部に対応した箇所にパターン状に易剥離性部を設
    けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一
    つ記載のダイシングシート。
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