JP2000307200A - 多数個取りセラミック配線基板 - Google Patents

多数個取りセラミック配線基板

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JP2000307200A
JP2000307200A JP11116368A JP11636899A JP2000307200A JP 2000307200 A JP2000307200 A JP 2000307200A JP 11116368 A JP11116368 A JP 11116368A JP 11636899 A JP11636899 A JP 11636899A JP 2000307200 A JP2000307200 A JP 2000307200A
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metallized
wiring board
terminal electrode
ceramic
wiring
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Yuichi Furumoto
雄一 古本
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタライズ配線導体やメタライズ端子電極間
に電気的短絡が発生し易い。メタライズ配線導体とメタ
ライズ端子電極との接続信頼性が低い。 【解決手段】 セラミック母基板1に各々が分割線3で
区切られて配列形成された多数の配線基板領域2と、分
割線3上にセラミック母基板1を貫通して形成された貫
通孔5と、貫通孔5の内壁に配線基板領域2を貫通する
ように分割線3から離間して形成された切り欠き部7
と、この切り欠き部7内に充成されたメタライズ端子電
極6と、配線基板領域2の表面に分割線3から離間して
形成され、メタライズ端子電極6の端面に接続されたメ
タライズ配線導体4とを具備する多数個取りセラミック
配線基板である。分割線3に沿って切断する際にメタラ
イズ配線導体4やメタライズ端子電極6にバリが発生し
ない。また、メタライズ配線導体4とメタライズ端子電
極6とが広い面積で接続され接続信頼性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子や水晶
振動子等の電子部品を搭載するための配線基板となる配
線基板領域を広面積のセラミック母基板中に縦横に多数
個配列形成して成る多数個取りセラミック配線基板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や水晶振動子等の電子
部品を搭載するための配線基板は、酸化アルミニウム質
焼結体等のセラミック材料から成る略平板状の絶縁基体
の上面中央部に電子部品を搭載するための搭載部が形成
されているとともに、この搭載部から絶縁基体の上面外
周部に向けて延出する複数個のメタライズ配線導体およ
びこのメタライズ配線導体に接続され、絶縁基体の側面
から下面にかけて導出するメタライズ端子電極が被着形
成されて成る。そして、絶縁基体の搭載部に電子部品を
搭載するとともにこの電子部品の各電極を半田バンプや
ボンディングワイヤを介してメタライズ配線導体に電気
的に接続し、しかる後、絶縁基体の上面にポッティング
樹脂や椀状の金属蓋体を電子部品を覆うようにして取着
して電子部品を封止することによって最終製品としての
電子装置となる。この電子装置は、絶縁基体の側面から
下面にかけて導出するメタライズ端子電極を外部電気回
路基板の配線導体に半田を介して接続することによっ
て、外部電気回路基板に実装されることとなる。
【0003】ところで、このような配線基板は近時の電
子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程
度の極めて小さなものとなってきており、多数個の配線
基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板およ
び電子装置の製作を効率よく行なうために、1枚の広面
積のセラミック母基板中から多数個の配線基板を同時集
約的に得るようになした、いわゆる多数個取りセラミッ
ク配線基板の形態で製作される。
【0004】この多数個取りセラミック配線基板は、図
8に部分上面図で、また図9に部分断面図で示すよう
に、略四角平板状の広面積のセラミック母基板11に多数
個の配線基板領域12が各々仮想線である分割線13で区切
られるようにして縦横に配列形成されている。そして、
各配線基板領域12には、その上面中央部に電子部品を搭
載するための搭載部12aが形成されており、各配線基板
領域12の上面には搭載部12aから外周部に向けて延出す
る複数のメタライズ配線導体14が被着形成されている。
さらに、各配線基板領域12を区切る分割線13上には上面
視で円形の貫通孔15がセラミック母基板11を貫通するよ
うにして形成されており、この貫通孔15の内壁から配線
基板領域12の下面にかけてはメタライズ配線導体14に接
続されたメタライズ端子電極16が被着形成されている。
【0005】なお、この多数個取りセラミック配線基板
においては、通常は、メタライズ配線導体14およびメタ
ライズ端子電極16の露出表面に図示しないニッケルめっ
き膜および金めっき膜を順次被着させており、このめっ
き膜によりメタライズ配線導体14やメタライズ端子電極
16が酸化腐食するのを防止するとともにメタライズ配線
導体14と電子部品との接続やメタライズ端子電極16と外
部電気回路基板の配線導体との接続が良好なものとなる
ようにしている。
【0006】そして、この多数個取りセラミック配線基
板では、各配線基板領域12の搭載部12aに電子部品を搭
載するとともに電子部品の各電極とメタライズ配線導体
14とをボンディングワイヤや半田バンプ等を介して電気
的に接続し、しかる後、電子部品をポッティング樹脂や
金属蓋体で封止し、最後にセラミック母基板11を分割線
13に沿ってダイシングマシーン等の切断装置により切断
して分割すれば、多数個の電子装置が同時集約的に製作
されることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の多数個取りセラミック配線基板によると、セラミッ
ク母基板11を分割線13に沿ってダイシングマシーン等の
切断装置により切断して分割する際に、切断装置の切断
刃がメタライズ配線導体14およびメタライズ端子電極16
を横切って切断することから、メタライズ配線導体14や
メタライズ端子電極16が、あるいはこれらに被着させた
めっき膜が切断刃との摩擦により貫通孔15内に延びてバ
リを発生し、このバリが電子装置の外部電気回路基板へ
の正常な実装を妨げたり、あるいは隣接するメタライズ
配線導体14やメタライズ端子電極16間に電気的な短絡を
引き起こしてしまいやすいという問題点を有していた。
【0008】また同時に、切断装置の切断刃がメタライ
ズ配線導体14およびメタライズ端子電極16を横切って切
断することから、セラミック母基板11を切断装置で切断
した後に、メタライズ配線導体14やメタライズ端子電極
16の接断面がめっき膜で覆われずに露出してしまうこと
となり、この部分において腐食が発生してしまい易いと
いう問題点も有していた。
【0009】さらに、メタライズ配線導体14とメタライ
ズ端子電極16とは配線基板領域12上面と貫通孔15内壁と
の間の角部を介して接続されており、この角部における
メタライズ配線導体14とメタライズ端子電極16との接続
部はその厚みが薄いものとなり両者の接合面積が小さな
ものとなり易いことから、各配線基板領域12におけるメ
タライズ配線導体14とメタライズ端子電極16との電気的
接続の信頼性が低いという問題点を有していた。
【0010】本発明は、かかる従来の問題点に鑑み案出
されたものであり、その目的は、セラミック母基板を分
割線に沿ってダイシングマシーン等の切断装置により切
断して分割する際に、メタライズ配線導体やメタライズ
端子電極ならびにこれらに被着させためっき膜にバリが
発生することがなく、電子装置を外部電気回路基板に正
常に実装できるとともに隣接するメタライズ配線導体や
メタライズ端子電極間に電気的短絡が発生しない多数個
取りセラミック配線基板を提供することにある。
【0011】また、本発明の別の目的は、セラミック母
基板を分割線に沿って切断分割して電子装置となした
後、各電子装置におけるメタライズ配線導体およびメタ
ライズ端子電極をめっき膜で完全に覆うことができ、こ
れらのメタライズ配線導体やメタライズ端子電極に腐食
が発生しにくいものとできる多数個取りセラミック配線
基板を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の別の目的は、メタライズ
配線層とメタライズ端子電極との接続面積が広く、両者
間の接続信頼性の高い多数個取りセラミック配線基板を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の多数個取りセラ
ミック配線基板は、セラミック母基板に各々が分割線で
区切られて配列形成された多数の配線基板領域と、前記
分割線上に前記セラミック母基板を貫通して形成され、
前記分割線方向の幅が150 〜350 μm、直交する方向の
長さが250 〜400 μmの貫通孔と、前記貫通孔の内壁に
前記配線基板領域を貫通するように前記分割線から125
〜300 μm離間して形成され、幅が100〜300 μmの切
り欠き部と、該切り欠き部内に形成されたメタライズ端
子電極と、前記配線基板領域の表面に前記分割線から12
5 〜200 μm離間して形成され、前記メタライズ端子電
極の端面に接続されたメタライズ配線導体とを具備する
ことを特徴とするものである。
【0014】本発明の多数個取りセラミック配線基板に
よれば、メタライズ配線導体とメタライズ端子電極とが
分割線からそれぞれ所定の距離だけ離間して設けられて
いることから、セラミック母基板を分割線に沿ってダイ
シングマシーン等の切断装置で切断して分割する際に、
この離間した部位を切断することにより切断装置の切断
刃とメタライズ配線導体およびメタライズ端子電極とを
接触させることなく切断分割することが可能となる。そ
の結果、メタライズ配線導体やメタライズ端子電極に、
あるいはこれらに被着させためっき膜に切断刃との摩擦
によるバリを発生させるようなことはなく、これと同時
に、メタライズ配線導体やメタライズ端子電極がめっき
膜で覆われずに露出するようなこともない。また、メタ
ライズ配線導体は、貫通孔内壁に設けた所定の幅を有す
る切り欠き部内に形成されたメタライズ端子電極の端面
に接続されていることから、両者が広い面積で信頼性高
く接続される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の多数個取りセラミ
ック配線基板について添付の図面を基に説明する。
【0016】図1は本発明の多数個取りセラミック配線
基板の実施の形態の一例を示す部分上面図、図2は図1
に示す多数個取りセラミック配線基板の部分断面図であ
る。
【0017】図1および図2において1はセラミック母
基板、2は配線基板領域である。
【0018】セラミック母基板1は、酸化アルミニウム
質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結
体・窒化珪素質焼結体・炭化珪素質焼結体・ガラスセラ
ミックス等の電気絶縁材料から成る例えば四角形状の略
平板であり、その中央部に各々が仮想線である分割線3
で区切られた多数の配線基板領域2が縦横に配列形成さ
れている。
【0019】セラミック母基板1は、例えば酸化アルミ
ニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化アルミニウ
ム・酸化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の
原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合し
て泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブ
レード法を採用してシート状に形成してセラミックグリ
ーンシートを得、しかる後、このセラミックグリーンシ
ートに適当な打ち抜き加工およびタングステンやモリブ
デン等の高融点金属粉末を含む金属ペーストの印刷を施
すとともに、これを還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼
成することによって製作される。
【0020】セラミック母基板1に配列形成された各配
線基板領域2は、その上面中央部に電子部品を搭載する
ための搭載部2aを有しており、この搭載部2aには半
導体素子や水晶振動子等の電子部品が搭載される。
【0021】また、各配線基板領域2には、その上面の
搭載部2aから外周部にかけて複数個のメタライズ配線
導体4が被着形成されており、このメタライズ配線導体
4には電子部品の電極が例えば半田バンプやボンディン
グワイヤ等の電気的接続手段を介して電気的に接続され
る。
【0022】メタライズ配線導体4は、タングステンや
モリブデン・銀・銅等の金属粉末メタライズから成り、
搭載される電子部品の各電極を外部の電気回路に電気的
に導出するための導電路の一部として機能し、分割線3
から約125 〜200 μm程度離間して設けられている。そ
して、このメタライズ配線導体4の露出表面には、メタ
ライズ配線導体4の酸化腐食を防止するとともにメタラ
イズ配線導体4と電子部品との半田バンプ等を介した電
気的接続を良好なものとするために、図示しない1〜5
μm程度の厚みのニッケルめっき膜および0.1 〜2μm
程度の厚みの金めっき膜が順次被着されている。
【0023】メタライズ配線導体4は、分割線3から約
125 〜200 μm程度離間して設けられていることから、
セラミック母基板1を分割線3に沿ってダイシングマシ
ーン等の切断装置により切断する際に、この離間した部
分を切断装置の切断刃が通過するようにして切断するこ
とにより、切断刃とメタライズ配線導体4とを接触させ
ることなく切断することが可能となる。その結果、セラ
ミック母基板1を分割線3に沿ってダイシングマシーン
等の切断装置により切断する際に、メタライズ配線導体
4やこれに被着させためっき膜に切断装置の切断刃との
摩擦によりバリが発生することはなく、また、切断後に
メタライズ配線導体4がめっき膜で覆われずに露出する
こともない。
【0024】なお、メタライズ配線導体4は、分割線3
からの離間距離S1が125 μm未満となると、セラミッ
ク母基板1を分割線3に沿ってダイシングマシーン等の
切断装置により切断する際に、切断装置の切断刃とメタ
ライズ配線導体4とを接触させることなく切断すること
が困難となる傾向にある。他方、分割線3からの離間距
離S1が200 μmを超えると、この離間部分が各配線基
板領域2上に無駄な面積を増大させ、配線基板領域2上
面を有効に利用することが困難となってしまう傾向にあ
る。したがって、メタライズ配線導体4の分割線3から
の離間距離S1は、125 〜200 μmの範囲が好ましい。
【0025】メタライズ配線導体4は、例えばタングス
テン粉末メタライズから成る場合であれば、タングステ
ン粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得た
タングステンペーストをセラミック母基板1となるセラ
ミックグリーンシート上に従来周知のスクリーン印刷法
を採用して所定パターンに印刷塗布し、これをセラミッ
クグリーンシートとともに焼成することによって、セラ
ミック母基板1の各配線基板領域2の上面の搭載部2a
から外周部にかけて分割線3から約125 〜200μm程度
離間して被着形成される。
【0026】また、各配線基板領域2を囲む分割線3上
には、母基板1を貫通してメタライズ配線導体4に達す
る、幅が約150 〜350 μm程度で長さが約250 〜400 μ
m程度の略長円形状の貫通孔5が形成されている。そし
て、この貫通孔5の内壁にはメタライズ配線導体4に接
続されたメタライズ端子電極6が露出している。
【0027】貫通孔5は、セラミック母基板1を分割線
3に沿ってダイシングマシーン等の切断装置により切断
して分割した後に、メタライズ端子電極6を配線基板の
側面に露出させる作用をなし、貫通孔5の形状に対応し
た形状の貫通孔をセラミック母基板1となるセラミック
グリーンシートの所定位置に従来周知のパンチング法を
採用して打ち抜くことによって、各配線基板領域2を区
切る分割線3上に形成される。
【0028】なお、貫通孔5は、分割線3を横切る方向
に長い長孔としておくと、貫通孔5を分割線3から125
〜200 μm程度離間したメタライズ配線導体4に達する
ようにして狭い繰り返し間隔で設けることができる。し
たがって、貫通孔5は、分割線3を横切る方向に長い長
孔としておくことが好ましい。
【0029】また、各配線基板領域2には、図3にメタ
ライズ配線導体4を除いた要部拡大斜上面図で示すよう
に、貫通孔5の内壁であって、分割線3から125 〜300
μm程度離間した位置に各配線基板領域2を貫通する半
径が約50〜150 μm程度の略半円状の切り欠き部7が形
成されている。
【0030】切り欠き部7は、貫通孔5内に露出するメ
タライズ端子電極6を収容するための空間を提供するた
めのものであり、この切り欠き部7の内部にメタライズ
配線導体4に接続されたメタライズ端子電極6が充填さ
れている。そして、切り欠き部7に十分な幅と奥行きを
付与することにより、メタライズ端子電極6の端面の面
積を大きなものとすることが可能である。なお、そのた
めには、切り欠き部7は、その幅Wが100 μm程度以上
であり、その奥行きDが50μm程度以上であることが好
ましい。
【0031】また、切り欠き部7は、その形状が略円弧
状となっていると、セラミック母基板1を分割線3に沿
ってダイシングマシーン等の切断装置により切断する際
に、切断に伴う応力が切り欠き部7の近傍に印加された
としてもその応力は略半円状の切り欠き部7の内壁に沿
って良好に分散されてしまうので、配線基板にクラック
等が発生しにくい。したがって、切り欠き部7は、その
形状が略円弧状となっていることが好ましい。
【0032】メタライズ端子電極6は、タングステンや
モリブデン・銀・銅等の金属粉末メタライズから成り、
搭載される電子部品の各電極を外部電気回路基板の配線
導体に電気的に接続するための端子部として機能し、各
配線基板領域2に電子部品を搭載するとともにセラミッ
ク母基板1を分割線3に沿って分割して電子装置となし
た後、このメタライズ端子電極6を外部電気回路基板の
配線導体に半田を介して接続することによって、電子部
品の各電極がメタライズ配線導体4およびメタライズ端
子電極6を介して外部電気回路に電気的に接続される。
そして、このメタライズ端子電極6の露出表面には、メ
タライズ端子電極6の酸化腐食を防止するとともにメタ
ライズ端子電極6と外部電気回路基板の配線導体との半
田を介した接続を良好なものとするために、図示しない
1〜5μm程度の厚みのニッケルめっき膜および0.1 〜
2μm程度の厚みの金めっき膜が順次被着されている。
【0033】メタライズ端子電極6は、分割線3から約
125 〜300 μm程度離間した切り欠き部7内に設けられ
ていることから、セラミック母基板1を分割線3に沿っ
てダイシングマシーン等の切断装置により切断する際
に、この離間した部分を切断装置の切断刃が通過するよ
うにして切断することにより、切断刃とメタライズ端子
電極6とを接触させることなく切断することが可能とな
る。その結果、セラミック母基板1を分割線3に沿って
ダイシングマシーン等の切断装置により切断する際に、
メタライズ端子電極6やこれに被着させためっき膜に切
断装置の切断刃との摩擦によりバリが発生することはな
く、また、切断後にメタライズ端子電極6がめっき膜で
覆われずに露出することもない。
【0034】なお、メタライズ端子電極6は、分割線3
からの離間距離S2が125 μm未満となると、セラミッ
ク母基板1を分割線3に沿ってダイシングマシーン等の
切断装置により切断する際に、切断装置の切断刃とメタ
ライズ端子電極6とを接触させることなく切断すること
が困難となる傾向にある。他方、分割線3からの離間距
離S2が300 μmを超えると、この離間部分が各配線基
板領域2上に無駄な面積を増大させ、配線基板領域2上
面を有効に利用することが困難となってしまう傾向にあ
る。したがって、メタライズ端子電極6の分割線3から
の離間距離S2は、125 〜300 μmの範囲が好ましい。
【0035】メタライズ端子電極6は、例えばタングス
テン粉末メタライズから成る場合であれば、まず図4
(a)に部分断面図で示すように、セラミック母基板1
となるセラミックグリーンシートGに切り欠き部7とな
る直径が100 〜300 μm程度の円形のビアホールVをそ
の中心が分割線3から125 〜300 μm程度離間するよう
にして形成する。次に、図4(b)に部分断面図で示す
ように、このビアホールV内に、タングステン粉末に適
当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得たメタライズ
端子電極6となるタングステンペーストPを充填し、こ
れを乾燥させた後、図4(c)に部分断面図で示すよう
に、貫通孔5となる貫通孔Aを打ち抜くのと同時に、ビ
アホールV内に充填されたタングステンペーストPのう
ち分割線3側の約半分を打ち抜くことによって形成され
る。
【0036】なお、この場合には、切り欠き部7となる
ビアホールVの直径を貫通孔5となる貫通孔Aの幅より
40〜200 μm程度小さなものとしておくと、貫通孔Aを
打ち抜くのと同時にビアホールVに充填されたタングス
テンペーストPのうち分割線3側の略半分を打ち抜く際
に、貫通孔Aの打ち抜き位置に20μm程度のずれがあっ
たとしても、メタライズ端子電極6を貫通孔5の内壁で
あって分割線3から約125 〜300 μm程度離間した位置
に所定の幅をもって露出させることができる。
【0037】したがって、切り欠き部7となるビアホー
ルVの直径は、貫通孔5となる貫通孔Aの幅より40〜20
0 μm程度小さなものとしておくことが好ましい。
【0038】また、メタライズ配線導体4とメタライズ
端子電極6とは、メタライズ配線導体4がメタライズ端
子電極6の上端面を覆うようにして接続されている。こ
のように、メタライズ配線導体4がメタライズ端子電極
6の上端面を覆うようにしてメタライズ配線導体4とメ
タライズ端子電極6とが接続されていることから、両者
がメタライズ端子電極6の上端面を介した広い面積で接
続され、両者の接続信頼性が極めて高いものとなる。
【0039】なお、メタライズ配線導体4がメタライズ
端子電極6の上端面を覆うようにして両者を接続させる
には、セラミック母基板1となるセラミックグリーンシ
ートGに切り欠き部7となるビアホールVを形成してこ
のビアホールV内にメタライズ端子電極6となる金属ペ
ーストPを充填した後、このビアホールVに充填された
金属ペーストPを覆うようにしてメタライズ配線導体4
となる金属ペーストを印刷塗布すればよい。このメタラ
イズ配線導体4となる金属ペーストの印刷塗布は、貫通
孔5となる貫通孔Aを打ち抜く前に行なってもよいし、
打ち抜いた後で行なってもよい。
【0040】かくして、本発明の多数個取りセラミック
配線基板によれば、各配線基板領域2の搭載部2aに電
子部品を搭載するとともにこの電子部品の各電極を各々
対応するメタライズ配線導体4に半田バンプ等の電気的
接続手段を介して接続した後、各配線基板領域2の上面
に電子部品を覆うようにしてポッティング樹脂や金属蓋
体を位置合わせして取着し、最後にセラミック母基板1
を分割線3に沿ってダイシングマシーン等の切断装置で
切断して分割することにより、配線基板に電子部品が搭
載された電子装置が多数個、同時集約的に製作される。
【0041】なお、本発明は上述の実施の形態の一例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の実
施の形態の一例では切り欠き部7は略半円形状であった
が、図5や図6に図3と同様のメタライズ配線導体4を
除いた要部拡大上面図で示すように、横に長い形状や縦
に長い形状であってもよい。さらに、例えば図7に図2
と同様の部分断面図で示すように、各配線基板領域2の
下面に、メタライズ端子電極6に接続された端子用メタ
ライズパッド8を、分割線3から約125 〜200 μm程度
離間して設けても良い。この場合には、端子用メタライ
ズパッド8により外部電気回路基板への接合強度を大き
なものとすることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明の多数個取りセラミック配線基板
によれば、メタライズ配線導体とメタライズ端子電極と
が分割線からそれぞれ所定の距離だけ離間して設けられ
ていることから、セラミック母基板を分割線に沿ってダ
イシングマシーン等の切断装置で切断して分割する際
に、この離間した部位を切断することにより切断装置の
切断刃とメタライズ配線導体およびメタライズ端子電極
とを接触させることなく切断分割することが可能とな
る。その結果、メタライズ配線導体やメタライズ端子電
極に、あるいはこれらに被着させためっき膜に切断装置
の切断刃との摩擦によるバリを発生させるようなことは
ない。したがって、得られる電子装置を外部電気回路基
板に正常に実装することができるとともに、メタライズ
配線導体やメタライズ端子電極に電気的な短絡が発生す
ることを有効に防止することができる。
【0043】また同時に、本発明の多数個取りセラミッ
ク配線基板によれば、メタライズ配線導体やメタライズ
端子電極がめっき膜で覆われずに露出するようなことが
ないので、メタライズ配線導体やメタライズ端子電極に
腐食が発生しにくい。
【0044】さらに、本発明の多数個取りセラミック配
線基板によれば、メタライズ配線導体は貫通孔内壁に設
けた所定の幅を有する切り欠き部内に形成されたメタラ
イズ端子電極の端面に接続されていることから、両者が
広い面積で信頼性高く接続される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多数個取りセラミック配線基板の実施
の形態の一例を示す部分上面図である。
【図2】図1に示す多数個取りセラミック配線基板の部
分断面図である。
【図3】図1および図2に示す多数個取りセラミック配
線基板のメタライズ配線導体を除いた要部拡大上面図で
ある。
【図4】(a)〜(c)は、それぞれメタライズ端子電
極を形成する方法を説明するための部分断面図である。
【図5】本発明の多数個取りセラミック配線基板の実施
の形態の他の例を示すメタライズ配線導体を除いた要部
拡大上面図である。
【図6】本発明の多数個取りセラミック配線基板の実施
の形態の他の例を示すメタライズ配線導体を除いた要部
拡大上面図である。
【図7】本発明の多数個取りセラミック配線基板の実施
の形態の他の例を示す部分断面図である。
【図8】従来の多数個取りセラミック配線基板の部分上
面図である。
【図9】図8に示す多数個取りセラミック配線基板の部
分断面図である。
【符号の説明】
1・・・セラミック母基板 2・・・配線基板領域 3・・・分割線 4・・・メタライズ配線導体 5・・・貫通孔 6・・・メタライズ端子電極 7・・・切り欠き部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック母基板に各々が分割線で区切
    られて配列形成された多数の配線基板領域と、前記分割
    線上に前記セラミック母基板を貫通して形成され、前記
    分割線方向の幅が150〜350μm、直交する方向の
    長さが250〜400μmの貫通孔と、前記貫通孔の内
    壁に前記配線基板領域を貫通するように前記分割線から
    125〜300μm離間して形成され、幅が100〜3
    00μmの切り欠き部と、該切り欠き部内に形成された
    メタライズ端子電極と、前記配線基板領域の表面に前記
    分割線から125〜200μm離間して形成され、前記
    メタライズ端子電極の端面に接続されたメタライズ配線
    導体とを具備することを特徴とする多数個取りセラミッ
    ク配線基板。
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