JP3033587U - ブックレットおよびその作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型印刷物を保持するための台紙と表紙の間
の粘着力と、商品に付着するための粘着力とが異なるよ
うに形成することもできる共に、流れ作業によって商品
に直接添付することができるように一定間隔で配列され
たブックレットを、総体的に一つの流れとして作成する
ための装置を提供しようとするものである。 【解決手段】 ホットメルト塗工装置によりセパレータ
の剥離剤を有する面上にホットメルト型粘着剤を塗工し
て粘着層を形成し、この粘着層上に台紙を付着させる。
印刷物供給装置から送出される小型印刷物は、この台紙
上に載置されると同時に、表紙給紙装置から送出される
表紙をその上に重ね合わせ、表紙の接着層が台紙に接着
することによって、台紙と表紙との間に一定間隔だけ離
間した状態で保持される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品の付加価値を高めるためのクーポン券や応募券等、或いは製造 物責任法（ＰＬ法）に対応するための説明書や注意書等のような相対的に小型の 印刷物（以下、これらを「小型印刷物」と総称する。）を直接商品に付着させて 添付するために、粘着層を備えたフィルムからなる表紙と台紙の間に小型印刷物 を保持したもの（以下、これを「ブックレット」という。）およびその作成装置 に関するものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

小型印刷物は、商品が消費者の手に渡るまでの間に脱落したり毀損されたりす ることのないように、そして、消費者が簡単に取り出してその添付目的のために 使用できるように商品に付着されていなければならない。そのため、商品に直接 付着される台紙の粘着層は、台紙との間で小型印刷物を保持するための表紙に設 けられた粘着層よりも相対的に強い粘着力を有するものを使用することが望まれ ている。

【０００３】 本考案は、このような異なった粘着力を有すると共に、流れ作業によって商品 に直接添付することができるように一定間隔で配列されたブックレット、および それを総体的に一つの流れとして作成するための装置を提供しようとするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案によるブックレット作成装置は、連続用紙状の台紙およびセパレータを それぞれ給送するための台紙およびセパレータ給紙装置と、給送されるセパレー タまたは台紙の一面にホットメルト型粘着剤を塗工するためのホットメルト塗工 装置と、ホットメルト型粘着剤を塗工することにより形成された粘着層上に台紙 またはセパレータを付着させるための台紙圧着装置と、一面に粘着層を備えた連 続用紙状の表紙を給送するための表紙給紙装置と、小型印刷物を一定間隔で送出 するための印刷物供給装置と、一定間隔で給送される小型印刷物を表紙と台紙の 間に保持するように表紙と台紙を付着するための表紙圧着装置と、表紙と台紙の 間に保持された小型印刷物に応じた位置で表紙および台紙を型抜きするための型 抜き装置と、型抜きされた表紙および台紙の不要部分を剥ぎ取るための粕抜き装 置とから構成される。

【０００５】 また、本考案によるブックレット作成装置は、ホットメルト型粘着剤として紫 外線硬化型のホットメルト型粘着剤を使用し、ホットメルト塗工装置と台紙圧着 装置の間に塗工されたホットメルト型粘着剤を硬化させて粘着層を形成するよう に紫外線を照射するための紫外線照射装置を設けることもできる。

【０００６】 本考案によるブックレット作成装置はまた、ホットメルト型粘着剤への紫外線 照射時に発生する熱を冷却するための冷却装置を紫外線照射装置に併設すること もでき、更に、台紙圧着装置と表紙圧着装置の間または台紙給紙装置と台紙圧着 装置の間に、台紙の少なくとも一面に所要の印刷を施すための印刷装置を設ける こともできる。

【０００７】 一方、本考案によるブックレットは、連続用紙状のセパレータの一面にホット メルト型粘着剤を塗工して粘着層を形成し、該セパレータに形成された粘着層上 に台紙を付着し、該台紙上に小型印刷物を一定間隔で配置すると共に、一面に粘 着層を備えた連続用紙状の表紙を付着することにより小型印刷物を台紙上に保持 し、該表紙と台紙の間に保持された小型印刷物に対応した位置および寸法形状で 表紙および台紙を型抜きすることにより形成される。

【０００８】 本考案によるブックレットはまた、ホットメルト型粘着剤として紫外線硬化型 のホットメルト型粘着剤を使用でき、更に、台紙の少なくとも一面に所要の印刷 を施すこともできる。

【０００９】 ホットメルト塗工装置によってホットメルト型粘着剤をセパレータの一面に塗 工することにより接着層が形成され、その上に台紙を付着させることによって台 紙への接着層の形成を行う。印刷物供給装置から送出される小型印刷物は、この 台紙の上に載置されると同時に、表紙給紙装置から送出される表紙をその上に重 ね合わせ、表紙の接着層が台紙に接着することによって、台紙と表紙との間に一 定間隔だけ離間した状態で保持される。小型印刷物をその間に保持した表紙およ び台紙は、型抜き装置によって総体的に小型印刷物の平面形状に沿った形状で型 抜きされる。次いで、型抜きされた表紙および台紙の不要部分は粕抜き装置によ って剥ぎ取られ、これにより、一定間隔で配置されたブックレットがセパレータ 上に付着した状態で作成される。

【００１０】 紫外線照射装置で硬化されるホットメルト型粘着剤を使用し、紫外線照射装置 によって紫外線を照射して硬化させることにより、粘着層の形成を短時間で確実 に行われることが可能となる。また、紫外線照射装置に併設された冷却装置は、 紫外線照射時に発生する熱によってセパレータや台紙に悪影響を及ぼすのを回避 できる。

【００１１】 印刷装置を台紙給紙装置と台紙圧着装置の間に設ける場合、台紙のセパレータ と接着する側の面を含むいずれかの面または両面に所要の印刷を施すことが可能 となり、台紙圧着装置と表紙給紙装置の間に印刷装置を設ける場合は台紙のセパ レータとの接着側に対向する面だけの印刷となる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案の実施例によるブックレット作成装置は、図１に示すように、連続用紙 状の台紙１ａおよびセパレータ２ａをそれぞれ給送するための台紙およびセパレ ータ給紙装置１および２と、給送されるセパレータまたは台紙（図示の場合、セ パレータ２ａ）の一面にホットメルト型粘着剤を塗工するためのホットメルト塗 工装置３と、ホットメルト型粘着剤を塗工することにより形成された粘着層３ａ （図２参照）上に台紙またはセパレータ（図示の場合、台紙１ａ）を付着させる ための台紙圧着装置４と、一面に粘着層５ｂ（図２参照）を有する連続用紙状の 表紙５ａを給送するための表紙給紙装置５と、小型印刷物６ａを一定間隔で送出 するための印刷物供給装置６と、一定間隔で給送される小型印刷物６ａを表紙と 台紙の間に保持するように表紙５ａと台紙１ａとを付着するための表紙圧着装置 ７と、表紙と台紙の間に保持された小型印刷物に応じた位置で表紙５ａおよび台 紙１ａを型抜きするための型抜き装置８と、型抜きされた表紙および台紙の粕部 分９ａを剥ぎ取るための粕抜き装置９とから構成される。

【００１３】 連続用紙の形態（より具体的には、ロール状）で用意される台紙１ａおよびセ パレータ２ａは、それぞれ台紙およびセパレータ給紙装置１および２で貯留され ると共に、一定速度で連続して供給される。通常、台紙１ａとしては紙、合成紙 またはフィルムが用いられ、セパレータ２ａとしては一面にシリコン等からなる 剥離層２ｂ（図２参照）を有する慣用の剥離用紙が用いられる。給送されるセパ レータ２ａの一面、好ましくは、剥離層２ｂを有する側の面には、ホットメルト 塗工装置３によってホットメルト型粘着剤が塗工される。

【００１４】 ホットメルト型粘着剤の種類については特に限定されるものではなく、加熱溶 融して塗布された後に、セパレータまたは台紙上に粘着層を形成できるものであ ればどのようなホットメルト型粘着剤も適用可能である。しかしながら、塗工時 の展延性や硬化性等に起因する作業性、耐候性や耐油性等の特性から、アクリル 系ホットメルト型粘着剤を用いるのが好ましい。

【００１５】 また、図示の場合、ホットメルト型粘着剤をセパレータ２ａに塗工するように 示されているが、これは台紙１ａが透明な部材である場合、粘着層３ａのセパレ ータ２ａに接面する側の面がセパレータ２ａの剥離層２ｂの面によって平滑にさ れ、そして台紙１ａに接面する側の面が台紙圧着装置４によって圧接されて平滑 にされることにより、粘着層３ａの透明性を保持させることができる。従って、 台紙１ａが不透明な場合、ホットメルト型粘着剤を必ずしもセパレータ２ａに塗 工しなければならないものではなく、台紙１ａに塗工することもできる。

【００１６】 ホットメルト型粘着剤の粘着層３ａは、台紙給紙装置１から給送された台紙１ ａとセパレータ給紙装置２から給送されたセパレータ２ａとが台紙圧着装置４に よって相互に重ね合わされたとき、その粘着力によって両者に付着して積層され て表紙圧着装置７へ送出される。このとき、作成されたブックレットＢを商品等 に付着させるのを容易にするために、セパレータ２ａの剥離層２ｂを有する面上 に粘着層３ａが位置するように留意されるべきである。

【００１７】 印刷物供給装置６に貯留されている小型印刷物６ａは、一定の間隔を置いて順 次に表紙圧着装置７へ送出される。表紙圧着装置７に送出された小型印刷物６ａ は、そこに給送された台紙１ａのセパレータ２ａに対向する側の面上に載置され る。それと同時に、表紙給紙装置５から給送された表紙５ａは、台紙１ａとの間 に小型印刷物６ａを保持するように、表紙５ａの接着層５ｂ（図２参照）が表紙 圧着装置７によって台紙１ａに接着する。

【００１８】 この表紙５ａの接着層５ｂの接着力と、前述したセパレータ２ａに形成される 粘着層３ａの粘着力とは、作成されたブックレットＢ（図２参照）が商品に確実 に付着し、かつ、消費者等が小型印刷物６ａを取り出すために表紙５ａを剥ぎ取 るのを容易に行うことができるように、適当に異なった接着力をそれぞれ有する ように選定されるのが好ましい。

【００１９】 両者の間に小型印刷物６ａを保持した台紙１ａおよび表紙５ａは、型抜き装置 ８において、小型印刷物６ａに応じた位置で、実質的に小型印刷物の平面形状に 沿って型抜きされる。図示の場合、２つの型抜きロール８Ａおよび８Ｂが準備さ れており、これにより、台紙１ａと表紙５ａとを相互に異なった寸法形状、例え ば、表紙５ａを台紙１ａに対して総体的に小さく形成することが可能である。 次いで、型抜きされた台紙１ａおよび表紙５ａの不要部分９ａは粕抜き装置１０ によって剥ぎ取られる。かくして、図２に例示するようなブックレットＢが、連 続用紙状のセパレータ２ａ上に一定間隔で配置されて付着した形態で作成するこ とができる。

【００２０】 このようにして形成されたブックレットＢは、図２から明らかなように、台紙 １ａと表紙５ａの間に本質的に密閉された状態で保持されて用意される。ブック レットＢは、適当なブックレット貼付装置（図示なし）によって順次にセパレー タ２ａから剥がされ、台紙１ａの粘着層３ａによって商品に付着される。

【００２１】 図３は、本考案の別の実施例によるブックレット作成装置を示す図で、前述し たホットメルト塗工装置３によって塗工されるホットメルト型粘着剤が紫外線硬 化型のホットメルト型粘着剤であり、そのため、ホットメルト塗工装置３に後続 して紫外線照射装置１０が設けられている点を除き、前述の実施例と同様に構成 される。

【００２２】 紫外線硬化型のホットメルト型粘着剤の採用は、ホットメルト型粘着剤を塗布 してから粘着層３ａとして形成されるまでの時間を短縮することができ、それに より、ホットメルト型粘着剤を塗布されたセパレータ２ａまたは台紙１ａを、粘 着層３ａとして形成されるまで無用に走行させる必要がなく、小型でしかも作業 効率の高い装置を作成することができる。ところで、紫外線硬化型のホットメル ト型粘着剤を硬化させるとき、紫外線照射装置１０に発生する熱は相当な温度と なる。この発生された熱によって、セパレータ２ａまたは台紙１ａの材質および ／または寸法形状に悪影響を及ぼすことのないように、冷却装置１１を紫外線照 射装置１０に併設するのが好ましい。

【００２３】 図４は、本考案の更に別の実施例によるブックレット作成装置を示す図で、台 紙１ａに所要の印刷を施すための印刷装置１２を備えている以外、前記の各実施 例と同様に構成されている。印刷装置１２は、台紙１ａとセパレータ２ａを相互 に付着させた後に印刷を行うように、台紙圧着装置４と表紙圧着装置７の間に設 けられている。このため、台紙１ａへの印刷は、セパレータ２ａの付着側に対向 する面に行われる。

【００２４】 台紙１ａのセパレータ２ａ付着側の面への印刷を必要とする場合、図５に例示 するように、台紙給紙装置１と台紙圧着装置４の間に印刷装置１２Ａを設けるこ とによって対応できる。また、台紙１ａの両面への印刷を必要とする場合、図示 しないが、台紙給紙装置１と台紙圧着装置４の間に２つの印刷装置を設けるかま たは前述の台紙圧着装置４と表紙圧着装置７の間の印刷装置１２と、台紙給紙装 置１と台紙圧着装置４の間の印刷装置１２Ａとをそれぞれ設けることによって対 応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例によるブックレット作成装置の
概略を示す図である。

【図２】本考案の実施例によるブックレットの例を示す
断面図である。

【図３】本考案の別の実施例によるブックレット作成装
置を示す図１と同様な概略図である。

【図４】本考案の更に別の実施例によるブックレット作
成装置を示す図１と同様な図である。

【図５】図４に示すブックレット作成装置の変形例を示
す部分図である。

【符号の説明】

１ 台紙給紙装置 １ａ 台紙 ２ セパレータ給紙装置 ２ａ セパレータ ２ｂ 剥離層 ３ ホットメルト塗工装置 ３ａ 粘着層 ４ 台紙圧着装置 ５ 表紙給紙装置 ５ａ 表紙 ５ｂ 粘着層 ６ 印刷物供給装置 ６ａ 小型印刷物 ７ 表紙圧着装置 ８ 型抜き装置 ８Ａ,８Ｂ 型抜きロール ９ 粕抜き装置 ９ａ 粕部分 １０ 紫外線照射装置 １１ 冷却装置 １２,１２Ａ 印刷装置

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続用紙状の台紙およびセパレータをそ
   れぞれ給送するための台紙およびセパレータ給紙装置
   と、 給送されるセパレータまたは台紙の一面にホットメルト
   型粘着剤を塗工するためのホットメルト塗工装置と、 ホットメルト型粘着剤を塗工することにより形成された
   粘着層に台紙またはセパレータを付着させるための台紙
   圧着装置と、 一面に粘着層を備えた連続用紙状の表紙を給送するため
   の表紙給紙装置と、 小型印刷物を一定間隔で送出するための印刷物供給装置
   と、 一定間隔で給送される小型印刷物を表紙と台紙の間に保
   持するように表紙と台紙を付着するための表紙圧着装置
   と、 表紙と台紙の間に保持された小型印刷物に応じた位置で
   表紙および台紙を型抜きするための型抜き装置と、 型抜きされた表紙および台紙の不要部分を剥ぎ取るため
   の粕抜き装置とから構成されることを特徴とするブック
   レット作成装置。
2. 【請求項２】 前記ホットメルト型粘着剤は紫外線硬化
   型のホットメルト型粘着剤であり、前記ホットメルト塗
   工装置と台紙圧着装置の間には、塗工されたホットメル
   ト型粘着剤を硬化させて粘着層を形成するように紫外線
   を照射するための紫外線照射装置が設けられていること
   を特徴とする請求項１記載のブックレット作成装置。
3. 【請求項３】 前記紫外線照射装置には、ホットメルト
   型粘着剤への紫外線照射時に発生する熱を冷却するため
   の冷却装置が併設されていることを特徴とする請求項２
   記載のブックレット作成装置。
4. 【請求項４】 前記台紙圧着装置と表紙圧着装置の間に
   は、台紙の一面に所要の印刷を施すための印刷装置が設
   けられていることを特徴とする請求項１、２または３記
   載のブックレット作成装置。
5. 【請求項５】 前記台紙給紙装置と台紙圧着装置の間に
   は、台紙の少なくとも一面に所要の印刷を施すための印
   刷装置が設けられていることを特徴とする請求項１〜４
   のいずれか一項に記載のブックレット作成装置。
6. 【請求項６】 連続用紙状のセパレータまたは台紙の一
   面にホットメルト型粘着剤を塗工して粘着層を形成し、
   該粘着層上に台紙またはセパレータを付着して積層さ
   せ、該台紙上に小型印刷物を一定間隔で配置すると共に
   一面に粘着層を備えた連続用紙状の表紙を付着すること
   により小型印刷物を台紙上に保持し、該表紙と台紙の間
   に保持された小型印刷物に対応した位置および寸法形状
   で表紙および台紙を型抜きすることにより形成されるこ
   とを特徴とするブックレット。
7. 【請求項７】 前記ホットメルト型粘着剤は紫外線硬化
   型のホットメルト型粘着剤であることを特徴とする請求
   項６記載のブックレット。
8. 【請求項８】 前記台紙はその少なくとも一面に所要の
   印刷が施されていることを特徴とする請求項６または７
   記載のブックレット。