JP2000293888A - 近接場光により記録・再生を行う光記録媒体、その製造方法およびそれを用いた記録方式、再生方式 - Google Patents

近接場光により記録・再生を行う光記録媒体、その製造方法およびそれを用いた記録方式、再生方式

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JP2000293888A
JP2000293888A JP11101853A JP10185399A JP2000293888A JP 2000293888 A JP2000293888 A JP 2000293888A JP 11101853 A JP11101853 A JP 11101853A JP 10185399 A JP10185399 A JP 10185399A JP 2000293888 A JP2000293888 A JP 2000293888A
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Masaya Otsuka
正也 大塚
Nobuaki Toyoshima
伸朗 豊島
Toshiyuki Kawasaki
俊之 川崎
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Ricoh Co Ltd
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造を光記録媒体に与えることによ
り、効果的に近接場光を発生させることができる新規な
光記録媒体、その製造方法およびそれを用いた記録・再
生方式の提供。 【解決手段】 光記録媒体の基板表面が、記録・再生の
ために入射する光の波長よりも短い間隔の回折格子状の
凹凸を有することを特徴とする近接場光により記録・再
生を行う光記録媒体、その製造方法およびそれを用いた
記録・再生方式。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接場光により記
録・再生を行う高密度光記録媒体、その製造方法および
それを用いた記録・再生方式に関する。
【0002】
【従来の技術】CDやDVDに代表される光記録媒体
は、大容量で小型化にする高密度化の方向に進歩してい
る。この高密度化には、記録ビットの微小化が必要であ
り、入射する光の短波長化およびレンズの高NA化が図
られている。しかし、このままでは、光の回折限界によ
り、記録に関しては、記録ビットを微小化できない。ま
た、再生に関しては、微小化した記録ビットをクロスト
ークなしで読むことができなくなる。このような光の回
折限界を超える微小ビットの解決策の1つとして、近接
場光を用いた光方式がある。
【0003】この近接場とは、屈折率の異なる2つの媒
体の一方から全反射条件以上で入射した光は、境界面で
すべて反射されるが、一部境界面を超え非伝播の電磁場
成分が染み出した領域が形成される。この非伝播の電磁
場成分が染み出した領域のことを、近接場という。ま
た、このような領域は、近接場光顕微鏡の光ファイバー
プローブのように、導入される光の波長よりも微細な開
口を有する光ファイバーでも形成できる。このような微
細開口による近接場は、開口寸法とほぼ同じ位しか横方
向の広がりを持たず、開口から離れるに従って指数関数
的に強度が減少し、開口と同程度以上に染み出さない。
この近接場領域に、微小な散乱体を挿入することによ
り、近接場が散乱され伝播光の近接場光として変換され
る(電子情報通信学会論文誌 C−II vol.J81
−C−II No.3 pp326〜333.1998年
3月)。このように、近接場光を用いれば、光の回折限
界を超えた解像度が得られるが、一般の伝播光に比べ近
接場光は、非常に強度が弱く、効果的に近接場光を発生
および検出させる方法が模索されている。
【0004】特開平7−192268号公報発明では、
光記録媒体の側面に傾斜を与えるかあるいは裏面に回折
格子を形成することにより、入射する光が基板表面の記
録層上で全反射され、光記録媒体の表面に効果的に近接
場光を発生させることを目的としている。しかし、この
方法では、回転するディスク状の記録媒体を想定した場
合、回転速度により面ぶれが生じ、光の入射角度が変化
し、面内で均一な近接場が形成できないという問題が残
る。
【0005】また、特開平5−34129号公報発明で
は、入射する光よりも微細な同心円状の回折格子を有す
る光学プローブを形成し、近接場光を発生させている。
しかし、この光学プローブを用いて光記録媒体の裏面か
ら透過光を読み込んだ場合、透過する伝播光と近接場光
の両方とも検出されるため、同期検波等の方法でこの両
者を区別しなければならないが、近接場成分は、伝播光
成分に比べ非常に弱いため、検出は大変困難である。
【0006】このように、上記した2件の特許からも分
かるように、近接場光を用いた光記録では、再生時の近
接場光の形成方法ならびにその検知の方法等が大変問題
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構造を光記録媒体に与えることにより、効果的に近接
場光を発生させることができる新規な光記録媒体、その
製造方法およびそれを用いた記録・再生方式に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、光記録
媒体の基板表面が、記録・再生のために入射する光の波
長よりも短い間隔の回折格子状の凹凸を有することを特
徴とする近接場光により記録・再生を行う光記録媒体に
関する。
【0009】なお、凹凸はCDやDVDにみられるよう
な帯状の凹凸であることが好ましい。また、この凹凸の
繰り返しピッチは、通常0.5μm以下、好ましくは
0.1μm以下である。また、凹凸の谷底と山頂の高低
差は、通常0.5〜0.01μm、好ましくは0.3〜
0.05μmである。この凹凸はラセン状、同心円状あ
るいは直線状などの態様で設けることができる。
【0010】本発明の光記録媒体は、全反射による近接
場の発生と回折格子による近接場の発生の両方を利用す
るものである。
【0011】本発明においては、基板表面に前記回折格
子状の凹凸を形成し、凸部に裏面より入射する光の波長
より短い幅で、好ましくは入射する光の波長の1/10
程度以下の幅で、スリット状の開口を形成するような形
で、凹部を金属膜や有機膜(例えば樹脂膜)のような遮
光部材で覆い、凸部に効果的に近接場を発生させること
が好ましい。
【0012】また、本発明においては、前記回折格子状
の凸部の断面形状を、∧字型とすることが好ましい。こ
れにより凸部に集中的に近接場を発生させることができ
るからである。これ以外の断面形状の場合(すなわち断
面形状が曲線で画かれる場合)は、光が全反射になら
ず、好ましくない。
【0013】さらに前記凸部の∧字型の斜辺を、記録・
再生のために入射する光に対して全反射する条件に傾斜
させることが好ましい。これにより全反射角で入射した
光は、グース・ヘンシェンシフトして反射されるため、
凸部先端に向って近接場が集中するので、一層効果的に
凸部に近接場光を集中的に発生させることができる。
【0014】本発明においては、前記凸部の先端部を高
屈折率とすることが好ましい。これにより凸部の先端部
において入射光の波長は、
【数1】λ/n 〔λは入射する光の波長、n(ただしnは1より大き
い)は基板に対する先端部の屈折率である〕で波長が短
くなり、先端部になるにしたがって細くなっている凸部
に、裏面から入射した光を効率よく先端近くまで導入
し、先端部の開口スリットからの近接場を効果的に発生
させることができる。
【0015】本発明の第二は、ガラス基板の表面全面
に、そこを高屈折率化できるイオンを注入する工程、
その表面にレジストにより回折格子状の凹凸を形成する
工程、該レジストを後退させながらガラス基板をエッ
チングしてガラス基板表面に所定の回折格子状の凹凸を
形成する工程、前記回折格子状の凸部の開口スリット
に相当する部分にレジストを形成する工程、さらに表
面全体に遮光膜として機能する金属膜を形成する工程、
レジストを除去する工程、記録層を形成する工程、
よりなることを特徴とする請求項5記載の近接場光によ
り記録・再生を行う光記録媒体の製造方法に関する。
【0016】なお、、、を組合せれば、請求項1
のものが、、、、、、を組合せれば、請求
項2、3、4のものが、製造できる。
【0017】ガラス基板としては、例えば化学強化ガラ
ス(アルミノシリケート系ガラスなど)、石英ガラスな
どがあり、その厚みは通常0.5〜1.5mm、好まし
くは0.6〜1.2mmである。
【0018】不純物としては、ナトリウム、カリウム、
リチウム、マグネシウム、タリウムなどが挙げられる
が、とくに分極率の大きいイオンもしくは分極能力の大
きいイオンが良い。前者としては、Tl(タリウム)が
良い。後者としては、Li(リチウム)が良い。さら
に、基板表面に、選択的にイオン注入するには、イオン
半径が大きい前者のTlが良い。
【0019】イオンの注入はたとえばイオン注入法、イ
オン交換法、エレクトロフロート法などがあるが、とく
にイオン注入法が好ましい。この場合、注入するイオン
濃度を大きくすることにより、屈折率も大きくなる。し
たがって、凸部の屈折率は、注入するイオンの種類やそ
の注入ドープ量を変えることで、簡単に変えることがで
きる。
【0020】組成を変化させる他の手段としては、スパ
ッタ法(図6)やCVD法、真空蒸着法などがある。例
えば、スパッタ法を用いた場合には、図6のように高屈
折率材料(例えばTlOやCsOなど)を用意し、
ガラス基板に向けて配置する。そして、ターゲットをガ
ラス基板に堆積させることで、イオン注入法と同様に屈
折率分布を形成させることができる。
【0021】また、上記した凸部の屈折率を高めるため
に導入する物質としては種々のもの(表1)が考えられ
るが、例えばイオン交換法の場合では、イオン交換を効
率よく行うために高温ガラス中での移動度が十分大きく
なければならないこと及びガラス中に多量にドープして
もその性質を損なわないことなどの条件から1価イオン
が選択される。さらに、光プローブ(例えば、光ファイ
バープローブや平面プローブ)の性能を高めるために
は、なるべく屈折率を高める効果を持ったイオンが望ま
れる。このことを考慮するとタリウムイオン(Tl
やセシウムイオン(Cs)が適当であると判断され
る。図7は、NaO・B・SiOガラスを母材
としアルカリの一部をTlOに置換した場合の屈折率
変化の例である。タリウムイオン(Tl)は、外殻電
子配列が非希ガラス型(18+2)構造であり、高温ガ
ラス中で拡散し易くしかもガラス編目修飾イオンとして
多量にガラスに添加することができ、かつ図7のように
大きな屈折率変化を得ることができる。
【0022】
【表1】
【0023】このようなガラス表面に形成される高屈折
率層の厚みは、通常2μm以上、好ましくは4〜100
μmである。
【0024】前記写真製版技術とは、例えば1988年
4月20日発行、前田和夫著「最新LSIプロセス技
術」第250〜324頁などに記載された周知の技術で
あり、本発明においては、これら周知技術を適宜使用で
きる。
【0025】遮光部材として好適な金属膜の形成は、金
属蒸着、メッキ、電着など任意の方法を採用することが
できる。金属としては、アルミニウム、金、銀などがあ
るが、とくに酸化性の低いものが好ましい。
【0026】記録層としては、公知の各種記録材料を用
いて形成することができるが、とくに四元系相変化光記
録材料(例えばAgInSbTe系)が好ましい。記録
層の形成方法はそれぞれの材料に応じた公知の形成方法
を採用することができる。また、記録層がAgInSb
Teのように蒸発性をもつ場合には、その上にまたはそ
の上下に保護層、例えば、ZnS・SiO層を設ける
ことが好ましい。保護層は記録層の酸化防止、熱伝導性
の向上、記録時における記録材料の蒸発防止などの役割
を果たしている。
【0027】本発明の第三は、請求項1〜5いずれか記
載の光記録媒体の表面に、光ファイバープローブもしく
は平面プローブのような光プローブを近接させ、その微
細開口から出射させる近接場光を用いて情報を記録する
ことを特徴とする記録方式に関する。
【0028】本発明の第四は、請求項1〜5いずれか記
載の光記録媒体の裏面から、基板に対して垂直方向に光
を照射し、光記録媒体表面の凸部に発生した近接場光
を、微細開口を有する光ファイバープローブもしくは平
面プローブのような光プローブを用いて検知することを
特徴とする再生方式に関する。
【0029】前記光は直線偏光であることが好ましく、
直線偏光は偏光板を挿入してもよいが、レーザーダイオ
ード(LD:半導体レーザ)などはそれ自体直線偏光を
もっているので、そのまままたは偏光板と組合せて発生
させることができる。
【0030】前記直線偏光の波の振動方向と前記スリッ
トの長手方向との関係はできるだけ直角になるような関
係であることが好ましい。直角とは反対に平行になって
しまうと、平行になった光成分はノイズ成分となってし
まうので好ましくない。
【0031】
【実施の形態】図1は、請求項1の発明を説明するため
の半製品の一具体例である。1はガラス基板、2は高屈
折率のガラス層である。この構造のものの上に記録層を
形成したような請求項1の発明では、光記録媒体の表面
を再生時に入射する光の波長より短い間隔の回折格子状
の凹凸を形成することにより、光が入射された部分の基
板表面に近接場光を発生させることが出来る。この場
合、0次の回折光成分は透過するが、検出の際に、同期
検波することで近接場光成分のみを検出できる。
【0032】図2は、請求項2の発明を説明するための
半製品の一具体例である。図2中、4は金属膜である。
このような構造のもののうえに記録層6を形成したのが
請求項2の発明である。
【0033】請求項5では、凸部を高屈折率にしている
ため、実効的な波長は短くなる。波長が短くなった光は
回折限界も小さくなる。つまり、凸部先端部に到達する
光量が増すので近接場光も強くなる。
【0034】この請求項5に記載の凸部を高屈折率にし
た開口スリットの形成方法(請求項6)の一例を、図5
を用いて説明する。イオン5をガラス基板1の表面に、
全面注入して高屈折率のガラス層2を形成する〔図5
(a)〕。イオン注入された基板に写真製版技術を用い
て、レジスト3で回折格子状の凹凸を基板表面上に形成
した〔図5(b)〕。レジスト3を後退させながらガラ
ス基板1をエッチングし、ガラス基板表面に回折格子状
の凹凸を形成する〔図5(c)〕。ガラス基板に形成さ
れた回折格子状の凸部に、写真製版技術を用いて、レジ
スト3を形成する〔図5(d)〕。形成されたレジスト
3の上から、ガラス基板全面に遮光部材となる金属膜4
を堆積させる〔図5(e)〕。レジスト3を除去し、除
去された凸部は、微細な開口スリットが、凹部は、金属
膜4で遮光されたガラス基板1が形成される〔図5
(f)〕。ついで、図3や4にみられるように、記録層
6を形成して、本発明の光記録媒体をつくることができ
る。
【0035】記録方法の実施例の一例を、図3を用いて
説明する。光記録媒体の基板1は、図3にも示してある
ように基板表面に回折格子状凹凸を有しており、凸部を
後述する再生用に用いる光の波長より短い長さでスリッ
ト状の開口7を形成するように、凹部を金属膜4で覆
う。この基板上に記録層6が、堆積形成されている。こ
の実施例では、記録層として相変化型記録材料を用いて
いる。また、記録に用いる近接場光は、微小開口を持つ
光ファイバープローブ8を用いた。他の近接場光を発生
させる実施例としては、微小開口を有する平面プローブ
等がある。この光ファイバープロープ8の先端を、先端
部の微小開口と同じくらいの距離まで、光記録媒体に近
接させることで、光ファイバープローブ先端に、滞って
いた非伝播の近接場が、記録媒体と結合し伝播光を発生
する。この伝播光に変換された近接場光は、微小開口と
ほぼ同じサイズの範囲を照射し、この部分の記録層の相
を融点温度以上に加熱後、急冷によりアモルファス状態
に、また、記録層の相を結晶化温度以上に加熱後、徐冷
により結晶状態に変化させることで記録ビットを描くこ
とを可能にする。
【0036】次に、再生方法の実施例の一例を、図4を
用いて説明する。光記録媒体の裏面から入射された光1
0は、この光の波長以下の長さの凸部の開口スリットに
より、基板表面に近接場を効率よく発生させることが出
来る。この凸部の開口スリット7は、偏光子同様の振る
舞いをするので、凸部の開口スリット7に対して、平行
方向の直線偏光の光は、金属膜4に吸収され、ほとんど
近接場光を発しないが、垂直方向の直線偏光の光は、金
属膜4による吸収は起きず、近接場光を形成するので、
請求項8では、この開口スリット7と垂直な成分の直線
偏光の光のみを入射することで平行方向の直線偏光の透
過光によるノイズ成分を無くし、入射光に対してノイズ
成分の少ない近接場を形成することが出来る。この近接
場を、光ファイバープローブ8を用いて、光検出器11
に導入し光強度を検出することにより再生を行ってい
る。この実施例では、相変化型記録材料を用いており、
アモルファスとクリスタルで光ファイバープローブに光
として結合される近接場光強度の違いを検知し、この2
つの相の違いを区別している。
【0037】
【発明の効果】(1)請求項1に対応する効果 光記録媒体の基板表面に、裏面より入射する光の波長よ
りも短い間隔の回折格子状の凹凸を形成することで、こ
の基板表面に近接場を効果的に発生させることが出来
る。 (2)請求項2に対応する効果 光記録媒体の基板表面に回折格子状の凹凸を形成し、凸
部を裏面より入射する光の波長よりも短い長さでスリッ
ト状の開口を形成するために凹部を金属膜で覆うことに
より、凸部に効果的に近接場を発生させることが出来
る。また、請求項1のものと異なり回折格子状の凹凸の
間隔は、裏面から入射される光の波長よりも大きくても
よいので、基板表面に形成する凹凸が製作しやすい。 (3)請求項3に対応する効果 凸部の形状を∧字型にすることにより、この凸部に集中
的に近接場を発生させることが出来る。 (4)請求項4に対応する効果 凸部の∧字型の斜辺を、入射する光に対して全反射する
条件に傾斜させることで、全反射角で入射した光はグー
ス・ヘンシェン シフトして反射されるため、凸部の先
端に向かって近接場が集中するのでさらに効果的に凸部
に近接場光を発生させることが出来る。 (5)請求項5に対応する効果 凸部の先端を高屈折率にすることにより、凸部の先端で
の入射光の波長は〔入射する光の波長をλ、屈折率をn
(>1)とすると〕、λ/nで波長が短くなり、先端部
になるにともなって細くなる基板表面の凸部に、裏面か
ら入射された光を効率よく先端近くまで導入し、先端部
の開口スリットからの近接場を効果的に発生させること
ができる。 (6)請求項6に対応する効果 これにより、請求項5の光記録媒体を円滑に製造でき
る。 (7)請求項7に対応する効果 請求項1〜5に記載の光記録媒体に近接場光を用いて記
録を行う際は、近接場光が、開口寸法とほぼ同じ位しか
横方向の広がりを持たず、開口から離れるに従って指数
関数的に強度が減少し、開口と同程度以上に染み出さな
いという特性があるため、光記録媒体の表面に形成され
ている記録層に、光ファイバープローブ等の微小開口を
近づけ、この開口からの近接場光を用いることで、微小
にかつ効率的に記録ビットを描くことが出来る。 (8)請求項8、9に対応する効果 近接場光により再生を行う際は、請求項1〜5に記載の
光記録媒体を用い、媒体の裏面から集光し入射した光に
対して、凸部に効率よく近接場光を発生させるだけでな
く、請求項1を除く請求項2〜5では、ほとんどの伝播
光成分が媒体の表面に出射せず、ノイズを排除できるこ
とから、凸部に記録されたビットの近接場光成分のみを
検知できるので、S/N比が向上する。またプローブの
微細開口から近接場光成分のみを検知するので、凸部の
記録媒体に描かれた情報のみをクロストーク無しで効率
よく取り込める。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1にかかる光記録媒体の記録層形成前の
一具体例を示す断面図である。
【図2】請求項2にかかる光記録媒体の記録層形成前の
一具体例を示す断面図である。
【図3】請求項6にかかる本発明の記録方式を説明する
ための一具体例を示す図である。
【図4】請求項7にかかる本発明の再生方式を説明する
ための一具体例を示す図である。
【図5】請求項6にかかる本発明の光記録媒体の一製造
工程の概略を断面図(a)〜(f)で示す図である。
【図6】TlOのスパッタ蒸着を実施するための装置
の概略図である。
【図7】NaO・B・SiOガラスを母材と
し、TlOを注入したとき、Tlイオン置換量とその
注入部分のガラスの屈折率の変化との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 高屈折率のガラス層 3 レジスト 4 金属膜 5 イオン(Tl) 6 記録層 7 開口スリット 8 光ファイバープローブ 9 記録用光源 10 再生用光源 11 光検出器 12 電極 13 磁石 14 ベルジャー 15 高屈折率材料(TlO) 16 ガス導入口 17 排気口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 (72)発明者 川崎 俊之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D029 JB50 KA24 KB11 5D090 AA01 CC01 CC04 DD03 DD05 KK20 5D119 AA03 AA16 AA38 BA01 CA20 EB02 5D121 AA01 AA02 EE03 EE05 EE20 GG02 GG04 GG05 GG20 GG28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体の基板表面が、記録・再生の
    ために入射する光の波長よりも短い間隔の回折格子状の
    凹凸を有することを特徴とする近接場光により記録・再
    生を行う光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記回折格子状凹部を遮光部材で覆い、
    該凸部は裏面より記録・再生のために入射する光の波長
    よりも短い長さで開口したスリットを形成したものであ
    る請求項1記載の近接場光により記録・再生を行う光記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 前記回折格子状の凸部断面形状が∧字型
    である請求項1または2記載の近接場光により記録・再
    生を行う光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記∧字型の斜辺が、基板裏面から入射
    する光に対して全反射する条件に傾斜しているものであ
    る請求項3記載の近接場光により記録・再生を行う光記
    録媒体。
  5. 【請求項5】 前記回折格子状の凸部における先端およ
    びその近傍がそれ以外の領域より高い屈折率をもつもの
    である請求項1〜4いずれか記載の近接場光により記録
    ・再生を行う光記録媒体。
  6. 【請求項6】 ガラス基板の表面全面に、そこを高屈
    折率化できるイオンを注入する工程、その表面にレジ
    ストにより回折格子状の凹凸を形成する工程、該レジ
    ストを後退させながらガラス基板をエッチングしてガラ
    ス基板表面に所定の回折格子状の凹凸を形成する工程、
    前記回折格子状の凸部の開口スリットに相当する部分
    にレジストを形成する工程、さらに表面全体に遮光膜
    として機能する金属膜を形成する工程、レジストを除
    去する工程、記録層を形成する工程、よりなることを
    特徴とする請求項5記載の近接場光により記録・再生を
    行う光記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれか記載の光記録媒体
    の表面に、光プローブを近接させ、その微細開口から出
    射される近接場光を用いて情報を記録することを特徴と
    する記録方式。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5いずれか記載の光記録媒体
    の裏面から、基板に対して垂直方向に光を照射し、光記
    録媒体表面の凸部に発生した近接場光を、微細開口を有
    する光プローブを用いて検知することを特徴とする再生
    方式。
  9. 【請求項9】 前記光が直線偏光であって、その直線偏
    光の波の振動方向と前記開口スリットの長手方向との関
    係がほヾ直角になるような関係としたものである請求項
    8記載の再生方式。
JP11101853A 1999-04-08 1999-04-08 近接場光により記録・再生を行う光記録媒体、その製造方法およびそれを用いた記録方式、再生方式 Pending JP2000293888A (ja)

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