JP2019185943A - リチウム二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池用負極の製造方法 Download PDF

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Akira Tsujiko
曜 辻子
良輔 大澤
Ryosuke Osawa
良輔 大澤
井上 薫
Kaoru Inoue
薫 井上
谷口 明宏
Akihiro Taniguchi
明宏 谷口
敬介 大原
Keisuke Ohara
敬介 大原
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Abstract

【課題】サイクル特性の低下の抑制と、急速充電を行った際における充電深度の低下の抑制とを両立させ得る、リチウム二次電池用負極の製造方法を提供すること。【解決手段】黒鉛、酸化珪素、カーボンナノチューブ、結着材および溶媒を混合することによりペーストを調製すること、ペーストを負極集電体の表面に塗布すること、負極集電体の表面に塗布されたペーストに磁場を加えることにより黒鉛のエッジ面を負極集電体に面するように配向させることを含む、リチウム二次電池用負極の製造方法が提供される。【選択図】図1

Description

本開示はリチウム二次電池用負極の製造方法に関する。
特開2003−197189号公報(特許文献1)は、リチウム二次電池用負極の製造方法において、黒鉛粉末および結着材が溶媒に分散されてなるペーストを基材に塗布した後に、該黒鉛粉末中に含まれる黒鉛粒子同士の(002)面を磁場中で同一方向に配向させることを開示する。以下、黒鉛の(002)面は、「エッジ面」とも記載され得る。
特開2003−197189号公報
一般式SiO(但し、0<x≦2)で表される化合物(以下、「酸化珪素」とも記載され得る)を負極活物質として含む負極材料が検討されている。負極活物質として酸化珪素を用いた場合、電池容量の増加が期待される。しかしながら、特許文献1において開示される負極に酸化珪素を負極活物質として含ませた場合、黒鉛粒子のベーサル面と酸化珪素との接触確率が高くなると考えられる。黒鉛粒子のベーサル面は導電性が低いため、係る負極を含むリチウム二次電池(以下、単に「電池」と略記され得る)はサイクル特性が低くなる懸念がある。なお、本明細書において「ベーサル面」とは、エッジ面と直交する面を示す(図1参照)。
また、電池に一般的に求められる特性として、急速充電を行った際において大きな充電深度を有することが挙げられる。本明細書において「充電深度」とは、電池に充電し得る容量(たとえば、初期容量)に対する、所定の時点(たとえば、急速充電後)において充電されている容量の割合である。一般的に急速充電を行った際は、充電深度が低くなる傾向を示すものと考えられる。
本開示の目的は、サイクル特性の低下の抑制と、急速充電を行った際における充電深度の低下の抑制とを両立させ得る、リチウム二次電池用負極の製造方法を提供することにある。
以下本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により特許請求の範囲が限定されるべきではない。
〔1〕リチウム二次電池用負極の製造方法は、以下の(a1)〜(a3)を含む。
(a1)黒鉛、酸化珪素、カーボンナノチューブ(CNT)、結着材および溶媒を混合することによりペーストを調製する(ペーストの調製)。
(a2)該ペーストを、負極集電体の表面に塗布する(ペーストの塗布)。
(a3)負極集電体の表面に塗布されたペーストに磁場を加えることにより、黒鉛のエッジ面を負極集電体に面するように配向させる(磁場配向処理)。
図1は、本実施形態のリチウム二次電池用負極の構成の一例を示す概略図である。
上記[1]の製造方法では、磁場配向処理により、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向される。そのため上記[1]の製造方法で製造されたリチウム二次電池用負極(以下、単に「負極」と略記され得る)を用いた電池は、優れたリチウムの受入性を有するものと考えられる。優れたリチウムの受入性により、急速充電を行った際における充電深度の低下が抑制されるものと期待される。
黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向されることにより、黒鉛20のベーサル面と酸化珪素21との接触確率が高くなると考えられる。ここで、CNT22は、図1に示すようにCNT22同士が絡み合った状態で負極200に含まれると考えられる。そのため、磁場配向処理においてCNT22は磁場の影響を受けにくく、磁場配向処理によって配向しないと考えられる。負極200にCNT22を含ませることにより、黒鉛20と酸化珪素21との導電性が確保されるものと考えられる。そのため上記[1]の製造方法で製造された負極を用いた電池は、サイクル特性の低下が抑制されるものと期待される。すなわち、上記[1]の製造方法で製造された負極を用いた電池は、サイクル特性の低下の抑制と、急速充電を行った際における充電深度の低下の抑制とが両立されているものと期待される。
図1は、本実施形態のリチウム二次電池用負極の構成の一例を示す概略図である。 図2は、本実施形態のリチウム二次電池用負極の製造方法の概略を示すフローチャートである。 図3は、磁場配向処理工程の一例を示す概略図である。
以下本開示の実施形態(本明細書では「本実施形態」とも記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
本開示の図面では、説明の便宜上、各構成の寸法関係が適宜変更されている。本開示の図面に示される寸法関係は、実際の寸法関係を示すものではない。
<リチウム二次電池用負極の製造方法>
図2は、本実施形態の負極の製造方法の概略を示すフローチャートである。本実施形態の負極の製造方法は、「(a1)ペーストの調製」、「(a2)ペーストの塗布」、および「(C)磁場配向処理」を含む。以下、本実施形態の負極の製造方法が順を追って説明される。
《(a1)ペーストの調製》
本実施形態の負極の製造方法は、黒鉛20、酸化珪素21、CNT22、結着材および溶媒を混合することによりペーストを調製することを含む。混合には、一般的な攪拌機(たとえば、プラネタリミキサー、ホモジナイザー等)が使用され得る。
(黒鉛)
黒鉛20は、1.2以上6以下のアスペクト比を有してもよく、2以上5以下のアスペクト比を有することが望ましい。本明細書において「アスペクト比」は、黒鉛20の粒子の向きを一方向に配向させた状態で、エッジ面が観察できる方向で電子顕微鏡(SEM)画像により観察され得る。SEM画像により黒鉛20の粒子の短辺と長辺とが求められ、長辺を短辺で除した値がアスペクト比として用いられる。少なくとも20個のアスペクト比の算術平均が測定結果として採用される。
黒鉛20が1.2未満のアスペクト比を有する場合、黒鉛20の粒子の結晶成長が長辺方向に十分なされていないことを意味する。そのため、磁場配向処理を施し黒鉛20のエッジ面が負極集電板201に面するように配向させたとしても、急速充電を行った際における充電深度の低下が十分に抑制されないものと考えられる。黒鉛20が6を超えるアスペクト比を有する場合、リチウムの黒鉛20内部への拡散が遅くなり、急速充電を行った際における充電深度の低下が十分に抑制されないものと考えられる。
(酸化珪素)
本明細書において酸化珪素21とは、上述のとおりSiO(但し、0<x≦2)で表される化合物である。酸化珪素21は、黒鉛20よりも高容量であるため、負極が酸化珪素21を含むことにより、電池の容量を向上させることができる。黒鉛20と酸化珪素21との質量比は、たとえば「黒鉛:酸化珪素=95:5〜80:20」であってもよく、「黒鉛:酸化珪素=95:5〜85:15」であることが望ましい。
黒鉛20の量が過剰で黒鉛20と酸化珪素21との質量比が上記範囲に入らない場合、酸化珪素21による電池の容量の向上が不十分となる可能性がある。酸化珪素21の量が過剰で黒鉛20と酸化珪素21との質量比が上記範囲に入らない場合、充放電サイクルによる酸化珪素21の膨張および収縮に対して黒鉛20の追従が不十分となり、負極200中の黒鉛20および酸化珪素21が孤立して負極200の抵抗が増加し、サイクル特性が低下の抑制するおそれがある。
(CNT)
本明細書において「カーボンナノチューブ」とは、主として炭素原子で構成され、直径がサブナノ〜サブミクロンの大きさのチューブ状である一連の無機物質を意味する。たとえば、CNT22の直径は10nm以上15nmであってもよく、CNT22の長さは5μm以上15μm以下であってもよい。CNT22は、負極200において黒鉛20と酸化珪素21との導電性の確保に寄与すると考えられる。
CNT22は、たとえば負極200(但し、負極集電体201は除く)に対して、0.5質量%以上3質量%以下含まれていてもよく、1質量%以上2質量%以下含まれることが望ましい。負極200中のCNT22の量が0.5質量%未満の場合、CNT22同士の絡み合いが不十分となり、磁場配向処理において配向する可能性がある。結果として、黒鉛20と酸化珪素21との導電性の確保が不十分となり、サイクル特性の低下の抑制が不十分となる可能性がある。負極200中のCNT22の量が3質量%を超える場合、CNT22が黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向することを阻害する可能性がある。結果として、急速充電を行った際における充電深度の低下の抑制が不十分となる可能性がある。
(結着材)
結着材は特に限定されるべきではない。結着材は、たとえば、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびスチレンブタジエンゴム(SBR)等であってもよい。1種の結着材が単独で使用されてもよい。2種以上の結着材が組み合わされて使用されてもよい。結着材は、たとえば負極200(但し、負極集電体201は除く)に対して、0.5質量%以上2質量%以下含まれてもよい。
(溶媒)
溶媒は、バインダの種類に応じて適宜選択され得る。溶媒は、たとえば、水であってもよいし、有機溶媒であってもよい。たとえばバインダがCMCである場合、水が溶媒として使用され得る。溶媒は、水系溶媒であってもよい。水混和性の有機溶媒としては、たとえば、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン等を用いてもよい。
《(a2)ペーストの塗布》
本実施形態の負極の製造方法は、上記にて調製されたペーストを、負極集電体201の表面に塗布することを含む。本実施形態の塗布操作には、一般的な塗布装置(たとえば、ダイコータ、グラビアコータ等)が使用され得る。
(負極集電体)
負極集電体201は、たとえば、銅(Cu)箔であってもよい。Cu箔は、純Cu箔であってもよいし、Cu合金箔であってもよい。負極集電体201は、たとえば、5〜30μmの厚さを有してもよい。
《(a3)磁場配向処理》
本実施形態の負極の製造方法は、負極集電体201の表面に塗布されたペーストに磁場を加えることにより、黒鉛20のエッジ面を負極集電体201に面するように配向させることを含む。これにより、図1に示される負極が200が製造され得る。
図3は、磁場配向処理の一例を示す概略図である。
負極集電体201の表面には、黒鉛20、酸化珪素21、CNT22、結着材および溶媒を含むペースト(負極合材ペースト)が塗布さている。たとえば、磁石80を負極合材ペーストの塗工方向に沿って移動させることにより、磁場配向処理を行い得る。以下、表面に負極合材ペーストが塗布されている負極集電体201は、単に負極板とも記される。
磁石80により加えられる磁場は、たとえば600mT以上1200mT以下であってもよい。磁場が500mT未満の場合、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向させることが困難になるおそれがある。磁場の上限は黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向される限り特に制限されないが、使用する磁石80の特性により決定され、たとえば1200mTであり得る。
磁石80と負極板との距離は、たとえば1cm以上5cm以下であってもよい。磁石80と負極板との距離が5cmを超える場合、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向させることが困難になるおそれがある。磁石80と負極板との距離が1cm未満の場合、磁場配向処理を施す事が困難になる可能性がある。
磁場配向処理に要する時間は、使用する磁石80の特性により適宜調整され得るが、たとえば3秒以上60秒以下程度であり得る。磁場配向処理に要する時間を3秒未満にすると、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向させることが困難になるおそれがある。磁場配向処理に要する時間が60秒を超える場合、負極200の製造の歩留まりに改善の余地が生じると考えられる。
《その他の工程》
黒鉛20が磁場配向された後に、負極集電体201の表面に塗布された負極合材ペーストが乾燥されることにより、負極集電体201の表面に負極合材層が形成される。これにより、負極200が製造される。
以下本開示の実施例が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<実施例1>
《負極の製造》
以下の材料が準備された
黒鉛(平均粒径:10μm、アスペクト比:3)
酸化珪素(平均粒径:10μm)
結着材:CMCおよびSBR
CNT:(平均長さ:10μm、平均直径:10〜15nm)
溶媒:水
負極集電体:銅箔(厚さ:10μm)
黒鉛と酸化珪素とが混合され、黒鉛および酸化珪素からなる混合物(以下、「混合物A」とも記される)を得た。混合比は「黒鉛:酸化珪素=85:15(質量比)」である。
混合物Aに対して、CMCおよびCNTが添加された。これにより、黒鉛、酸化珪素、CMCおよびCNTからなる混合物(以下、「混合物B」とも記される)を得た。CMCおよびCNTの添加量は、混合物BにおけるCMCおよびCNTの含有量がそれぞれ1質量%となるように添加された。
混合物Bに対して水が添加され、ペースト状の混合物Bが形成された。ペースト状の混合物に対してSBRが添加された。これにより、負極塗料(すなわち、負極合材ペースト)が調製された。
調製された負極合材ペーストが、ダイコータを用いて、負極集電体201の表面(表裏両面)に塗工された。なお、負極合材ペーストは、負極合材層(溶媒を除く)の目付量が18mg/cmとなるよう、塗工量が調整された。
負極集電体201上に塗工された負極合材ペーストに対して、負極合材ペーストが乾燥する前に、磁石80により磁場配向処理(磁場の強さ:750mT、磁石80と負極板との距離:3.0cm)が実施された。配向化処理は、磁石80を負極合材ペーストの塗工方向に沿って移動させることにより行われた。配向化処理により、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように黒鉛20が配向された。その後、負極合材ペーストを乾燥させることで、負極合材層が形成され、負極200が製造された。負極200は、厚みが87μmになるようにロールプレス機によって圧縮され、帯状に裁断された。このようにして、実施例1の負極200が製造された。なお、磁場配向処理に要した時間は15秒である。
《リチウム二次電池の製造》
実施例1の負極200を用いて、リチウム二次電池が製造された。
(正極の製造)
以下の材料が準備された。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/3(NCM)
導電材:アセチレンブラック(AB)
バインダ:ポリフッ化ビニリデン(PVdF)
溶媒:N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
正極集電体:Al箔(厚さ:15μm)
プラネタリミキサにより、NCM、AB、PVdF、およびNMPが混合された。これにより正極合材ペーストが調製された。正極合材ペーストの固形分組成は、質量比で「NCM:AB:PVdF=98:1:1」とされた。コンマコータ(登録商標)により、正極合材ペーストがAl箔の表面(裏表両面)塗布され、乾燥された。これにより、Al箔の表面に正極合材層が形成された。正極合材層(溶媒を除く)の目付量(正極集電体の単位面積当りの質量)が32mg/cmとなるように、塗工量が調整された。これにより正極が製造された。正極は、さらにロールプレス機によって圧縮され、帯状に裁断された。
(電解液の準備)
以下の組成を有する電解液が準備された。
溶媒組成:[EC:DMC:EMC=3:4:3(体積比)]
支持塩:LiPF(1.0mоl/L)
(リチウム二次電池の組み立て)
帯状の正極、帯状の負極200および帯状のセパレータ(PP/PE/PPの三層構造)がそれぞれ準備された。セパレータの厚みは25μmである。セパレータを挟んで、正極と負極200とが対向するように、正極、セパレータ、負極200、セパレータの順で積層され、さらに渦巻状に巻回された。これにより電極群が構成された。正極および負極200に端子がそれぞれ接続された。電極群がアルミニウムからなる電池ケースに収納された。角型の電池ケースに電解液が注入され、電池ケースが密閉された。以上より、リチウム二次電池が製造された。電池は、角形である。電池は、2.5〜4.2Vの範囲で40Ahの定格容量を有するように設計されている。
<実施例2、実施例3、および実施例7>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<実施例4、実施例8、および実施例9>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比、およびCNT22の添加量が変更されたことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<実施例5、実施例6、実施例10、および実施例11>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20のアスペクト比、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<比較例1>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたこと、および磁場配向処理が実施されなかったことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<比較例2>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたこと、およびCNT22が添加されなかったことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<比較例3>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたこと、およびCNT22に代えてアセチレンブラック(AB)が添加されたことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<比較例4>
表1に示されるように、負極200に含まれる黒鉛20および酸化珪素21の質量比が変更されたこと、およびCNT22に代えて気相成長炭素繊維(VGCF)が添加されたことを除いては、実施例1と同様に負極200が製造され、負極200を含む電池が製造された。
<評価>
《初期容量測定試験》
25℃の環境下において各実施例および比較例に係る電池が4.2Vから2.5VまでCCCV放電され、初期容量[Ah]が測定された。なお、条件は以下の通りである。0.5Cの電流レートでは、電池設計容量が2時間で放電される。
CCCV放電条件:CC電流値0.5C、終止電流0.05C。
《急速充電試験》
各実施例および比較例に係る電池が0.5Cの電流レートで4.2Vまで充電された。25℃の環境下において、初期容量測定試験と同条件で各電池が放電された。その後、2Cの電流レートで4.2Vまで各電池を充電することにより、充電容量が測定された。測定された充電容量が初期容量で除されることにより、充電深度(%)が算出された。結果は以下表1の「充電深度」の欄に示されている。
《サイクル試験》
25℃の環境下において、各実施例および比較例に係る電池に対して0.5Cの一定電流により2.5〜4.2Vの電圧範囲において充放電が100回繰り返された。100回目の放電容量が初期容量で除されることにより、容量維持率が算出された。容量維持率が高い程、サイクル特性が優れていると考えられる。結果は以下表1の「容量維持率」の欄に示されている。
Figure 2019185943
<結果>
実施例1〜実施例11は、サイクル特性の低下の抑制と、急速充電を行った際における充電深度の低下の抑制とが両立されていた。
実施例1〜実施例11で製造された負極200は、磁場配向処理により、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向されたと考えられる。そのため、実施例1〜実施例11で製造された負極20を用いた電池は、リチウムの受入性が向上し、急速充電を行った際における充電深度の低下が抑制されたものと考えられる。
実施例1〜実施例11においては、CNT22同士が絡み合った状態で負極200に含まれると考えられる。そのため、磁場配向処理においてCNT22が配向しなかったと考えられる。負極200にCNT22を含ませることにより、黒鉛20と酸化珪素21との導電性が確保されたものと考えられる。これにより、実施例1〜実施例11で製造された負極200を用いた電池は、サイクル特性の低下が抑制されたと考えられる。
実施例1、実施例3、および実施例7の結果は、黒鉛20と酸化珪素21との質量比は、「黒鉛:酸化珪素=95:5〜80:20」であってもよく、「黒鉛:酸化珪素=95:5〜85:15」であることが望ましいことを示している。実施例7においては、酸化珪素21の量が実施例1および実施例7と比して多いため、配向した黒鉛20と酸化珪素21とのCNT22を介した集電性が若干劣り、許容値ではあるものの容量維持率が若干ながら低下したものと考えられる。
実施例4、実施例6、実施例8、および実施例9の結果は、負極200(但し、負極集電体201は除く)に対して、CNT22は0.5質量%以上3質量%以下含まれていてもよく、1質量%以上2質量%以下含まれることが望ましいことを示している。実施例8においてはCNT22の含有量が他の実施例と比して少ないため、CNT22同士が十分に絡み合わずに磁場配向処理により配向した可能性がある。そのため、配向した黒鉛20と酸化珪素21とのCNT22を介した集電性が若干劣り、許容値ではあるものの容量維持率が若干ながら低下したものと考えられる。実施例8においてはCNT22の含有量が他の実施例と比して多いため、CNT22と黒鉛20が絡み合い、黒鉛22のエッジ面が負極集電体201に面するように配向することが一部阻害され、許容値ではあるものの充電深度が若干ながら低下したものと考えられる。
実施例5、実施例6、実施例10、および実施例11の結果は、黒鉛20は、1.2以上6以下のアスペクト比を有してもよく、2以上5以下のアスペクト比を有することが望ましいことを示している。実施例10においては黒鉛20のアスペクト比が他の実施例と比して小さいため、黒鉛20の粒子の結晶成長が他の実施例と比して同一方向に十分成長せず、許容値ではあるものの充電深度が若干ながら低下したものと考えられる。実施例10においては黒鉛20のアスペクト比が他の実施例と比して大きいため、リチウムの黒鉛20内部への拡散が他の実施例と比して遅くなり、許容値ではあるものの充電深度が若干ながら低下したものと考えられる。
比較例1は、充電深度が低かった。比較例1は、磁石80による磁場配向処理が施されていない。そのため、エッジ面が負極集電体201に面するように配向されている黒鉛20の割合が実施例と比して少なかったものと考えられる。これにより、充電深度が実施例と比して顕著に低くなったものと考えられる。
比較例2は、容量維持率が低かった。負極200にCNT22が含まれていないため、黒鉛20のエッジ面が負極集電体201に面するように配向されることにより、黒鉛20のベーサル面と酸化珪素21との接触確率が高くなったものと考えられる。これにより、容量維持率が実施例と比して顕著に低くなったものと考えられる。
比較例3は、容量維持率が低かった。導電材としてCNTに代えてABが含まれている。ABは、近接した黒鉛20や酸化珪素21との接点部分でしか導電パスを形成できないと考えられる。ここで、ABは数nmの長さおよび直径を有する。磁場配向処理により黒鉛20は配向している。そのため、ABは黒鉛20と酸化珪素21との導電性を確保し、導電パスを形成するためには粒子が小さすぎたものと考えられる。結果として、容量維持率が実施例と比して顕著に低くなったものと考えられる。
比較例4は、容量維持率が低かった。導電材としてCNTに代えてVGCFが含まれている。VGCFは、約10μmの長さおよび約250nmの直径を有すると考えられる。VGCFは単粒子に近いため、磁場配向処理により黒鉛20と同様に配向したものと考えられる。そのため、黒鉛20と酸化珪素21との導電性が確保されず、容量維持率が実施例と比して顕著に低くなったものと考えられる。
本開示の実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
20 黒鉛、21 酸化珪素、22 カーボンナノチューブ、80 磁石、200 負極、201 負極集電体。

Claims (1)

  1. 黒鉛、酸化珪素、カーボンナノチューブ、結着材および溶媒を混合することによりペーストを調製すること、
    前記ペーストを、負極集電体の表面に塗布すること、
    前記負極集電体の表面に塗布された前記ペーストに磁場を加えることにより、前記黒鉛のエッジ面を前記負極集電体に面するように配向させること、を含む、
    リチウム二次電池用負極の製造方法。
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