JP2003023188A - 圧電体装置の製造方法 - Google Patents
圧電体装置の製造方法Info
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Abstract
造方法において、基板と圧電体との接合部の不良が要因
となる装置自身の特性劣化、信頼性のバラツキを低減
し、装置の特性を向上させること、ならびに、製造工程
を簡略化することを課題とする。 【解決手段】 基板側面には、基板と接合層との界面に
おいて全反射現象が起きるようにレーザー光を入射し得
る平滑面を構成する。基板側面に近赤外レーザー光を入
射させることにより、基板とろう付接合層の界面で全反
射したレーザ光からもれるエバネッセント波を利用して
接合層に介在する水分、有機物成分を選択的に気化させ
て、真空引きすることにより接合層から除去する。接合
層に生じるボイドを減少させ、密着強度の高い接合を実
現すると供に、接合した圧電体装置の特性向上を図る。
Description
な基板上に形成される圧電デバイスの製造方法に関する
ものである。
を得たり、逆に、機械振動を与えることによって電圧を
発生させるという圧電体の特徴を活かした圧電体装置
は、近年、圧電アクチュエータや圧電センサ、周波数フ
ィルタ、音響機器、超音波機器として広く利用されてい
る。圧電体装置の特徴として、駆動に際して電磁ノイズ
を発生させず、またノイズの影響も受けないことがあげ
られる。この様な特徴を持つゆえに圧電体装置はアクチ
ュエータやセンサ、フィルタ等の振動部分に用いられて
おり、上記機器の微小化の要求に伴い、圧電体装置自身
の微小化も要求されている。先ず、従来の圧電体装置の
構成を説明する。
ルミニウム、真鍮、ステンレススチールなどの金属、あ
るいはシリコン、ガラス、セラミックスなどの基板2と
圧電体1より構成されており、この基板2と圧電体1は
従来の接合方法による接合層10を介して接合されてい
る。従来の接合方法による接合層10とは、有機高分子
材料からなる接着剤やろう材を言う。有機高分子材料か
らなる接着剤には主にエポキシ系樹脂が使用されてい
る。はじめに、基板の接合面に接着剤を塗布し、塗布し
た面と圧電体を加圧密着させて所望の温度にて接着剤を
硬化させて接合をおこなう。
電体をはんだ付けにより接合する方法が、特開昭52-
10904号公報、特開昭58−99100号公報に提
示されている。そのほか、銀ろう付けなどの硬ろう接合
法、金、クロム、インジウムなどの多層メタライズ、ま
たは、低膨張合金を用いた金属薄膜をろう材としたろう
接合法がある。いずれの手法においても、圧電体1には
電極が設けられており、電極を通じて交流電圧が印加さ
れるような構成になっている。
構成は圧電体と基板を接着剤で貼り合わせた構造となっ
ている。
ような構造、製造方法では、以下のような問題点があっ
た。
場合、圧電体より発生した力が伝播する際に接着層で乱
反射したり吸収されてしまい、その結果として、振動部
の電気的および機械的な性能や信頼性を低下させてしま
うだけでなく、圧電体との接着界面における剥離現象も
生じさせてしまうという不具合があった。
て接合した圧電体装置では、振動波の減衰が著しく、適
用が困難であった。そこで、接着剤の他に、はんだ付に
よる接合方法が提案されており、その例を170657
3号公報、3039971号公報に見ることができる。
中でも3039971号公報では、はんだと馴染み難
く、使用中に接合部が剥離しやすい圧電セラミックス材
を用いた接合において、接合面にメタライズ層を形成す
ることにより接合強度を高め、かつ圧電素子の接着を短
時間で行なうことを目的としている。
が、振動の吸収や乱反射の原因となり、圧電体の振動特
性を低減させるだけでなく、長期信頼性を低下させると
いう問題がある。はんだ接合プロセスでは、接合時には
んだやフラックスから発生したガスが、接合層に閉じ込
められ(ボイドの発生)接合強度や熱伝導性の低下を引
き起こす大きな要因となっており、デバイスの小型化大
電流化の流れを阻止している。また、接着性を高めるた
めに、金属を用いた焼結接合やろう付などの接合方法も
行われているが、いずれの場合も350℃以上の高温化
での接合が必須となるため、圧電体と基板の熱膨張の差
より接着後に圧電体装置の基板に反りが発生してしまう
という問題がある。
源として上記圧電体装置の振動部分を実現しようとした
場合、その大きさがサブミリメートルクラスとなるため
に、相対的に接着層の影響が大きくなる。
して製造工程を簡略化できしかも特性の向上、安定した
圧電体装置の製造方法および装置を提供することを目的
としている。
に、本発明は、基板上にレーザー光を入射させる平滑面
を形成する第1の工程と、基板の接合面にメタライズ層
を形成する第2の工程と、圧電体の接合面にメタライズ
層を形成する第3の工程と、ろう付け接合層を介して圧
電体と基板を接合するとともに、レーザー光を入射し、
基板とろう付け接合層の界面においてレーザー光を全反
射させる第4の工程と、全反射現象により界面近傍にも
れたエバネッセント光を利用することによりろう付接合
層に残留した物質を選択的に気化させる第5の工程と、
真空引きすることにより、気化させた残留物質を接合層
から除去する第6の工程を備えることとした。
基板との界面で全反射が起こる角度でレーザー光を入射
することとした。
を用いることとした。
において、ろう付け接合層と基板との界面で全反射現象
が起きるような平滑面を有することとした。
あることとした。
明は、基板上にレーザー光を入射させる平滑面を形成す
る第1の工程と、基板の接合面にメタライズ層を形成す
る第2の工程と、圧電体の接合面にメタライズ層を形成
する第3の工程と、ろう付け接合層を介して圧電体と基
板を接合するとともに、レーザー光を入射し、基板とろ
う付け接合層の界面においてレーザー光を全反射させる
第4の工程と、全反射現象により界面近傍にもれたエバ
ネッセント光を利用することによりろう付接合層に残留
した物質を選択的に気化させる第5の工程と、真空引き
することにより、気化させた残留物質を接合層から除去
する第6の工程とを備えることとした。
基板との界面で全反射が起こる角度でレーザー光を入射
することとした。
レーザーを用いることとした。これは、照射したレーザ
ー光が基板とろう付け層との界面において全反射現象を
起こした場合に接合界面にしみるエバネッセント光を利
用すると、接合層に残留した水分やガスを選択的に除去
するため、はんだ溶融時に発生したガスを除去して接合
層に生じる空孔や間隙をなくし、緻密な接合層を構成す
ることができるからである。特に、近赤外の波長106
4nmは、水分中の水酸基(-OH基)の振動モードに
相当する。このため、ろう付接合層中に存在する水分が
ガス化されて外部へ押しやられる。よって、接合層中の
空隙が減少し、接合不良を改善することができる。
ボイドが接合層に閉じ込められることがないため、装置
の信頼性向上に繋がる。
において、ろう付け接合層と基板との界面で全反射現象
が起きるような平滑面を有することとした。
おいて、接合層にしみるエバネッセント光の強度、位
置、照射面積を接合層の深さ方向に制御するためであ
る。さらに、入射面でのレーザー光の乱反射を避けるこ
とで接合面でのレーザーの集光位置、集光面積を高精度
で制御するためである。
あることとした。
入射させることを目的として、基板自身に対するレーザ
ー光の反射、吸収を回避できる材質を選択する必要があ
るからである。接合面でレーザー光を全反射させるた
め、ガラスやアクリル樹脂などの透過率の高い基板が有
効である。
面に基づいて説明する。
であり、図1を矢印Aの方向から見たものを図2に示
す。圧電体1の接合面にはメタライズ層4が形成されて
いる。基板2にはレーザー光5が入射するための平滑面
6が構成されている。基板2の接合面にはメタライズ層
4が形成されており、平滑面6よりレーザー光を入射す
る。
て、全反射角でレーザー光を照射し、ろう付接合層にエ
バネッセント光を発生させることにより、有機接着剤や
はんだ溶融時に発生するガスが接合層に閉じ込められる
ことを阻止できる。よって、接合部の空隙をなくし、緻
密な接合層を形成することができる。接合不良部分を減
少させ、接合強度を向上させる効果がある。また、接合
層に生じた空隙が原因となる振動の吸収、乱反射を低減
させることが可能である。よって、構成された装置の振
動特性の劣化を阻止できる。
装置の製造方法を図3、図4を用いて説明する。圧電体
装置の製造方法の工程を表す模式図を図3に、製造工程
のフローチャートを図4に示す。
おいて全反射現象を起こすための平滑面を基板上に形成
する(工程A)。形成方法は機械研磨、エッチング処
理、化学電解研磨などいずれの手法を用いても構わな
い。本実施例では、基板に低熱膨張ガラスを用い、機械
研磨で照射面積1.5×8mm、表面粗さRa=0.1
3にメタライズ層を形成する(工程B)。メタライズ層
の形成方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD
法、めっき法などいずれの手法を用いても構わない。形
成するメタライズ層は圧電体と補助基板との密着性を高
めるため中間層にCr、Ti、Ni、Mo、Wなどを一
層、もしくは多層メタライズすることが望ましい。ろう
付接合層にはんだを用いる場合メタライズ層は、はんだ
と共晶反応するAuが望ましい。本実施例では、圧電体
にPZTを用いた。PZTの接合面には、第1層目にC
r、第2層目にNi、第3層目にAuをスパッタ法によ
りメタライズした。
圧電体と基板とをろう接合する。本実施例でははんだを
用いた。具体的には、はんだで接合しようとする圧電体
の表面ならびに補助基板の接合表面を清浄化する。清浄
化した圧電体と基板のメタライズ層表面にはんだペース
トを塗布する。ペーストを塗布した接合面を重ね合わせ
て治具を用いて仮固定する。仮固定した試料を加圧加熱
してはんだを溶融させ圧電体と基板を接合する。次に仮
固定した試料を真空チャンバー内に設置し真空引きす
る。チャンバー内の真空度が5×10-5torrに到達
したら、バルブを開放して試料をレーザー照射室に移動
する。レーザー照射室のレーザーは色素レーザーから倍
波を取り、波長1064nmのパルス波を集光して照射
できる状態にある。移動した試料にレーザー光を全反射
条件の入射角度で照射する。
光の深さの相関は次のようにして評価した。
た標準試料を準備し、基板の平滑面より照射したパルス
レーザーにより蛍光色素が励起光を発生する状態を作成
した。ここで色素から発する励起光強度を単一光子係数
法により測定し、入射角度を変化させた時の蛍光強度の
経時変化を調べた。照射するレーザー光が全反射条件に
達した際に、入射角度に対する蛍光強度から接合界面に
染み出したエバネッセント光の深さを決定した。
(工程D)では、上記の評価方法により決定した入射角
のレーザー光を照射した。レーザー光を照射するとエバ
ネッセント波が基板とろう付接合層との界面に発生し、
この時発生したエバネッセント波が水酸基(-OH基)
を振動させることによって、ろう付接合層中に残存する
水分、および有機成分がガス化される。レーザー照射
後、窒素ガスを導入して大気圧に回復した。圧力を回復
するとともに、仮固定した治具を接合面に対して垂直に
加圧した後、試料をレーザー室より引き上げた。バルブ
を閉鎖して真空チャンバー内で試料を5分間静置して溶
融したはんだを固体化させた。
生させる効果について説明する。接着剤による接合にお
いては接合面にパーティクル、ダストなどの異物がある
場合、異物のある部分の接合が行なわれず空隙が生じ
る。同様に、はんだを用いた接合においては、接合面の
異物だけでなく、はんだ溶融時に発生するガスによりボ
イドが生じる。生じた空隙、ボイドなどは、接合強度が
著しく弱くなるといった接合不良の原因となる。
小さく少ないほど接合不良の可能性は低くなるが、レー
ザー照射によって空隙をなくすと接合不良の可能性を低
減することができる。また、接合層へエバネッセント波
を染み込ませることによって、接合の良好な領域におい
ては一様に応力がはたらき、良好な特性を持つ弾性表面
波素子を得ることができる。
確認するため、本実施例における弾性表面波素子と、接
着剤によって貼り合わせた構造を有する接合型弾性表面
波素子について、インピーダンス特性、ならびに挿入損
失を測定して比較をおこなった。比較の対象とするPZ
Tとガラス基板を接着剤で貼り合わせた接合型弾性表面
波素子は、本実施例における弾性表面波素子と同寸法の
ものである。
表面波の発振部に用いた弾性表面波素子の構成、ならび
に動作を説明する。図5は弾性表面波素子の一部切欠斜
視図であり、図6は、図5のa−a’部での断面図であ
る。図5と図6に示す弾性表面波素子は、伝搬基板であ
る圧電体1、補助基板8、櫛型電極9で構成されてい
る。櫛型電極9は、圧電体1と補助基板8との接合面と
反対側の面上に形成され、補助基板8には圧電体1との
接合面と別にレーザー光を照射するための平滑面が形成
されている。本実施例における弾性表面波素子において
は、圧電体1と補助基板8とがはんだにより接合されて
いる。なお、本実施例における弾性表面波素子において
は、圧電体1として厚さ235μmのチタン酸ジルコン
酸鉛を用い、補助基板8として、厚さ700μmの低熱
膨張ガラス基板を用いている。
極9に交番電界を印加することによって、弾性表面波が
励振され、圧電体1表面に沿って弾性表面波が伝搬す
る。この弾性表面波は櫛形電極9で再び電気信号に変換
される。以上によって、弾性表面波として機能するもの
である。なお、図5と図6には櫛型電極を用いた弾性表
面波素子の基本構造を示しているが、フィルタや共振子
にする場合には、櫛型電極の数や構成を必要に応じて変
更する。
の製造プロセスについて説明する。本実施例の弾性表面
波素子における製造プロセスは、圧電体と補助基板との
接合と補助基板へのレーザー光照射によるろう付接合層
へのエバネッセント波発生との大きく2つのプロセスに
分かれる。本実施例の製造プロセスは図3と図4に示し
た圧電体装置の製造工程と同様におこなう。
照射する平滑面を形成した後、圧電体と補助基板とのは
んだによる接合をおこなった。
る。
形成する。形成するメタライズ層は圧電体と補助基板と
の密着性を高めるためAu膜との中間層にCr、Ti、
Ni、Mo、Wなどを一層、もしくは多層メタライズす
ることが望ましい。本実施例では、圧電体にPZTを用
い、補助基板にはガラスを用いた。中間層としてCr層
とNi層を形成した。また、メタライズ層を形成する方
法はスパッタ法に限定するものではなく、CVD法、め
っき法などいずれの方法でも構わない。
の表面ならびに補助基板の接合表面を清浄化する。清浄
化した圧電体と補助基板のメタライズ層表面にはんだペ
ーストを塗布する。ペーストを塗布した接合面を重ね合
わせて治具を用いて仮固定する。仮固定した試料を加圧
加熱してはんだを溶融させ圧電体と補助基板を接合す
る。本実施例でははんだペーストを用いたが、ろう付接
合層はペーストに限定するものではなく、シートはん
だ、めっきはんだなどいずれの材料でも構わない。
設置し真空引きする。チャンバー内の真空度が5×10
-5torrに到達したら、バルブを開放して試料をレー
ザー照射室に移動する。レーザー照射室のはんだは19
0℃に加熱して溶融状態にある。移動した試料にレーザ
ー光を全反射条件の入射角で照射する。レーザー光を照
射するとエバネッセント波が補助基板とろう付接合層と
の界面に発生し、このときろう付接合層にしみ出したエ
バネッセント波が水酸基(−OH基)を振動させること
によって、ろう付接合層中に残存する水分、および有機
成分がガス化され接合層より除去される。レーザー照射
後、窒素ガスを導入して大気圧に回復する。このとき仮
固定した治具を接合面に対して垂直に加圧する。加圧
後、試料をレーザー室より引き上げる。バルブを閉鎖し
て真空チャンバー内で試料を5分間静置して注入したは
んだを固体化させた。
確認するため、本実施例における弾性表面波素子と、接
着剤によって貼り合わせた構造を有する接合型弾性表面
波素子について、インピーダンス特性、ならびに挿入損
失を測定して比較をおこなった。比較の対象とするPZ
Tとガラス基板を接着剤で貼り合わせた接合型弾性表面
波素子は、本実施例における弾性表面波素子と同寸法の
ものである。
弾性表面波素子の振動特性を示し、図8に本発明にかか
る弾性表面波素子の振動特性を示す。
15MHz付近に現われる各振動モードの波形を比較し
たところ、接着剤貼り合わせによる弾性表面波素子で
は、スプリアスが多く、反共振点のアドミタンス値のバ
ラツキが目立つが、本実施例における弾性表面波素子で
は、スプリアスの少ない安定した波形が得られている。
挿入損失の比較では、接着剤貼り合わせの弾性表面波素
子では-2から-14の45%のバラツキが見られたのに
対して、本実施例による弾性表面波素子では-1から-2
と2.4%のバラツキにとどまった。従来の弾性表面波
素子に比べ、接合の不良によるバラツキも低減され、安
定した特性が得られていることも確認された。
体としてPZTを用いたが、これに限らず他の圧電体を
用いた場合でも同様の効果が得られる。
だのようなろう材を用いて接合する際に、基板側面から
レーザー光を圧電体との接合面に向けて照射することに
よって接合界面で全反射現象を起こし、接合層にしみた
エバネッセント光を利用して接合層中に残留する水分を
選択的に除去することを特徴としている。レーザー光の
入射角は基板とろう付接合層との界面で全反射が起きる
範囲とし、また、基板には、全反射現象が起きるような
平滑面を形成した構造を特徴としている。照射するレー
ザー光の波長を1064nmと設定することで水分子、
あるいは有機分子中の水酸基(-OH基)の振動を引き
起こすことができる。よって、ろう付接合層中に残存す
る水分がガス化され真空引きすることによって接合層の
外部へ押しやることができる。したがって、はんだ溶融
時に発生するガスが接合層に閉じ込められることを回避
することができる。
られたガスによって生じるボイドが原因とされる接合強
度の劣化、ならびに振動特性の低下をなくすことが可能
である。これにより、圧電体層より発生した力が接合不
良部で乱反射したり、吸収されることなく伝播し、不要
なスプリアス振動が発生せず、良好な振動特性を示す。
さらに、本発明による接合型圧電装置をデバイスに利用
したモータやアクチュエータ、センサなどの効率、およ
び耐久性を向上させることができる。特に、マイクロマ
シンのような微小構造の駆動源として電気的および機械
的性能を向上させ、信頼性を高めることができる。
ト。
視図。
断面図
性を表す図表。
動特性を表す図表。
概略図。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板上に圧電体が設けられた圧電体装置
の製造方法において、前記圧電体との接合面を有する前
記基板表面上にメタライズ層を形成する工程と、前記基
板との接合面を有する前記圧電体表面上にメタライズ層
を形成する工程と、ろう付け接合層を介して前記圧電体
と前記基板を接合するとともに、前記基板と前記ろう付
接合層の界面においてレーザー光を全反射させる工程
と、前記全反射現象により界面近傍にもれたエバネッセ
ント光を利用することによりろう付接合層に残留した物
質を選択的に気化させる工程と、前記気化させた残留物
質を真空引きすることで接合層より除去する工程と、か
らなることを特徴とした圧電体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記基板側面上には平滑面が形成され、
該平滑面より近赤外レーザー光を入射することを特徴と
する請求項1記載の圧電体装置の製造方法。 - 【請求項3】 前記基板表面は、前記ろう付接合層と前
記基板との界面で全反射現象が起きるような平滑面を有
することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電体装置
の製造方法。 - 【請求項4】 前記基板がレーザー光を透過する材質で
あることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
の圧電体装置の製造方法。 - 【請求項5】 圧電体を伝搬基板とし、前記伝搬基板と
補助基板を接合した圧電体装置に、前記伝搬基板上に弾
性表面波を励振する櫛型電極を備え、前記伝搬基板に信
号を印加することによって弾性表面波を発振させる弾性
表面波素子において、前記伝搬基板と前記補助基板との
接合がろう付接合であり、前記伝搬基板との接合面にメ
タライズ層を形成した前記補助基板と、前記補助基板と
の接合面にメタライズ層を形成した前記伝搬基板をろう
付接合する時に、ろう付接合層の界面においてレーザー
光を全反射させて、全反射現象により界面近傍に漏れた
エバネッセント光を利用してろう付接合層に残留した物
質を選択的に気化させ、真空引きして接合層より除去し
たことを特徴とする弾性表面波素子。
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