JP2000309741A - 固形描画材 - Google Patents

固形描画材

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JP2000309741A
JP2000309741A JP11117674A JP11767499A JP2000309741A JP 2000309741 A JP2000309741 A JP 2000309741A JP 11117674 A JP11117674 A JP 11117674A JP 11767499 A JP11767499 A JP 11767499A JP 2000309741 A JP2000309741 A JP 2000309741A
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JP
Japan
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blue
weight
melamine
parts
drawing material
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JP11117674A
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English (en)
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Makoto Tange
良 丹下
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い強度と特に高い濃度を持った固形描画
材。 【解決手段】 メラミン・シアヌル酸付加物を使用した
固形描画材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも着色材
を配合して成形された、鉛筆芯、シャープペンシル用芯
やクレヨン、パス、固形塗料、口紅等の固形描画材に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、固形描画材は、一般に着色材を配合
した組成物を混練、成形して得られるが、描画に際して
は被描画面である紙等に擦り付けられることによって自
己が摩耗し、離脱した着色材もしくは着色材とその他配
合物が被描画面に付着することになるものである。通
常、このような固形描画材は、着色材の他に、固形描画
材に摩耗性を付与する摩耗材料や、曲げ強度を高める結
合材や可塑剤などを配合して得られている。そして、各
材料の配合比率を変えることで、実用上使用可能な強度
や好ましい描画跡の濃度を持った固形描画材を得てい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固形描画材の塗布跡を
濃くするためには、着色材の配合割合を多く添加するこ
とが考えられるが、相対的に固形描画材を成形する結合
材などの量を減らすことになり、曲げ強度が低下すると
いう問題があった。また、固形描画材に、パラフィンワ
ックス、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、キ
ャデリラワックス、カルナバワックス、カスターワック
ス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ジステ
アリルケトン、ケトンワックス、密ろう、木ろうなどの
ワックス類、ラード、牛脂硬化油、魚硬化油等の油脂、
ステアリン酸、ステアリン酸金属塩等の高級脂肪酸及び
その塩など、軟質固体を配合し、摩耗しやすくすること
で、一定量筆記した時に被描画面に移動し得る着色材量
を増やすことが考えられるが、何れにしても軟質材量を
配合するために、固形描画材としての曲げ強度が低下す
るという問題があった。また、特に、ワックス類や油脂
では、その粘着性により描画の感触が重たいものになり
がちであり、高級脂肪酸やその塩では他の物質との付着
性が低いことによる潤滑効果のために大量に添加した場
合固形描画材と被描画面との摩擦抵抗が低くなり、固形
描画材が摩耗しにくくなる可能性があるものであった。
何れにしても、濃い描画跡と高い曲げ強度とを両立しつ
つ、軽い描画感触にて使用できるもの足り得ていないの
が現状であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも着色材を配合して成形された固形描画材において、
メラミン・シアヌル酸付加物を使用することを特徴とす
る固形描画材を要旨とする。
【0005】以下詳述する。本発明で使用されるメラミ
ン・シアヌル酸付加物は、平均粒子径が0.5〜10μ
m、分解温度が300℃で、水及び各種有機溶剤にほと
んど不溶である、安定な白色微粉末である。その構造
は、6員環構造のメラミン分子とシアヌル酸分子が水素
結合したものが平面状に配列し、その平面が互いに弱い
結合力で層状に重なりあったものである。市販品として
は、三菱化学(株)製のMCA(MelamineCyanuric acid A
dduct)がある。
【0006】固形描画材の配合材料として使用する場
合、固形描画材の種類や太さ等の形状にもよるが、配合
時に溶剤を用いた場合にはその溶剤(揮発分)を除く全
重量に対して概ね1〜30重量%用いるとよい。1重量
%未満であると、濃度の向上が少なく、30重量%を超
える使用では、曲げ強度の低下を生じさせてしまう恐れ
がある。
【0007】着色剤は、各種無機、有機を問わず公知の
染料や顔料を単独もしくは併用して使用することができ
る。その具体例を挙げると染料としては、ローダミンB
ベース(C.I.45170B)、ソルダンレッド3R
(C.I.21260)、メチルバイオレット2Bベー
ス(C.I.42535B)、ビクトリアブルーF4R
(C.I.42563B)、ニグロシンベースLK
(C.I.50415)、バリファーストイエロー#3
104(C.I.13900A)、バリファーストイエ
ロー#3105(C.I.18690)、オリエント
スピリットブラックAB(C.I.50415)、バリ
ファーストブラック#3804(C.I.1219
5)、バリファーストイエロー#1109、バリファー
ストオレンジ#2210、バリファーストレッド#13
20、バリファーストブルー#1605、バリファース
トバイオレット#1701、スピロンブラック GMH
スペシャル、スピロンイエローC−2GH、スピロンレ
ッドC−GH、スピロンレッドC−BH、スピロンブル
ーBPNH、スピロンブルーC−RH、スピロンバイオ
レットC−RH、S.P.T.オレンジ6、S.P.
T.ブルー−111等の油性染料、ジャパノールファス
トブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック1
7)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォー
ターブラックL−200(同19)、ウォーターブラッ
ク#7(同19)、カヤセットブラックW9(同1
9)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイ
レクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトデ
ィープブラックEX(同38)、ダイレクトディープブ
ラック(同38類似品)、ダイレクトファストブラック
コンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同7
1)、カヤクダイレクトブリリアントエローG(C.
I.ダイレクトエロー4)ダイレクトファストエロー5
GL(同26)、アイゼンブリムラエローGCLH(同
44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイ
ゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレク
トレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX
(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同
23)、アイゼンダイレクトデュリンBH(同31)、
ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレク
トスカーレット3B(同39)、アイゼンブリムラビン
コンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B
(同80)、アイゼンブリムラレッド4BH(同81)
カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライト
レッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5
B(同226)、カヤラスライトローズFR(同22
7)ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクト
ブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、
ベンゾブリリアントスカイブルー8GS(同41)、ス
ミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボ
ーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブル
ー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同
86)、ダイワブルー215H(同87)、カヤラスス
プラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラブ
ルーFFRL(同108)カヤラススプラターコイズブ
ルーFBL(同199)などの直接染料や、アシッドブ
ルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、
ニグロシン(同2)、ウォーターブラックR455(同
2)、ウォーターブラックR510(同2)、スミノー
ルミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリ
ングブラックVLG(同26)、カヤノールミリングブ
ラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラック
GL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクス
トラコンク(同52)、スミランブラックWA(同5
2)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同10
7)、カヤノールミリングブラックTLB(同10
9)、スミノールミリングブラックB(同109)、カ
ヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼ
ンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォー
ターブラック187−L(同154)アシッドイエロー
#10(C.I.アシッドエロー1)、カヤクアシッド
ブリリアントフラビンFF(同7:1)、カヤシルエロ
ーGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%
(同17)、スミノールレベリングエローNR(同1
9)、ウォーターイエロー#1(同23)、ダイワター
トラジン(同25)、カヤクタートラジン(同23)、
スミノールファストエローR(同25)ダイアシッドラ
イトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエロ
ーO(同38)、スミノールミリングエローMR(同4
2)、ウォ−ターイエロー#6(同42)、カヤノール
エローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3
G(同72)、スミノールファストエローG(同6
1)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノ
ールエローN5G(同110)、スミノールミリングエ
ロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG
(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同1
27)、カヤノ−ルミリングエロー6GW(同14
2)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシ
ッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、
ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコ
クシン(同18)、ウォータースカーレット(同1
8)、ダイワ赤色102号(同18)、アイゼンボンソ
ーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノ
ールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、
カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリス
ロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同
52)、ダイワ赤色106号(同52)、スミノールレ
ベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドア
リザリンルビノールF3G200%(同82)、アリザ
リンルビノール5G(同83)、アイゼンエオシンGH
(同87)、ウォーターレッド#2(同87)、ダイワ
赤色103WB(同87)、ウォーターピンク#2(同
92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、
ダイワ赤色104号(同92)、ローズベンガル(同9
4)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同11
1)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、
スミノールミリングブリリアントレッド3BNコンク
(同131)、スミノールミリングブリリアントレッド
BS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同1
86)、スミノールブリリアントレッドBコンク(同2
49)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同
254)、カヤクアシッドブリリアントレッドBL(同
265)、カヤノールミリングレッドGW(同27
6)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.ア
シッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレッ
トBN(同17)、ウォーターバイオレット#1(同4
9)、ウォーターバイオレット#5(同49)、ダイワ
紫1号(同49)、インキバイオレットL10(同4
9)、スミトモパテントピュァブルーVX(C.I.ア
シッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同
1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー
#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、インキブルー
L20(同9)、スプラノールブルーB(同15)、ウ
ォーターブルー#116(同15)、オリエントソルブ
ルブルーOBC(同22)、オリエントソルブルブル−
OBX(同22)、スミノ−ルレベリングブルー4GL
(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同2
5)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブル
ーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE
(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエク
ストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカ
イブルーR(同78)、スミトモブリリアントインドシ
アニン6Bh/e(同83)、サンドランシアニンN−
6B350%(同90)、ウォーターブルー#115
(同90)、ウォーターブルー#105(同90)、オ
リエントソルブルブルーOBB(同93)、スプラノー
ルシアニン7BF(同100)、スミトモブリリアント
ブルー5G(同103)、アシッドブルー(同10
3)、アシランブリリアントブルーFFR(同10
4)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同11
2)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、
アイゼンオパ−ルシアニン2GLH(同158)、ダイ
ワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリ−ン3)ア
シッドブリリアントミリンググリーン(同9)、ダイワ
グリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリー
ンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同2
7)、ウォーターオレンジ#17(C.I.アシッドオ
レンジ56)などの酸性染料、ウォーターイエロー#2
(C.I.フードエロ−3)、食品用黄色5号(C.
I.フードエロー3)食品用赤色3号(C.I.フード
レッド14)、食品用青色2号(C.I.アシッドブル
ー74)、食品用緑色2号(C.I.アシッドグリーン
5)などの食用染料、マラカイトグリーン(C.I.4
2000)、ビクトリアブルーFB(C.I.4404
5)、メチルバイオレットFN(C.I.4253
5)、ローダミンF4G(C.I.45160)、ロー
ダミン6GCP(C.I.45160)などの塩基性染
料がある。
【0008】顔料としては従来公知の顔料が使用でき、
具体例としては、SpecialBlack 6、同S
170、同S610、同5、同4、同4A、同550、
同35、同250、同100、Printex 150
T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同
90、同85、同80、同75、同55、同45、同
P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同
3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デ
グサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#235
0、#2300、#2200B、#1000、#95
0、#900、#850、#MCF88,MA600、
MA100、MA7、MA11、#50、#52、#4
5、#44、#40、#33、#32、#30、CF
9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業
(株)製)、MONARCH 1300、同1100、
同1000、同900、同880、同800、同70
0、MOGULL、REGAL 400R、同660
R、同500R、同330R、同300R、同99R、
ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS
2000(以上、米国、キャボットCo.LTD
製)、Raven7000、同5750、同5250、
同5000、同3500、同2000、同1500、同
1255、同1250、同1200、同1170、同1
060、同1040、同1035、同1020、同10
00、同890H、同890、同850、同790、同
780、同760、同500、同450、同430、同
420、同410、同22、同16、同14、同825
Oil Beads 、同H20、同C、Conduc
tex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤ
ン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、
KA−10、同10P、同15、同20、同30、同3
5、同60、同80、同90、KR−310、同38
0、同460、同480(以上、チタン工業(株)
製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チ
タン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ
(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−77
7(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダ
ー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)
などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤
色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリー
ン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエロー−10
G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジン
エロー、パ−マネントエローNCG、タートラジンレー
キ、キノリンエロー、スダーン1、パ−マネントオレン
ジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネ
ントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド
4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、
ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッ
ド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオイ
ンジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバ
イオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブ
ルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシア
ニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、
この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫
化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カ
ルシウムなどの無機蛍光顔料、その他公知の有機蛍光顔
料が挙げられる。これら着色剤は、単独或いは、他との
組み合わせにより使用できる。また、顔料の周りに樹脂
を付着させた加工顔料を用いることもできる。加工顔料
の一例として、MICROLITH A、MICROL
ITH K、MICROLITH T、MICROLI
TH WA、MICROLITH AB(以上 CIB
A−GEIGY社(スイス)製)などが挙げられる。
【0009】その他の材料として、従来、鉛筆芯、シャ
ープペンシル用芯、クレヨン、パス、口紅等の固形描画
材に添加されているものを特に制限なく使用することが
できる。一例を挙げると、摩耗材量として、雲母含有炭
酸カルシウム、タルク、マイカ、窒化ホウ素、Nε−ラ
ウロイルリジン、フッ化黒鉛、天然黒鉛、雲母、炭酸カ
ルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸バリウム等の体質
材や、パラフィンワックス、ワセリン、マイクロクリス
タリンワックス、キャデリラワックス、カルナバワック
ス、カスターワックス、モンタンワックス、ポリエチレ
ンワックス、ジステアリルケトン、ケトンワックス、密
ろう、木ろうなどのワックス類、ラード、牛脂硬化油、
魚硬化油などの油脂や、ステアリン酸や金属ステアリン
酸等の高級脂肪酸およびその塩が挙げられ、また、結合
材として、カルボキシメチルセルロース、ニトロセルロ
ース、酢酸セルロース、硝酸セルロース等のセルロース
誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ポリエチレン、エポキシ樹
脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、トラガントゴム、アラビアガム、グアーガム等の合
成樹脂、天然樹脂等、可塑剤として、リン酸トリクレジ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジアリル、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、プロピレンカーボネ
ート等が挙げられる。更に、その他配合剤として、流動
パラフィン、スピンドル油、マシン油等の液状油、メチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、
水等の溶剤などがある。
【0010】
【作用】メラミン・シアヌル酸付加物は、メラミン分子
とシアヌル酸分子とが水素結合により平面状に配列した
層が、比較的弱い結合で重なり合っており、この層が比
較的容易に剥離するため、へき開性(剪断により各層が
剥離する性質)を有する。固形描画材の材料として使用
した場合、この優れたへき開性により、着色材等の材料
粒子を描画材から剥離しやすくして摩耗を促し、濃度を
著しく向上させることができる。これに加えて、メラミ
ン・シアヌル酸付加物の各層におけるメラミン分子とシ
アヌル酸分子の水素結合は強固であるため、固形描画材
を摩擦する場合には、上述のへき開性が発現され、固形
描画材の摩耗を容易にすると共に、固形描画材を曲げる
ような力に対しては、メラミン分子とシアヌル酸分子と
の強固な結合により曲げ強度を高くするものと推察され
る。また、メラミン・シアヌル酸付加物は、その分子構
造より固形描画材の有機系の配合物と親和性が比較的良
く、固形描画材中に均一に分散されやすく、着色材等他
の材料の間に均一に入り込むことにより、全体的な材料
同士の繋ぎの役割を果たし強度を得ることができるもの
と推察される。
【0011】
【実施例】 <実施例1> ニトロセルロース樹脂(結合材) 25重量部 タルク(体質材) 35重量部 MCA(三菱化学(株)製、メラミン・シアヌル酸付加物) 10重量部 フタロシアニンブルー(着色材) 30重量部 メチルエチルケトン(溶剤) 100重量部 上記材料を3本ロールで溶剤量を調節しながら混練後、
細線状に押出成形し乾燥機にて80℃で約8時間乾燥し
て溶剤を除去し、呼び径0.9のシャープペンシル用青
芯を得た。
【0012】<実施例2〜6>実施例1において、MC
Aの使用量をそれぞれ1重量部、38重量部、0.5重
量部、50重量部、100重量部とした以外は全て実施
例1と同じとして青芯を得た。
【0013】<実施例7>実施例1において、MCAの
使用量を5重量部とし、ステアリン酸を5重量部添加し
た以外は全て実施例1と同じとして青芯を得た。
【0014】<実施例8>実施例1において、MCAの
使用量を5重量部とし、ポリエチレンワックスを5重量
部添加した以外は全て実施例1と同じとして青芯を得
た。
【0015】<実施例9>実施例1において、MCAの
使用量を5重量部とし、モンタンワックスを5重量部添
加した以外は全て実施例1と同じとして青芯を得た。
【0016】 <実施例10> カーボンブラック(着色材) 10重量部 ポリエチレン樹脂 25重量部 ポリエチレンワックス 20重量部 130度Fパラフィンワックス 20重量部 モンタンワックス 10重量部 タルク 5重量部 ステアリン酸 5重量部 MCA 5重量部 上記各材料を混合し、加熱撹拌後、加熱3本ロールにて
混合し、これをパスの型に流し込み、冷却固化後離型
し、直径8mmの黒色のパスを得た。
【0017】 <実施例11> カーボンブラック(着色材) 7重量部 牛脂硬化油(油脂) 30重量部 130度Fパラフィンワックス 30重量部 ワセリン 8重量部 タルク 15重量部 MCA 10重量部 上記各材料を混合し、加熱撹拌後、加熱3本ロールにて
混合し、これをクレヨンの型に流し込み、冷却固化後離
型し、直径9mmの黒色のクレヨンを得た。
【0018】<実施例12>実施例11において、MC
Aの使用量を5重量部とし、ステアリン酸を5重量部添
加した以外は全て実施例10と同じとして黒色のクレヨ
ンを得た。
【0019】 <実施例13> カーボンブラック 8重量部 130度Fパラフィンワックス 17重量部 木ロウ 12重量部 魚硬化油 25重量部 流動パラフィン 15重量部 重質炭酸カルシウム 13重量部 MCA 10重量部 上記各材料を混合し、加熱撹拌後、加熱3本ロールにて
混合し、これをパスの型に流し込み、冷却固化後離型
し、直径11mmの黒色のパスを得た。
【0020】<比較例1>実施例1において、タルクを
45重量部とし、MCAを使用しなかった以外は全て実
施例1と同じとして青芯を得た。
【0021】<比較例2>実施例1において、MCA1
0重量部をステアリン酸10重量部に代えた以外は全て
実施例1と同じとして青芯を得た。
【0022】<比較例3>実施例1において、MCA1
0重量部をポリエチレンワックス10重量部に代えた以
外は全て実施例1と同じとして青芯を得た。
【0023】<比較例4>実施例1において、フタロシ
アニンブルーを40重量部とし、MCAを使用しなかっ
た以外は全て実施例1と同じとして青芯を得た。
【0024】<比較例5>実施例1において、ニトロセ
ルロース樹脂を35重量部とし、MCAを使用しなかっ
た以外は全て実施例1と同じとして青芯を得た。
【0025】<比較例6>実施例10において、タルク
を10重量部とし、MCAを使用しなかった以外は全て
実施例10と同じとして黒色の固形描画材を得た。
【0026】<比較例7>実施例11において、タルク
を25重量部とし、MCAを使用しなかった以外は全て
実施例11と同じとして黒色の固形描画材を得た。
【0027】<比較例8>実施例11において、MCA
10重量部をステアリン酸10重量部に代えた以外は全
て実施例11と同じとして黒色の固形描画材を得た。
【0028】<比較例9>実施例13において、重質炭
酸カルシウムを23重量部とし、MCAを使用しなかっ
た以外は全て実施例13と同じとして黒色の固形描画材
を得た。
【0029】以上各例で得られた固形描画材の各特性を
表1に示す。実施例1〜9及び比較例1〜5において
は、強度についてはJIS S6005の測定方法に準
じて曲げ強さを測定し、筆記線の濃度については同じく
JIS S6005の濃度測定に従った。実施例10〜
13及び比較例6〜9においては、強度についてはJI
S S6026の測定方法に準じて曲げ強さで測定し、
濃度については画用紙に塗描圧1.0±0.2kg・f
で1回塗描した紙片を分光測色計(ミノルタ CM−3
700d)にてV値を測定した。ここで、V値は小さい
ほど高濃度であることを示している。また、各例で得ら
れた固形描画材の描画感触については、無作為に選んだ
50人に実際に描いてもらい、軽い、やや軽い、やや重
い、重いの4段階で官能的に評価してもらい、この結果
をもって描画感触とした。
【0030】
【表1】
【0031】
【効果】以上のように、本発明は強度を維持したまま、
高い濃度と軽く滑らかな描画感を持つ固形描画材を提供
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色材を配合して成形された
    固形描画材において、メラミン・シアヌル酸付加物を使
    用することを特徴とする固形描画材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017534707A (ja) * 2014-09-23 2017-11-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 顔料組成物
JP2017535630A (ja) * 2014-09-23 2017-11-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se C.I. Pigment Yellow 139の安定化

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