JP2005184337A - スイッチング増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノイズ性能を十分に確保しつつ、かつデルタシグマ変調の性能を十分に発揮するスイッチング増幅器を実現する。
【解決手段】 本発明のスイッチング増幅器は、複数段の積分器が縦列接続されてなる積分器群において、初段がRC積分器であり、2段以降がスイッチトキャパシタ積分器であるから、初段の積分器によりフィードバック制御を連続時間的に行うことができ、かつ、2段以降の積分器の時定数のばらつきを抑えてデルタシグマ変調回路の性能を十分に得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スイッチング増幅器に関し、より具体的には、アナログ信号或いはマルチビット信号を1ビット変換した1ビットデジタル信号を高効率で増幅することができる、音声信号に対して好適に実施されるデルタシグマ変調を用いたスイッチング増幅器に関する。
デルタシグマ変調によって得られる1ビット信号は、後述する積分器や加算器の係数を適宜選択することによって、有効周波数帯域を広くしたり、またはダイナミックレンジを広くしたりできるから、音源等に合わせて周波数特性を設定することが可能であるという優れた特徴を有している。このため、CD(コンパクトディスク)やSACD(スーパーオーディオコンパクトディスク)などの新しい規格の製品では、この1ビット信号を採用したものが製品化されている。
また、前記デルタシグマ変調によって得られる1ビット信号は、上述のような音声信号の記録や機器間の伝送にあたって使用されるだけではない。例えば、前記1ビット信号をそのまま半導体電力増幅素子に入力して得られた大電圧のスイッチングパルスをローパスフィルタに通過させるだけで、電力増幅された復調アナログ信号を得ることができるから、前記1ビット信号は、復調アナログ信号を得るためにも使用されている。しかも、前記半導体電力増幅素子においては、従来の増幅器のようにその線形域(不飽和域)が使用されるのではなく、その非線形域(飽和域)が使用される。したがって、デルタシグマ変調を用いるスイッチング増幅器は、極めて高効率な電力増幅が可能であるという利点を有しており、このような利点を利用したものが製品化されている。
図6は典型的な従来のデルタシグマ変調回路を用いるスイッチング増幅器101の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、スイッチング増幅器101は、大概的にデルタシグマ変調回路103と、スイッチング増幅器である定電圧スイッチ109とローパスフィルタ110とから構成されている。入力信号源102からの入力信号は、スイッチング増幅器101に入力され、スイッチング増幅器101において、まずデルタシグマ変調回路103によって1ビットデジタル信号に変換される。
前記デルタシグマ変調回路103は、例えば図6に示すように、入力された音声信号を順次積分していく縦続接続された高次の積分器と、各積分器からの出力を相互に加算する加算器とを具備して構成される積分器・加算器群104と、当該積分器・加算器群104の加算器からの出力を1ビット信号に量子化する量子化器105と、定電圧スイッチ109の大電圧のパルス信号を減衰する減衰器106と、当該減衰器106からのパルス信号を前記入力信号から減算する加算器108と、前記定電圧スイッチ109の出力を減衰器106を介して加算器108に入力する帰還経路107とを備えて構成される。このようにデルタシグマ変調回路103を構成することによって、量子化器105からの1ビット信号が、入力信号源102からの入力信号に対応したものになるようフィードバック制御がなされている。
前記量子化器105からの1ビット信号は、前記定電圧スイッチ109に与えられ、前記1ビット信号に対応した所定の定電圧パルス信号は、ローパスフィルタ110でアナログ音声信号に復調された後、スピーカ111によって音響化される。
このように構成されるスイッチング増幅器101は、従来の増幅器のように、半導体電力増幅素子の線形域(不飽和域)を使用するのではなく、定電圧スイッチ109に使用される前記半導体電力増幅素子を非線形域(飽和域)で使用するので、極めて高効率に電力増幅を行うことができるという利点を有している。
一方、デルタシグマ変調回路において、縦続接続された高次の積分器は、例えば、特許文献1に開示されているように、差動増幅器と抵抗器、キャパシタからなるRC積分器で構成されているか、または特許文献2に開示されているように、差動増幅器とキャパシタ、アナログスイッチからなるスイッチトキャパシタ積分器で構成されている。
図7は、従来のスイッチング増幅器101の電気的構成の一例を示す回路図である。同図に示すように、スイッチング増幅器101は、入力された音声信号(X)を順次積分していく縦続接続された7次の積分器群104Aおよび当該各積分器からの出力を相互に加算する加算器104Bを具備して構成される積分器・加算器群104と、前記積分器・加算器群104の前記加算器104Bからの出力を1ビット信号に量子化する量子化器(Q)105と、量子化された信号をもとに上述の定電圧をスイッチングして波高値を大きくする増幅器としての定電圧スイッチ109と、スイッチング増幅器出力のパルス信号によって2種類の定電圧(Vref1、Vref2)を切り換えてデジタルアナログ変換する減衰器106を介して、前記積分器群104Aの入力に帰還する帰還経路107と、を備えて構成される部分を示している。一方、前記スイッチング増幅器からの大電圧のパルス信号は、ローパスフィルタ(LPF)110を通してスピーカ111(図6参照)を駆動するアナログ信号(Y)として出力される。
日本国公開特許公報 特開平9−162743(1997年6月20日公開) 日本国公開特許公報 特開平11−112351(1999年4月23日公開)
上述のように構成された従来のスイッチング増幅器において、縦続接続された高次の積分器群104Aが全てRC積分器で構成される場合(例えば、特許文献1参照)、集積化のプロセスの制約から、積分器の時定数を決定する抵抗器の精度が十分に取れないために、デルタシグマ変調回路の性能が十分に得られなかったり、ばらついたりするという問題点がある。また、積分器群104Aの各積分器の時定数を決定するキャパシタにおいては、所望の時定数を得るためには容量を大きく取る必要がある。このため、縦続接続された高次の積分器群104Aを構成するには集積化のプロセスの制約上、容量値を平面方向に展開する必要があるから、ウェハーの占有面積を大きく取ることとなりコストアップ要因となるという問題点も生じる。
また、縦続接続された高次の積分器群104Aが全てスイッチトキャパシタ積分器で構成される場合(例えば、特許文献2参照)、量子化器105からの1ビット信号が入力信号に対応したものになるようにフィードバック制御する構成において、離散時間的な制御となる。このため、フィードバック制御を連続的に行うことが出来ない。したがって、定電圧スイッチ109からの大電圧のパルス信号に含まれる、電源電圧変動によるノイズや飛び込みノイズなどのアナログ成分を十分にキャンセルすることができないので、スイッチング増幅器のノイズ性能が確保できないという問題点が生じる。
また、より大きな振幅の入力信号の入力を可能にするには、スイッチング増幅器101のデルタシグマ変調回路103における初段の積分器の振幅余裕値を大きく取る必要があるものの、複数の積分器が縦続接続されてなる高次の積分器群104Aが同一仕様の積分器で構成される場合、初段の積分器における入力信号の振幅余裕値が、後段の積分器と同一の値となるため、所望のSN比を確保できないという問題点が生じる。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、縦続接続された高次の積分器群104Aが、RC積分器で構成されている場合の前記問題点、およびスイッチトキャパシタ積分器で構成されている場合の前記問題点のいずれをも解消できるスイッチング増幅器を実現することにある。
本発明に係るスイッチング増幅器は、前記の課題を解決するために、複数段の積分器が縦列接続されてなる積分器群と、当該積分器群を構成する各積分器の出力信号を加算する加算器と、加算器からの出力を量子化して1ビットデジタル信号を出力する量子化器と、前記量子化器の出力信号をスイッチング増幅する増幅器と、前記増幅器の出力信号を、前記積分器群の初段の積分器の入力部に帰還せしめる帰還部とを含んでなるデルタシグマ変調回路を備えるスイッチング増幅器において、前記積分器群は、初段の積分器がRC積分器であり、2段以降の積分器がスイッチトキャパシタ積分器であることを特徴としている。
前記本発明によれば、前記スイッチング増幅器において、縦続接続されてなるN次の積分器群のうち、初段の積分器がRC積分器で構成されているから、量子化器からの1ビット信号を入力信号に対応したものとするためのフィードバック制御を連続時間的に制御することができる。これにより、前記スイッチング増幅器の定電圧スイッチからの大電圧のパルス信号に含まれる電源電圧変動によるノイズ成分や飛び込みノイズ成分を十分にキャンセルすることができるから、スイッチング増幅器のノイズ性能を十分に確保できる。
また、縦続接続されたN次の積分器群を構成する2段以降の積分器、すなわち後段の積分器がスイッチトキャパシタ積分器で構成されているから、集積化のプロセスの制約から仕上がり精度が十分に取れない抵抗器を、2段以降の積分器に使用する必要がない。このため、2段以降の積分器の時定数のばらつきを抑えることができるから、本発明のスイッチング増幅器によれば、デルタシグマ変調の性能を十分に得ることができる。
また、スイッチトキャパシタ積分器の時定数はキャパシタの容量比により決定されるので、当該スイッチトキャパシタ積分器は、RC積分器に比べてキャパシタの容量値を小さく取ることができる。このため、2段以降の積分器をスイッチトキャパシタ積分器で構成することにより、RC積分器で構成した場合に比べて積分器全体のウェハーの占有面積を小さくすることができるから、コストダウンを実現することができる。
本発明に係るスイッチング増幅器では、前記初段の積分器を駆動するための電源と、前記2段以降の積分器を駆動するための電源とが独立して構成されていることが好ましい。
前記本発明に従えば、初段の積分器と2段以降の積分器とを別々の電源電圧に設定することができる。このため、上述のように構成されるスイッチング増幅器において、縦続接続されたN次の積分器群のうち、最も入力波形振幅が大きい初段の積分器を構成する差動積分器の電源電圧のみを高くすることが可能となる。これによって、積分器に入力可能な信号振幅を、初段の積分器の電源と2段以降の積分器の電源とを同じもので構成した場合に比べて大きく取ることができるから、スイッチング増幅器のSN比を十分に確保することが可能となる。
本発明に係るスイッチング増幅器の前記帰還部は、減衰器を備えており、前記増幅器の出力信号のレベルを当該減衰器によって減衰した後に、前記初段のRC積分器の入力部に入力するものであることが好ましい。また、前記帰還部は、減衰器として抵抗器を備えるものであることが好ましい。
前記本発明に従えば、前記帰還部が減衰器を備えているから、前記スイッチング増幅器の定電圧スイッチからの大電圧のパルス信号に含まれる電源電圧変動によるノイズ成分や飛び込みノイズ成分を変えることなく、前記初段の積分器の入力部に、そのままフィードバックすることが可能である。これにより、前記ノイズ成分や飛び込みノイズ成分を十分にキャンセルできるから、スイッチング増幅器のノイズキャンセル性能を十分に確保することができる。
前記帰還部は、前記増幅器と前記初段の積分器の入力部との間に、デジタルアナログ変換部が介在しないものであることが好ましい。
前記本発明に従えば、前記増幅器と前記初段の積分器の入力部との間において、デジタルアナログ変換部により、前記ノイズ成分や飛び込みノイズ成分がデジタルアナログ変換部により変えられることがないから、これらノイズ成分を連続的かつダイレクトに、前記積分器群の初段の積分器の入力部にフィードバックすることが可能である。これにより、前記ノイズ成分を十分にキャンセルできるから、スイッチング増幅器のノイズキャンセル性能を十分に確保することができる。
本発明のスイッチング増幅器においては、前記積分器群が初段のRC積分器と2段以降のスイッチトキャパシタ積分器とからなるものである。これにより、スイッチング増幅器のノイズ性能およびデルタシグマ変調回路の性能を十分に得るとともに、製造コストのコストダウンを実現することができるという効果を奏する。
また、本発明のスイッチング増幅器においては、積分器を駆動するための電源と、前記2段以降の積分器を駆動するための電源とが独立して構成されている。これにより、スイッチング増幅器のSN比を十分に確保できるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図4に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、本発明のデルタシグマ変調回路を用いるスイッチング増幅器の電気的構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態のスイッチング増幅器11は、大概的にデルタシグマ変調回路13と定電圧スイッチ(増幅器)19とローパスフィルタ20とから構成されている。入力信号源12からの入力信号は、スイッチング増幅器11に入力され、スイッチング増幅器11において、まずデルタシグマ変調回路13によって1ビットデジタル信号に変換される。
前記デルタシグマ変調回路13は、例えば図1に示すように、入力された音声信号を順次積分していく縦続接続された、初段の積分器及び2段以降(後段)の積分器からなる高次の積分器と、各積分器からの出力を相互に加算する加算器とを具備して構成される積分器・加算器群14と、当該積分器・加算器群14の加算器からの出力を1ビット信号に量子化する量子化器15と、定電圧スイッチ19の大電圧のパルス信号を減衰する減衰器16と、当該減衰器16からのパルス信号を前記入力信号から減算する加算器18と、前記定電圧スイッチ19の出力を、減衰器16を介して加算器(入力部)18に入力する帰還経路(帰還部)17とを備えて構成される。このようにデルタシグマ変調回路13を構成することによって、量子化器15からの1ビット信号が、入力信号源12からの入力信号に対応したものになるようにフィードバック制御を実現している。
図2は、本実施の形態のスイッチング増幅器11の電気的構成の一例を示す回路図である。同図に示すように、本実施の形態のスイッチング増幅器11は、入力された音声信号(X)を順次積分していく縦続接続された7次の積分器からなる積分器群14A(以下、これら積分器を区別しない場合は単に積分器14Aという)と、各積分器14Aからの出力を相互に加算する加算器14Bとを具備して構成される積分器・加算器群14と、前記積分器・加算器群14の前記加算器14Bからの出力を1ビット信号に量子化する量子化器(Q)15と、量子化された信号をもとに上述の定電圧をスイッチングしてパルス波高値を大きくするスイッチング増幅器である定電圧スイッチ19と、定電圧スイッチ19からの大電圧のパルス信号をスピーカ21(図1参照)を駆動するアナログ信号(Y)として出力するローパスフィルタ(LPF)20と、減衰器16を通して定電圧スイッチ19からの大電圧のパルス信号を減衰し、当該減衰されたパルス信号を前記積分器群14Aの入力に帰還する帰還経路17と、を備えて構成されている。
前記縦続接続された7次の積分器からなる積分器群14Aは、初段が抵抗器とキャパシタと差動増幅器からなるRC積分器(初段の積分器)14Aであり、それ以後の積分器がキャパシタとアナログスイッチと差動増幅器からなるスイッチトキャパシタ積分器(2段以降の積分器)14A〜14Aとから構成されている。ただし、積分器群14Aの次数は7次に限定されず、任意に設定することができる。一般には、積分器群14Aの次数は、N次(Nは2以上の整数)とすることができる。また、本実施の形態では、減衰器16は抵抗により構成されている。
スイッチング増幅器において、S/N比、ダイナミックレンジに示されるようなノイズ性能を向上させるためには、定電圧スイッチからの大電圧のパルス信号に含まれる電源電圧変動などの、スイッチング増幅器において発生する電源電圧変動を極力抑える必要がある。例えば、図7に示した従来のスイッチング増幅器101では、減衰器106の2種類の定電圧(Vref1, Vref2)を切り換えるためのパルス信号を定電圧スイッチ109の出力と量子化器105の(−)出力から得ている。しかしながら、スイッチング増幅器101では、減衰器106をデジタルアナログ変換部により構成しているから、前記ノイズ成分や飛び込みノイズ成分がデジタルアナログ変換部により変えられる際に除去したいノイズ成分が離散的になる。この結果、除去したいノイズ成分を連続的にフィードバックさせることができず、ノイズ成分の一部が損なわれることとなる。
これに対し、本実施形態のスイッチング増幅器11のデルタシグマ変調回路13では、定電圧スイッチ19からの出力信号が、帰還経路17によって初段の積分器であるRC積分器14Aの入力部に負帰還されて、入力される信号の1クロック後に定電圧スイッチ19のスイッチングノイズ成分がフィードバックされる。また、スイッチング増幅器11の帰還経路17においては、定電圧スイッチ19とRC積分器14Aの入力部との間にデジタルアナログ変換部が介在していないから、除去したいスイッチングノイズ成分を損なわないように、すなわち離散的でなく連続的に、スイッチングノイズ成分を入力信号にフィードバックさせることができる。具体的には、このスイッチングノイズ成分を含んだ負帰還信号は、RC積分器14Aにおいて、音声信号(X)が量子化される次のタイミングで、その負帰還信号に含まれているスイッチングノイズ成分を打ち消すように、差分で入力信号としての音声信号(X)に加算される。
図3は、前記縦列接続される積分器群14Aの後段の積分器を構成するスイッチトキャパシタ積分器14A〜14Aのうち、スイッチトキャパシタ積分器14Aのスイッチトキャパシタ部分の詳細を示す電気回路図である。このスイッチトキャパシタ部分は、スイッチトキャパシタ積分器14Aの一つ前段の積分器であるRC積分器14Aの差動増幅器の出力部と、当該スイッチトキャパシタ積分器14Aを構成する差動増幅器と、の間に直列に介在される標本化キャパシタCa1に対して、該標本化キャパシタCa1の入出力端にそれぞれに直列に介在されるスイッチS1、S2と、前記入出力端を接地電位として、短絡するためのスイッチS3、S4とを備えて構成されている。
前記スイッチS3、S4には、参照符φ1で示す制御信号が与えられ、スイッチS1、S2には参照符φ2で示す制御信号が与えられる。スイッチS3、S4は、前記制御信号φ1がハイレベルであるときに導通し、ローレベルであるときに遮断する。同様に、スイッチS1、S2は、前記制御信号φ2がハイレベルであるときに導通し、ローレベルであるときに遮断する。前記制御信号φ1、φ2は、図4で示すように、周期Tを有する相互に逆相の信号であり、スイッチS3、S4とスイッチS1、S2とが同時に導通しないように、ハイレベルである期間が、T/2よりも短く設定されている。また、スイッチトキャパシタ積分器14A〜14Aのスイッチトキャパシタも、同様に形成される。
上述のように、本実施の形態のスイッチング増幅器11の積分器群14Aは、初段の積分器14Aと2段以降の積分器14Aとが異なった積分器により構成されている。具体的には、積分器群14の2段以降の積分器14Aは、スイッチトキャパシタ積分器14A〜14A(以下、これらを区別しない場合は、スイッチトキャパシタ積分器14Aという)であり、前記制御信号φ1、φ2によって、入力信号に対し離散時間的に積分動作を行う。これに対し、積分器群14Aの初段の積分器14Aは、抵抗器とキャパシタと差動増幅器からなるRC積分器14Aであり、入力信号に対し連続時間的に積分動作を行う。
このように、本実施の形態のスイッチング増幅器11は、前記定電圧スイッチ19の出力信号を、前記積分器群14Aの初段の積分器であるRC積分器14Aの入力部に帰還せしめる帰還経路17において、前記定電圧スイッチ19の出力信号をデジタルアナログ変換することなく、抵抗により構成されている減衰器16にて波高値レベルを減衰し、前記積分器群14Aの初段の積分器であるRC積分器14Aの入力部に入力する構成である。
図2に示すように、本実施の形態のデルタシグマ変調回路13は、量子化された1ビット信号を負帰還して入力信号と減算する閉ループを構成しており、この負帰還される負帰還信号の時間的遅延はデルタシグマ変調回路13の性能に大きく影響する。本実施の形態では、定電圧スイッチ19からの大電圧のパルス信号を減衰させる減衰器16を抵抗器のみにより構成しているから、理想的にはスイッチング増幅器11の出力信号の振幅成分のみを減衰させることができる。つまり、負帰還される負帰還信号のスイッチング増幅器11の出力信号に対する時間的な遅延が生じない。よって、本実施の形態のデルタシグマ変調回路13では、帰還経路107の減衰器106をデジタルアナログ変換部により構成する従来のデルタシグマ変調回路103(図7参照)のように、負帰還信号の時間的遅延に起因して性能が損なわれるという問題が生じない。
また、本実施の形態のデルタシグマ変調回路13における積分器群14Aの初段は、連続時間型の積分器のRC積分器14Aであるから、入力信号としての音声信号(X)ともに、前記負帰還信号についても連続的に積分することができる。また、ノイズ成分をフィードバックするための前記負帰還信号は、前記減衰器16において波高値が制御された後に、1ビット(デジタル)信号として、RC積分器14Aに入力される。この1ビット信号は、その波高値(電圧値)にアナログ成分をもったアナログ信号でもあるので、帰還経路17にデジタルアナログ変換部を設ける必要はなく、この1ビット信号は、音声信号(X)等のアナログ入力信号と加算されてRC積分器14Aに連続的に入力される。したがって、スイッチング増幅器11において発生する各種ノイズのアナログ成分を変化させることなく、前記積分器群14Aの初段の積分器であるRC積分器14Aの入力部にフィードバックできるから、前記ノイズ成分を十分に相殺することができる。
これに対し、従来の帰還経路107の減衰器106がデジタルアナログ変換部により構成されているデルタシグマ変調回路103では、減衰器106において、離散的に信号変換がなされることとなる。つまり、負帰還信号として積分器群104Aに入力されるのは、時間的に欠落したものとなるので、積分器群104Aの初段の積分器において連続的なフィードバックを実現することができない。
以上説明したとおり、本実施の形態のスイッチング増幅器は、定電圧スイッチの定電圧電源の電圧変動から生じるノイズ成分や、高周波高速スイッチングから生じるスイッチングノイズや、飛び込みノイズ等のアナログ成分を変化させることなく、積分器群の初段の積分器の入力部にフィードバックすることが可能であり、前記ノイズ成分を十分に相殺することができる。この結果、従来例として示した構成のスイッチング増幅器(図2参照)と比較して、スイッチング増幅器のノイズ性能が20dB以上改善できることを実験により確認している。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図5に基づいて説明すると以下の通りである。図5は、デルタシグマ変調回路を用いる本発明のスイッチング増幅器の電気的構成の他の一例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態のスイッチング増幅器31は、大概的にデルタシグマ変調回路33と定電圧スイッチ(増幅器)19とローパスフィルタ20とから構成されている。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1において説明した部材と同様の部材については、同じ部材を付し、本実施の形態においては説明を省略する。
本実施の形態のスイッチング増幅器31は、図5に示すように、積分器・加算器群34初段の積分器であるRC積分器34Aと2段以降(後段)の積分器であるスイッチトキャパシタ積分器34A〜34A(Nは2以上の整数であり、次数を表している。)とが、独立した電源35と電源36とにより駆動される点において、前記実施の形態1のスイッチング増幅器11(図1参照)と相違している。
図5のように構成されたスイッチング増幅器31の積分器・加算器群34において、縦続接続されたN次の積分器群34Aのうち、初段の積分器であるRC積分器34Aが最も入力波形振幅が大きい。このため、初段のRC積分器34Aを構成する差動積分器を駆動する電源35の電源電圧V1を、後段の積分器34A〜34Aを構成する差動積分器を駆動する電源36の電源電圧V2より高くすることによって、積分器群34に入力できる信号振幅をより大きく取ることができる。この結果、N次の積分器群34Aを構成する全ての積分器を同じ電源で駆動した場合に比べて、N次の積分器群をスイッチング増幅器31のS/N比を十分に大きくすることが可能となる。
また、本実施の形態のスイッチング増幅器31では、後段の積分器がスイッチトキャパシタ積分器34A〜34Aであり、サンプリング周波数に応じたスイッチングが行われる。このため、従来のように積分器群34Aを構成する全ての積分器を一つの電源電圧で駆動する構成とすると、前記スイッチングによるノイズが、デルタシグマ変調回路33の積分器群を駆動する前記一つの電源に重畳する。この重畳が、初段のアナログ積分器であるRC積分器34Aに影響を与えることとなり、回路ノイズが増加するという問題が生じる。これに対し、本実施の形態の積分器群34Aでは、初段のRC積分器34Aと後段のスイッチトキャパシタ積分器34A〜34Aを駆動するための電源とが、独立した構成であるから、後段のスイッチトキャパシタ積分器34A〜34Aから発生するノイズは初段のRC積分器34Aに直接影響しない。したがって、積分器群34Aを構成する全ての積分器を一つの電源電圧で駆動する場合に発生する上述の回路ノイズが増加するという問題を回避することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、本発明は、以下に記載するスイッチング増幅器として構成することもできる。
複数N個(N≧2)の縦列接続される積分器群と、前記各積分器の出力信号が入力され、該入力信号を量子化する量子化器と、前記量子化器の出力信号をスイッチング増幅する増幅器と、前記増幅器の出力信号の低域成分のみを出力するローパスフィルタと、前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部からなるデルタシグマ変調回路を用いるスイッチング増幅器において、前記初段の積分器をRC積分器で、該後段の積分器をスイッチトキャパシタによる積分器にて構成する第1のスイッチング増幅器。
複数N個(N≧2)の縦列接続される積分器群と、前記各積分器の出力信号が入力され、該入力信号を量子化する量子化器と、前記量子化器の出力信号をスイッチング増幅する増幅器と、前記増幅器の出力信号の低域成分のみを出力するローパスフィルタと、前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部からなるデルタシグマ変調回路を用いるスイッチング増幅器において、前記初段の積分器と該後段の積分器を構成する差動増幅器を駆動するための電源が独立して構成されている第2のスイッチング増幅器
複数N個(N≧2)の縦列接続される積分器群と、前記各積分器の出力信号が入力され、該入力信号を量子化する量子化器と、前記量子化器の出力信号をスイッチング増幅する増幅器と、前記増幅器の出力信号の低域成分のみを出力するローパスフィルタと、前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部からなるデルタシグマ変調回路を用いるスイッチング増幅器において、前記初段の積分器と該後段の積分器を駆動するための電源が独立して構成されている前記第1のスイッチング増幅器
前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部において、前記増幅器の出力信号レベルを減衰し、前記積分器群の初段積分器の入力部に入力するための減衰器が介在する前記第1のスイッチング増幅器
前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部において、デジタルアナログ変換部が介在しない前記第1のスイッチング増幅器
前記増幅器の出力信号を前記積分器群の初段積分器の入力部に帰還せしめる帰還部において、前記増幅器の出力信号レベルを減衰し、前記積分器群の初段積分器の入力部に入力するための減衰器が抵抗器であることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング増幅器
本発明のスイッチング増幅器は、スイッチング増幅器のノイズ性能およびデルタシグマ変調回路の性能を十分に得るとともに、製造コストのコストダウンを実現でき、音声信号に対して好適に実施されるデルタシグマ変調等の用途に適用することができる。
本発明のデルタシグマ変調回路を用いたスイッチング増幅器の電気的構成の一例を示すブロック図である。 本発明のデルタシグマ変調回路を用いたスイッチング増幅器の電気的構成の一例を示す回路図である。 図2のスイッチング増幅器におけるスイッチトキャパシタを拡大して示した電気回路図である。 図3のスイッチトキャパシタの動作を説明するための波形図である。 本発明のデルタシグマ変調回路を用いたスイッチング増幅器の電気的構成の他の一例を示すブロック図である。 典型的なデルタシグマ変調回路を用いたスイッチング増幅器の電気的構成を示すブロック図である。 従来のデルタシグマ変調回路を用いたスイッチング増幅器回路の電気的構成の一例を示す回路図である。
符号の説明
11,31,101 スイッチング増幅器
12,102 入力信号源
13,33,103 デルタシグマ変調回路
14,104 積分器・加算器群
14A,34A,104A 積分器群
14A,34A RC積分器(初段の積分器)
14A〜14A,34A〜34Aスイッチトキャパシタ積分器(2段以降の積分器)
14B,104B 加算器
15,105 量子化器
16,106 減衰器
17,107 帰還経路(帰還部)
18,108 加算器(入力部)
19,109 定電圧スイッチ(スイッチング増幅器)
20,110 ローパスフィルタ
21,111 スピーカ
35,35 電源

Claims (5)

  1. 複数段の積分器が縦列接続されてなる積分器群と、当該積分器群を構成する各積分器の出力信号を加算する加算器と、加算器からの出力を量子化して1ビットデジタル信号を出力する量子化器と、前記量子化器の出力信号をスイッチング増幅する増幅器と、前記増幅器の出力信号を、前記積分器群の初段の積分器の入力部に帰還せしめる帰還部とを含んでなるデルタシグマ変調回路を備えるスイッチング増幅器において、
    前記積分器群は、初段の積分器がRC積分器であり、2段以降の積分器がスイッチトキャパシタ積分器であることを特徴とするスイッチング増幅器。
  2. 前記初段の積分器を駆動するための電源と、前記2段以降の積分器を駆動するための電源とが独立して構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のスイッチング増幅器。
  3. 前記帰還部は減衰器を備えており、当該減衰器は、前記増幅器の出力信号レベルを減衰し、前記初段の積分器の入力部に入力するものであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング増幅器。
  4. 前記帰還部は、減衰器として抵抗器を備えているものであることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング増幅器。
  5. 前記帰還部は、前記増幅器と前記初段の積分器の入力部との間に、デジタルアナログ変換部が介在しないものである請求項1に記載のスイッチング増幅器。
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