JP2000309671A - 安定化された含ハロゲン樹脂組成物 - Google Patents

安定化された含ハロゲン樹脂組成物

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JP2000309671A
JP2000309671A JP11155580A JP15558099A JP2000309671A JP 2000309671 A JP2000309671 A JP 2000309671A JP 11155580 A JP11155580 A JP 11155580A JP 15558099 A JP15558099 A JP 15558099A JP 2000309671 A JP2000309671 A JP 2000309671A
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Shigeo Miyata
茂男 宮田
Sukeyoshi Kawakami
祐美 川上
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KAISUI KAGAKU KENKYUSHO KK
Sea Water Chemical Institute Inc
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KAISUI KAGAKU KENKYUSHO KK
Sea Water Chemical Institute Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水酸化カルシウム系固溶体の優れた熱安定性お
よび非発泡性を保持しつつ、欠点である中期の着色性を
改善した、含ハロゲン樹脂の水酸化カルシウム固溶体系
安定剤を提供する。 【解決手段】含ハロゲン樹脂100重量部に、 (a)0.1〜10重量部の水酸化カルシウム系固溶体
およびハイドロタルサイト類 (b)0.01〜2重量部のβ−ジケトン類 (c)0.01〜2重量部の亜鉛化合物 (d)0〜2重量部の多価アルコール類 (e)0〜5重量部のスズ系安定剤 (f)0〜2重量部のホスファイト とからなる安定化された含ハロゲン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸化カルシウム
系固溶体とハイドロタルサイト類とを含有する安定化さ
れた含ハロゲン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、
熱安定性、初期着色性、中期着色性、無毒性等に優れた
含ハロゲン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】含ハロゲン樹脂は熱や光に対して不安定
である。そのため種々の熱安定剤が使用されてきた。熱
安定剤としては、鉛系化合物、有機スズ系化合物、Ba
/Zn系、Cd/Ba系およびCa/Zn系の複合有機
酸塩、ハイドロタルサイト類等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年ますます、熱安定
剤に対する無毒性の要求が強くなりつつある。Cd系と
Pb系は世界的に使用禁止の方向にあり、スズ系および
Ba系も近い将来問題にされる可能性が高い。したがっ
て無毒性のCa/Zn系、ハイドロタルサイト類および
水酸化カルシウム系固溶体が注目されている。
【0004】しかしCa/Zn系は熱安定効果が弱い問
題があり、ハイドロタルサイト類は配合量を低く抑えな
いと発泡する問題がある。本発明者が発明した水酸化カ
ルシウム系固溶体(特開平6−316662号公報)
は、熱安定性が極めて優れており、発泡も生じないが、
中期の着色性に改善の余地がある。したがって本発明
は、無毒性で熱安定性に優れ、発泡が無く、且つ中期の
着色も少ない熱安定剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、含ハロゲン樹
脂100重量部と(a)0.1〜10重量部の式(1)
【化1】 Ca1−x2+ (OH) (式中、M2+はMg,ZnおよびCuの少なくとも一
種、好ましくはMgとZnを示し、xは0.005<x
<0.5、好ましくは0.01<x<0.2の範囲の数
を示す)および式(2)
【化2】 M2+ 1−xAl(OH)n−
x/n・mHO (式中、M2+はMgおよび/またはZnを示し、A
n−はCO 2−および/またはClO を示し、x
およびmはそれぞれ0<x<0.5,好ましくは0.2
≦x≦0.4,0≦m<3の範囲の数を示す)の水酸化
カルシウム系固溶体およびハイドロタルサイト類と、
(b)0.01〜2重量部のβ−ジケトン類と、(c)
0.01〜2重量部の亜鉛化合物と、(d)0〜2重量
部の多価アルコールの部分エステル類または多価アルコ
ール類とからなる安定化された含ハロゲン樹脂組成物を
提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の安定化された含ハロゲン
樹脂組成物は、従来の安定剤に比べて最も熱安定性に優
れ、しかも発泡が無く、無毒性である式(1)の水酸化
カルシウム系固溶体(a)の特徴を維持して、唯一の
欠点である中期の着色性を式(2)のハイドロタルサイ
ト類(a2)[「ゼオライト」誌、第8巻4号、7頁
(1991)]を併用することにより解決できることを
発見した。好ましい(a)と(a)の配合比は(a
):(a)=0.8〜0.5:0.2〜0.5、特
に好ましくは0. 7〜0.5:0.3〜0.5であ
る。
【0007】式(1)と(2)で表わされる化合物は、
両方共に微粒子で樹脂によく分散することが好ましく、
そのような要求を満足させるため、BET比表面積が約
7〜約20m/g、好ましくは約5〜約15m
g、且つ平均2次粒子径が0.1〜1.5μm、特には
0.3〜1.0μmの範囲にあることが好ましい。
【0008】さらに本発明で用いる式(1)と(2)の
化合物は、そのまま用いることもできるが、本発明の効
果をより一層発揮せしめるためには、表面処理剤で表面
処理することが好ましい。表面処理剤としては、高級脂
肪酸、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、リン酸エステル、
シラン、チタンおよびアルミニウム系カップリング剤、
多価アルコールと脂肪酸のエステル類等が例示される。
【0009】表面処理剤による式(1)および式(2)
のカルシウム系化合物の表面コーティング処理は、それ
自体公知の方法により実施できる。例えば、式(1)の
カルシウム系水酸化物のスラリーに該表面処理剤を液状
またはエマルジョン状で加え、約100℃までの温度で
機械的に十分混合すればよい。あるいは、式(1)また
は式(2)のカルシウム系化合物の粉末を、ヘンシェル
ミキサー等の混合機により高速攪拌下に、表面処理剤を
そのまま、または希釈、または適当な溶媒に溶解して液
状、エマルジョン状、固形状で加え、加熱または非加熱
下に十分混合すればよい。表面処理剤の添加量は適宜選
択できるが、該カルシウム系化合物の重量に基づいて約
0.1〜約10重量%とするのが好ましい。表面処理を
した後は、必要に応じ、例えば水洗、脱水、造粒、乾
燥、粉砕、分級等の手段を適宜選択して実施し、最終製
品形態とすることができる。
【0010】式(1)および式(2)の化合物の使用量
は、含ハロゲン樹脂100重量部に対して0.01〜1
0重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。式
(1)と式(2)の化合物の配合比率は、約1:99〜
約99:1の範囲で可能であるが、前述の如く式(1)
の化合物を50%以上配合することが好ましい。その理
由は式(2)の化合物の比率が50%を超えると、発泡
の可能性が出てくることおよび式(1)の化合物の安定
性と価格の、式(2)の化合物に対する優位性が減少す
るためである。
【0011】本発明で用いられる(b)β−ジケトン化
合物は式(3)
【化3】 R−CO−CHR−CO−R (式中、RおよびRは同一または異なってもよく、
30個までの炭素原子を有する直鎖または分枝状のアル
キルまたはアルケニル基、アリール基または脂環式基
(脂環式基が場合によっては炭素−炭素二重結合を含む
ことができ、いずれか一方は水素原子であってもよ
い)、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基を表
わす)の化合物である。
【0012】このようなβ−ジケトン化合物の具体例と
しては次の化合物が例示される。デヒドロ酢酸、デヒド
ロプロピオニル酢酸、デヒドロベンゾイル酢酸、シクロ
ヘキサン−1,3−ジオン、ジメドン、2,2’−メチ
レンビスシクロヘキサン−1,3−ジオン、2−ベンジ
ルシクロヘキサン−1,3−ジオン、アセチルテトラロ
ン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロ
ン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサ
ノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル
−シクロヘキサノン−1,3−ジオン、ベンゾイル−p
−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイ
ル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタ
ン、ベンゾイルアセチルメタン、トリベンゾイルメタ
ン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイル・ベン
ゾイルメタン、パルミトイル・ベンゾイルメタン、ジベ
ンゾイルメタン、4−メトキシベンゾイル・ベンゾイル
メトキシ、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス
(3,4−メチレンジオキシベンゾイル)メタン、ベン
ゾイル・アセチル・オクチルメタン、ベンゾイル・アセ
チル・フェニルメタン、ステアロイル−4−メトキシベ
ンゾイルメタン、ビス(4−t−ブチルベンゾイル)メ
タン、ベンゾイル・アセチル・エチルメタン、ベンゾイ
ル・トリフルオル・アセチルメタン、ジアセチルメタ
ン、ブタノイル・アセチルメタン、ヘプタノイル・アセ
チルメタン、トリアセチルメタン、ジステアロイルメタ
ン、ステアロイル・アセチルメタン、パルミトイル・ア
セチルメタン、ラウロイル・アセチルメタン、ベンゾイ
ル・ホルミルメタン、アセチル・ホルミル・メチルメタ
ン、ベンゾイル・フェニルアセチルメタン、ビス(シク
ロヘキサノイル)メタン等。
【0013】これらβ−ジケトン化合物の金属塩例えば
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、スズ、アルミ
ニウム等の金属の塩を用いることもできる。上記β−ジ
ケトン化合物の中で特に好ましいのは、ステアロイル・
ベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタンである。β−ジ
ケトン化合物またはその金属塩の使用量は、含ハロゲン
樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部、好まし
くは0.1〜0.5重量部である。
【0014】本発明で用いられる(c)亜鉛の有機酸塩
としては、次に具体的に示す有機酸の亜鉛塩が例示され
る。酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、
エナント酸、カプリル酸、ネオデカン酸、2−エチルヘ
キシル酸、ベラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、
ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、1,2−ヒドロ
キシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、安息香酸、
モノクロル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、ジメチ
ルヒドロキシ安息香酸、3,5−ジtert−ブチル−
4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル酸、ジメチル安息香
酸、エチル安息香酸、クミン酸、n−プロピル安息香
酸、アミノ安息香酸、N,N−ジメチル安息香酸、アセ
トキシ安息香酸、サリチル酸、p−t−オクチルサリチ
ル酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、オ
クチルメルカプトプロピオン酸等の一価カルボン酸、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、アジピン
酸、ビメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフ
タル酸、クロルフタル酸、アミノフタル酸、マレイン
酸、フマール酸、シトラコン酸、メタコン酸、イタコン
酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸等の二価カルボ
ン酸のモノエステルまたはモノアマイド化合物、ヘミメ
リット酸、トリメリット酸、メロファン酸、ピロメリッ
ト酸、メリット酸等の三価または四価カルボン酸のジま
たはトリエステル化合物。これら亜鉛の有機酸塩の使用
量は、含ハロゲン樹脂100重量部に対して0〜2重量
部、好ましくは0.05〜1重量部、特に好ましくは
0.1〜0.5重量部である。なお式(1)または式
(2)の化合.物が亜鉛を所有している場合、亜鉛の有
機酸塩の使用を省略することもできる。
【0015】本発明で用いられる(d)多価アルコール
の部分エステルまたは多価アルコールを具体的に例示す
ると次の通りである。多価アルコール類としては、マン
ニトール、キシリトール、ソルビトール、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、トリペンタエリスリトール、グリセリン等が例
示される。モノまたはポリカルボン酸としては、酢酸、
乳酸、4−ヒドロキシ酪酸、マロン酸、コハク酸、マレ
イン酸、アジピン酸、グルタル酸、イタコン酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が例示さ
れる。多価アルコールの部分エステルは、これらの多価
アルコール類の少なくとも一種と、モノまたはポリカル
ボン酸の少なくとも一種とを反応して得られる。本発明
で用いられる多価アルコールの部分エステルまたは多価
アルコールの使用量は、含ハロゲン樹脂100重量部に
対して0〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部で
ある。
【0016】本発明で用いられる(e)有機スズ系安定
剤を具体的に例示すると、ジメチルスズビス−2−エチ
ルヘキシルチオグリコレート、モノまたはジメチルスズ
ステアロキシエチルメルカプタイド、メチルスズイソオ
クチルチオグリコレート、オクチルスズイソオクチルチ
オグリコレート、ジメチルスズビス−2−エチルヘキシ
ルチオグリコレート、ジブチルスズβ−メルカプトプロ
ピオネート、モノまたはジオクチルスズ−2−エチルヘ
キシルチオグリコレート、ジオクチルスズビス−2−エ
チルヘキシルチオグリコレート等のメルカプタイド類、
ジブチルスズマレエート、ジブチルスズビスブチルマレ
エート、ジブチルスズビスモノエチルマレエート等のラ
ウレート類、ジブチルスズラウレート等のカルボキシレ
ート類等である。本発明で好ましくはモノおよび/また
はジメチルスズイソオクチルチオグリコレート、モノお
よび/またはジオクチルスズイソオクチルチオグリコレ
ート等のメルカプタイド類である。本発明で用いられる
(e)有機スズ系安定剤の使用量は、含ハロゲン樹脂1
00重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは
0.1〜2重量部である。
【0017】本発明で用いる(f)ホスファイト類を具
体的に例示すると次の通りである。トリフェニルホスフ
ァイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ
(モノノニル/ジノニル・フェニル)ホスファイト、ト
リス(2,4ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
モノオクチルジフェニルホスファイト、ジオクチルモノ
フェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファ
イト、ジデシルモノフェニルホスファイト、トリデシル
ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリステア
リルホスファイト、ビスフェノールAテトラC
12−15アルキルジホスファイト、水添4,4’−イ
ソプロピリデンジフェノルホスファイト、ジステアリル
ペンタエリスリトールジホスファイト等の亜リン酸エス
テル類系安定剤。本発明で用いる(f)ホスファイト類
の使用量は、含ハロゲン樹脂100重量部に対して0.
01〜2重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部であ
る。
【0018】本発明で用いられる含ハロゲン樹脂として
は次のようなものが例示される。ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレ
ン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニ
ル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三
元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル
共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
ル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プロピレ
ン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル
三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビ
ニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−ア
クリロニトリル共重合体、塩化ビニル−各種ビニルエー
テル共重合体等の含塩素合成樹脂。これらの含塩素合成
樹脂相互のあるいは他の塩素を含まない合成樹脂とのブ
レンド品、ブロック共重合体、グラフト共重合体等。
【0019】本発明の樹脂組成物には、慣用の他の添加
剤を配合することもできる。このような他の添加剤とし
ては、次のものを例示できる。エポキシ化植物油、エポ
キシ化オレイン酸エステル類、エポキシ化エルシン酸エ
ステル類等のエポキシ系安定剤類。チオジプロピオン
酸、ジエチルチオジプロピオン酸エステル等の含硫黄化
合物系安定剤。アルキルガレート、アルキル化フェノー
ル等のフェノール、スチレン化フェノール等のフェノー
ル系安定剤。グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイ
シン、グリシンアミド、ヒスチジンエチルエステル、ト
リプトファンベンジルエステル等のα−アミノ酸および
その官能性誘導体系安定剤。過塩素酸バリウム、過塩素
酸カルシウム等の過塩素酸系安定兼初着防止剤。 (Mg)1−y(Zn)(OH)〔但し、0.01
≦y<0.2〕等の水酸化マグネシウム固溶体系安定
剤、 (Mg)1−y(Zn)O〔但し、0.01≦y<
0.2〕等の酸化マグネシウム固溶体系安定剤。スチレ
ン化パラクレゾール、2,6−ジ第3級ブチル−4−メ
チルフェノール、ブチル化アニソール、4,4’−メチ
レンビス(6−第3級ブチル−3−メチルフェノー
ル)、2,2’メチレンビス(6−第3級ブチル−4−
メチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、テトラキス[3−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオニ
ルオキシメチレン]メタン等の酸化防止剤。
【0020】これら添加剤の配合量は適宜選択すること
ができ、例えば含ハロゲン樹脂100重量部に対して約
0.01〜約5重量部の安定剤類、約0.01〜約2重
量部の酸化防止剤が例示される。本発明は前期添加物以
外に、慣用の他の添加剤、例えば可塑剤、滑剤、加工助
剤、耐候性改良剤、帯電防止剤、防曇剤、強化剤、充填
剤、顔料等を配合してもよい。本発明において、含ハロ
ゲン樹脂と本発明の添加剤および他の添加剤との混合混
練は、両者を均一に混合できる慣用の方法を採用すれぱ
よい。例えば、一軸または二軸押出機、ロール、バンバ
リーミキサー等の任意の混合混練手段を採用できる。成
形方法にも特別の制約はなく、例えば射出成形、押出成
形、ブロー成形、プレス成形、回転成形、カレンダー成
形、シートフォーミング成形、トランスファー成形、積
層成形、真空成形等の任意の成形手段を採用できる。
【0021】
【実施例1】 1.1重量%のラウリン酸で表面処理したBET比表面積が9m/g、平均 二次粒子径が0.98μmの下記組成の水酸化カルシウム系固溶体と、1重量% のステアリン酸で表面処理したBET比表面積が8m/g、平均二次粒子径が 0.51μmの下記組成のハイドロタルサイト類を ポリ塩化ビニル(信越化学(株)製、分子量700) 100 重量部 ステアロイルベンゾイルメタン 0.1 5重量部 ステアリン酸亜鉛 0.3 0重量部 ジペンタエクスリトール 0.2 0重量部 Ca0.90Mg0.05Zn0.05(OH) 0.2〜0. 8重量部 MgAl(OH)12CO・3HO 0.2〜0.8 重量部 上記配合下にオープンロールを用いて、165℃で3分
間混練して厚さ約1mmのシートを作成した。得られた
シートから縦横ともに約30mmのテストピースを切り
出した。テストピースをギヤーオーブンに入れ、185
℃で熱安定性(黒化するまでの時間)、中期着色性(白
色から赤系の色に変化するまでの時間)を調べた。これ
らの結果を表1に示す。
【0022】
【実施例2】実施例1−1において、0.2重量部のフ
ォスファイト(旭電化製、商品名MARK−1500)
をさらに添加処方して、実施例1と同様に処理して評価
した結果を表1に示す。
【0023】
【比較例1】実施例1において、水酸化カルシウム系固
溶体とハイドロタルサイト類を、それぞれ単独で用いた
場合の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0024】
【実施例3】実施例1の処方において、ハイドロタルサ
イト類として2重量%のステアリン酸で表面処理したB
ET比表面積12m/g、平均2次粒子径0.48μ
mの下記組成
【化4】 MgAl(OH)12(ClO
1.5(CO0.2・mHOの過塩素酸型を使用
する以外は実施例1と同様にして評価した。その結果を
表2に示す。
【0025】
【比較例2】実施例3において、過塩素酸型ハイドロタ
ルサイトを単独で1.0重量部配合した時の評価結果を
表2に示す。
【表2】
【0026】
【実施例4】ポリ塩化ビニル(信越化学(株)製、分子
量700)100重量部に、2重量%のラウリン酸で表
面処理したBET比表面積10m/g、平均2次粒子
径1.0μmの下記組成
【化4】 Ca0.85Mg0.10Zn0.05
(OH) の水酸化カルシウム系固溶体と、実施例1で用いたハイ
ドロタルサイト類およびメチルスズイソオクチルチオグ
リコレート(勝田化工製、TM−181FSJ)を表3
に示す配合量で併用、混合し、オープンロールを用いて
150℃で3分間混練後、ギヤーオーブンに入れ185
℃で実施例1と同様の要領で評価した。その結果を表3
に示す。
【0027】
【比較例3】実施例4において、スズ系安定剤と水酸化
カルシウム系固溶体またはスズ系安定剤とハイドロタル
サイト類、さらにスズ系安定剤を単独で使用した場合の
評価結果を表3に示す。
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、水酸化カルシウム系固
溶体とハイドロタルサイト類を併用することにより、相
乗的に作用して中期着色性と熱安定性がそれぞれ、単独
で用いたときよりも優れた結果をもたらす。さらに本発
明によれば、スズ系安定剤と併用することにより、水酸
化カルシウム系固溶体の初期および中期着色性が改善さ
れるとともに、スズ系安定剤の欠点である加工性の悪さ
を著しく改善できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/20 C08K 3/20 Fターム(参考) 4G047 AA03 AA04 AA05 AB02 AC03 AD02 4G076 AA04 AA10 AB04 AB06 AC06 CA08 CA10 DA30 4J002 BB241 BD051 BD061 BD071 BD081 BD091 BD101 DE286 EE047 EG048 EH059 EW069 EZ049 EZ079 FD030 FD070

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含ハロゲン樹脂100重量部と (a)0.1〜10重量部の式(1) 【化1】 Ca1−x2+ (OH) (式中、M2+はMg,ZnおよびCuの少なくとも一
    種を示し、xは0.005<x<0.5の範囲の数を示
    す)で表わされる水酸化カルシウム系固溶体および式
    (2) 【化2】 M2+ 1−xAl(OH)n−
    x/n・mHO (式中、M2+はMgおよび/またはZnを示し、A
    n−はCO 2−および/またはClO を示し、x
    およびmはそれぞれ0<x<0.5,0≦m<3の範囲
    の数を示す)で表わされるハイドロタルサイト類との混
    合物 (b)0.01〜2重量部のβ−ジケトン類 (c)0.01〜2重量部の亜鉛化合物 (d)0〜2重量部の多価アルコールの部分エステル類
    または多価アルコール類を含有することを特徴とする安
    定化された含ハロゲン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1において(e)0.01〜5重量
    部の式(3) 【化3】 RmSnY4−m (但し式中、Rはアルキル基、好ましくはメチル基また
    はオクチル基を示し、Yはメルカプタイド類、マレエー
    ト類、カルボキシレート類、好ましくはメチルまたはオ
    クチルメルカプタイド類を示し、mはm=1または2の
    整数を示す)で表わされる有機スズ系安定剤を、(b)
    〜(d)の代わりに、または(b)の代わりに、または
    (a)〜(d)にさらに含有することを特徴とする安定
    化された含ハロゲン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1および2において、さらに(f)
    0.01〜2重量部のホスファイト類をさらに含有する
    ことを特徴とする安定化された含ハロゲン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3で用いる水酸化カルシウム系
    固溶体とハイドロタルサイト類のBET比表面積が5〜
    15m/gの範囲にあり、且つ平均2次粒子径が1.
    5μm以下、好ましくは1.0μm以下である請求項1
    〜3の安定化された含ハロゲン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の式(1)の固溶体および式
    (2)のハイドロタルサイト類が、高級脂肪酸、高級脂
    肪酸の金属塩、リン酸エステル、シラン、チタンおよび
    アルミニウム系カップリング剤、多価アルコールと脂肪
    酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の、
    少なくとも一種により表面処理されたものである安定化
    された含ハロゲン樹脂組成物。
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