JP2000306574A - 電池用電極の製造方法 - Google Patents

電池用電極の製造方法

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JP2000306574A
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Shigeru Takagi
繁 高木
Yoshihisa Ohashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉末状活物質とバインダーとを含むペースト
を集電体に塗着し、乾燥させて電極前駆体を形成し、こ
の前駆体をロール圧延して電極を形成する工程を含む電
池用電極の製造において、ロール径やロール形状を制限
せずに、活物質の充填密度が増大し、放電容量が向上し
た電極を製造する。 【解決手段】 ロール圧延を、相対するロールの周速度
が互いに異なる異速圧延により行う。周速度の小なるロ
ールの周速度に対する周速度の大なるロールの周速度の
比である異速比の値は2以下が好ましく、異速圧延の後
に、相対するロールの周速度が等しい異速圧延を行う
と、さらに高密度化・高容量化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末状の活物質と
バインダーとを含むペーストを集電体に塗着し、乾燥後
にロール圧延してペースト型電池用電極を製造するか、
このロール圧延後にさらに焼成して焼結型の電池用電極
を製造する方法に関する。より具体的には、本発明は、
活物質の充填密度が向上した電池用電極を製造すること
ができる方法に関する。
【0002】本発明の方法は、ニッケル−水素二次電池
用の水素吸蔵合金電極、リチウムイオン二次電池用のリ
チウム化合物電極をはじめとする、各種のペースト型ま
たは焼結型電池用電極の製造に有用である。
【0003】
【従来の技術】粉末状の活物質とバインダーを含むペー
ストを導電性の集電体に塗着し、乾燥した後、ロール圧
延する工程を含む電池用電極の製造方法は、鉛蓄電池の
正極と負極、ニッケル−カドミウム二次電池の負極、ニ
ッケル−水素二次電池の負極、リチウムイオン二次電池
の正極と負極を含む各種の二次電池の極板の製造に利用
されている。
【0004】電池の容量は、基本的には活物質の量に比
例する。電極の体積がほぼ決まっている電池において
は、電極中の活物質の充填密度が高いほど、活物質の量
が多くなり、放電容量が高くなる。従って、電極中の活
物質の充填密度の増大は、電極の容量を大きくするのに
有効な手段であり、そのためにロール圧延が行われる
が、さらなる充填密度の増大が常に探し求められてい
る。
【0005】電池用電極の活物質の充填密度を増大させ
る手段として、活物質の粉末の粒度構成を工夫する手法
について多くの提案がなされているが、ロール圧延によ
る電極の加工についてもいくつかの提案がある。
【0006】例えば、特開平3−77270 号公報には、大
径のロールを用いることにより、被加工物とロールとの
接触長を大きくして、活物質粉末の充填密度を上げるこ
とが開示されている。
【0007】特開平9−293500号公報には、中央部の径
が端部の径より大きなロールを用いて電極を形成するこ
とにより電極の厚さを均一にして、結果として電極に充
填する活物質の量を増大させることが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平3−77
270 号公報および特開平9−293500号公報に記載の加工
方法は、大径ロールや特殊な形状の圧延ロールを使用す
るので、専用のロールを設置する必要があるため、コス
ト高となる上、充填密度の増大に見合って電池の充放電
容量が必ずしも増大しないので、容量向上効果が不十分
であることがわかった。
【0009】本発明は、ロール径やロール形状に関する
制約がなく、既存の通常の圧延ロールをそのまま使用し
て、活物質の充填密度を増大させることが可能であり、
さらに充填密度の増大に見合って充放電容量も増大させ
ることができ、効果的に容量の改善が可能となる、電池
用電極の製造方法を開発することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ロール圧
延を、相対するロールの周速度が互いに等しい通常の等
速圧延ではなく、相対するロールの周速度が互いに異な
る異速圧延とすると、通常の圧延ロールでも非常に高密
度の電極を製造でき、しかも高密度化に伴って充放電容
量も増大することを見出した。
【0011】その理由については、次のように推測され
る。図1に模式的に示すように、等速ロール圧延で高密
度化した場合には、主に圧縮力しか作用しないため、活
物質の粉末を覆うバインダーは活物質間で押されて薄く
なるものの、完全には排除されないため、活物質同士の
直接接触、従って、電気的接触がバインダーによって阻
害され易く、高密度化しても充放電容量の向上が得られ
にくい。
【0012】一方、ロール圧延を異速圧延により行う
と、後述するように、活物質の粉末間には、圧縮力に加
えて剪断力が作用し、活物質を覆っている流動性のある
バインダー層が、活物質間のネック部で滑りにより移動
し、活物質同士の直接接触が起こり易くなる。そのた
め、活物質間の電気的接触が確保され、高密度化に見合
った、或いはそれ以上の充放電容量を得ることができ
る。
【0013】ここに、本発明は、粉末状活物質とバイン
ダーとを含むペーストを集電体に塗着し、乾燥させて電
極前駆体を形成する工程と、該電極前駆体をロール圧延
して電極を形成する工程とを含む電池用電極の製造方法
であって、前記ロール圧延を、相対するロールの周速度
が互いに異なる異速圧延により行うことを特徴とする電
池用電極の製造方法である。
【0014】本発明の好適態様にあっては、前記異速圧
延において、周速度の小なるロールの周速度に対する周
速度の大なるロールの周速度の比である異速比の値を2
以下とする。また、前記異速圧延の後に、相対するロー
ルの周速度が等しい等速圧延を施すと、さらに高密度の
電極を製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、各種のペースト型およ
び焼結型の電池用電極の製造に応用できる。そのような
電極の例としては、鉛蓄電池の正極と負極、ニッケル−
カドミウム二次電池の負極、ニッケル−水素二次電池の
負極、リチウムイオン二次電池の正極と負極などが挙げ
られるが、これらに制限されるものではない。
【0016】本発明の方法は、活物質の充填密度が高い
電池用電極を製造できるので、小型二次電池用の電極、
特にニッケル−水素二次電池の負極である水素吸蔵合金
電極、およびリチウムイオン二次電池の正極であるリチ
ウム化合物 (例、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4 等) を活物
質とする電極や、その負極である炭素材料を活物質とす
る電極、などの製造に適用することが有利である。
【0017】本発明の電池用電極の製造方法は、ペース
トの塗着・乾燥後に活物質の充填密度を高めるために行
う加圧を、従来の等速ロール圧延ではなく、異速ロール
圧延により行う点に特徴がある。その他の点は、原則と
して従来の電池用電極の製造法と同様でよい。
【0018】まず、従来の電池用電極の製造と同様に、
その電極に用いる粉末状の活物質と、適当なバインダー
とを溶媒と混合して、これらの成分を含むペースト (活
物質のペースト) を用意する。
【0019】活物質の粉末の粒径や粒子形状は特に制限
されない。活物質の粉末は、例えば、機械的に粉砕され
た不規則形状の粉末(焼結体を粉砕したものも含む)、
ロール急冷法等で得られるようなフレーク状粉末、ガス
アトマイズ法等で得られるような、比較的粒径が揃った
球径粉末等のいずれでもよい。
【0020】前述したように、活物質の充填密度を高め
るために活物質の粉末の粒度構成を工夫する提案がこれ
までに数多くなされており、そのような粒度構成を採用
してもよい。しかし、本発明では、特に粒度構成を工夫
しなくても高密度の電極を製造できるので、粒度構成を
工夫する必要はない。例えば、活物質の粉末が、ガスア
トマイズ法で得られた比較的粒径が揃った球径粉末であ
っても、ロール圧延中に滑りを生ずることなく、高密度
化することができる。従って、このような球径粒子に対
して本発明を適用することが特に有利である。
【0021】バインダーは通常は有機樹脂であり、一般
にペーストの溶媒に応じて選択される。例えば、溶媒が
水の場合には、水分散性であるが、固化後は不溶性とな
る樹脂 (例、SBR<スチレンブタジエンゴム>、PT
FE<ポリテトラフルオロエチレン>等) が使用され、
有機溶媒の場合には、通常はその溶媒に溶解する有機樹
脂 (例、アクリル樹脂) が使用される。
【0022】活物質のペーストは、前述した活物質、バ
インダー、溶媒以外に、他の成分を含んでいてもよい。
他の成分の例としては、ペースト粘度を高めるための増
粘剤(例、CMC<カルボキシメチルセルロース>) 、
電極の導電性を高めるための導電助剤 (例、カーボンブ
ラック、黒鉛等の炭素粉末、金属粉末) 、界面活性剤、
消泡剤などが挙げられる。
【0023】活物質や導電助剤等の粉末成分に対する対
する溶媒、バインダー、増粘剤等の量は、所望の粘稠性
を持つペーストが得られるように調整する。本発明で
は、後述するように、ロール圧延中に異速圧延によって
剪断力も加わるが、その際の異速比はペーストの粘稠性
に応じて設定することが好ましい。
【0024】本発明の方法の第1工程では、活物質のペ
ーストを常法に従って集電体に塗着し、乾燥させて、バ
インダーで結合された粉末層が集電体上に付着している
電極前駆体を形成する。集電体は、通常はパンチングメ
タル、発泡メタル、金属のメッシュもしくは繊維体など
の有孔または多孔質金属であるが、これらに制限される
ものではない。塗着は、ロールコート、バーコート、ド
クターコート、ダイコート等により行うことができる。
【0025】ペースト塗着後、乾燥して粉末層から溶媒
を除去し、必要であればバインダーを融解させて、活物
質の粉末をバインダーで付着させる。乾燥温度は、ペー
スト中の溶媒やバインダーの種類に応じて適当に設定す
る。
【0026】こうして得た電極前駆体は、集電体に付着
した粉末層の粉末充填密度が低く、高容量を発揮しえな
いので、次の圧延工程において、この電極前駆体を相対
する一対のロール間に通してロール圧延することにより
粉末層を圧縮し、高密度化する。本発明によれば、この
ロール圧延を、相対するロールの周速度が互いに異なる
異速圧延により行う。
【0027】異速圧延によりロール圧延して粉末を板状
にすると、ロールと粉末層の接触面における中立点の位
置が両ロールで互いに異なるため、ロールと粉末間には
互いに方向が逆の剪断力が働く。ロールの噛み込み部で
はこの剪断力と圧縮力の両方が作用するため、板として
の粉末層の密度が高くなり、同じロールを用いて等速圧
延した場合より高密度の粉末層を形成することができ
る。
【0028】等速圧延の場合、一定のロール径では、ロ
ール周速度やロールギャップを小さくすると、圧延後の
粉末層の密度が高くなるが、それによる高密度化には限
界がある。また、図1に関して説明したように、活物質
の粉末間の電気的接触が阻害され易い。
【0029】これに対し、異速圧延を採用することによ
り、等速圧延では実現しえないような高密度化が可能と
なる。さらに、図1に関して説明したように、バインダ
ー層が剪断力によって動くため、活物質の電気的接触が
得られ易い。この点は、活物質の芯材粉末が流動性のあ
るバインダーで被覆されているというペーストをロール
圧延して、高密度化と同時に芯材(活物質)間の直接接
触を得たいという状況ではじめて達成される効果であ
り、特に本発明に固有の効果といえる。
【0030】ロール圧延に用いるロールの径は特に制限
されない。即ち、特に大径ロールを使用する必要はな
く、既に設置されているロール圧延設備をそのまま使用
できる。また、ロールの周速度の値も特に制限されな
い。
【0031】異速圧延であるので、周速度の小なるロー
ルの周速度に対する周速度の大なるロールの周速度の比
である異速比の値は1より大である。この異速比は、好
ましくは2以下とする。異速比が2を越えると、ロール
と粉末間のすべりにより密度が向上しないことがある。
より好ましい異速比は1.2 以上、1.5 以下である。な
お、実際の異速比は、ペーストの粘稠性に応じて決定す
ることができる。
【0032】なお、相対するロール径を互いに等しくす
る必要はない。ロール径が互いに違えば、両ロールの回
転数が同じでも、周速度は互いに異なる。このような場
合でも、上述した効果が達成される。さらに、両ロール
の回転数とロール径のどちらも互いに異なり、周速度が
互いに異なるようにしてもよい。しかし、通常のロール
圧延設備では、両ロールの径が同一であるので、その場
合にはロール回転速度を互いに異なる値に設定して、異
速比を1より大にする。
【0033】なお、相対するロールをバックアップする
ロールを用いることに制約はなく、そのバックアップロ
ールの形状、大きさ等も何ら制限されない。
【0034】上記のように圧延ロールで異速圧延した
後、等速圧延(即ち、異速比=1でのロール圧延)をさ
らに施すと、電極の活物質の充填密度をさらに増大させ
ることができる。これは、異速圧延と等速圧延では粉末
の充填具合が異なり、異速圧延の後に等速圧延すると、
異速圧延とは異なる具合に粉末が充填されるためと推測
される。
【0035】この等速圧延は、異速圧延に用いた圧延ロ
ールを使用して実施することができるが、別の圧延ロー
ルを使用してもよい。また、相対する両ロールの周速度
が同一になるように回転させる限り、互いに径の異なる
ロールを使用してもよい。使用するロールのロール径は
特に制限されないが、径が非常に小さいロールの使用は
あまり好ましくない。
【0036】なお、圧延工程においてロール圧延を2回
以上実施する場合、上記のように異速圧延した後、等速
圧延するという順序が好ましいが、圧延順序はこれに限
られるものではない。例えば、異速比を変えて異速圧延
を2回実施する、等速圧延後に異速圧延を行う、といっ
た圧延順序も可能である。即ち、異速圧延を少なくとも
1回実施すれば本発明の範囲内である。
【0037】ロール圧延した後、通常は裁断すると、電
池に組み込むペースト型電極が完成する。なお、焼結型
電極とする場合には、ロール圧延後に適当な温度で焼成
して、バインダー等の有機物を除去し、活物質の粉末を
焼結させる。この焼成は、活物質の種類に応じて適当な
条件で実施すればよい。
【0038】
【実施例】(実施例1)アルゴンガスアトマイズ法により
製造した、Mm1.0Ni3.62Co0.60Mn0.49Al0.29(Mm はLaを
主成分とする希土類金属混合物であるミッシュメタル)
で示される、AB5 型水素吸蔵合金の粒径45μm以下
(平均粒径28μm) の球径粉末を活物質として使用し
て、水素吸蔵合金電極を次のようにして作製した。
【0039】上記水素吸蔵合金粉末100 重量部に対し
て、バインダーのスチレンブタジエンゴム (SBR) を
2重量部 (固形分基準) 、増粘剤のカルボキシメチルセ
ルロース (CMC) を0.4 重量部 (同) 、導電助剤のア
セチレンブラックを0.5 重量部、および溶媒の水を18部
添加し、混合攪拌して、ペースト状にした。
【0040】このペーストを、幅45 mm 、長さ300 mmの
パンチングメタル (有孔鋼板をニッケルめっきしたも
の) の両面に塗着した後、90℃で乾燥して、厚み0.8 mm
の電極前駆体を得た。この電極前駆体のパンチングメタ
ルを除く水素吸蔵合金粉末層の密度は4.7 g/ccであっ
た。
【0041】この前駆体に、異速比を変化させてロール
圧延を行い、150 mmの長さに裁断して、電池用電極を作
製した。比較のために、前駆体を等速圧延 (異速比=
1) した電池用電極も作製した。圧延に用いたロール
は、両ロールとも直径250 mmの鋼製ロールであった。周
速度は、周速度が小なるロールの周速度を2m/min の一
定とし、周速度が大なるロールの周速度を変動させた。
ロール圧延で得られた電極の厚さは0.6 mmであった。
【0042】こうして異速比を変化させてロール圧延し
た電極について、それぞれの粉末層の密度を測定した。
また、作製した電極を用いてNi−水素電池を作製し、電
池の放電容量を測定した。
【0043】前記前駆体および電池用電極の密度の測定
方法は、いわゆるアルキメデス法で測定した。即ち、電
極全体の重量を測定し、電極をワックスで封口して水に
浸してその体積の値を求め、ペーストを剥がしたパンチ
ングメタルの体積と重量をそれぞれ差し引いて求めた重
量/体積の比として密度を求めた。
【0044】放電容量の測定法は次の通りであった:市
販のNi−水素電池を利用して、上記の電極 (負極) をニ
ッケル焼結正極で挟み、正極容量が負極を上回る負極容
量規制型のNi−水素電池を作製した (電解液はKOH 水溶
液) 。この電池を60 mA/g で6時間充電した後、0.9 V
になるまで60mA/g で放電し、この充放電サイクルを10
回繰り返して、得られた最大放電容量をその電池の放電
容量とした。
【0045】(実施例2)実施例1で得られた異速比=1.
3 の電極について、裁断する前に、同じロール圧延機を
用いて異速比=1 (即ち、ロールの周速度がともに2m/
min)の等速ロール圧延を行い、厚さ0.5 mmの電極を得
た。この電極の粉末層の密度および放電容量の値を実施
例1と同様に求めた。以上の実施例1および2の結果を
表1にまとめて示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1からわかるように、ロール圧延を従来
のように異速比=1.0 の等速圧延で行う比較例では、電
極の粉末層の密度は5.1 g/ccであったのに対し、ロール
圧延を異速圧延により行うと、粉末層の密度を最高で5.
5 g/ccまで高密度化することができた。また、実施例2
に示すように、異速圧延の後に等速圧延を行うと、粉末
層の密度はさらに向上した。
【0048】この粉末層の密度増大に伴って、この電極
を用いて作製したニッケル−水素二次電池の放電容量が
増大し、等速圧延の場合に比べて放電容量が最高で160
mAh/ccも高くなった。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、既存のロール圧延設備
を用いて、圧延条件を異速圧延に変化させるだけで、従
来に比べて著しく活物質が高密度に充填され、しかも充
填密度の増大に見合うか、それ以上に高い放電容量を示
す電池用電極を製造することができる。従って、実質的
にコスト増大を伴わずに、高性能の電池を作製すること
が可能となる。異速圧延によりこのように高容量の電極
を製造できることはこれまで予想もされておらず、電池
性能の向上にとって非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による異速圧延におけるペースト中の活
物質の挙動を、等速圧延の場合と対比して模式的に示す
説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H014 AA02 AA04 BB01 BB05 BB08 HH00 HH01 5H016 AA03 AA05 BB02 BB05 BB08 HH01 HH10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末状活物質とバインダーとを含むペー
    ストを集電体に塗着し、乾燥させて電極前駆体を形成す
    る工程と、該電極前駆体をロール圧延して電極を形成す
    る工程とを含む電池用電極の製造方法であって、前記ロ
    ール圧延を、相対するロールの周速度が互いに異なる異
    速圧延により行うことを特徴とする、電池用電極の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記異速圧延において、周速度の小なる
    ロールの周速度に対する周速度の大なるロールの周速度
    の比である異速比の値が2以下である、請求項1に記載
    の電池用電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記異速圧延の後に、相対するロールの
    周速度が等しい等速圧延を施す、請求項1または2に記
    載の電池用電極の製造方法。
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