JP2000310385A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2000310385A
JP2000310385A JP2000087190A JP2000087190A JP2000310385A JP 2000310385 A JP2000310385 A JP 2000310385A JP 2000087190 A JP2000087190 A JP 2000087190A JP 2000087190 A JP2000087190 A JP 2000087190A JP 2000310385 A JP2000310385 A JP 2000310385A
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健慈 戸崎
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稔 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボディとクリップの挿着部分が大径化しない
ことによりスペースを要せず、かつ管体の接続および取
外し操作が容易なコネクタを提供する。 【解決手段】 ボディ10とクリップ20とを有し、ク
リップ20は、その両端部が互いに交差する円環状に形
成され、前記両端部を相互に近接させることによって前
記クリップを弾性変形させて前記クリップの内径を拡開
するつまみ21を有し、クリップ20の内周面には管体
挿入部方向に突出する係止爪22が設けられ、クリップ
20の係止爪22後方の幅は、管体挿入部15の係止孔
17前方の間隔よりも大きく、係止爪22は、クリップ
20の内径の変化により、クリップ嵌着部15に形成さ
れた係止孔17から管体挿入部に突出した状態と突出し
ない状態とに変更可能に構成されたコネクタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコネクタに関し、詳し
くは、たとえば自動車におけるフュ−エル配管とフュ−
エルホ−スとの接続に用いるコネクタの改良に係わるも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、図23及び図24に示
すように、自動車におけるフュ−エル配管とフュ−エル
ホ−ス210 など、管体200 とホ−ス210 の接続用のコネ
クタ220 は、ホ−ス接続部231 及び管体挿入部232 を有
するボディ230 と、管体挿入部232 に挿入した管体200
をボディ230 に止着するクリップ240 とよりなる。クリ
ップ240 は挿通孔241 を有する基板242 の片側に可撓性
の両脚部243 が形成され、両脚部243 には前端側が狭く
なり、後端側が広くなったテ−パ状の一対の係止爪244
が後端の内側にて脚部243 に支持された状態で形成され
ている。
【0003】図24に示すように、クリップ240 はその
先端部よりボディ230 の管体挿入部232 に挿入し、テ−
パ状の係止爪244 の後端をボディ230 の止め孔233 より
突出させクリップ240 を組付けたボディ230 となす。次
いで、このボディ230 に管体200 を挿入する。管体200
は挿入側の端部外周に抜止め突部201 を有している。図
24に示すように管体200 はクリップ240 の脚部243 間
及び挿通孔241 を経て管体挿入部232 に挿入され、管体
200 の抜止め突部201 の後端に係止爪244 の先端が係合
して管体200 が係止される。なお、この管体200 を取外
す場合は、両脚部243 をボディ230 の軸L方向に押すこ
とにより、係止爪244 が止め孔233 から外れるので、そ
の状態で外す方向に管体200 を引けば、クリップ240 を
取付けた状態の管体200 を簡単に外し得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のコネクタ220 はボディ230 の管体挿入部232 に
クリップ240 を挿入してボディ230 にクリップ240 を固
定する構造であるため、コネクタ220 の一部が大径化
し、スペ−スを要する問題があった。また、前記した従
来のコネクタ220 は接続した管体200 の取外し操作がし
難い問題があった。そこで、本発明の課題はボディの管
体挿入部にクリップを挿着して管体を接続する前記した
従来のコネクタにおける問題点を解消せんとしたもので
あって、ボディとクリップの挿着部分が大径化しないこ
とよりスペ−スを要せず、かつ管体の接続及び、接続し
た管体の取外し操作がし易い、コネクタを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1の発明は、ホース接続部及び管体挿入部を有
するボディと、前記管体挿入部外周のクリップ嵌着部に
嵌着し該管体挿入部に挿入した管体を管体挿入部に止着
するクリップとよりなり、前記クリップはクリップ嵌着
部の外周を被う形状に形成され、内周面にはクリップ嵌
着部の止め孔を介して管体挿入部に突出し管体を係止す
る係止爪が設けられ、かつ係止爪は管体の挿入を許し挿
入した管体を抜止めし、かつクリップの拡径操作により
管体を外し得る構造にされてなることを特徴とする。
【0006】前記課題を解決するために請求項2の発明
は、ホ−ス接続部を一端側に有しかつ管体挿入部を他端
側に有するボディと、前記管体挿入部に挿入した管体を
ボディに止着するクリップとよりなり、ホ−スと管体を
連通状に接続するコネクタであって、前記ボディの管体
挿入部は少くとも管体の挿入可能な内径とされ、かつ管
体挿入部外周のクリップ嵌着部には止め孔が貫設される
一方、前記クリップは弾性材により両端部を対向状と
し、拡径してクリップ嵌着部に装着可能な縮径状態に付
勢した輪状に形成され、かつ輪状の内周面には前記止め
孔に挿入し管体挿入部の管体を係止する係止爪が設けら
れかつ係止爪の管体挿入時に管体と当接する後面は管体
の挿入を許すテ−パ面とされてなることを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2のコネクタにおいて、管体は管体挿入部の挿入側に抜
止め突部を有しかつ抜止め突部は挿入側の前面が前方へ
尖ったテ−パ面にされかつ後面が傾止面となる立面状に
形成されてなり、クリップの係止爪は管体挿入部の内方
を向く前面が抜止め突部の後面を係止可能な立面状とさ
れかつ係止爪の後面は管体の抜止め突部の挿入を許すテ
−パ面とされてなることを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、請求項1または請求項
2または請求項3のコネクタにおいて、係止爪はクリッ
プを回転させる方向側がテーパ面とされ、かつボディの
クリップ嵌着部には該嵌着部にのり上げた係止爪を保持
するとともに保持解除させるためのテーパ面を有する保
持溝が凹設されてなることを特徴とする。
【0009】そして請求項5の発明は、請求項1または
請求項2または請求項3または請求項4のコネクタにお
いて、ボディのクリップ嵌着部を薄肉に形成するととも
に、クリップの輪状部分を薄肉に形成したことを特徴と
する。
【0010】
【作用】請求項1において、ボディのクリップ嵌着部に
クリップが嵌められる。クリップはクリップ嵌着部の止
め孔を介して管体挿入部に突出する係止爪を有してい
る。この係止爪は管体の挿入を許しかつ挿入した管体を
抜止めし、かつクリップの拡径によって管体を外し得る
構造にされている。
【0011】請求項2において、ボディのクリップ嵌着
部にはクリップが嵌められる。クリップを嵌めたボディ
においては止め孔より管体挿入部内に係止爪が突出した
状態にある。この係止爪の管体と当接する後面は管体の
挿入を許すテ−パ面とされていることより、押し込まれ
る管体によって係止爪が止め孔内へ退き、管体が挿入さ
れる。係止爪をこえて挿入された管体はクリップの弾性
によって係止爪が元の位置へ突出し、管体を係止して抜
止めする。コネクタに接続した管体を外す場合はクリッ
プを拡径操作して係止爪を止め孔内に退去させ、管体を
管体挿入部より戻す操作にてなし得る。
【0012】請求項3において、クリップを嵌めたボデ
ィ止め孔の係止爪は、前面が立面状をなし、後面が管体
の抜止め突部の挿入を許すテ−パ面をなした状態にあ
る。管体挿入部に管体を押し込むと、管体の抜止め突部
前面の尖ったテ−パ面が係止爪のテ−パ面に沿って、係
止爪を押し広げる。すなわちクリップは拡径されて管体
の抜止め突部が係止爪を通過し管体が挿着される。挿着
された管体は抜止め突部の後面が立面状とされ、かつ係
止爪の前面が立面状とされていることより、管体はボデ
ィに係止されて抜けない。
【0013】請求項4において、管体を抜止めするクリ
ップはボディのクリップ嵌着部のまわりに回転させる操
作により、係止爪を管体の抜止め位置よりクリップ嵌着
部外周の保持溝に移し得る。また保持溝に保持した係止
爪はクリップの回転操作により管体を抜止めする状態に
戻し得る。
【0014】請求項5においては、ボディの薄肉の部位
にクリップが嵌められるため外径の大径化を防ぐ。
【0015】
【実施例】以下、この発明の第1実施例を図1〜図6に
基づいて説明する。図2に示すように、本例のコネクタ
1は、筒状のボディ10と、ボディ10に管体30を抜止めす
るクリップ20とよりなる。前記管体30は挿着側の外面に
フランジ状の抜止め突部31が設けられている。この抜止
め突部31は前面(先端側)31A が前方へ尖ったテ−パ面
にされ、かつ後面31B は係止面となる立面状に形成され
ている(図1参照)。前記ボディ10は図1,図2などに
示すように、ホ−ス40を接続するための筒状のホ−ス接
続部11を一端側に有し、他端側には抜止め突部31が設け
られた管体30を挿着する管体挿入部12を有している。な
お、管体挿入部12は入口側の所定部分が抜止め突部31を
可能な大径とされ、内部側は管体30の先端が挿入可能な
小径とされている。管体挿入部12の奥部はホ−ス接続部
11の小径の通孔部13と連通されている。管体挿入部12の
大径の奥側には挿入した管体30と密着させるための、O
リングなどより構成したシ−ル層14が設けられている。
【0016】管体挿入部12の入口側の外周部はクリップ
20を嵌着するクリップ嵌着部15とされ、図1,図5など
に示すように中央部分と段差壁16を介して薄肉に形成さ
れ、この薄肉の部分の対向位置には後述する係止爪22の
止め孔17が貫設されている。なお、本例のボディ10は強
度の大きい合成樹脂たとえば、ガラス繊維を配合した12
ナイロンにて一体成形されている。
【0017】前記クリップ20は両端部を対向状とし、ボ
ディ10のクリップ嵌着部15外周より少し小径の輪状に形
成され、拡径可能な弾性を有する材質にて形成されてい
る。すなわち、本例のクリップ20は凸形状の先端部とこ
の凸形部を挿入可能な凹形状の先端部を対向させた輪状
とされ、各先端部には外方に曲げ形成されたつまみ部21
が設けられている。クリップ20の輪状部分の厚さはボデ
ィ10の薄肉部に嵌着した際にボディ10の厚肉部と同一厚
さになるように薄く形成されている。
【0018】また、クリップ20の内周面の所定位置には
ボディ10の各止め孔17に挿入され、かつ管体挿入部12に
突出する係止爪22が突設されている。なお本例クリップ
20の係止爪22を設ける内周面幅方向の位置は図5に示す
ように、止め孔17がクリップ嵌着部15における前方間隔
W3の位置に設けられ、かつクリップ幅Wの前方幅W1が後
方幅W2より狭くなる部分に設けられ、係止爪22の前面22
A (管体挿入部12の内方を向く面)が前向きの場合のみ
に止め孔17に係合するようにされ、係止爪22の後面22B
が前向きに取付けられることのないようにされている。
すなわち、図5においてクリップ20の係止爪22の位置
は、前方幅W1<前方間隔W3<後方幅W2の関係にされてい
る。
【0019】クリップ20の係止爪22は、図5,図6など
に示すように、前面22A が抜止め突部31の後面31B を係
止可能な立面状とされ、係止爪22の後面22B は管体30の
抜止め突部31の挿入を許す後方が開いたテ−パ面にされ
ている。係止爪22の突出長は管体挿入部12において管体
30の抜止め突部31を係止し得る長さとされる。なお、本
例のクリップ20は合成樹脂たとえば12ナイロンにて形成
され、両つまみ部21の操作により拡径可能な弾性を有し
ている。
【0020】本例コネクタ1の使用にあたり、まず、ボ
ディ10にクリップ20が取付けられる。すなわち、図2に
示すように、クリップ20はボディ10の管体挿入部12の口
部に対し、係止爪22の前面22A 側を対向させ、かつ係止
爪22がボディ10の止め孔17に挿入させ易い配置とする。
しかる後、クリップ20の両つまみ部21を接近するように
操作してクリップ20の径を充分に大きくし、係止爪22が
クリップ嵌着部15に挿入可能とする。大径にしたクリッ
プ20はその前端面をボディ10の段差壁16に当接するまで
クリップ嵌着部15に挿入し、止め孔17と係止爪22が係合
する配置とした後、つまみ部21をはなし、クリップ20自
体の弾性力により縮径させ、係止爪22を止め孔17に係合
させる。
【0021】次いで管体30の抜止め突部31側をコネクタ
1の管体挿入部12に挿入する。図6に示すように、挿入
する管体30は、その抜止め突部31の前面31A が係止爪22
の後面22B と当接する。抜止め突部31の前面31A は前方
へ尖ったテ−パ面とされ、係止爪22の後面22B は後方が
開いたテ−パ面とされていることより、管体30の押し込
みにより、クリップ20が係止爪22を介して押し広げら
れ、管体30の抜止め突部31が係止爪22をのりこえると係
止爪22は管体挿入部12内に戻り、クリップ20はクリップ
嵌着部15に嵌着した状態に戻る。管体30の挿入部分とボ
ディ10はシ−ル層14によってシ−ルされる。なお、ボデ
ィ10のホ−ス接続部11にはボディ10にクリップ20を組付
けた状態、あるいはボディ10のみの状態において所定の
ホ−ス40が接続される。
【0022】一方、コネクタ1に接続した管体30を外す
場合は、クリップ20の両つまみ部21を接近する方向に操
作し、クリップ20を管体挿入部12の内径まで広げる。ク
リップ20の広がりにより、係止爪22が止め孔17内に退
き、抜止め突部31の係止爪22の係止が解かれるため、管
体30は容易に外すことができる。なお、管体30を取外す
際のクリップ20はボディ10に係合した状態にあって外れ
ない。
【0023】次に本発明の第2実施例を図7〜図11に
基づいて説明する。図8に示すコネクタ51は樹脂製のボ
ディ60と金属製のクリップ70とよりなる。クリップ70は
金属板より切り取った図9の展開状態のものを、図8に
示すように、輪状に曲げ形成されるとともに複数の係止
爪72、この例ではほぼ等間隔の3個の係止爪72、は輪状
の中心に向かうように曲げられている。クリップ70の両
端部は前記した実施例と同様に、相互に挿入する関係と
なる凸形状および凹形状に形成され両端部には外方に曲
げたつまみ部71が設けられている。このクリップ70は両
つまみ部71を接近させて拡径した場合、元の小径に戻る
弾性(ばね弾性)が付与されている。前記各係止爪72は
図7に示すように爪先端部が前方へ曲げられた形状にさ
れている(図11の係止爪72参照)。
【0024】ボディ60のクリップ嵌着部65はクリップ70
の板厚の分が薄肉に形成され、クリップ嵌着部65の外端
部はクリップ70の板厚分だけ厚肉とされている。クリッ
プ嵌着部65が薄肉とされ、かつ金属板の加工によるクリ
ップ70であるからクリップ70の厚さは樹脂製の場合より
薄肉化されていることより、クリップ70を嵌着したボデ
ィ60の外径は大きくならない。ボディ60のクリップ嵌着
部65にはクリップ70の係止爪72の対応する位置に各止め
孔67が貫設されている。なお、61はホ−ス接続部、62は
管体挿入部である。ボディ60にクリップ70を取付ける操
作は前記した実施例の手順にしたがって同様に行ない得
る。管体30はボディ60にクリップ70を取付けた状態にお
いて挿入することができる。
【0025】図11に示すように、ボディ60における係
止爪72はその先端部が前方に曲げられていることより、
先端部の後面72B は、後方が広がったテ−パ面となり、
管体30の抜止め突部31の尖った前面31A の挿入を許すた
め、押込んだ管体30の抜止め突部31を係止爪72の前方側
に挿入させ得る。係止爪72をこえた抜止め突部31は図7
に示すように抜止め突部31の立面状の後面31B がクリッ
プ70の係止爪72に係止されて管体30は抜止め状に接続さ
れる。コネクタ51に接続した管体30を外す場合は前記し
た実施例の場合と同様にクリップ70の両つまみ部71を近
ずける操作によって、係止爪72を止め孔67より退去さ
せ、容易に外し得る。
【0026】前記した第1、第2実施例における管体30
は、図1に示すように、前面31A が前方へ尖ったテ−パ
面にされ、かつ後面31B が係止面となる立面状とされた
抜止め突部31を有しているものである。しかし、金属製
のクリップ70を用いる場合はその係止爪72の食い込み性
が良好なため、挿入した管体30を係止する立面状の係止
面は必要がなく、図12に示す管体80ように抜止め突部
81の後面81B は前面81A と同様な傾斜面にすることがで
き、管体80の加工がし易く、コストダウンとなし得る。
【0027】第2実施例の金属製のクリップ70を取付け
たコネクタ51を使用する場合は、図13に示すように、
抜止め突部のない樹脂製の管体90を採用することができ
る。コネクタ51の管体挿入部62に挿入した管体90は図1
4に示すように、金属製の係止爪72を食い込ませて抜止
めさせ得るので、抜止め突部がなくても管体90の止着性
は良好である。なお、抜止め突部を省略した樹脂製の管
体90を用いる場合は管体の形状を簡略化でき、コストダ
ウンすることができる。
【0028】前記した第1、第2実施例のクリップ20,
70の両端部は相互に挿入する凸形状および凹形状に形成
し両端部には外方に曲げたつまみ部21,71を設けた形状
のものとしたが、クリップ20,70の両端部の形状は凸形
状と凹形状に限るものではなく、図15に示すクリップ
95の両端部95A ,95B のように、端部95A ,95B の切欠
き部96A ,96B に対向側の端部95B ,95A が入る形式と
してもよい。
【0029】また前記した各実施例のクリップ20,70,
95は内径を大きくするためのつまみ部21,71,97を設け
てあるが、内径拡大の操作を治具にて行なう場合にはつ
まみ部を省略したクリップとすることができる(図示せ
ず)。
【0030】さらに、本発明の第3実施例を図16〜図
20に基づいて説明する。図16に示すように、本第3
実施例のコネクタ101 は、筒状のボディ110 と、ボディ
110 に管体30を抜止めするクリップ120 とよりなる。管
体30は図1に示すように、挿着側の外面にフランジ状の
抜止め突部31を設けたものが用いられる。抜止め突部31
は前面(先端側)31A が前方へ尖ったテ−パ面にされ、
かつ後面31B は係止面となる立面状に形成されている。
【0031】前記ボディ110 はクリップ嵌着部115 の外
は図1,図2に示す前記実施例のボディ10とほとんど
同様構造よりなる。すなわち、ボディ110 は図16,図
17などに示すように、一端側に筒状のホ−ス接続部11
1 を有し、他端側には管体30の抜止め突部31側を挿着す
る管体挿入部112 を有している。管体挿入部112 の入口
側の所定部分は管体30の抜止め突部31を挿入可能な大径
とされ、内部側は管体30の先端が挿入可能な小径とされ
ている。図17に示すように、管体挿入部112の奥部は
ホ−ス接続部111 の小径の通孔部113 と連通されてい
る。管体挿入部112 の奥側には挿入した管体30と密着さ
せるためのシ−ル層114 が設けられている。
【0032】管体挿入部112 の入口側の外周部はクリッ
プ120 を嵌着するクリップ嵌着部115 とされ、図16,
図17などに示すように中央の大径部分115Aを介して薄
肉に形成され、この薄肉の部分の対向位置には後述する
係止爪122 の止め孔117 が貫設されかつ止め孔117 に近
接した周面には所定深さでかつ次第に浅くなり周面につ
ながる保持溝118 が凹設されている。止め孔117 と保持
溝118 の近接部分は図16,17に示すように小間隔の
周面部115Aとされている。なお、本例のボディ110 は強
度の大きい合成樹脂にて一体成形されている。
【0033】前記クリップ120 は図16に示すように、
対向する端部の一側部を相互に切欠いた凸形状とし、ボ
ディ110 のクリップ嵌着部115 外周より少し小径の輪状
に形成され、拡径可能な弾性を有する材質にて形成され
ている。すなわち、本例のクリップ120 は凸形状の先端
部が相互に挿入可能な輪状とされ、一方の先端部には外
方に曲げ形成したつまみ部121 が設けられている。クリ
ップ120 の輪状部分の厚さはボディ110 の薄肉部に嵌着
した際にボディ110 の大径部分より厚くならないように
形成されている。
【0034】また、クリップ120 の内周面の所定位置に
はボディ110 の各止め孔117 に挿入され、かつ管体挿入
部112 に突出する係止爪122 が突設されている。クリッ
プ120 の係止爪122 は、図17(ロ)に示すように、前
面122Aが抜止め突部31の後面31B を係止可能な立面状と
され、係止爪122 の後面122Bは管体30の抜止め突部31の
挿入を許す後方が開いたテ−パ面にされている。係止爪
122 の突出長は管体挿入部112 において管体30の抜止め
突部31を係止し得る長さとされる。係止爪122 のクリッ
プ120 内周方向の形状は図18(ロ)に示すように、管
体30外周面にほぼ当接する縦向きの立面122Aと管体30外
周面に対応する凹曲面部122B(なお曲面に限定しな
い。)と内周面に向かう斜状部122Cとよりなる形状に形
成されている。本例のクリップ120 は12ナイロンなど
の合成樹脂にて形成され、つまみ部121 の操作により拡
径可能な弾性を有している。
【0035】クリップ120 のボディ110 への取付けは、
図16に示すように、クリップ120はボディ110 のクリ
ップ嵌着部115 に対し、係止爪122 の前面122A側を対向
させ、かつ係止爪122 がボディ110 の止め孔117 に挿入
させ易い配置とする。しかる後、適宜な治具にてクリッ
プ120 の両端部を開き操作してクリップ120 の径を充分
に大きくし、係止爪122 がクリップ嵌着部115 に挿入可
能とする。大径にしたクリップ120 はその前端面をボデ
ィ110 の段差壁に当接するまでクリップ嵌着部115 に挿
入し、止め孔117 と係止爪122 が係合する配置とした
後、治具による拡径操作を解除し、クリップ120 自体の
弾性力により縮径させ、係止爪122 を止め孔117 に係合
させる(図17,18参照)。
【0036】次いで管体30の抜止め突部31側をコネクタ
101 の管体挿入部112 に挿入する。図17に示すよう
に、挿入する管体30は、その抜止め突部31の前面31A が
係止爪122 の後面122Bと当接する。管体30の押込みによ
り、前方へ尖った抜止め突部31の前面31A は後方が開い
た係止爪122 の後面122Bを押し広げるため、クリップ12
0 が係止爪122 を介して押し広げられ、管体30の抜止め
突部31が係止爪122 をのりこえると係止爪122 は管体挿
入部112 内に戻り、クリップ120 はクリップ嵌着部115
に嵌着した状態に戻る。管体30の挿入部分とボディ110
はシ−ル層114 によってシ−ルされる。なお、ボディ11
0 のホ−ス接続部111 には所定のホ−ス40が接続され
る。管体30は管体挿入部112 に押し込むことにより簡単
にボディ110に接続させ得る。
【0037】一方、コネクタ101 に接続した管体30を外
す場合は、クリップ120 のつまみ部121 を周方向におい
て押し操作すると、係止爪122 は、図19に示すよう
に、傾斜面122Cによりクリップ嵌着部115 の周面部115A
をのりこえて保持溝118 に係合し、クリップ120 は広げ
られた状態に保持される。すなわち、クリップ120 の係
止爪122 は管体挿入部112 より除去された状態にされる
ため、装着した管体30を簡単に外すことができる。管体
30を抜き去ったコネクタ101 は保持状態のクリップ120
に対し、つまみ部121 を押す操作によって、再び管体30
を挿着可能な状態に戻すことができる。
【0038】すなわち、図19に示す状態のコネクタ10
1 においてつまみ部121 を矢印P方向へ押し続けること
により、保持態様のクリップ120 の係止爪122 をスライ
ドさせて保持溝118 よりクリップ嵌着部115 にのり上げ
させ、クリップ嵌着部の外周面を経て、図20に示すよ
うに、係止爪122 を止め孔117 に係合させ得る。係止爪
122 が止め孔117 に係合した状態においては、管体30を
管体挿入部112 に差し込むことにより、コネクタ101 に
管体30を挿着し得る。
【0039】次に、前記した第3実施例コネクタ101 の
変更例を第4実施例として図21及び図22に基づいて
説明する。図21に示すこの第4実施例のコネクタ141
は前記した各実施例と同様に、ボディ140 とクリップ15
0 とよりなる。ボディ140 のクリップ嵌着部145 におけ
る対向位置にはクリップ150 の係止爪152 の止め孔147
が貫設され、クリップ嵌着部145 両止め孔147 間の中央
位置の周面には外方へ広がったV字形溝よりなる保持溝
148 が凹設されている。一方、クリップ150 は、図21
に示すように、凸状に切欠いた両端部が相互に挿入可能
な輪状に形成され、両端部には各々つまみ部151A,151B
が設けられている。また、クリップ150 の内周面の所定
の対向位置には、クリップ嵌着部145 の各止め孔147 に
係合する係止爪152 が突設されている。この各係止爪15
2 は中央が尖ったゆるやかな山形状に形成されている。
なお、その他の構成は前記した第3実施例のコネクタ10
1 と同様の構成及び作用を備えている。
【0040】しかして、ボディ140 のクリップ嵌着部14
5 に嵌着したクリップ150 においては、図22に示すよ
うに、各止め孔147 に係止爪152 が各々係合した状態に
あり、抜止め突部31を設けた管体30を管体挿入部に
挿着可能である。
【0041】次いで、コネクタ141 に挿着した管体30
を外す場合は、図22に示すように、つまみ部151Aを矢印
Q1方向へ、あるいはつまみ部151Bを矢印Q2方向へ、
押す操作をすることにより、止め孔147 に係合した係止
爪152 をクリップ嵌着部145の外周面にのり上げさせか
つ保持溝148 に保持させることができる。すなわち、こ
のクリップ141 の保持状態は止め孔147 より係止爪152
が除去された状態であるから、挿着した管体30を容易に
外し得る。
【0042】管体30を外したコネクタ141 はクリップ15
0 のつまみ151AをさらにQ1方向へ、あるいはつまみ15
1BをQ2方向へ押す操作をすることにより、クリップ嵌
着部145 の保持溝148 の係止爪152 を止め孔147 に係合
させ得るため、前記と同様に管体30を管体挿入部に挿
着させることができる。
【0043】この変更例のコネクタ141 はクリップ150
のつまみ部151A,151B のいずれか、一方を押すことによ
り、止め孔147 から係止爪152 を除去して保持溝148 に
保持させ、挿着した管体30を簡単に抜くことができ、
また管体30を抜いたコネクタ141 はいずれかのつまみ15
1Aまたは151Bを押して再び、管体30を挿着し得る状態に
なし得る点に特長を有する。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ボディのクリ
ップ嵌着部に取付けたクリップの係止爪は、止め孔を介
して管体挿入部内に突出し、管体の挿入を許し、挿入し
た管体を抜止めしクリップの拡径操作により管体を外し
得る構造とされていることより、管体挿入部に押し込ま
れる管体は止着させることができ管体の接続は容易であ
る。この請求項1の発明のコネクタはボディの外周にク
リップを取付ける構造であるため、クリップをボディに
内嵌する従来のコネクタに較べ、クリップの嵌着部分が
大径化せず、スペ−スをとらない。
【0045】請求項2の発明によれば、ボディのクリッ
プ嵌着部に取付けたクリップの係止爪は止め孔を介して
管体挿入部に突出され、かつ係止爪の後面が管体の挿入
を許すテ−パ面とされていることより、管体挿入部に押
し込まれる管体は係止爪を押し開き、係止爪をこえた位
置において管体挿入部に係止爪にて係止させることがで
き、管体の接続は容易である。挿着した管体はクリップ
を拡径させることで、係止爪より解放させ管体を容易に
取外し得るので管体の取外し操作がし易い。また、本発
明のコネクタはボディの外周にクリップを取付ける構造
であるため、クリップをボディに内嵌する従来のコネク
タに較べ、クリップの嵌着部分が大径化せず、スペ−ス
をとらない利点がある。
【0046】請求項3の発明によれば、管体挿入部にお
ける係止爪の後面は管体の抜止め突部の挿入を許すテ−
パ面とされているため、挿入した管体は抜止め突部のテ
−パ面と係止爪のテ−パ面が当接し、管体の内方への押
し込みにより、クリップを拡径し、抜止め突部は係止爪
をこえて内方へ簡単に挿入させ得る。管体挿入部の内方
へ挿入した管体の抜止め突部の立面状の後面は係止爪の
立面状の係止面と当接し係止されて抜けない状態にされ
る。管体を外す場合はクリップの拡径操作にて容易にな
し得る。
【0047】請求項4の発明によれば、クリップをクリ
ップ嵌着部のまわりに回転させることにより、管体を止
着する係止爪をクリップ嵌着部外周面の保持溝に移動さ
せ得るため、接続した管体を容易に外し得る。また、保
持溝に移動させた係止爪はクリップを回転させることに
より再び管体挿入部へ突出させて管体を接続させること
ができる。
【0048】請求項5の発明によれば、ボディの薄肉部
にクリップを挿着するため、コネクタの外径を大径化さ
せない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるコネクタの実施態様を示す
断面図、及び管体の先端側の形状図である。
【図2】第1実施例のコネクタを構成するボディ及びク
リップの斜視図である。
【図3】クリップの正面図である。
【図4】図1のIV−IV線における断面図である。
【図5】ボディにクリップを取付ける説明図である。
【図6】クリップの作用説明図である。
【図7】第2実施例のコネクタの実施態様図である。
【図8】第2実施例のコネクタを構成するボディ及びク
リップの斜視図である。
【図9】第2実施例のクリップの展開図である。
【図10】第2実施例のクリップの正面図である。
【図11】(イ)は第2実施例のクリップの作用説明
図、(ロ)は係止爪の要部説明図である。
【図12】別例管体の形状図である。
【図13】別例管体の形状図である。
【図14】図13の管体の止着状態図である。
【図15】別例クリップの端部形状図である。
【図16】第3実施例のコネクタを構成するボディ及び
クリップの斜視図である。
【図17】(イ)は第3実施例のコネクタの断面図、
(ロ)はクリップの拡大断面図である。
【図18】(イ)は図17のXVI −XVI 線における拡大
断面図で、(ロ)は係止爪の拡大断面図である。
【図19】図17のコネクタの作用説明図である。
【図20】図17のコネクタの作用説明図である。
【図21】第4実施例のコネクタを示す斜視図である。
【図22】第4実施例のコネクタの作用説明図である。
【図23】従来コネクタのボディ及びクリップの斜視図
である。
【図24】従来コネクタの実施態様を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,51,101,141 コネクタ 10,60,110,140 ボディ 11,61,111 ホ−ス接続部 12,62,115 管体挿入部 15,65,120,145 クリップ嵌着部 17,67,117,147 止め孔 20,70,120,150 クリップ 22,72,122,152 係止爪 22A,122A 前面 22B,122B 後面 30 管体 31 抜止め突部 31A 前面 31B 後面 40 ホ−ス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホース接続部及び管体挿入部を有するボ
    ディと、前記管体挿入部外周のクリップ嵌着部に嵌着し
    該管体挿入部に挿入した管体を管体挿入部に止着するク
    リップとよりなり、前記クリップはクリップ嵌着部の外
    周を被う形状に形成され、内周面にはクリップ嵌着部の
    止め孔を介して管体挿入部に突出し管体を係止する係止
    爪が設けられ、かつ係止爪は管体の挿入を許し挿入した
    管体を抜止めし、かつクリップの拡径操作により管体を
    外し得る構造にされてなることを特徴としたコネクタ。
  2. 【請求項2】 ホ−ス接続部を一端側に有しかつ管体挿
    入部を他端側に有するボディと、前記管体挿入部に挿入
    した管体をボディに止着するクリップとよりなり、ホ−
    スと管体を連通状に接続するコネクタであって、 前記ボディの管体挿入部は少くとも管体の挿入可能な内
    径とされ、かつ管体挿入部外周のクリップ嵌着部には止
    め孔が貫設される一方、 前記クリップは弾性材により両端部を対向状とし、拡径
    してクリップ嵌着部に装着可能な縮径状態に付勢した輪
    状に形成され、かつ輪状の内周面には前記止め孔に挿入
    し管体挿入部の管体を係止する係止爪が設けられかつ係
    止爪の管体挿入時に管体と当接する後面は管体の挿入を
    許すテ−パ面とされてなることを特徴としたコネクタ。
  3. 【請求項3】 管体は管体挿入部の挿入側に抜止め突部
    を有しかつ抜止め突部は挿入側の前面が前方へ尖ったテ
    −パ面にされかつ後面が傾止面となる立面状に形成され
    てなり、クリップの係止爪は管体挿入部の内方を向く前
    面が抜止め突部の後面を係止可能な立面状とされかつ係
    止爪の後面は管体の抜止め突部の挿入を許すテ−パ面と
    されてなることを特徴とした請求項1または請求項2記
    載のコネクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3
    のコネクタにおいて、係止爪はクリップを回転させる方
    向側がテーパ面とされ、かつボディのクリップ嵌着部に
    は該嵌着部にのり上げた係止爪を保持するとともに保持
    解除させるためのテーパ面を有する保持溝が凹設されて
    なることを特徴としたコネクタ。
  5. 【請求項5】 ボディのクリップ嵌着部を薄肉に形成す
    るとともに、クリップの輪状部分を薄肉に形成したこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
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