JP2000291963A - グリル - Google Patents

グリル

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JP2000291963A
JP2000291963A JP11100883A JP10088399A JP2000291963A JP 2000291963 A JP2000291963 A JP 2000291963A JP 11100883 A JP11100883 A JP 11100883A JP 10088399 A JP10088399 A JP 10088399A JP 2000291963 A JP2000291963 A JP 2000291963A
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Hisao Kojima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グリルにおいて、被調理物の中央部付近の加
熱を補足してグリルのワイド化に対処する。 【解決手段】 被調理物12を収納して加熱調理する加
熱庫7と、加熱庫7の上段左右側面で燃料ガスを燃焼す
る全1次空気式バーナ13と、このバーナ13より下段
で被調理物12を載置する焼き網9とを有し、燃焼排ガ
スを加熱庫7の上部にこもらせるとともに排気室17に
通ずる連通口16から燃焼排ガスをあふれさせて被調理
物12を燃焼排ガスによる対流熱で加熱するグリルにお
いて、加熱庫7の天井面中央に、略平面状のフラット面
2aを中心部に有する大きなアールの断面円弧状の輻射
板2を下方へ膨出形成してフラット面2aからの輻射熱
aで被調理物12の中央部付近を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加熱庫内で魚等
の被調理物を加熱するグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、加熱調理器であるガステーブ
ルこんろにおいては、魚等の被調理物を加熱調理できる
グリルを備えたタイプのものがある。こうしたグリル
は、被調理物を載せる焼き網と、焼き網を載せたまま手
前にスライドさせて引き出す受け皿と、燃料ガスを燃焼
させて被調理物を加熱するバーナと、これらを収める加
熱庫から構成される。そして、点火操作が行われると、
バーナから噴出される燃料ガスに着火して燃焼が開始さ
れ、被調理物の加熱調理中には、油脂分、すなわち、焼
き油が受け皿へ落下して溜まっていく。こうしたグリル
は、焼き油がバーナの輻射熱により過熱されると発火
し、その燃焼炎により被調理物が焦げてしまうばかりで
なく、グリルの排気口より炎があふれてしまうことがあ
る。そのため、受け皿には予め水を入れて焼き油による
発火を防止している。
【0003】しかし、調理に先立って毎回、受け皿に水
を入れ、調理終了時に排水することはたいへん手間がか
かる。しかも、受け皿に水を入れるのを忘れたり、繰り
返し長時間使用して水が蒸発してしまった場合には、受
け皿に溜まった焼き油がバーナの輻射熱で過熱され発火
してしまうことがある。そこで、本出願人は受け皿に水
がなくても焼き油の焦げ付きや発火が防止できる構成の
ものを先に出願している。すなわち、図8及び図10に
示されているように、加熱庫7の中心方向に対向するバ
ーナ13、13の燃焼面が被調理物を直接輻射しないよ
うにやや上方に向けられると共に、排気室17に通ずる
連通口16が焼き網9より下方に設けられ、下方の受け
皿10に溜まった焼き油への輻射加熱を低減しつつ加熱
庫7内に高温の燃焼排ガスをこもらせて被調理物12を
加熱するようにした、いわゆる水無しグリルである。こ
の構成のものは焼き油の温度を発火点以下に下げること
ができるものである。
【0004】しかしながら、このように加熱庫7の側方
から中心方向に対向するバーナ13、13を配置する
と、バーナ13、13からの離隔距離に比例して中央部
であるほど被調理物への加熱温度が低くなる。たとえ
ば、焼き網9上に並べた魚等の被調理物12のうち中央
部の被調理物12の表面が左右の被調理物12の表面と
比較して50℃〜70℃ほど低くなってしまい、中央と
左右とで焼き加減が異なる焼きむらが生ずることがあっ
た。そこで、本出願人は加熱庫7内の温度分布を改善
し、焼き網9上に並べられた被調理物12を各部均等に
焼き上げることができる構成のものを先に出願してい
る。すなわち、図9に示されているように、加熱庫7の
天井面中央に下向き傾斜面を左右に形成した断面路V字
状の排気ガイド部2を奥行き方向に沿って設けることに
より、左右バーナ13、13から噴出する燃焼排ガスを
加熱庫7の上部にこもらせながら、燃焼排ガスの流れの
方向がV字状の排気ガイド部2の傾斜面により下方に導
かれ、傾斜面から離れている燃焼排ガスもこの流れに連
れて下方に流れるため、燃焼排ガスは被調理物12の全
体へ均一な流れとなり、燃焼排ガスに接触する被調理物
12を均一に加熱する。つまり、被調理物12に接触す
る燃焼排ガスの流れが均一になり被調理物12は均一な
温度分布のもとに加熱される。したがって、被調理物1
2はバーナの輻射熱によらないで、均一に対流する高温
の燃焼排ガスに包まれて加熱調理されるため、被調理物
12が美味しく焼き上がるものである。なお、バーナ1
3、13は全1次空気式なので、燃焼排ガスが加熱庫7
内に充満しながら対流しても燃焼を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近ではグリ
ルのワイド化が進み、上記燃焼排ガスの流れの方向をV
字状の排気ガイド部の傾斜面で下方へ導くだけでは、依
然として中央部に至るに従い被調理物への加熱温度が低
くなり、グリルのワイド化には対処できないという問題
点があった。そこで、この発明のグリルは、上記課題を
解決し、高温燃焼排ガスの対流熱とバーナからの輻射熱
及び天面からの燃焼排ガスによる輻射熱の3者により被
調理物を加熱すると同時に燃焼排ガスによる中央部の輻
射熱を増大させてグリルのワイド化にともなう中央部付
近の焼き不足の解消を図ったグリルの提供を目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明の請求項1記載のグリルは、被調理物を収納して加
熱調理するための加熱庫と、上記加熱庫上段の左右側面
に設けられ燃料ガスを燃焼する全1次空気式バーナと、
上記加熱庫内で上記バーナより下段に設けられ被調理物
を載置する焼き網と、上記加熱庫に並設されて上記加熱
庫から連通し、燃焼排ガスを排出する排気室とを備え、
燃焼排ガスを上記加熱庫上部にこもらせると共に、上記
排気室に通じる連通口から燃焼排ガスをあふれさせるよ
うに燃焼排気通路を形成して、被調理物を燃焼排ガスに
よる対流熱で加熱するグリルにおいて、上記加熱庫の天
井面中央には、中心部にフラット面を有する下方へ膨出
させた燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板を奥行き方向
に沿って形成し、上記輻射板で焼き網上の被調理物の中
央部付近の加熱を補足して燃焼排ガスによる熱気を各部
均等に分布させることによりグリルのワイド化に対処し
うるようにしたことを要旨とする。
【0007】上記課題を解決するこの発明の請求項2記
載のグリルは、上記請求項1記載のグリルにおいて、上
記燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板は、中心部に略平
面状のフラット面を有する大きなアールの断面略円弧状
に下方へ膨出して形成されていることを要旨とする。
【0008】上記課題を解決するこの発明の請求項3記
載のグリルは、上記請求項1記載のグリルにおいて、上
記燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板は、中心部に平面
状のフラット面を有する断面略逆台形状に下方へ膨出し
て形成されていることを要旨とする。
【0009】上記課題を解決するこの発明の請求項4記
載のグリルは、上記請求項1、2及び3記載のグリルに
おいて、上記燃焼排ガスの整流を兼備する下方へ膨出し
た輻射板の上面を放熱防止用の断熱板で閉塞したことを
要旨とする。
【0010】上記構成を有するこの発明の請求項1記載
のグリルは、左右バーナから噴出する燃焼排ガスを加熱
庫上部にこもらせながら対流する高温燃焼排ガスの対流
熱とバーナからの直接の輻射熱及び燃焼排ガスで加熱さ
れる輻射板からの輻射熱とで焼き網上の被調理物は加熱
されるが、下方へ膨出した輻射板の中心フラット面によ
り燃焼排ガスによる中央部の輻射熱を増大させ、このフ
ラット面が被調理物に接近していることと相まって燃焼
排ガスによる熱気を中央部にまで均等に分布する。した
がって、グリルがワイド化されても燃焼排ガスは天面の
輻射板で整流され、この整流された燃焼排ガスによる加
熱は被調理物全体へ均一に作用し、被調理物は均一な温
度分布のもとに加熱され焼きむらが生ずることはない。
【0011】上記構成を有するこの発明の請求項2記載
のグリルは、輻射板が中心部に略平面状のフラット面を
有する大きなアールの断面略円弧状に下方へ膨出して形
成されているから、左右バーナからの燃焼排ガスの整流
及びフラット面による輻射熱の中央部への集中増大が効
果的に行いうる。この結果、グリルがワイド化されても
被調理物は燃焼排ガスの対流熱、バーナからの輻射熱の
3者が相まって均一な温度分布のもとに加熱され焼きむ
らが生ずることはない。
【0012】上記構成を有するこの発明の請求項3記載
のグリルは、輻射板の膨出部が中心部に平面状のフラッ
ト面を有する断面略逆台形状に下方へ膨出して形成され
ているから、左右バーナからの燃焼排ガスの整流及びフ
ラット面による輻射熱の中央部への集中増大が効果的に
行いうる。この結果、グリルがワイド化されても被調理
物は燃焼排ガスの対流熱、バーナからの輻射熱と相まっ
て均一な温度分布のもとに加熱され焼きむらが生ずるこ
とはない。
【0013】上記構成を有するこの発明の請求項4記載
のグリルは、下方へ膨出された輻射板の上面を放熱防止
用の断熱板で閉塞したので、中間空気層の存在と相まっ
て熱が上方外部へ逃げるのを防ぐ。この結果、輻射効果
は著しく向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以上説明したこの発明の構成、作
用を一層明かにするために、以下この発明のグリルにつ
いて好適な実施の形態を説明する。
【0015】図10は、グリル付きガステーブルこんろ
の外観斜視図を示している。テーブルこんろは、トップ
プレート3に2組のこんろバーナ4a、4bが設けら
れ、それらの上面周囲に設けられた五徳5a、5b上に
調理鍋(図3の6a参照)を載せ、テーブルこんろの前
面パネルに設けられた操作ボタン20a、20bをプッ
シュ操作することによりそれぞれのこんろバーナ4a、
4bが点火され、五徳5a、5b上の調理鍋が加熱され
るものである。
【0016】また、上記こんろバーナ4a、4b間に、
魚等の被調理物12を焼くためのグリル1が設けられ、
操作ボタン20cをプッシュ操作して加熱調理が行われ
る。上記グリル1は、ガステーブルこんろのこんろバー
ナ4a、4b間に設けられ加熱庫7を備え、この加熱庫
7内で魚等の被調理物12を加熱調理する。図3に示さ
れているように、加熱庫7内には上段の左右側面に燃料
ガスを燃焼させて被調理物12を加熱する表面燃焼式の
バーナ13、13を備え、中段下面には被調理物12を
載せる焼き網9を備え、下段に上記焼き網9を載せたま
ま前後にスライドさせて引き出し及び収納ができる受け
皿10が設けられている。
【0017】上記加熱庫7の背部には仕切壁16aを介
して並設され、上方に開口した排気口31を有する排気
室17が設けられ、この仕切壁16aの下部に開口して
加熱庫7と連通する連通口16が設けられ、この連通口
16は焼き網9における被調理物12の載置面より低い
位置に開口している。
【0018】すなわち、焼き網9における被調理物12
の載置面と連通口16の上端位置との位置関係は、被調
理物12の周囲の燃焼排ガスの雰囲気が被調理物12に
着火しない酸素濃度となるように設定される。つまり、
被調理物12の載置面を連通口16の位置より上方に設
けると、燃焼排ガスが加熱庫7内にこもって被調理物1
2を包み被調理物12の周囲の酸素濃度が低くなる。そ
こで、被調理物12の載置面における酸素濃度が15%
濃度以下となるように、バーナ13、13、焼き網
9、連通口16の位置関係が設定される。
【0019】上記加熱庫7の正面中央には受け皿10と
一体的に固定され受け皿10の出し入れを行う取手6
と、受け皿10の出し入れ時に連動して開閉する開閉扉
8とが設けられ、取手6を手前に引き出すと、取手6と
一体の受け皿10が加熱庫7の底面をスライドし受け皿
10に載置された焼き網9とともに引き出され同時に開
閉扉8が開放される。反対に受け皿10を収納すると同
時に開閉扉8は閉じられる。また、加熱庫7の手前の底
面には外部空気が進入して受け皿10を冷却する空気取
入口11が設けられる。
【0020】バーナ13、13は多孔質セラミックスの
平面プレートに無数の小炎口を貫通させた燃焼面を有す
る全1次空気式のものが用いられ、その燃焼面が垂直面
に対して約10度上方向に傾斜され、加熱庫7の上方左
右側面に設けられる。また、燃料ガスに着火する点火用
電極13aの放電部13bは、バーナ13を固定する固
定板兼用の放電板13cに噴出する燃料ガスを横切って
放電するように設けられる。
【0021】上記加熱庫の天井には、図1及び図2に示
されているように、グリルのワイド化に対処するための
燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板2が設けられる。こ
の輻射板2は中心部に略平面状のフラット面2aを有す
る大きなアールの断面略円弧状に下方へ膨出して形成す
るほか(図1参照)、中心部に平面状のフラット面2a
を有する断面略逆台形状に下方へ膨出して形成したもの
(図2参照)などを用いて燃焼排ガスにより加熱される
フラット面2aからの輻射熱で中央部を集中的に加熱す
ることにより、高温燃焼排ガスの対流熱b、バーナ1
3、13からの輻射熱cと相まって焼き網9上の被調理
物12の各部が均等に加熱される。上記輻射板2は加熱
庫7内のバーナ13、13より上段で左右のバーナ1
3、13間の中央に下方へ膨出形成され、その中心部の
フラット面2aは焼き網9上の被調理物12の中央部分
に近づく。このため、加熱庫7の大きさ、ガス消費量、
バーナ13、13の傾き、連通口16の位置と大きさと
により、輻射板2の膨出形状、フラット面2aの横幅l
及び被調理物12との間隔等が適切に設定される。たと
えば、フラット面2aの横幅lは加熱庫7の横幅が23
0mm〜250mmの場合、約50mm程度とするのが
好ましく、輻射板2はバーナ13、13の長さ以上とな
るようにバーナ13、13と平行に加熱庫7の天井の手
前から奥行方向に設けられる(図3参照)。また、輻射
板2としては、熱伝導がよく輻射効率のよい銅板、アル
ミメッキ鋼板を使用するのが望ましい。
【0022】上記輻射板2の上面を図6及び図7に示さ
れているように、放熱防止用の断熱板2bで閉塞する
と、空間dの空気層の存在と相まって無駄な放熱がなく
なる。したがって、フラット面2aからの輻射効率は向
上する。なお、必要な場合は上記空間dに断熱材を介在
させてもよい。
【0023】上記構成において、高温の燃焼排ガスによ
る熱気の分布状態について説明する。先ず、点火操作に
より両側方のバーナ13、13から噴出される燃料ガス
に点火されて燃焼が開始されると、高温の燃焼排ガスは
加熱庫7の上部に溜まり、下方の連通口16へあふれて
排気室17へ流入し、ドラフト効果により排気室17内
を上昇して排気口31から器外に排出される。燃焼がこ
のまま続けられると、燃焼排ガスはドラフト力と燃料排
ガスの噴出力とによって中央上方部に向けて流れ、下方
へ膨出した輻射板2で整流されて上方から下方の被調理
物12の方向へ流れて対流する。この燃焼排ガスの対流
熱bで被調理物12の略全体を加熱するが、ワイドの場
合は被調理物12の中央部付近の焼けがうすい。そこ
で、上記燃焼排ガスで加熱される輻射板2の中心フラッ
ト面2aからの輻射熱aにより被調理物12の中央部分
を加熱し、加えて、バーナ13、13からの輻射熱cで
も被調理物12の略中央部分までを加熱する(図1、2
及び図6、7参照)。このため、高温の燃焼排ガスの対
流熱bとバーナ13、13からの輻射熱c及び輻射板2
のフラット面2aからの輻射熱aの3者をもって被調理
物12の全体を均一に加熱する。したがって、グリルの
ワイド化による被調理物12の中央部付近の焼不足は解
消される。
【0024】なお、このバーナ13、13は燃焼に必要
な空気のすべてを1次空気として供給する全1次空気式
バーナであるので、加熱庫7が燃焼排ガスで充満しても
良好な燃焼を維持し、また、バーナ13、13は上方向
に傾斜されているため、被調理物12、受け皿10に溜
まった焼き油への輻射加熱は弱くなる。しかも、同時に
ドラフト効果により加熱庫7の手前下部の空気取入口1
1から外部の新鮮な空気が吸引され、受け皿10を冷却
して後方の連通口16から排出されるため、受け皿10
に水を入れなくても受け皿10上に落下した被調理物1
2の焼き油が過熱により発火することはない。
【0025】上述したように焼き網9上の被調理物12
は燃焼排ガスの対流熱bを主流とし、その不足分を輻射
板2のフラット面2aからの輻射熱aで補足して燃焼排
ガスによる熱気をバーナ13、13からの輻射熱cと相
まって各部均等に分布させ、グリルのワイド化に対処し
うるようにしたものである。したがって、焼き魚は勿論
のこと、グラタン、ピザ等の冷凍食品の調理や、天ぷ
ら、揚げ物の再加熱に至るまでワイドグリルで各部均一
に調理できる。さらに、被調理物12の加熱を主として
燃焼排ガスをこもらせた対流熱と燃焼排ガスで加熱され
るフラット面2aからの輻射熱とで行うため、燃焼排ガ
ス中の熱量を効率よく利用することができ、グリルのガ
ス消費量を従来の1/2にすることができ、しかも、加
熱庫7内を効率的に加熱し、受け皿10の温度を低くお
さえることができ、受け皿10に水を入れる必要がなく
なって取扱い上便利、かつ、安全である。また、受け皿
10から加熱庫7内に水が蒸発しないため、被調理物1
2はカリッとこんがり焼き上がり、焼き時間も従来と変
らず、焼き上がりが一段と美味しくなる。さらに、受け
皿10の温度を低くすることができるため、受け皿10
の表面処理をホーローから掃除の容易なフッ素コーティ
ングにすることができる。
【0026】以上この発明の実施の形態について説明し
たが、この発明はこうした実施の形態に何等限定される
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々なる形態で実施しうること勿論である。たとえ
ば、実施の形態では、輻射板2を中心部に略平面状のフ
ラット面2aを有する大きなアールの略円弧状又は中心
部に平面状のフラット面を有する略逆台形状としたが、
その他燃焼排ガスの整流作用を有する任意の膨出形状と
してもよい。また、両面焼グリルにも適用できること勿
論である。
【0027】
【発明の効果】この発明は、以上説明したような形態で
実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】この発明の請求項1記載のグリルによれ
ば、高温燃焼排ガスの対流熱とバーナからの直接の輻射
熱及び燃焼排ガスで加熱される輻射板からの輻射熱とで
被調理物の各部を均等に加熱するから、グリルがワイド
化されても被調理物は均一な温度分布のもとに加熱され
焼きむらが生ずることはない。
【0029】この発明の請求項2記載のグリルによれ
ば、中心部にフラット面を有する下方に膨出した断面略
円弧状の輻射板としたから、燃焼排ガスの整流とフラッ
ト面からの輻射熱の中央部への集中増大が効果的に行い
うる。
【0030】この発明の請求項3記載のグリルによれ
ば、中心部にフラット面を有する下方に膨出した断面略
逆台形状の輻射板としたから、燃焼排ガスの整流とフラ
ット面からの輻射熱の中央部への集中増大が効果的に行
いうる。
【0031】この発明の請求項4記載のグリルによれ
ば、下方へ膨出した輻射板の上面を断熱板で閉塞したか
ら、無駄な放熱が防止されるために輻射効率は向上す
る。
【0032】以上詳述したように、この発明のグリルは
グリルのワイド化に十分対処しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のグリルの一例を示した切断正面図で
ある。
【図2】輻射板の形状を異にする同切断正面図である。
【図3】同切断側面図である。
【図4】輻射板だけの一例を示した斜視図である。
【図5】異なる形状とした輻射板の斜視図である。
【図6】輻射板の上面を閉塞した場合の一例を示した切
断正面図である。
【図7】形状を異にする輻射板の上面を閉塞した場合の
切断正面図である。
【図8】従来一般に使用されているグリルの概略断面図
である。
【図9】出願人が先に出願したグリルの概略断面図であ
る。
【図10】テーブルこんろの外観斜視図である。
【符号の説明】
1…グリル 2…輻射板 2a…フラット面 7…加熱庫 9…焼き網 10…受け皿 12…被調理物 13…バーナ 16…連通口 17…排気室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被調理物を収納して加熱調理するための
    加熱庫と、 上記加熱庫上段の左右側面に設けられ燃料ガスを燃焼す
    る全1次空気式バーナと、 上記加熱庫内で上記バーナより下段に設けられ被調理物
    を載置する焼き網と、 上記加熱庫に並設されて上記加熱庫から連通し、燃焼排
    ガスを排出する排気室とを備え、 燃焼排ガスを上記加熱庫上部にこもらせると共に、上記
    排気室に通じる連通口から燃焼排ガスをあふれさせるよ
    うに燃焼排気通路を形成して、被調理物を燃焼排ガスに
    よる対流熱で加熱するグリルにおいて、 上記加熱庫の天井面中央には、中心部にフラット面を有
    する下方へ膨出させた燃焼排ガスの整流を兼備する輻射
    板を奥行き方向に沿って形成し、上記輻射板で焼き網上
    の被調理物の中央部付近の加熱を補足して燃焼排ガスに
    よる熱気を各部均等に分布させることによりグリルのワ
    イド化に対処しうるようにしたことを特徴とするグリ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板
    は、中心部に略平面状のフラット面を有する大きなアー
    ルの断面略円弧状に下方へ膨出して形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のグリル。
  3. 【請求項3】 上記燃焼排ガスの整流を兼備する輻射板
    は、中心部に平面状のフラット面を有する断面略逆台形
    状に下方へ膨出して形成されていることを特徴とする請
    求項1記載のグリル。
  4. 【請求項4】 上記燃焼排ガスの整流を兼備する下方へ
    膨出した輻射板の上面を放熱防止用の断熱板で閉塞した
    ことを特徴とする請求項1、2及び3記載のグリル。
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Cited By (2)

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