JP2000294206A - アルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池

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JP2000294206A
JP2000294206A JP9839299A JP9839299A JP2000294206A JP 2000294206 A JP2000294206 A JP 2000294206A JP 9839299 A JP9839299 A JP 9839299A JP 9839299 A JP9839299 A JP 9839299A JP 2000294206 A JP2000294206 A JP 2000294206A
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JP
Japan
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boss
gasket
current collector
collector
alkaline battery
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JP9839299A
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English (en)
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Kazuo Iizuka
一雄 飯塚
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルカリ電池の漏液を阻止して安全性を向上さ
せる。 【解決手段】発電要素を収納した正極缶の開口部に、集
電体5を挿入したナイロン製絶縁ガスケット6を嵌合し
て密封したアルカリ電池であって、ナイロン製絶縁ガス
ケットとして3点ピンゲート方式で成形して作成したも
のを用い、この絶縁ガスケットのボス部に、該ボス部の
孔径の115〜130%の径を有する集電体を圧入して
用いる。上記成形方式によるガスケットは成形歪み等が
生じないので、集電体を圧入した時のボス割れが発生し
にくく、ボス部の孔径に対して上記した範囲の径の集電
体を圧入することができる。したがってボス割れによる
漏液も、集電体とボス部との締めの緩みによる漏液も生
じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はナイロン製絶縁ガス
ケットを使用したアルカリ電池に関し、さらに詳しくは
漏液を防止した上記アルカリ電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルカリ電池のガスケット材料と
しては、ナイロン,ポリプロピレン,ゴム等が用いられ
てきたが、現在主としてナイロンが使用されている。そ
の理由はナイロンが強固な物性をもっていることによ
る。しかし、ナイロンにも欠点があり、最大の欠点は吸
水することである。吸水によりナイロンの物性が変化
し、これが寸法の変化に大きく影響する。例えば、成形
直後の吸水率は0.3%以下であるが、湿度の高い環境
に置かれれば徐々に吸水率が高くなり、湿度の低い環境
ならば吸水率はあまり高くはならない。
【0003】このナイロン製ガスケットの中央部には集
電体が挿入されており、これらが一体となって正極缶に
挿入され、開口部に嵌合されているが、この集電体が挿
入されたガスケットのボス部からの漏液が問題となって
いる。すなわち、ガスケットのボス部に集電体を圧入す
る場合、集電体の径がボス部の径に比して大きいと、密
封性がよくなり漏液は阻止することができるが、ボス部
に割れが発生しやすくなり、ボスが割れればひどい漏液
が起こる。逆に集電体の径がボス部の径に比してそれ程
大きくないと、割れは発生しにくいが密封性が低下し漏
液が生ずる。
【0004】ボス割れの発生原因は、集電体の圧入によ
りボス部に引っ張り、圧縮応力がかかることであり、ガ
スケット成形時のウェルドライン、歪み等の欠陥を起点
に発生する。また、成形が正常でも無理な応力がかかれ
ば、やはり割れは発生する。
【0005】一方、アルカリ電池のガスケットには、電
池内でガスが異常発生した場合に電池破裂を防止するた
めの防爆機構として、薄い膜からなる安全弁が設けられ
ている。この薄膜の厚さは、厚すぎると強度が高すぎて
安全弁として機能しなくなるので、ある程度の薄さが必
要であるが、薄いと成形の時に樹脂が流れにくくなって
成形不良品となる。実際にはナイロンの射出成形で理論
的に可能な厚さより薄い0.15〜0.20mmの薄膜
に成形するので、ウェルドラインや成形歪み等の欠陥が
発生しやすい。現状ではこの対策として、射出成形のゲ
ートの位置、パーテンションとガス抜きの関係などの工
夫で樹脂の流れ性を少しでも良くする構成を考え、ま
た、成形条件も試行錯誤を繰り返し、最良の条件で理論
上困難な薄膜でも成形可能としているが、完全ではな
い。少しでもこれらの条件が変化すると、樹脂の流れに
影響が出て、成型品にウェルドライン等の欠陥が生じや
すく、集電体の圧入でボス部に割れが発生しやすくな
る。
【0006】このボス部の割れに対しては、前記したよ
うにボス孔に対して大きな集電体を圧入しなければ割れ
は起きないが、そうするとガスケットの締め付けが弱く
なり、集電体からの漏液が発生する。ボス割れによる漏
液は程度がひどく致命的な損害を与えるので、少しでも
安全サイドの設計となり、集電体の締め付けが弱くなる
方向になる。封口の強化としては、ボス部を金属板によ
り外周から締め付け、さらに集電体頭部にシール剤を塗
布して電解液の這い上がりを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ガスケットボス部の割
れには2種類のパターンがある。集電体を圧入すると同
時に割れる場合と、経時変化で割れる場合があるが、割
れの原因は、前述したように成形時の欠陥と、ナイロン
ガスケットの水分吸水率の低下である。ナイロンは吸水
率が低いと硬く脆くなり、割れに対して敏感になる。こ
の状態で集電体を圧入すると圧入した瞬間にボス割れが
発生する。
【0008】一方、吸水率が高い場合にはすぐに割れは
発生しないが、電池の置かれた環境が低湿度なら、時間
の経過によってガスケットが徐々に脱水されて吸水率が
低下し、前者と同様、硬く脆くなり、やがて割れが起こ
る。日本における気候を例に挙げると、東京管区気象台
平成8年度冬(1〜2月)の平均湿度は48%(平均温
度6.7℃)で、この条件でナイロンの平衡吸水率は
1.5〜2.0%になる。さらに最低湿度11%(最低
気温1.7℃)まで下がると吸水率はさらに下がって割
れやすくなる。逆に夏(7〜8月)の平均湿度は73%
(平均温度26℃)で、ナイロンの平衡吸水率は4%前
後となり、割れにくくなる。
【0009】以上のように、アルカリ電池のガスケット
は、集電体が圧入された部位において、短期的または長
期的にボス割れが発生しやすく、一旦ボス割れが生ずる
と漏液がひどくなり大きな事故につながる。本発明はか
かる問題に対処してなされたもので、ガスケットと集電
体との締め付けが漏液を阻止し得る程度に十分であり、
しかもガスケットのボス部の割れが発生しないような、
安全性の高いアルカリ電池を提供することを発明の目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明ではナイロン製絶縁ガスケットの成形を3点
ピンゲート方式で行ない、このようにして成形作成した
ガスケットのボス部に一定範囲の径比の集電体を圧入し
て、ガスケットと集電体を一体化するようにした。
【0011】すなわち、本発明は、発電要素を収納した
正極缶の開口部に、集電体を挿入したナイロン製絶縁ガ
スケットを嵌合して密封してなるアルカリ電池におい
て、ナイロン製絶縁ガスケットが3点ピンゲート方式で
成形して作成されたものであり、このナイロン製絶縁ガ
スケットのボス部に、該ボス部の孔径の115〜130
%の径を有する集電体が圧入されていることを特徴とす
る。
【0012】本発明では上記したようにナイロン製絶縁
ガスケットを3点ピンゲート方式で成形するので、短時
間で一気にキャビティ内にナイロン樹脂を流すことがで
き、そのため樹脂温度が低下せず、薄膜部にも安定した
樹脂が流れて、ボス部にウェルドラインや歪みができに
くくなる。したがって欠陥の少ない成形ができ、集電体
を圧入したときにボス割れが生じない。また、長期貯蔵
中にガスケットの吸水率が低下したとしてもボス割れが
発生しない。ボス割れの発生がないので、集電体を圧入
する時の集電体の接面圧力を大きくすることが可能とな
り、その結果ガスケットと集電体との締め付けが十分な
されるので、従来のように締め付けが緩いために漏液が
発生することもない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアルカリ電池につ
いて図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例で
ある単3形アルカリ電池の断面図であり、図2の(a)
は該アルカリ電池のガスケットの断面図、(b)はこの
ガスケットを(a)のA−A線の位置から見た図であ
る。これらの図において、1は冷間圧延鋼板よりなる正
極容器、2は二酸化マンガンを主としこれに導電材の黒
鉛を加えた正極合剤、3はセパレータ、4はアルカリ電
解液にゲル化剤を混合し亜鉛粉末を分散した負極亜鉛、
5は黄銅よりなる負極集電体、6は絶縁ガスケット、7
は冷間圧延鋼板よりなる負極端子、8は冷間圧延鋼板よ
りなる封口台座である。
【0014】上記において絶縁ガスケット6は、ボス部
6aの下面に相当する所から、図2の(b)に示すよう
に、ほぼ等間隔に設けた3ヶ所のゲート6bから射出成
形して作製した。この時の樹脂温度は285〜295
℃、金型温度は75〜80℃、射出圧力は1250〜1
500kg/cm2 である。
【0015】この絶縁ガスケットのボス部の孔径9を、
1.10mm,1.15mm,1.20mm,1.25
mm,1.30mm,1.35mmの6種とし、各ボス
部に径1.50mmの集電体を圧入した。別に、従来の
サイドゲート方式で絶縁ガスケットを作製し、これにつ
いても同様にボス部の孔径を上記6種のサイズとし、同
様に径1.50mmの集電体を圧入した。なお、このサ
イドゲート方式とは、図3に示すようにガスケットの側
面にゲート位置を設けて射出成形したものである。
【0016】これらの各ガスケットについて、以下のよ
うにボス割れの試験をした。各ガスケット50個づつを
予め恒温槽で100℃で5時間乾燥し、取り出して空冷
後、10分以内に径1.50mmの集電体を圧入してボ
スの割れの発生数を調べた。その結果を表1に示す。
【0017】なお、一般に漏液特性の評価試験は、60
℃−93%の恒温・恒湿槽に貯蔵して漏液の有無を確認
しているが、この試験ではガスケットの吸水率が飽和量
に近い8%程度となるので、ボス割れの発生は起こりに
くい。そこでボス割れの評価試験を、上記したような条
件で絶乾状態にして行うと、ガスケットは硬く脆くなる
ので、割れに対し敏感になり、ボス割れ有無の判定がで
きる。この試験でボス割れが発生しなければ、電池にお
ける長期常温貯蔵でもボス割れの発生はない。
【0018】
【表1】
【0019】上記表1に示すように、3点ゲート方式で
作製したガスケット(A品)では、ボス孔径1.10m
mにボス割れの発生が見られたが、1.15〜1.35
mmにはボス割れの発生がなかった。これに対して、従
来のサイドゲート方式で作製したガスケット(従来品)
ではボス孔径1.10〜1.20mmにボス割れが発生
した。
【0020】次に、長期貯蔵後の漏液について試験し
た。集電体を圧入した各ガスケット100個づつを60
℃−93%の恒温・恒湿槽に60日間貯蔵した後、漏液
の発生数を調べた。表2にその結果を示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、A品ではボス孔径1.
35mmの場合のみ漏液が発生し、従来品に比べやや優
れていた。以上の結果から、3点ゲート方式で成形した
ガスケットを用い、そのボス部の孔径の115〜130
%の径を有する集電体を圧入した場合には、ボス割れも
なく、またガスケットの締め付けが弱いことによる長期
貯蔵時の液漏れもない、安全性の高い電池が得られるこ
とがわかる。なお、上記実施例では単3形アルカリ電池
を用いたが、単4形アルカリ電池でも同様の試験を行
い、同等の結果が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば短
期的にも長期的にも漏液の発生を防止した、安全性の高
いアルカリ電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるアルカリ電池の断面
図。
【図2】(a)は図1のアルカリ電池の絶縁ガスケット
の断面図、(b)はこの絶縁ガスケットを(a)のA−
A線の位置から見た図。
【図3】従来の絶縁ガスケットのサイドゲート方式の説
明図。
【符号の説明】
1…正極容器、2…正極合剤、3…セパレータ、4…負
極亜鉛、5…集電体、6…ガスケット、6a…ボス部、
6b…ゲート、7…負極端子、8…封口台座、9…ボス
部孔径。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電要素を収納した正極缶の開口部に、
    集電体を挿入したナイロン製絶縁ガスケットを嵌合して
    密封してなるアルカリ電池において、ナイロン製絶縁ガ
    スケットが3点ピンゲート方式で成形して作成されたも
    のであり、このナイロン製絶縁ガスケットのボス部に、
    該ボス部の孔径の115〜130%の径を有する集電体
    が圧入されていることを特徴とするアルカリ電池。
JP9839299A 1999-04-06 1999-04-06 アルカリ電池 Pending JP2000294206A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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