JP2000307359A - Δς変調を用いるスイッチング増幅器 - Google Patents
Δς変調を用いるスイッチング増幅器Info
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Abstract
調ループ23でΔΣ変調し、その変調信号に応答して定
電圧スイッチ26が定電圧をスイッチングし、そのスイ
ッチング出力をローパスフィルタ27によってアナログ
変換して出力するようにしたΔΣ変調を用いるスイッチ
ング増幅器21において、ローパスフィルタ27のL,
C成分によって大振幅時に発生する歪みを抑制する。 【解決手段】 量子化器25による量子化誤差および定
電圧スイッチ26によるスイッチングノイズを補償する
ために前記ΔΣ変調ループ23内に設けられる第1のフ
ィードバックループ31とは個別に、さらにローパスフ
ィルタ27の出力をフィードバックする第2のフィード
バックループ35を形成し、前記歪みの発生を抑制す
る。
Description
好適に実施され、該音声信号などのアナログ信号を高効
率で増幅することができるΔΣ変調を用いるスイッチン
グ増幅器に関する。
信号は、後述する積分器や加算器の係数を適宜選択する
ことによって、有効周波数帯域を広くしたり、またはダ
イナミックレンジを広くしたりするなどの、音源等に合
わせた周波数特性を設定できるという優れた特徴を有し
ている。このため、CD(コンパクトディスク)やDV
D(デジタルビデオディスク)の新しい規格では、この
1ビット信号が採用され、本年から製品化が始まろうと
している。
ット信号は、上述のような音声信号の記録や、機器間の
伝送にあたって使用されるだけでなく、前記1ビット信
号をそのまま半導体電力増幅素子に入力し、得られた大
電圧のスイッチングパルスにローパスフィルタを通過さ
せるだけで、電力増幅された復調アナログ音声信号を得
ることもできる。しかも、前記半導体電力増幅素子は、
従来の増幅器のように、その線形域(不飽和域)が使用
されるのではなく、非線形域(飽和域)で使用されるの
で、このようなΔΣ変調を用いるスイッチング増幅器
は、極めて高効率に電力増幅を行うことができるという
利点を有しており、製品化が目前に迫っている。
いるスイッチング増幅器1の電気的構成を示すブロック
図である。アナログ信号源2からのアナログの入力音声
信号は、該スイッチング増幅器1に入力され、まず前記
ΔΣ変調回路3によって、1ビットデジタル信号に変換
される。
で示すように、入力されたアナログ音声信号を順次積分
してゆく縦続接続された高次の積分器と、各積分器から
の出力を相互に加算する加算器とを備えて構成される積
分器・加算器群4と、前記積分器・加算器群4の前記加
算器からの出力を1ビット信号に量子化する量子化器5
と、後述する定電圧スイッチ9からの大電圧のパルス信
号を減衰する減衰器6と、減衰器6からフィードバック
されるパルス信号を前記入力アナログ音声信号から減算
する加算器8とを備えて構成されている。これによっ
て、量子化器5からの1ビット信号が入力アナログ音声
信号に対応したものとなるように、フィードバック制御
が実現されている。
電圧スイッチ9に与えられ、作成された前記1ビット信
号に対応した所定の定電圧のパルス信号は、ローパスフ
ィルタ10でアナログ音声信号に復調された後出力さ
れ、スピーカ11によって音響化される。
1は、従来の増幅器のように半導体電力増幅素子の線形
域(不飽和域)を使用するのではなく、定電圧スイッチ
9に使用される前記半導体電力増幅素子を非線形域(飽
和域)で使用するので、極めて高効率に電力増幅を行う
ことができるという利点を有している。
るスイッチング増幅器1において、前記入力アナログ音
声信号は、たとえば図4(a)で示され、これに対応し
た前記1ビット信号は、図4(b)で示される。したが
って、前記ローパスフィルタ10は、大振幅で、前記図
4(b)で示されるようなパルス信号を、前記図4
(a)で示されるようなアナログ信号に復調および高調
波除去する必要があり、たとえば図5で示されるよう
に、多段のL(コイル)およびC(コンデンサ)で構成
される。
いて破線で示されるように、電流量が大きくなる(波高
値が高くなる)程、歪みが発生し易くなり、出力アナロ
グ音声信号に誤差が含まれることになる。このため、1
00〔dB〕を超えるようなダイナミックレンジを有す
るΔΣ変調信号が、アナログ復調されると、前記ダイナ
ミックレンジが数十〔dB〕も狭くなってしまうことが
ある。
きるΔΣ変調を用いるスイッチング増幅器を提供するこ
とである。
Σ変調を用いるスイッチング増幅器は、アナログ入力信
号をΔΣ変調し、その変調信号に応答して電源からの予
め定める定電圧をスイッチングし、そのスイッチング出
力をローパスフィルタによってアナログ変換して出力す
ることで、前記アナログ入力信号を高効率に電力増幅す
るようにしたΔΣ変調を用いるスイッチング増幅器にお
いて、ΔΣ変調部分を、前記アナログ入力信号を高次積
分し、各積分器の出力を相互に加算して出力する積分器
・加算器群と、前記積分器・加算器群からの出力を量子
化する量子化器と、前記量子化器の量子化結果に応答し
て前記定電圧をスイッチングする前記スイッチング回路
と、前記スイッチング回路のスイッチング出力を前記積
分器・加算器群の入力側へフィードバックする第1のフ
ィードバックループとを含んで構成し、前記ローパスフ
ィルタの出力を前記積分器・加算器群の入力側へフィー
ドバックする第2のフィードバックループをさらに備え
ることを特徴とする。
イッチング増幅器において、スイッチング回路をΔΣ変
調部分に含めて第1のフィードバックループを形成する
ことによって、量子化誤差およびスイッチングによるノ
イズのフィードバックを実現し、さらにローパスフィル
タの出力を第2のフィードバックループでフィードバッ
クすることによって、ローパスフィルタのL,C成分に
よる歪みのフィードバックも実現する。
も補償することができる。
いるスイッチング増幅器は、ΔΣ変調ループがアナログ
入力信号をΔΣ変調し、その変調信号に応答してスイッ
チング回路が電源からの予め定める定電圧をスイッチン
グし、そのスイッチング出力をローパスフィルタによっ
てアナログ変換して出力することで、前記アナログ入力
信号を高効率に電力増幅するようにしたΔΣ変調を用い
るスイッチング増幅器において、前記ΔΣ変調ループと
は個別に、前記ローパスフィルタの出力を前記積分器・
加算器群の入力側へフィードバックする第2のフィード
バックループをさらに備えることを特徴とする。
イッチング増幅器において、ΔΣ変調ループによる量子
化誤差のフィードバックループとともに、ローパスフィ
ルタのL,C成分による歪みをフィードバックする第2
のフィードバックループをさらに設ける。
も補償することができる。
調を用いるスイッチング増幅器では、前記第2のフィー
ドバックループは、減衰器と、前記ローパスフィルタの
位相特性を相殺する特性を有する位相補償回路とによっ
て構成されることを特徴とする。
クループに、前記ローパスフィルタから出力される大振
幅に増幅された出力の入力信号レベルへのマッチングを
行う減衰器とともに、ローパスフィルタのL,C成分に
よる位相シフトを相殺する位相補償回路を設ける。
確なフィードバックを行うことができる。
図1および前記図5に基づいて説明すれば以下のとおり
である。
を用いるスイッチング増幅器21の電気的構成を示すブ
ロック図である。アナログ信号源22からの入力アナロ
グ音声信号は、該スイッチング増幅器21のΔΣ変調ル
ープ23内に入力されると、積分器・加算器群24に与
えられる。積分器・加算器群24は、大略的に、たとえ
ば7次の積分器と、各積分器からの出力を相互に加算す
る加算器となどを備えて構成され、該積分器・加算器群
24からの出力は、量子化器25に入力される。量子化
器25は、前記積分器・加算器群24からの出力を予め
定める基準値でレベル弁別し、1ビット信号を作成す
る。前記1ビット信号は、定電圧スイッチ26に入力さ
れ、作成された該1ビット信号に対応した所定の定電圧
のパルス信号は、ローパスフィルタ27でアナログ音声
信号に復調された後出力され、スピーカ28によって音
響化される。前記定電圧スイッチ26内の半導体電力増
幅素子は飽和域で動作し、こうして該スイッチング増幅
器21は、入力アナログ音声信号を高効率に電力増幅す
る。
定電圧スイッチ26の出力はまた、遅延器29および大
振幅の前記パルス信号を入力信号レベルにマッチングさ
せる減衰器30とを備えて構成される第1のフィードバ
ックループ31を介して、前記積分器・加算器群24の
入力側に介在された加算器32に与えられ、前記入力ア
ナログ音声信号から減算される。
誤差および定電圧スイッチ26のスイッチングによるノ
イズのフィードバックを実現し、前記量子化誤差および
スイッチングノイズの抑制が図られている。
スフィルタ27の出力も、該ローパスフィルタ27の
L,C成分による位相シフトを相殺する特性を有する位
相補償回路33と、大振幅の前記ローパスフィルタ27
の出力を入力信号レベルにマッチングさせる減衰器34
とを備えて構成される第2のフィードバックループ35
を介して、前記積分器・加算器群24の入力側に介在さ
れた加算器36に与えられ、前記入力アナログ音声信号
から減算される。
ィルタ27の出力を直接フィードバックすると、該ロー
パスフィルタ27の前記L,C成分によって信号が帯域
制限される際に生じる前記位相シフト(遅れ)によっ
て、全体の振幅周波数特性が乱れてしまうことを補償す
るために設けられ、たとえばオペアンプと、その非反転
および反転のそれぞれの入力端に前記ローパスフィルタ
27の出力を与える2つの入力抵抗R1,R2と、出力
を前記反転の入力端に帰還する帰還抵抗R3と、前記非
反転の入力端を接地する位相補償用のコンデンサCとを
備えて構成することができる。
すると、入力信号eiと出力信号eoとの間に、 eo={(1−jωCR1)/(1+jωCR1)}e
i の関係を持たせることができる。
L,C成分によって発生する前記図5において破線で示
すような大振幅時の歪みのフィードバックも実現するこ
とができ、そのような歪みも補償することができる。ま
た、そのような歪み補償のためのフィードバックにあた
って、該ローパスフィルタ27による位相シフトも位相
補償回路33で相殺することができ、該位相シフトを補
償した正確なフィードバックを行うこともできる。
基づいて説明すれば以下のとおりである。
調を用いるスイッチング増幅器41の電気的構成を示す
ブロック図である。このスイッチング増幅器41は、前
述のスイッチング増幅器21に類似し、対応する部分に
は同一の参照符号を付してその説明を省略する。注目す
べきは、このスイッチング増幅器41では、定電圧スイ
ッチ26がΔΣ変調ループ42から別体で設けられてい
ることである。
は、量子化器25からの出力が、遅延器29を備えて構
成される第1のフィードバックループ43を介して、加
算器32から前記積分器・加算器群24の入力側にフィ
ードバックされている。
スイッチ26をユーザの所望とするパワーに応じて選択
可能にし、残余の構成を共用化することができる。
号をΔΣ変調して得られた変調信号に応答して定電圧を
スイッチングし、そのスイッチング出力をローパスフィ
ルタ27によってアナログ変換して出力するようにした
ΔΣ変調を用いるスイッチング増幅器21,41におい
て、ローパスフィルタ27の出力を第2のフィードバッ
クループ35を介して、入力側にフィードバックするこ
とによって、ローパスフィルタ27に大振幅時に発生す
る歪みを補償するものであり、ΔΣ変調ループ23,4
2の構成に係わらず、広く実施することができる。した
がって、また、量子化器25も、2値量子化だけでな
く、多値に量子化を行う構成であってもよいことは言う
までもない。
スイッチング増幅器は、以上のように、ΔΣ変調を用い
るスイッチング増幅器において、スイッチング回路をΔ
Σ変調部分に含めて第1のフィードバックループを形成
することによって、量子化誤差およびスイッチングによ
るノイズのフィードバックを実現するとともに、さらに
ローパスフィルタの出力を第2のフィードバックループ
でフィードバックする。
による歪みも補償することができる。
いるスイッチング増幅器は、以上のように、ΔΣ変調を
用いるスイッチング増幅器において、ΔΣ変調ループに
よる量子化誤差のフィードバックループとともに、ロー
パスフィルタのL,C成分による歪みをフィードバック
する第2のフィードバックループをさらに設ける。
によるによる歪みも補償することができる。
調を用いるスイッチング増幅器は、前記第2のフィード
バックループを、大振幅のローパスフィルタ出力を入力
信号レベルにマッチングさせる減衰器と、前記ローパス
フィルタのL,C成分による位相シフトを相殺する特性
を有する位相補償回路とによって構成する。
なフィードバックを行うことができる。
ッチング増幅器の電気的構成を示すブロック図である。
イッチング増幅器の電気的構成を示すブロック図であ
る。
ング増幅器の電気的構成を示すブロック図である。
説明するための波形図である。
ローパスフィルタの一構成例を示す電気回路図である。
Claims (3)
- 【請求項1】アナログ入力信号をΔΣ変調し、その変調
信号に応答して電源からの予め定める定電圧をスイッチ
ングし、そのスイッチング出力をローパスフィルタによ
ってアナログ変換して出力することで、前記アナログ入
力信号を高効率に電力増幅するようにしたΔΣ変調を用
いるスイッチング増幅器において、 ΔΣ変調部分を、 前記アナログ入力信号を高次積分し、各積分器の出力を
相互に加算して出力する積分器・加算器群と、 前記積分器・加算器群からの出力を量子化する量子化器
と、 前記量子化器の量子化結果に応答して前記定電圧をスイ
ッチングする前記スイッチング回路と、 前記スイッチング回路のスイッチング出力を前記積分器
・加算器群の入力側へフィードバックする第1のフィー
ドバックループとを含んで構成し、 前記ローパスフィルタの出力を前記積分器・加算器群の
入力側へフィードバックする第2のフィードバックルー
プをさらに備えることを特徴とするΔΣ変調を用いるス
イッチング増幅器。 - 【請求項2】ΔΣ変調ループがアナログ入力信号をΔΣ
変調し、その変調信号に応答してスイッチング回路が電
源からの予め定める定電圧をスイッチングし、そのスイ
ッチング出力をローパスフィルタによってアナログ変換
して出力することで、前記アナログ入力信号を高効率に
電力増幅するようにしたΔΣ変調を用いるスイッチング
増幅器において、 前記ΔΣ変調ループとは個別に、前記ローパスフィルタ
の出力を前記積分器・加算器群の入力側へフィードバッ
クする第2のフィードバックループをさらに備えること
を特徴とするΔΣ変調を用いるスイッチング増幅器。 - 【請求項3】前記第2のフィードバックループは、減衰
器と、前記ローパスフィルタの位相特性を相殺する特性
を有する位相補償回路とによって構成されることを特徴
とする請求項1または2記載のΔΣ変調を用いるスイッ
チング増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11381499A JP3549042B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | Δς変調を用いるスイッチング増幅器 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000307359A true JP2000307359A (ja) | 2000-11-02 |
JP3549042B2 JP3549042B2 (ja) | 2004-08-04 |
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ID=14621728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11381499A Expired - Lifetime JP3549042B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | Δς変調を用いるスイッチング増幅器 |
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