JPH0665548A - 半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造方法 - Google Patents

半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造方法

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JPH0665548A
JPH0665548A JP22580192A JP22580192A JPH0665548A JP H0665548 A JPH0665548 A JP H0665548A JP 22580192 A JP22580192 A JP 22580192A JP 22580192 A JP22580192 A JP 22580192A JP H0665548 A JPH0665548 A JP H0665548A
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pressure
sensitive adhesive
film
semiconductor wafer
adhesive layer
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JP22580192A
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Kazuyoshi Komatsu
和義 小松
Osamu Narimatsu
治 成松
Yasuo Takemura
康男 竹村
Yoko Takeuchi
洋子 武内
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、半導体ウエハの表面を汚染
することのない粘着剤層を有する半導体ウェハ表面保護
用粘着テープを生産性良く製造する方法を提供すること
にある。 【構成】 本発明により、表面張力が35dyne/c
m未満、ビカット軟化点が100℃以上である剥離フィ
ルムの片表面に粘着剤を塗布、乾燥して、粘着剤層を設
けた後、該粘着剤層の表面に表面張力が35dyne/
cm以上である基材フィルムを積層、押圧して、該粘着
剤層を該剥離フィルム片表面から該基材フィルム片表面
に転着させることを骨子とする半導体ウェハ表面保護用
粘着テープの製造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハの集積回
路が組み込まれた側の面(以下、半導体ウエハの表面と
いう)に粘着テープを貼付して、該半導体ウエハの他の
面(以下、半導体ウエハの裏面という)を研磨する際に
用いられる半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造方
法に関する。
【0002】詳しくは、カラーテレビジョン、パーソナ
ルコンピュウター、カメラ、時計、電話等各種IC製品
に用いられる半導体ウエハの製造工程において半導体ウ
エハの裏面を研磨するに際し、半導体ウエハの表面を汚
染することのない粘着剤層を有する半導体ウエハ表面保
護用粘着テープの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、半導体チップは薄肉化、軽量化さ
れる傾向にある。そのため、半導体ウエハの表面に集積
回路を組み込んだ後、更に半導体ウエハの裏面を研磨機
を用いて研磨し、半導体ウエハの厚さを100〜600
μm程度まで薄くするのが一般的になっている。
【0004】その際、集積回路が組み込まれた面を保護
することなしに研磨すると半導体ウエハが破損すること
がある。この破損を防止する方法として、例えば、特開
昭61−10242号公報には、ショアD型硬度が40
以下である基材シートの表面に粘着剤を設けたウエハ加
工用フィルムが提案され、そして、該ウエハ加工用フィ
ルムを半導体ウエハの表面に貼付して半導体ウエハを保
護し、該半導体ウエハの裏面を研磨する方法が開示され
ている。
【0005】しかし、該ウエハ加工用フィルムは、基材
フィルムの表面に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を形
成する方法により製造されるため、乾燥工程等におい
て、その雰囲気中に存在する塵埃等が粘着剤層の表面に
付着して、粘着剤層の表面を汚染する欠点がある。
【0006】また、上記ウエハ加工用フィルムの基材フ
ィルムとして、ショアD型硬度が40以下のフィルム、
例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ
ブタジエンフィルム等が好ましく用いられている。しか
し、これらのフィルムはいずれも軟化点が低く、耐熱性
に乏しい。
【0007】基材フィルムの耐熱性が乏しいと、高温に
おける乾燥が不可能であり、低温において長時間乾燥す
る必要があり、例えば、連続的に乾燥する場合は滞留時
間を長くしなければならず、大規模な装置を必要とし、
生産性の点で必ずしも満足できる方法とはいえない。
【0008】また、低温における乾燥は、水分、溶剤等
の除去が不充分となり易く、粘着力の低下またはバラツ
キの原因ともなり、ウエハ加工用フィルムの品質の点で
も必ずしも満足できる方法とはいえない。
【0009】かくして、半導体ウエハの表面を汚染する
ことのない粘着剤層を有する半導体ウエハ表面保護用粘
着テープを、生産性よく安定して製造し得る方法の開発
が強く要望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、半導体ウエハの表面を汚染することのな
い粘着剤層を有する半導体ウエハ表面保護用粘着テープ
を製造する方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、耐熱性が乏し
い基材フィルムを用いた場合でも、粘着剤層を高温下で
短時間で乾燥し得る生産効率の良い半導体ウエハ表面保
護用粘着テープの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、半導体ウエハ表面保護用粘着テープを製造す
るに際し、先ず、特定の軟化点と表面張力を有する剥離
フィルムの表面に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を形
成した後、該粘着剤層を特定の表面張力を有する基材フ
ィルムの表面に転着することにより、上記目的が達成し
得ることを見出し、本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明により、基材フィルムの
片表面に粘着剤層が設けられた半導体ウエハ表面保護用
粘着テープを製造する方法において、表面張力が35d
yne/cm未満、ビカット軟化点が100℃以上であ
る剥離フィルムの片表面に粘着剤を塗布、乾燥して、粘
着剤層を設けた後、該粘着剤層の表面に表面張力が35
dyne/cm以上である基材フィルムを積層、押圧し
て、該粘着剤層を該剥離フィルム片表面から該基材フィ
ルム片表面に転着させることを特徴とする半導体ウエハ
表面保護用粘着テープの製造方法が提供される。
【0014】本発明の特徴は、耐熱性を有し、かつ、基
材フィルムよりも低い表面張力を有する剥離フィルムの
表面に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を形成した後、
該粘着剤層を剥離フィルムよりも高い表面張力を有する
基材フィルムの表面に転着することにある。
【0015】かかる構成を採用することにより、半導体
ウエハの表面に接触する面が塵埃等により汚染されてい
ない粘着剤層を有する半導体ウエハ表面保護用粘着テー
プを、生産性良く、安定した品質で製造することが可能
となるものである。
【0016】そのため、これを半導体ウエハの表面に添
付した場合、半導体ウエハの表面を汚染することがな
い。
【0017】以下、本発明について詳細に説明する。
【0018】本発明におけるビカット軟化点は、JIS
K−7206に規定される方法に準じて測定したもの
である。また、表面張力は、JIS K−6782に規
定される方法に準じて測定したものである。
【0019】本発明に用いる剥離フィルムの片面または
両面の表面張力は、基材フィルムの少なくとも粘着剤が
転着される側の表面の表面張力よりも低いことが必要で
ある。基材フィルムよりも低い表面張力を有する剥離フ
ィルムの表面に粘着剤層を形成することにより、粘着剤
層の基材フィルム表面への転着を容易に行なうことがで
きる。
【0020】従って、本発明に用いる剥離フィルムは、
本質的には、表面張力の絶対値が如何なる値であっても
基材フィルムよりも低い表面張力を有するフィルムであ
ればよい。
【0021】しかし、粘着剤の塗布性、粘着剤層の密着
性、粘着剤層の剥離性等を総合的に考慮すると、少なく
とも粘着剤を塗布する表面の表面張力が35dyne/
cm未満であるフィルムが好ましく用いられる。
【0022】表面張力が35dyne/cm以上である
と、粘着剤の塗布性、粘着剤層の密着性、粘着剤層の剥
離性等が低下し、特に、基材フィルム表面への転着が良
好に行なえない傾向を示す。
【0023】また、本発明で用いる剥離フィルムは、所
定の耐熱性を有することが好ましい。耐熱性の判断基準
として、100℃以上のビカット軟化点が挙げられる。
ビカット軟化点が100℃未満であると、乾燥温度を高
温にして短時間で効率よく乾燥することができない上、
乾燥炉内でフィルムが熱収縮を起こすことがあり、剥離
フィルムにしわが発生する等の不具合が生じたり、均一
な厚みを有する粘着剤層が形成されないので好ましくな
い。
【0024】上記条件を満たす限り、剥離フィルムの種
類には特に制限はない。単層フィルムであっても、ま
た、複層フィルムであってもよく、市販品の中から適宜
選択出来る。複層フィルムの場合は、少なくとも、粘着
剤層を形成する側のフィルムが上記条件を満たさなけれ
ばならない。
【0025】具体的な例としては、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リアミド系樹脂等、または、それらの混合物から製造さ
れたフィルムが挙げられる。
【0026】また、粘着剤層の剥離応力を小さくする目
的で、剥離フィルムの粘着剤を塗布する片表面に、粘着
剤層を汚染しない範囲において、シリコン等の離型剤を
塗布しても差し支えない。
【0027】剥離フィルムの厚さは、乾燥条件、粘着剤
層の種類、厚さ、あるいは粘着テープの加工条件、加工
の方法により異なるが、通常10〜2000μmであ
る。
【0028】本発明に用いる粘着テープの基材フィルム
の、少なくとも粘着剤を展着する側の表面の表面張力
は、剥離フィルムの粘着剤層が形成された側の面の表面
張力より高いことが必要である。
【0029】本発明に用いる基材フィルムは、本質的に
は、表面張力の絶対値が如何なる値であっても剥離フィ
ルムよりも高い表面張力を有するフィルムであれば用い
ることができる。
【0030】しかし、転着後の粘着剤層の密着性等を考
慮すると、35dyne/cm以上の表面張力を有する
フィルムであることが好ましい。表面張力が35dyn
e/cm未満であると、粘着剤層と基材フィルムとの密
着性が低下し、粘着剤層の転着が良好に行なえない。基
材フィルムの表面張力を高くする方法としては、コロナ
放電処理等が挙げられる。
【0031】上記条件を満たすものであれば、基材フィ
ルムの種類には特に制限はなく、単層フィルムでもあっ
ても、また、複層フィルムでもよく、市販品の中から適
宜選択出来る。
【0032】具体的な例としては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリブタジエン、ポリスチレン等、またはそれらの
混合物から製造されたフィルムが挙げられる。
【0033】これらの内で、半導体ウエハの裏面を研磨
する際の研磨応力を充分に吸収し、半導体ウエハの破損
を防止するためには、ショウアD型硬度が40以下であ
るフィルムが好ましく用いられる。
【0034】基材フィルムの厚さは、保護する半導体ウ
エハの形状、表面状態、研磨の方法、研磨条件あるいは
粘着テープの切断、貼付等の作業性により適宣決められ
るが、通常10〜2000μmである。
【0035】本発明により製造される半導体ウエハ表面
保護用粘着テープの半導体ウエハに対する初期粘着力の
大きさは、保護する半導体ウエハの形状、表面状態、研
磨の方法、研磨条件あるいは粘着テープの切断、貼付等
の作業性により異なるが、5〜3000g/25mmが
好ましい。
【0036】本発明に用いられる粘着剤の組成は、特に
制限はなく、市販品の中から適宜選択出来る。具体的な
例として、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ
系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、ナイロ
ン系樹脂及びこれらの混合物等を主成分とする粘着剤が
挙げられる。これらの中で、生産性、価格、汎用性等の
点からアクリル系樹脂が好ましい。
【0037】該アクリル系樹脂として、炭素数が1〜1
8のアルキル基を有するアクリル酸エステル単量体と、
アクリル酸、メタクリル酸、炭素数が1〜18のアルキ
ル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステル等から選ばれた単量体またはそれらの混合物を共
重合して得られた樹脂が例示される。さらに、上記単量
体と共重合し得る他の単量体、例えば、スチレン、酢酸
ビニル、アクリロニトリル、アルキルアミド等を共重合
してもよい。
【0038】また、粘着剤には必要に応じて架橋剤、界
面活性剤、有機溶剤等を添加することも可能である。
【0039】剥離フィルムの片表面に設ける粘着剤層の
厚さは、半導体ウエハの形状、表面状態により適宜決め
られるが、通常2〜200μmが好ましい。
【0040】剥離フィルムの片表面に粘着剤層を塗布す
る方法としては、従来公知の塗布方法、例えばロールコ
ーター法、浸漬法、ハケ塗り法、スプレー法等が採用で
き、剥離フィルムの全面もしくは部分的に塗布すること
ができる。粘着剤を塗布した後は、乾燥炉で粘着剤層を
乾燥する。
【0041】この時の乾燥温度は、剥離フィルムの種
類、厚さ、あるいは粘着剤の組成、粘着剤層の厚さ、乾
燥時間等により異なるが、60〜250℃が好ましい。
さらに好ましくは90〜180℃である。乾燥温度が6
0℃未満では十分乾燥出来ないし、250℃を越える
と、剥離フィルムの収縮等によりしわになる等不具合が
生じる。
【0042】この時の乾燥時間は、剥離フィルムの種
類、厚さ、あるいは粘着剤の種類、粘着剤層の厚さ、乾
燥温度等により異なるが、通常2〜150m/分の速度
で連続的に搬送し、乾燥炉中に0.1〜20分間滞留さ
せる方法が好ましい。さらに好ましい滞留時間は0.4
〜4分間である。
【0043】すなわち、本発明においては、剥離フィル
ムの表面に塗布された粘着剤は、温度が60〜250℃
の範囲において0.1〜20分間乾燥され、粘着剤層が
形成される。当然、乾燥温度が高い場合は、乾燥時間は
短くてよい。
【0044】粘着剤層の乾燥が終了した後、該粘着剤層
の表面に基材フィルムを積層し、押圧して粘着剤層を基
材フィルムの表面に転着する。
【0045】粘着剤層を剥離フィルムから基材フィルム
に転着する方法は、公知の方法で差支えない。たとえ
ば、剥離フィルムの表面に形成された粘着剤層の表面に
基材フィルムを重ねて、それらをニップロールに通引し
て押圧した後、剥離フィルムを剥がす方法等が例示され
る。
【0046】積層、展着する時の圧力は、基材フィル
ム、剥離フィルム及び粘着剤層の種類、厚さ等により異
なるが、0.1〜50kg/cm2程度が好ましい。
【0047】圧力が0.1kg/cm2未満では、粘着
剤層が十分に基材フィルムに転着しない恐れがある。ま
た、50kg/cm2を超えるとフィルムにシワが発生
する等してものましくない。
【0048】また、粘着剤層と基材フィルムとの密着力
を上げる目的で、粘着テープを巻体状のまま加熱するこ
とも可能である。
【0049】かくして、粘着剤層は表面張力の大きい基
材フィルム層に転着し、最初から基材フィルムに粘着剤
を塗布したものと何ら変わりのない粘着テープが得られ
る。即ち、本発明の方法によれば、基材フィルムの耐熱
性が乏しくても、高い温度で乾燥することが可能で、乾
燥時間の短縮が可能となり、生産性を向上することがで
きる。
【0050】従来の方法のように、基材フィルムの表面
に直接粘着剤を塗布、乾燥する方法では、塗布された粘
着剤を乾燥する際、粘着剤層の表面が乾燥工程(乾燥炉
等)の雰囲気中の浮遊粉塵、塵埃等の付着によって汚染
される恐れがある。
【0051】これに対し、本発明の方法によれば、乾燥
工程の雰囲気に晒された粘着剤層の表面は、基材フィル
ムに積層される面となり、半導体ウエハの表面に貼付さ
れる粘着剤層の面は、乾燥工程の雰囲気に直接晒されな
い。そのため、塵埃等で汚染されることがない。
【0052】通常、こうして得られた粘着テープは、そ
のまま巻体状とするか、または、一定寸法に切断して積
み重ねた積層体状等の形態として貯蔵、運搬され、使用
する直前に剥離フィルムを剥離し、粘着剤層を基材フィ
ルムへ転着する。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例中の物性等の評価は下記方法で行
なった。
【0054】ショアD型硬度 ASTM−2240に規定される方法に準ずる。
【0055】ビカット軟化点 JIS−K−7206に規定される方法に準ずる。
【0056】粘着力 JIS G−4305に規定される厚さ2.0mmのS
US304板に粘着テープを貼付し、23℃×50%
R.Hの雰囲気中に所定の時間放置した後、JIS Z
−0237に規定される方法に準じて、180°剥離応
力を測定し、25mm巾の値に換算したものを粘着力と
する。
【0057】膜密着力 JIS G−4305に規定される厚さ2.0mmのS
US304板に粘着テープを貼付し、東洋精機(株)
製、形式:XW−WRのサンシャインウェザロメーター
を用いて、50時間紫外線照射した後、粘着テープを剥
離し、該SUS−304板に転着した粘着剤の量を目視
で測定する。基材フィルムと粘着剤層との密着力が弱い
と粘着剤層がSUS−304板に転着する。
【0058】異物付着量 異物が付着していないシリコンミラーウエハの表面に粘
着テープを貼付した状態で、温度が23±2℃、相対湿
度が50±5%に調整された雰囲気中に24時間放置し
た後、該ミラーウエハの表面から粘着テープを剥離す
る。剥離面を純水で10分間洗浄した後乾燥し、ウエハ
表面検査機(日立電子エンジニアリング(株)製、形
式:HLD−300B)を用いて、洗浄後のシリコンミ
ラーウエハ表面に付着している大きさ0.5μm以上の
異物を計数する。
【0059】水分 粘着テープを1×3cm角に切断し、粘着テープの基材
フィルム層側の表面を、大きさ2×4cm、厚さ1mm
のアルミニュウム板に貼付し試料片とする。加熱装置
(平沼産業(株)製、形式:EV−6)に粘着剤層が上
になるように試料片を固定する。カールフィッシャー法
水分測定装置(平沼産業(株)製、形式:AQ−6)を
用いて、150℃において5分間加熱した時に蒸発する
水分量を測定する。
【0060】破損率 径4インチ、厚さ550μmの半導体ウエハの表面に粘
着テープを貼付し、該半導体ウエハの裏面を研磨機
〔(株)ディスコ社製、形式;FG−821F/8、砥
石粒度;(初期)#320、(仕上げ)#1400、粒
径;(初期)40〜60μm、(仕上げ)5から12μ
m、〕を用いて砥石周速度:(初期)50m/sec、
(仕上げ)57m/sec、で研磨する。半導体ウエハ
200枚を研磨した時の破損ウエハ数の割合を破損率と
する。
【0061】表面張力 JIS K−6782に規定される方法に準ずる。
【0062】実施例1 Tダイ法にて製膜した厚さ50μm、ビカット軟化点1
47℃、片表面の表面張力が30dyne/cmである
ポリプロピレン(以下、PPと略す)フィルムを剥離フ
ィルムとして用い、ロールコーター法により、該剥離フ
ィルムの該片表面にエマルジョンタイプのアクリル系粘
着剤(コニシ(株)製、商品名:コニシボンドCE98
0)を塗布し、150℃に保持された乾燥炉内を搬送速
度が30m/分、炉内滞留時間が1分間の条件下で乾燥
して、PPフィルムの表面に厚さ10μmのアクリル系
粘着剤層を設た。
【0063】Tダイ法にて製膜した厚さ100μm、ビ
カット軟化点43℃、ショアD型硬度35であるエチレ
ン−酢酸ビニル(以下、EVAと略す)フィルムの片表
面にコロナ放電処理を施し、表面張力を42dyne/
cmとし、該EVAフィルムを基材フィルムとして用い
た。
【0064】アクリル系粘着剤層を有するPPフィルム
の該粘着剤層の表面に基材フィルムのコロナ放電処理面
が接触するように積層し、2kg/cm2の圧力で押圧
した。次いで、剥離フィルムを内側として巻体状とした
後、60℃のオーブン中で48時間加熱処理を行なった
後、PPフィルムを剥離して粘着剤層を基材フィルムに
転着し、粘着テープを得た。製造条件を〔表1〕に示
す。得られた粘着テープについて、粘着力、水分、異物
付着量、膜密着力を上記方法により測定した。得られた
結果を〔表1〕に示す。
【0065】実施例2 Tダイ法にて製膜した厚さ50μm、ビカット軟化点1
75℃のポリエチレンテレフタレート(以下,PETと
略す)フィルムを剥離フィルムとして用い、ロールコー
ター法にて、該PETフィルムの片表面にメチルシリコ
ンを塗布して、該片表面の表面張力を31dyne/c
mとした以外は、実施例1と同様の方法で粘着テープを
得た。製造条件および評価結果を〔表1〕に示す。
【0066】実施例3 Tダイ法にて製膜した厚さ60μm、ビカット軟化点1
11℃、片表面の表面張力が33dyne/cmである
高密度ポリエチレンフィルム(以下、HDPEと略す)
を剥離フィルムとした以外は、実施例1と同様の方法で
半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得た。製造条件お
よび評価結果を〔表1〕に示す。
【0067】実施例4 厚さ15μm、ビカット軟化点150℃、片表面の表面
張力が34dyne/cmであるナイロンフィルム(ユ
ニチカ(株)製、商品名:エンブレムON−15、以
下、NYフィルムと略す)を剥離フィルムとし、Tダイ
法にて製膜した厚さ70μm、ビカット軟化点62℃、
ショアD型硬度30のポリブタジエンフィルム(以下、
PBフィルムと略す)の片表面にコロナ放電処理を施
し、表面張力を36dyne/cmとし、基材フィルム
とした以外は、実施例1と同様の方法で半導体ウエハ表
面保護用粘着テープを得た。製造条件および評価結果を
〔表1〕に示す。
【0068】
【表1】
【0069】比較例1 剥離フィルムを使用せずに、Tダイ法にて製膜した厚さ
100μm、ビカット軟化点43℃、ショアD型硬度3
5、片表面の表面張力が50dyne/cmであるEV
Aフィルム(基材フィルム)の該表面に直接粘着剤を塗
布した以外は、実施例1と同様の方法で行った。しか
し、基材フィルムが熱収縮したため、粘着テープを得る
ことが出来なかった。製造条件および評価結果を〔表
2〕に示す。
【0070】比較例2 塗布した塗布液の乾燥温度を50℃、粘着テープの乾燥
炉内搬送速度を1m/分、炉内滞留時間を30分間とし
た以外は、比較例1と同様の方法で行った。粘着力、水
分等は実施例1と略同等であったが、異物付着量が多か
った。また、乾燥時間は実施例1の30倍要した。得ら
れた半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造条件およ
び評価結果を〔表2〕に示す。
【0071】比較例3 Tダイ法にて製膜した厚さ50μm、ビカット軟化点1
75℃、ショアD型硬度75、片表面の表面張力が40
dyne/cmであるPETフィルムを基材フィルムと
した以外は、比較例1と同様の方法で行った。得られた
半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造条件および評
価結果を〔表2〕に示す。
【0072】比較例4 Tダイ法にて製膜した厚さ60μm、ビカット軟化点1
75℃、片表面の表面張力が45dyne/cmである
PETフィルムを剥離フィルムとした以外は、実施例1
と同様の方法で半導体ウエハ表面保護用粘着テープを得
た。製造条件および評価結果を〔表2〕に示す。
【0073】比較例5 Tダイ法にて製膜した厚さ100μm、ビカット軟化点
43℃、ショアD型硬度35、片表面の表面張力が33
dyne/cmであるEVAフィルムを基材フィルムと
した以外は、実施例1と同様の方法で半導体ウエハ表面
保護用粘着テープを得た。しかし、基材フィルムの表面
張力が小さいため、基材フィルムと粘着剤層の密着力が
小さかった。製造条件および評価結果を〔表2〕に示
す。
【0074】
【表2】
【0075】
【発明の効果】 本発明の方法により得られる半導体ウ
エハ表面保護用粘着テープの粘着剤層の表面は、乾燥工
程の雰囲気に直接晒されないので塵埃等で汚染されるこ
とがない。そのため、これを半導体ウエハの表面に添付
した場合、半導体ウエハの表面を塵埃等で汚染すること
がない。
【0076】また、耐熱性のよい剥離フィルムを用いる
ため、粘着剤層を高温下で短時間で乾燥することができ
るので、生産性よく、安定した品質の半導体ウエハ表面
保護用粘着テープを製造することが可能である。
フロントページの続き (72)発明者 武内 洋子 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの片表面に粘着剤層が設け
    られた半導体ウエハ表面保護用粘着テープを製造する方
    法において、表面張力が35dyne/cm未満、ビカ
    ット軟化点が100℃以上である剥離フィルムの片表面
    に粘着剤を塗布、乾燥して、粘着剤層を設けた後、該粘
    着剤層の表面に表面張力が35dyne/cm以上であ
    る基材フィルムを積層、押圧して、該粘着剤層を該剥離
    フィルム片表面から該基材フィルム片表面に転着させる
    ことを特徴とする半導体ウエハ表面保護用粘着テープの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 乾燥温度が60〜250℃、乾燥時間が
    0.1〜20分間であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造方法。
JP22580192A 1992-08-25 1992-08-25 半導体ウエハ表面保護用粘着テープの製造方法 Pending JPH0665548A (ja)

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