JP2762156B2 - 食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成物に
関し、詳しくは、特に食品包装用ポリ塩化ビニルストレ
ッチフィルム成型に適するポリ塩化ビニル系樹脂組成物
に関するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕 ポリ塩化ビニルストレッチフィルムは、その優れた透
明性、柔軟性、ガスバリヤ性、食品保存性、包装適性な
どによって、近年デパート、スーパーマーケットなどの
食品売場で精肉、鮮魚、青果、惣菜などの食品包装用フ
ィルムとして多量に使用されている。
このポリ塩化ビニルストレッチフィルムを製造する際
には、エポキシ化大豆油などのエポキシ化植物油を比較
的多量に使用するため、例えばインフレーション法また
はT−ダイ法のような溶融押出成型において、エポキシ
化植物油の硬化現象によるダイスに目ヤニが生じたり、
製品に焼けが発生したりして、ロングラン性に問題があ
った。また、エポキシ化植物油の多量配合は、プレート
アウト現象が生じ易い傾向がある。このため、表面の粗
いストレッチフィルムとなり、このフィルムを使用する
際には、被包装物との滑り性に欠けること、紙管巻きフ
ィルムの巻出し抵抗が大きいなどの欠点があった。
これらの問題や欠点を解決し、加工を容易に行うた
め、1種または2種以上の滑剤が使用されてきた。これ
らの滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ヒドロキシ
ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸などの高
級脂肪酸、オレイン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミド、エチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸アミド
類、モンタンワックスなどのワックス類、ステアリルア
ルコールなどの高級アルコール類、流動バラフィンなど
のパラフィン類、シリカ微粉末などを例示することがで
きる。しかしながら、これらの従来の滑剤の組合せでは
初期着色性、透明性に優れ、プレートアウト、ブルーム
の生じない食品包装用に適するポリ塩化ビニルストレッ
チフィルムを得ることは非常に困難であった。
このため、種々の添加剤などを組み合わせて添加し
て、これらの問題の解決を図ろうとする試みがなされて
おり、たとえば、ポリブタジエン(特開昭60−108453号
公報)やステアロイルベンゾイルメタン(特開昭62−91
548号公報)などが提案され、ある程度の改良はなされ
てきているが、まだ充分でなく、さらに製品の焼けとロ
ングラン性の改良が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
このような状況に鑑み、上記の欠点を改良し、食品包
装用に適したポリ塩化ビニル系樹脂の開発を鋭意検討し
た結果、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、ア
ジピン酸エステル系可塑剤10〜50重量部、エポキシ化植
物油2〜30重量部、有機カルボン酸の亜鉛塩0.01〜5重
量部、非イオン系界面活性剤0.1〜10重量部およびアル
カリ土類金属の過塩基性カルボキシレート/カーボネー
ト錯体0.05〜10重量部を添加することにより、ブルーム
を生ぜず、焼け防止、ロングラン性、透明性、初期着色
性に優れ、しかもプレートアウトをほとんど起こさな
い、加工の容易な食品包装用に適するポリ塩化ビニル系
樹脂組成物が得られるという新たな事実を見出し、本発
明を完成するにいたった。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、とくに優れた溶
融押出加工適性を有するものである。
以下、本発明のポリ塩化ビニル系樹脂組成物について
詳細に説明する。
本発明で用いられるアジピン酸エステル系可塑剤は1
種または2種以上の一価アルコールあるいは2価以上の
多価アルコールとアジピン酸との通常の反応で得られる
エステル化合物あるいはポリエステル化合物である。
一価アルコールとしては、n−ブチルアルコール、n
−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、n−
デシルアルコール、イソヘプチルアルコール、2−エチ
ルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、イソ
ノニルアルコール、イソデシルアルコールなどがあげら
れる。
また、多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどがあ
げられる。
上記アジピン酸エステル系可塑剤の添加量は、ポリ塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して、10〜50重量部、好
ましくは20〜40重量部である。
また本発明で用いられるエポキシ化植物油としては、
たとえば、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エ
ポキシ化ヒマシ油、エポキシ化桐油などがあげられる。
上記エポキシ化植物油の添加量は、ポリ塩化ビニル系
樹脂に100重量部に対して、2〜30重量部、好ましくは
5〜20重量部である。
さらに、本発明のポリ塩化ビニル系樹脂組成物には、
さらに目的に応じてセバチン酸エステル、アゼライン酸
エステル、アセチルクエン酸エステル、ポリエステル系
可塑剤あるいはエポキシ系可塑剤など、通常ポリ塩化ビ
ニル系樹脂に使用される可塑剤類を併用することができ
る。
また、本発明で用いられる有機カルボン酸の亜鉛塩を
構成するカルボン酸としては、カプロン酸、カプリル
酸、ペラルゴン酸、イソオクチル酸、2−エチルヘキシ
ル酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデシレン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、
12−ケトステアリン酸、クロロステアリン酸、フェニル
ステアリン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン
酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブ
ラシジン酸およびこれらの類似酸ならびに獣脂脂肪酸、
ヤシ油脂肪酸、桐油脂肪酸、大豆油脂肪酸および綿実油
脂肪酸などの天然に産出する上記の酸の混合物、安息香
酸、p−t−ブチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプ
ロピル安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、サリチル
酸、5−t−オクチルサリチル酸、ナフテン酸、シクロ
ヘキサンカルボン酸などの一価カルボン酸、シュウ酸、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフタル酸、ク
ロルフタル酸、アミノフタル酸、マレイン酸、フマール
酸、シトラコン酸、メタコン酸、イタコン酸、アコニッ
ト酸などの二価カルボン酸のモノエステルなどがあげら
れる。
これらの有機カルボン酸の亜鉛塩塩の添加量は、ポリ
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部、好ましくは、0.05〜3重量部である。
本発明で用いられる非イオン界面活性剤としては、通
常市販されている非イオン界面活性剤を単独であるいは
二種類以上組み合わせて使用することができる。これら
の非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンの
各種アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
フェノールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシ
エチレンソルビタンアルキルエステル類、脂肪族アルコ
ールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオ
キサイド付加物、脂肪族アミノまたは脂肪酸アミドのエ
チレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪
酸エステル類、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル
のエチレンオキサイド付加物などがあげられる。
これらの非イオン界面活性剤の添加量は、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜10重量部、
好ましくは0.2〜5重量部である。
本発明において使用されるアルカリ土類金属の過塩基
性カルボキシレート/カーボネート錯体は、模式的には
R2M・xMCO3(Rは有機カルボン酸の残基を示し、Mは
アルカリ土類金属を示し、xは金属の過剰量で0より大
きい正の数を示す。)で表される化合物であるが、カル
ボン酸のアルカリ土類金属正塩とアルカリ土類金属の炭
酸塩の単純な混合物とは全く異なり、これらが何らかの
インタラクションにより錯体となっているものであり、
高いアルカリ土類金属含有量を有しながら、均一な液状
を示すという特徴がある。
ここで、Mで示されるアルカリ土類金属としては、バ
リウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムな
どがあげられ、xは0より大きい数であればとくに制限
を受けないが、一般には、0.1〜60、とくに0.5〜30であ
ることが好ましい。
これらのアルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレー
ト/カーボネート錯体は、たとえば、有機カルボン酸と
化学量論的に過剰のアルカリ土類金属炭酸塩とを反応さ
せる方法、有機カルボン酸と化学量論的に過剰のアルカ
リ土類金属酸化物または水酸化物とを反応させた後、炭
酸ガスで処理する方法あるいは有機カルボン酸のアルカ
リ土類金属正塩とアルカリ土類金属炭酸塩とを反応させ
る方法などの従来周知の方法で製造することができる。
このようにして製造される錯体は、金属の種類、酸の種
類、金属の含量、金属比などによって特徴づけられる。
ここで「金属比」という言葉は中性塩を形成する量の金
属の当量に対する塩中の金属の全化学当量を示す言葉で
あり、上記式におけるx+1に相当するものである。
本発明において用いられるアルカリ土類金属の過塩基
性カルボキシレート/カーボネート錯体の簡単な合成例
を次に示す。
合成例1 過塩基性バリウムオレート/カーボネート錯
体の合成。
メチルセルソルブ300gに水酸化バリウム無水物41gを
徐々に加えて溶解させ、次いで、オレイン酸11gとノニ
ルフエノール10gとアルキルベンゼン系溶剤36gの混合液
を加え、約30分撹拌した。次いで、炭酸ガスを吹き込み
反応させ、生成水を留去しながら150℃まで徐々に温度
をあげ反応させた後、さらに減圧下に脱水、脱メチルセ
ルソルブを行い、褐色粘稠の過塩基性バリウムオレート
/カーボネート錯体(Ba=32%、金属比=12)を得た。
合成例2 過塩基性バリウムオクトエート/カーボネー
ト錯体の合成。
メチルセルソルブ480gに水酸化バリウム無水物34gを
徐々に加えて溶解させ、次いで、オクチル酸6gとノニル
フエノール20gとアルキルベンゼン系溶剤34gの混合液を
加え、約30分撹拌した。次いで、炭酸ガスを吹き込み反
応させ、生成水を留去しながら150℃まで徐々に温度を
あげ反応させた後、さらに減圧下に脱水、脱メチルセル
ソルブを行い、褐色粘稠の過塩基性バリウムオクトエー
ト/カーボネート錯体(Ba=28%、金属比=10)を得
た。
合成例3 過塩基性カルシウムオレート/カーボネート
錯体の合成。
メタノール300gに水酸化カルシウム30gを懸濁させ、1
50℃に加熱した。ここへ炭酸ガスを吹き込み反応させた
後、オレイン酸11gとノニルフエノール10gとアルキルベ
ンゼン系溶剤63gの混合液を加え、メタノール及び生成
水を留去しながら150℃まで徐々に温度をあげ反応させ
た後、さらに減圧下に脱水して淡褐色粘稠の塩基性カル
シウムオレート/カーボネート錯体(Ca=13%、金属比
=20)を得た。
また、これらの錯体は、前述のごとき方法で容易に製
造することができるが、さらに市販されている種々の錯
体をそのままあるいは変性して使用することもできる。
これらの市販されている錯体の代表的なものとしては、
米国ルブリゾール社製のLZ−2116(過塩基性バリウムオ
レート/カーボネート錯体:比重1.47、Ba=34%)、LZ
−2117(過塩基性カルシウムオレート/カーボネート錯
体:比重1.07、Ca=14.2%)などがあげられる。
これらのアルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレー
ト/カーボネート錯体の添加量は、ポリ塩化ビニル系樹
脂100重量部に対して、0.05〜10重量部、より好ましく
は0.1〜5重量部である。
好適な食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成物を得る
ためには、本発明組成物にさらに、トリスノニルフェニ
ルホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファ
イト、C12〜アルキル・ビスフェノールA・ポリホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホス
ファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイトなどの有機ホスファイト化
合物添加することが好ましい。
これら有機ホスファイト化合物の使用量は、ポリ塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ま
しい。
本発明の食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成物に、
ハイドロタルサイト化合物をを添加することができる。
これらのハイドロタルサイト化合物は次に一般式で示さ
れるマグネシウムとアルミニウムから成る含水複塩化合
物である。
Mg1xAlx(OH)zAx/z・mH2O (上式中、xは0<x≦0.5の範囲の実数であり、AはC
O3またはSO4を示し、mは実数をしめす。) 上記ハイドロタルサイト化合物は天然物であってもよ
く、また合成品であってもよい。これらのハイドロタル
サイト化合物を合成方法としては、特公昭46−2280号公
報、特公昭50−30039号公報、特公昭51−29129号公報な
どに記載の公知の方法を例示することができる。また、
本発明においては、その結晶構造、結晶粒子径などに制
限されることなく使用することが可能である。
またハイドロタルサイト化合物の表面を、ステアリン
酸などの高級脂肪酸類、オレイン酸アルカリ金属塩など
の高級脂肪酸金属塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ア
ルカリ金属塩などの有機スルホン酸金属塩類、高級脂肪
酸アミド類、高級脂肪酸エステル類またはワックスなど
で被覆したものも使用できる。さらに、亜鉛などで変性
したハイドロタルサイト化合物も使用できる。
これらのハイドロタルサイト化合物の使用量はポリ塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部、
特に0.05〜5重量部とするのが好ましい。
また、本発明の食品包装用ポリ塩化ビニル系樹脂組成
物に、デヒドロ酢酸類あるいはβ−ジケトン類を添加す
ることができる。、これらのβ−ジケトン類としては、
たとえば、ベンゾイル−P−クロルベンゾイルメタン、
ベンゾイルアセチルメタン、ビス(4−メチルベンゾイ
ル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタ
ン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタ
ン、パルミトイル・ベンゾイルメタン、ステアロイル・
ベンゾイルメタン、ラウリロイル・ベンゾイルメタン、
ジベンゾイルメタン、4−メトキシベンゾイル・ベンゾ
イルメタン、ビス(4−メトキシベンゾイル)メタン、
ビス(4−クロロベンゾイル)メタン、ビス(3,4−メ
チレンジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイル・アセ
チル・オクチルメタン、ステアロイル・4−メトキシベ
ンゾイルメタン、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)メ
タン、ベンゾイル・アセチル・エチルメタン、ベンゾイ
ル・トリフルオルアセチルメタン、4−第三ブチルベン
ゾイル・ベンゾイルメタン、オレイル・ベンゾイルメタ
ン、ベンゾイル・フェニルアセチルメタンなどがあげる
ことができ、また、これらのデヒドロ酢酸類あるいはβ
−ジケトン類の金属(リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、亜鉛など)錯塩も添加することができ、特にデヒ
ドロ酢酸類あるいはアルカノイル・アロイルメタン類お
よびそれらの金属錯塩類が好ましい。
上記デヒドロ酢酸類あるいはβ−ジケトン類、および
それらの金属錯塩の添加量はポリ塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して0.005〜3重量部が好ましい。
また、加工を容易に行うため、前記の従来公知の滑剤
あるいは加工性改善剤の1種または2種以上を添加する
ことが好ましい。
さらに、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂、ゴム、架橋剤、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、防
曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、難燃剤、螢
光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、
加工助剤、抗酸化剤、光安定剤などを配合することがで
きる。
また、本発明で用いられるポリ塩化ビニル系樹脂とし
ては、塩化ビニル単独重合体、及び塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−エチレン酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロ
ピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化
ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合体、塩化
ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−無水マレイン酸三共重合体、塩化ビニル−スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ブタジ
エン共重合体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩素
化ビニル−塩化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化
ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エス
テル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、塩化ビニル−マレイミド共重合体などの塩化ビニル
共重合体、および上記樹脂とポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、ポリ−3−メチルブテンなどのα−
オレフィン重合体又はエチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィンお
よびこれらの共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、
ポリウレタン、スチレンと他の単量体(例えば無水マレ
イン酸、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合
体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリル酸アステル−スチレン−ブタジエン共重合
体、メタクリル酸エステル−スチレン−ブタジエン共重
合体とのブレンド品などをあげることができる。これら
塩化ビニル系樹脂類は乳化重合、懸濁重合、溶液重合、
塊状重合などのような従来公知の重合法の何れによって
得られたものであってもよい。
以下実施例によって本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例によって制限されるものではない。
実施例1 下記の配合物を二本ロールミルにより170℃で混練試
験を行い、ロール汚れ及び剥離性を測定した。それらの
結果を次の表−1に示す。
なお、ロール汚れは10段階で評価し、1は異常なし、
以下数字が大きくなるに従って汚れが激しくなったこと
を示し、5は全体に白色の薄い被膜が形成されたことを
示し、10は白濁した厚い被膜が形成されたことを示す。
また、剥離性は6段階で評価し、数字が大きくなるに従
って剥離性が悪くなることを示す。
〔配合〕
ポリ塩化ビニル樹脂(Geon 103EP) 100重量部 アジピン酸ジイソノニル 40 エポキシ化大豆油 8 オレイン酸カルシウム 0.1 リシノール酸亜鉛 0.1 オクチル酸亜鉛 0.1 ソルビタンモノラウレート 2.0 トリスノニルフェニルホスファイト 0.5 過塩基性錯体(表−1) 0.3 実施例2 下記の配合物を二本ロールミルにより170℃で混練試
験を行いロール汚れおよび白色のプレートアウトの発生
時間を測定した。この結果を次の表−2に示す。
〔配合〕
ポリ塩化ビニル樹脂(TK−1300) 100重量部 アジピン酸ジC6〜10アルコール 35 エポキシ化大豆油 15 安息香酸カルシウム 0.15 オクチル酸亜鉛 0.2 ポリ(n:2〜3)グリセロールモノオレート 1.5 トリス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト 0.5 過塩基性錯体(表−2) 0.15 実施例3 下記の配合物を二本ロールミルにより170℃で混練試
験を行い、ロール汚れおよびロールへ粘着するまでの時
間を測定した。また、同じ配合物を160℃、150kg/cm2
条件で5分間圧縮成型し、厚さ3mmのプレスシートを作
成し、初期着色性および透明性を観察した。その結果を
次の表−3に示す。
〔配合〕
ポリ塩化ビニル樹脂(Geon 103EP) 100重量部 ADK CIZER PN−400* 25 エポキシ化亜麻仁油 10 エポキシ化大豆油 5 安息香酸カルシウム 0.5 オレイン酸亜鉛 1.0 ボリ(n:3〜5)グリセロールモノオレート 1.0 トリスノニルフエニルホスファイト 0.4 過塩基性錯体(表−3) 0.2 *アデカ・アーガス化学製アジピン酸ポリエステル可
塑剤 実施例4 本発明の組成物にさらに、他の添加剤を併用した場合
の効果を見るために、次の配合で二本ロールミルにより
170℃で混練試験を行いロール汚れおよび白色のプレー
トアウトの発生時間を測定した。この結果を次の表−4
に示す。
〔配合〕
ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 アジピン酸ジC7〜9アルコール 35 ADK CIZER O−130P* 5 オレイン酸カルシウム 0.15 リシノール酸亜鉛 0.2 オクチル酸亜鉛 0.1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル 1.5 トリスノニルフェニルホスファイト 0.5 LZ−2117 0.15 他の添加剤(表−4) 0.1 *アデカ・アーガス化学製エボキシ可塑剤 〔発明の効果〕 上記の各実施例の結果から明らかなように、ポリ塩化
ビニル系樹脂に対して、アジピン酸エステル系可塑剤、
有機カルボン酸の亜鉛塩、非イオン系海面活性剤および
アルカリ土類金属のカルボキシレート/エーボネート錯
体を配合することにより、透明性、柔軟性、ガスバリヤ
性、食品保存性、包装適性に優れ、食品包装用ポリ塩化
ビニルストレッチフィルム成型に適するポリ塩化ビニル
系樹脂組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:26 5:098 5:11) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 27/00 - 27/24 C08L 63/00 - 63/10 C08K 3/00 - 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
    て、アジピン酸エステル系可塑剤10〜50重量部、エポキ
    シ化植物油2〜30重量部、有機カルボン酸の亜鉛塩0.01
    〜5重量部、非イオン系界面活性剤0.1〜10重量部およ
    びアルカリ土類金属の過塩基性カルボキシレート/カー
    ボネート錯体0.05〜10重量部を含有してなる食品包装用
    ポリ塩化ビニル系樹脂組成物。
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